JP2003232262A - 推力偏向装置 - Google Patents
推力偏向装置Info
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Landscapes
- Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 航空機の推力偏向装置に関し、推力の操舵角
に対する推力偏向の効きを良くし、推力偏向を効率良く
行う。 【解決手段】 エンジンの排気孔２０出口端には円錐形
のプレート１が取付けられ、排気口２０の出口周囲には
４枚のパドル２１が回動自在に取付けられる。プレート
１のパドル２１寄りには噴射口２が取付けられ、ジェッ
ト３を噴出する。パドル２１の偏向によりジェット３を
偏向させ、その反力で推力偏向を行うが、パドル２１近
辺にジェット３を噴射しパドル近くに流れのコアを発生
させるので、パドル２１近くでは流速の遅い部分が改善
され、推力偏向の効きの小舵角領域での非線形性が改善
されて効率良く偏向がなされる。
に対する推力偏向の効きを良くし、推力偏向を効率良く
行う。 【解決手段】 エンジンの排気孔２０出口端には円錐形
のプレート１が取付けられ、排気口２０の出口周囲には
４枚のパドル２１が回動自在に取付けられる。プレート
１のパドル２１寄りには噴射口２が取付けられ、ジェッ
ト３を噴出する。パドル２１の偏向によりジェット３を
偏向させ、その反力で推力偏向を行うが、パドル２１近
辺にジェット３を噴射しパドル近くに流れのコアを発生
させるので、パドル２１近くでは流速の遅い部分が改善
され、推力偏向の効きの小舵角領域での非線形性が改善
されて効率良く偏向がなされる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は推力偏向装置に関
し、航空機、飛翔体などの推力偏向を行う実機、あるい
は模型等において推力の偏向を効率良く行うようにした
ものである。
し、航空機、飛翔体などの推力偏向を行う実機、あるい
は模型等において推力の偏向を効率良く行うようにした
ものである。
【０００２】
【従来の技術】推力偏向を行う装置は航空機や飛翔体の
推力偏向や、あるいは模型を用いた風洞実験設備におい
て用いられているが、推力の偏向はその操舵力に対して
正確に応答する必要がある。図５は風洞において模型に
よる飛行性能試験を行う設備の概念図である。図におい
て、３０は風洞であり、風洞内にはカメラ３１が上部に
支持され、中央部には飛行機の模型４０が配置され、風
５０を吹かすことにより、模型４０を中空に浮かせ、各
種性能試験を実施している。飛行機の模型４０には推力
偏向装置４１がエンジンの排気口に設けられており、配
管４２が接続され、配管４２よりエンジンの推力に相当
する風が送られる。
推力偏向や、あるいは模型を用いた風洞実験設備におい
て用いられているが、推力の偏向はその操舵力に対して
正確に応答する必要がある。図５は風洞において模型に
よる飛行性能試験を行う設備の概念図である。図におい
て、３０は風洞であり、風洞内にはカメラ３１が上部に
支持され、中央部には飛行機の模型４０が配置され、風
５０を吹かすことにより、模型４０を中空に浮かせ、各
種性能試験を実施している。飛行機の模型４０には推力
偏向装置４１がエンジンの排気口に設けられており、配
管４２が接続され、配管４２よりエンジンの推力に相当
する風が送られる。
【０００３】４３は試験用自己修復飛行制御装置、４４
は動的風試模型支持装置であり、必要に応じて模型４０
を風洞３０内に支持するものである。４５は専用制御装
置であり、風洞試験の全体の制御を行う。４６はペンレ
コーダであり、試験結果を出力するものである。４７は
高圧空気源であり、専用制御装置４５の制御によって高
圧空気を配管４２を通して模型４０に供給する。このよ
うな構成で各種の性能試験が実施される。
は動的風試模型支持装置であり、必要に応じて模型４０
を風洞３０内に支持するものである。４５は専用制御装
置であり、風洞試験の全体の制御を行う。４６はペンレ
コーダであり、試験結果を出力するものである。４７は
