JP2003233896A - 配車計画立案方法および装置 - Google Patents

配車計画立案方法および装置

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JP2003233896A
JP2003233896A JP2002032324A JP2002032324A JP2003233896A JP 2003233896 A JP2003233896 A JP 2003233896A JP 2002032324 A JP2002032324 A JP 2002032324A JP 2002032324 A JP2002032324 A JP 2002032324A JP 2003233896 A JP2003233896 A JP 2003233896A
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Shozo Shiozawa
正三 塩沢
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Hitachi Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、荷主と運送会社の契約機会の
公平性が各運送会社間で確保し、配送コストを低減でき
る配車計画を立案可能な配車計画立案方法および装置を
提供することにある。 【解決手段】複数台の車両からの運搬する荷を要求する
求荷情報と、荷主32からの荷の運搬を依頼する求車情
報を配送センター30に送信する。配送センター30の
配車計画立案装置31は荷主32から求車情報を入力す
ると荷主32の出荷地点を中心とした予め定めた領域に
存在し求荷情報を送信している車両を判定し、配送実績
と輸送能力に基づく機会指標値の小さい運送会社が所有
する車両を優先させて実車距離が小さい車両を選定する
配車計画を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配送センターにお
いて道路網に散在する複数台の車両から送信される求荷
情報と荷の運搬を依頼する荷主から発信される求車情報
を用いて配車計画を立案する配車計画立案方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、長引く景気低迷の影響は、トラッ
ク運送業界にも波及し、運搬する荷の安定確保を図る仕
組みを構築することが急務となってきている。また、各
種規制の緩和撤廃が実施されたことにより、安価で良質
な製品が海外から流入するようになり、荷の運搬を依頼
する荷主においては、競争力ある製品をユーザに提供す
るため、物流コストをはじめとした流通コストの低減を
図ることが試みられている。
【0003】この対策として、複数の運送会社が協同組
合を設立して共同の配送センターを設け、道路網に散在
している各運送会社が所有する車両からの運搬する荷の
要求情報を含む求荷情報と、荷の運搬依頼情報を含む求
車情報によって配送センタで配車計画を立案することが
提案され、既に、稼働している事例も出てきている。こ
のようなシステムを求荷求車システムと称している。
【0004】事例の一例として、配送センターに設けら
れるコンピュータシステムと道路網に散在する車両と通
信する通信手段としてポケットベル(登録商標)を利用
するものがある。この場合、荷主からの荷の運搬依頼を
配送センターで受付けると、人手にてコンピュータシス
テムに運搬依頼内容を入力し、各車両に当該運搬依頼内
容を送信するようにしている。
【0005】当該運搬依頼内容を受信した各車両から
は、荷の運搬引き受け意思を電話にて配送センターに連
絡し、荷主と運送会社の契約が成立するというものであ
る。契約が成立する運送会社は、先着順で決定してい
る。
【0006】また、他の求車求荷システムの事例とし
て、特開2001−23073号公報に記載されている
ように、求荷情報と求車情報のマッチングをコンピュー
タシステムで自動的に行うものもある。この場合、車両
からの求荷情報は、グローバルポジショニングシステム
(以降では、GPSと称する)から取得した緯度・経度
を含んでおり、車両に搭載された車載端末から商用衛
星、あるいは携帯電話等を利用して伝送網内に当該求荷
情報を取り込んで、伝送網を経由して配送センターのコ
ンピュータシステムに取り込まれる。
【0007】また、出荷場所の位置情報と届先の位置情
報を含んだ求車情報も、荷主から伝送網を経由して配送
センターのコンピュータシステムに取り込まれる。取り
込んだ求荷情報と求車情報のマッチングは、早期集荷と
配送を図るために求荷情報に含まれる条件を満足し、か
つ出荷場所により近い車両を選択するか、あるいは、予
め定めた優先度の高い運送会社の車両を選択するように
している。
【0008】運送会社の優先度は配車実績を算出して決
定し、運送会社間の輸送機会均等を図るようにしてい
る。例えば、特開2001−297393号公報には、
運送会社毎の基準委託額を与え、基準委託額と配車実績
のずれを解消することが記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の前
者は、求車情報を人手でコンピュータシステムに入力す
るために配車計画担当者の負担になるのは勿論のこと、
特に、荷主と運送会社の契約は、当該運送会社に所属す
る車両からの電話連絡を利用した先着順方式を採用して
いるため、求車情報の連絡を受けるポケベル回線の状
況、配送センターに運搬引き受け連絡を入れるための電
話回線の状況等の運送会社の要因以外によるところの影
響により、公平性の確保が損なわれるという問題点を有
している。
【0010】また、後者は、出荷場所により近い運送会
社の車両が優先的に荷の運搬を引き受ける形になるた
め、多くの車両を実フィールドに投入している大きな資
