JP2003237279A - 非水系ボールペン用フォロワー - Google Patents

非水系ボールペン用フォロワー

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JP2003237279A
JP2003237279A JP2002046139A JP2002046139A JP2003237279A JP 2003237279 A JP2003237279 A JP 2003237279A JP 2002046139 A JP2002046139 A JP 2002046139A JP 2002046139 A JP2002046139 A JP 2002046139A JP 2003237279 A JP2003237279 A JP 2003237279A
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JP2002046139A
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Hidetoshi Ichikawa
秀寿 市川
Atsuyuki Igai
敬幸 猪飼
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アロマ分が0.3質量%以下でありかつ40
℃での粘度が50mPa・s以上である難揮発性及び/又は
不揮発性液状炭化水素からなる少なくとも一種の溶剤
と、該溶剤とサスペンジョンを形成する物質とスチレン
系熱可塑性エラストマー含有することを特徴とする非水
系ボールペン用フォロワー。 【効果】 貯蔵弾性率が高かったり、位相のズレが小さ
いような「固いフォロワー」でも追従性に優れ、フォロ
ワー−チューブ界面にインクが入り込むことがなく、ま
た、従来の非水系フォロワーに必要なチップ上向き逆転
性、フォロワー−チューブ界面の経時変化、インキ追従
性、透過減量、拡散性の点も満足する非水系ボールペン
用フォロワーを提供することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インキ収容管内に
直接収容する非水系ボールペン用インキの尾端部に使用
するフォロワーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油系ボールペン用のフォロワーと
してはグリースの使用が見られるが、高温下や長時間の
保存で離油が見られたり、インキと相溶する等品質的に
不十分なばかりでなく、不透明なためインキとの区別が
つき難く使用者がインキが残っているのに筆記できなく
なったとの印象を持つ等の欠点がある。
【0003】しかし、従来の一般的な油性ボールペンに
おいては、溶剤分の90%以上が2―フェノキシエタノ
ール及び/又はベンジルアルコールで構成されており、
これら溶剤の20℃における蒸気圧が0.2mmHg以下で
あることからペン後端部からの溶剤の揮発は問題になら
ない。加えてインキ粘度が3000〜20000mPa・s
であることから衝撃による飛散もしにくい。
【0004】従って、従来の油性ボールペンでは、イン
キ収容管の内径が2.8mm以下のものは、ペンを上ない
し横向きに放置した場合でもインキが後端部から漏れ出
さないため、必ずしもフォロワーを必要としなかった。
一方、水系のボールペン用としては、特公平6−330
24号公報、特許第2859068号、特開平8−18
3286号公報、特開平9−76687号公報、特開平
11−42882号公報に、インキ収容管に直接インキ
を収容せしめる水系ボールペンに具備されたフォロワー
が開示されている。これらのフォロワーは、後端部から
の水の揮発、ペンを上ないし横向きに放置した場合に生
じてしまうインキの漏れ出し、衝撃によるインキの飛散
を抑制する働きがある。
【0005】また、同様な目的でスチレン系熱可塑性エ
ラストマーを配合したものが特許第3016749号、
特開平7−216285号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の水系ボールペン
用に開示されているフォロワーは、確かに水系ボールペ
ン用としては使用可能である。しかし、本発明者らは、
従来の油性ボールペンとは異なり蒸気圧の高い溶剤を使
用した非水系ボールペンを開発しているが、そのような
蒸気圧の高い溶剤を使用した非水系ボールペン用インキ
にはフォロワーが必要であることが明らかになった。そ
こで、上記の従来開示されかつ普通に使用されている水
系ボールペン用フォロワーを開発中の蒸気圧の高い溶剤
を使用した非水系ボールペンに使用したところ、そのま
までは使用できなかった。
【0007】そこで、本発明者らは、上記のような事情
に鑑みて、上記の問題を解決し、蒸気圧の高い溶剤を使
用した非水系ボールペンにも使用可能で、高温下や長期
の保存においても離油することなく安定であり、強い落
