JP2003237068A - インクジェットヘッドの駆動波形発生装置およびインクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットヘッドの駆動波形発生装置およびインクジェットプリンタ

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JP2003237068A
JP2003237068A JP2002036955A JP2002036955A JP2003237068A JP 2003237068 A JP2003237068 A JP 2003237068A JP 2002036955 A JP2002036955 A JP 2002036955A JP 2002036955 A JP2002036955 A JP 2002036955A JP 2003237068 A JP2003237068 A JP 2003237068A
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waveform
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JP2002036955A
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Sunao Ishizaki
直 石崎
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質のカラー印刷画像を出力する圧電アク
チュエータを使用したインクジェットプリンタの駆動波
形発生装置に関し、小型、低価格な回路で歪の少ない駆
動波形を発生するインクジェットヘッドの駆動波形発生
装置を提供する。 【解決手段】 波形情報記憶手段11、デジタル演算手
段12、制御手段13、変調手段14、およびこれらを
統括するCPU18で構成されるデジタル回路と小規模
なアナログ回路で構成される復調手段で圧電アクチュエ
ータを駆動する波形を生成し、電力増幅手段16でこの
波形の電圧、電流を増幅しヘッド17を駆動する。この
構成により高速で、多ビット幅の高価なデジタル/アナ
ログ変換器を使用しないで、小型で安価な回路で構成さ
れた歪の少ない駆動波形発生装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットヘッ
ドの駆動波形発生装置およびインクジェットプリンタに
関し、特に、精度の良い駆動波形を圧電アクチュエータ
に供給して高品質なカラー画像記録を行うインクジェッ
トヘッドの駆動波形発生装置およびインクジェットプリ
ンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラー画像記録装置として、
低価格の分野では一般にはインクジェットプリンタが使
用されている。しかし近年では低価格だけではなく、高
速、高画質化が要求されている。特に後者に関しては吐
出するインク滴の体積を印加する駆動電圧波形によって
自由に設定できる圧電アクチュエータを利用したヘッド
を搭載したインクジェットプリンタが適している。しか
しさまざまな体積のインク滴を吐出するために駆動波形
は複雑化するとともに、また歪の少ない波形を発生する
波形発生装置が要求されるようになってきている。
【0003】この要請に応えるものとして、例えば特許
第3223891号に開示されている駆動波形発生装置
がある。本従来例では図14に示すように、台形状の駆
動波形の微分値が方形波状になるのを利用して、この方
形波の振幅と時間(これを微分情報と呼ぶ)として記憶
し、デジタル/アナログ変換器でアナログ波形に変換し
た後、アナログ回路による積分手段を用いて台形波上の
駆動波形を生成する方法が提案されている。
【0004】また特許第2940542号にも駆動波形
発生装置が開示されている。この従来例は図15に示す
ような当該駆動波形の節点の座標(時刻、電圧)を記憶
しておき、節点以外の時刻の電圧は隣接する節点の座標
から補間してデジタル駆動波形を生成したのちデジタル
/アナログ変換器でアナログ情報に変換し、低域通過フ
ィルタでサンプリングノイズを除去して台形波上の駆動
波形を発生する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図14に示
