JP2003232509A - ロータリーキルン式焼却装置及び粉粒廃棄物の焼却方法 - Google Patents
ロータリーキルン式焼却装置及び粉粒廃棄物の焼却方法Info
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- JP2003232509A JP2003232509A JP2002032102A JP2002032102A JP2003232509A JP 2003232509 A JP2003232509 A JP 2003232509A JP 2002032102 A JP2002032102 A JP 2002032102A JP 2002032102 A JP2002032102 A JP 2002032102A JP 2003232509 A JP2003232509 A JP 2003232509A
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- powdery
- waste
- lining
- rotary kiln
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- Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 燃焼ムラを殆ど無くて粉粒廃棄物を焼却でき
ると共に、耐火度の向上が図られた焼却装置を提供す
る。 【解決手段】 筒状のキルン本体4aと、該キルン本体
の内周面に周設されたライニング4cと、該ライニング
の内周面から内方に凸設されて、回転により前記粉粒廃
棄物を掻き上げる掻上凸部4bとを備えてなり、前記ラ
イニング及び前記掻上凸部が、前記キルン本体よりも耐
火度の高い耐火物から構成されてなることを特徴とする
ロータリーキルン式焼却装置を提供する。
ると共に、耐火度の向上が図られた焼却装置を提供す
る。 【解決手段】 筒状のキルン本体4aと、該キルン本体
の内周面に周設されたライニング4cと、該ライニング
の内周面から内方に凸設されて、回転により前記粉粒廃
棄物を掻き上げる掻上凸部4bとを備えてなり、前記ラ
イニング及び前記掻上凸部が、前記キルン本体よりも耐
火度の高い耐火物から構成されてなることを特徴とする
ロータリーキルン式焼却装置を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部に供給された
廃棄物が燃焼されて、焼却灰とされる筒状のキルンを備
え、該キルンが周方向に回転可能とされた所謂ロータリ
ーキルン式焼却装置及び該焼却装置を用いた粉粒廃棄物
の焼却方法に関し、特に、肉骨粉の焼却に好適なロータ
リーキルン式焼却装置及び該焼却装置を用いた粉粒廃棄
物の焼却方法に関する。
廃棄物が燃焼されて、焼却灰とされる筒状のキルンを備
え、該キルンが周方向に回転可能とされた所謂ロータリ
ーキルン式焼却装置及び該焼却装置を用いた粉粒廃棄物
の焼却方法に関し、特に、肉骨粉の焼却に好適なロータ
リーキルン式焼却装置及び該焼却装置を用いた粉粒廃棄
物の焼却方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、下水処理場で発生する汚
泥、し尿処理過程で出る夾雑物や残渣、化学工場で生じ
る油泥、廃タイヤ、木屑、或いは、動植物性の残渣等の
廃棄物は、流動床式焼却炉、機械式焼却炉、ロータリー
キルン式焼却炉等の各種焼却炉を備えた焼却装置によっ
て焼却処理されている。
泥、し尿処理過程で出る夾雑物や残渣、化学工場で生じ
る油泥、廃タイヤ、木屑、或いは、動植物性の残渣等の
廃棄物は、流動床式焼却炉、機械式焼却炉、ロータリー
キルン式焼却炉等の各種焼却炉を備えた焼却装置によっ
て焼却処理されている。
【0003】ところで、このような各種の廃棄物の内、
粉粒廃棄物(粉状又は粒状の廃棄物)は、複数の粉粒が
凝集して塊状となり易く、炉に入れて焼却する際に、塊
の中にムラ無く熱が伝わりにくいため、ムラ無く燃焼さ
せて焼却できない一方で、ダイオキシン類による環境汚
染の防止や焼却対象の確実な無害化等の観点から、燃焼
温度のより高い焼却が要望されている。
粉粒廃棄物(粉状又は粒状の廃棄物)は、複数の粉粒が
凝集して塊状となり易く、炉に入れて焼却する際に、塊
の中にムラ無く熱が伝わりにくいため、ムラ無く燃焼さ
せて焼却できない一方で、ダイオキシン類による環境汚
染の防止や焼却対象の確実な無害化等の観点から、燃焼
温度のより高い焼却が要望されている。
【0004】特に、近年、新聞紙上をにぎわしている肉
骨粉(家畜の肉や骨を粉砕乾燥させた粉末)は、比較的
粘性の高い粉状物であることから、複数の粉状物同士が
付着し易く、ムラ無く燃焼させることが非常に困難であ
る一方で、狂牛病の原因となる異常プリオンを抹消する
ためには、1000℃以上の温度で燃焼させることが必
要であるとされている。従って、このような粉粒廃棄物
をムラ無く且つ高温で燃焼しうる焼却装置が要望される
ものと考えられる。
骨粉(家畜の肉や骨を粉砕乾燥させた粉末)は、比較的
粘性の高い粉状物であることから、複数の粉状物同士が
付着し易く、ムラ無く燃焼させることが非常に困難であ
る一方で、狂牛病の原因となる異常プリオンを抹消する
ためには、1000℃以上の温度で燃焼させることが必
要であるとされている。従って、このような粉粒廃棄物
をムラ無く且つ高温で燃焼しうる焼却装置が要望される
ものと考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記要望及び
問題点に鑑み、本発明の課題は、燃焼ムラを殆ど無くし
て粉粒廃棄物を焼却できると共に、耐火度の向上が図ら
れた焼却装置及び該焼却装置を用いた粉粒廃棄物の焼却
方法を提供することにある。
