JP2003232828A - 絶縁診断装置 - Google Patents

絶縁診断装置

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JP2003232828A
JP2003232828A JP2002029688A JP2002029688A JP2003232828A JP 2003232828 A JP2003232828 A JP 2003232828A JP 2002029688 A JP2002029688 A JP 2002029688A JP 2002029688 A JP2002029688 A JP 2002029688A JP 2003232828 A JP2003232828 A JP 2003232828A
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signal
radius
insulation
electrode
internal electrode
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Toshihiro Hoshino
俊弘 星野
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力機器内における伝搬波形の波形急峻度に
追従することにより、信号処理を施すことなく容易にノ
イズ識別を行って絶縁診断システムの簡素化に寄与でき
る高精度の絶縁診断装置を提供する。 【解決手段】 絶縁診断装置18では、内部電極7の半
径rは金属タンク2の半径をRo、中心導体1の半径を
Ri、内部電極6の半径をrとしたとき、8.855π
/(Ro- Ri)≦0.45を満足するように設
定されている。さらに、絶縁診断装置18に接続される
測定機器15は、測定機器15もしくは絶縁診断装置1
8自体の出力信号における振動波形の振動幅が平均1n
s以下であれば部分放電信号と見なし、平均1nsより
大きければノイズ信号と見なしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力機器に使用す
る絶縁診断・監視装置に係り、特に、電力機器内部の絶
縁異常を電気的に検出する絶縁診断装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガス絶縁開閉装置やガス絶縁
遮断器等のガス絶縁機器には電磁波信号を検出して機器
内部の絶縁異常を診断、監視する装置が設置されてい
る。例えば、特開平10−341519号公報及び特開
平01−213577号公報に示された発明では、ガス
絶縁機器内部を伝搬する電磁波信号を金属電極によって
検出している。
【0003】通常、ガス絶縁機器では中心導体−金属タ
ンク間が高電界下に曝されており、機器内部に微小な金
属異物が存在すれば、金属異物から部分放電が発生し始
め、最終的には中心導体−金属タンク間の絶縁が破れて
閃絡を引き起こすおそれがある。そこで、閃絡の前兆で
ある部分放電の段階でガス絶縁機器内部を伝搬してくる
電磁波信号を検出して、部分放電信号か否かを判定する
ことにより、絶縁異常を事前に見極める診断手法が採ら
れている。
【0004】部分放電信号の検出手法としては図3に示
すような様々な手法が提案されている。すなわち、スペ
ーサ10の両側に箔11を貼り付けた箔電極法や、電力
機器の外部に設置したアンテナ12により受信する外部
アンテナ法等が知られている。また近年では、UHF
(Ultra High Frequency)法が絶縁診断の高信頼度化に
対して最も有用視されている。UHF法とは電力機器の
金属タンクの内部に金属円盤を設け、静電分圧の原理を
利用して主にUHF帯域(300MHz〜3GHz)の
高周波電磁波を検出する手法である。
【0005】ここで、UHF法を採用した絶縁診断装置
17について具体的に説明する。図3に示すように電力
機器は中心導体1と金属タンク2とからなり、この金属
タンク2に開口部3が開けられている。開口部3には絶
縁診断装置17の外輪4が金属ボルト5により金属密閉
して取り付けられている。絶縁診断装置17には外部電
極16が設けられており、その内部に先述の金属円盤1
3が金属タンク2と接触させない構成で配置されてい
る。なお、図中の符号8は信号取出口、9は接続ケーブ
ルである。
【0006】電力機器内を流れる伝搬波形14には部分
放電信号と外部ノイズ信号の2種類が考えられるが、部
分放電によって発生する伝搬波形14は非常に微弱であ
るので外部ノイズ信号との識別が困難であり、UHF帯
域のような高周波帯域では信号検出自体が困難である。
しかし、絶縁診断装置17は電力機器の内部に組み込ん
であるため、伝搬波形14が外部ノイズ信号である確率
は非常に少なく、理想的な状態で微弱な部分放電信号を
検出できる。したがって、図3に示した箔電極法や外部
アンテナ法に比べて、非常に精度の高い診断を行うこと
ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た絶縁診断装置には次のような問題点があった。すなわ
ち、絶縁診断装置17は一般的に図4の等価回路で表さ
れ、中心導体1−金属円盤13における静電容量C1、
及び金属円盤13−外部電極16における静電容量C2
で静電分圧された出力信号が得られる。すなわち、理想
的な周波数特性を有する場合には、伝搬波形14に対応
した歪みのない出力信号が信号取出口8から得られる。
【0008】ところが、完全に静電分圧された場合には
出力信号の利得が大幅に低下するため、部分放電信号と
UHFセンサの検出信号の相関関係が得にくくなり、放
電電荷量の校正に支障をきたす。また、外部ノイズ信号
は伝搬波形14に含まれないとは完全に保証できず、そ
のため信号取出口8からの出力信号から外部ノイズ信号
と部分放電信号を識別することは難しくなる。このよう
に、理想的な周波数特性を追求しても、かえってその意
義が薄れることになる。
【0009】しかも、現状の絶縁診断装置17では大き
な金属円盤13を使用している都合上、図4に示したC
1、C2の静電分圧が完全に行われるわけではない。例
えば、金属円盤13−外部電極16や金属円盤13−開
口部3にも静電容量C2が現れてしまう。また、中心導
体1−開口部3や中心導体1−外部電極16にも静電容
量C1が現れてしまう。その結果、信号取出口8からの
出力信号は目的・用途に見合った周波数特性から大きく
外れることが予想される。
【0010】以上述べたように、従来の絶縁診断装置1
7ではノイズ識別に見合った出力信号を得ているとは言
い難く、出力信号自身は得られても、その出力信号が外
部ノイズ信号であるか、あるいは部分放電信号であるか
が識別しにくくなっているのが実情である。このため従
来では、フィルタや信号処理手法が不可欠となってお
り、絶縁診断システムの複雑化を招いていた。
【0011】本発明は、上述したような従来技術の問題
点を解決するために提案されたものであり、その目的
は、金属円盤−外部電極に形成される静電容量を排除
し、電力機器内における伝搬波形の波形急峻度に追従す
ることで、信号処理を施すことなく容易にノイズ識別を
行い、絶縁診断システムの簡素化に寄与できる高精度の
絶縁診断装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、測定対象となる電力機器の金属容器の外
被に形成された開口部に気密に対向配置して取り付けら
れ、前記開口部の開口面と対向して同心的に一側端部開
口面を配置すると共に、他側端部開口面までの直径比を
同一にしてなる同軸形状の内部電極及び外部電極を備え
てなるとともに、前記容器内に発生される電磁波信号を
検出し、部分放電信号か否かを判定する所定の測定機器
を接続し、前記外部電極と内部電極の直径比が、前記一
側端部開口面から前記他側端部開口面まで所定の特定イ
ンピーダンスZとなるように構成した絶縁診断装置にお
いて、次のような特徴を有している。
【0013】請求項1の発明は、前記金属タンクの半径
をRo[m]、前記中心導体の半径をRi[m]、前記
内部電極の半径をr[m]としたとき、
【数1】 8.855πr/(Ro- Ri)≦0.45 の関係式を満足するように構成したことを特徴とする。
このような請求項1の発明によれば、当該診断装置と金
属タンクの中心導体との間の静電容量が0.45pF以
下となるように内部電極の半径を決定している。このた
め、部分放電信号のような急峻な信号であっても完全に
追従した波形を得ることができる。したがって、フィル
タや信号処理手法を必要とすることなく、波形急峻度に
基づいて部分放電信号と外部ノイズ信号を容易に識別す
ることが可能となる。
【0014】請求項2の発明は、請求項1に記載の絶縁
診断装置において、前記測定機器は、前記検出した電磁
波信号の振動波形の振動幅が平均1ns以下であれば部
分放電信号と見なし、平均1nsより大きければノイズ
信号と見なす信号識別手段を備えたことを特徴とする。
このような請求項2の発明によれば、振動波形の振動幅
平均1nsを基準として測定機器の信号識別手段が部分
放電信号とノイズ信号を時間軸波形から直接判定するの
で、信号処理を加えない生の出力信号から簡単にリアル
タイムでノイズ識別を実現することができる。
【0015】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載の絶縁診断装置において、前記他側端部開口面より前
記外部電極と前記内部電極の直径比を有し前記所定の特
定インピーダンスZと同一の特性インピーダンスを有す
るコネクタを介して前記測定機器と接続したことを特徴
とする。このような請求項3の発明によれば、所定の特
定インピーダンスZと同一の特性インピーダンスを有す
るコネクタを介して測定機器と接続したことにより、信
号取出口にて当該診断装置と測定機器とを容易に接続可
能であり、インピーダンス整合を簡単に維持することが
できる。したがって、ノイズ識別に必要不可欠な高周波
電磁波信号を最大効率で取り出すことが可能となる。
