JP2018192918A - 揚力発生装置及び飛行体 - Google Patents

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Shinraku Boku
辰洛 朴
雅彦 淺沼
Masahiko Asanuma
雅彦 淺沼
中村 公昭
Kimiaki Nakamura
公昭 中村
隆 ▲榊▼原
隆 ▲榊▼原
Takashi Sakakibara
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【課題】揚力発生装置及びそれが用いられた飛行体において、静粛性及びメンテナンス性を改善すること。【解決手段】揚力発生装置20は、両端が開口した外側筒体22と、外側筒体22に対して固定配置された固定翼28と、外側筒体22の周方向に延在した環状空間30を画定し、環状空間30に外部から空気を供給される環状ダクト32と、環状空間30の延在方向に延在するスリット状をなしていて環状空間30から固定翼28に向けて空気を噴出するスリット状の空気ノズル36とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、揚力発生装置及び飛行体に関し、更に詳細には、揚力を発生する揚力発生装置及びそれが用いられた飛行体に関する。
垂直方向の揚力を発生する揚力発生装置として、略鉛直軸線周りに回転駆動される回転翼によるものが知られており、回転翼による複数の揚力発生装置によってマルチコプターを構成するものも知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
特許第5857326号公報 再公表特許WO2016/136848
従来の揚力発生装置及びそれが用いられた飛行体は、回転翼によるものであるから、風切り音が生じ、静粛性に欠ける。又、回転翼に異物が衝突しないように、網状等のガードを設ける必要があり、メンテナンス性に欠ける。
本発明が解決しようとする課題は、揚力発生装置及びそれが用いられた飛行体において、静粛性及びメンテナンス性を改善することである。
本発明の一つの実施形態による揚力発生装置(20、70)は、両端が開口した外側筒体(22、72)と、前記外側筒体(22、72)に対して固定配置された少なくとも一つの固定翼(28、82)と、前記外側筒体(22、72)の周方向に延在した環状空間(30、74)を画定し、前記環状空間(30、74)に外部から空気を供給される環状ダクト(32、76)と、前記環状空間(30、74)の延在方向に延在するスリット状をなしていて前記環状空間(30、74)から前記固定翼(28、82)に向けて空気を噴出する空気ノズル(36、80)とを有する。
この構成によれば、回転翼が用いられずに、固定翼(28、82)によって揚力が発生するので、揚力の発生において静粛性及びメンテナンス性に優れ、しかも異物の衝突防止のためのガードを設ける必要がない。
上記揚力発生装置(20、70)において、好ましくは、前記環状ダクト(32、76)の内周側の壁面(32A、76A)は前記固定翼(28、82)に向って末広がりに前記外側筒体(22、72)の軸線に対して傾斜している。
この構成によれば、環状ダクト(32、76)の内側を流れる空気の空気抵抗が少なく、効率よく揚力の発生が行われる。
上記揚力発生装置(20、70)において、好ましくは、前記空気ノズル(36、80)は前記環状空間(30、74)の延在方向の全体に連続して延在している。
この構成によれば、外側筒体(22)の円周周りに均一に揚力が発生し、揚力発生装置(20、70)の姿勢が安定する。
上記揚力発生装置(20)において、好ましくは、前記外側筒体(22)は円筒形状をしており、前記固定翼(28)は複数の固定翼(28)を含み、各固定翼(28)は径方向に延在して前記外側筒体(22)の中心周りに等間隔に配置されている。
この構成によれば、揚力の発生に関して外側筒体(22)の中心周りに偏りを生じることがなく、揚力発生装置(20)の姿勢が安定する。
上記揚力発生装置(20)において、好ましくは、前記外側筒体(22)より小径で、前記外側筒体と同心に配置された両端が開口した内側筒体(24)を有し、前記固定翼(28)は前記外側筒体(22)に接合される外端(28A)及び前記内側筒体(24)に接合される内端(28B)を有する。
