JP2951540B2 - 回転翼航空機の低騒音化装置 - Google Patents

回転翼航空機の低騒音化装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転翼航空機のロータ
ーブレードの回転によって生ずる騒音及び振動の低減装
置、より詳細には、ローターブレードの翼端部に圧縮空
気の噴角度を制御できる空気噴射ノズルを設けること
で、ローターブレードの回転によって生ずる騒音、振動
の低減及びローターブレードの運動効率の向上を図るこ
とのできる回転翼航空機の低騒音化装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】回転翼航空機においては、ローターブレ
ードの回転に際して、ほぼ翼端の軌跡に沿って気流の翼
端渦が発生し、先行するローターブレードが作ったこの
翼端渦を後続のローターブレードが叩くことにより、空
気力学的な騒音及びローターブレードの振動が発生す
る。従来よりこのような騒音や振動を抑制するための手
段の一つの例として、ローターブレードの翼端を特殊な
形状とすることにより、翼端渦の発生そのものを抑制し
ようとする技術が知られている。
【0003】また、別の手段としては、ローターブレー
ドの翼表面に多数の小孔を設けて、ブレードの回転によ
りこれらの孔から翼内に吸い込まれた空気を、翼端のノ
ズルから翼端渦の中心部に向けて放出することにより翼
端渦の強さを減少させ、誘導抵抗を低下させるという技
術が特開平5−345596号(ローターブレードの境
界層制御装置)、特開平5−124589号(ローター
ブレード)によって開示されている。
【0004】更に、先行するローターブレードの翼端渦
によって後続のローターブレードの回転が干渉されるこ
とで発生する騒音を低減する方法として、ローターブレ
ードのピッチ角を変化させるように制御する方法も知ら
れている。
【0005】上記のような手段以外にも、ローターブレ
ードの後縁部に可動式のフラップを設けて、このフラッ
プを速度と振幅を変えて上下に動かすことにより気流に
変化を与えて翼端に生ずる渦を緩和させるという技術も
知られている。
【0006】
【発明が解決すべき課題】上記のような従来における手
段のうち、翼端を特殊な形状とすることによって翼端渦
の発生を抑制しようとする技術は、翼端の形状により強
力な渦の発生を抑制することはできても、翼端渦の発生
を完全に防止できるものではないため、依然として騒音
の発生を解消することができないという問題がある。
【0007】また、ローターブレードの翼表面に開設し
た多数の小孔から翼内に空気を吸い込んで、この空気を
翼端のノズルから放出することにより翼端渦の強さを減
少させるという技術は、翼内の空気をローターブレード
の回転遠心力を利用して翼端からブレードの回転方向と
逆の方向に放出し、ブレードの軌跡に沿った翼端の後方
に発生する渦の中心部に向けて空気を吹き出すのである
が、吹き出される空気はブレードの回転遠心力により送
り出されるので、既に発生した渦を吹き飛ばすことので
きる程度の充分な強さはなく、翼端から放出された空気
が仮に翼端渦の中心部方向に吹き出されたとしても、ブ
レード内を流れる空気のコリオリ力に対抗する追加のパ
ワーを必要とする上に、その空気は単に大きな渦の中心
部に向けて送り出されて強力な渦の中に巻き込まれてし
まうだけとなり、実質的に翼端渦の強さを減少させる効
果が得られにくいという問題点を有している。
【0008】また、前記の空気吹き出し機構では、翼端
に設けられる空気吹き出しノズルの方向が固定している
ために、吹き出される空気の方向が常に一定の方向、つ
まりブレードの軌跡に沿った翼端の後方に発生する翼端
渦の中心部方向に向けられている。
【0009】しかしながら、実際問題として、翼端渦の
発生する位置とか、渦の大きさ、強さというのは、機体
の飛行の姿勢とか飛行方法、相対する風の強さ等の条件
によってその都度異なり、また、翼端渦は発生後、時間
の経過と共にその回転半径を増大させながら、連続して
円錐状に発達していくので、単に空気を翼端からブレー