問題点に鑑み、本発明の課題は、燃焼ムラを殆ど無くし
て粉粒廃棄物を焼却できると共に、耐火度の向上が図ら
れた焼却装置及び該焼却装置を用いた粉粒廃棄物の焼却
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑み鋭意検討を行った結果、下記手段によって上記課題
が解決されることを見出し、本発明を完成するに到っ
た。
鑑み鋭意検討を行った結果、下記手段によって上記課題
が解決されることを見出し、本発明を完成するに到っ
た。
【0007】即ち、本発明は、内部に供給された粉粒廃
棄物が燃焼され、焼却灰とされるキルンを備え、該キル
ンが、前記粉粒廃棄物を攪拌しうるように周方向に回転
可能とされたロータリーキルン式焼却装置であって、前
記キルンは、筒状のキルン本体と、該キルン本体の内周
面に周設されたライニングと、該ライニングの内周面か
ら内方に凸設されて、前記キルンの回転により前記粉粒
廃棄物を掻き上げる掻上凸部とを備えてなり、前記ライ
ニング及び前記掻上凸部が、前記キルン本体よりも耐火
度の高い耐火物から構成されてなることを特徴とするロ
ータリーキルン式焼却装置を提供するものである。
棄物が燃焼され、焼却灰とされるキルンを備え、該キル
ンが、前記粉粒廃棄物を攪拌しうるように周方向に回転
可能とされたロータリーキルン式焼却装置であって、前
記キルンは、筒状のキルン本体と、該キルン本体の内周
面に周設されたライニングと、該ライニングの内周面か
ら内方に凸設されて、前記キルンの回転により前記粉粒
廃棄物を掻き上げる掻上凸部とを備えてなり、前記ライ
ニング及び前記掻上凸部が、前記キルン本体よりも耐火
度の高い耐火物から構成されてなることを特徴とするロ
ータリーキルン式焼却装置を提供するものである。
【0008】本発明によれば、キルンの回転による粉粒
廃棄物の攪拌のみならず、キルンの回転に伴う掻上凸部
の掻き上げにより、キルン内を上から下へ落下する等、
粉粒物が掻きほぐされるので、粉粒物が塊状となる虞が
低減される。その結果、各粉粒廃棄物にムラの殆ど無い
状態で熱を加えることが可能となり、燃焼ムラを殆ど無
くして、粉粒廃棄物を焼却できる。しかも、キルン本体
の内周面に設けられたライニング及び掻上凸部は、キル
ン本体よりも耐火度の高い材料たる耐火物から構成され
ているので、ライニング等のない場合に比して、キルン
の耐火度が向上している。ここで、本発明において、耐
火度の高いとは、加熱によって溶解したり、劣化したり
することなく使用に耐える温度(耐火温度)が高いこと
を意味する。
廃棄物の攪拌のみならず、キルンの回転に伴う掻上凸部
の掻き上げにより、キルン内を上から下へ落下する等、
粉粒物が掻きほぐされるので、粉粒物が塊状となる虞が
低減される。その結果、各粉粒廃棄物にムラの殆ど無い
状態で熱を加えることが可能となり、燃焼ムラを殆ど無
くして、粉粒廃棄物を焼却できる。しかも、キルン本体
の内周面に設けられたライニング及び掻上凸部は、キル
ン本体よりも耐火度の高い材料たる耐火物から構成され
ているので、ライニング等のない場合に比して、キルン
の耐火度が向上している。ここで、本発明において、耐
火度の高いとは、加熱によって溶解したり、劣化したり
することなく使用に耐える温度(耐火温度)が高いこと
を意味する。
【0009】本発明に於いては、前記掻上凸部とライニ
ングとが、互いに一体成形されているものが好ましい。
掻上凸部とライニングとが一体成形されていれば、これ
らの一体性が向上して、間に亀裂等の発生する虞も低減
され、耐火度が阻害される虞も少ないものとなる。
ングとが、互いに一体成形されているものが好ましい。
掻上凸部とライニングとが一体成形されていれば、これ
らの一体性が向上して、間に亀裂等の発生する虞も低減
され、耐火度が阻害される虞も少ないものとなる。
【0010】本発明に於いては、前記キルン内に、前記
粉粒廃棄物を加熱する熱媒体として、加熱された複数の
石を供給するように構成されてなるものが好ましい。斯
かる構成によれば、キルンの回転に伴う粉粒廃棄物と供
給された石との接触摩擦により、粉粒廃棄物が掻きほぐ
されることから、より一層、粉粒廃棄物が塊状となる虞
が低減される共に、キルンの回転によって粉粒廃棄物中
に分散した石がそれぞれ放射状に熱を放出するため、粉
粒廃棄物への加熱ムラがより一層低減される。従って、
より燃焼ムラを少なくして粉粒廃棄物を焼却することが
できる。
粉粒廃棄物を加熱する熱媒体として、加熱された複数の
石を供給するように構成されてなるものが好ましい。斯
かる構成によれば、キルンの回転に伴う粉粒廃棄物と供
給された石との接触摩擦により、粉粒廃棄物が掻きほぐ
されることから、より一層、粉粒廃棄物が塊状となる虞
が低減される共に、キルンの回転によって粉粒廃棄物中
に分散した石がそれぞれ放射状に熱を放出するため、粉
粒廃棄物への加熱ムラがより一層低減される。従って、
より燃焼ムラを少なくして粉粒廃棄物を焼却することが
できる。
【0011】また、本発明に於いては、前記耐火物とし
て、耐火温度が1000以上のものを適宜選択すること
等により、前記キルン内における前記粉粒廃棄物の燃焼
温度が1000℃以上、好ましくは、1100℃以上で
ある構成を採用することもできる。斯かる構成を採用す
ることにより、肉骨粉であっても十分に無害化しつつ焼
却することができる。
て、耐火温度が1000以上のものを適宜選択すること
等により、前記キルン内における前記粉粒廃棄物の燃焼
温度が1000℃以上、好ましくは、1100℃以上で
ある構成を採用することもできる。斯かる構成を採用す
ることにより、肉骨粉であっても十分に無害化しつつ焼
却することができる。
【0012】更に、前記粉粒廃棄物を燃焼させる手段と
して、前記キルン内に火炎を噴出するバーナーを備え、