す技術では、積分手段は演算増幅器、抵抗、コンデンサ
から構成されるアナログ回路で動作するため、生成され
る波形の精度が個々の部品のばらつきで制約されるとい
う問題がある。さらにアナログ回路はデジタル回路ほど
高集積化ができないので部品点数の増加、つまり回路全
体の価格が高くなってしまうという問題がある。
【0006】また、図15に示す技術では、高精度の駆
動波形を生成するには高速でビット幅の大きなデジタル
/アナログ変換器が必要であり、これはビデオ用のもの
が入手可能であるが高価である。さらには、両者の技術
に共通の問題として、高精度の駆動波形を生成するには
波形生成の過程で用いられるデジタル駆動波形のビット
幅を大きくしなければならないが、デジタル回路自体は
LSI化して安価に実装できるもののデジタル/アナロ
グ変換器は外付けとなるため、デジタルLSIからアナ
ログ変換器への配線が多くなり、デジタルLSIのピン
ネックとなりLSIのパッケージを大きくせざるを得
ず、これがLSIのコストアップの要因となる。これを
避ける手段としてデジタル/アナログ変換器をデジタル
LSIの中に実装するいわゆるデジタル・アナログ混在
LSIを使用する方法があるが、デジタルLSI自身が
高速に動作するためノイズの問題が避けられない。また
デジタル/アナログ変換回路の高精度化も難しいという
問題もある。
【0007】本発明の主な目的は、高価で高速、高精度
ではあるがピンネックになる可能性が高い多ビット幅の
デジタル/アナログ変換回路を使用せずに駆動波形発生
回路の大部分をデジタル回路で構成したLSIと極く小
規模なアナログ回路で実現した、安価で高精度な駆動波
形発生装置、およびこれを用いたインクジェットプリン
タを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドの駆動波形発生装置は、インクを充填した圧力発
生室と圧電アクチュエータとを有するインクジェットヘ
ッドの前記圧電アクチュエータに台形波または三角波の
集合から構成させる駆動波形を印加して前記圧電アクチ
ュエータの体積および前記圧力発生室の圧力を変化させ
ることでインク滴を吐出するインクジェットヘッドの駆
動波形発生装置であって、前記駆動波形を決定する波形
情報を保存する記憶手段と、前記記憶手段から読み出し
た波形情報からデジタル信号によるデジタル駆動波形を
生成する演算手段と、前記演算手段が生成するデジタル
駆動波形を変調する変調手段と、前記変調手段の変調出
力を復調して実際の駆動波形と相似のアナログ波形を生
成する復調手段と、前記復調手段の復調出力をもとに前
記インクジェットヘッドを駆動可能な電圧、電流を供給
する電力増幅手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】本発明のインクジェットヘッドの駆動波形
発生装置は、前記波形情報を単位時間当たりの電圧の変
化分(以下、微分情報と記す)とし、前記演算手段は加
算器と累算器とから構成されるデジタル積分手段を含む
ことを特徴としてもよい。
【0010】本発明のインクジェットヘッドの駆動波形
発生装置は、前記演算手段は、前記微分情報を整数部と
小数部とに分け、それぞれに加算器と累算器とから構成
される積分手段を具備し、さらに、それぞれの演算結果
を加算する加算器とバッファとを設けたことを特徴とし
てもよい。
【0011】本発明のインクジェットヘッドの駆動波形
発生装置は、前記変調手段はΣΔ変調回路で変調し、前
記変調手段から前記復調手段への信号線を1ビットのデ
ジタル信号としたことを特徴としてもよい。
【0012】本発明のインクジェットヘッドの駆動波形
発生装置は、前記復調手段をパッシブ型の低域通過フィ
ルタで構成したことを特徴としてもよい。
【0013】本発明のインクジェットヘッドの駆動波形
発生装置は、前記復調手段をアクティブ型の低域通過フ
ィルタで構成したことを特徴としてもよい。
【0014】本発明のインクジェットプリンタは、イン
クを充填した圧力発生室と圧電アクチュエータとを有す
るインクジェットヘッドと、前記圧電アクチュエータに
台形波または三角波の集合から構成させる駆動波形を印
加して前記圧電アクチュエータの体積および前記圧力発
生室の圧力を変化させることでインク滴を吐出する駆動