下衝撃に対する耐性を向上し、インキに対する適度な追
従性があり、インキと外気を遮断してインキの揮発を防
止し、フォロワーとチューブ壁面の固液界面にインキが
入り込むような経時変化がなく、更にインキとの比重差
があっても放置状態によってチップ先端まで移動し、イ
ンキとフォロワーが逆転してしまう逆転現象が発生する
ことで生じる筆記不良を起こし難い性能を兼ね備えた非
水系ボールペン用フォロワーおよびそのようなフォロワ
ーを含む非水系ボールペンを特願平2001−1371
9で示した。しかし、その発明では、スチレン系熱可塑
性エラストマーの添加量により、フォロワーの物性値が
決定されてしまうため、範囲(温度25℃、周波数1H
zで応力10Paをかけて測定したときの貯蔵弾性率が
100Pa以下、位相のズレが25°以上)以上に貯蔵
弾性率が高かったり、位相のずれが小さくなるような
「固いフォロワー」にした場合、フォロワーの追従不足
や、フォロワーとチューブ壁面の固液界面にインキが入
ってしまうような悪影響が生じてしまった。しかし、φ
2.8mm以上の太軸のチューブを使用する場合は、固
いフォロワーの方がフォロワーの逆転現象に関してより
安全であり、このような設計が好まれる。本発明は、上
記のような事情に鑑みて、従来の非水系フォロワーの満
足すべき性能に加え、「固いフォロワー」にした場合で
も、フォロワーの追従不足や、フォロワーとチューブ壁
面の固液界面にインキが入ってしまうような悪影響が生
じ難い性能を兼ね備えた非水系ボールペン用フォロワー
を提供することを目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に鋭意検討した結果、本発明では、以下に示す点を特徴
とすることにより、課題を解決できることを見いだし、
本発明を完成した。 (1)アロマ分が0.3質量%以下でありかつ40℃で
の粘度が50mPa・s以上である難揮発性及び/又は不揮
発性液状炭化水素からなる少なくとも一種の溶剤と、該
溶剤とサスペンジョンを形成する物質とスチレン系熱可
塑性エラストマー含有することを特徴とする非水系ボー
ルペン用フォロワー。 (2)該溶剤とサスペンジョンを形成する物質がα−オ
レフィン共重合体である請求項1に記載の非水系ボール
ペン用フォロワー。 (3)該溶剤とサスペンジョンを形成する物質が無機金
属微粒子である請求項1に記載の非水系ボールペン用フ
ォロワー。 (4)20℃での蒸気圧が0.2〜50mmHgのアルコー
ル類、グリコールモノエーテル類からなる溶剤がインキ
溶剤の10〜100%を占める非水系ボールペンインキ
に使用される(1)に記載の非水系ボールペン用フォロ
ワー。
【0009】
【発明の実施の形態】特願平2001−13719に示
された非水系フォロワーの物性の範囲(温度25℃、周
波数1Hzで応力10Paをかけて測定したときの貯蔵
弾性率が100Pa以下、位相のズレが25°以上)以
上に貯蔵弾性率が高くなったり、位相のズレが小さくな
るような「固いフォロワー」にした場合でも、フォロワ
ーの追従不足や、フォロワーとチューブ壁面の固液界面
にインキが入ってしまうような悪影響が生じないフォロ
ワーが得られたことが本発明において新規なものである
と解される。
【0010】本発明のフォロワーに用いる溶剤は、常温
で難揮発性及び/又は不揮発性でなければならない。溶
剤が揮発性であると、蒸発ロスが多くなり、フォロワー
として機能できないからである。98℃、5時間の条件
下で蒸発ロスが0.4質量%以下であることが好まし
い。蒸発ロスが0.4質量%超のとき、フォロワー溶剤
の揮発が無視できなくなり、経時的にフォロワー物性が
変化してしまうからである。
【0011】本発明のフォロワーに用いる溶剤は、液状
炭化水素から選択する。炭化水素以外に、SP値の低い
アルコール、エステル、有機酸、シリコーンオイル等が
水系インキ用フォロワーには主溶剤として使用可能であ
るが、非水系インキ用フォロワーとしてはいずれも主溶
剤としては使用できない。SP値の低いアルコール、エ
ステル、有機酸等は、非水系インキ溶剤と親和性が強
く、界面が見づらくなったり、インキに使用される色
剤、樹脂、添加剤等も移行し不具合の原因となる。シリ
コーンオイルは、インキ溶剤が透過しやすいため経時的
にインキの物性が変化してしまうため主溶剤としては好
ましくない。
【0012】本発明のフォロワーに用いる液状炭化水素
溶剤は、アロマ分が0.3質量%以下、好ましくは、
0.1質量%以下の液状炭化水素でなければならない。
液状炭化水素であっても、従来の多くの鉱物油が含むよ
うにアロマ分が0.3質量%を超えるものでは、インキ
中の色剤がフォロワー中へ移行しやすくなり、本発明の
目的に使用できないからである。この理由は、色剤が分
子構造中にベンゼン環などのアロマ分を含んでおり、フ
ォロワー溶剤中のアロマ分と相溶するためである。アロ
マ分は、ASTM D−3238に示された試験法で測
定される。
