JP2003235513A - 焼酎廃液を原料とするさつまいも食物繊維の製造方法 - Google Patents

焼酎廃液を原料とするさつまいも食物繊維の製造方法

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JP2003235513A JP2002044417A JP2002044417A JP2003235513A JP 2003235513 A JP2003235513 A JP 2003235513A JP 2002044417 A JP2002044417 A JP 2002044417A JP 2002044417 A JP2002044417 A JP 2002044417A JP 2003235513 A JP2003235513 A JP 2003235513A
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煕美子 高橋
Keiko Matsumoto
桂子 松本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な方法でかつ低コストで産業廃棄物とし
て廃棄処理される芋焼酎廃液から食品全般に適用し得る
高純度のさつまいも食物繊維を得る。 【解決手段】 焼酎廃液を凍結して液内のさつまいも食
物繊維細胞を破壊し、その後解凍する工程と、解凍後の
液内の固形分を微砕する工程と、微砕後の固形分を含む
液を洗浄濾過して高純度のさつまいも食物繊維を含む固
形分を取得する工程と、を含む。また、焼酎廃液を1次
洗浄濾過する工程と、濾過後の固形分を凍結してさつま
いも食物繊維細胞を破壊し、その後解凍する工程と、解
凍後の固形分を微砕する工程と、微砕後の固形分を2次
洗浄濾過して高純度のさつまいも食物繊維を含む固形分
を取得する工程と、を含む。焼酎廃液または洗浄濾過後
の焼酎廃液の凍結工程を経てさつまいも食物繊維細胞構
造を破壊し、高純度のさつまいも食物繊維を含む固形ぶ
んを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼酎製造工程の最
終段階で排出される焼酎廃液を利用して高純度のさつま
いも食物繊維を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】焼酎は穀物原料を糖化して酵母を添加
し、アルコール発酵させたもろみを絞って得られる酒成
分をさらに蒸留して得られる我が国の伝統的な酒である
が、その製造の最終段階で排出されるもろみの絞り粕は
含水率95%程度の液体であり、高濃度のBOD値廃液
であるにもかかわらず、その焼酎廃液は大地還元あるい
は海洋投棄されているのが実状である。そして、近時の
海洋、環境汚染防止の観点から本年末をもって海洋投棄
も法的に禁止され、このような産業廃棄物としての焼酎
廃液の処理について焼酎ばかりでなく日本酒全体の製造
メーカがその早急な対応に迫られている。特に、本格乙
類焼酎のうちのさつまいもを原料とする芋焼酎は鹿児島
県を始めとする九州南部が日本の最大の生産地であり、
例えば鹿児島県だけでもさつまいも原料の約2倍程度の
年間10万トン前後の焼酎廃液が排出されている。そし
て、このような焼酎廃液の処理については、製造業者の
みならず、周辺の自治体を含んでその有効な処理方法が
模索されている。
【0003】焼酎廃液の利用については、特開平3−1
17460号や、特開平8−56584号のようにその
乾燥後、家畜飼料としたり、肥料とする方法が多く提案
されている。しかしながら、その製造工程には固液分離
処理、加熱処理、遠心分離処理、乾燥処理その他の多く
の処理工程や専用のプラント設備を必要とし、製品の費
用対効果が低く、廃液の有効利用に至っていない場合が
多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、芋焼酎の原料で
あるさつまいもについては、そのさつまいものもつ食物
繊維が比較的に多いことが知られており、さつまいも食