【0016】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
か1項に記載の絶縁診断装置において、前記測定機器
は、前記検出した電磁波信号がノイズ信号か否かを表示
する信号表示手段を備えたことを特徴とする。このよう
な請求項4の発明によれば、測定機器の表示手段が出力
信号をノイズ信号か否かを表示するため、部分放電識別
の可視化が容易になり、部分放電信号とノイズ信号の特
微量を同時に把握することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る絶縁診断装置
における代表的な実施の形態について、図1及び図2を
参照して具体的に説明する。本実施の形態は請求項1〜
4を包含するものであり、図1は本実施の形態による絶
縁診断装置の構成図、図2は本実施の形態における等価
回路図を示している。なお、本実施の形態は図3に示し
た従来例と同じくUHF法を採用した絶縁診断装置であ
り、図3の従来例と同一の部材に関しては同一の符号を
付して説明は省略する。
【0018】(1)構成 図1に示すように、金属タンク2の開口部3には絶縁診
断装置18の外輪4が金属ボルト5により金属密閉して
取り付けられている。絶縁診断装置18には外部電極6
及び内部電極7が設けられている。外部電極6及び内部
電極7はこれらの直径比が一定であるように構成されて
いる。そのため、信号取出口8まではどの断面において
も特性インピーダンスZは一定となっている。また、外
部電極6と内部電極7との間に特定の静電容量を設けな
いように外部電極6と内部電極7の平面は揃えられてい
る。
【0019】本実施の形態において構成上の特徴は次の
点にある。すなわち、内部電極7の半径r[m]は金属
タンク2の半径をRo[m]、中心導体1の半径をRi
[m]、内部電極7の半径をr[m]としたとき、下記
の関係式、
【数2】 8.855πr/(Ro- Ri)≦0.45 を満足するように設定されている。
【0020】さらに、信号取出口8は、外部電極6およ
び内部電極7の直径比で与えられる特性インピーダンス
Zと同一の特性インピーダンスを有するコネクタから構
成され、接続ケーブル9が接続可能となるように設けら
れている。信号取出口8に用いるコネクタは、円筒同軸
型の構造であり、中心コンタクトとシェルカップリング
(外部導体)の直径比が当該絶縁診断装置の特性インピ
ーダンスZを満足するように設計されている。
【0021】例として、JISC5410「高周波同軸
コネクタ通則」にて規定されるコネクタを適用すること
が挙げられる。接続ケーブル9に接続する信号取出口8
のコンタクト形状にはプラグ型、ジャック型のいずれか
を用い、内部電極7に接続するコネクタ形状には中心コ
ンタクトのみ露出している接栓型を用いることが考えら
れる。このようにして、絶縁診断装置18の内部電極7
に接栓型のコネクタ側を差し込むことで導通が確保され
る。
【0022】一方、絶縁診断装置18の外部電極6と、
信号取出口8つまりコネクタのシェルカップリングと
は、ねじ止めなどで導通が確保される。こうすること
で、外部電極6、内部電極7から信号取出口8、接続ケ
ーブル9および測定機器15までを全て同一の直径比、
すなわち同一特性インピーダンスZで維持することがで
きる。例えば、JISC5411「高周波同軸C01型
コネクタ」やJISC5412「高周波同軸C02型コ
ネクタ」では公称特性インピーダンス:50Ω、定格電
流:500Vで、定格周波数がそれぞれ10GHz以
下、4GHz以下と規定されている。したがって、これ
らのコネクタを使用すれば、インピーダンス整合と周波
数特性を十分に満足することができる。
【0023】また、信号取出口8には接続ケーブル9を
介して測定機器15が接続されている。測定機器15は
オシロスコープのような波形解析装置から構成されてい
る。この測定機器15は請求項4でいうところの信号表
示手段に対応した表示部19を備えている。表示部19
は図形、記号、色、線、文字、数字の違い、あるいは表
示そのものの有無の違いを施すことにより、測定機器1
5もしくは絶縁診断装置18の出力信号がノイズ信号か
否かを表示するようになっている。
【0024】より詳しくは、測定機器15もしくは絶縁
診断装置18自体の出力信号における振動波形の振動幅
が平均1ns以下であれば部分放電信号と見なし、平均
1nsより大きければノイズ信号と見なすように構成さ
れている。つまり、測定機器15は請求項2で記載した
信号識別手段を備えていることになる。なお、測定機器
15における典型的な表示画面としては縦軸に放電電荷
量、横軸に商用周波数位相等がある。
【0025】(2)作用効果 以上の構成を有する本実施の形態の作用効果は次の通り
である。一般的に、部分放電信号の立ち上がり・立ち下
がり時間は500ps〜1nsと急峻なのが一般的であ
る(匹田他:「部分放電特性のコンピュータ計測と周波
数依存性」、電気学会論文誌B, Vol.115-B, No.10, pp.