波形発生装置とを含むインクジェットプリンタであっ
て、前記駆動波形発生装置は、前記駆動波形を決定する
波形情報を保存する記憶手段と、前記記憶手段から読み
出した波形情報からデジタル信号によるデジタル駆動波
形を生成する演算手段と、前記演算手段が生成するデジ
タル駆動波形を変調する変調手段と、前記変調手段の変
調出力を復調して実際の駆動波形と相似のアナログ波形
を生成する復調手段と、前記復調手段の復調出力をもと
に前記インクジェットヘッドを駆動可能な電圧、電流を
供給する電力増幅手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】本発明のインクジェットプリンタは、前記
波形情報を単位時間当たりの電圧の変化分(以下、微分
情報と記す)とし、前記演算手段は加算器と累算器とか
ら構成されるデジタル積分手段を含むことを特徴として
もよい。
【0016】本発明のインクジェットプリンタは、前記
演算手段は、前記微分情報を整数部と小数部とに分け、
それぞれに加算器と累算器とから構成される積分手段を
具備し、さらに、それぞれの演算結果を加算する加算器
とバッファとを設けたことを特徴としてもよい。
【0017】本発明のインクジェットプリンタは、前記
変調手段はΣΔ変調回路で変調し、前記変調手段から前
記復調手段への信号線を1ビットのデジタル信号とした
ことを特徴としてもよい。
【0018】本発明のインクジェットプリンタは、前記
復調手段をパッシブ型の低域通過フィルタで構成したこ
とを特徴としてもよい。
【0019】本発明のインクジェットプリンタは、前記
復調手段をアクティブ型の低域通過フィルタで構成した
ことを特徴としてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の上記および他の目的、特
徴および利点を明確にすべく、以下添付した図面を参照
しながら、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
【0021】図1を参照すると、本発明の一実施形態と
してのインクジェットヘッドの駆動波形発生装置が示さ
れている。駆動波形発生装置10は、駆動波形情報を記
憶する波形記憶手段11,デジタル演算手段12,変調
手段14、これらの動作タイミングを制御する制御手段
13、及びアナログ信号の駆動波形に再生する復調手段
15、当該アナログ信号をインクジェットヘッド17を
駆動するための電力に増幅する電力増幅手段16、なら
びに波形記憶手段11に記憶されている情報をデジタル
演算手段12、制御手段13に転送するCPU18を有
する。
【0022】波形記憶手段11からの信号はCPU18
の介在により多数のビットで構成されたバス形式でデジ
タル演算手段12、ならびに制御手段13に供給され、
制御手段13によって制御されたタイミングで演算処理
を行う。そして本発明に従って変調手段14と復調手段
15が設けられている。変調手段14は制御手段13の
制御の下でデジタル演算手段12の時系列情報としての
出力Vi(n)(n=0,1,2...)を処理し、ビ
ット幅の小さい、極限では1ビット幅の変調信号y
(n)を出力する。Vi(n)を処理する時間はサンプ
リングクロックの周期で決められる。復調手段15は変
調信号y(n)からアナログ信号の駆動波形Vo(t)
を再生する。ここでtは連続的な時間である。
【0023】図2,3,4,5を参照すると、図1の波
形記憶手段11,デジタル演算手段12、制御手段13
は以下のように構成されている。図5の5−1(黒マー
ク部)は図4のように節点と称する時刻Nt(m)と電
圧Nv(m)(m=1,2,..M)の座標で定義され
た駆動波形の一例である。ここでMは節点の総数であ
り、この例ではM=10である。波形記憶手段11には
節点から式1によって予め計算された、整数部情報Z
(m)、小数部情報F(m)、加算回数情報C(m)が
記憶されている。
【0024】
【数1】
【0025】ここで、roundは引数の四捨五入を行
う関数であり、fixは引数の整数部を取る関数であ
り、fracは引数の小数部を取る関数である。またT
sはサンプリングクロックの周期であり、Vmaxは電
力増幅手段16がヘッド17に供給できる電圧の最大値
である。Kはデジタル演算手段が出力するデジタル駆動
