JP2003239001A - 多孔質焼結体用金属粉末 - Google Patents

多孔質焼結体用金属粉末

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JP2003239001A
JP2003239001A JP2002039721A JP2002039721A JP2003239001A JP 2003239001 A JP2003239001 A JP 2003239001A JP 2002039721 A JP2002039721 A JP 2002039721A JP 2002039721 A JP2002039721 A JP 2002039721A JP 2003239001 A JP2003239001 A JP 2003239001A
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powder
metal powder
porous sintered
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sintered compact
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Toshiaki Iba
俊彰 射場
Shingo Fukumoto
新吾 福本
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Sanyo Special Steel Co Ltd
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Sanyo Special Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質焼結体の製造に適した金属粉末を提供
する。 【解決手段】 ステンレス鋼からなる主粉末とBを含有
するFe基合金からなる焼結助剤粉末を混合した金属粉
末において、混合した金属粉末のB含有量が質量%で
0.03〜0.20%となるように混合してなる多孔質
焼結体用金属粉末。また、平均粒径100〜350μm
である主粉末を使用した上記多孔質焼結体用金属粉末。
また、粒径が44μm以下である焼結助剤粉末を使用し
た上記多孔質焼結体用金属粉末。また、平均粒径100
〜350μmである主粉末を使用し、粒径が44μm以
下である焼結助剤粉末を使用した上記多孔質焼結体用金
属粉末。さらに、開放気孔率が25〜35%である上記
の粉末を使用した上記多孔質金属焼結体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質焼結体の製
造に適した金属粉末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多孔質金属焼結体の用途として
は、吸着プレート、ガスセンサーのフィルターなどがあ
る。これらの多孔質金属焼結体を製造するために用いる
粉末としては、25〜35%の開放気孔率を持つ多孔質
金属焼結体が必要とされる。この25〜35%の開放気
孔率を持つ多孔質金属焼結体を製造するために用いる粉
末は一般には微粉末が混合されて製造される。しかし、
この微粉末が含まれると、焼結が進むため、気孔率が減
少し、所定の開放気孔率を有する多孔質金属焼結体が得
られない。そこでこの微粉末を篩でカットした粉末を用
いて焼結しているのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、微粉末を含まな
い粒径の大きい粉末では、成形時の粉末の接触面積が少
ないために粉末同士の接触する部分が少なく焼結性が著
しく悪く、そのために開放気孔率が増加し、目的とする
25〜35%の開放気孔率を持つ多孔質金属焼結体を得
ることが出来ないという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した問題を解消する
ために、発明者らは鋭意開発を進めた結果、主粉末であ
るステンレス鋼粉末にBを質量%で、0.03〜0.2
0%含有させることで、主粉末中のFeと融点の低い共
晶合金が生成し、焼結中に液相が発生し、焼結を促進さ
せることが出来ることを見出し、その発明を完成したも
のである。その発明の要旨とするところは、 (1)ステンレス鋼からなる主粉末とBを含有するFe
基合金からなる焼結助剤粉末を混合した金属粉末におい
て、混合した金属粉末のB含有量が質量%で0.03〜
0.20%となるように混合したことを特徴とする多孔
質焼結体用金属粉末。
【0005】(2)平均粒径100〜350μmである
主粉末を使用した前記(1)記載の多孔質焼結体用金属
粉末。 (3)粒径が44μm以下である焼結助剤粉末を使用し
た前記(1)記載の多孔質焼結体用金属粉末。 (4)平均粒径100〜350μmである主粉末を使用
し、粒径が44μm以下である焼結助剤粉末を使用した
前記(1)記載の多孔質焼結体用金属粉末。 (5)開放気孔率が25〜35%である前記(1)〜
(4)記載の混合粉末を使用した多孔質金属焼結体であ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面に従っ
て詳細に説明する。本発明に係るステンレス鋼からなる
主粉末については、ステンレス鋼であれば特に限定する
ものではなく、例えばオーステナイト系ステンレス鋼、
オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼、フェライ
ト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、析
出硬化系ステンレス鋼のいずれをも問わない。このよう
なステンレス鋼からなる主粉末に、B合金、例えばFe
B等を添加すると、主粉末中のFeと共晶合金を作る。
この共晶成分は融点が低く、焼結時に液相が生じて粉末
同士の単位体積当たりの接触面積が大きくなり、焼結反
応が促進されるものである。
【0007】図1は、混合粉末中のB含有量(質量%)
と相対密度との関係を示す図である。なお、開放気孔率
(%)=100−相対密度で表す。この図から判るよう
に、平均粒径が60μmの場合は、相対密度(%)が8
