JP2003238473A - 界面活性剤 - Google Patents

界面活性剤

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JP2003238473A
JP2003238473A JP2002044345A JP2002044345A JP2003238473A JP 2003238473 A JP2003238473 A JP 2003238473A JP 2002044345 A JP2002044345 A JP 2002044345A JP 2002044345 A JP2002044345 A JP 2002044345A JP 2003238473 A JP2003238473 A JP 2003238473A
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Japan
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carbon dioxide
dodecyloxy
yield
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JP2002044345A
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English (en)
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Osamu Kobayashi
修 小林
Ichiro Kawamoto
一郎 河本
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な界面活性剤、特に、液体二酸化炭素
中または超臨界二酸化炭素中で実施される有機合成反応
に好適な界面活性剤を提供すること。 【解決手段】一般式(1) (式中、R1はフッ素原子もしくは炭素数1〜20のフ
ルオロアルキル基で置換されたフェニル基、炭素数1〜
20のフルオロアルキル基またはフッ素原子を表わし、
2は炭素数1〜40のアルキル基を表わす。)で示さ
れる界面活性剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な界面活性
剤、特に液体二酸化炭素中または超臨界二酸化炭素中で
実施される有機合成反応に用いられる界面活性剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液体二酸化炭素または超臨界二酸化炭素
は、近年、環境調和の観点から大いに注目を浴びている
溶媒であり、液体二酸化炭素中または超臨界二酸化炭素
中における様々な有機合成反応が報告されている(例え
ばChem.Rev,99,475(1999)、Ch
em.Commun.,2245(2000)等)。し
かしながら、これらの方法は、液体二酸化炭素または超
臨界二酸化炭素に比較的溶解しやすいエチレン、水素等
の気体を用いる方法や、液体二酸化炭素または超臨界二
酸化炭素に溶解しやすい特殊な基質、特殊な触媒を用い
る方法であり、液体二酸化炭素または超臨界二酸化炭素
に対して、溶解性の低い基質や触媒を用いた場合は、反
応の進行が不十分で、目的生成物の収率も低い場合が多
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者らは、液体二酸化炭素または超臨界二酸化炭素
に対して、溶解性の低い基質や触媒を用いても、液体二
酸化炭素中または超臨界二酸化炭素中で、十分に反応を
進行させることができる方法について鋭意検討した結
果、フルオロアルキル基やフッ素原子等を有するアルコ
キシベンゼン誘導体が、液体二酸化炭素中または超臨界
二酸化炭素中で実施される種々の有機合成反応におい
て、良好な界面活性化能を有し、該反応がスムーズに進
行することを見出し、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(1) (式中、R1はフッ素原子もしくは炭素数1〜20のフ
ルオロアルキル基で置換されたフェニル基、炭素数1〜
20のフルオロアルキル基またはフッ素原子を表わし、
2は炭素数1〜40のアルキル基を表わす。)で示さ
れる界面活性剤を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】一般式(1) で示される界面活性剤(以下、界面活性剤(1)と略記
する。)の式中、R1はフッ素原子もしくは炭素数1〜
20のフルオロアルキル基で置換されたフェニル基、炭