物繊維が肥満、糖尿病、心臓病を含む成人病やがんと深
くかかわりのあることもまた知られている。すなわち、
さつまいも食物繊維の摂取により糖尿病、高血圧、ある
いは良好な排便効果等を得て人体に良い影響を及ぼすこ
とが実証されている。したがって、日々排出されるこの
さつまいもの焼酎廃液を飼料あるいは肥料としてではな
く、人体に摂取して有益なさつまいもの食物繊維を効率
的に採取して食品原料としての効果的な応用が期待され
ていた。
【0005】発明者らは、芋焼酎製造に際し、年間10
万トン程度の焼酎廃液が産業廃棄物として排出され、し
かも、さつまいもの食物繊維が他の穀物に比べて独特の
繊維組織を有して人の生理作用に良好な効果を有する点
に着目して、このさつまいもの食物繊維を芋焼酎の製造
段階で排出される廃液から高効率に得る方法を研究し、
それを完成させた。本発明の目的は、簡単な方法でしか
も低コストで産業廃棄物として廃棄処理される芋焼酎廃
液から高純度のさつまいも食物繊維を得ることができ、
それを含む清涼飲料、食品原料、あるいは食品副原料に
適用して食したときに繊維特有のざらつき感がなく各飲
料や食品と食感の上でも全く違和感なく調和する焼酎廃
液を原料とするさつまいも食物繊維の製造方法を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、焼酎廃液を凍結して液内のさつまいも食
物繊維細胞を破壊し、その後解凍する工程と、解凍後の
液内の固形分を微砕する工程と、微砕後の固形分を含む
液を洗浄濾過して高純度のさつまいも食物繊維を含む固
形分を取得する工程と、を含む焼酎廃液を原料とするさ
つまいも食物繊維の製造方法から構成される。
【0007】また、その際、洗浄濾過時の濾過は100
メッシュ以上の網により行なわれるとよい。
【0008】さらに、食物繊維を含む繊維固形分を微砕
する際の砥石間間隙が0.03mm以下に設定するとよ
い。
【0009】また、本発明は、焼酎廃液を1次洗浄濾過
する工程と、濾過後の固形分を微砕する工程と、微砕し
た固形分を凍結してさつまいも食物繊維細胞を破壊し、
その後解凍する工程と、解凍後の固形分を2次洗浄濾過
して高純度のさつまいも食物繊維を含む固形分を取得す
る工程と、を含む焼酎廃液を原料とするさつまいも食物
繊維の製造方法から構成される。
【0010】その際、1次洗浄濾過時の濾過は100メ
ッシュ以上の網により行なうとよい。
【0011】また、1次洗浄濾過後の固形分を微砕する
際の砥石間間隙が0.03mm以下であるとよい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、現在産業廃棄物として
の単に投棄される場合が多い焼酎廃液を主原料とし、こ
れを有効活用してそれに含まれる高純度のさつまいも食
物繊維を取得製造する方法である。芋焼酎の製造時の発
酵もろみの絞り粕の廃液は、未分解のさつまいものでん
ぷん成分、その他の炭水化物やさつまいも食物繊維等を
含む含水率90%以上の黄白濁の液体となって排出され
る。食物繊維はヒトの消化酵素で分解されない物質であ
り、セルロース、リグニン、ペクチン等を含む細胞壁構
造物質等の水に不溶のものや、非構造物質の水に可溶の
ものがある。一般に水溶性のものは、代謝性のコレステ
ロール、糖尿病、高血圧に良い効果を及ぼし、不溶性の
食物繊維は、便秘や大腸癌予防に貢献し得ることが確認
されている。不溶性食物繊維は、保水性、保油性に優れ
消化器官内等にあって他の食物を吸着し、消化期間内滞
留時間が短く、他の食物を共に体外に排出させる機能が
高い。すなわち、不溶性の食物繊維は食物の胃内停滞時
間の延長、消化管通過時間の短縮、排便量の増加、細菌
叢をはじめとして胆汁酸、金属、脂肪および糖などの物
質をその構造内に取り込み排泄する効果がある。さつま
いも食物繊維は水溶性食物繊維とともにこれらの不溶性
繊維も比較的多く含む。さつまいも自体の食物繊維は固
形成分が多いわりには、100gあたり1.56gであ
りたとえばキャベツ、キューリ、ブロッコリー(各2.
