JP2003235954A - 骨伝導性生体材料及びその製造方法 - Google Patents

骨伝導性生体材料及びその製造方法

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JP2003235954A JP2002043632A JP2002043632A JP2003235954A JP 2003235954 A JP2003235954 A JP 2003235954A JP 2002043632 A JP2002043632 A JP 2002043632A JP 2002043632 A JP2002043632 A JP 2002043632A JP 2003235954 A JP2003235954 A JP 2003235954A
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Toshihiro Kasuga
敏宏 春日
Mitsuo Araya
光雄 新家
Terubumi Okada
光史 岡田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも表面に特定の化学種を有し、十分
な骨伝導性を備える生体材料及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 本発明の骨伝導性生体材料は、金属基材
と、その表面に形成された金属酸化物層とを備え、この
金属酸化物層の少なくとも表面に、PO、TiO
H、ZrOH、NbOH、TaOH及びSiOHのうち
の少なくとも1種の化学種を有する。金属基材としては
チタンを含有するものが好ましく、この基材をマッフル
電気炉等により加熱し、金属酸化物層を形成することが
できる。また、この基材を、リン酸緩衝溶液等に浸漬
し、耐圧容器に収容し、100℃以上の温度、0.1M
Pa以上の圧力で水熱処理することにより、金属酸化物
層の少なくとも表面に特定の化学種を生成させ、含有さ
せることができる。金属酸化物層の厚さは、例えば、約
5μmとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨伝導性生体材料
及びその製造方法に関する。更に詳しくは、金属基材又
はセラミック基材、特に生体材料として有用な基材の表
面近傍の酸化物層の少なくとも表面が特定の化学種によ
り表面修飾され、十分な骨伝導性を有する骨伝導性生体
材料及びその製造方法に関する。本発明は、人工骨、人
工歯根等の生体材料において利用することができる。
【0002】
【従来の技術】生体親和性に優れる金属或いはセラミッ
クスは、人工骨、人工歯根等の生体材料として用いられ
ている。特に、金属チタン、チタン合金、金属ジルコニ
ウム、ジルコニウム合金、アルミナ及びジルコニア等
は、生体に埋入した場合に、生体による異物としての認
識の程度に応じて現れる線維性組織の厚さが極めて薄い
ことが知られている。
【0003】一方、生体の骨或いは歯は、リン酸カルシ
ウムを主体としているため、リン酸カルシウム系セラミ
ックスからなる生体材料のうちには、埋入すると自然に
生体骨と化学結合する、所謂、生体活性を有するものが
あることが知られている。そのようなセラミックスとし
ては、例えば、水酸アパタイト[Ca10(PO
(OH)]、β型リン酸三カルシウム[β−Ca
(PO]、β型ピロリン酸カルシウム(β−C
)等が挙げられる。また、ガラス系材料に
も生体活性を有するものがある。ガラス系材料は、その
組成を比較的自由に変化させることができるため、生体
骨等との接合の速度及び生体内での化学的な耐久性など
を制御し易いという利点がある。
【0004】これらリン酸カルシウム系セラミックス及
びガラス系材料からなる生体材料が生体に埋入される
と、先ず、それらの表面に生体骨と類似の組成及び結晶
性を有するアパタイト結晶が生成する。そして、この結
晶相は生体により異物と認識されないため、細胞が付着
して骨生成が開始される。これを骨伝導性というが、こ
のような生体骨と類似の組成及び結晶性を有するアパタ
イト結晶は、生体材料を体液に近似の無機イオン濃度を
有する緩衝溶液(擬似体液)に浸漬しても生成する。従
って、動物実験を行わなくても、その生体材料が骨伝導
性を有するか否かを判断することができる。