素数1〜20のフルオロアルキル基またはフッ素原子を
表わし、R2は炭素数1〜40のアルキル基を表わす。
【0006】フッ素原子もしくは炭素数1〜20のフル
オロアルキル基で置換されたフェニル基の炭素数1〜2
0のフルオロアルキル基としては、炭素数1〜20のア
ルキル基であって、該アルキル基の一つまたは二つ以上
の水素原子がフッ素原子で置換されたものであればよ
く、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ト
リフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル
基、1,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオ
ロエチル基、3,3,3−トリフルオロエチル基、1,
1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ヘプ
タフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフ
ルオロプロピル基、1−トリフルオロメチル−1,2,
2,2−ヘプタフルオロエチル基、4−フルオロブチル
基、4,4,4−トリフルオロブチル基、2−トリフル
オロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピル基、
1,1,2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチ
ル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブ
チル基、ノナフルオロブチル基、2,2,3,3,4,
4,5,5−オクタフルオロペンチル基、3−トリフル
オロメチル−1,1,2,2,3,4,4,4−オクタ
フルオロブチル基、1−メチル−2,2,3,3−テト
ラフルオロシクロブチル基、トリデカフルオロヘキシル
基、2−フルオロシクロヘキシル基、ウンデカフルオロ
シクロヘキシル基、ウンデカフルオロ−1−メチルペン
チル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフ
ルオロヘキシル基、ヘプタフルオロベンジル基、ペンタ
デカフルオロヘプチル基、2,4,6−トリフルオロベ
ンジル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンジ
ル基、ヘプタデカフルオロオクチル基、1,1,1−ト
リフルオロ−2−オクチル基、1,1−ジフルオロ−2
−メチルオクチル基、2−フルオロデシル基、3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,1
0,10,10−ヘプタデカフルオロデシル基、ヘニコ
サフルオロデシル基、3,3,4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,1
1,12,12,12−ヘニコサフルオロドデシル基等
が挙げられ、中でもトリフルオロメチル基、ペンタフル
オロエチル基、ノナフルオロブチル基、ヘプタデカフル
オロオクチル基等のアルキル基を構成する全ての水素原
子がフッ素原子で置換されたパーフルオロアルキル基が
好ましい。
【0007】フッ素原子もしくは炭素数1〜20のフル
オロアルキル基で置換されたフェニル基としては、例え
ば2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、
4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル
基、3,4−ジフルオロフェニル基、2,4,6−トリ
フルオロフェニル基、2,3,4−トリフルオロフェニ
ル基、ペンタフルオロフェニル基、2−トリフルオロメ
チルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、
4−トリフルオロメチルフェニル基等が挙げられる。
【0008】炭素数1〜20のフルオロアルキル基とし
ては、上記したものと同様のものが挙げられ、中でもパ
ーフルオロアルキル基が好ましい。
【0009】炭素数1〜40のアルキル基としては、例
えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキ
シル基、フェニル基、トルイル基、ベンジル基、n−オ
クチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ノナデ