0%以上と高く、開放気孔率25%以上を得ることはで
きない。これに対し、平均粒径が120μm、350μ
mの場合は、それぞれBの含有量が0.03〜0.20
%の範囲であれば、相対密度(%)が65〜75%と低
く、開放気孔率を25〜35%に保つことが出来ること
が判る。
【0008】上述した図1から判るように、B含有量が
質量%で0.03〜0.20%混合した理由は、0.0
3%未満であると、焼結性を改善するために十分な効果
が得られず、開放気孔率が所定の含有量より多くなる。
また、0.20%を超える添加は、液相焼結による焼結
性が進み、開放気孔率が所定の含有量より少なくなるこ
とから、B含有量の範囲を0.03〜0.20%とし
た。
【0009】また、平均粒径100〜350μmである
ステンレス鋼粉末を使用した理由は、B含有量との関係
から、平均粒径100μm未満では、微粉末が含まれて
いるために、焼結が進み気孔率が減少し、B含有量を
0.03〜0.20%での開放気孔率25〜35%であ
る多孔質金属焼結体が得られず、一方、350μmを超
えるステンレス鋼粉末を使用した場合は焼結性が悪く、
上記開放気孔率25〜35%である多孔質金属焼結体が
得られないことから、その範囲を100〜350μmと
した。
【0010】B量は、主粉末と焼結助剤の全量中のB
(イ)が0.03〜0.20%となる量である。この量
は微粉末中のB量(ロ)と混合比率(ハ)とで決まるの
で、微粉末自体のB量(ロ)は予め(イ)と(ハ)を設
定しておけば決まる。焼結助剤の粒度は44μm以下
(望ましくは20μm以下)とする。このように微粉末
とするのは、FeB自体は耐食性に劣るが、微粉末なの
で拡散してしまい、焼結体の耐食性を損ねないから、主
粉末と焼結助剤の混合比(主粉末重量/焼結助剤重量)
50〜500(望ましくは100〜400)とする。5
0未満では、焼結助剤が多いために拡散消滅が困難であ
り、また、500を超えると焼結助剤が少ないために焼
結助剤を均一に主粉末に混合させることが困難であるこ
とから、その範囲を50〜500とした。
【0011】
【実施例】以下、本発明について実施例によって具体的
に説明する。アトマイズ法により、C:0.336%、
Si:0.14%、Mn:0.06%、P:0.005
%、S:0.01%、Ni:0.06%、Cr:12.
96%、Mo:0.01%、O:140ppm、N:6
0ppm、残部Feからなる化学成分のステンレス鋼粉
末を得た後、分級により、平均粒径60、120、35
0μmの3種類を製作し、この3種類にC:0.01
%、Si:1.04%、P:0.02%、S:0.01
%、Al:1.3%、B:19.5%、残部Feからな
るFe−B粉末(平均粒径15μm)を表1に示す割合
で混合した。これら各混合粉末を所定の型に流し込みに
て充填し、真空中(10e−3torr)で、1250
℃×120分の焼結を行った。得られた焼結体の焼結密
度を体積重量法にて測定し、7.7g/ccを100%
とした相対密度を求めた。開放気孔率については、開放
気孔率(%)=100−相対密度とした。その結果を表
1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】表1に示すように、No.3〜9の平均粒
径120〜350μmの場合が本発明例であり、No.
1〜2は比較例である。比較例No.1は混合粉末中に
Bを添加しない場合であり、この場合は平均粒径120
〜350μmであっても、相対密度が低いために、開放
気孔率が高く、所定の開放気孔率を得ることが出来な
い。また、比較例No.2は混合粉末中にBを添加する
もその添加量が少ないために、比較例No.1と同様
に、相対密度が低く、そのために開放気孔率が高く、所
定の開放気孔率を得ることが出来ない。さらに、平均粒
径60μmの場合はいずれにおいても相対密度が高いた
めに、開放気孔率が低く、所定の開放気孔率を得ること
が出来ないことが判る。
【0014】以上の結果から、混合粉末中のB含有量を
増加させると、焼結密度が増加し開放気孔率が減少する
ことが判る。これは上述したように、含B合金粉末のB
成分がステンレス鋼粉末に拡散し、局所的にFe−B系
の共晶合金を生成しその部分の融点を下げ、そのため焼
結中にその部分が溶融し粉末間に液相となって存在し、
粉末同士が部分的に液相焼結して密に結合するためであ
る。しかも、平均粒径が100〜350μmであるステ
ンレス鋼粉末を用い、開放気孔率が25〜35%である
多孔質金属焼結体を得るには、主粉末のステンレス鋼粉
末にBを0.03〜0.20質量%添加することが効果
的である。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によるステン
レス鋼粉末にBを添加した混合粉末を用いることによ
り、25〜35%の開放気孔率を持つ多孔質金属焼結体
を安定して製造することが出来る極めて優れた効果を奏
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】混合粉末中のB含有量(質量%)と開放気孔率
との関係を示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼からなる主粉末とBを含有
    するFe基合金からなる焼結助剤粉末を混合した金属粉
    末において、混合した金属粉末のB含有量が質量%で
    0.03〜0.20%となるように混合したことを特徴
    とする多孔質焼結体用金属粉末。
  2. 【請求項2】 平均粒径100〜350μmである主粉
    末を使用した請求項1記載の多孔質焼結体用金属粉末。
  3. 【請求項3】 粒径が44μm以下である焼結助剤粉末
    を使用した請求項1記載の多孔質焼結体用金属粉末。
  4. 【請求項4】 平均粒径100〜350μmである主粉
    末を使用し、粒径が44μm以下である焼結助剤粉末を
    使用した請求項1記載の多孔質焼結体用金属粉末。
  5. 【請求項5】 開放気孔率が25〜35%である請求項
    1〜4記載の混合粉末を使用した多孔質金属焼結体。
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