【0005】しかし、金属、或いは上記リン酸カルシウ
ムを除くセラミックスからなる生体材料は、生体に埋入
しても、生体骨と直接化学結合しないことが知られてい
る。従って、これらの生体材料を、生体骨との間で特に
強固な結合が不可欠とされる人工骨及び人工歯根などに
用いる場合は、何らかの方法で生体骨との結合力をより
向上させる必要がある。そこで、金属基材、或いはリン
酸カルシウム以外のセラミック基材の表面に、水酸アパ
タイト及びβ型リン酸三カルシウム等のリン酸カルシウ
ム系セラミックスからなる皮膜を形成した生体材料が提
案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、金属基材等の
表面にリン酸カルシウム系セラミックスからなる皮膜を
形成する場合、プラズマスプレー法等によることが多
く、この方法では基材と皮膜とは化学的にほとんど結合
されていない。そのため、このような生体材料を生体に
埋入すると、早い段階で皮膜が基材から剥離してしまう
ことがある。
【0007】また、ガラス系材料では、その主成分であ
るSiOの生体における安全性が確立されていないと
いう問題がある。そして、これを解決するものとして、
特開2001−80936号公報等に、リン酸カルシウ
ム系ガラスをチタン系金属基材に強固に被覆させた生体
材料が開示されている。しかし、この被覆により形成さ
れた皮膜は、生体に埋入した場合に、剥離し易いことが
問題になっている。本発明は、上記の従来技術の問題点
を解決するものであり、生体に埋入した場合に、生体骨
等との間に化学結合が形成され易く、十分な骨伝導性を
有する骨伝導性生体材料及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の骨伝導性生体材
料は、金属基材と、該金属基材の表面に設けられた金属
酸化物層とを備え、該金属酸化物層の少なくとも表面
に、PO、TiOH、ZrOH、NbOH、Ta
OH及びSiOHのうちの少なくとも1種の化学種を有
することを特徴とする。本発明では、上記金属基材は、
チタンを含有する骨伝導性生体材料とすることができ
る。
【0009】他の本発明の骨伝導性生体材料は、酸化物
セラミック基材を備え、該酸化物セラミック基材の少な
くとも表面に、PO、TiOH、ZrOH、Nb
OH、TaOH及びSiOHのうちの少なくとも1種の
化学種を有することを特徴とする。他の本発明では、上
記酸化物セラミック基材は、チタン酸化物、ジルコニウ
ム酸化物、ニオブ酸化物、タンタル酸化物、ケイ素酸化
物及びリン酸化物のうちの少なくとも1種の酸化物を含
有する骨伝導性生体材料とすることができる。また、上
記酸化物は、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウ
ム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、イットリウム、
スズ、ランタン、銀、金及び白金のうちの少なくとも1
種の金属元素を含有する骨伝導性生体材料とすることが
できる。
【0010】更に他の本発明の骨伝導性生体材料は、非
酸化物セラミック基材と、該非酸化物セラミック基材の
表面に設けられた酸化物セラミック層とを備え、該酸化
物セラミック層の少なくとも表面に、PO、Ti
OH、ZrOH、NbOH、TaOH及びSiOHのう
ちの少なくとも1種の化学種を有することを特徴とす
る。更に他の本発明では、上記酸化物セラミック層は、
チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ニオブ酸化物、タ
ンタル酸化物、ケイ素酸化物及びリン酸化物のうちの少
なくとも1種の酸化物を含有する骨伝導性生体材料とす
ることができる。また、上記酸化物は、ナトリウム、マ
グネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、
鉄、亜鉛、イットリウム、スズ、ランタン、銀、金及び
白金のうちの少なくとも1種の金属元素を含有する骨伝
導性生体材料とすることができる。これらの骨伝導性生
体材料は、人工骨用材料又は人工歯根用材料として用い
られる。
【0011】本発明の骨伝導性生体材料の製造方法は、
上記の本発明の骨伝導性生体材料の製造方法であって、