シル基、n−オクタコシル基、n−テトラコンチル基等
の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数1〜40のアル
キル基等が挙げられ、好ましくは炭素数6〜20のアル
キル基が挙げられる。
【0010】かかる界面活性剤(1)としては、例えば
1−メトキシ−4−トリフルオロメチルベンゼン、1−
メトキシ−3−トリフルオロメチルベンゼン、1−メト
キシ−2−トリフルオロメチルベンゼン、1−フルオロ
−4−メトキシベンゼン、1−フルオロ−3−メトキシ
ベンゼン、1−フルオロ−2−メトキシベンゼン、1−
エトキシ−2−(1,2,2,2−テトラフルオロ−1
−トリフルオロメチルエチル)ベンゼン、2,3,4,
5,6−ペンタフルオロ−2’−メトキシビフェニル、
2,3,5,6−テトラフルオロ−2’−メトキシビフ
ェニル、2−メトキシ−4’−トリフルオロメチルビフ
ェニル、2−メトキシ−3’−トリフルオロメチルビフ
ェニル、1−フルオロ−2−イソブチルベンゼン、3’
−フルオロ−2−メトキシビフェニル、4’−フルオロ
−2−メトキシビフェニル、1−フルオロメチル−2−
メトキシベンゼン、1−(1,1−ジフルオロエチル)
−2−メトキシベンゼン、1−メトキシ−2−ノナフル
オロブチルベンゼン、1−メトキシ−3−ノナフルオロ
ブチルベンゼン、1−メトキシ−4−ノナフルオロブチ
ルベンゼン、1−メトキシ−3−トリデカフルオロヘキ
シルベンゼン、
【0011】1−エトキシ−4−ペンタフルオロエチル
ベンゼン、1−エトキシ−4−ノナフルオロブチルベン
ゼン、1−エトキシ−4−ヘプタフルオロペンチルベン
ゼン、1−ブトキシ−4−トリフルオロメチルベンゼ
ン、1−ペンチルオキシ−4−ヘプタフルオロペンチル
ベンゼン、1−ヘキシルオキシ−4−ペンタフルオロエ
チルベンゼン、1−ヘキシルオキシ−4−ノナフルオロ
ブチルベンゼン、1−ヘキシルオキシ−4−ヘプタデカ
フルオロオクチルベンゼン、1−オクチルオキシ−4−
ペンタフルオロエチルベンゼン、1−オクチルオキシ−
4−ノナフルオロブチルベンゼン、1−ドデシルオキシ
−4−トリフルオロメチルベンゼン、1−ドデシルオキ
シ−4−ペンタフルオロエチルベンゼン、1−ドデシル
オキシ−4−ノナフルオロブチルベンゼン、1−ドデシ
ルオキシ−4−ヘプタデカフルオロオクチルベンゼン等
が挙げられ、中でも1−ヘキシルオキシ−4−ヘプタデ
カフルオロオクチルベンゼン、1−ドデシルオキシ−4
−ノナフルオロブチルベンゼン、1−ドデシルオキシ−
4−ヘプタデカフルオロオクチルベンゼンが好ましい。
【0012】かかる界面活性剤(1)は、液体二酸化炭
素中または超臨界二酸化炭素中における有機合成反応の
界面活性剤として有用であり、液体二酸化炭素または超
臨界二酸化炭素に溶解しにくい基質や触媒を用いる有機
合成反応であっても、かかる界面活性剤の存在下に、反
応を実施することにより、液体二酸化炭素または超臨界
二酸化炭素と基質や触媒との相溶性を高め、よりスムー
ズに反応を進行させることができ、収率よく目的生成物
を得ることができる。有機合成反応としては、例えばフ
リーデル−クラフツ・アルキル化反応、フリーデル−ク
ラフツ・アシル化反応、アルドール反応、マンニッヒ反
応、ディールス−アルダー反応、溝呂木−ヘック反応、
エン反応、マイケル反応等の炭素−炭素結合生成反応等
が挙げられる。
【0013】かかる界面活性剤(1)は、例えば一般式
(2) (式中、R2は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るベンゼン誘導体と一般式(3) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るヨウ化物を、銅の存在下に反応させる方法、一般式
(4) (式中、R2は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るベンゼン類と一般式(5) (式中、R1は上記と同一の意味を表わす。)で示され
るスルホニル化合物を、ルテニウム触媒存在下に反応さ
せる方法等の公知の方法(例えばJ.Fluorine
Chem.,104,303(2000)、Tetr
ahedron Lett.,4095(1969)、
J.Fluorine Chem.,87,91(19
98)等)に準じて製造することができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0015】実施例1<アルドール反応> アルゴン雰囲気下、室温で容量10mLのオートクレー