【0013】本発明のフォロワーに用いる溶剤の粘度
は、40℃での粘度が50mPa・s以上、好ましくは80
mPa・s以上、更に好ましくは、100〜1000mPa・s
でなければならない。40℃での粘度が50mPa・s未満
のときは、インキ溶剤と相溶しやすいために経時的にイ
ンキとフォロワー界面の区別が付きにくくなってしまう
からである。また、溶剤分子の分子量が小さく分子運動
が激しく起こるため、インキ/フォロワー界面で離油を
起こしやすくなってしまう。更に、相溶したインキ溶剤
もフォロワー中で拡散しやすいため、インキ溶剤の透過
が激しくなり、経時的なインキの品質劣化も起こりやす
くなる。
【0014】本発明のフォロワーに用いる溶剤として
は、鉱物油、流動パラフィン、ポリアルファオレフィン
から選択することができ、本発明のフォロワーを製造す
るための条件を満たす溶剤の具体的な例には、ダイアナ
プロセスオイルPW−90(出光興産社製)、ダイアナ
プロセスオイルPW−380(出光興産社製)、ハイコ
ールK−350(カネダ社製)、ピュアレックス400
(エッソ社製)、ホワイトレックス2210(モービル
社製)、出光PAO−5010(出光石油化学社製)な
どがある。
【0015】本発明のフォロワーに用いるスチレン系熱
可塑性エラストマーは、ポリスチレンブロック−ゴムブ
ロック−ポリスチレンブロックのトリブロック構造を持
つものが適しており、更に詳細に示すと、ポリスチレン
ブロック−ポリブタジエンブロック−ポリスチレンブロ
ック(SBS)、ポリスチレンブロック−ポリイソプレ
ンブロック−ポリスチレンブロック(SIS)、ポリス
チレンブロック−ポリエチレン/ブチレンブロック−ポ
リスチレンブロック(SEBS)、ポリスチレンブロッ
ク−ポリエチレン/プロピレンブロック−ポリスチレン
ブロック(SEPS)などがある。
【0016】具体的には、JSR社製のTRシリーズ、
SISシリーズ、また、シェルジャパン社製のクレイト
ンDシリーズ、クレイトンGシリーズ等がある。
【0017】これらのスチレン系熱可塑性エラストマー
の配合量としては、配合するスチレン系熱可塑性エラス
トマー単位濃度あたりの弾性を付与する強さ、及び、α
−オレフィン共重合体や無機金属微粒子のようなフォロ
ワー溶剤とサスペンジョンを形成する物質および、その
濃度にそれぞれ依存するので一概には決定することは出
来なかった。しかし、上記に示したようなトリブロック
構造をもつスチレン系熱可塑性エラストマーを使用した
場合は、0.5〜7.0質量%の範囲の使用が目安とな
る。スチレン系熱可塑性エラストマーの配合量が0.5
質量%未満の場合、フォロワーに付与される弾性が弱く
流動しやすいため軽い衝撃に対しても飛散しやすくなっ
てしまったり、フォロワー溶剤とサスペンジョンを形成
する物質が経時的に沈降してしまう怖れがある。また、
φ2.8mm以上のチューブを使用した際には、上向き
放置した際に後端部からフォロワーが流れ出るなどの不
具合が発生する。スチレン系熱可塑性エラストマーの配
合量が7.0質量%超となった場合、逆に弾性が強くな
りすぎて、フォロワー溶剤とサスペンジョンを形成する
物質を配合しても追従性が悪くなったり、フォロワーと
チューブ壁面の固液界面にインキが入ってしまうような
悪影響が生じる。
【0018】本発明のフォロワー溶剤とサスペンジョン
を形成する物質には、顔料、樹脂粒子等様々な物質があ
るが、α−オレフィン共重合体及び無機金属微粒子が特
に好ましい。α−オレフィン共重合体は、エチレン−α
−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共
重合体があり、フォロワー溶剤に添加し、加熱攪拌した
際に3%以上が溶解可能であるが、室温に冷却した際に
溶解度が0.5質量%以下となり、サスペンジョンが形
成されるものが好ましい。具体的には、三井化学社製の
タフマーAシリーズ、タフマーXRシリーズ等がある。
【0019】無機金属微粒子は、高い比表面積値を持つ
微粒子金属酸化物であり、代表的なものとして微粒子シ
リカがある。微粒子シリカとしては高純度で非常に細か
な微粒子のものであれば、表面処理の有無や方法に関わ
らずどの様なものでもかまわない。具体的には、日本ア
エロジル(株)製のAEROSIL50、90G、13
0、200、200V、200CF、200FAD、3
00、300CF、380等の親水性シリカやR97
2、R972V、R972CF、R974等の疎水性シ
リカ等がある。その他デグサ社製R202、R805、
R812、R812S、OX50、TT600、MOX
80、MOX170、COK84やその他RX200、
RY200等が挙げられる。また、水澤化学工業社製ミ
ズカシルシリーズや高純度超微粒子状酸化アルミニウム
や高純度超微粒子状二酸化チタン等も同様の性能を示す
無機金属微粒子として挙げられる。
【0020】フォロワー溶剤とサスペンジョンを形成す