上記金属酸化物層が形成された上記金属基材を、水、水
酸化物が配合された水溶液、並びに、リン酸及びリン酸
塩の少なくとも一方が配合された水溶液から選ばれる液
体に浸漬し、温度100℃以上、圧力0.1MPa以上
で水熱処理することを特徴とする。更に、他の本発明の
骨伝導性生体材料の製造方法は、上記の他の本発明の骨
伝導性生体材料の製造方法であって、上記酸化物セラミ
ック基材を、水、水酸化物が配合された水溶液、並び
に、リン酸及びリン酸塩の少なくとも一方が配合された
水溶液から選ばれる液体に浸漬し、温度100℃以上、
圧力0.1MPa以上で水熱処理することを特徴とす
る。また、更に他の本発明の骨伝導性生体材料の製造方
法は、上記の更に他の本発明の骨伝導性生体材料の製造
方法であって、上記酸化物セラミック層が形成された上
記非酸化物セラミック基材を、水、水酸化物が配合され
た水溶液、並びに、リン酸及びリン酸塩の少なくとも一
方が配合された水溶液から選ばれる液体に浸漬し、温度
100℃以上、圧力0.1MPa以上で水熱処理するこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 [1]金属基材を備える骨伝導性生体材料 (1)金属基材及び金属酸化物層 上記「金属基材」としては、金属の種類等は特に限定さ
れないが、生体材料であることを考慮すれば、生体親和
性に優れるチタンを含有する基材であることが好まし
い。金属基材は、加熱等することにより、表面に金属酸
化物層を容易に形成させることができる。チタンを含有
する基材は、純チタン或いは各種のチタン合金により形
成することができる。
【0013】チタン合金としては、Ti−6Al−4
V、Ti−29Nb−13Ta−4.6Zr等を用いる
ことが好ましく、特に、弾性率が生体骨のそれにより近
似しており、且つ強度が大きいβ型チタンを含有するチ
タン合金が好ましい。また、チタン及びその他の酸化さ
れ易い金属を含有する金属基材、或いはチタンは含ま
ず、チタン以外の酸化され易い金属のみを含有する金属
基材とすることもできる。この酸化され易い金属として
は、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、ス
ズ等が挙げられる。このように、チタン含有金属基材の
他、ジルコニウム含有金属基材、ニオブ含有金属基材、
タンタル含有金属基材、モリブデン含有金属基材、スズ
含有金属基材等も使用することができる。
【0014】上記「金属酸化物層」の厚さは特に限定さ
れないが、100μm以下、特に20μm以下、更には
3〜10μmであることが好ましい。この厚さが100
μmを越えると、金属酸化物層と、金属基材との間で剥
離することがあるため好ましくない。
【0015】(2)化学種 金属酸化物層の少なくとも表面は、ヒドロキシル基を有
し、生体親和性を有する生体材料において重要な表面の
親水性がもたらされる。更に、この表面には、骨類似ア
パタイト結晶の核形成をもたらす官能基として作用す
る、ある種の元素とヒドロキシル基とが結合して形成さ
れる特定の化学種が含有される。この特定の上記「化学
種」としては、PO、TiOH、ZrOH、Nb
OH、TaOH及びSiOHが挙げられる。そして、こ
の化学種に、体液又は擬似体液に含まれるカルシウムイ
オンが配位し、更にはリン酸イオンが配位して骨類似ア
パタイト結晶の核形成が起こり、体液又は擬似体液に含
まれるイオンを消費しながら結晶が成長する。その結
果、金属酸化物層の少なくとも表面が骨類似アパタイト
結晶により覆われ、十分な骨伝導性を有する生体材料が
得られる。
【0016】化学種としては、骨類似アパタイト結晶の
生成速度が大きいPO及びTiOHが特に好まし
い。また、この骨類似アパタイト結晶の生成速度は、こ
れらの化学種においてプロトンが解離し易いほど大きい
ため、より解離し易いPOが最も好ましい。これ
らの化学種では、体液又は擬似体液との接触によりプロ
トンが解離し、そこにカルシウムイオンが配位し、更に
はリン酸イオンが配位して骨類似アパタイト結晶の核形
成が促進される。従って、解離し易い化学種であれば、
骨類似アパタイト結晶の生成速度がより大きくなり、好
ましい。
【0017】化学種は金属酸化物層の表面に含有されて
いればよいが、表面から1μm以下、特に0.1〜0.