高圧空気源であり、専用制御装置４５の制御によって高
圧空気を配管４２を通して模型４０に供給する。このよ
うな構成で各種の性能試験が実施される。
【０００４】図６は上記模型に用いられる従来の推力偏
向装置の原理を示す図である。図６（ａ）において、２
０はエンジンの排気孔であり、排気筒の出口となってい
る。２１はパドルであり、排気孔２０の周囲に４枚が回
動自在に取付けられている。パドル２１は排気孔２０周
辺に軸を介して取付けられ、図示のようにその開口を変
化させ、エンジン排気のジェット６０を偏向させること
ができる。図示の例ではパドル２１の上下２枚を上向き
に、左右２枚を右向きに、それぞれ回動させて排気を上
方で右側に向くようにし、排気の反力で推力を偏向する
ようにしている。従来の推力の偏向は、図示のように一
つの排気孔２０に対して単一のジェット６０をパドル２
１、又はベーンあるいは同軸の単一ノズルにより曲げ
て、その反力により推力の偏向を行っている。
向装置の原理を示す図である。図６（ａ）において、２
０はエンジンの排気孔であり、排気筒の出口となってい
る。２１はパドルであり、排気孔２０の周囲に４枚が回
動自在に取付けられている。パドル２１は排気孔２０周
辺に軸を介して取付けられ、図示のようにその開口を変
化させ、エンジン排気のジェット６０を偏向させること
ができる。図示の例ではパドル２１の上下２枚を上向き
に、左右２枚を右向きに、それぞれ回動させて排気を上
方で右側に向くようにし、排気の反力で推力を偏向する
ようにしている。従来の推力の偏向は、図示のように一
つの排気孔２０に対して単一のジェット６０をパドル２
１、又はベーンあるいは同軸の単一ノズルにより曲げ
て、その反力により推力の偏向を行っている。
【０００５】図６（ｂ）は、排気孔のジェット６０の流
れ分布を示す図で、ジェット６０は壁近辺の境界層にお
いては流速が遅いため、周辺部において速度の遅い領域
が存在し、図示のように中心部に流れのコア７０が形成
される。この流れのコア７０が形成されるため流速の遅
い周辺部にパドル２１を配置しても操舵のききめが悪
く、推力の偏向では小舵角の領域で応答が悪くなってし
まう。又、パドル２１の壁面では流速が遅い部分におい
て流れが逆方向に向く場合があり、推力偏向が逆に作用
することもある。
れ分布を示す図で、ジェット６０は壁近辺の境界層にお
いては流速が遅いため、周辺部において速度の遅い領域
が存在し、図示のように中心部に流れのコア７０が形成
される。この流れのコア７０が形成されるため流速の遅
い周辺部にパドル２１を配置しても操舵のききめが悪
く、推力の偏向では小舵角の領域で応答が悪くなってし
まう。又、パドル２１の壁面では流速が遅い部分におい
て流れが逆方向に向く場合があり、推力偏向が逆に作用
することもある。
【０００６】図７は従来の推力偏向装置の舵角と推力偏
向角の関係を示す図である。前述のように流れのコアの
影響により、周辺部において応答が悪く、推力偏向の効
きが悪いので小舵角の領域では非直線となって効きが悪
く、大舵角で効きが得られるような性能となる。又、小
舵角においては、前述のように周辺部の流速の遅い領域
で逆方向の推力（図中点線で示す）となる場合もありど
うしても非線形の応答となっていた。
向角の関係を示す図である。前述のように流れのコアの
影響により、周辺部において応答が悪く、推力偏向の効
きが悪いので小舵角の領域では非直線となって効きが悪
く、大舵角で効きが得られるような性能となる。又、小
舵角においては、前述のように周辺部の流速の遅い領域
で逆方向の推力（図中点線で示す）となる場合もありど
うしても非線形の応答となっていた。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来の推
力偏向装置においては、ジェットの中央部に流れのコア
が存在し、周辺部に向かって速度の遅い領域が存在する
ためパドルやベーンを操舵しても小舵角において効きが
悪く、大舵角において効きが得られるような非線形の応
答を示していた。
力偏向装置においては、ジェットの中央部に流れのコア