ドの軌跡に沿った翼端後方に吹き出したとしても、常に
渦の中心部に向けて空気を効果的に送り込むということ
ができず、その結果、このようなノズルの位置が固定さ
れたものでは翼端渦を適切に減衰させることができない
という問題点がある。
【0010】次に、先行するローターブレードの翼端渦
と後続のローターブレードとの干渉で発生する騒音を低
減する方法として、ローターブレードのピッチ角を変化
させるように制御する方法は、実際にはピッチ角を高周
波数で制御するものであり、この方法はスワッシュプレ
ートの操作による機体操縦のためのピッチ角変化に加え
て、高周波数の高荷重操舵アクチュエータを用いて、ロ
ーターブレードに回転数よりも高次のピッチ角変化を与
えることで、ローターブレードの騒音と振動とを軽減す
るものであるが、このような方法による騒音の低減手段
は装置が複雑とならざるを得ず、また操舵アクチュエー
タの複雑性、いてはその信頼性にも問題がある。
【0011】更に、ローターブレードの後縁部に設けた
機械的なフラップにより翼端渦を緩和させる方式では、
ローターブレードの構成が複雑となり、空力特性、整備
性、強度低下などの面で多くの問題点を有している。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
従来における回転翼航空機の低騒音化装置の問題点を解
決するための手段として、機体(2)内部に設けられ、
圧縮空気の圧力と流量を制御する加圧制御装置(8)
と、ローターブレード(1)の翼端(4a)に設けら
れ、圧縮空気をローターブレード(1)の半径方向外側
に向かって噴射する圧縮空気の噴射ノズル(6a)と、
機体(2)の飛行状態及びローターブレード(1)の回
転位置に応じて、噴射ノズル(6a)から噴射させる圧
縮空気の噴射角度を制御する噴射角度調整機構(5)
と、ドライブシャフト(9)及びローターブレード
(1)内に設けられ、機体(2)内部方向より前記加圧
制御装置(8)を介して送られる圧縮空気を前記噴射ノ
ズル(6a)へ供給する圧縮空気供給路(10,3)と
によって構成するとともに、前記噴射角度調整機構
(5)を、前記圧縮空気供給路(10,3)に沿って延
びる調整空気流路(11)と、該調整空気流路(11)
を通して送られる空気によって伸縮可能なように噴射ノ
ズル(6a)の内側に配置された空気チューブ(12)
とによって構成したことを特徴とする。
【0013】また、本発明においては、ローターブレー
ド 1)の翼端後縁部(4b)にも、噴射角度調整機構
(5)によって噴射角度の制御が可能な噴射ノズル(6
b)を設けることが好ましい。
【0014】
【作用】この発明の低騒音化装置において、ローターブ
レードの翼端における空気噴射ノズルは、加圧制御装置
により加圧された空気をローターブレードの半径方向、
つまり翼端縁の外側方向に向けて噴射させて、翼端縁の
外側部分に位置する翼端渦を翼端の回転域外へ吹き飛ば
し、その結果、翼端の外側に位置する翼端渦が後続のロ
ーターブレードの翼端の外側へ流れることで、後続ロー
ターブレードが先行ローターブレードの回転により生じ
た翼端渦を直接叩くこと防止する。
【0015】また、前記のように翼端から翼端縁外側部
分に位置する空気を翼端の回転域外へ吹き飛ばすこと
で、翼端渦をローターブレードの回転領域外に発生させ
ても、飛行条件等により翼端渦がローターブレードの回
転域内に侵入して、後続のローターブレードがこの翼端
渦の干渉を受けるような場合があるので、このような場
合には、先行ローターブレードの空気噴射ノズルに設け
られた噴射角度調整機構を調整して、ノズルから空気を
下向き又は上向きに噴射させることで、先行ローターブ
レードによる翼端渦をローターブレードの回転域外にお
ける回転面の下方又は上方に発生させ、これによって後
続のローターブレードが翼端渦と衝突することを回避す
る。
【0016】更に、上記のようにして先行ローターブレ
ードによる翼端渦をローターブレードの回転面の下方又
は上方に発生させたとしても、飛行条件や気流条件等に
より、この翼端渦がローターブレードの回転域内に侵入
して、後続のローターブレードがこの翼端渦の干渉を受