8μmの範囲に含有されていてもよい。また、特定の化
学種を1μmを越えて深く含有させることは、通常、容
易ではない。
【0018】[2]酸化物セラミック基材を備える骨伝
導性生体材料 (1)酸化物セラミック基材 上記「酸化物セラミック基材」としては、チタン酸化
物、ジルコニウム酸化物、ニオブ酸化物、タンタル酸化
物、ケイ素酸化物、リン酸化物のうちの少なくとも1種
の酸化物を含有することが好ましい。これらの酸化物の
うちでは、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、リン酸
化物がより好ましく、強度と靱性が極めて大きいジルコ
ニウム酸化物が人工骨、人工歯根等の生体硬組織の代替
用として特に好ましい。
【0019】酸化物には、ナトリウム、マグネシウム、
アルミニウム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、イッ
トリウム、スズ、ランタン、銀、金及び白金のうちの少
なくとも1種の金属元素が含有されていることが好まし
い。これらの金属元素を含む酸化物を含有する基材であ
れば、その表面にヒドロキシル基を容易に結合させるこ
とができる。
【0020】更に、酸化物セラミック基材としては、強
度を向上させるため、金属基材の表面に酸化物セラミッ
クを被覆したものを使用することもできる。この場合、
酸化物セラミックは、ガラス質であってもよいし、ガラ
ス質及び結晶質の両方により構成されていてもよい。こ
のような複合基材としては、例えば、チタン含有金属基
材に、酸化物として表記した場合に、CaO、P
、NaO、TiOで表される酸化物を含むガ
ラス質或いはガラス結晶質からなる皮膜を形成したもの
等が挙げられる。
【0021】(2)化学種 酸化物セラミック基材の場合も、少なくとも表面に
[1]、(2)におけると同様にヒドロキシル基と、特
定の化学種とが含有され、十分な骨伝導性を有する生体
材料とすることができる。この化学種としては、骨類似
アパタイト結晶の生成速度が大きいPO及びTi
OHが好ましく、[1]、(2)におけると同様の理由
でPOが最も好ましい。これにより骨類似アパタ
イト結晶の核形成が促進され、骨類似アパタイト結晶の
生成速度がより大きくなる。この化学種が含有される深
さ、及びこの深さを越えて形成することが容易ではない
ことは[1]、(2)の場合と同様である。
【0022】[3]非酸化物セラミック基材を備える生
体材料 (1)非酸化物セラミック基材及び酸化物セラミック層 非酸化物セラミックとしては、窒化珪素等の窒化物セラ
ミック、炭化珪素等の炭化物セラミックなどが挙げられ
る。これらのセラミックからなる基材では、その表面に
上記「酸化物セラミック層」を設ける必要があるが、こ
の酸化物セラミック層は、チタン酸化物、ジルコニウム
酸化物、ニオブ酸化物、タンタル酸化物、ケイ素酸化
物、リン酸化物等をターゲットとしたスパッタリング法
などにより基材の表面に設けることができる。
【0023】酸化物セラミック層の厚さは特に限定され
ないが、100μm以下、特に20μm以下、更には3
〜10μmであることが好ましい。この厚さが100μ
mを越えると、酸化物セラミック層と、非酸化物セラミ
ック基材との間で剥離することがあるため好ましくな
い。
【0024】(2)化学種 酸化物セラミック層の少なくとも表面には、[1]、
(2)におけると同様にヒドロキシル基と、特定の化学
種とが含有され、骨伝導性に優れた生体材料とすること
ができる。この化学種としては、骨類似アパタイト結晶
の生成速度が大きいPO及びTiOHが好まし
く、[1]、(2)におけると同様の理由でPO
が最も好ましい。これにより骨類似アパタイト結晶の核
形成が促進され、骨類似アパタイト結晶の生成速度をよ
り大きくすることができる。この化学種が含有される深
さ、及びこの深さを越えて形成することが容易ではない
ことは[1]、(2)の場合と同様である。
【0025】本発明、他の本発明及び更に他の本発明の
生体材料は、骨伝導性を有するために、生体と接触する
部位に使用する部材の材料として用いることが好まし
い。特に、人工骨や人工歯根は、生体において大きな荷
重が繰り返し頻繁に負荷される部位であり、このような
部位において本発明の生体材料を用いることにより、長
期間安定した生体との結合状態が維持されるとともに、
安全性も確保される。
【0026】[4]骨伝導性生体材料の製造方法 (1)金属基材を備える骨伝導性生体材料の製造 金属酸化物層の形成 金属酸化物層を形成する方法は特に限定されないが、金