この構成によれば、揚力の発生効率が悪い部位に固定翼(28)が存在しないことにより、揚力の発生効率が向上する。
上記揚力発生装置(20)において、好ましくは、前記空気ノズル(36)は前記外側筒体(22)の中心周りの旋回流として空気を噴出するための旋回流生成通路を含んでいる。
この構成によれば、固定翼(28)による揚力の発生効率が向上する。
上記揚力発生装置(70)において、好ましくは、前記外側筒体(72)は長円環形状をしており、前記固定翼(82)は前記外側筒体(72)の長手方向に延在している。
この構成によれば、上下寸法が小さい揚力発生装置が得られる。
本発明の他の一つの実施形態による揚力発生装置(90)は、上下両端が開口した外側筒体(92)と、前記外側筒体(92)の周方向に延在した環状空間(100)を画定し、前記環状空間(100)に外部から空気を供給される環状ダクト(102)と、前記外側筒体(92)に対して固定配置され、前記環状ダクト(102)に連通する翼内ダクト(104)を画定する中空構造の少なくとも一つの固定翼(98)と、前記固定翼(98)の延在方向に延在するスリット状をなしていて前記翼内ダクト(104)から前記固定翼(98)の上面(98C)に向けて空気を噴出するスリット状の空気ノズル(106)とを有する。
この構成によれば、回転翼が用いられずに、固定翼(98)によって揚力が発生するので、揚力の発生において静粛性及びメンテナンス性に優れ、しかも異物の衝突防止のためのガードを設ける必要がない。
上記揚力発生装置(90)において、好ましくは、前記外側筒体(92)は円筒形状をしており、前記固定翼(98)は複数の固定翼を含み、各固定翼(98)は径方向に延在して前記外側筒体(92)の中心周りに等間隔に配置され、前記空気ノズル(98)は各固定翼に設けられている。
この構成によれば、外側筒体(92)の中心周りに偏りを生じることがなく、揚力発生装置(90)の姿勢が安定する。
上記揚力発生装置(90)において、好ましくは、前記外側筒体(92)より小径で、前記外側筒体(92)と同心に配置された上下両端が開口した内側筒体(94)を有し、前記固定翼(98)は前記外側筒体(92)に接合される外端(98A)及び前記内側筒体(94)に接合される内端(98B)を有する。
この構成によれば、揚力の発生効率が悪い部位に固定翼(98)が存在しないことにより、揚力の発生効率が向上する。
本発明の一つの実施形態による飛行体(10)は、中央部材(12)と、前記中央部材(12)の周りに配置された複数の上記実施形態の揚力発生装置(20、70、90)と、前記中央部材(12)に設けられ、前記揚力発生装置(20、70、90)毎に圧縮空気を個別に供給する圧縮空気供給装置(42)とを有する。
この構成によれば、全ての圧縮空気供給装置(42)が中央部材12内に設けられていることにより飛行体(10)のマスバランスが良好なものになる。
本発明の他の一つの実施形態による飛行体(10)は、中央部材(12)と、前記中央部材(12)から外方の突出した複数のアーム(14)と、前記アーム(14)の各々の先端に配置された上記実施形態の揚力発生装置(20、70、90)と、前記アーム(14)の各々に設けられ、前記揚力発生装置(20、70、90)毎に圧縮空気を個別に供給する圧縮空気供給装置(42)とを有する。
この構成によれば、圧縮空気供給装置(42)から揚力発生装置(20、70、90)に送る圧縮空気のダクトを短くすることができ、流路抵抗による圧縮空気の損失が抑えられる。
本発明による揚力発生装置及びそれが用いられた飛行体によれば、回転翼でなく固定翼であることにより、静粛性及びメンテナンス性に優れ、異物の衝突防止のためのガードを設ける必要がない。
本発明による揚力発生装置及び飛行体の実施形態1を示す斜視図 実施形態1の揚力発生装置の平面図 実施形態1の揚力発生装置の縦断面図 実施形態1の飛行体の駆動・制御系のブロック図 本発明による揚力発生装置の実施形態2を示す縦断面図 本発明による揚力発生装置及び飛行体の実施形態3を示す斜視図 実施形態3の揚力発生装置の縦断面図 本発明による揚力発生装置及び飛行体の実施形態4を示す斜視図 実施形態4の揚力発生装置の平面図 実施形態4の揚力発生装置の縦断面図 本発明による揚力発生装置及び飛行体の実施形態5を示す斜視図