ブ反応容器(ガラス窓付)に、スカンジウムトリフラー
ト13mg、1−ドデシルオキシ−4−ヘプタデカフル
オロオクチルベンゼン20mgを仕込んだ。ベンズアル
デヒド54mgおよび(1−フェニルビニルオキシ)ト
リメチルシラン116mgを1mL容量の開放アンプル
容器に仕込んだ。該アンプル容器を、スカンジウムトリ
フラートに触れないように先の反応容器に仕込み、反応
容器を閉じた後、−10℃に冷却した二酸化炭素を室温
で内圧7〜8MPaまで注入し、50℃のオイルバスに
反応容器を浸けた。反応容器が充分に昇温されてから、
さらに二酸化炭素を内圧15MPaまで注入、攪拌し、
3時間反応させた。ガラス窓から、反応の様子を観察し
たところ、反応系全体が均一に白濁しており、1−ドデ
シルオキシ−4−ヘプタデカフルオロオクチルベンゼン
の界面活性化効果が確認された。
【0016】反応終了後、反応容器を氷冷し、ゆっくり
と内圧を大気圧まで戻し容器を開封した。容器内に水1
0mLをゆっくり注入した後、塩化メチレン20mLで
2回抽出処理し、得られた油層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を留去した。氷冷下で、濃縮残渣に、テト
ラヒドロフラン9mLおよび1規定濃度塩酸水1mLを
加えて1時間攪拌した。これに水10mL加え、塩化メ
チレン20mLで2回抽出処理した後、得られた油層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、薄層クロマトグラフィー
で精製処理することにより、無色油状の3−ヒドロキシ
−1,3−ジフェニルプロパン−1−オン92mgを得
た。収率:80%。
【0017】比較例1 実施例1において、1−ドデシルオキシ−4−ヘプタデ
カフルオロオクチルベンゼンを用いない以外は実施例1
と同様に実施したところ、3−ヒドロキシ−1,3−ジ
フェニルプロパン−1−オンが得られたが、収率は、5
2%にとどまった。また、本反応の様子をガラス窓から
観察したところ、反応容器の器壁に、ベンズアルデヒ
ド、(1−フェニルビニルオキシ)トリメチルシランお
よびスカンジウムトリフラートが付着していた。
【0018】比較例2 実施例1において、1−ドデシルオキシ−4−ヘプタデ
カフルオロオクチルベンゼンに代えて、ドデシルオキシ
ベンゼンを用いた以外は、実施例1と同様に実施したと
ころ、3−ヒドロキシ−1,3−ジフェニルプロパン−
1−オンが得られたが、収率は、48%であった。
【0019】実施例2 実施例1において、1−ドデシルオキシ−4−ヘプタデ
カフルオロオクチルベンゼン20mgに代えて、1−ド
デシルオキシ−4−ノナフルオロブチルベンゼン20m
gを用いた以外は実施例1と同様に実施して、3−ヒド
ロキシ−1,3−ジフェニルプロパン−1−オンを収率
61%で得た。
【0020】実施例3 実施例1において、1−ドデシルオキシ−4−ヘプタデ
カフルオロオクチルベンゼンに代えて、1−ヘキシルオ
キシ−4−ヘプタデカフルオロオクチルベンゼンを用い
た以外は実施例1と同様に実施して、3−ヒドロキシ−
1,3−ジフェニルプロパン−1−オンを収率65%で
得た。
【0021】実施例4 実施例1において、(1−フェニルビニルオキシ)トリ
メチルシランに代えて、(1−エチルチオビニルオキ
シ)トリメチルシランを用い、(1−エチルチオビニル
オキシ)トリメチルシランの使用量を、ベンズアルデヒ
ドに対して1.2モル倍とし、反応を8MPaで実施し
た以外は、実施例1と同様に実施して、1−フェニル−
3−エチルチオ−3−ヒドロキシプロパン−1−オン
を、収率87%で得た。
【0022】実施例5 実施例1において、(1−フェニルビニルオキシ)トリ
メチルシランに代えて、(1−エトキシビニルオキシ)
tert−ブチルジメチルシランを用い、(1−エトキ
シビニルオキシ)tert−ブチルジメチルシランの使
用量を、ベンズアルデヒドに対して1.5モル倍とし、
反応を8MPaで実施した以外は、実施例1と同様に実
施して、1−フェニル−3−エトキシ−3−ヒドロキシ
プロパン−1−オンを、収率90%で得た。
【0023】実施例6 実施例1において、(1−フェニルビニルオキシ)トリ
メチルシランに代えて、(1−メトキシ−1−プロペニ
ルオキシ)tert−ブチルジメチルシラン(E体/Z
体比=87/13)を用い、(1−メトキシ−1−プロ
ペニルオキシ)tert−ブチルジメチルシランの使用
量を、ベンズアルデヒドに対して1.5モル倍とし、反
応を8MPaで実施した以外は、実施例1と同様に実施