が存在し、周辺部に向かって速度の遅い領域が存在する
ためパドルやベーンを操舵しても小舵角において効きが
悪く、大舵角において効きが得られるような非線形の応
答を示していた。
【０００８】そこで本発明は、エンジンの排気筒出口に
おいてパドルやベーンに近い位置に流れのコアを発生さ
せるようにジェットを分割し、周辺部での流速の遅い領
域での流れを改善し推力偏向の効きの非線形性を改善し
た推力偏向装置を提案することを課題としてなされたも
のである。
おいてパドルやベーンに近い位置に流れのコアを発生さ
せるようにジェットを分割し、周辺部での流速の遅い領
域での流れを改善し推力偏向の効きの非線形性を改善し
た推力偏向装置を提案することを課題としてなされたも
のである。
【０００９】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
の実施の形態において明らかにする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために次の（１）乃至（４）の手段を提供する。
決するために次の（１）乃至（４）の手段を提供する。
【００１１】（１）エンジンの排気筒出口全面を覆うよ
うに取付けられたプレートと、前記エンジン排気筒出口
周囲に一側端部が回動自在に支持され、出口周囲に対称
に配置された複数のパドルと、前記プレートを貫通し、
前記各パドルにそれぞれ対応して円形状に配置された噴
射口とを備えてなることを特徴とする推力偏向装置。
うに取付けられたプレートと、前記エンジン排気筒出口
周囲に一側端部が回動自在に支持され、出口周囲に対称
に配置された複数のパドルと、前記プレートを貫通し、
前記各パドルにそれぞれ対応して円形状に配置された噴
射口とを備えてなることを特徴とする推力偏向装置。
【００１２】（２）前記噴射口は前記パドルに近接して
前記プレートに設けられたことを特徴とする（１）記載
の推力偏向装置。
前記プレートに設けられたことを特徴とする（１）記載
の推力偏向装置。
【００１３】（３）前記プレートは円錐形状であって、
円錐の頂部を推力方向に向けて取付けられたことを特徴
とする（１）又は（２）記載の推力偏向装置。
円錐の頂部を推力方向に向けて取付けられたことを特徴
とする（１）又は（２）記載の推力偏向装置。
【００１４】（４）前記プレートは平板状であることを
特徴とする（１）又は（２）記載の推力偏向装置。
特徴とする（１）又は（２）記載の推力偏向装置。
【００１５】本発明は、（１）の発明を基本としてお
り、排気筒出口に取付けられたプレートに円形配置で噴
射口が設けられている。噴射口は出口周囲のパドルに対
応して取付けられており、パドルに沿って噴射口よりジ
ェットが噴出するので、パドルの近くに流れのコアが形
成され、流れの遅い部分が少なくなり、舵角に対する推
力偏向の応答性が良くなり、推力偏向の効きの非線形性
が改善される。
り、排気筒出口に取付けられたプレートに円形配置で噴
射口が設けられている。噴射口は出口周囲のパドルに対
応して取付けられており、パドルに沿って噴射口よりジ
ェットが噴出するので、パドルの近くに流れのコアが形
成され、流れの遅い部分が少なくなり、舵角に対する推
力偏向の応答性が良くなり、推力偏向の効きの非線形性
が改善される。
【００１６】本発明の（２）では、噴射口がパドルに近
接するので上記（１）の推力偏向の効きの効果が確実な
ものとなる。
接するので上記（１）の推力偏向の効きの効果が確実な
ものとなる。
【００１７】本発明の（３）では、排気口出口に取付ら
れたプレートは円錐形であり、円錐形の周囲に噴射口が
設けられている。噴射口は出口周囲のパドルに対応して
配設されており、パドルに沿って噴射口よりジェットが
噴出するので、又そのジェットの向きも円錐の傾斜の分
だけパドル寄りに向き、パドルの近くに流れのコアが形
成され、流れの遅い部分が少なくなり、舵角に対する推
力偏向の応答性がいっそう良くなり、推力偏向の効きの
非線形性が改善される。
れたプレートは円錐形であり、円錐形の周囲に噴射口が
設けられている。噴射口は出口周囲のパドルに対応して