本を有する運送会社と荷主の間での契約機会が増加する
傾向にあり、中小の運送会社における荷の安定確保が難
しくなるという問題点を有する。
【0011】運送会社に優先度を設けても、優先度は、
予め定められるために、優先度の低い運送会社において
は、これもまた荷主との契約機会を得ることが厳しくな
る。また、荷主と契約する運送会社に偏りが生じること
で、時々刻々と変化する求車情報に対応した低コストな
配送計画を立案することに努力する配車計画担当者の配
車計画調整作業の負荷が増大するという実用場の課題も
ある。更に、運送会社毎に設けられる基準委託額とのず
れをなくす方法を導入した場合には、運送会社間の契約
機会は均等化されるものの、実車走行距離で変動する運
賃体系を有する車両を対象にすると、車両の変動費、す
なわち輸送コストの増加に起因する全体物流コストの増
加現象が発生する。
【0012】本発明の目的は、荷主と運送会社の契約機
会の公平性が各運送会社間で確保し、配送コストを低減
できる配車計画を立案可能な配車計画立案方法および装
置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、複数の運送会社がそれぞれ所有し、道路網上に散
在している複数台の車両からの運搬する荷を要求する求
荷情報と、荷主からの荷の運搬を依頼する求車情報を配
送センターに送信し、配送センターにおいて配車する車
両を選定するものであって、配送センターは荷主から求
車情報を入力すると荷主の出荷地点を中心とした予め定
めた領域に存在し求荷情報を送信している車両を判定
し、配送実績と輸送能力に基づく機会指標値の小さい運
送会社が所有する車両を優先させて実車距離が小さい車
両を選定して配車計画を作成するようにしたことにあ
る。
【0014】本発明は荷主の出荷地点を中心とした予め
定めた領域に存在し求荷情報を送信している車両を判定
し、配送実績と輸送能力に基づく機会指標値の小さい運
送会社が所有する車両を優先させて実車距離が小さい車
両を選定して配車計画を作成するようにしているので、
運送会社間における荷の運搬機会に公平性が確保できる
と共に、配送コストの低減を図ることができる。その結
果として、運送会社における収益確保と、荷主の収益確
保、及び配車計画担当者の作業負荷軽減によるシステム
運用コスト削減、エンドユーザに届く製品の競争力確保
を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例について
図を用いて説明する。図1は本発明の全体システムの概
略構成図を示している。図1において、道路網36に散
在する各運送会社に所属する車両35から送信される荷
を要求する求荷情報と、各荷主32(A、B、C、D、
E)から荷の配送を行う車両35を要求する求車情報が
共同の配送センター30に設けられている配車計画立案
装置31に集められる。配送センター30は、荷主32
と運送会社にて共同で設立される。
【0016】配車計画立案装置31は求荷情報と求車情
報から配車計画を立案し、配車計画結果を加工した情報
を荷主32と車両35に伝送網33と商用衛星34を用
いた無線回線を経由して送信する。なお、図1におい
て、丸内の数字は出荷場所を示し、三角内の数字は届先
を示している。
【0017】図1に示すシステムは、いわゆる求荷求車
システムにおける配車計画立案システムと称されてい
る。図1において、無線回線は既に実用化されている商
用衛星34を用いているが、より実用化が容易である携
帯電話を利用することもできる。また、伝送網33は、
公衆回線網や専用回線網の他、ブロードバンドを適用し
た高速回線網も考えることができる。
【0018】図2に配送センター30に設けられる配車
計画立案装置31の一例構成図を示す。
【0019】図2において、配車計画立案装置31は、
操作者からの指示や、緯度、経度を含む座標データ等の
データを与えるための入力装置1と、入力装置1等から
のデータを記憶するための記憶装置2と、入力装置1か
ら入力されたデータや記憶装置2に記憶されている内容
等を参照するための出力装置3と、各種演算処理等の処
理を施す演算処理装置4とから構成されている。
【0020】入力装置1としては、キーボード等の文字
入力装置や、マウスやライトペンをはじめとしたポイン
ティングデバイスを用いることができる。また、記憶装
置2は、磁気ドラム装置、光磁気ディスク装置や、DR
AM等のメモリ装置を用いることができる。
【0021】更に、出力装置3は、液晶ディスプレイな
どのCRTモニター等を用いることができ、演算処理装
置4は、エンジニアリングワークステーション、パーソ
ナルコンピュータ、並列コンピュータ等のシステムを用
いることができる。
【0022】演算処理装置4には、配送センター30内
に敷設されたローカルエリアネットワーク37(以後、
LANと称する)に接続するための通信アダプタ5が具
備されている。通信アダプタ5は、LANボードや、モ
デムボード等を用いることができる。
【0023】また、演算処理装置4は、実フィールドに
散在する各車両35からの求荷情報を取り込むための求
荷情報取込手段6と、各荷主からの求車情報を取り込む
ための求車情報取込手段7と、各車両が所属する運送会
社の輸送能力を算出する輸送能力算出手段8と、輸送能
力に対する配送実績の比率を機会指標値として算出する
ための機会指標算出手段10と、求荷情報、求車情報、
及び機会指標値等のデータに基づき各運送会社の車両3
5への荷の割り当て機会の公平性を考慮しつつ輸配送コ
ストの最小化を図る配車計画最適化手段9と、配車計画
最適化手段9にて算出された配送計画情報を実フィール
ドに散在する各車両35と各荷主32に送信する配車計
画送信手段11を有する。
【0024】記憶装置2は、運送会社に関する情報を格
納した運送会社マスタ12と、車両35に関する情報を