13g/100g、1.60g/100g、2.13g
/100g)等と比較してそれほど多いものではないこ
とが実験上確認されている。一方、一般の食物繊維は、
グルコースの1−4、β−グルコシド結合の単一直鎖の
糸状構造ではなく、この単一直鎖物質を構造単位とした
数本〜数十本(あるいはそれ以上の数)が綯れた第1次
の縄構造をなし、さらに、この縄構造が単位となって数
本〜数十本(あるいはそれ以上の数)で綯れて綱を形成
した構造となっている。この綱や縄が油や水に触れて膨
潤し、縄を作っている単位繊維どうしの隙間に油や水が
侵入して水分や油脂をその構造の中に取り込み、繊維に
囲まれて離れにくくすることによりその保水性や保油性
が維持されている。さつまいもは、その食物繊維が他の
野菜類と異なってこれらの縄状構造が縦横に重なり合っ
た多孔のスポンジ構造をなしており、このスポンジ構造
がでんぷんの貯蔵細胞を保護する機能を行なうようにな
っている。したがって、さつまいもの場合、体内の各器
官内にあって単位量あたりの保油性、保水性が特に優
れ、よって、高純度のさつまいも食物繊維を体内に取り
込むことにより動物性脂肪の過剰摂取や運動不足等によ
り引き起こされやすい成人病予防に大いに効果を発揮す
る。
【0013】本発明の第1の実施の形態は、芋焼酎廃液
を凍結後、解凍し、解凍後の液内の固形分を微砕し、微
砕後の固形分を含む液を洗浄濾過して高純度のさつまい
も食物繊維を含む固形分を取得する。未分解のさつまい
ものでんぷん成分、その他の炭水化物やさつまいも食物
繊維等を含む含水率90%以上の焼酎廃液はそのまま凍
結し、解凍させる。産業廃棄物として処理に苦慮してい
る焼酎廃液は容易に入手できる。凍結に際しては、例え
ば厚手のビニール袋を複数個用意し、その中に20kg
程度の焼酎廃液をそれぞれに分割収納し、それらをそれ
ぞれ硬質プラスチックのコンテナ枠内に収納させてその
コンテナを段積み状に積み上げて冷凍庫内に設置させ急
速凍結させる。そして冷凍庫内で所定時間保持させ、焼
酎廃液を内部まで凍結させる。例えばー20℃程度が凍
結時間及びその後の解凍時間等の点から効率がよい。例
えばー20℃程度で冷凍させると48時間程度で内部ま
で完全に凍結する。凍結温度、時間は任意に設定してよ
い。
【0014】芋焼酎の廃液を急速凍結させるに際し、ー
20℃程度の庫内温度の冷凍庫内に焼酎廃液を配置させ
ると、廃液内のさつまいも食物繊維の細胞質は、細胞壁
表面側(でんぷん貯蔵細胞の表面側)から凍結し、時間
経過とともに細胞内部は徐々に熱を奪われて凍結する。
水分子はー4℃で最小の体積となり、さらにそれより温
度が低下すると膨張する。したがって、急速凍結時の水
の体積膨張により、縦横に重なり合ったさつまいも特有
の多孔のスポンジ状繊維構造を破壊し、内部のでんぷん
成分が外部に出やすい状態にする。すなわち、このさつ
まいも焼酎廃液の凍結工程においてさつまいもの食物繊
維細胞の構造を破壊し、特にその細胞壁を破壊し内部の
でんぷん成分等が繊維細胞外に排出されやすくさせる。
【0015】この状態で自然解凍あるいは、加熱解凍等
により解凍させる。この解凍後の液内の固形分を微粒子
状に破砕する。例えば、グラインダ等により磨砕した
り、あるいはマスコロイダ等により加水しながら湿式粉
砕させる。これらの磨砕機の砥石間間隙は、0.03m
m以下であるのが好ましい。より好ましくは、0.02
mm以下であるのが磨砕作用時に熱を発して繊維を必要
以上に傷つけたり、あるいは微砕化の効率を損なわなく
し得る。この解凍後の液内の固形分を微砕することによ
り、さつまいも食物繊維細胞の保護壁から内部のでんぷ
ん成分がほとんど細胞外部に脱せられる。
【0016】この状態での液内には、微砕後の繊維細胞
から内部でんぷんが離脱したり残留のでんぷん成分を内
部に含むさつまいも食物繊維や他の炭水化物成分等が含
まれている。この液をさらに流水下で濾過網等の濾過体
を通過させて洗浄濾過することにより高純度のさつまい
も食物繊維を含む固形分が得られる。同時に、このさつ
まいも食物繊維は急速凍結時の水の体積膨張による細胞
壁破壊を介して内部のでんぷん成分を離脱させているか
ら舌ざわりが極めてマイルドになり、粒子としてのざら
つき感が全くないものとなっている。したがって、特に
飲料や、マヨネーズ、ケチャップ、等の製品に直接に混
合して適用した場合に固形分の舌ざわりが全くなく、食
味並びに商品価値を低下させることがない。濾過用の網
は例えば100メッシュ(1辺1mm正方の網目)以上
の網が好ましい。100メッシュ以下だと食物繊維以外