配設されており、パドルに沿って噴射口よりジェットが
噴出するので、又そのジェットの向きも円錐の傾斜の分
だけパドル寄りに向き、パドルの近くに流れのコアが形
成され、流れの遅い部分が少なくなり、舵角に対する推
力偏向の応答性がいっそう良くなり、推力偏向の効きの
非線形性が改善される。
【００１８】本発明の（４）では、プレートを平板状と
するのでプレートの形状が単純化され、加工が容易とな
る利点がある。
するのでプレートの形状が単純化され、加工が容易とな
る利点がある。
【００１９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて具体的に説明する。図１は本発明の
第１の実施の形態に係る推力偏向装置を示し、（ａ）は
断面図、（ｂ），（ｃ）は正面図であり、（ｂ）はパド
ルを偏向した状態、（ｃ）はパドルが初期の状態をそれ
ぞれ示し、従来と同様に飛行機の例で示している。
て、図面に基づいて具体的に説明する。図１は本発明の
第１の実施の形態に係る推力偏向装置を示し、（ａ）は
断面図、（ｂ），（ｃ）は正面図であり、（ｂ）はパド
ルを偏向した状態、（ｃ）はパドルが初期の状態をそれ
ぞれ示し、従来と同様に飛行機の例で示している。
【００２０】図１において、排気孔２０の出口にはその
全面を覆うように円錐形のプレート１が取付けられ、円
錐の頂部が推力方向に向けられている。エンジンの排気
筒の排気孔２０出口周囲には、従来と同じく４枚のパド
ル２１が対称配置で取付けられている。円錐形のプレー
ト１の各パドル２１近くにはジェット噴射口２が４個取
付けられている。噴射口２は図では、ジェットを形成す
る筒状の噴射ノズル状のものを取付けているが、単なる
開口でも良い。本第１の実施の形態では、一つの排気孔
２０に対し、各パドル２１に近接した位置に噴射口２を
設け、この噴射口２も円錐形のプレートに取付けてパド
ル２１近くに、かつパドル２１に沿って、又パドルに向
かって気流を噴射させるようにしている。前記噴射口２
は各パドル２１にそれぞれ対応して円形状（排気孔中心
と同心）に配置されている。
全面を覆うように円錐形のプレート１が取付けられ、円
錐の頂部が推力方向に向けられている。エンジンの排気
筒の排気孔２０出口周囲には、従来と同じく４枚のパド
ル２１が対称配置で取付けられている。円錐形のプレー
ト１の各パドル２１近くにはジェット噴射口２が４個取
付けられている。噴射口２は図では、ジェットを形成す
る筒状の噴射ノズル状のものを取付けているが、単なる
開口でも良い。本第１の実施の形態では、一つの排気孔
２０に対し、各パドル２１に近接した位置に噴射口２を
設け、この噴射口２も円錐形のプレートに取付けてパド
ル２１近くに、かつパドル２１に沿って、又パドルに向
かって気流を噴射させるようにしている。前記噴射口２
は各パドル２１にそれぞれ対応して円形状（排気孔中心
と同心）に配置されている。
【００２１】上記の第１の実施の形態においては、各噴
射口２から噴射するジェット３はパドル２１に近い位置
に存在し、パドル２１近辺の流速の遅い領域を減少させ
るので、推力偏向のパドル近辺での効きが改善され、非
線形性が改善される。又、円錐形のプレート１に噴射口
２を取付けて、ジェット３をパドル２１側に偏流させる
ので、非線形性が一層改善され、応答性が良好となる。
射口２から噴射するジェット３はパドル２１に近い位置
に存在し、パドル２１近辺の流速の遅い領域を減少させ
るので、推力偏向のパドル近辺での効きが改善され、非
線形性が改善される。又、円錐形のプレート１に噴射口
２を取付けて、ジェット３をパドル２１側に偏流させる
ので、非線形性が一層改善され、応答性が良好となる。
【００２２】図２は本発明の第２の実施の形態に係る推
力偏向装置を示し、（ａ）は断面図、（ｂ）は正面図で
ある。本第２の実施の形態は第１の実施の形態と比べる
と排気孔２０出口に設けたプレートの形状が異なるのみ
で、その他の構造は第１の実施の形態と同じである。即
ち、プレート１１は円錐形でなく、平板からなってお
り、平板状のプレート１１に噴射口（噴射ノズル）２が