属基材を加熱する等により形成することができる。例え
ば、金属基材を酸素を含有する雰囲気において加熱する
ことにより形成することができる。この加熱は、マッフ
ル電気炉、雰囲気焼成炉、赤外線加熱炉等の種々の加熱
炉により行うことができる。また、加熱の温度、時間
は、所定厚さの金属酸化物層を形成することができれば
よく、特に限定されないが、1000℃以上の温度で加
熱すると、金属酸化物層の厚さが100μmを越えて厚
くなり、金属酸化物層が金属基材から剥離することがあ
る。そのため、1000℃未満の温度で加熱することが
好ましい。また、金属酸化物層は、金属基材を陽極と
し、所定の電圧で電気分解させる陽極酸化によって酸化
させ、形成することもできる。
【0027】特定の化学種を生成させる方法 表面に金属酸化物層が形成された金属基材を、水、水酸
化物が配合された水溶液、並びに、リン酸及び/又はリ
ン酸塩が配合された水溶液から選ばれる液体に浸漬し、
加熱することにより、金属酸化物層の少なくとも表面に
おいて、特定の化学種を生成させることができる。水と
しては、純水及びイオン交換水等を使用することができ
る。水の場合は金属酸化物層に化学結合したヒドロキシ
ル基が形成される。また、水酸化物としては、NaO
H、KOH、Ca(OH)等が挙げられ、これらの水
酸化物を配合した水溶液を用いた場合は、金属酸化物層
の少なくとも表面に容易にヒドロキシル基を生成させる
ことができる。この場合、ヒドロキシル基の水素原子が
水酸化物の金属原子に置換された基も生成するが、これ
は中和反応によりヒドロキシル基に変化させておく必要
がある。更に、リン酸塩としては、リン酸一水素ナトリ
ウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素カリウム等
が挙げられる。リン酸、或いはリン酸塩(塩の場合は浸
漬後、中和反応させる必要がある。)を配合した水溶液
では、ヒドロキシル基とPOとを生成させること
ができる。
【0028】表面に金属酸化物層が形成された金属基材
を液体に浸漬する際の温度は100℃以上であり、特に
100〜200℃であることが好ましい。尚、この浸漬
は、耐圧容器等の密閉容器を用いて行われるため、圧力
は温度に応じて0.1MPa以上となる。このようにし
て上記「水熱処理」を施すことにより、金属酸化物層の
少なくとも表面にヒドロキシル基が結合した後、リン酸
及び/又はリン酸塩を配合した水溶液では、プロトンと
リン酸イオンとが置換されてPO基が生成し、結
合される。尚、水又は水溶液には、例えば、擬似体液に
含まれる、Ca 2+、Mg2+、Na、K、HCO
、HPO 、Cl、SO 2−等の種々のイオ
ンが含有されていてもよい。
【0029】金属酸化物層の少なくとも表面において、
PO、TiOH、ZrOH、NbOH、TaO
H、SiOH等の化学種が生成していることは、X線光
電子分光分析により確認することができる。例えば、O
1sスペクトルを測定することで、酸素内殻電子の結合
エネルギーの差から、ヒドロキシル基の有無を確認する
ことができ、含有量を測定することができる。更に、ア
ルゴンイオンにより表面近傍をエッチングした後、測定
することで、表面の極く近傍のみにヒドロキシル基が結
合していることを確認することができる。また、PO
基が結合している場合も、アルゴンイオンにより表
面近傍をエッチングした後、OとPに関連するスペクト
ルを測定することで、表面の極く近傍のみにPO
基が結合していることを確認することができる。
【0030】(2)酸化物セラミック基材を備える骨伝
導性生体材料の製造 この酸化物セラミック基材を備える骨伝導性生体材料の
場合も、(1)、と同様にして水熱処理することによ
り、酸化物セラミック基材の少なくとも表面において、
ヒドロキシル基と特定の化学種とを生成させることがで
きる。水熱処理に用いる装置及び水又は水溶液、並びに
温度、圧力等の処理条件は(1)、の場合と同様であ
る。更に、NaOH、KOH、Ca(OH)等が配合
された水溶液では、効率よくヒドロキシル基を生成させ
ることができる。この場合に生成するヒドロキシル基の
水素原子が水酸化物の金属原子に置換された基は、中和
反応によりヒドロキシル基に変化させておく必要があ
る。また、リン酸及び/又はリン酸塩が配合された水溶
液では、同様にPOを生成させることができる。
更に、水又は水溶液に、例えば、擬似体液に含まれる、
Ca2+、Mg2+、Na、K、HCO 、HP
、Cl、SO 2−等の種々のイオンが含有さ
れていてもよい。特定の化学種が含有されていること