1215-1220, 1995 )。ただし、立ち上がり・立ち下がり
の間にも部分放電信号の急峻度は時々刻々と変化するた
め、絶縁診断装置18がこの部分放電信号に完全に追従
するためには、200ps以下の急峻度に追従すること
が求められる。この200psという値は、電力機器に
おける伝搬波形14から部分放電信号であると識別する
のに最低限必要となる応答時間である。このためには、
静電容量C1を0.45pF以下に制限すること、すな
わちC1≦0.45pFを満足することが必要である。
【0026】本実施の形態に係る絶縁診断装置18で
は、金属タンク2の中心導体1との間の静電容量C1が
0.45pF以下となるように内部電極7の半径を決定
しているので、伝搬波形14の立ち上がり・立ち下がり
が500ps〜1nsと急峻であっても、完全に追従し
た出力波形を得ることができる。したがって、信号処理
を加えない生の出力信号から部分放電信号と外部ノイズ
信号を容易に識別することが可能である。これにより、
フィルタや信号処理手法を省くことができ、シンプルな
絶縁診断システムを実現することができる。
【0027】ところで、部分放電のようなSF6ガス中
での放電現象では、その電子なだれの進展スピードが空
気中と比較して速く、ガス圧力にも依存するが、500
ps〜1nsの範囲内におさまる(匹田他:「部分放電
特性のコンピュータ計測と周波数依存性」、電気学会論
文誌B, Vol.115-B, No.10, pp.1215-1220, 1995 )。こ
の場合、測定機器15あるいは絶縁診断装置18にて得
られる出力信号における立ち上がり・立ち下がりに要す
る時間は1ns以上には長くならない。つまり、伝搬波
形14が部分放電信号である場合の出力信号は1ns以
下の振動波になることが考えられる。そこで、まず出力
信号における振動波の振動幅を算出する。振動幅の定義
はゼロクロス(オシロスコープの時間軸と振動波形の交
点)から次のゼロクロス迄の時間幅とする。この方法で
振動幅を算出した場合、先述の理由から部分放電信号で
あれば振動幅が平均1ns以下となる。一方、空気中ノ
イズ等であれば振動幅は平均1nsより大きくなる。
【0028】本実施の形態に係る絶縁診断装置18にお
いては、測定機器15もしくは絶縁診断装置18の出力
信号における振動波形の振動幅が平均1ns以下であれ
ば部分放電信号と見なし、平均1nsより大きければノ
イズ信号と見なしている。そのため、ノイズ環境の劣悪
な状況においてもリアルタイムにノイズ識別を行うこと
が可能となる。このような本実施の形態によれば信号処
理を加えない生の出力信号から容易にノイズ識別を実現
することができる。
【0029】高周波信号が伝搬する際には、各接続点に
おける特性インピーダンスの整合が重要な課題となる。
仮に不整合点がある場合、その点を機転として所定の信
号とは異なる反射波と透過波が同時に発生する。これら
は不整合点のある限り繰り返し発生するので、結果的に
は所定とは全く異なった多重反射により、余計な周波数
成分を生み出す原因にもなる。したがって、外部電極
6、内部電極7から信号取出口8、接続ケーブル9まで
は完全にインピーダンスが整合している必要がある。そ
こで、本実施の形態では、信号取出口8を上記コネクタ
にしたことで、外部電極6および内部電極7で検出した
信号を反射することなく、接続ケーブルに導くことがで
きる。このため、外部電極6および内部電極7にて誘起
された信号をそのまま外部へ取出すことが可能となる。
このような本実施の形態によれば、高周波信号を最大効
率で取出すことが可能である。
【0030】また、本実施の形態においては、外部電極
6および内部電極7により絶縁診断装置18と接続ケー
ブル9を接続しているため、絶縁診断装置18で検出し
た信号を反射させることなく接続ケーブル9に導くこと
ができ、両者のインピーダンス整合を簡単に維持するこ
とができる。したがって、ノイズ識別に必要不可欠な高
周波電磁波信号を最大効率で取り出すことが可能とな
る。
【0031】さらに、本実施の形態においては、測定機
器15に設けた表示部19が、測定機器15もしくは絶
縁診断装置18からの出力信号をノイズ信号か否かを表
示している。したがって、ノイズ環境下における部分放
電信号の発生位相−放電電荷量特性が一目瞭然となる。
特に、発生位相−放電電荷量−時間特性を3次元で表し
た絶縁診断システムにノイズの有無を導入すれば、リア
ルタイムの絶縁診断の可視化に大きな威力を発揮するこ
とができ、部分放電信号とノイズ信号の特徴量を同時に
把握することが可能である。
【0032】(3)他の実施の形態 なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものでは
なく、各部材の構成は適宜変更可能であり、例えば、測
定機器としては波形解析装置ではなく、周波数解析装置
であっても良い。また、ノイズ信号か否かを表示する表
示手段における表示手法も組合わせは自由である。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、絶
縁診断装置における外部電極及び内部電極の直径比が信
号取出口のそれと一致し、且つ直径比を信号取出口まで
維持する絶縁診断装置において、金属タンクの半径をR
o[m]、前記中心導体の半径をRi[m]、前記内部
電極の半径をr[m]としたとき、
【数3】 8.855πr/(Ro- Ri)≦0.45 の関係式を満足するといった簡単な構成により、金属円
盤−外部電極に形成される静電容量を排除でき、電力機
器内における伝搬波形の波形急峻度に追従することが可
能となり、信号処理を施すことなく容易にノイズ識別を
行って絶縁診断システムの簡素化に寄与できる高精度の
絶縁診断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る代表的な実施の形態の構成を示す
断面図。
【図2】図1に示した本実施の形態の等価回路図。
【図3】従来の絶縁診断装置の構成を示す断面図。
【図4】図3に示した絶縁診断装置の等価回路図。
【符号の説明】
1…中心導体 2…金属タンク 3…開口部 4…外輪 5…金属ボルト 6,16…外部電極 7…内部電極 8…信号取出口 9…接続ケーブル 10…スペーサ 11…箔電極 12…アンテナ 13…金属円盤 14…伝搬波形 15…測定機器 17,18…絶縁診断装置 19…表示部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象となる電力機器の金属容器の外
    被に形成された開口部に気密に対向配置して取り付けら
    れ、前記開口部の開口面と対向して同心的に一側端部開
    口面を配置すると共に、他側端部開口面までの直径比を
    同一にしてなる同軸形状の内部電極及び外部電極を備え
    てなるとともに、前記容器内に発生される電磁波信号を
    検出し、部分放電信号か否かを判定する所定の測定機器
    を接続し、前記外部電極と内部電極の直径比が、前記一
    側端部開口面から前記他側端部開口面まで所定の特定イ
    ンピーダンスZとなるように構成した絶縁診断装置にお
    いて、 前記金属タンクの半径をRo[m]、前記中心導体の半
    径をRi[m]、前記内部電極の半径をr[m]とした
    とき、 8.855πr/(Ro- Ri)≦0.45の関係
    式を満足するように構成したことを特徴とする絶縁診断
    装置。
  2. 【請求項2】 前記測定機器は、前記検出した電磁波信
    号の振動波形の振動幅が平均1ns以下であれば部分放
    電信号と見なし、平均1nsより大きければノイズ信号
    と見なす信号識別手段を備えたことを特徴とする請求項
    1に記載の絶縁診断装置。
  3. 【請求項3】 前記他側端部開口面より前記外部電極と
    前記内部電極の直径比を有し前記所定の特定インピーダ
    ンスZと同一の特性インピーダンスを有するコネクタを
    介して前記測定機器と接続したことを特徴とする請求項
    1または2に記載の絶縁診断装置。
  4. 【請求項4】 前記測定機器は、前記検出した電磁波信
    号がノイズ信号か否かを表示する信号表示手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    絶縁診断装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7782063B2 (en) 2005-11-29 2010-08-24 Kyushu Institute Of Technology Partial discharge charge quantity measuring method and device

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US7782063B2 (en) 2005-11-29 2010-08-24 Kyushu Institute Of Technology Partial discharge charge quantity measuring method and device

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