けるような場合には、後続ローターブレードがこの翼端
渦と衝突する前に、該後続ローターブレードの噴射ノズ
ルから空気を下向き又は上向きに噴射させて、その反力
により該後続ローターブレードの回転軌道を下方又は上
方に変更し、これによって後続のローターブレードと翼
端渦との衝突を回避し、騒音の発生とローターブレード
の振動を的確に抑制する。
【0017】前記のように、噴射角度調整機構の調整に
より空気を上向き又は下向きに噴射させて、翼端渦をロ
ーターブレードの回転面の上方又は下方に発生させた
り、あるいは空気の上向き又は下向き噴射流による反力
によってローターブレードの軌道を下方又は上方へ変更
する際には、翼端の噴射ノズルからの空気噴射のみでも
可能であるが、翼端後縁部の噴射ノズルからも空気を上
向き又は下向きに噴射させることにより、翼端渦の発生
位置や軌跡をローターブレード回転面から離すことと、
ローターブレードの軌道変更を適切に行うことができ
る。
【0018】
【実施例】本発明の低騒音化装置を図面に示す実施例に
より説明すると、図1と図2は一部のローターブレード
の内部構造を表した一部欠切平面図と断面図であって、
この装置におけるローターブレード1は、夫々翼内に機
体2の方向より供給される圧縮空気を翼端方向へ送り出
すための空気供給路3を有しており、翼端4a及び該翼
端後縁部4bに圧縮空気の噴射角度調整機構5を備えた
空気噴射ノズル6a,6bが設けられている。
【0019】図3に示すように、機体2内にはエンジン
7の空気圧縮部と通ずる必要な各種弁機構を備えた空気
加圧制御装置8が配置されており、エンジン7から送ら
れる空気が前記加圧制御装置8を介し、ドライブシャ
フト9内に設けられた空気供給路10及びローターブレ
ード1内の空気供給路3を通って、適宜設定される所定
の圧力と流量をもって翼端4a及び翼端後縁部4bの空
気噴射ノズル6a,6bへ供給されるようになってい
る。
【0020】また、前記空気加圧制御装置8からは
記空気供給路3,10とは別の調整空気路11が、
ライブシャフト9内を通って前記空気供給路3と並行す
るように設けられていて、該調整空気流路11の先端が
翼端4a及び翼端後縁部4bに設けられる前記空気噴射
ノズル6a,6bの噴射角度調整機構5に接続されてい
る。
【0021】前記空気噴射ノズル6a,6bの噴射角度
調整機構5は、例えば図2に示すように、該噴射ノズル
6a,6bの手前側に設けられたゴム又は合成樹脂製の
空気チューブ12からなっており、この空気チューブ1
2に前記空気供給路3と並行して設けられた前記調整空
気流路11が接続され、該調整空気流路11を通して空
気チューブ12内に必要量の空気を送ったり、あるいは
吸い出して該空気チューブ12内の空気容量を適宜調整
し、これにより空気チューブ12の形状を変化させて前
記噴射ノズル6a,6bの開口面積を増減し、噴射ノズ
ル6a,6bより吹き出される空気の方向を適宜調整で
きるような構造からなっている。
【0022】また、前記空気チューブ12は、翼内側、
つまり調整空気路11の接続部側にベローズ13を有
し、該空気チューブ12内へ送られる空気量があまり多
くないときは、前記ベローズ13が実線で示すように収
縮してチューブ12の高さを抑えているので、空気供給
路3内を通過する空気が噴射ノズル6a,6bよりほぼ
水平方向に噴出する。そして、空気チューブ12内へ所
定量の空気が送られると、このベローズ13が鎖線で示
すように伸びてチューブ12に必要な高さを与え、空気
供給路3の空気がこのチューブ12を越えて噴射ノズル
6a,6bの方向へ流れるので、噴射ノズル6a,6b
から空気を下向きに噴射することができる。
【0023】なお、前記のように、噴射ノズル6a,6
bから空気を下向きに噴射させるために、空気チューブ
12内へ所定量の空気を送ってベローズ13を伸長させ
ると、空気供給路3内を通過する圧縮空気がこのベロー
ズ13に衝突して、空気チューブ12を噴射ノズル外へ
吹き飛ばすような力が作用し、チューブ12に損傷を与
える惧れがある。
【0024】このような損傷を防止するための手段とし
て、調整空気路11側にヒンジ15を介してフラップ