は、(1)、の場合と同様にX線光電子分光分析によ
り確認することができる。
【0031】(3)非酸化物セラミック基材を備える骨
伝導性生体材料の製造 酸化物セラミック層の形成 酸化物セラミック層は、チタン酸化物、ジルコニウム酸
化物、ニオブ酸化物、タンタル酸化物、ケイ素酸化物、
リン酸化物等をターゲットとしたスパッタリング法など
により基材の表面に形成することができる。また、ゾル
−ゲル法等によっても形成することができる。
【0032】特定の化学種を生成させる方法 この非酸化物セラミック基材を備える骨伝導性生体材料
の場合は、表面に酸化物セラミック層が形成された基材
を、(1)、と同様にして水熱処理することにより、
酸化物セラミック層の少なくとも表面において、ヒドロ
キシル基と特定の化学種とを生成させることができる。
水熱処理に用いる装置及び水又は水溶液、並びに温度、
圧力等の処理条件は(1)、の場合と同様である。更
に、NaOH、KOH、Ca(OH)等が配合された
水溶液では、効率よくヒドロキシル基を生成させること
ができる。この場合に生成するヒドロキシル基の水素原
子が水酸化物の金属原子に置換された基は、中和反応に
よりヒドロキシル基に変化させておく必要がある。ま
た、リン酸及び/又はリン酸塩が配合された水溶液で
は、同様にPOを生成させることができる。更
に、水又は水溶液に、例えば、擬似体液に含まれる、C
2+、Mg2+、Na、K、HCO 、HPO
、Cl、SO 2−等の種々のイオンが含有され
ていてもよい。特定の化学種が含有されていることは、
(1)、の場合と同様にX線光電子分光分析により確
認することができる。
【0033】また、(1)乃至(3)の各々の方法によ
り製造された生体材料において、少なくとも表面に含有
され、骨伝導性をもたらす特定の化学種は、X線光電子
分光分析により、表面から深さ1μm以内にのみ生成し
ていることが確認されている。従って、この化学種が含
有される層は、通常のテープテスト或いはスクラッチテ
スト等の剥離試験によっては剥離しないことも確認され
ている。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 (1)金属基材の熱処理及び生成した金属酸化物層の確
認 Ti−29Nb−13Ta−4.6Zr合金からなり、
板状に加工されたチタン含有金属基材を、アセトンによ
り洗浄し、十分に乾燥した。その後、この基材をマッフ
ル電気炉内に静置し、大気雰囲気下、5℃/分の速度で
800℃まで昇温させ、1時間保持して熱処理し、次い
で、電源を切り、そのまま炉内で自然放冷した。この熱
処理された基材の表面から約5μmの深さまで金属酸化
物層が形成されていることが、電子線プローブ微小部分
析により確認された。また、この酸化物は、チタン酸化
物、ニオブ酸化物、タンタル酸化物、ジルコニウム酸化
物であることが、X線光電子分光分析により確認され
た。
【0035】(2)金属酸化物層が設けられた金属基材
の水熱処理 リン酸一水素ナトリウム2.84gとリン酸二水素ナト
リウム0.6gとを、125mlの水に溶解させて調製
したリン酸緩衝溶液をシリカガラス容器に投入し、この
水溶液に、金属酸化物層が設けられた基材を浸漬した。
その後、このガラス容器をステンレス製の耐圧容器に収
容し、密封した。次いで、耐圧容器の表面に巻き付けた
ヒータに通電し、リン酸緩衝溶液の温度が120℃とな
るまで昇温させた。この際、耐圧容器内の圧力は0.2
MPaとなった。このまま1時間保持した後、断電し、
自然放冷した。次いで、基材を水溶液から取り出し、6
0℃に調温された恒温器に収容し、十分に乾燥した。こ
の水熱処理後の金属酸化物層の表面から約0.5μmの
深さまでの表層部にはPが結合しており、ヒドロキシル
基も多数存在していることがX線光電子分光分析により
確認された。これは金属酸化物層の表層部に、TiO
H、NbOH、TaOH、ZrOH、PO が存在
していることを示すものである。
【0036】(3)水熱処理後の基材の擬似体液への浸
漬及び骨伝導性の評価 Ca2+、Mg2+、Na、K、HCO 、HP
、Cl、SO 2−の各々のイオンを含む擬似
体液に、水熱処理後の基材を浸漬し、37℃に調温され
た恒温器内に10日間静置した。その後、この基材を擬
似体液から取り出し、蒸留水で穏やかに洗浄し、60℃
に調温された恒温器内に静置し、十分に乾燥した。乾燥
後、走査型電子顕微鏡にて表面を観察したところ、花弁
状の多数の結晶が生成していることが分かった。この結
晶は、カルシウム及びリンを主成分とし、少量のマグネ