格納した車両マスタ13と、各車両35に要する運賃デ
ータを格納した運賃マスタ14と、荷主32に関する情
報を格納した荷主マスタ15と、求荷情報取込手段6に
て取り込んだ求荷情報16と、求車情報取込手段7で取
り込んだ求車情報17と、輸送能力算出手段8にて算出
した輸送能力情報18と、機会指標算出手段10で算出
した機会指標情報19と、配車計画最適化手段9で求め
た配車計画結果20を記憶する。
【0025】図3は運送会社マスタ12の一例構成であ
る。運送会社マスタ12の1レコードに含まれる要素
は、各運送会社毎に付与される運送会社コードと運送会
社名称からなる。
【0026】図4は車両マスタ13の一例構成である。
車両マスタ13の1レコードに含まれる要素は、当該レ
コードに対応する車両35が所属する所属運送会社コー
ドと、当該車両35に付与される車両コードと、車両3
5の識別を支援するための車両名称と、車両35の仕様
上の最大積載質量を意味する車型と、パレットや、重量
物の積卸を補助するための重機等の質量を考慮した上で
の実質的な最大載質量を意味する最大積載量と、当該車
両35が燃料を満タンとした場合の走行可能距離を定義
する最長走行距離と、当該車両35に適用される運賃体
系を示す運賃コードからなる。
【0027】車両35を特定するためには、所属運送会
社コードと、車両コードの組合せにて行われる。所属運
送会社コードと車両コードの組合せで車両を特定する理
由は、車両35の管理が運送会社内で閉じている場合に
車両マスタ13の作成作業負荷を軽減するためである。
尚、所属運送会社コードには、図3の運送会社マスタ1
2で定義される運送会社コードが格納される。
【0028】車両名称は車番等を用いることができる。
車型には、2t車、3t車等を例に挙げれば、車型の数
字部分を設定することができる。あるいは、車型の要素
に2t車トレーラ等のように車種まで含む形で定義する
必要がある場合は、適当な数字と車型車種名を関連付け
ることで対応可能である。
【0029】最大積載量には、上述のように最大積載質
量の他、容積、あるいはパレット数等を定義することも
可能である。また、運賃コードには、図5に示す運賃マ
スタ中に定義された運賃コードが格納される。
【0030】以下、図5を用いて、運賃マスタ14の内
容について説明する。図5において、キロ程と運賃の組
合せが1からPまであり、それが1つのレコードとして
示してある。運賃の考え方は、例えば、運賃コード1の
キロ程1に100、キロ程1の運賃1には50と定義し
た場合、0以上100未満の走行距離を有すると50だ
け輸送コストを要するものとして考える。
【0031】同様に、キロ程2に200、キロ程2の運
賃2には100と定義した場合、100以上200未満
の走行を行った場合、100の輸送コストを要するもの
として考える。また、キロ程P以上の走行を有した場
合、最終のキロ程の輸送コストが適用されるものとす
る。
【0032】図6は荷主32に関する情報を格納する荷
主マスタ15の一例構成である。荷主マスタ15の1レ
コードに含まれる要素は、荷主32に対してユニークに
付与される荷主コードと、荷主の識別を支援する荷主名
称と、荷主の住所と、荷主の緯度、経度からなる。緯度
と経度の算出は、市販されている地図システムを利用
し、住所から緯度と経度を求めることができる。
【0033】図7は演算処理装置4の輸送能力算出手段
8によって求められる各運送会社毎の輸送能力を格納す
る輸送能力情報のデータ構成の一例を示している。
【0034】輸送能力情報の1レコードに含まれる要素
は、運送会社コードと、当該運送会社が有する輸送能力
からなる。運送会社コードには、運送会社マスタ12に
定義される運送会社コードが格納される。
【0035】運送会社の輸送能力Cは、例えば、下記の
式1で与えられる値とする。 輸送能力C = Σ(車両(I)の最長走行距離×最大積載量)…(式1)
【0036】式1における車両35(I)の最長走行距
離は、車両マスタ13で定義されるI番目の車両35に
対する最長走行距離であり、最大積載量は、当該車両3
5における最大積載量である。すなわち、当該運送会社
の輸送能力Cは、1車両の輸送能力をどの程度の荷をど
こまで配送できるかを示す値であり、当該運送会社に属
する全車両の輸送能力を加算したものとなる。
【0037】図8は演算処理装置4の機会指標算出手段
10で求めた各運送会社毎の機会指標値を格納する機会
指標情報のデータの一例構成である。
【0038】機会指標情報の1レコードに含まれる要素
は、運送会社コードと、当該運送会社に対する機会指標
値からなる。運送会社コードは、運送会社マスタ12に
定義される運送会社コードが格納される。
【0039】運送会社の機会指標値Hは、例えば、下記
の式2で与えられる。 機会指標値H= ((Σ車両(I)の輸送実績)/運送会社の輸送能力)×100…(式2)
【0040】また、式2における車両(I)の輸送実績
は、下記の式3で与えられる。 車両(I)の輸送実績= Σ(区間(J)の走行予定距離×区間(J)の積載量)…(式3)
【0041】式3における区間(J)の走行予定距離
は、本発明の配車計画で立案した配車計画結果から分か
るものであり、当該車両35 が配送を開始した以降
において、出荷場所から配送先、あるいは配送先と配送
先の間、すなわち区間の走行予定距離である。この走行
予定距離は、市販される地図システム等におけう地点間
の経路探索機能を適用して求めることができる。式3に
おける区間(J)の積載量は、区間(J)に間に積載し
ていた荷の積載量である。
【0042】車両(I)の輸送実績とは、区間輸送実績
をどれだけの荷をどこまで配送したかとして捉え、全区
間の輸送実績を加算したものとなる。また、式2からも
分かるように、車両(I)の輸送実績の加算値を車両3
5が属する運送会社の輸送能力で除算したものが当該運