る物質の配合量としては、配合する物質の単位濃度あた
りの粘弾性を付与する強さ及び同時に配合するスチレン
系熱可塑性エラストマーおよび、その濃度にそれぞれ依
存するので一概には決定することは出来なかった。しか
し、上記に示したようなα−オレフィン共重合体及び無
機金属微粒子を使用した場合は、0.1〜7.0質量%
の範囲の使用が目安となる。α−オレフィン共重合体及
び無機金属微粒子の配合量が0.1質量%未満の場合、
添加効果が小さく、フォロワーが追従不足になったり、
フォロワーとチューブ壁面の固液界面にインキが入って
しまうような悪影響が生じる。また、フォロワー溶剤と
サスペンジョンを形成する物質自体も弾性を付与するた
め、7.0重量%以上の場合は、弾性が強くなりすぎ
て、フォロワー溶剤とサスペンジョンを形成する物質を
配合しても追従性が悪くなったり、フォロワーとチュー
ブ壁面の固液界面にインキが入ってしまうような悪影響
が生じる。
【0021】本発明のフォロワーには、前記の必須成分
に加え、添加剤等を添加することができる。添加剤とし
ては、ジブロック構造のエラストマー、シリコーンオイ
ル、フォロワー溶剤に可溶な樹脂等がある。
【0022】また、本発明におけるフォロワーのレオロ
ジー特性の測定には、周期的応力または周期的ひずみを
物質に与えるような周期的測定(動的測定)が可能な装
置(レオメータ)で測定することが好ましい。更に、測
定周波数を変化させても物質に与える応力を一定にコン
トロールできるようなレオメータで測定することがより
好ましい。
【0023】本発明のフォロワーのレオロジー特性の測
定には、HAAKE社製のレオメータ RheoStr
ess RS−100を使用し、プレートにはプレート
径が35mmのパラレルプレートのPP35を使用した。
測定ギャップは、1.00mmで行った。
【0024】本発明のフォロワーの製法は次の通りであ
る。難揮発及び/又は不揮発性溶剤にスチレン系熱可塑
性エラストマー及びフォロワー溶剤とサスペンジョンを
形成する物質を添加し、加熱撹拌し、その後室温まで冷
却する。撹拌温度は、エラストマーが溶解、又は、均一
に膨潤すれば特に制限はないが、80〜200℃、より
好ましくは140〜185℃が好ましい。撹拌温度が8
0℃以下の場合は、エラストマーが溶解、又は、均一に
膨潤しにくく、200℃以上の場合は、エラストマー及
びフォロワー溶剤が酸化されやすく、撹拌時間により完
成品の物性が大きく異なる。エラストマー及びフォロワ
ー溶剤の酸化を防止するために窒素雰囲気下で撹拌を行
っても良い。また、フォロワー溶剤とサスペンジョンを
形成する物質がエラストマーを溶解又は、均一に膨潤さ
せる温度で溶解すれば溶解させてしまい、室温に冷却後
サスペンジョンとさせても良く、溶解しないものであれ
ば、あらかじめ3本ロールやミルのような分散機等によ
り、分散させてサスペンジョンとしておいても良い。
【0025】また、加熱撹拌後の冷却環境は、冷却後に
得られるフォロワーが容器のいかなる部分でもほぼ同一
な物性を示せば、どの様な環境で冷却してもかまわな
い。しかし、冷却条件をコントロールしなかった際に、
得られるフォロワーが容器内で物性の異なる部分が生じ
る場合は、冷却速度をコントロールしたり、振動を与え
たりして冷却条件をコントロールすることが好ましい。
【0026】また、冷却後、必要に応じて、3本ロール
やニーダー等の分散機で混練してもよい。本発明のフォ
ロワーは、非水系ボールペンインキ用に開発されたもの
である。本発明において、非水系ボールペンインキと
は、インキが本質的に水を含まないインキのことである
が、アルコールなどの非水系溶剤では、親水性があるの
で経時的に自然に吸湿し、水を含んで平衡することがあ
る。また、吸湿するインキの物性変化を少なくするため
製造時から適度な水を含ませることも行われる。しか
し、水の濃度がインキの製造時から10質量%、好まし
くは5質量%を超えることはない。
【0027】本発明のフォロワーは、非水系ボールペン
インキ、特に、20℃での蒸気圧が0.2〜50mmHgの
アルコール類、グリコールモノエーテル類からなる溶剤
がインキ溶剤の10〜100%を占めるボールペンイン
キ溶剤で形成された非水系ボールペンインキと共に用い
るときに、先に説明したような理由から好適である。2
0℃での蒸気圧が0.2〜50mmHgの溶剤としては、ア
ルコール類としてはエタノール、1−プロパノール、2
−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、i
soブチルアルコール、tertブチルアルコール、1
−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノー
ル、isoペンチルアルコール、tertペンチルアル
コール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルア
ルコール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタ
ノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−
1−ブタノール、n−ヘプタノール、2−ヘプタノー
ル、3−ヘプタノール等が挙げられる。
【0028】グリコールモノエーテル類としては、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール
モノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチ
ルエーテル、プロピレングリコールターシャリーブチル
エーテル、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−
メトキシブタノール等が挙げられる。
【0029】また、グリコールモノエステル類もグリコ
ールモノエーテル同様に使用することも可能である。以
上に挙げられるような溶剤がインキ溶剤の10〜100
%、さらには30〜100%、特に50〜100%を占
める場合は、後端部からのインキ溶剤の揮発が起こり、
インキの品質が経時的に変化することを抑制するためフ
ォロワーが必要となる。この目的に本発明のフォロワー
は最適である。
【0030】上記溶剤と組み合わせ、インキ溶剤の0〜
90%の範囲で不揮発性の溶剤を補助溶剤として併用し
ても良い。本発明のフォロワーを必要とする非水系ボー
ルペンインキ組成物としては、上記溶剤の他、必ず色材
と樹脂を含む。色材としては顔料あるいは染料あるいは
併用により調整され、樹脂は非水系ボールペン性能を発
揮できるもので、インキ中の不安定要素でなければ特に
どのようなものでもよい。
【0031】また、溶剤としては上記溶剤と組み合わ
せ、インキ溶剤の0〜90%の範囲で不揮発性の溶剤を
併用しても良い。また、性能に応じて各種添加剤を使用
することもできる。インキの粘度は、25℃での20Pa
・s 以下が望ましく、インキ収容管内径は5mm以下であ
ることが好ましく、特に好ましくは4mm以下である。こ
れは毛細管によるインキの保持力を考慮に入れるとあま
り内径を大きくすることは好ましくないためである。
【0032】本発明のフォロワーは、非水系ボールペン
以外にもインキ収容管に直接インキを収容する水系ボー
ルペン用の水系インキなど他のインキに使用することを
妨げるものではない。
【0033】
【作用】本発明において、フォロワー溶剤とサスペンジ
ョンを形成する物質をスチレン系熱可塑性エラストマー
と同時に含有させると「固いフォロワー」でもフォロワ
ーの追従不足や、フォロワーとチューブ壁面の固液界面
にインキが入ってしまうような悪影響が生じ難い理由は
以下のように考えられる。スチレン系熱可塑性エラスト
マーを含有したフォロワーは、スチレン系熱可塑性エラ
ストマーが3次元構造を作り、その編み目の中に溶剤が
抱え込まれた形になっていると考えられている。ただ
し、フォロワーとチューブ、インク、気体の界面では、
溶剤分子が界面に出て来易く微妙な離油状態にあると考
えられる。このように構成されているものの中にサスペ
ンジョンを生じる物質を添加すると、サスペンジョンの
粒子界面で離油が起こると考えられる。サスペンジョン
粒子は、フォロワーとチューブの固液界面にも分布する
ため、フォロワーとチューブの固液界面で離油量が増
す。そのため、フォロワーがチューブを滑りやすくなる
ため、フォロワーの追従性が向上すると考えられる。ま
た、固−液界面にフォロワーの溶剤が多くあるため、固
液界面にもインキが入りにくく、フォロワーとチューブ
壁面の固液界面にインキが入ってしまうような悪影響も
生じにくいと考えられる。つまり、フォロワー溶剤とサ
スペンジョンを形成する物質をスチレン系熱可塑性エラ
ストマーと同時に含有させることにより、フォロワーと
チューブ界面での離油量がコントロールできるため、追
従性やフォロワーとチューブ壁面の固液界面にインキが
入ってしまうような現象が改善されると考えられる。ま
た、フォロワー溶剤とサスペンジョンを形成する物質
は、弾性付与剤としても効果を示すため、フォロワーの
貯蔵弾性率を高くしたり、位相のズレを小さくする働き
があり、「固いフォロワー」を形成させるためにも役立
つ。
【0034】
【実施例】次に実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこの実施例によって限定されるものではな
い。
【0035】(実施例1) イアナプロセスオイルPW−90(出光興産社製)9
7.3質量% タフマーA−4085(三井化学社製)0.7質量% クレイトンG1654X(シェルジャパン社製)2.0
質量% ダイアナプロセスオイルPW−90とタフマーA−40
85を120℃で3時間加熱攪拌した後、175℃まで
温度を上昇させ、クレイトンG1654Xを添加し、5
