JP2003234040A - 押釦スイッチ - Google Patents

押釦スイッチ

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JP2003234040A
JP2003234040A JP2002030989A JP2002030989A JP2003234040A JP 2003234040 A JP2003234040 A JP 2003234040A JP 2002030989 A JP2002030989 A JP 2002030989A JP 2002030989 A JP2002030989 A JP 2002030989A JP 2003234040 A JP2003234040 A JP 2003234040A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フラックス侵入を防止でき薄型化が可能な
押釦スイッチを提供する。 【解決手段】 一方が開口した箱状の収容部3を有する
樹脂製ハウジング2と、ハウジング2の底部に埋設され
一端が収容部3内に突出して固定接点6bを形成する金
属端子材5と、金属端子材5の他端に接続し面実装可能
にハウジングの外部に導出された外部端子5a,5b
と、収容部3内に固定接点6bと対向して配置された可
動接点7とを備え、固定接点6bの下面とハウジング3
の底面とに連通する孔2eを設けると共に、開口の周縁
を平坦状に形成し、その全周を気密シート8で封止し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動接点を押圧反
転させて固定接点との接離を行う押釦スイッチに係り、
特に薄型の電子機器への実装に好適な押釦スイッチに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の押釦スイッチは、箱状の収容部を
有する樹脂製ハウジングに、固定接点と可動接点とが収
容されてなり、可動接点を外部から押圧反転させて固定
接点と導通させることによりスイッチの切替えが行われ
るものである。このような押釦スイッチの固定接点は、
金属端子材を樹脂製ハウジングの底部内にインサート成
形により埋設してなり、その一端を収容部内に突出させ
て形成されている。
【0003】そして、この固定接点のハウジングへのイ
ンサート成形においては、固定接点となる金属端子材の
裏面に、金型ピンを若干離間させて対向させて金型内に
溶融樹脂を流入させることにより、その成形樹脂圧によ
って対向する金型に金属端子材の反対面を押し当て、固
定接点の位置決めを行っていた。これにより固定接点下
面全体を樹脂で覆って、半田付け時のフラックス侵入を
防止していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の押釦スイッチにおいては、成形樹脂圧を利用して固定
接点を金型内で位置決めするため、固定接点が形成され
る金属端子材の下面に相応の樹脂肉厚を確保する必要が
あり、そのため、ハウジングを薄型化することができな
いという問題があった。
【0005】従って、本発明は上記した問題点を解決
し、フラックス侵入を防止でき、薄型化が可能な押釦ス
イッチを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では第1の手段として、一方が開口した箱状の
収容部を有する樹脂製ハウジングと、前記ハウジングの
底部に埋設され一端が前記収容部内に突出して固定接点
を形成する金属端子材と、前記金属端子材の他端に接続
し面実装可能に前記ハウジングの外部に導出された外部
端子と、前記収容部内に固定接点と対向して配置された
可動接点とを備え、前記固定接点の下面とハウジングの
底面とに連通する孔を設けると共に、前記開口の周縁を
平坦状に形成し、その全周を気密シートで封止したこと
を特徴とする。
【0007】また、第2の手段として、前記気密シート
を粘着材付き耐熱シートで形成したことを特徴とする。
【0008】また、第3の手段として、前記粘着材付き
耐熱シートをフッ素樹脂で形成したことを特徴とする。
【0009】また、第4の手段として、前記開口の外側
に前記気密シートの厚みよりも高い突起を形成し、この
突起の内側に前記気密シートを粘着材で貼り付けたこと