して、1−フェニル−3−メトキシ−3−ヒドロキシ−
2−メチルプロパン−1−オンを、収率97%(syn
体/anti体比=40/60)で得た。
【0024】実施例7 実施例5において、ベンズアルデヒドに代えて、シンナ
ムアルデヒドを用いた以外は、実施例5と同様に実施し
て、1−フェニル−5−エトキシ−5−ヒドロキシ−1
−ペンテン−3−オンを、収率99%で得た。
【0025】実施例8 実施例5において、ベンズアルデヒドに代えて、3−フ
ェニルプロピオンアルデヒドを用いた以外は、実施例5
と同様に実施して、1−フェニル−5−エトキシ−5−
ヒドロキシペンタン−3−オンを、収率92%で得た。
【0026】実施例9<アルドール反応> アルゴン雰囲気下、室温で容量10mLのオートクレー
ブ反応容器に、イッテルビウムトリフラート15mg、
1−ドデシルオキシ−4−ヘプタデカフルオロオクチル
ベンゼン20mgを仕込んだ。N−ベンジリデンアニリ
ン90mgおよび(1−メトキシ−2−メチルプロペニ
ルオキシ)トリメチルシラン105mgを1mL容量の
開放アンプル容器に仕込んだ。該アンプル容器を、イッ
テルビウムトリフラートに触れないように、先の反応容
器に仕込み、反応容器を閉じた後、−10℃に冷却した
二酸化炭素を室温で内圧7〜8MPaまで注入し、50
℃のオイルバスに反応容器を浸けた。反応容器内が充分
に昇温されてから、さらに二酸化炭素を内圧15MPa
まで注入、攪拌し、3時間反応させた。反応終了後、反
応容器を氷冷し、ゆっくりと内圧を大気圧まで戻し容器
を開封した。容器内に水をゆっくり注入した後、ジエチ
ルエーテルで抽出処理し、得られた油層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、溶媒を留去した。濃縮残渣を薄層
クロマトグラフィで精製処理し、無色油状の2,2−ジ
メチル−3−フェニル−3−(フェニルアミノ)プロピ
オン酸メチル137mgを得た。収率:97%。
【0027】実施例10 実施例9において、N−ベンジリデンアニリンに代え
て、N−ベンジリデン−2−メトキシアニリンを用い、
(1−メトキシ−2−メチルプロペニルオキシ)トリメ
チルシランに代えて、(1−メトキシ−1−プロペニル
オキシ)tert−ブチルジメチルシラン(E体/Z体
比=7/93)を用い、(1−メトキシ−1−プロペニ
ルオキシ)tert−ブチルジメチルシランを、N−ベ
ンジリデン−2−メトキシアニリンに対して、1.5モ
ル倍用いた以外は、実施例9と同様に実施して、2−メ
チル−3−フェニル−3−(2−メトキシフェニルアミ
ノ)プロピオン酸メチルを、収率82%(syn体/a
nti体比=31/69)で得た。
【0028】実施例11 実施例10において、(1−メトキシ−1−プロペニル
オキシ)tert−ブチルジメチルシラン(E体/Z体
比=7/93)に代えて、(1−エトキシビニルオキ
シ)トリメチルシランを用いた以外は、実施例10と同
様に実施して、3−フェニル−3−(2−メトキシフェ
ニルアミノ)プロピオン酸メチルを、収率73%で得
た。
【0029】実施例12 実施例10において、N−ベンジリデン−2−メトキシ
アニリンに代えて、N−ベンジリデンシクロヘキシルア
ミンを用い、(1−メトキシ−1−プロペニルオキシ)
tert−ブチルジメチルシラン(E体/Z体比=7/
93)に代えて、(1−エチルチオビニルオキシ)トリ
メチルシランを用いた以外は、実施例10と同様に実施
して、3−フェニル−3−(シクロヘキシルアミノ)プ
ロピオンチオ酸S−エチルを、収率73%で得た。
【0030】実施例13<フリーデル−クラフツ・アル
キル化反応> アルゴン雰囲気下、室温で容量10mLのオートクレー
ブ反応容器に、スカンジウムトリフラート13mg、1
−ドデシルオキシ−4−ヘプタデカフルオロオクチルベ
ンゼン20mgを仕込んだ。インドール58mgおよび
ベンジリデンアセトフェノン208mgを1mL容量の
開放アンプル容器に仕込んだ。該アンプル容器を、スカ
ンジウムトリフラートに触れないように先の反応容器に
仕込み、反応容器を密閉した後、−10℃に冷却した二
酸化炭素を室温で内圧7〜8MPaまで注入し、50℃
のオイルバスに反応容器を浸けた。反応容器内が充分に
昇温されてから、さらに二酸化炭素を内圧15MPaま
で注入、攪拌し、3時間反応させた。反応終了後、反応
容器を氷冷し、ゆっくりと内圧を大気圧まで戻し容器を
開封した。容器内に飽和重曹水をゆっくり注入した後、
ジエチルエーテルで抽出処理し、得られた油層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を留去した。濃縮残渣