送会社の機会指標値となる。すなわち、運送会社の機会
指標値とは、持ち合わせている輸送能力に対して、どれ
だけ能力が利用されたかの比率である。
【0043】尚、実フィールドに散在する車両35から
の求荷情報と荷主32からの求車情報を利用した求荷求
荷システムを利用したサービスを開始した時点での機会
指標値は、全運送会社とも0である。
【0044】以上の運送会社マスタ12、車両マスタ1
3、運賃マスタ14、荷主マスタ15、機会指標情報1
9は、配車計画最適化を実施するための前提データとな
る。
【0045】図9は本発明の配車計画業務フローの概要
図である。本発明を利用した配車計画業務の概要を図9
を参照して説明する。配車計画立案装置31が設置され
る共同配送センター30において、実フィールド上に散
在する各運送会社の車両35から送信される求荷情報を
収集する(ステップ1)。ステップ2では、荷主32か
ら輸送を要するオーダ情報を含む求車情報を収集する。
【0046】次に、ステップ3では、予め準備した運送
会社マスタ12、車両マスタ13、運賃マスタ14、及
び荷主マスタ15等と、ステップ1、ステップ2で収集
した求荷情報及び求車情報を用いて、配車計画を立案す
る。ステップ3からステップ4に移行して、運送会社毎
に求められる機会指標値を再計算して更新する。最後
に、ステップ5において立案した配車計画結果を実フィ
ールドに散在する各車両35と荷主32に送信する。
【0047】以上が本発明の配車計画業務の基本処理フ
ローの概要であるが、次に配車計画立案の詳細について
説明する。
【0048】図10に配車計画最適化手段9で処理する
配車計画立案処理フローを示す。まず、配車計画立案処
理では、実フィールドに散在する各運送会社に所属する
車両35から配送を要する荷の要求情報である求荷情報
を取り込み、記憶装置2に保存する(ステップ10)。
次に、各荷主から荷の配送を担当する車両を要求する求
車情報を取り込み記憶装置2に保存する(ステップ2
0)。
【0049】ステップ30では、予め準備した運送会社
マスタ12、車両マスタ13、運賃マスタ14、荷主マ
スタ15、機会指標情報19を利用して、持ち合わせた
能力に対して配送実績が低い運送会社の車両が優先的に
利用され、かつ配送コストを最小化された配車計画を立
案する最適配車計画を行う。
【0050】次に、ステップ40に移行して算出された
配車計画結果を保存し、ステップ50で配車計画結果か
ら機会指標情報19の機会指標値を更新してステップ6
0において実フィールドに散在する車両35と荷主32
に配車計画結果を送信する。
【0051】配車計画立案は、ステップ1からステップ
5およびステップ10からステップ60の処理を予め定
めたサイクルタイム(T)周期で起動して、時々刻々と
変化する荷主32の求車情報と車両35の求荷情報に対
して適切な配車計画を立案する。サイクルタイム(T)
で、周期起動させる理由は、時々刻々と変化する求荷情
報と求車情報を、人手を介することなく取り込んで配車
計画を立案させるためである。
【0052】図11は実フィールドに散在する各車両3
5から取り込む求荷情報のデータ構成の一例である。
【0053】求荷情報の1レコードに含まれる要素は、
当該求荷情報を発信した車両35が所属する所属運送会
社コード、当該車両35の車両コード、当該求荷情報を
発信した時点での車両の位置を示す緯度と経度からな
る。
【0054】所属運送会社コードは運送会社マスタ12
に定義されている運送会社コードが利用され、車両コー
ドは車両マスタ13に定義されている車両コードが使用
される。また、緯度と経度は、市販されるグローバルポ
ジショニングシステム(以後、GPSと称する)を利用
して取得された緯度と経度を適用する。
【0055】図12は各荷主32から発信される求車情
報のデータ構成の一例である。求車情報の1レコードに
含まれる要素は、求車情報を発信した荷主32の荷主コ
ード、荷を出荷する場所の出荷場所名称、出荷場所の住
所、出荷場所の位置を特定するための緯度と経度、荷の
届先の届先名称、届先の住所、届先の位置を特定するた
めの緯度と経度、荷を識別するための製品名称、荷の積
載量とからなる。
【0056】荷の積載量は、車両35への積載可否判定
の際に利用される。また、出荷場所と届先の緯度、経度
は、求車情報を取り込んだ際に、出荷場所、及び届先の
住所から市販されている地図システムを利用して定義す
ることができる。
【0057】図13は実フィールド上に散在する各車両
35に送信する車両送信用の配車計画結果情報のデータ
の一例構成である。
【0058】車両送信用の配車計画結果情報の1レコー
ドに含まれる要素は、大きく分類するとヘッダー情報部
とデータ部に分類される。ヘッダー情報部に含まれる要
素は、送信先である車両が所属する運送会社コード、当
該運送会社の運送会社名称、当該車両の車両コードおよ
び車両名称が含まれる。
【0059】また、データ部は、当該車両が配送する荷
の荷主である荷主コード、荷主名称、荷の出荷場所の出
荷場所名所、出荷場所住所、当該車両が出荷場所に到着
する予定時刻である出荷場所到着予定時刻、荷の届先名
称、届先住所、当該車両が届先に到着する予定時刻であ
る届先到着予定時刻、当該荷の製品名称、荷の積載量で
ある製品積載量、当該荷に対して当該車両あるいはドラ
イバーが実施する作業種別からなり、荷主コードから作
業種別までの要素が、当該車両に割り付いた荷に対する
作業種別分だけ繰り返される。
【0060】尚、データ部の作業種別は荷積み作業と荷
卸し作業であり、それぞれに0または1を種別コードと
する。また、データ部の荷主コードから作業種別までの
一連のデータを考えた組合せに対する順番は、当該車
両、あるいはドライバーが実施する作業順番としてい
る。
【0061】図14は立案した配車計画結果を各荷主3
2に送信される荷主送信用の配車計画結果情報のデータ