0分加熱攪拌した。その後、室温まで放冷し、フォロワ
ーを得た。ここで、使用したダイアナプロセスオイルP
W−90はアロマ分0.0%、40℃の粘度は90mPa
・sであった。また、得られたフォロワーは、温度25
℃、周波数1Hzで応力10Paをかけて測定した時の貯蔵
弾性率が134Paであり、位相のズレが21°であっ
た。
【0036】(実施例2) ダイアナプロセスオイルPW−380(出光興産社製)
96.7質量% タフマーA−4085(三井化学社製)1.5質量% クレイトンG1654X(シェルジャパン社製)1.8
質量% ダイアナプロセスオイルPW−380とタフマーA−4
085を120℃で3時間加熱攪拌した後、175℃ま
で温度を上昇させ、クレイトンG1654Xを添加し、
50分加熱攪拌した。その後、室温まで放冷し、フォロ
ワーを得た。ここで、使用したダイアナプロセスオイル
PW−380はアロマ分0.0%、40℃の粘度は38
3mPa・sであった。また、得られたフォロワーは、温度
25℃、周波数1Hzで応力10Paをかけて測定した時の
貯蔵弾性率が247Paであり、位相のズレが26°であ
った。
【0037】(実施例3) ダイアナプロセスオイルPW−380(出光興産社製)
95.5質量% タフマーXR110T(三井化学社製)1.0質量% クレイトンG1730M(シェルジャパン社製)3.5
質量% ダイアナプロセスオイルPW−380とタフマーXR1
10Tを120℃で3時間加熱攪拌した後、175℃ま
で温度を上昇させ、クレイトンG1730Mを添加し、
90分加熱攪拌した。その後、室温まで放冷し、フォロ
ワーを得た。また、得られたフォロワーは、温度25
℃、周波数1Hzで応力10Paをかけて測定した時の貯蔵
弾性率が116Paであり、位相のズレが36°であっ
た。
【0038】(実施例4) ピュアレックス400(エッソ社製)94.7質量% アエロジルR972(日本アエロジル社製)3.0質量% クレイトンG1654X(シェルジャパン社製)2.3
質量% ピュアレックス400とアエロジルR972を混合し、
3本ロールで5パスした後、クレイトンG1654Xを
加え175℃で50分加熱攪拌した。その後、室温まで
放冷し、フォロワーを得た。ここで使用したピュアレッ
クス400はアロマ分0.1%、40℃の粘度409mP
a・sであった。また、得られたフォロワーは、温度25
℃、周波数1Hzで応力10Paをかけて測定した時の貯蔵
弾性率が175Paであり、位相のズレが30°であっ
た。
【0039】(比較例1) ダイアナプロセスオイルNS−100(出光興産社製)
96.8質量% タフマーA−4085(三井化学社製)0.7質量% クレイトンG1654X(シェルジャパン社製)2.0
質量% ダイアナプロセスオイルNS−100とタフマーA−4
085を120℃で3時間加熱攪拌した後、175℃ま
で温度を上昇させ、クレイトンG1654Xを添加し、
50分加熱攪拌した。その後、室温まで放冷し、フォロ
ワーを得た。ここで、使用したダイアナプロセスオイル
NS−100はアロマ分5.3%、40℃の粘度は95
mPa・sであった。また、得られたフォロワーは、温度2
5℃、周波数1Hzで応力10Paをかけて測定した時の貯
蔵弾性率が125Paであり、位相のズレが23°であっ
た。
【0040】(比較例2) ダイアナプロセスオイルPW−32(出光興産社製)9
6.8質量% タフマーA−4085(三井化学社製)1.5質量% クレイトンG1654X(シェルジャパン社製)1.7
質量% ダイアナプロセスオイルPW−32とタフマーA−40
85を120℃で3時間加熱攪拌した後、175℃まで
温度を上昇させ、クレイトンG1654Xを添加し、5
0分加熱攪拌した。その後、室温まで放冷し、フォロワ
ーを得た。ここで、使用したダイアナプロセスオイルP
W−32はアロマ分0.0%、40℃の粘度は31mPa
・sであった。また、得られたフォロワーは、温度25
℃、周波数1Hzで応力10Paをかけて測定した時の貯蔵
弾性率が105Paであり、位相のズレが15°であっ
た。
【0041】(比較例3) ピュアレックス400(エッソ社製)97.2質量% クレイトンG1654X(シェルジャパン社製)2.8
質量% これらの材料を175℃で50分加熱撹拌した後、室温
まで放冷し、60gのフォロワーを得た。また、得られ
たフォロワーは、温度25℃、周波数1Hzで応力10Pa
をかけて測定した時の貯蔵弾性率が130Paであり、位
相のズレが28.0°であった。
【0042】(比較例4) ダイアナプロセスオイルPW−90(出光興産社製)9
7.45質量% アエロジルR972(日本アエロジル社製)0.05質量
% クレイトンG1654X(シェルジャパン社製)2.5
質量% ダイアナプロセスオイルPW−90とアエロジルR97
2を混合し、3本ロールで5パスした後、クレイトンG
1654Xを加え175℃で50分加熱攪拌した。その