の不要成分を多く含み、純粋な食物繊維の収量を低下さ
せる。100メッシュ以上であれば、よいが、濾過効率
を低下させないためには300メッシュ(1辺約0.5
8mm正方の網目)以下程度が好適である。このように
して得られた高純度のさつまいも食物繊維を含む固形分
は、必要に応じて圧搾脱水、乾燥、ペースト化等を行な
ってもよい。これらの高純度のさつまいも食物繊維を含
む固形分は清涼飲料、ジュース、マヨネーズ等にそのま
ま混合して適用してもよいし、あるいは、菓子、各種調
味料等の副原料、あるいは、種々の食品のゲル化、分
散、増粘、結着剤、乳化安定等をコントロールするため
の食品添加材、その他の食品について自在に適用し得
る。
【0017】次に、本発明の第2の実施の形態は、焼酎
廃液を1次洗浄濾過し、濾過後の固形分を凍結後、解凍
させ、解凍後の固形分を微砕し、微砕後の固形分を2次
洗浄濾過して高純度のさつまいも食物繊維を含む固形分
を取得する。焼酎廃液の1次洗浄濾過については、第1
の実施形態と同様の方法が用いられる。すなわち、入手
したさつまいも焼酎廃液を流水下で洗浄しながら濾過網
等の濾過体を通過させて1次洗浄濾過する。第1実施形
態と同様、例えば100メッシュ〜300メッシュの網
目大きさの網が好ましい。この1次洗浄濾過により主に
粗繊維成分を取得する。次に、取得した粗繊維成分を例
えばー20℃程度に急速凍結し、その後解凍させる。急
速凍結工程において、第1実施形態と同様に水の体積膨
張により、さつまいもの細胞壁を破壊し内部のでんぷん
成分を離脱させ、あるいは離脱させやすくする。次に、
加熱解凍などを経て得たある程度の水分を含む繊維成分
の固形分を例えば、グラインダや、マスコロイダ等の磨
砕機を用いて砥石間間隙0.03mm以下で微砕させ
る。この微砕工程で細胞壁は壊され、内部のでんぷん成
分等は離脱する。この後、微砕後の固形分を流水下で2
次洗浄濾過(100メッシュ以上網目使用)して高純度
のさつまいも食物繊維を含む固形分を取得する。この実
施の形態では、焼酎廃液を直接に冷凍させるのではな
く、一度流水下で濾過してさつまいも食物繊維を含む粗
繊維を取り出し、その後、この固形分を凍結、解凍、微
砕、2次洗浄濾過するので、1次洗浄濾過後の粗繊維固
形分の状態で凍結工程以降の処理を行なえば良く、冷凍
庫内での占有容積が小さくて済み、冷凍庫内のスペース
効率、その後の冷凍・解凍効率を向上させ管理コストを
低減し得る。得られた高純度のさつまいも食物繊維を含
む固形分は、必要に応じて圧搾脱水、乾燥、ペースト化
等を行なって、前記同様、果汁飲料、製菓原料、ソーセ
ージ、練製品その他の種々の食品、食品副原料等に適用
し得る。なお、上記の実施形態は、例えば、1次洗浄濾
過後の固形分を微砕後、凍結、解凍し、2次洗浄濾過し
てもよい。
【0018】
【実施例】次に、本発明の焼酎廃液を原料とするさつま
いも食物繊維の製造方法の実施例を説明する。 [実施例1]芋焼酎メーカにて排出した芋焼酎廃液20
Kgをビニール袋に収納させてコンテナに収容し、その
状態で室内温度ー20℃の冷凍庫内に設置し、48時間
凍結させ、その後自然解凍する。自然解凍した液体を砥
石間隙0.02mmに設定したスーパーマスコロイダ
(商品名)で湿式粉砕する。湿式粉砕後の汁液を100
メッシュの篩上から投入しながら流水で洗浄する。濾過
後の固形分を油圧圧搾機を用いて搾汁し、水分除去を行
ない、2Kgのサツマイモ食物繊維を含む固形分を取得
した。
【0019】[実施例2]芋焼酎メーカにて排出した芋
焼酎廃液20Kgを100メッシュの金網にて流水で洗
浄濾過し繊維以外の成分を濾過除去する。得られた10
0メッシュの網上の粗繊維をー20℃で急速凍結し、繊
維の細胞壁を破砕する。細胞壁を破砕後、解凍し、その
固形分を砥石間隙0.03mmとしたマスコロイダにて
微砕する。微砕後の固形分を100メッシュの金網を置
いた容器上で、流水下サツマイモ食物繊維以外の成分を
除去洗浄し、高純度のさつまいも食物繊維を得る。この
後、脱水機にて水分を除去して固形化する。
【0020】実施例1で取得した高純度のさつまいも食
物繊維を含む固形分の成分の分析結果を表1(日本食品
分析センター分析)に示す。
【表1】 表に示すように、固形分中高純度のさつまいも食物繊維
12.6gが得られた。また、実施例2、3について
も、ほぼ同様の結果が得られた。
【0021】[実施例の評価] 実施例1、2のそれぞ
れについて得られた固形分25g(うちさつまいも食物
繊維3.15gを含む)(A)と、それぞれの実施例