の一例構成である。
【0062】荷主送信用の配車計画結果情報における1
レコードに含まれる要素は、図13に示す車両送信用の
配車計画結果情報と同様に、ヘッダー情報部とデータ部
に分類される。ヘッダー情報部に含まれる要素は、求車
情報を発信した荷主32の荷主コードと荷主名称からな
る。
【0063】また、データ部は、当該荷主が発信した求
車情報に含まれる製品名称、製品の積載量、当該製品を
配送する車両35が所属する運送会社の運送会社コー
ド、運送会社の運送会社名称、車両の車両コード、当該
車両の車両名称、当該製品の出荷場所に対する出荷場所
名称、出荷場所の住所、当該製品を配送する車両35が
出荷場所に到着する予定時刻である出荷場所到着予定時
刻、当該製品の届先の届先名称、届先の住所、当該製品
を配送する車両35が届先に到着する予定時刻である届
先到着予定時刻から構成され、当該荷主32が求車情報
として発信した製品数分だけ繰り返される。
【0064】上述したように、車両送信用の配車計画結
果情報と荷主送信用の配車計画結果情報のデータ構造を
異にした理由は、車両35と荷主32が配車計画結果と
して要求するデータが一般的に異なるためである。具体
的には、車両側を中心に考えた場合、どの製品をどこか
らどこへ、どの順番で配送するかが重要であり、荷主側
からみれば、当該製品をだれが配送するかを知ることが
肝要であるためである。
【0065】図15は各車両35から発信される求荷情
報に含まれる車両35の現在位置と、各荷主32から発
信される求車情報に含まれる出荷場所と届先の位置を地
図上にプロットし拡大表示したところの表示例である。
【0066】図15において、運送会社Aに所属する車
両35として車両A−1があり、運送会社Bに所属する
車両が車両B−1、車両B−2があり、運送会社Cに所
属する車両として車両C−1があり、運送会社Dに所属
する車両として車両D−1があり、運送会社Eに所属す
る車両として車両E−1があり、運送会社Fに所属する
車両として車両F−1があることを示している。
【0067】また、求荷情報に含まれる製品の出荷場所
として、からまであることが示されている。更に、
製品の届先として、1から5まであることが△内の数字
で示されている。尚、図15に示されている車両35は
具体的な最大積載量が2tにしている。
【0068】更に、求車情報に含まれる製品として、オ
ーダ1、オーダ2、オーダ3、オーダ4、オーダ5、及
びオーダ6があるものとし、それぞれのオーダの出荷場
所と届先の組合せは、オーダ1に対しては出荷場所1と
届先1、オーダ2に対しては出荷場所1と届先2、オー
ダ3に対しては出荷場所2と届先3、オーダ4に対して
は出荷場所3と届先4、オーダ5に対しては出荷場所3
と届先5、オーダ6に対しては出荷場所2と届先5の情
報が定義されている。
【0069】尚、オーダ1からオーダ6までの積載量
は、それぞれ1t、1t、1t、2t、1tが定義され
ている。
【0070】次に、図15に示した条件を基づき図10
における配車計画立案処理フローの詳細について説明す
る。
【0071】図16は図10の配車計画立案処理フロー
における最適配車計画作成処理(ステップ30)の詳細
フローである。
【0072】最適配車計画を作成するには、まず、求車
情報に含まれる配送対象製品を要素とする一元配列を考
える。なお、一元配列については染色体と称し、また、
要素については遺伝子と称する。また、一元配列の配列
番号は遺伝子座と称する。
【0073】図17は図15で示した配送対象製品であ
るオーダ1からオーダ6までの番号を遺伝子として染色
体表現した場合の例である。
【0074】最適配車計画を作成するには、図16のス
テップ3010において染色体から各オーダを車両35
に割り当てて初期配車計画を作成する。尚、初期配車計
画を作成する基になった染色体は、初期染色体としてオ
ーダ番号の小さい順あるいは求車情報を取り込んだ際に
取得されるオーダ情報の順番にオーダ番号を遺伝子とし
て並べて作成することができる。
【0075】図18は、染色体から配車計画を作成する
ための処理フローである。図18において、染色体から
配車計画を作成する場合、第1のステップとして、前回
の配車計画のときに更新された各運送会社の機会指標情
報を参照し、求荷情報を発信してきた車両35について
機会指標値の小さい運送会社に所属する車両から順番に
並べ替える(ステップA)。この場合、同一運送会社内
であれば、車両並べ替えの規則は設けなくともよい。
【0076】図19は各運送会社A〜Fの機会指標値を
グラフ化して表示した場合の例である。図19で示す機
会指標値の状況の場合、運送会社C、運送会社A、運送
会社D、運送会社B、運送会社F、運送会社Eの順に、
各運送会社に所属する車両35が並べられることにな
る。
【0077】図20は図17で示した染色体を利用して
図15に示す車両A−1から車両E−1の7台の各車両
35にオーダを割り付けた状況を示している。
【0078】図20において、縦軸方向には、図18の
ステップAの処理を利用して、図19の機会指標値を基
に7台の車両35を並べ替えた状況が示されている。ス
テップAで施される機会指標値を利用した並べ替えを行
う処理は、図18のステップBからステップGによる配
車計画対象車両へのオーダを割り付ける処理で、機会指
標値が小さい、すなわち、輸送能力を有効利用されてい
ない運送会社の車両35を優先的に利用し、配送機会の
運送会社間で均等化を実現している。
【0079】ステップAの次に行われる処理は、ステッ
プBの染色体から遺伝子であるオーダを1つだけ抽出す
ることである。ステップCでは、抽出した遺伝子である
オーダを用いて、当該オーダを割り付けることが可能な
車両をステップAで並べ替えた車両35の順に検索して
抽出する。
【0080】次に、ステップDにおいてステップCで当
該オーダが割り付けられる車両35があるか否かを判定