を特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図4に示す。図1は本発明の実施例に係る押釦スイ
ッチの平面図、図2は図1に示す押釦スイッチの断面
図、図3は本発明の実施例に係る押釦スイッチのハウジ
ングの成形状態を説明する説明図、図4は本発明の実施
例に係る押釦スイッチの運搬状態を示す説明図である。
【0011】押釦スイッチ1のハウジング2は合成樹脂
などの絶縁材からなり、矩形状の底板部2aの外周を環
状に取り囲んで起立する側壁2bによって上部が開放さ
れた箱状の収容部3が形成されている。この側壁2bは
収容部3の開口に隣接する上面が平坦状に形成されて、
後述する可撓性シート8の貼付け面2cが設けられてお
り、更にこの貼付け面2cの外周には複数の突起2dが
形成されている。そして、このハウジング2の底板部2
aには、導電性の金属材からなる一対の端子材5,5が
インサート成形されており、その一端が底板部2a内で
屈曲されて上記収容部3内に突出して中央固定接点6a
が形成されている。また、他方の端子材の一端は、底板
部2a内で二股に分岐し各々が上記収容部3内に中央固
定接点6aを挟んで突出して一対の周辺固定接点6bが
設けられている。
【0012】中央固定接点6aは、ハウジング2の収容
部3の略中央に位置し、収容部3への底板部2aからの
突出量が、中央固定接点6aに対して周辺固定接点6b
が若干高くなるように形成されている。そして、中央固
定接点6aに接続した端子材の他端部は、ハウジング2
外に導出されて前記側壁2bに沿って曲げられ面実装用
の半田付け部を有する外部端子5aが形成されている。
同様に周辺固定接点6bに接続した端子材の他端部に
は、面実装用の半田付け部を有する外部端子5bが形成
されている。
【0013】上記端子材5を埋設したハウジング2の製
造は以下の工程によって行われる。 (1)所定形状に打抜いた金属薄板をプレス成形して、
中央固定接点6aと、周辺固定接点6bとを屈曲形成し
た端子材5を準備する。 (2)次に、この端子材5を、型開きした第1の金型1
0と第2の金型11との間に配置し、型締めすることに
よって第2の金型に設けた柱状のピン11aを周辺固定
接点6bが形成された端子材5の裏側に当接させ、端子
材5の対向面を第1の金型に押し当てて位置決めする。 (3)しかる後、金型内に溶融樹脂を射出して流入さ
せ、固化した後に金型から取り出すことにより、端子材
5が埋設された所定形状のハウジング2が完成する。 この時、第2の金型に設けたピン11aも成形されたハ
ウジング2の底板部2aから引き抜かれるため、ハウジ
ング2の底板部2aには、周辺固定接点6bが形成され
た端子材5の下面と連通する孔2eが形成される。この
孔2eは引き抜かれたピン11aの形状によって、その
内壁が略直線状あるいは端子材5の下面側がハウジング
2の底板部2aの下面側よりも小さいテーパー状もしく
は半球状に形成されている。上記のように金型ピンによ
って端子材5を金型内で直接挟持して位置決めするの
で、端子材5の下面の樹脂肉厚を薄く設定でき、ハウジ
ング2の薄型化が可能となる。また、ハウジング2内に
固定接点をより高精度に形成することができる。
【0014】そして、孔2eと接する端子材5には、そ
の幅が孔2eの内径よりも僅かに大きく設定されて端面
位置が孔2eの内壁に近接した幅狭部5cと、これより
も大きな幅広部5dとが形成されている。ハウジング2
に埋設された端子材5は、成形後の樹脂の収縮により樹
脂との間に僅かな隙間ができるが、上記幅狭部5cを設
けることにより、幅狭部5cに接する上記の隙間を介し
て前記収容部3と孔2eとを連通させて空気が入出可能
な気道9を形成している。また、幅広部5dを設けるこ
とにより、孔2e付近での端子材5の樹脂への保持を確
実に行うことができる。尚、孔2eを周辺固定接点6b
側に形成するものに加え、中央固定接点6aが形成され
た端子材5の裏側に金型ピン11bを押し当てて、孔2
fをも形成するようにしても良い。
【0015】可動接点7は片面に銀めっきなどの表面処
理が施されたりん青銅やステンレスなどからなる導電性
の金属薄板を略円盤状に打抜いてなり、その表面処理が
なされた側を下面として外周縁部7aから中心部に向か
って所定角度で立ち上がるスカート部7bと、このスカ
ート部7bに連続してドーム状に膨出した頂部7cと