波形Vi(n)のビット幅である。Nは指数と呼ぶ整数
である。式1で、C(m)は節点間の時間をサンプリン
グクロックの周期で計測した量であり、dV(m)は節
点間の電位差のヘッドへの供給電圧の最大値に対する比
率である。従って、dV(m)/C(m)は単位時間当
たりの電圧の変化分に比例した量であり、すなわち微分
情報である。
【0026】図1のデジタル演算手段12、制御手段1
3はそれぞれ、図2,3のように構成されている。本図
において、ヘッド17の駆動動作に先立ってCPU18
を仲介として波形記憶手段11に記憶された整数部情報
Z(m)を整数部レジスタ21−1,2,..−Mに、
小数部情報F(m)を小数部レジスタ22−1,
2,...Mに、加算回数情報C(m)を加算回数レジ
スタ31−1,2...Mにレジスタに転送する。図2
に示す整数部セレクタ23−1、小数部セレクタ23−
2、及び図3に示す加算回数セレクタ32は節点選択信
号によって整数部レジスタ21−1,2,..−M、小
数部レジスタ22−1,2,...M、加算回数レジス
タ31−1,2...Mに格納された値の1つを選択す
る。選択された信号をそれぞれz(n)、f(n)、c
(n)とする。ここでn=0,1,2,..でありサン
プリングクロックの周期を単位時間とする時系列情報で
ある。
【0027】図2の24−1,2は加算器でありC=A
+Bという動作を行う。25−1,2は累算器と呼ぶ遅
延素子であり、サンプリングクロックに同期した遅延動
作を行う。これらにより累算器25−1に格納される値
は、
【0028】
【数2】
【0029】であり、累算器25−2に格納される値
は、
【0030】
【数3】
【0031】となる。加算器24−3はC=A+Bとい
う動作を行う。ここで入力Aは累算器25−1の出力s
um_Z(n)であり、入力Bは、前記の指数をNとす
るとき累算器25−2の出力sum_F(n)の下位N
ビットを切り捨てたものである。デジタル駆動波形レジ
スタ26は加算器24−3の出力をサンプリングクロッ
クに同期して格納するものであり、出力Vi(n)は、
【0032】
【数4】
【0033】となる。図5の5−2はビット幅をK=1
0、指数N=8とし、最大電圧Vmax=40[V]、
サンプリングクロック周波数を1/Ts=60[MH
z]としたときのデジタル駆動波形信号である。
【0034】次に、図3の加算回数カウンタ33、節点
カウンタ34は図2全体の動作を制御するものである。
この回路の動作を図12のタイミングチャートを参照し
て説明する。図12の起動信号はヘッド17に図4に示
す波形を供給するタイミングで発生する信号である。イ
ンクジェットプリンタでは通常、印字動作に際し、ヘッ
ド17を印刷媒体の主走査方向に往復させるスペーシン
グ動作を行うが、この方向に設けられたリニアスケール
センサから発生される信号を起動信号とすることで一定
の間隔でインク滴を吐出することが可能となる。サンプ
リングクロックはデジタル演算手段12が使用する時系
列情報の時間間隔を決めるものであり、サンプリング定
理の制約から図4に示す波形の有する周波数帯域幅に対
して2倍以上の周波数である必要があり、波形歪を抑え
るには10倍以上が必要である。図1の回路では変調手
段14にもこのサンプリングクロックが供給されている
ので、さらに高い周波数が必要であり50倍程度の周波
数となる。図4の波形の周波数帯域幅は1MHz程度で
あるのでサンプリングクロックはこの条件を満たすもの
として60MHzとする。最近のデジタルLSIは集積
度が高いばかりでなく、動作周波数も十分に高いので6
0MHzで動作させるのは不可能な技術ではない。
【0035】加算回数カウンタ33は起動信号により初
期状態に戻り、加算回数セレクタ32で選択された加算
回数レジスタC(1)の値をロードし、サンプリングク
ロックを計数する。節点選択信号は1を出力し、加算器
24−1,24−2にはそれぞれ整数部レジスタZ
(1)、小数部レジスタF(1)が入力される。加算回
数カウンタ33の計数がC(1)に到達するとキャリー
パルスCyを出力する。節点カウンタ34はキャリーパ
ルスCyを計数し節点選択信号を更新し節点番号がイン
クリメントする。すると、図2に示す整数部セレクタ2
3−1、小数部セレクタ23−2、及び加算回数セレク