該バーナーは、前記粉粒廃棄物の流れ方向に対向して火
炎を噴出するように配備されてなるものが好ましい。流
れ方向に対して、同じ方向に火炎を噴出するように配備
されている場合には、バーナーの噴出により、未燃焼の
粉粒廃棄物が流れ方向に吹き飛ばされて、未燃焼のまま
排出される虞があるが、斯かる構成によれば、このよう
な虞が低減され、十分な燃焼による焼却が可能となる。
して、前記キルン内に火炎を噴出するバーナーを備え、
該バーナーは、前記粉粒廃棄物の流れ方向に対向して火
炎を噴出するように配備されてなるものが好ましい。流
れ方向に対して、同じ方向に火炎を噴出するように配備
されている場合には、バーナーの噴出により、未燃焼の
粉粒廃棄物が流れ方向に吹き飛ばされて、未燃焼のまま
排出される虞があるが、斯かる構成によれば、このよう
な虞が低減され、十分な燃焼による焼却が可能となる。
【0013】また、本発明は、上記の焼却装置を用い
て、粉粒廃棄物を焼却することを特徴とする粉粒廃棄物
の焼却方法を提供するものである。
て、粉粒廃棄物を焼却することを特徴とする粉粒廃棄物
の焼却方法を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に
おけるロータリーキルン式焼却装置を示す概略図であ
る。図1に示すように、本実施形態におけるロータリー
キルン式焼却装置は、粉粒廃棄物21を燃焼させる加熱
手段8と、該加熱手段8により内部に供給された粉粒廃
棄物21が燃焼され、焼却灰とされる円筒状に形成され
たキルン4と、該キルン4に粉粒廃棄物21を供給する
供給部2と、該キルン4に、粉粒廃棄物21を加熱する
熱媒体として複数の玉石23を供給する熱媒体供給部3
と、前記キルン4から排出される焼却灰及び玉石23を
振動篩9aにかけて分離する分別部9とを備えて構成さ
れている。更に、本実施形態は、分別部9により分離さ
れた玉石23を回収し、熱媒体供給部3に戻す熱媒体回
収部10を備えている。前記粉粒廃棄物21としては、
汚泥、油泥(特に、船底スラッジ)、肉骨粉等の粉状又
は粒状の廃棄物、好ましくは、肉骨粉を挙げることがで
きる。
て、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に
おけるロータリーキルン式焼却装置を示す概略図であ
る。図1に示すように、本実施形態におけるロータリー
キルン式焼却装置は、粉粒廃棄物21を燃焼させる加熱
手段8と、該加熱手段8により内部に供給された粉粒廃
棄物21が燃焼され、焼却灰とされる円筒状に形成され
たキルン4と、該キルン4に粉粒廃棄物21を供給する
供給部2と、該キルン4に、粉粒廃棄物21を加熱する
熱媒体として複数の玉石23を供給する熱媒体供給部3
と、前記キルン4から排出される焼却灰及び玉石23を
振動篩9aにかけて分離する分別部9とを備えて構成さ
れている。更に、本実施形態は、分別部9により分離さ
れた玉石23を回収し、熱媒体供給部3に戻す熱媒体回
収部10を備えている。前記粉粒廃棄物21としては、
汚泥、油泥(特に、船底スラッジ)、肉骨粉等の粉状又
は粒状の廃棄物、好ましくは、肉骨粉を挙げることがで
きる。
【0015】前記キルン4は、一端部に、被焼却物たる
粉粒廃棄物21の供給される被供給部4dと、他端部
に、焼却灰を排出する排出部4eとを備え、供給された
粉粒廃棄物21が順次排出部4e側に流れるように、排
出部4eが被供給部4dよりも低くなる傾斜状態で設置
されている。また、前記キルン4は、外周に歯車57が
周設されてなり、該歯車57に歯合する駆動歯車51と
該歯車51を駆動させる無段変速機付モーター52とを
備えた駆動手段53等により、周方向に回転可能で、且
つ、被焼却物の性状にあわせて回転速度を変えることも
可能とされてなる。
粉粒廃棄物21の供給される被供給部4dと、他端部
に、焼却灰を排出する排出部4eとを備え、供給された
粉粒廃棄物21が順次排出部4e側に流れるように、排
出部4eが被供給部4dよりも低くなる傾斜状態で設置
されている。また、前記キルン4は、外周に歯車57が
周設されてなり、該歯車57に歯合する駆動歯車51と
該歯車51を駆動させる無段変速機付モーター52とを
備えた駆動手段53等により、周方向に回転可能で、且
つ、被焼却物の性状にあわせて回転速度を変えることも
可能とされてなる。
【0016】更に、本実施形態の焼却装置には、キルン
4の被供給部4d側に、キルン4の端部を囲繞し、排ガ
ス60、粉粒廃棄物21の漏出を防止する前端囲繞房5
4が備えられ、キルン4の排出部4e側に、キルン4の
端部を囲繞し、焼却灰の漏出を防止する後端囲繞房55
が備えられている。各囲繞房54,55は、キルン4の
端部の外周と摺接しうるように、キルン4の端部をそれ
ぞれ外嵌した状態で備えられている。
4の被供給部4d側に、キルン4の端部を囲繞し、排ガ
ス60、粉粒廃棄物21の漏出を防止する前端囲繞房5
4が備えられ、キルン4の排出部4e側に、キルン4の
端部を囲繞し、焼却灰の漏出を防止する後端囲繞房55
が備えられている。各囲繞房54,55は、キルン4の
端部の外周と摺接しうるように、キルン4の端部をそれ
ぞれ外嵌した状態で備えられている。
【0017】前記キルン4は、ケーシングとなる筒状の
キルン本体4aと、該キルン本体4aの内周面に周設さ
れたライニング4cと、該ライニング4cの内周面から
内方に凸設されて、回転すると内部の粉粒廃棄物21及
び玉石23を掻き上げる掻上凸部4bとを備て構成され
ている。尚、キルン本体4aと、ライニング4cとの間
には、該ライニング4cよりも熱伝導性の低い断熱材が
介設されている(図示せず)。この断熱材は、キルン本
体4aの内周面に吹き付けられることにより、キルン本
体4aの内周面に形成されている。また、記掻上凸部4
bは、ライニング4cの内周面に千鳥状に配設されてい