14を回動可能なるように取り付けて、このフラップ1
4の先端を空気チューブ12の前記ベローズ13の上に
載せておくような構成としておけば、空気チューブ12
のベローズ13が伸長しても空気供給路3内を通過する
圧縮空気が直接ベローズ13に衝突せずにフラップ14
の傾斜面に沿ってチューブ12の上から流出し、チュー
ブ12に損傷を与えることを防ぐことができる。
【0025】前記の空気チューブ12による噴射角度調
整機構5では、ローターブレードの断面における限られ
た狭いスペース内に空気圧で自由に可変する機構を簡単
に設けられ、しかも使用時における故障も少ないので比
較的好適に使用できる。しかし、この噴射角度調整機構
5としては必ずしも前記の空気チューブに限定されるも
のではなく、これ以外にも、例えば筒状の噴射ノズルを
翼内に配置したリンク機構を機内から制御して、噴射角
度を適宜可変できるようにしたものであってもよい。
【0026】また、前記実施例では、翼端4a及び翼端
後縁部4bにおける噴射ノズルからの噴射角度として水
平方向と翼の下面方向との二つ例について述べたが、噴
射角度としては必ずしも水平方向と翼の下面方向に限ら
れるものではなく、前記のような噴射角度調整機構5に
よって、翼の上方あるいは後方などに向けることも可能
である。
【0027】
【発明の効果】前記のように、本発明の装置によると、
翼端4a及び翼端後縁部4bの噴射ノズル6a,6bか
ら圧縮空気を水平方向に噴射することで、図4に示すよ
うに、翼端4aの噴射ノズル6aからの噴射空気が翼端
4aの外側部分に位置する空気を翼端の軌跡外側方向へ
吹き飛ばして、翼端の外側に位置する空気が翼端の後方
へ流れ込むことを阻止すると共に、翼端後縁部4bの噴
射ノズル6bからの噴射空気が翼端後縁部に発生する渦
を吹き飛ばすので、翼端渦20aはローターブレード1
Aの回転領域外に発生することになり、このようにして
発生した翼端渦20aは後続のローターブレード1Bに
よって直接叩かれることがないので騒音を大幅に低減す
ることができる。
【0028】また、本発明では、翼端4a及び翼端後縁
部4bにおける噴射ノズル6a,6bの噴射角度が調整
できるので、図5に示すように、先行ローターブレード
1Aにより空気を上方又は下方に噴射させて、翼端渦2
0bをブレードの回転域外における回転面Dの上方又は
下方に発生させることができ、その結果、ローターブレ
ード1Aの回転領域外に発生した翼端渦20bが機体の
飛行姿勢、飛行方法、相対する風の強さ等の各種の条件
によって、後続のローターブレード1Bの回転領域内に
入り込んで来ても、該後続ローターブレード1Bがその
翼端渦20bを回避し、騒音の発生を防止することがで
きる。
【0029】更に、前記図5のように、先行ローターブ
レード1Aによる翼端渦をブレード回転域外における回
転面の上方又は下方に発生させた場合でも、飛行条件や
気流条件等によっては、図6のように、この翼端渦20
cが後続のローターブレード1Bの回転領域内に入り込
んできて、後続ローターブレード1Bがこの翼端渦20
cに衝突するような惧れがある。従って、このような場
合には、後続ローターブレード1Bがこの翼端渦20c
に衝突する前に、該ブレード1Bのノズルから空気を上
方又は下方に噴射させて、その反力により該後続ロータ
ーブレード1Bの回転軌道を上方又は下方に変更し、こ
れによって後続ローターブレード1Bと翼端渦20cと
の衝突を回避することができるので、翼端渦の干渉によ
る騒音と振動とを的確に防止することができる。
【0030】この場合、先行のローターブレード1Aの
回転により発生した翼端渦20cが飛行条件や気流条件
等により、後続のローターブレード1Bの回転領域内に
入り込んできてその回転に干渉するのは、後続のロータ
ーブレード1Bがある特定の方位角範囲内に来るときに
限られていることが判明しているので、後続のローター
ブレード1Bがこの範囲に突入する前に、該ブレード1
Bの噴射角度調整機構5を機体内から操作して空気を上
方又は下方に噴射させ、翼端を上方又は下方に移動する
ことにより翼端渦20cとの衝突を回避し、同時に翼端