タ32が更新され選択する値は節点選択信号2となり加
算器24−1,24−2にはそれぞれ整数部レジスタZ
(2)、小数部レジスタF(2)が入力される。加算回
数カウンタ33には加算回数レジスタC(2)の値をロ
ードし、この値までサンプリングクロックを計数する。
以下この動作を繰り返して節点番号がMとなり、加算回
数カウンタ33の計数値がC(M)に達すると加算回数
カウンタ33は動作を停止する。そして再度起動信号が
入力されると再び上記の動作を繰り返し行う。
【0036】次に図1の変調手段14、復調手段15の
動作を説明する。図6を参照すると変調手段14は以下
のように構成されている。これは2次のΣΔ変調という
変調方式に基づくものである。減算器61−1、2はC
=A−Sという演算を行い、加算器62−1、2はC=
A+Bという演算を行う。63−1、2、3は遅延素子
でありサンプリングクロックの1周期分の遅延を行う。
64は量子化器であり、これは加算器62−2の出力S
2(n)に対し式5の演算を行う。
【0037】
【数5】
【0038】ここでΔはデジタル駆動波形Vi(n)の
ビット幅Kに対して2のK乗である。この例ではK=1
0なのでΔ=1024となる。ここで量子化器64の入
出力間の差をq(n)とするとき、これを量子化誤差と
呼ぶ。これらの定義のもとに図6の回路は式6の演算を
行うことになる。
【0039】
【数6】
【0040】このようにして得られた変調信号y(n)
は0またはΔ=1024のいずれかの値しかとらないの
で二値信号である。すなわち1ビットのデジタル信号で
ある。図4に示した駆動波形と変調信号y(n)の関係
は図7で示される。図8は図7の10[μsec]〜2
0[μsec]の部分を拡大したものであり、変調信号
y(n)は8−2に示すように電圧が低いときは疎で、
高いときに密となる疎密波である。ここで式6の周波数
分析を行うためにZ変換を行う。図6の入力Vi
(n)、出力y(n)、量子化誤差q(n)のZ変換を
それぞれVi(z)、Y(z)、Q(z)とすると式7
が得られる。
【0041】
【数7】
【0042】式7の第二項は量子化誤差に高域通過フィ
ルタを通したものであり、式7より出力y(n)は低周
波域ではデジタル駆動波形Vi(n)そのものであり、
高周波域では量子化誤差であるという周波数特性を持っ
ていることがわかる。従って変調信号y(n)を図4の
駆動波形が有する周波数帯域のみ通過するフィルタに通
せばアナログ信号の駆動波形Vo(t)を再生すること
ができる。図9はこの目的を満たすフィルタの一形式で
あり、4次のパッシブ型低域通過フィルタである。ここ
で低域通過フィルタの形式は種々存在するが通過域での
位相遅れが大きいと得られた駆動波形に歪を生じるの
で、位相遅れの小さいベッセルフィルタを用いることが
望ましい。図9でR91=220[Ω]、L91=10
[μH]、L91=50[μH]、C91=740[p
F]、C91=1100[pF]とすると、図4に示す
波形の有する周波数帯域である1[MHz]以下を通過
させるベッセルフィルタとなる。図10(a)はデジタ
ル駆動波形Vi(n)であり図10(b)は復調手段1
5によって生成された駆動波形Vo(t)であり、非常
に高品質な波形が生成されることを示している。
【0043】復調手段15で生成された駆動波形の電圧
振幅は高々5[V]程度であるためこのままではヘッド
を駆動することができないので電力増幅手段16を介し
てヘッドを駆動する。
【0044】図11は出願人の先願である特願2001
−012921号に示された電力増幅手段のひとつの構
成例である。復調手段15に図9に示すようなパッシブ
型のアナログ回路を使った場合、後段となる電力増幅手
段の入力インピーダンスは非常に高いものでなければな
らない。図11はこの要求を十分に満たすものである。
またヘッド112と増幅手段は長いケーブル111で接
続されることが多いが、図11の構成では極めて歪の少
ない駆動波形をヘッドに供給することが可能である。
【0045】以上述べたように本発明に示すインクジェ
ットヘッドの駆動波形発生装置はデジタル演算手段1
2、変調手段14、制御手段13のいずれもデジタル回
路でありLSI化が容易である。また復調回路15は図
9に示すような小規模なアナログ回路である。従って装
置全体を小型で低価格に実現できるという効果がある。