し、適当な車両35がある場合には、ステップFで当該
車両35に抽出した当該オーダを割り付ける。ステップ
Dで適当な車両35がない場合には、ステップEに移行
して配送不可のオーダ、すなわち異常オーダとして当該
オーダを処理する。
【0081】ステップBからステップFを染色体の長さ
分だけ繰り返して(ステップG)、取り込んだ求車情報
に含まれる配送対象製品、すなわちオーダを取り込んだ
求荷情報に含まれる各車両35に割り付ける。
【0082】図21は図18の染色体からの配車計画処
理フローにおけるステップCの当該オーダを割り付ける
車両35の検索処理フローである。
【0083】当該オーダを割り付ける車両35を検索す
る場合には、ステップC10において、取り込んだ求車
情報に含まれる当該オーダの出荷場所と、取り込んだ求
荷情報に含まれる車両の現在位置を比較し、ステップC
20に移行して予め定めた出荷場所から半径r以内の領
域に車両35が存在するか否か判定する。出荷場所から
半径r以内の領域にある車両を検索する理由は、極度に
遠方にある車両が当該オーダを割り付ける車両として検
索されることを避けるためである。
【0084】ステップC30では、当該車両35に当該
オーダが割り付け可能か否か判定する。当該オーダが当
該車両35に割り付け可能か否かは、前回までに当該車
両35に割り付けたオーダの積載量の加算値と今回のオ
ーダの積載量を加算した値が、当該車両35の最大積載
量を越えるか否かで判定する。
【0085】最大積載量を超える場合には、当該オーダ
が当該車両35に割り付け不可と判定する。当該オーダ
の車両35への割り当て可否を判定するための他の制約
として、車両35の温度帯仕様とオーダ配送時の温度帯
のマッチング等、多種多様な割り付け時の制約条件を考
えることも可能である。
【0086】ステップC30において当該車両35に当
該オーダを割り付けることができると判定した場合には
ステップC40で当該車両35を確保して、当該オーダ
を割り付ける車両35の検索処理を終了する。
【0087】ステップC20で当該車両35が予め定め
た半径rの領域内にないものであれば、ステップC50
において全車両を既に検索済みかどうか判定する。ステ
ップC50において全車両検索済みでないと判定する
と、ステップC10からステップC50までの処理を、
取り込んだ求荷情報に含まれる車両数だけ繰り返し実行
する(ステップC60)。
【0088】ステップC50で全車両の検索が終了して
いると判定した場合には、予め定めた半径rの拡大範囲
の上限に達しているかどうかをステップC70で判定す
る。上限に達していない場合、ステップC20において
図15に示すように利用する半径rを拡大して、当該オ
ーダを割り付けることができる車両35の検索処理を再
度実行する(ステップC80)。
【0089】半径rの拡大は、予め定めた半径rの2
倍、3倍というように整数倍することができる。ステッ
プC80で予め定めた半径rを拡大して、当該オーダを
割り付けることが可能な車両35を検索する処理は、検
索処理のタフネス性を向上させることになる。
【0090】ステップC70において、半径rが上限値
に達している場合には当該オーダを割り当てる車両35
が検索されていない状態で図18におけるステップCの
車両検索処理を終了する。
【0091】さて、図15と図20に注目すると、オー
ダ1とオーダ2は、出荷場所1からの配送オーダである
ため出荷場所から予め定めた半径rの範囲内にある運送
会社Eの車両である車両E−1に割り付けられているこ
とが分かる。また、オーダ3は、出荷場所2からの配送
オーダであるため半径r以内の車両35は車両B−2と
車両C−1となるが、機会指標値の小さい運送会社の車
両である車両C−1に割り付いていることが分かる。
【0092】オーダ4とオーダ5の出荷場所は、図15
における出荷場所3からの配送オーダであるが、図17
の染色体を構成する遺伝子の並び順からオーダ4が運送
会社Fの車両である車両F−1に割り付けられる。しか
し、オーダ5を車両F−1に割り当てようとした場合、
車両F−1の最大積載量は2t、既に割り付いているオ
ーダ4の積載量も2tであるため、オーダ5は、車両F
−1に割り付けることができない。従って、図21にお
ける車両35の検索範囲の拡大ステップであるステップ
C80により、出荷場所を中心とした半径2rの範囲で
車両が検索され、機会指標値の最も小さい運送会社Cの
車両35である車両C−1に割り付いていることが図2
0から分かる。
【0093】オーダ6は出荷場所2からの配送オーダで
あるため、オーダ3と同じ車両である車両C−1に割り
付けようとするが、既にオーダ3とオーダ5の積載で車
両C−1は満載であるため、半径r以内にある運送会社
Bの車両である車両B−2に割り付けられる。
【0094】以上説明した、具体的データを用いた、割
り当て結果からも分かるように、図18に示した染色体
からの配車計画立案処理では、機会指標値の小さい運送
会社の車両から優先的に求車情報に含まれる配送対象製
品を割り当てる方式が有効に作用していることが分か
る。
【0095】ここで、図16の最適配車計画作成処理フ
ローの説明に戻ると、ステップ3020におおいてステ
ップ3010で作成した初期配車計画を用いて当該配車
計画を評価する。本発明は上述したように機会指標値の
小さい運送会社の車両を優先的に利用して配送を行い、
かつ、配送コストを低減した配車計画を立案することで
ある。ステップ3020は配車計画を評価する際に利用
する評価指標を配送コストとしている。
【0096】配送コストSは下記の式4によって算出す
る。 配送コストS=Σ車両(I)の配送コスト…(式4)
【0097】式4における車両(I)の配送コストは、
当該車両(I)が配送する予定のオーダの集荷が完全に
終了した時点以降の実車走行距離、すなわち、オーダの