る。
キルン本体4aと、該キルン本体4aの内周面に周設さ
れたライニング4cと、該ライニング4cの内周面から
内方に凸設されて、回転すると内部の粉粒廃棄物21及
び玉石23を掻き上げる掻上凸部4bとを備て構成され
ている。尚、キルン本体4aと、ライニング4cとの間
には、該ライニング4cよりも熱伝導性の低い断熱材が
介設されている(図示せず)。この断熱材は、キルン本
体4aの内周面に吹き付けられることにより、キルン本
体4aの内周面に形成されている。また、記掻上凸部4
bは、ライニング4cの内周面に千鳥状に配設されてい
る。
【0018】前記キルン本体4aは、従来周知の金属か
ら構成されてなり、該金属としては、例えば、SS40
0(JIS G3101)等が使用される。これらの金
属の耐火温度は、通常、600℃以下である。
ら構成されてなり、該金属としては、例えば、SS40
0(JIS G3101)等が使用される。これらの金
属の耐火温度は、通常、600℃以下である。
【0019】前記ライニング4c及び掻上凸部4bは、
キルン本体4aを構成する材料よりも、耐火度の高い耐
火物から構成され、これらは成形により一体的に形成さ
れている。前記耐火物として、好ましくは、耐火温度が
1200℃以上であるSK34〜36(JIS M85
12)相当の材料が使用され、具体的には、アルミナ
質、シリカ、マグネシア質、クロム質、粘土質、ケイ石
質等が使用される。これらの耐火物によれば、前記断熱
材と相俟って、キルン本体4aを十分に保護して、肉骨
粉の焼却にも十分に耐える焼却装置となりうる。また、
前記ライニング4cと掻上凸部4bとは、好ましくは、
同一の耐火物から構成される。同一の耐火物から構成さ
れることにより、ライニング4cと掻上凸部4bとの一
体性に非常に優れたものとなり、掻上凸部4bがライニ
ング4cから外れる虞が極めて少ないものとなる。
キルン本体4aを構成する材料よりも、耐火度の高い耐
火物から構成され、これらは成形により一体的に形成さ
れている。前記耐火物として、好ましくは、耐火温度が
1200℃以上であるSK34〜36(JIS M85
12)相当の材料が使用され、具体的には、アルミナ
質、シリカ、マグネシア質、クロム質、粘土質、ケイ石
質等が使用される。これらの耐火物によれば、前記断熱
材と相俟って、キルン本体4aを十分に保護して、肉骨
粉の焼却にも十分に耐える焼却装置となりうる。また、
前記ライニング4cと掻上凸部4bとは、好ましくは、
同一の耐火物から構成される。同一の耐火物から構成さ
れることにより、ライニング4cと掻上凸部4bとの一
体性に非常に優れたものとなり、掻上凸部4bがライニ
ング4cから外れる虞が極めて少ないものとなる。
【0020】図2は、図1のA−A線断面図、即ちキル
ンの回転軸方向に対して直交する方向に切断した断面図
である。図2に示すように、前記ライニング4c及び掻
上凸部4bは、キルン本体4aの内周面に固定されたY
型アンカー56により、キルン本体4aの内周面に対し
て離反不能とされている。
ンの回転軸方向に対して直交する方向に切断した断面図
である。図2に示すように、前記ライニング4c及び掻
上凸部4bは、キルン本体4aの内周面に固定されたY
型アンカー56により、キルン本体4aの内周面に対し
て離反不能とされている。
【0021】前記掻上凸部4bは、回転方向X側の掻上
面たる急斜面57と、反回転方向側の緩斜面58とを有
する形態をなし、回転に伴って、粉粒廃棄物21及び玉
石23を、回転方向X側の面(急斜面57)に保持させ
て内周面に沿って持ち上げ、所定高さまで持ち上げる
と、重力によって底に落とすように構成されている。具
体的には、急斜面57の角度が、例えば、接線に対して
90度とされて構成されている。
面たる急斜面57と、反回転方向側の緩斜面58とを有
する形態をなし、回転に伴って、粉粒廃棄物21及び玉
石23を、回転方向X側の面(急斜面57)に保持させ
て内周面に沿って持ち上げ、所定高さまで持ち上げる
と、重力によって底に落とすように構成されている。具
体的には、急斜面57の角度が、例えば、接線に対して
90度とされて構成されている。
【0022】尚、本実施形態において、前記掻上凸部4
bは、複数個備えられ、これらは、急斜面57によって
持ち上げられた玉石23が底側の掻上凸部4b上に落下
しないように、即ち、粉粒廃棄物21上に落下するよう
に、それぞれ配備されている。具体的には、例えば、垂
下方向を0度とした場合に150度越えて180度まで
の位置で落下するように急斜面57の角度等が調整され
た掻上凸部4bが、同一の切断面において内周を三等分
した部位にそれぞれ配設されている。斯かる構成を採用
することにより、持ち上げられた玉石23は、キルン4
内側の底側の掻上凸部4bと掻上凸部4bとの間の粉粒
廃棄物21の上に落下することになるため、回転に伴っ
て上昇落下を繰り返す玉石23によって、ライニング4
cや掻上凸部4bが損傷する虞も低減される。尚、持ち
上げられた玉石23が底側の掻上凸部4b上に落下しな
いように、各掻上凸部4bがそれぞれ軸方向に位置ズレ
するように配備されている構成を採用しても良い。
bは、複数個備えられ、これらは、急斜面57によって
持ち上げられた玉石23が底側の掻上凸部4b上に落下
しないように、即ち、粉粒廃棄物21上に落下するよう
に、それぞれ配備されている。具体的には、例えば、垂
下方向を0度とした場合に150度越えて180度まで
の位置で落下するように急斜面57の角度等が調整され
た掻上凸部4bが、同一の切断面において内周を三等分
した部位にそれぞれ配設されている。斯かる構成を採用
することにより、持ち上げられた玉石23は、キルン4
内側の底側の掻上凸部4bと掻上凸部4bとの間の粉粒
廃棄物21の上に落下することになるため、回転に伴っ