また変調手段14と復調手段15の間の信号線は1ビッ
トであり、LSIの出力端子の数も少なくでき、LSI
自身も低価格になるという効果もある。
【0046】本発明の実施の形態として、その基本的構
成は上記の通りであるが、復調手段についてさらに工夫
したものの構成を図13に示す。図13はアクティブフ
ィルタによる4次の低域通過フィルタの例である。この
回路では出力インピーダンスが低くなること、また増幅
率を持たせることが可能であるから後ろに続く電力増幅
手段16の構成に選択の幅が広がるという効果が得られ
る。
【0047】また本発明の他の実施形態として、変調手
段14に1ビット出力のΣΔ変調を用いないで多値
(2,3ビット幅)のΣΔ変調を用いることもできる。
この場合、変調手段14と復調手段15の間に小規模な
デジタルアナログ変換器が必要になるが、サンプリング
クロックの周波数を下げられるという効果がある。さら
にΣΔ変調は同じような疎密波を出力するパルス幅変調
(PWM)に変更しても良い。
【0048】なお、本発明が上記各実施形態に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は
適宜変更され得ることは明らかである。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明によれ
ば、波形記憶手段11、デジタル演算手段12、制御手
段13、変調手段14、復調手段15、電力増幅手段1
6、ヘッド17、CPU18という基本構成に基づき、
LSI化されたデジタル回路と小規模なアナログ回路の
最小の配線数で接続することで、高価な高速、多ビット
幅のデジタル/アナログ変換器を使用しないで、低価
格、高精度化を実現したインクジェットヘッドの駆動波
形発生装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットヘッドの駆動波形発生装置の構
成図である。
【図2】デジタル演算手段の構成例を示す図である。
【図3】制御手段の構成例を示す図である。
【図4】駆動波形の一例を示す図である。
【図5】駆動波形とデジタル駆動波形を示す図である。
【図6】変調手段の構成例を示す図である。
【図7】デジタル駆動電圧と変調出力を示す図である。
【図8】図7の部分拡大図である。
【図9】復調手段の構成例を示す図である。
【図10】デジタル駆動電圧と復調電圧を示す図であ
る。
【図11】電力増幅手段の構成例を示す図である。
【図12】制御手段の動作を規定するタイミングチャー
トである。
【図13】復調手段の図9と異なる構成例を示す図であ
る。
【図14】従来例を示す図である。
【図15】従来例を示す図である。
【符号の説明】
10 駆動波形発生装置 11 波形記憶手段 12 デジタル演算手段 13 制御手段 14 変調手段 15 復調手段 16 電力増幅手段 17 ヘッド 18 CPU 21 整数部レジスタ 22 小数部レジスタ 23−1 整数部セレクタ 23−2 小数部セレクタ 24−1、2 加算器 24−3 加算器 25−1、2 累算器 26 デジタル駆動波形レジスタ 31 加算回数レジスタ 32 加算回数セレクタ 33 加算回数カウンタ 34 節点カウンタ 61−1、2 減算器 62−1、2 加算器 63−1、2、3 遅延素子 64 量子化器 111 ケーブル 112 ヘッド

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを充填した圧力発生室と圧電アク
    チュエータとを有するインクジェットヘッドの前記圧電
    アクチュエータに台形波または三角波の集合から構成さ
    せる駆動波形を印加して前記圧電アクチュエータの体積
    および前記圧力発生室の圧力を変化させることでインク
    滴を吐出するインクジェットヘッドの駆動波形発生装置
    であって、前記駆動波形を決定する波形情報を保存する
    記憶手段と、前記記憶手段から読み出した波形情報から
    デジタル信号によるデジタル駆動波形を生成する演算手
    段と、前記演算手段が生成するデジタル駆動波形を変調
    する変調手段と、前記変調手段の変調出力を復調して実
    際の駆動波形と相似のアナログ波形を生成する復調手段