取付けられている。平板状のプレート１１にすることに
よりプレートの加工が容易となる利点がある。このよう
な第２の実施の形態においても噴射口２がパドル２１の
近くに取付けられ、ジェット３はパドル２１近くに噴出
されるので第１の実施の形態と同様の効果が得られる。
力偏向装置を示し、（ａ）は断面図、（ｂ）は正面図で
ある。本第２の実施の形態は第１の実施の形態と比べる
と排気孔２０出口に設けたプレートの形状が異なるのみ
で、その他の構造は第１の実施の形態と同じである。即
ち、プレート１１は円錐形でなく、平板からなってお
り、平板状のプレート１１に噴射口（噴射ノズル）２が
取付けられている。平板状のプレート１１にすることに
よりプレートの加工が容易となる利点がある。このよう
な第２の実施の形態においても噴射口２がパドル２１の
近くに取付けられ、ジェット３はパドル２１近くに噴出
されるので第１の実施の形態と同様の効果が得られる。
【００２３】図３は第１、第２の実施の形態におけるパ
ドルの取付構造の一例を示す図で、（ａ）は正面図、
（ｂ）は（ａ）におけるＢ−Ｂ矢視図に相当する図であ
る。図において排気口２０周端には取付部２２が２個所
設けられ、パドル２１は軸２３ａ，２３ｂで取付部２２
に回動自在に取付けられている。パドル２１の上面には
２個所のヒンジ２４ａ，２４ｂが取付けられており、ヒ
ンジ２４ａ，２４ｂには、それぞれ軸２５を介して操作
ロッド２６が回動自在に連結されている。
ドルの取付構造の一例を示す図で、（ａ）は正面図、
（ｂ）は（ａ）におけるＢ−Ｂ矢視図に相当する図であ
る。図において排気口２０周端には取付部２２が２個所
設けられ、パドル２１は軸２３ａ，２３ｂで取付部２２
に回動自在に取付けられている。パドル２１の上面には
２個所のヒンジ２４ａ，２４ｂが取付けられており、ヒ
ンジ２４ａ，２４ｂには、それぞれ軸２５を介して操作
ロッド２６が回動自在に連結されている。
【００２４】パドル２１の偏向角度を変化させる場合に
は、操作ロッド２６を前後に移動させると、その移動は
軸２５を介してＲ１方向の動きとしてヒンジ２４へ伝え
られ、ヒンジ２４のＲ１の動きは、パドル２１を両端の
軸を介して取付部２２に対してＲ２方向に回転させ、パ
ドル２１の偏向を可能とするものである。
は、操作ロッド２６を前後に移動させると、その移動は
軸２５を介してＲ１方向の動きとしてヒンジ２４へ伝え
られ、ヒンジ２４のＲ１の動きは、パドル２１を両端の
軸を介して取付部２２に対してＲ２方向に回転させ、パ
ドル２１の偏向を可能とするものである。
【００２５】図４は上記に説明した第１、第２の実施の
形態における舵角と推力偏向角との関係を示しており、
前述のように噴射口２のジェット３がパドル２１に近い
位置に存在するので、流速の遅い部分に起因する推力偏
向の効きが改善され、小舵角の領域においても非線形性
が改善され、直線に近い応答が得られる。
形態における舵角と推力偏向角との関係を示しており、
前述のように噴射口２のジェット３がパドル２１に近い
位置に存在するので、流速の遅い部分に起因する推力偏
向の効きが改善され、小舵角の領域においても非線形性
が改善され、直線に近い応答が得られる。
【００２６】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【００２７】
【発明の効果】本発明の推力偏向装置は、（１）エンジ
ンの排気筒出口全面を覆うように取付けられたプレート
と、前記エンジン排気筒出口周囲に一側端部が回動自在
に支持され、出口周囲に対称に配置された複数のパドル
と、前記プレートを貫通し、前記各パドルにそれぞれ対
応して円形状に配置された噴射口とを備えてなることを
基本的な特徴としている。このような構成により、パド
ルに沿って噴射口よりジェットが噴出するので、パドル
の近くに流れのコアが形成され、流れの遅い部分が少な
くなり、舵角に対する推力偏向の応答性が良くなり、推
力偏向の効きの非線形性が改善される。
ンの排気筒出口全面を覆うように取付けられたプレート
と、前記エンジン排気筒出口周囲に一側端部が回動自在