以下に、本発明による揚力発生装置及び飛行体の実施形態1を、図1〜図4を参照して説明する。
実施形態1の飛行体10は、図1に示されているように、中空球状の中央部材12と、中央部材12の外周面から最大外周周りに90度の間隔をおいて各々径方向外方に延出した直線状のアーム14と、各アーム14の遊端(先端)に設けられた揚力発生装置20とを含む。
各揚力発生装置20は、図1〜図3に示されているように、上下方向の両端が開口した円筒形状の外側筒体22を有する。各外側筒体22の下側には、外側筒体22より小径且つ短軸で、上下両端が開口した円筒形状の内側筒体24が外側筒体22に対して同心に配置されている。
外側筒体22と内側筒体24とは当該両者間に上下両端が開口した環状空間26を画定している。環状空間26には複数の固定翼28が設けられている。
各固定翼28は、外側筒体22に接合される外端28A及び内側筒体24に接合される内端28Bを有し、上面28Cに空気流を当てられることによって、好ましくは外側筒体22の中心周りの旋回流によって揚力を発生すべく周方向及び上下方向に傾斜している。
外側筒体22の上側は当該外側筒体22の周方向に延在した環状空間30を画定する環状ダクト32を構成している。環状ダクト32の内方は、上下両端が開口し、下端側で環状空間26に連通する空気通路34になっている。空気通路34は、環状ダクト32の内周側の壁面32Aが上側から下側に向かうほど拡径するテーパ状に傾斜していることにより、上側から下側に向けて末広がりの形状をしている。
各アーム14は当該アーム14の延在方向に延在するダクト16を含む。各ダクト16は、対応する揚力発生装置20の環状空間30に連通し、中央部材12に設けられている後述の圧縮空気源から圧縮空気を環状空間30に供給する。環状空間30は、このようにして外部から圧縮空気を供給され、ダクトと空気溜まりとを兼ねる。
環状ダクト32の壁面32Aのうち空気通路34が狭くなるスロート部34Aには空気ノズル36が形成されている。空気ノズル36は、環状空間30の延在方向に延在するスリット状をなしていて環状空間30から圧縮空気を、空気通路34の下側に、換言すると、固定翼28の上面28Cに向けて噴出する。
上述の構成による揚力発生装置20では、空気ノズル36から圧縮空気が噴出されると、その多くはコアンダ効果によって壁面32Aに沿って固定翼28の上面28Cに向けて流れる。この流れによって空気の巻き込み(吸引)が生じ、空気通路34の中央側に外側筒体22の上端側(上流側)から下端側(下流側)に向かう空気の流れが生じる。これにより、壁面32Aに沿って流れる壁面流に加えて、通路断面で見て空気通路34の全体に空気の流れが生じ、空気通路34を流れる空気流量は空気ノズル36から噴出する圧縮空気の流量より多くなる。
壁面32Aに沿って固定翼28の上面28Cに向けて流れる空気及び空気通路34の中央側を外側筒体22の下端側に向けて流れる空気の多くは固定翼28の上面28Cに当たることにより、外側筒体22の中心周りの旋回流になる。これにより、固定翼28において揚力が発生する。又、内側筒体24を通過した空気等、固定翼28に当たらない圧縮空気は、外側筒体22の下端側から下方に向けて噴出し、このことによっても揚力が発生する。
このように、実施形態1の揚力発生装置20では、回転翼が用いられずに、固定翼28及び外側筒体22の下端側から下方に向けて噴出した噴流によって揚力が発生するので、揚力の発生において静粛性及びメンテナンス性に優れ、しかも異物の衝突防止のためのガードを設ける必要がない。
空気通路34が上側から下側に向けて、つまり、上流側から下流側に向けて末広がりの形状をしていることにより、空気通路34を流れる空気が圧搾されることなく低抵抗で流れ、空気通路34を流れる空気流の圧力損失が少ない。このことにより、効率よく揚力の発生が行われる。
複数の固定翼28は外側筒体22の中心周りに等間隔に配置されているから、固定翼28による揚力の発生に、外側筒体22の中心周りに偏りを生じることがない。これにより、揚力発生装置20の姿勢が安定する。
外側筒体22の中央部には上下筒抜けの内側筒体24があって、揚力の発生効率が悪い部位(複数の固定翼28が集中する部位)に固定翼28が存在しないことにより、揚力の発生効率が向上する。又、中央部材12が球体であることにより、飛行体10の飛行における空気抵抗が少ない。