積載がある状態での走行距離と、運賃マスタ14に定義
された当該車両に対応する運賃を引き当てて算出する。
【0098】なお、配送コストの計算方式は、出荷場所
と配送先、または配送先と配送先の区間を考え、区間を
走行中の荷量を当該区間の走行距離に対応する運賃に乗
算し、全区間における区間配送コストを加算する方式
等、様々な形態がある。
【0099】図22は式4で当該車両の配送コストを算
出するために、図20に示す車両35のオーダ割り当て
結果を基に、各車両の出荷場所での荷積作業と、出荷場
所と配送先、あるいは配送先と配送先間の移動作業、及
び配送先での荷卸作業を示したものである(以後、配車
・配送ガントチャートと称する)。
【0100】図22において、○数字は、出荷場所での
荷積(集荷)作業を示しており、△数字は、届先での荷
卸作業を示している。また、実線は、車両35の各地点
間の移動(走行)を示している。
【0101】本発明においては、荷の集荷漏れ等を防ぐ
ために、割り当てたオーダの出荷場所での集荷と配送を
完全に分離した形で作業順番が作成される。つまり、上
述したように、当該車両に割り付いたオーダの集荷作業
が始めに実施され、完全にオーダの集荷が完了してから
配送が行われ形で作成される。
【0102】オーダの集荷の順番は、当該車両に最初に
割り付いたオーダの集荷を最終の集荷作業とし、他出荷
場所での集荷作業は、出荷場所の巡回に要する移動距離
が最短となるように実施している。この問題は、出荷場
所と当該車両の現在位置を都市に見たてた、いわゆる巡
回セールスマン問題であり、雑誌『データ構造とアルゴ
リズム』(A.V.エイホ等著:培風館)で紹介される
2最適化手法等を適用することで、出荷場所における集
荷順を決定することができる。
【0103】配送を実施する順番は、当該車両に割り付
いたオーダの順に作業を実施するものとし、集荷、及び
配送で要する区間の移動距離は、市販される地図システ
ムで提供される地点間最短ルート探索機能等を利用する
ことで求めることができ、予め定めた車両の走行速度で
除算することで、各区間の移動時間を求めることができ
る。
【0104】図22に示すように、車両C−1には、オ
ーダ3とオーダ5が割り付いているため、配送はオーダ
3とオーダ5の届先の順に行われており、また、集荷は
最初に配送が行われるオーダ3の出荷場所である出荷場
所2での作業を最終集荷作業として、集荷順番が決定さ
れている。
【0105】また、車両E−1はオーダ1とオーダ2が
当該車両に割り付いており、出荷場所は両オーダとも出
荷場所1であるため出荷場所1で1回のみの荷積が実施
され、オーダの割り付いた順番に荷卸作業が実施され
る。
【0106】このように図22に示す配車・配送ガント
チャートを作成することで、出荷場所、及び届先への車
両の到着予定時刻を算出することが可能である。
【0107】さて、図16に戻り、ステップ3020の
初期配車計画の評価が完了したら、次に、ステップ30
30において前回の染色体に遺伝的操作を施し、遺伝的
操作を施した染色体を基に図18に示した染色体から配
車計画を作成する処理を利用して新規の配車計画を作成
する。ステップ3040では新規配車計画を初期配車計
画の評価方式と同様な処理にて評価する。
【0108】ステップ3050ではステップ3040で
の評価指標が前回のものより改善されているか否かを判
定し、評価指標が改善されていなければステップ303
0に戻る。ステップ3050において評価指標が改善さ
れていると判定するとステップ3060に移行して当該
染色体と評価の際に作成した配車・配送ガントチャート
の情報を最良解として前記記憶装置2に保持する。
【0109】ステップ3030からステップ3060ま
での処理を予め定めた回数(以後、世代数と称する)分
だけ繰り返し(ステップ3070)、最良の配車・配送
ガントチャートの情報を出力して(ステップ308
0)、最適配車計画作成処理を終了する。
【0110】図23は図16におけるステップ3030
での染色体に対する遺伝的操作フローを示している。
【0111】遺伝的操作は、まず、ステップM10にお
いて染色体の長さの範囲に一様分布する乱数RAND1
とRAND2を求める。次に、ステップM20ではRA
ND1とRAND2に挟まれる遺伝子を逆順に並べ替え
て染色体への遺伝的操作を終了する。
【0112】図24は初期染色体において、RAND1
とRAND2がそれぞれ1と6となった場合の遺伝的操
作を実施した場合の例である。遺伝子座1と遺伝子座6
に挟まれる遺伝子が逆順に並べ替えられていることが分
かる。
【0113】図25は図24に示した遺伝的操作実施後
の染色体を利用して、取り込んだ求車情報に含まれる製
品、すなわち配送対象オーダを各車両に割り当てた結果
である。図20と図25を比較すると、遺伝的操作によ
り、車両へのオーダ割り当て結果が変異していることが
分かる。
【0114】図26は図16の最適配車計画作成処理で
の各世代における配送コストをグラフ化したものであ
る。横軸に世代数、縦軸に当該世代における配送コスト
を示している。世代を重ねる毎に配送コストは低減さ
れ、配車計画が改善されている。
【0115】図27は、図10の配車計画立案処理フロ
ーにおけるステップ30で出力された最適配車計画によ
り各運送会社の機会指標値を更新した際の機会指標値の
表示グラフである。図19に示した機会指標値の表示グ
ラフと比較して理解できるように機会指標値の小さい運
送会社が優先的に利用されている。
【0116】このようにして、道路網上に散在している
複数台の車両からの運搬する荷を要求する求荷情報と荷
主からの荷の運搬を依頼する求車情報を用いて配車計画
を作成するのであるが、荷主の出荷地点を中心とした予
め定めた領域に存在し求荷情報を送信している車両を判
定し、配送実績と輸送能力に基づく機会指標値の小さい