が、プレス金型により精度良く一体形成されている。そ
して、上記可動接点7がハウジング2の凹状の収容部3
内に収容され、その外周縁部7aが周辺固定接点6b上
に載置されて常時接触すると共に、その頂部7cの裏面
が中央固定接点6a上に接離可能に対向配置されて可動
接点部を形成している。尚、可動接点7は、スカート部
1bを設けずに略円形の外周縁部7aから中心部に向か
ってドーム状に膨出するようプレス成形して頂部7cを
有する反転ばねを構成するようにしても良い。更に、必
ずしも1枚である必要はなく、複数枚重ねて配置するこ
とにより、作動力やクリックを調整するようにしても良
い。
【0016】そして、ハウジング2内に収納された可動
接点7は、その上面が可撓性シート8によって覆われて
おり、その貼付けしろが平坦状の貼付け面2cに接着材
によって固着されて、収容部3の開口を全周に渡ってそ
の内部を気密封止している。この可撓性シート8は、押
釦スイッチ1の面実装時のリフロー熱による変形を防止
するため、耐熱性樹脂を基材としその裏面に粘着材を塗
布したものを所定形状に打抜いて粘着材付きシートとし
たものを用いることができる。このような基材として
は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)や、PF
A(テトラフルオロエチレン−パー−フルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体)などの耐熱性および伸びの良
いフッ素樹脂で形成することが好ましく、収容部内に密
閉された空気がリフロー熱によって膨張しても、ハウジ
ング2から可撓性シート8が剥がれることがない。上記
のように可撓性シート8によって、収容部3の内部を気
密封止しているので、外部からの可動接点7の押圧操作
を妨げることなく、外部からのガスや塵埃の侵入を防止
することができる。
【0017】尚、上記ハウジング2の貼付け面2cの外
側には、可撓性シート8の厚みよりも高さ方向に突出す
る複数の突起2dが設けられている。これにより、図4
に示すようなバスタブ状の収納部20が形成され、上部
がカバーテープ21によって密閉されたエンボステープ
22に押釦スイッチ1を収納して運搬する際に、可撓性
シート8の端面にはみ出した粘着材がカバーテープ21
に付着することがなく、回路基板への実装時にエンボス
テープ内からスムーズに取り出すことができ、確実な供
給が可能となる。
【0018】そして、上記のように構成された押釦スイ
ッチ1は、回路基板のパターン上にクリーム半田を印刷
し、そのクリーム半田上に押釦スイッチ1の外部端子5
a、5bを位置合わせして載置し、リフロー半田装置に
通すことによって回路基板への面実装が行われる。この
面実装において、押釦スイッチ1は高温のリフロー熱に
さらされるが、可撓性シート8によって収容部3の内部
を気密封止しているので、収容部3内の空気がリフロー
熱で膨張し内部の気圧を高めるので、収容部3内へのフ
ラックスの侵入を防止することができる。
【0019】次に、上記のように構成された押釦スイッ
チのスイッチ切替え動作について説明する。押釦スイッ
チ1の可動接点7の非押圧時には、可動接点7のばね力
によって、中央固定接点6aと可動接点の頂部7cの裏
面とは離間しており、周辺固定接点6bとの間は電気的
に非導通状態となっており、スイッチがオフ状態に維持
されている。
【0020】そして、このようなスイッチオフの状態か
ら、図示せぬ電子機器の化粧パネル等に配置されたキー
トップによって可動接点7の頂部7cをばね力に抗して
押圧操作すると、可撓性シート8を撓ませながら可動接
点7が座屈反転してクリック感を創出すると共に、中央
固定接点6aと可動接点7の頂部7cの裏面とが接触
し、周辺固定接点6bとの間で電気的に導通状態に切り
替わる。すなわち、スイッチがオン状態に切り替わり、
外部端子5a、5bを通じて、電子機器へ信号が送出さ
れるものである。尚、この可動接点7の座屈反転によっ
て、可動接点7の膨出部内の空気が外側に移動するが、
この空気は周辺固定接点6bの端子材5と樹脂との隙間
に形成された気道9と孔2eとを通じてハウジング2の
外部に排出されることに加え、可撓性シート8の伸びに
より、可動接点7の反転動作に影響することがない。
【0021】その後、可動接点7への押圧力が解除され