て上昇落下を繰り返す玉石23によって、ライニング4
cや掻上凸部4bが損傷する虞も低減される。尚、持ち
上げられた玉石23が底側の掻上凸部4b上に落下しな
いように、各掻上凸部4bがそれぞれ軸方向に位置ズレ
するように配備されている構成を採用しても良い。
【0023】前記ライニング4c及び掻上凸部4bは、
例えば、キルン本体4aの内側に、該キルン本体4aよ
りも小径で、外周に掻上凸部4b形成用の凹部が形成さ
れた筒状体を、同心円状に挿入し、該筒状体とキルン本
体4aとの隙間に、不定形状態(流動可能状態)の耐火
物を流し込んだ後、該耐火物を固化させること等により
形成される。
例えば、キルン本体4aの内側に、該キルン本体4aよ
りも小径で、外周に掻上凸部4b形成用の凹部が形成さ
れた筒状体を、同心円状に挿入し、該筒状体とキルン本
体4aとの隙間に、不定形状態(流動可能状態)の耐火
物を流し込んだ後、該耐火物を固化させること等により
形成される。
【0024】前記加熱手段としては、燃料を加圧噴射し
て火炎を噴射するバーナー8が使用され、該バーナー8
は、キルン4の排出部4e側からキルン4内部に火炎を
噴射するように、キルン4の後端縁(排出部側端縁)と
対向するように配置されている。尚、このバーナー8に
は、火炎噴射角を調整するための角度調整機構が備えら
れている。
て火炎を噴射するバーナー8が使用され、該バーナー8
は、キルン4の排出部4e側からキルン4内部に火炎を
噴射するように、キルン4の後端縁(排出部側端縁)と
対向するように配置されている。尚、このバーナー8に
は、火炎噴射角を調整するための角度調整機構が備えら
れている。
【0025】前記供給部2は、粉粒廃棄物21を貯留す
るホッパー31と、該ホッパー31に連結されたロータ
リーフィーダー32と、該ロータリーフィーダー32に
連結されたスクリュー式定量供給フィーダー33と、該
スクリュー式定量供給フィーダー33に基端が連結さ
れ、先端がキルン4内の被供給部4dに延びるシュート
34とを備えており、ホッパー31に貯留された粉粒廃
棄物21を、ロータリーフィーダー32及びスクリュー
式定量供給フィーダー33とを経て、シュート34内を
基端から先端に滑り落とし、キルン4内の被供給部4d
に供給するように構成されている。
るホッパー31と、該ホッパー31に連結されたロータ
リーフィーダー32と、該ロータリーフィーダー32に
連結されたスクリュー式定量供給フィーダー33と、該
スクリュー式定量供給フィーダー33に基端が連結さ
れ、先端がキルン4内の被供給部4dに延びるシュート
34とを備えており、ホッパー31に貯留された粉粒廃
棄物21を、ロータリーフィーダー32及びスクリュー
式定量供給フィーダー33とを経て、シュート34内を
基端から先端に滑り落とし、キルン4内の被供給部4d
に供給するように構成されている。
【0026】前記熱媒体供給部3は、開閉蓋39を有し
玉石23を貯留する玉石用ホッパー35と、該玉石用ホ
ッパー35の先端からキルン4内の被供給部4dに延び
るシュート37と、玉石用ホッパー35及びシュート3
7との間に介装された供給量調整ダンパー36とを備
え、玉石用ホッパー35に貯留された玉石23をキルン
4内の被供給部4dに供給するように構成されている。
尚、前記供給量調整ダンパー36により、玉石23の供
給量(即ち、供給数)は、キルン4内の粉粒廃棄物21
にバランス良く熱を供給しうる量に調整されている。具
体的には、キルン4内に供給される粉粒廃棄物21及び
玉石23の全体量に対して、例えば、玉石23が25〜
35容量%となるように調整されている。前記開閉蓋3
9は、熱媒体回収部10から戻される玉石23が玉石用
ホッパー35内に投入されうるように開口した開状態
と、気密に閉塞した閉状態とを取りうる構成である。
尚、前記供給部2及び熱媒体供給部3の各シュート3
4、37は、それぞれ前端囲繞房54に設けられた孔5
4a、54bに嵌入されて、キルン4内部の被供給部4
dに延びている。
玉石23を貯留する玉石用ホッパー35と、該玉石用ホ
ッパー35の先端からキルン4内の被供給部4dに延び
るシュート37と、玉石用ホッパー35及びシュート3
7との間に介装された供給量調整ダンパー36とを備
え、玉石用ホッパー35に貯留された玉石23をキルン
4内の被供給部4dに供給するように構成されている。
尚、前記供給量調整ダンパー36により、玉石23の供
給量(即ち、供給数)は、キルン4内の粉粒廃棄物21
にバランス良く熱を供給しうる量に調整されている。具
体的には、キルン4内に供給される粉粒廃棄物21及び
玉石23の全体量に対して、例えば、玉石23が25〜
35容量%となるように調整されている。前記開閉蓋3
9は、熱媒体回収部10から戻される玉石23が玉石用
ホッパー35内に投入されうるように開口した開状態
と、気密に閉塞した閉状態とを取りうる構成である。
尚、前記供給部2及び熱媒体供給部3の各シュート3
4、37は、それぞれ前端囲繞房54に設けられた孔5
4a、54bに嵌入されて、キルン4内部の被供給部4
dに延びている。
【0027】前記後端囲繞房55には、キルン4の排出
部4eから排出される焼却灰及び玉石23を分別部9に
供給する落ち口シュート55aが備えられている。前記
分別部9は、上述の如く、振動篩9aを備え、該振動篩
9a上に玉石23を残存させ、焼却灰を篩9aに透過さ
ることにより、それぞれ分離しうる構成である。また、
この分別部9は、篩9a上に残存する玉石23を熱媒体
回収部10に供給するシュート41を備えて構成されて
いる。
部4eから排出される焼却灰及び玉石23を分別部9に
供給する落ち口シュート55aが備えられている。前記
分別部9は、上述の如く、振動篩9aを備え、該振動篩
9a上に玉石23を残存させ、焼却灰を篩9aに透過さ