運送会社が所有する車両を優先させて実車距離が小さい
車両を選定して配車計画を作成するようにしているの
で、運送会社間における荷の運搬機会に公平性が確保で
きると共に、配送コストの低減を図ることができる。そ
の結果として、運送会社における収益確保と、荷主の収
益確保、及び配車計画担当者の作業負荷軽減によるシス
テム運用コスト削減、エンドユーザに届く製品の競争力
確保を実現することができる。
【0117】
【発明の効果】本発明によれば、運送会社間における荷
の運搬機会に公平性が確保できると共に、配送コストの
低減を図ることができる。その結果として、運送会社に
おける収益確保と、荷主の収益確保、及び配車計画担当
者の作業負荷軽減によるシステム運用コスト削減、エン
ドユーザに届く製品の競争力確保を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の全体システムの一例構成図である。
【図2】 本発明の一実施例を示す構成図である。
【図3】 運送会社マスタのデータの一例構成図であ
る。
【図4】 車両マスタのデータの一例構成図である。
【図5】 運賃マスタのデータの一例構成図である。
【図6】 荷主マスタのデータの一例構成図である。
【図7】 輸送能力情報のデータの一例構成図である。
【図8】 機会指標情報のデータの一例構成図である。
【図9】 本発明の動作を説明するための配車計画業務
フローである。
【図10】 本発明の動作を説明するための配車計画立
案処理フローである。
【図11】 求荷情報のデータの一例構成図である。
【図12】 求車情報のデータの一例構成図である。
【図13】 車両送信用の配車計画結果のデータの一例
構成図である。
【図14】 荷主送信用の配車計画結果のデータの一例
構成図である。
【図15】 実フィールドの拡大表示例を示す図であ
る。
【図16】 本発明の動作を説明するための最適配車計
画作成処理フローである。
【図17】 染色体表現例を示す図である。
【図18】 染色体からの配車計画作成処理フローであ
る。
【図19】 機会指標値のグラフの一例図である。
【図20】 車両へのオーダ割付結果表示例を示す図で
ある。
【図21】 オーダ割付を可能とする車両検索処理フロ
ーである。
【図22】 配車・配送ガントチャート表示例を示す図
である。
【図23】 遺伝的操作処理フローである。
【図24】 遺伝的操作処理後の染色体表示例を示す図
である。
【図25】 遺伝的操作処理後のオーダ割付結果表示例
を示す図である。
【図26】 配車計画の最適化状況グラフの表示例を示
す図である。
【図27】 最適配車計画結果による機会指標値グラフ
例を示す図である。
【符号の説明】
1…入力装置、2…記憶装置、3…出力装置、4…演算
処理装置、5…通信アダプタ、6…求荷情報取込手段、
7…求車情報取込手段、8…輸送能力算出手段、9…配
車計画最適化手段、10…機会指標算出手段、11…配
車計画送信手段、12…運送会社マスタ、13…車両マ
スタ、14…運賃マスタ、15…荷主マスタ、16…求
荷情報、17…求車情報、18…輸送能力情報、19…
機会指標情報、20…配車計画結果情報。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の運送会社がそれぞれ所有し、道路網
    上に散在している複数台の車両からの運搬する荷を要求
    する求荷情報と、荷主からの荷の運搬を依頼する求車情
    報を配送センターに送信し、前記配送センターにおいて
    配車する車両を選定するものであって、前記配送センタ
    ーは前記荷主から求車情報を入力すると前記荷主の出荷
    地点を中心とした予め定めた領域に存在し求荷情報を送
    信している車両を判定し、配送実績と輸送能力に基づく
    機会指標値の小さい運送会社が所有する車両を優先させ
    て実車距離が小さい車両を選定して配車計画を作成する
    ようにしたことを特徴とする配車計画立案方法。
  2. 【請求項2】複数の運送会社がそれぞれ所有し、道路網
    上に散在している複数台の車両からの運搬する荷を要求
    する求荷情報と、荷主からの荷の運搬を依頼する求車情
    報を配送センターに送信し、前記配送センターにおいて
    配車する車両を選定する配車計画立案装置において、前
    記配送センターは、配車計画結果による配送実績と輸送
    能力に基づき前記運送会社毎の機会指標値を算出する輸
    送能力算出手段と、前記荷主から求車情報を入力すると
    前記荷主の出荷地点を中心とした予め定めた領域に存在
    し求荷情報を送信している車両を判定し、前記機会指標
    値の小さい運送会社が所有する車両を優先させて実車距
    離が小さい車両を選定して配車計画を作成する配車計画
    最適化手段と、前記配車計画最適化手段で作成した配車
    計画結果を選定した当該車両と前記荷主に送信する配車
    計画送信手段とを具備することを特徴とする配車計画立
    案装置。
  3. 【請求項3】複数の運送会社がそれぞれ所有し、道路網
    上に散在している複数台の車両からの運搬する荷を要求
    する求荷情報と、荷主からの荷の運搬を依頼する求車情
    報を配送センターに送信し、前記配送センターにおいて
    配車する車両を選定するものであって、前記荷主から求
    車情報を入力すると前記荷主の出荷地点を中心とした予
    め定めた領域に存在し求荷情報を送信している車両を判
    定し、配送実績と輸送能力に基づく機会指標値の小さい
    運送会社が所有する車両を優先させて実車距離が小さい
    車両を選定して配車計画を作成する処理を実行する配送
    センターのプログラム。
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