後、室温まで放冷し、フォロワーを得た。また、得られ
たフォロワーは、温度25℃、周波数1Hzで応力10Pa
をかけて測定した時の貯蔵弾性率で107Paであり、位
相のズレが18°であった。
【0043】(比較例5) ダイアナプロセスオイルPW−90(出光興産社製)9
0.0質量% タフマーA−4085(三井化学社製)7.5質量% クレイトンG1654X(シェルジャパン社製)2.5
質量% ダイアナプロセスオイルPW−90とタフマーA−40
85を120℃で3時間加熱攪拌した後、175℃まで
温度を上昇させ、クレイトンG1654Xを添加し、5
0分加熱攪拌した。その後、室温まで放冷し、フォロワ
ーを得た。また、得られたフォロワーは、温度25℃、
周波数1Hzで応力10Paをかけて測定した時の貯蔵弾性
率で6500Paであり、位相のズレが9°であった。
【0044】(比較例6) ダイアナプロセスオイルPW−380(出光興産社製)
98.0質量% タフマーXR−110T(三井化学社製)1.5質量% クレイトンG1654X(シェルジャパン社製)0.5
質量% ダイアナプロセスオイルPW−380とタフマーXR1
10Tを120℃で3時間加熱攪拌した後、175℃ま
で温度を上昇させ、クレイトンG1654Xを添加し、
50分加熱攪拌した。その後、室温まで放冷し、フォロ
ワーを得た。また、得られたフォロワーは、温度25
℃、周波数1Hzで応力10Paをかけて測定した時の貯蔵
弾性率で8Paであり、位相のズレが82°であった。
【0045】(比較例7) ダイアナプロセスオイルPW−90(出光興産社製)9
8.0質量% アエロジルR972(日本アエロジル社製)2.5質量% クレイトンG1730M(シェルジャパン社製)7.5
質量% ダイアナプロセスオイルPW−90とアエロジルR97
2を混合し、3本ロールで5パスした後、クレイトンG
1730Mを加え175℃で90分加熱攪拌した。その
後、室温まで放冷し、フォロワーを得た。また、得られ
たフォロワーは、温度25℃、周波数1Hzで応力10Pa
をかけて測定した時の貯蔵弾性率で1600Paであり、
位相のズレが7°であった。
【0046】(評価方法と結果)以上の様な配合及び調
整方法で得られたフォロワーを下記に示す非水系インキ
と組み合わせ、下記評価テストにより評価し、表1のよ
うな結果を得た。
【0047】なお、フォロワーの充填には、国産遠心機
社製遠心分離器H−103N型遠心機を用い、ペンの尾
端部からペン先方向に遠心力がかかるように毎分200
0回転で5分間遠心をかけた。実施例及び比較例は、チ
ューブ径が3.8mmのポリプロピレンチューブを使用し
ペン体とした。
【0048】非水系インキとフォロワーを組み合わせた
ペン体は、ボール径が1.0mmのチップを使用した。 <非水系インキ配合>バリファーストバイオレット17
02(オリエント化学社製)20.0質量% スピロンイエローC−GNH(保土谷化学社製)10.
0質量% ポリピニルブチラール BM−S(積水化学社)5.0
質量% プロピレングリコールモノメチルエーテル20.0質量
% 3−メトキシ−ブタノール20.0質量% 3−メトキシ−3メチルブタノール25.0質量%
【0049】<評価テスト> 1)チップ上向き逆転性:室温下にて1ヶ月放置し、イ
ンキとフォロワーの逆転の有無を観察した。下記の基準
で評価した。 逆転しなかったもの;○ 少し離油が起こりリフィール先端部が透明なもの;△ ほとんど逆転したもの;× 後端部からフォロワーが流れ出したもの;××
【0050】2)フォロワー−チューブ界面の経時変
化:上記1)のチップ上向き逆転性テストでフォロワー
とチューブ界面の状態を観察した。下記の基準で評価し
た。 界面が全く問題ないもの;○ 界面にインキの進入が見られる物;×
【0051】3)インキ追従性: PPC用紙にフリーハンド筆記(丸書き)し、かすれ度
合いの観察した。下記の基準で評価した。 かすれがほとんどないもの;○ かすれが多少あるもの;△ かすれがひどいもの;×
【0052】4)透過減量性:内径10mmのガラス管
(円筒状)にインキ4.0gを入れ、フォロワー1.5
gを充填し、遠心した後、50℃条件下でのインキの1
ヶ月の透過減量を測定した。表中の数値の単位はmgであ
る。
【0053】5)拡散性:上記4)の透過減量性テスト
終了後、インキとフォロワーとの界面での状態を観察し
た。下記の基準で評価した。 界面がはっきりしているもの;○ 界面の境界が解りにくいもの;△ 界面の境界がひどく解りにくいもの;×
【0054】
【表1】
【0055】実施例1〜4はいずれの試験も問題ない結
果となった。比較例1はフォロワー中への染料の拡散が
見られ、また、インキとフォロワーの界面が消失し、透
過減量も多い結果となった。これは、アロマ分の多いフ
ォロワー溶剤を使用したことから、非水系インキを使用
した際に、インキ溶剤及びインキ成分とフォロワー溶剤
の親和性が強いためと推測される。