ることにより、それぞれ分離しうる構成である。また、
この分別部9は、篩9a上に残存する玉石23を熱媒体
回収部10に供給するシュート41を備えて構成されて
いる。
【0028】前記熱媒体回収部10は、例えば、分別部
9から供給された玉石23を搬送する搬送コンベヤ12
と、該搬送コンベヤ12に搬送供給される玉石23を収
容する玉石収容部11と、該玉石収容部11内の玉石2
3を玉石用ホッパー35に搬送し、開閉蓋39が開状態
の際に、該玉石用ホッパー35内に投入する玉石投入コ
ンベヤ13とを備えて構成されている。
9から供給された玉石23を搬送する搬送コンベヤ12
と、該搬送コンベヤ12に搬送供給される玉石23を収
容する玉石収容部11と、該玉石収容部11内の玉石2
3を玉石用ホッパー35に搬送し、開閉蓋39が開状態
の際に、該玉石用ホッパー35内に投入する玉石投入コ
ンベヤ13とを備えて構成されている。
【0029】また、前記焼却装置には、空気、好ましく
は熱風をキルン4内に導入する空気導入部46が備えら
れている。この空気導入部46は、排出部4e側からキ
ルン4内部に空気を導入しうるように備えられている。
具体的には、後端囲繞房55であって、キルン4の端縁
と対向する壁部に備えられている。斯かる構成によれ
ば、バーナー8から噴出される火炎に空気を供給して、
不完全燃焼を抑制することができる。
は熱風をキルン4内に導入する空気導入部46が備えら
れている。この空気導入部46は、排出部4e側からキ
ルン4内部に空気を導入しうるように備えられている。
具体的には、後端囲繞房55であって、キルン4の端縁
と対向する壁部に備えられている。斯かる構成によれ
ば、バーナー8から噴出される火炎に空気を供給して、
不完全燃焼を抑制することができる。
【0030】更に、前記焼却装置は、キルン4から排出
される排ガス60を無害化処理して排出する排ガス処理
部7を備えている。排ガス処理部7は、例えば、従来公
知の排ガス処理装置48と、誘引排風機49と、排気筒
50とを備え、これらを経て無害化された排ガス60が
外部に放出されるように構成されている。尚、本実施形
態に於いては、キルン4から排出される排ガス60を前
端囲繞房54に設けられた排ガス排出口44から排ガス
処理部7に供給する配管62が備えられて構成されてい
る。
される排ガス60を無害化処理して排出する排ガス処理
部7を備えている。排ガス処理部7は、例えば、従来公
知の排ガス処理装置48と、誘引排風機49と、排気筒
50とを備え、これらを経て無害化された排ガス60が
外部に放出されるように構成されている。尚、本実施形
態に於いては、キルン4から排出される排ガス60を前
端囲繞房54に設けられた排ガス排出口44から排ガス
処理部7に供給する配管62が備えられて構成されてい
る。
【0031】本実施形態に於いて、好ましくは、キルン
4から排出された排ガス60は、前記排ガス処理部7に
供給される前に、熱交換部18に通されるように構成さ
れている。この熱交換部18は、前記空気導入部46に
供給される空気を排ガス60との熱交換により加熱しう
るように構成されており、具体的には、押込送風機47
と、該押込送風機47により押し込まれた空気と排ガス
60との熱交換を行う熱交換機45と、熱交換により加
熱された空気を空気導入部46に供給する配管61とを
備えて構成されている。斯かる構成により、装置の熱効
率を向上させることができる。
4から排出された排ガス60は、前記排ガス処理部7に
供給される前に、熱交換部18に通されるように構成さ
れている。この熱交換部18は、前記空気導入部46に
供給される空気を排ガス60との熱交換により加熱しう
るように構成されており、具体的には、押込送風機47
と、該押込送風機47により押し込まれた空気と排ガス
60との熱交換を行う熱交換機45と、熱交換により加
熱された空気を空気導入部46に供給する配管61とを
備えて構成されている。斯かる構成により、装置の熱効
率を向上させることができる。
【0032】また、本実施形態において、キルン4から
排出された排ガス60の一部は、熱媒体供給部3に導入
され、熱媒体の加熱に利用されるように構成されてい
る。斯かる構成により、熱効率のより優れた焼却装置と
なる。具体的には、排ガス排出口44から排ガス処理部
7へ排ガス60を供給する配管62の途中で分岐して、
排ガス60を玉石用ホッパー35に供給するように、配
管63が備えられている。この配管63には開閉弁64
が介装されており、玉石用ホッパー35の蓋39を開状
態とする際には、玉石用ホッパー35への排ガス60の
供給を停止できるように構成されている。斯かる構成で
あれば、玉石23を玉石用ホッパー35に投入する際に
排ガス60の供給を停止することにより、漏洩する排ガ
ス量の低減を図ることができる。
排出された排ガス60の一部は、熱媒体供給部3に導入
され、熱媒体の加熱に利用されるように構成されてい
る。斯かる構成により、熱効率のより優れた焼却装置と
なる。具体的には、排ガス排出口44から排ガス処理部
7へ排ガス60を供給する配管62の途中で分岐して、
排ガス60を玉石用ホッパー35に供給するように、配
管63が備えられている。この配管63には開閉弁64
が介装されており、玉石用ホッパー35の蓋39を開状
態とする際には、玉石用ホッパー35への排ガス60の
供給を停止できるように構成されている。斯かる構成で
あれば、玉石23を玉石用ホッパー35に投入する際に
排ガス60の供給を停止することにより、漏洩する排ガ
ス量の低減を図ることができる。
【0033】本実施形態の焼却装置によれば、粉粒廃棄
物21は、以下のようにして焼却される。ホッパー31
に投入された粉粒廃棄物21は、ロータリーフィーダー
32及びスクリュー式定量供給により、供給量が調製さ