    と、前記復調手段の復調出力をもとに前記インクジェッ
    トヘッドを駆動可能な電圧、電流を供給する電力増幅手
    段とを備えたことを特徴とするインクジェットヘッドの
    駆動波形発生装置。
  2. 【請求項2】 前記波形情報を単位時間当たりの電圧の
    変化分(以下、微分情報と記す)とし、前記演算手段は
    加算器と累算器とから構成されるデジタル積分手段を含
    むことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘ
    ッドの駆動波形発生装置。
  3. 【請求項3】 前記演算手段は、前記微分情報を整数部
    と小数部とに分け、それぞれに加算器と累算器とから構
    成される積分手段を具備し、さらに、それぞれの演算結
    果を加算する加算器とバッファとを設けたことを特徴と
    する請求項1または2に記載のインクジェットヘッドの
    駆動波形発生装置。
  4. 【請求項4】 前記変調手段はΣΔ変調回路で変調し、
    前記変調手段から前記復調手段への信号線を1ビットの
    デジタル信号としたことを特徴とする請求項1、2また
    は3に記載のインクジェットヘッドの駆動波形発生装
    置。
  5. 【請求項5】 前記復調手段をパッシブ型の低域通過フ
    ィルタで構成したことを特徴とする請求項1、2、3ま
    たは4に記載のインクジェットヘッドの駆動波形発生装
    置。
  6. 【請求項6】 前記復調手段をアクティブ型の低域通過
    フィルタで構成したことを特徴とする請求項1、2、3
    または4に記載のインクジェットヘッドの駆動波形発生
    装置。
  7. 【請求項7】 インクを充填した圧力発生室と圧電アク
    チュエータとを有するインクジェットヘッドと、前記圧
    電アクチュエータに台形波または三角波の集合から構成
    させる駆動波形を印加して前記圧電アクチュエータの体
    積および前記圧力発生室の圧力を変化させることでイン
    ク滴を吐出する駆動波形発生装置とを含むインクジェッ
    トプリンタであって、前記駆動波形発生装置は、前記駆
    動波形を決定する波形情報を保存する記憶手段と、前記
    記憶手段から読み出した波形情報からデジタル信号によ
    るデジタル駆動波形を生成する演算手段と、前記演算手
    段が生成するデジタル駆動波形を変調する変調手段と、
    前記変調手段の変調出力を復調して実際の駆動波形と相
    似のアナログ波形を生成する復調手段と、前記復調手段
    の復調出力をもとに前記インクジェットヘッドを駆動可
    能な電圧、電流を供給する電力増幅手段とを備えたこと
    を特徴とするインクジェットプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記波形情報を単位時間当たりの電圧の
    変化分(以下、微分情報と記す)とし、前記演算手段は
    加算器と累算器とから構成されるデジタル積分手段を含
    むことを特徴とする請求項7に記載のインクジェットプ
    リンタ。
  9. 【請求項9】 前記演算手段は、前記微分情報を整数部
    と小数部とに分け、それぞれに加算器と累算器とから構
    成される積分手段を具備し、さらに、それぞれの演算結
    果を加算する加算器とバッファとを設けたことを特徴と
    する請求項7または8に記載のインクジェットプリン
    タ。
  10. 【請求項10】 前記変調手段はΣΔ変調回路で変調
    し、前記変調手段から前記復調手段への信号線を1ビッ
    トのデジタル信号としたことを特徴とする請求項7、8
    または9に記載のインクジェットプリンタ。
  11. 【請求項11】 前記復調手段をパッシブ型の低域通過
    フィルタで構成したことを特徴とする請求項7、8、9
    または10に記載のインクジェットプリンタ。
  12. 【請求項12】 前記復調手段をアクティブ型の低域通
    過フィルタで構成したことを特徴とする請求項7、8、
    9または10に記載のインクジェットプリンタ。
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