を薄層クロマトグラフィで精製処理し、無色油状の3−
(1H−インドール−3−イル)−1,3−ジフェニル
プロパン−1−オン148mgを得た。収率:92%。
【0031】比較例3 実施例13において、1−ドデシルオキシ−4−ヘプタ
デカフルオロオクチルベンゼンを用いない以外は、実施
例13と同様に実施したところ、3−(1H−インドー
ル−3−イル)−1,3−ジフェニルプロパン−1−オ
ンが得られたが、収率は、74%にとどまった。
【0032】実施例14 実施例13において、ベンジリデンアセトフェノンに代
えて、メチルビニルケトンを用いた以外は、実施例13
と同様に実施し、4−(1H−インドール−3−イル)
ブタン−2−オンを、収率69%で得た。
【0033】実施例15 実施例14において、インドールに代えて、N−メチル
インドールを用いた以外は、実施例14と同様に実施
し、4−(N−メチルインドール−3−イル)ブタン−
2−オンを、収率73%で得た。
【0034】実施例16 実施例13において、ベンジリデンアセトフェノンに代
えて、β−ニトロスチレンを用いた以外は、実施例13
と同様に実施して、1−(1H−インドール−3−イ
ル)−1−フェニル−2−ニトロエタンを、収率83%
で得た。
【0035】実施例17<フリーデル−クラフツ・アシ
ル化反応> アルゴン雰囲気下、室温で容量10mLのオートクレー
ブ反応容器に、ガリウムトリフラート13mg、1−ド
デシルオキシ−4−ヘプタデカフルオロオクチルベンゼ
ン20mgを仕込んだ。m−キシレン107mgおよび
ベンゾイルクロリド71mgを1mL容量の開放アンプ
ル容器に仕込んだ。該アンプル容器を、ガリウムトリフ
ラートに触れないように先の反応容器に仕込み、反応容
器を密閉した後、−10℃に冷却した二酸化炭素を室温
で内圧6〜7MPaまで注入し、100℃のオイルバス
に反応容器を浸けた。反応容器内が充分に昇温されてか
ら、さらに二酸化炭素を内圧8MPaまで注入、攪拌
し、6時間反応させた。反応終了後、反応容器を氷冷
し、ゆっくりと内圧を大気圧まで戻し容器を開封した。
容器内に飽和重曹水をゆっくり注入した後、ジエチルエ
ーテルで抽出処理し、得られた油層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた濃縮残渣を薄層
クロマトグラフィで精製処理し、無色油状の2,4−ジ
メチルベンゾフェノン105mgを得た。収率:99
%。
【0036】比較例4 実施例17において、1−ドデシルオキシ−4−ヘプタ
デカフルオロオクチルベンゼンを用いない以外は、実施
例17と同様に実施したところ、2,4−ジメチルベン
ゾフェノンが得られたが、収率は、76%にとどまっ
た。
【0037】参考例1<1−ドデシルオキシ−4−ノナ
フルオロブチルベンゼンの合成> 熱水16mLに、硫酸銅4.2gを溶解させた後、室温
まで冷却し、希塩酸水で洗浄した亜鉛紛1.4gを、激
しく攪拌しながら徐々に加えた。10分間攪拌した後、
静置し、上澄みを除去した。残渣を、5重量%塩酸水1
6mLで3回、蒸留水16mLで5回、アセトン16m
Lで3回、ジエチルエーテル16mLで3回洗浄した。
残渣の残溶媒を濃縮除去した後、減圧条件下で乾燥し、
活性銅紛1.07gを得た。得られた活性銅紛1.02
g、4−ドデシルオキシヨードベンゼン0.31g、1
−ヨードノナフルオロブタン5.54gおよびピリジン
8mLをガラスオートクレーブに仕込み、密閉して攪拌
しながら内温150℃で、48時間反応させた。反応終
了後、室温まで冷却し、水10mL、1規定濃度塩酸水
2mLを加え、セライト濾過処理し、ヘキサンで濾過残
渣を洗浄した。濾液に、水30mLおよびヘキサン10
0mL加え、抽出処理し、得られた油層を、1規定濃度
塩酸水30mLで5回、さらに水30mLで5回洗浄処
理した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、硫酸マグネシウ
ムを濾別した。濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィ
により精製処理し、1−ドデシルオキシ−4−ノナフル
オロブチルベンゼン(黄色油状)0.14gを得た。収
率:36%。原料の4−ドデシルオキシヨードベンゼン
0.15gが回収され(回収率:48%)、選択率は7
5%であった。
【0038】1H−NMR(500MHz,CDCl3) δ0.88(t,J=7.0Hz,3H),1.24−
1.50(m,18H),1.80(dq,J=7.