シウムを含み、Ca/Pの原子比は1.52であった。
この原子比と、結晶形態が骨類似アパタイト結晶に独特
のものであることとから、生成した結晶は骨類似アパタ
イト結晶であることが明らかである。これらのことか
ら、この生体材料が擬似体液中で骨類似アパタイト結晶
を生成する機能を有することが分かる。即ち、骨伝導性
を備えることが推察される。
【0037】比較例1 金属酸化物層を形成する処理を行わなかったチタン含有
金属基材に、実施例1と同様にして水熱処理を施し、そ
の後、同様にして擬似体液に浸漬した。その結果、基材
の表面には結晶等の新たな生成物は存在していないこと
が確認された。 比較例2 実施例1と同様にして金属酸化物層を形成したチタン含
有金属基材に、水熱処理を施すことなく、実施例1と同
様にして擬似体液に浸漬した。その結果、基材の表面に
は結晶等の新たな生成物は存在していないことが確認さ
れた。
【0038】実施例2 (1)酸化物セラミック基材の水熱処理 3モル%の酸化イットリウムを含有するジルコニアセラ
ミックからなり、板状に加工された酸化物セラミック基
材を、アセトンにより洗浄し、十分に乾燥した。その
後、実施例1と同様のリン酸緩衝溶液をシリカガラス容
器に投入し、この水溶液に酸化物セラミック基材を浸漬
した。次いで、このガラス容器をステンレス製の耐圧容
器に収容し、密封した。その後、耐圧容器の表面に巻き
付けたヒータに通電し、リン酸緩衝溶液の温度が180
℃となるまで昇温させた。この際、耐圧容器内の圧力は
1MPaとなった。このまま1時間保持した後、断電
し、自然放冷した。次いで、基材を水溶液から取り出
し、60℃に調温された恒温器に収容し、十分に乾燥し
た。この水熱処理後の酸化物セラミック基材の表面から
約0.2μmの深さまでの表層部にはPが結合してお
り、ヒドロキシル基も多数存在していることがX線光電
子分光分析により確認された。これはセラミック基材の
表層部に、ZrOH、POが存在していることを
示すものである。
【0039】(2)水熱処理後の基材の擬似体液への浸
漬及び骨伝導性の評価 実施例1の(3)と同様にして基材を擬似体液に浸漬
し、同様にして洗浄、乾燥した後、走査型電子顕微鏡に
て表面を観察したところ、花弁状の多数の結晶が生成し
ていることが分かった。この結晶は、カルシウム及びリ
ンを主成分とし、少量のマグネシウムを含み、Ca/P
の原子比は1.53であった。この原子比と、結晶形態
が骨類似アパタイト結晶に独特のものであることとか
ら、生成した結晶は骨類似アパタイト結晶であることが
明らかである。これらのことから、この生体材料が擬似
体液中で骨類似アパタイト結晶を生成する機能を有する
ことが分かる。即ち、骨伝導性を備えることが推察され
る。
【0040】
【発明の効果】本発明、他の本発明及び更に他の本発明
の骨伝導性生体材料によれば、生体に埋入した場合に、
十分な骨伝導性が発現される。また、本発明において、
金属基材がチタンを含有しておれば、より優れた生体親
和性を有する骨伝導性生体材料とすることができる。更
に、他の本発明において、酸化物セラミック基材が、特
定の元素を有する酸化物を含有すれば、また、これらの
酸化物が更に特定の金属元素を含有すれば、より骨伝導
性に優れた生体材料とすることができる。また、更に他
の本発明において、酸化物セラミック層が、特定の元素
を有する酸化物を含有すれば、また、これらの酸化物が
更に特定の金属元素を含有すれば、より骨伝導性に優れ
た生体材料とすることができる。
【0041】本発明の方法によれば、金属酸化物層が形
成された金属基材に、特定の水熱処理を施すことによ
り、容易に十分な骨伝導性を有する生体材料を製造する
ことができる。更に、他の本発明の方法によれば、酸化
物セラミック基材に特定の水熱処理を施すことにより、
容易に十分な骨伝導性を有する生体材料を製造すること
ができる。また、更に他の本発明の方法によれば、非酸
化物セラミック基材の表面に酸化物セラミック層を形成
し、その後、特定の水熱処理を施すことにより、容易に
十分な骨伝導性を有する生体材料を製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 春日 敏宏 愛知県西春日井郡西枇杷島町上新町37番地 グランドメゾン小田井Q−3 (72)発明者 新家 光雄 愛知県豊橋市野依台1丁目24−13 (72)発明者 岡田 光史 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 Fターム(参考) 4C059 AA02 AA08 HH02 4C081 AB03 AB06 BA13 CF12 CF13 CF14 CG01 CG02 CG03 DB07 DC03 EA06 EA11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基材と、該金属基材の表面に設けら