に支持され、出口周囲に対称に配置された複数のパドル
と、前記プレートを貫通し、前記各パドルにそれぞれ対
応して円形状に配置された噴射口とを備えてなることを
基本的な特徴としている。このような構成により、パド
ルに沿って噴射口よりジェットが噴出するので、パドル
の近くに流れのコアが形成され、流れの遅い部分が少な
くなり、舵角に対する推力偏向の応答性が良くなり、推
力偏向の効きの非線形性が改善される。
【００２８】本発明の（２）では、噴射口がパドルに近
接するので上記（１）の推力偏向の効きの効果が確実な
ものとなる。
接するので上記（１）の推力偏向の効きの効果が確実な
ものとなる。
【００２９】本発明の（３）では、排気口出口に取付ら
れたプレートは円錐形であり、円錐形の周囲に噴射口が
設けられている。噴射口は出口周囲のパドルに対応して
配設されており、パドルに沿って噴射口よりジェットが
噴出するので、又そのジェットの向きも円錐の傾斜の分
だけパドル寄りに向き、パドルの近くに流れのコアが形
成され、流れの遅い部分が少なくなり、舵角に対する推
力偏向の応答性がいっそう良くなり、推力偏向の効きの
非線形性が改善される。
れたプレートは円錐形であり、円錐形の周囲に噴射口が
設けられている。噴射口は出口周囲のパドルに対応して
配設されており、パドルに沿って噴射口よりジェットが
噴出するので、又そのジェットの向きも円錐の傾斜の分
だけパドル寄りに向き、パドルの近くに流れのコアが形
成され、流れの遅い部分が少なくなり、舵角に対する推
力偏向の応答性がいっそう良くなり、推力偏向の効きの
非線形性が改善される。
【００３０】本発明の（４）では、プレートを平板状と
するのでプレートの形状が単純化され、加工が容易とな
る利点があり、上記（１）と同様の効果が得られるもの
である。
するのでプレートの形状が単純化され、加工が容易とな
る利点があり、上記（１）と同様の効果が得られるもの
である。
【図１】本発明の第１の実施の形態に係る推力偏向装置
を示し、（ａ）は断面図、（ｂ）はパドルを偏向させた
状態の正面図、（ｃ）はパドルが初期の状態の正面図を
それぞれ示す。
を示し、（ａ）は断面図、（ｂ）はパドルを偏向させた
状態の正面図、（ｃ）はパドルが初期の状態の正面図を
それぞれ示す。
【図２】本発明の第２の実施の形態に係る推力偏向装置
を示し、（ａ）は断面図、（ｂ）は正面図である。
を示し、（ａ）は断面図、（ｂ）は正面図である。
【図３】本発明の実施の第１，第２の実施の形態に係る
推力偏向装置のパドルの取付部を示し、（ａ）は図１に
おけるＡ−Ａ矢視図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ矢視図で
ある。
推力偏向装置のパドルの取付部を示し、（ａ）は図１に
おけるＡ−Ａ矢視図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ矢視図で
ある。
【図４】本発明の推力偏向装置における舵角と推力偏向
角の関係を示す説明図である。
角の関係を示す説明図である。
【図５】風洞試験装置を示す一般的な斜視図である。
【図６】従来の推力偏向装置を示し、（ａ）は構成図、
（ｂ）は流れのコアを示す説明図である。
（ｂ）は流れのコアを示す説明図である。
【図７】従来の推力偏向装置における舵角と推力偏向角
の関係を示す説明図である。
の関係を示す説明図である。
１，１１ プレート
２ 噴射口
３ ジェット
２０ 排気口
２１ パドル
２２ 取付部
２３ａ，２３ｂ，２５ 軸
２４ａ，２４ｂ ヒンジ
２６ 操作ロッド
３０ 風洞
３１ カメラ
４０ 模型
４１ 推力偏向装置
４２ 配管
４３ 試験用自己修復飛行制御装置
４４ 動的風試模型支持装置
４５ 専用制御装置
４６ ペンレコーダ
４７ 高圧空気源
５０ 風
６０ ジェット
７０ コア
Claims (4)
- 【請求項１】 エンジンの排気筒出口全面を覆うように
取付けられたプレートと、前記エンジン排気筒出口周囲
に一側端部が回動自在に支持され、出口周囲に対称に配
置された複数のパドルと、前記プレートを貫通し、前記