1、2と同様の工程でかつ凍結、解凍工程を省略して得
られた固形分25g(B)と、について蒸留水100m
lを加え、その味覚ざらつき度官能試験をパネルを設け
て行なった結果を表2に示す。テストは、ザラツキ感な
し、ややザラツキ感あり、飲用時に著しいザラツキ感を
感じ飲みづらいの3段階評価で行なった。
【表2】 表に示すように、10人のパネル全員が凍結、解凍工程
を経て得られた高純度のさつまいも食物繊維を含む固形
分の飲料についてザラツキ感を感じることなく、飲料に
適用しても全く違和感なく飲用できることが確認でき
た。したがって、この高純度さつまいも食物繊維を含む
固形分をマヨネーズ、ケチャップ、種々のソース、調味
料等は勿論、その他の食品や副原料等にも広く適用し得
ることが分かった。
【0022】本発明の焼酎廃液を原料とするさつまいも
食物繊維の製造方法は、上記の実施例に限定されること
なく、特許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しな
い範囲で任意の改変を行なっても本発明に含まれる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
ないし3の焼酎廃液を原料とするさつまいも食物繊維の
製造方法によれば、産業廃棄物と投棄される焼酎廃液を
用いて極めて簡単な工程により低コストで、特に飲料や
ペースト状食品に適用した場合に、商品価値を低下させ
ることのないマイルドな舌ざわり感を有する高純度のさ
つまいも食物繊維を製造でき、食品製造リサイクルを達
成しつつ同時に環境汚染防止に資する。また、請求項4
ないし請求項6の焼酎廃液を原料とするさつまいも食物
繊維の製造方法では、請求項1ないし3の効果を保持し
つつ、一度流水下で濾過してさつまいも食物繊維を含む
粗繊維を取り出し、その後、この固形分を凍結、解凍、
微砕、2次洗浄濾過するので、1次洗浄濾過後の粗繊維
固形分の状態で凍結工程以降の処理を行なえば良く、冷
凍庫内での占有容積が小さくて済み、冷凍庫内のスペー
ス効率、その後の冷凍・解凍効率を向上させ管理コスト
を低減し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B018 MD47 MD91 ME12 MF01 MF05 MF07 4B028 AC06 AG03 AP03 AP17 4D037 AA13 AB18 BA21 CA02 4D041 AB03 AB23 AD16 CA07 CB04 4D067 CF20 GA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼酎廃液を凍結して液内のさつまいも食
    物繊維細胞を破壊し、その後解凍する工程と、 解凍後の液内の固形分を微砕する工程と、 微砕後の固形分を含む液を洗浄濾過して高純度のさつま
    いも食物繊維を含む固形分を取得する工程と、を含む焼
    酎廃液を原料とするさつまいも食物繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】 洗浄濾過時の濾過は100メッシュ以上
    の網により行なわれる請求項1記載の焼酎廃液を原料と
    するさつまいも食物繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】食物繊維を含む繊維固形分を微砕する際の
    砥石間間隙が0.03mm以下である請求項1または2
    記載の焼酎廃液を原料とするさつまいも食物繊維の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 焼酎廃液を1次洗浄濾過する工程と、 濾過後の固形分を凍結してさつまいも食物繊維細胞を破
    壊し、その後解凍する工程と、 解凍後の固形分を微砕する工程と、 微砕後の固形分を2次洗浄濾過して高純度のさつまいも
    食物繊維を含む固形分を取得する工程と、を含む焼酎廃
    液を原料とするさつまいも食物繊維の製造方法。
  5. 【請求項5】1次洗浄濾過時の濾過は100メッシュ以
    上の網により行なわれる請求項4記載の焼酎廃液を原料
    とするさつまいも食物繊維の製造方法。
  6. 【請求項6】 1次洗浄濾過後の固形分を微砕する際の
    砥石間間隙が0.03mm以下である請求項4または5
    記載の焼酎廃液を原料とするさつまいも食物繊維の製造
    方法。
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