    れた金属酸化物層とを備え、該金属酸化物層の少なくと
    も表面に、PO、TiOH、ZrOH、NbO
    H、TaOH及びSiOHのうちの少なくとも1種の化
    学種を有することを特徴とする骨伝導性生体材料。
  2. 【請求項2】 上記金属基材は、チタンを含有する請求
    項1に記載の骨伝導性生体材料。
  3. 【請求項3】 酸化物セラミック基材を備え、該酸化物
    セラミック基材の少なくとも表面に、PO、Ti
    OH、ZrOH、NbOH、TaOH及びSiOHのう
    ちの少なくとも1種の化学種を有することを特徴とする
    骨伝導性生体材料。
  4. 【請求項4】 上記酸化物セラミック基材は、チタン酸
    化物、ジルコニウム酸化物、ニオブ酸化物、タンタル酸
    化物、ケイ素酸化物及びリン酸化物のうちの少なくとも
    1種の酸化物を含有する請求項3に記載の骨伝導性生体
    材料。
  5. 【請求項5】 上記酸化物は、ナトリウム、マグネシウ
    ム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、
    イットリウム、スズ、ランタン、銀、金及び白金のうち
    の少なくとも1種の金属元素を含有する請求項4に記載
    の骨伝導性生体材料。
  6. 【請求項6】 非酸化物セラミック基材と、該非酸化物
    セラミック基材の表面に設けられた酸化物セラミック層
    とを備え、該酸化物セラミック層の少なくとも表面に、
    PO、TiOH、ZrOH、NbOH、TaOH
    及びSiOHのうちの少なくとも1種の化学種を有する
    ことを特徴とする骨伝導性生体材料。
  7. 【請求項7】 上記酸化物セラミック層は、チタン酸化
    物、ジルコニウム酸化物、ニオブ酸化物、タンタル酸化
    物、ケイ素酸化物及びリン酸化物のうちの少なくとも1
    種の酸化物を含有する請求項6に記載の骨伝導性生体材
    料。
  8. 【請求項8】 上記酸化物は、ナトリウム、マグネシウ
    ム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、
    イットリウム、スズ、ランタン、銀、金及び白金のうち
    の少なくとも1種の金属元素を含有する請求項7に記載
    の骨伝導性生体材料。
  9. 【請求項9】 人工骨用材料又は人工歯根用材料として
    用いられる請求項1乃至8のうちのいずれか1項に記載
    の骨伝導性生体材料。
  10. 【請求項10】 請求項1又は2に記載の骨伝導性生体
    材料の製造方法であって、上記金属酸化物層が形成され
    た上記金属基材を、水、水酸化物が配合された水溶液、
    並びに、リン酸及びリン酸塩の少なくとも一方が配合さ
    れた水溶液から選ばれる液体に浸漬し、温度100℃以
    上、圧力0.1MPa以上で水熱処理することを特徴と
    する骨伝導性生体材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項3乃至5のうちのいずれか1項
    に記載の骨伝導性生体材料の製造方法であって、上記酸
    化物セラミック基材を、水、水酸化物が配合された水溶
    液、並びに、リン酸及びリン酸塩の少なくとも一方が配
    合された水溶液から選ばれる液体に浸漬し、温度100
    ℃以上、圧力0.1MPa以上で水熱処理することを特
    徴とする骨伝導性生体材料の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項6乃至8のうちのいずれか1項
    に記載の骨伝導性生体材料の製造方法であって、上記酸
    化物セラミック層が形成された上記非酸化物セラミック
    基材を、水、水酸化物が配合された水溶液、並びに、リ
    ン酸及びリン酸塩の少なくとも一方が配合された水溶液
    から選ばれる液体に浸漬し、温度100℃以上、圧力
    0.1MPa以上で水熱処理することを特徴とする骨伝
    導性生体材料の製造方法。
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