各パドルにそれぞれ対応して円形状に配置された噴射口
とを備えてなることを特徴とする推力偏向装置。 - 【請求項２】 前記噴射口は前記パドルに近接して前記
プレートに設けられたことを特徴とする請求項１記載の
推力偏向装置。 - 【請求項３】 前記プレートは円錐形状であって、円錐
の頂部を推力方向に向けて取付けられたことを特徴とす
る請求項１又は２記載の推力偏向装置。 - 【請求項４】 前記プレートは平板状であることを特徴
とする請求項１又は２記載の推力偏向装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002034430A JP3803749B2 (ja) | 2002-02-12 | 2002-02-12 | 推力偏向装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002034430A JP3803749B2 (ja) | 2002-02-12 | 2002-02-12 | 推力偏向装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003232262A true JP2003232262A (ja) | 2003-08-22 |
| JP3803749B2 JP3803749B2 (ja) | 2006-08-02 |
Family
ID=27776932
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002034430A Expired - Lifetime JP3803749B2 (ja) | 2002-02-12 | 2002-02-12 | 推力偏向装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3803749B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012202222A (ja) * | 2011-03-23 | 2012-10-22 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Ｔｖｃ装置 |
| KR101750235B1 (ko) | 2016-02-26 | 2017-06-26 | 한국항공우주산업 주식회사 | 항공기 |
| CN113176576A (zh) * | 2021-04-22 | 2021-07-27 | 广西纳海交通设计咨询有限公司 | 一种用于航道测量的声波探测装置及其使用方法 |
-
2002
- 2002-02-12 JP JP2002034430A patent/JP3803749B2/ja not_active Expired - Lifetime
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|---|---|---|---|---|
| JP2012202222A (ja) * | 2011-03-23 | 2012-10-22 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Ｔｖｃ装置 |
| KR101750235B1 (ko) | 2016-02-26 | 2017-06-26 | 한국항공우주산업 주식회사 | 항공기 |
| CN113176576A (zh) * | 2021-04-22 | 2021-07-27 | 广西纳海交通设计咨询有限公司 | 一种用于航道测量的声波探测装置及其使用方法 |
| CN113176576B (zh) * | 2021-04-22 | 2024-04-16 | 广西北港规划设计院有限公司 | 一种用于航道测量的声波探测装置及其使用方法 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3803749B2 (ja) | 2006-08-02 |
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