0,7.0Hz,2H),3.99(t,J=6.6H
z,2H),6.97(d,J=8.8Hz,2H),
7.48(d,J=8.8Hz,2H) HRMS(m/z) calcd.forC22299
O(M+):480.2075;found:480.
2058
【0039】参考例2<1−ヘキシルオキシ−4−ヘプ
タデカフルオロオクチルベンゼンの合成> 参考例1において、1−ヨードノナフルオロブタン5.
54gに代えて、1−ヨードヘプタデカフルオロオクタ
ン8.74gを、4−ドデシルオキシヨードベンゼン
0.31gに代えて、4−ヘキシルオキシヨードベンゼ
ン0.25gを用いた以外は、参考例1と同様に実施し
て、1−ヘキシルオキシ−4−ヘプタデカフルオロオク
チルベンゼン(淡黄色固体)0.22gを得た。収率:
44%。原料の4−ヘキシルオキシヨードベンゼン0.
11gが回収され(回収率:43%)、選択性は77%
であった。
【0040】融点:28−29℃1 H−NMR(300MHz,CDCl3) δ0.91(t,J=9.0Hz,3H),1.30−
1.53(m,6H),1.80(dq,J=7.0,
7.0Hz,2H),4.00(t,J=6.5Hz,
2H),6.97(d,J=9.0Hz,2H),7.
49(d,J=9.0Hz,2H) MS(m/z)596(M+
【0041】参考例3<1−ドデシルオキシ−4−へプ
タデカフルオロオクチルベンゼンの合成> 参考例1において、1−ヨードノナフルオロブタンに代
えて、1−ヨードヘプタデカフルオロオクタンを用いた
以外は、参考例1と同様に実施して、1−ドデシルオキ
シ−4−ヘプタデカフルオロオクチルベンゼン(白色固
体)を得た。
【0042】融点:54−55℃1 H−NMR(500MHz,CDCl3) δ0.88(t,J=6.9Hz,3H),1.24−
1.50(m,18H),1.80(dq,J=6.
9,6.9Hz,2H),3.99(t,J=6.5H
z,2H),6.96(d,J=8.8Hz,2H),
7.48(d,J=8.8Hz,2H) MS(m/z)680(M+
【0043】
【発明の効果】本発明の界面活性剤を用いることによ
り、液体二酸化炭素中または超臨界二酸化炭素中におけ
る種々の有機合成反応を、よりスムーズに実施でき、ま
た目的生成物の収率も向上させることができるため、工
業的にも、また環境負荷の面でも有利である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、R1はフッ素原子もしくは炭素数1〜20のフ
    ルオロアルキル基で置換されたフェニル基、炭素数1〜
    20のフルオロアルキル基またはフッ素原子を表わし、
    2は炭素数1〜40のアルキル基を表わす。)で示さ
    れる界面活性剤。
  2. 【請求項2】一般式(1)の式中、R1が、炭素数1〜
    20のパーフルオロアルキル基である請求項1に記載の
    界面活性剤。
  3. 【請求項3】1−ドデシルオキシ−4−ヘプタデカフル
    オロオクチルベンゼン。
  4. 【請求項4】1−ドデシルオキシ−4−ノナフルオロブ
    チルベンゼン。
  5. 【請求項5】1−ヘキシルオキシ−4−ヘプタデカフル
    オロオクチルベンゼン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008517796A (ja) * 2004-10-25 2008-05-29 ナノン アクティーゼルスカブ シリコーンゴム製品を製造する方法、及びその方法によって得られる製品
JP2011206759A (ja) * 2010-03-12 2011-10-20 Ricoh Co Ltd 粒子及び粒子の製造方法、トナー及びその製造方法、並びに現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置

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