ると、蓄力されたばね力によって可動接点7が反転前の
状態に自己復帰し、これにより可動接点7の頂部7c位
置が上昇して初期状態への復帰が行われる。
【0022】尚、上記の実施形態の説明においては、粘
着材付きの可撓性シートで気密封入するもので説明した
が、本発明は上記に限定されるものでなく、取付フレー
ムなどの別部材を介して可撓性シートをハウジングに密
着保持させるようにしても良い。また、あらかじめ粘着
シートに可動接点を貼り付けて一体化しておき、しかる
後にハウジングに貼り付けるようにしても良い。更に、
可動接点の上部に薄板状のステムを配置し、このステム
をも収容部内に可撓性シートで密閉するようにしても良
い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の押釦スイ
ッチは、一方が開口した箱状の収容部を有する樹脂製ハ
ウジングと、ハウジングの底部に埋設され一端が収容部
内に突出して固定接点を形成する金属端子材と、金属端
子材の他端に接続し面実装可能にハウジングの外部に導
出された外部端子と、収容部内に固定接点と対向して配
置された可動接点とを備え、固定接点の下面とハウジン
グの底面とに連通する孔を設けると共に、開口の周縁を
平坦状に形成し、その全周を気密シートで封止したの
で、面実装時に収容部内の内圧を高めフラックスの進入
を防止できる。更に成形時に直接押さえピンで固定接点
の端子材の下面を押さえることができるので、ハウジン
グの薄肉成形ができ、押釦スイッチの薄型化が可能とな
る。
【0024】また、気密シートを粘着材付き耐熱シート
で形成したので、リフロー熱による収縮や剥がれがな
く、簡単に組み立てることができる。
【0025】また、粘着材付き耐熱シートをフッ素樹脂
で形成したので、リフロー熱により収容部内の空気が膨
張しても気密シートの剥がれがない。
【0026】また、開口の外側に気密シートの厚みより
も高い突起を形成したので、気密シート端面にはみ出し
た粘着材が押釦スイッチの供給材へ付着することがな
く、確実に供給することができる。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る押釦スイッチの平面図で
ある。
【図2】本発明の実施例に係る押釦スイッチの断面図で
ある。
【図3】本発明の実施例に係る押釦スイッチのハウジン
グの成形状態を説明する説明図である。
【図4】本発明の実施例に係る押釦スイッチの運搬状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
2 ハウジング 2e 孔 3 収容部 7 可動接点 8 気密シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方が開口した箱状の収容部を有する樹
    脂製ハウジングと、前記ハウジングの底部に埋設され一
    端が前記収容部内に突出して固定接点を形成する金属端
    子材と、前記金属端子材の他端に接続し面実装可能に前
    記ハウジングの外部に導出された外部端子と、前記収容
    部内に固定接点と対向して配置された可動接点とを備
    え、前記固定接点の下面とハウジングの底面とに連通す
    る孔を設けると共に、前記開口の周縁を平坦状に形成
    し、その全周を気密シートで封止したことを特徴とする
    押釦スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記気密シートを粘着材付き耐熱シート
    で形成したことを特徴とする前記請求項1に記載の押釦
    スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記粘着材付き耐熱シートをフッ素樹脂
    で形成したことを特徴とする前記請求項2に記載の押釦
    スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記開口の外側に前記気密シートの厚み
    よりも高い突起を形成し、この突起の内側に前記気密シ
    ートを粘着材で貼り付けたことを特徴とする前記請求項
    1から3の何れかに記載の押釦スイッチ。
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