【0056】比較例2は、比較例1ほどではないがフォ
ロワー中に染料の拡散が多少見られ、また、インキとフ
ォロワーの界面もわかりにくくなり、透過減量も多い結
果となった。これは、粘度の低いフォロワー溶剤を使用
したことから、非水系インキを使用した際に、インキ溶
剤及びインキ成分とフォロワー溶剤の親和性が強いため
と推測される。また、インキ−フォロワー界面で離油が
起こってしまい、上向き放置した際に離油したフォロワ
ー溶剤の一部がペン先に移動してしまった。これは、溶
剤分子の分子量が小さく分子運動が激しく起こるためと
推測される。
【0057】比較例3は、該溶剤とサスペンジョンを形
成する物質を加えておらず、貯蔵弾性率が100Pa超な
るような「固いフォロワー」である。この場合は、フォ
ロワーとチューブ壁面の固液界面にインキが入り込む現
象が起こった。これは、インキ溶剤及びインキ部材とフ
ォロワー溶剤の親和性が強いことに加え、フォロワー自
体の凝集力が強すぎるためと推測される。
【0058】比較例4は、比較例3と同様にフォロワー
とチューブ壁面の固液界面にインキが入り込む現象が起
こった。これは、該溶剤とサスペンジョンを形成する物
質を0.05質量%しか加えておらず、その効果が発揮
されなかったためと推測される。
【0059】比較例5は、追従不良となり、また、フォ
ロワーとチューブ壁面の固液界面にインキが入り込む現
象が起こった。これは、該溶剤とサスペンジョンを形成
する物質が7.5質量%と多すぎたためフォロワー自体
の弾性が強くなりすぎたためと推測される。
【0060】比較例6は、フォロワーが非常に流動し易
く、上向き放置した際に、後端部より、フォロワーが流
れ出てしまった。これは、スチレン系熱可塑性エラスト
マーの添加量が少ないためと推測される。
【0061】比較例7は、追従不良となった。スチレン
系熱可塑性エラストマーの添加量が多すぎたため、弾性
が強くなりすぎたことが原因と推測される。
【0062】以上の結果から明らかなように本発明の範
囲となる実施例1〜4の非水系ボールペン用フォロワー
は、本発明の範囲外となる比較例1〜7の非水系ボール
ペン用フォロワーに比べてチップ上向き逆転性、フォロ
ワー/チューブ界面の経時変化、インキ追従性、透過減
量、拡散性の点で非常に優れていることが判明した。ま
た、温度25℃、周波数1Hzで応力10Paをかけて
測定したときの貯蔵弾性率が100Paを越えたり、位
相のズレが25°未満となるような「固いフォロワー」
にした場合でも、フォロワーの追従不足や、フォロワー
とチューブ壁面の固液界面にインキが入ってしまうよう
な悪影響が生じ難いフォロワーが得られることが判明し
た。
【0063】
【発明の効果】本発明により、チップ上向き逆転性、フ
ォロワー/チューブ界面の経時変化、インキ追従性、透
過減量、拡散性の点で非常に優れた非水系ボールペン用
フォロワーを提供することが可能となった。特に、逆転
現象において安全になるような「固いフォロワー」にし
た際にもフォロワーの追従不足や、フォロワーとチュー
ブ壁面の固液界面にインキが入ってしまうような悪影響
が生じ難いフォロワーが提供することができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アロマ分が0.3質量%以下でありかつ
    40℃での粘度が50mPa・s以上である難揮発性及び/
    又は不揮発性液状炭化水素からなる少なくとも一種の溶
    剤と、該溶剤とサスペンジョンを形成する物質とスチレ
    ン系熱可塑性エラストマー含有することを特徴とする非
    水系ボールペン用フォロワー。
  2. 【請求項2】 該溶剤とサスペンジョンを形成する物質
    がα−オレフィン共重合体である請求項1に記載の非水
    系ボールペン用フォロワー。
  3. 【請求項3】 該溶剤とサスペンジョンを形成する物質
    が無機金属微粒子である請求項1に記載の非水系ボール
    ペン用フォロワー。
  4. 【請求項4】 20℃での蒸気圧が0.2〜50mmHgの
    アルコール類、グリコールモノエーテル類からなる溶剤
    がインキ溶剤の10〜100%を占める非水系ボールペ
    ンインキに使用される請求項1に記載の非水系ボールペ
    ン用フォロワー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008068404A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Tombow Pencil Co Ltd ボールペン型接着具
JP2017165670A (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 三菱鉛筆株式会社 化粧料塗布具用追従体組成物

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