図1に示されているように、中央部材12内には圧縮空気源・制御部40が設けられている。圧縮空気源・制御部40は、図4に示されているように、揚力発生装置20毎の個別の圧縮空気源として電動コンプレッサ42を有する。各電動コンプレッサ42は、圧縮空気源・制御部40に設けられているバッテリ電源44から電動コンプレッサ42毎の個別のインバータ46によって電流制御された電力を供給され、各々個別のフィードバック制御によるモータ回転数のもとに圧縮空気を発生する。
各インバータ46は、圧縮空気源・制御部40に設けられている電子制御ユニット(ECU)48によって制御される。ECU48は、コンピュータを含むものであり、圧縮空気源・制御部40に設けられているジャイロスコープ、GPS、高度センサ等のセンサ類50から各種のセンサ信号を入力すると共に通信部52が受信した無線通信による飛行指令を入力し、飛行体10が飛行指令に従った飛行をするように、各インバータ46に電流制御指令を出力する。
これにより、飛行体10の飛行指令に従って各電動コンプレッサ42が個別に定量的に圧縮空気を発生し、これに応じて揚力発生装置20毎に所要の揚力が発生し、飛行体10は飛行指令に従った無人飛行を行う。
実施形態1の飛行体10では、すべての電動コンプレッサ42が中央部材12内に設けられているので、飛行体10のマスバランスが良好なものになる。
次に、本発明による揚力発生装置の実施形態2を、図5を参照して説明する。尚、図5において、図3に対応する部分は、図3に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
実施形態2では、環状ダクト32の空気ノズル36の部分に、外側筒体22の径方向に対して傾斜した方向に延在する複数の斜板60が空気ノズル36の延在方向に等間隔を設けられ、隣り合う斜板60間に旋回流生成通路62が画定されている。
この構成により、空気ノズル36は圧縮空気を複数の斜板60による各旋回流生成通路62によって方向付けされて空気通路34に噴出するので、空気通路34に外側筒体22の中心周りの旋回流(スワール)が発生する。
これにより、固定翼28の上面28Cに旋回流が当たり、固定翼28による揚力の発生効率が向上する。
実施形態2の揚力発生装置20は実施形態1のものと同様に用いられて図1に示されている飛行体10と同等の飛行体をなす。
次に、本発明による揚力発生装置及び飛行体の実施形態3を、図6及び図7を参照して説明する。尚、図6及び図7において、図1〜図3に対応する部分は、図1〜図3に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
実施形態3の飛行体10は、図6に示されているように、各アーム14の遊端に設けられた揚力発生装置70を含む。各揚力発生装置70は、図6及び図7に示されているように、水平方向の両端が開口した外側筒体72を有する。外側筒体72は、水平方向に長い長円環形状をしており、当該外側筒体72の周方向に延在した環状空間74を画定する環状ダクト76を構成している。環状ダクト76の内側は、水平方向の両端が開口した空気通路78になっている。各空気通路78は、環状ダクト76の内周壁76Aが、図7で見て右側(上流側)から左側(下流側)に向かうほど拡径するテーパ状に傾斜していることにより、右側から左側に向けて末広がりの形状をしている。
環状空間74にはアーム14のダクト(不図示)から圧縮空気が供給される。環状空間74は、このようにして外部から圧縮空気を供給され、ダクトと空気溜まりとを兼ねる。
環状ダクト76の内周壁76Aのうち空気通路78が狭くなるスロート部78Aには空気ノズル80が形成されている。空気ノズル80は、環状空間74の延在方向に延在するスリット状をなしていて環状空間74から圧縮空気を、空気通路78の図7で見て左側に向けて噴出する。これにより、図7で見て空気通路78の右側を上流側、左側を下流側と呼ぶことができる。
空気通路78の下流側には上下2箇所に固定翼82が外側筒体72に対して固定配置されている。各固定翼82は、外側筒体72の長手方向の略全域に亘って水平に延在しており、水平方向の空気流によって揚力を発生する翼型している。各固定翼82は、外側筒体72に対して下側にオフセットして配置され、固定翼82の上面に多くの空気が流れるよになっている。