れながらキルン4内の被供給部4dに供給される。同時
に排ガス60により加熱された玉石23は、調整ダンパ
ー36により供給量が調整され、シュート37を通し
て、被供給部4dに供給される。
物21は、以下のようにして焼却される。ホッパー31
に投入された粉粒廃棄物21は、ロータリーフィーダー
32及びスクリュー式定量供給により、供給量が調製さ
れながらキルン4内の被供給部4dに供給される。同時
に排ガス60により加熱された玉石23は、調整ダンパ
ー36により供給量が調整され、シュート37を通し
て、被供給部4dに供給される。
【0034】被供給部4dに供給された粉粒廃棄物21
は、キルン4の回転によって排出部4e側に流動する。
同時に、キルン4の回転によって玉石23と衝突し混合
されると共に、上述の如く、掻上凸部4bによって掻き
上げられ且つ落とされることにより、塊状状態のものも
十分に細かく粉砕される。尚、粉粒廃棄物21は、玉石
23、雰囲気ガス、キルン内壁からの輻射熱等によって
加熱される。このとき、供給された複数の玉石23は、
図3に示すように、粉粒廃棄物21内に分散し、全方位
に熱を放出し、周囲の粉粒廃棄物21にバランス良く熱
を供給する。
は、キルン4の回転によって排出部4e側に流動する。
同時に、キルン4の回転によって玉石23と衝突し混合
されると共に、上述の如く、掻上凸部4bによって掻き
上げられ且つ落とされることにより、塊状状態のものも
十分に細かく粉砕される。尚、粉粒廃棄物21は、玉石
23、雰囲気ガス、キルン内壁からの輻射熱等によって
加熱される。このとき、供給された複数の玉石23は、
図3に示すように、粉粒廃棄物21内に分散し、全方位
に熱を放出し、周囲の粉粒廃棄物21にバランス良く熱
を供給する。
【0035】このように、熱媒体として、複数の玉石2
3が供給されることにより、粉粒廃棄物21の熱媒体と
の接触面積が増大すると共に、熱媒体としての玉石23
が分散し、全方位に熱を放出することから、加熱ムラの
虞が低減され、粉粒廃棄物21は、均一に乾燥し、焼却
されることになる。尚、前記玉石23として、好ましく
は、波長8〜14μmの遠赤外線を放出するものが使用
され、具体的には、ジルコニアを含むセラミックボー
ル、粉石、スラグ、その他、建築土木用資材としての玉
状の石等が使用される。これらの玉石23は、加熱によ
って波長8〜14μmの遠赤外線を放出することから、
水分子を共鳴共振作用により活性化させるため、これら
の玉石23を使用することにより、効率よく粉粒廃棄物
21を乾燥させることができる。尚、玉石23の大きさ
は、通常、最大直径が30〜40mmである。
3が供給されることにより、粉粒廃棄物21の熱媒体と
の接触面積が増大すると共に、熱媒体としての玉石23
が分散し、全方位に熱を放出することから、加熱ムラの
虞が低減され、粉粒廃棄物21は、均一に乾燥し、焼却
されることになる。尚、前記玉石23として、好ましく
は、波長8〜14μmの遠赤外線を放出するものが使用
され、具体的には、ジルコニアを含むセラミックボー
ル、粉石、スラグ、その他、建築土木用資材としての玉
状の石等が使用される。これらの玉石23は、加熱によ
って波長8〜14μmの遠赤外線を放出することから、
水分子を共鳴共振作用により活性化させるため、これら
の玉石23を使用することにより、効率よく粉粒廃棄物
21を乾燥させることができる。尚、玉石23の大きさ
は、通常、最大直径が30〜40mmである。
【0036】十分に乾燥した粉粒廃棄物21は、順次排
出部4e側に流動し、バーナー8によって燃焼され、焼
却灰となる。この焼却灰は、玉石23と共に排出され、
分別部9に供給される。分別部9では、振動篩9aによ
って焼却灰と玉石23とが分離される。通常、焼却灰
は、平均長5mm程度であるため、目穴の大きさが玉石
23と焼却灰との間に設定された篩9aを用いることに
より容易に分離される。分離された焼却灰は、回収さ
れ、例えば、搬送コンベヤ40等によって貯留槽(図示
せず)等に送られ、後に廃棄される。
出部4e側に流動し、バーナー8によって燃焼され、焼
却灰となる。この焼却灰は、玉石23と共に排出され、
分別部9に供給される。分別部9では、振動篩9aによ
って焼却灰と玉石23とが分離される。通常、焼却灰
は、平均長5mm程度であるため、目穴の大きさが玉石
23と焼却灰との間に設定された篩9aを用いることに
より容易に分離される。分離された焼却灰は、回収さ
れ、例えば、搬送コンベヤ40等によって貯留槽(図示
せず)等に送られ、後に廃棄される。
【0037】また、分離された玉石23は、熱媒体回収
部10によって回収され、蓋39が開状態とされた玉石
用ホッパー35に供給されて、再利用される。
部10によって回収され、蓋39が開状態とされた玉石
用ホッパー35に供給されて、再利用される。
【0038】尚、本実施形態のロータリーキルン式焼却
装置は、上記構成により、上述の如き種々の利点を有す
るものであったが、本発明のロータリーキルン式焼却装
置は、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能であ
る。
装置は、上記構成により、上述の如き種々の利点を有す
るものであったが、本発明のロータリーキルン式焼却装
置は、上記構成に限定されず、適宜設計変更可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る焼却装置
は、耐火度の向上が図られていると共に、ムラの発生を
殆ど無くして粉粒廃棄物を十分に焼却できるという効果
を奏する。
は、耐火度の向上が図られていると共に、ムラの発生を
殆ど無くして粉粒廃棄物を十分に焼却できるという効果
を奏する。
【図1】一実施形態のロータリーキルン式焼却装置を示
す概略図。