渦20cの軌跡を上方または下方へ動かして、さらに後
続のローターブレードとの衝突を回避することができ
る。
【0031】従って、この発明によれば、簡単な手段で
翼端渦の発生する位置と軌跡を変えると共に、翼端を通
常の軌道よりも下方又は上方へ動かして、ローターブレ
ードと翼端渦との衝突を適切に回避することができるの
で、従来より行われていたローターブレードのピッチ角
を変化させて翼端渦による騒音の発生を防止する手段の
ように、スワッシュプレートの操作による機体操縦のた
めのピッチ角変化に加えて、高周波数の高荷重操舵アク
チュエータを用いてローターブレードに回転数よりも高
次のピッチ角変化を与えるというような、複雑な装置や
操作を全く必要とせずに、簡便な操作により翼端渦によ
る騒音と振動を解消できるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る低騒音化装置を構成するローター
ブレードの一部欠切平面図。
【図2】図1のII−II線における噴射ノズルの構成
を示す断面図。
【図3】空気供給路の構成を示す機体の側面図。
【図4】この低騒音化装置によるローターブレードと翼
端渦との関係を示す平面図。
【図5】同じくこの装置におけるローターブレードと翼
端渦との関係を示す斜視図。
【図6】同じくローターブレードと翼端渦との別の関係
を示す斜視図。
【符号の説明】 1 ローターブレード 1A 先行ローターブレード 1B 後続ローターブレード 2 機体 3 空気供給路 4a 翼端 4b 翼端後縁部 5 噴射角度調整機構 6a,6b 噴射ノズル 7 エンジン 8 加圧制御装置 9 ドライブシャフト 10 空気供給路 11 調整空気路 12 空気チューブ 13 ベローズ 14 フラップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−345596(JP,A) 特開 平5−319395(JP,A) 特開 平6−199295(JP,A) 特開 平5−124589(JP,A) 実開 平4−11800(JP,U) 実開 昭63−150900(JP,U) 特公 昭47−48151(JP,B1) 特公 昭42−6217(JP,B1) 米国特許3936013(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B64C 27/467 B64C 27/473

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機体(2)内部に設けられ、圧縮空気の圧
    力と流量を制御する加圧制御装置(8)と、 ローターブレード(1)の翼端(4a)に設けられ、圧
    縮空気をローターブレード(1)の半径方向外側に向か
    って噴射する圧縮空気の噴射ノズル(6a)と、 機体(2)の飛行状態及びローターブレード(1)の回
    転位置に応じて、噴射ノズル(6a)から噴射させる圧
    縮空気の噴射角度を制御する噴射角度調整機構(5)
    と、 ドライブシャフト(9)及びローターブレード(1)内
    に設けられ、機体(2)内部方向より前記加圧制御装置
    (8)を介して送られる圧縮空気を前記噴射ノズル(6
    a)へ供給する圧縮空気供給路(10,3)とによって
    構成される回転翼航空機の低騒音化装置であって、 前記噴射角度調整機構(5)は、前記圧縮空気供給路
    (10,3)に沿って延びる調整空気流路(11)と、
    該調整空気流路(11)を通して送られる空気によって
    伸縮可能なように噴射ノズル(6a)の内側に配置され
    た空気チューブ(12)とによって構成されている こと
    を特徴とする回転翼航空機の低騒音化装置。
  2. 【請求項2】ローターブレード(1)の翼端後縁部(4
    b)にも、噴射角度調整機構(5)によって噴射角度の
    制御が可能な噴射ノズル(6b)を設けたことを特徴と
    る請求項1の回転翼航空機の低騒音化装置。
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