す概略図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図2の部分Bの拡大図。
4・・・キルン、4a・・・キルン本体、4b・・・掻上凸部、
4c・・・ライニング、8・・・バーナー、21・・・粉粒廃棄
物、23・・・玉石(石)
4c・・・ライニング、8・・・バーナー、21・・・粉粒廃棄
物、23・・・玉石(石)
Claims (6)
- 【請求項1】 内部に供給された粉粒廃棄物(21)が
燃焼され、焼却灰とされるキルン(4)を備え、該キル
ン(4)が、前記粉粒廃棄物(21)を攪拌しうるよう
に周方向に回転可能とされたロータリーキルン式焼却装
置であって、 前記キルン(4)は、筒状のキルン本体(4a)と、該
キルン本体(4a)の内周面に周設されたライニング
(4c)と、該ライニング(4c)の内周面から内方に
凸設されて、前記キルン(4)の回転により前記粉粒廃
棄物(21)を掻き上げる掻上凸部(4b)とを備えて
なり、 前記ライニング(4c)及び前記掻上凸部(4b)は、
前記キルン本体(4a)よりも耐火度の高い耐火物から
構成されてなることを特徴とするロータリーキルン式焼
却装置。 - 【請求項2】 前記ライニング(4c)と前記掻上凸部
(4b)とが、互いに一体成形されてなる請求項1記載
のロータリーキルン式焼却装置。 - 【請求項3】 前記キルン(4)内に、前記粉粒廃棄物
(21)を加熱する熱媒体として、加熱された複数の石
(23)を供給するように構成されてなる請求項1又は
2記載のロータリーキルン式焼却装置。 - 【請求項4】 前記キルン(4)内における前記粉粒廃
棄物(21)の燃焼温度が1000℃以上である請求項
1乃至3の何れかに記載のロータリーキルン式焼却装
置。 - 【請求項5】 前記粉粒廃棄物(21)を燃焼させる手
段として、前記キルン(4)内に火炎を噴出するバーナ
ー(8)を備え、該バーナー(8)は、前記粉粒廃棄物
(21)の流れ方向に対向して火炎を噴出するように配
備されてなる請求項1乃至4の何れかに記載のロータリ
ーキルン式焼却装置。 - 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載のロータ
リーキルン式焼却装置を用いて、粉粒廃棄物を焼却する
ことを特徴とする粉粒廃棄物の焼却方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002032102A JP2003232509A (ja) | 2002-02-08 | 2002-02-08 | ロータリーキルン式焼却装置及び粉粒廃棄物の焼却方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002032102A JP2003232509A (ja) | 2002-02-08 | 2002-02-08 | ロータリーキルン式焼却装置及び粉粒廃棄物の焼却方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003232509A true JP2003232509A (ja) | 2003-08-22 |
Family
ID=27775315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002032102A Withdrawn JP2003232509A (ja) | 2002-02-08 | 2002-02-08 | ロータリーキルン式焼却装置及び粉粒廃棄物の焼却方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003232509A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100619481B1 (ko) | 2004-08-02 | 2006-09-08 | 이우범 | 사각형 바를 형성한 동방향 회전식 로터리 킬른 |
KR101431855B1 (ko) * | 2006-10-09 | 2014-08-25 | 브리티쉬 아메리칸 토바코 (인베스트먼츠) 리미티드 | 탄소계 물질의 탄화처리 및/또는 활성화 |
KR101469386B1 (ko) * | 2013-10-04 | 2014-12-04 | 이영관 | 팽창질석 가공장치 |
CN109737735A (zh) * | 2018-12-26 | 2019-05-10 | 合肥恒力装备有限公司 | 一种粉体材料高温锻烧回转炉炉管及制作方法 |
-
2002
- 2002-02-08 JP JP2002032102A patent/JP2003232509A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100619481B1 (ko) | 2004-08-02 | 2006-09-08 | 이우범 | 사각형 바를 형성한 동방향 회전식 로터리 킬른 |
KR101431855B1 (ko) * | 2006-10-09 | 2014-08-25 | 브리티쉬 아메리칸 토바코 (인베스트먼츠) 리미티드 | 탄소계 물질의 탄화처리 및/또는 활성화 |
KR101469386B1 (ko) * | 2013-10-04 | 2014-12-04 | 이영관 | 팽창질석 가공장치 |
CN109737735A (zh) * | 2018-12-26 | 2019-05-10 | 合肥恒力装备有限公司 | 一种粉体材料高温锻烧回转炉炉管及制作方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040707 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050510 |