上述の構成による揚力発生装置70では、空気ノズル80から圧縮空気が噴出されると、その多くはコアンダ効果によって内周壁76Aに沿って固定翼82に向けて流れる。この流れによって空気の巻き込み(吸引)が生じ、空気通路78の中央側に外側筒体72の上流側から下端側に向かう空気の流れが生じる。これにより、内周壁76Aに沿って流れる壁面流に加えて、通路断面で見て空気通路78の全体に空気の流れが生じ、空気通路78を流れる空気流量は空気ノズル80から噴出する圧縮空気の流量より多くなる。
内周壁76Aに沿って固定翼82に向けて流れる空気及び空気通路78の中央側を固定翼82に向けて流れる空気の多くは固定翼82を通過して流れる。固定翼82において揚力が発生する。
このように、実施形態3の揚力発生装置70では、回転翼が用いられずに、固定翼82に向けて噴出した噴流によって揚力が発生するので、揚力の発生において静粛性及びメンテナンス性に優れ、しかも異物の衝突防止のためのガードを設ける必要がない。
空気通路78が上流側から下流側に向けて末広がりの形状をしていることにより、空気通路78を流れる空気が圧搾されることなく低抵抗で流れ、空気通路78を流れる空気流の圧力損失が少ない。このことにより、揚力の発生が効率よく行われる。又、実施形態3の揚力発生装置70は、上下寸法を小さくできる。
尚、実施形態3の飛行体10でも、図6に示されているように、圧縮空気源・制御部40が中央部材12内に設けられていることにより、すべての電動コンプレッサ42が中央部材12内に配置されるから飛行体10のマスバランスが良好なものになる。
次に、本発明による揚力発生装置及び飛行体の実施形態4を、図8〜図10を参照して説明する。尚、図8〜図10において、図1〜図3に対応する部分は、図1〜図3に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
実施形態4の飛行体10は、図8に示されているように、各アーム14の遊端に設けられた揚力発生装置90を含む。
各揚力発生装置90は、図8〜図10に示されているように、上下方向の両端が開口した円筒形状の外側筒体92を有する。各外側筒体92の内側には、外側筒体92より小径且つ短軸で、上下両端が開口した円筒形状の内側筒体94が外側筒体92に対して同心に配置されている。
外側筒体92は当該外側筒体92の周方向に延在した環状空間100を画定する環状ダクト102を構成している。
環状空間100は、対応するアーム14のダクト16に連通し、中央部材12に設けられている圧縮空気源・制御部40(図4参照)から圧縮空気を供給される。環状空間100は、このようにして外部から圧縮空気を供給され、ダクトと空気溜まりとを兼ねる。
外側筒体92と内側筒体94とは当該両者間に上下両端が開口した環状空間96を画定している。環状空間96には複数の固定翼98が設けられている。
各固定翼98は、外側筒体92に接合される外端98A及び内側筒体94に接合される内端98Bを有し、上面98Cに空気流を当てられることによって、好ましくは外側筒体92の中心周りの旋回流によって揚力を発生すべく周方向及び上下方向に傾斜している。
各固定翼98は、図10に示されているように、中空構造で、翼内ダクト104を画定している。翼内ダクト104は、環状空間100に連通し、環状空間100から圧縮空気を供給される。
各固定翼98の上下傾斜の上側近傍には当該固定翼98の延在方向に直線状に延在して上面98Cに開口したスリット状の空気ノズル106が形成されている。空気ノズル106は、翼内ダクト104から圧縮空気を固定翼98の上下傾斜の下側に向けて噴出する。
上述の構成による揚力発生装置90では、固定翼98の空気ノズル106から圧縮空気が噴出されると、その多くはコアンダ効果によって固定翼98の上面98Cに沿って固定翼98の上下傾斜の下側に向けて流れる。
固定翼98の上面98Cに沿って圧縮空気が流れることにより、揚力が発生する。
このように、実施形態4の揚力発生装置90でも、回転翼が用いられずに、固定翼98によって揚力が発生するので、揚力の発生において静粛性及びメンテナンス性に優れ、しかも異物の衝突防止のためのガードを設ける必要がない。
実施形態4でも、複数の固定翼98は外側筒体92の中心周りに等間隔に配置されているから、固定翼98による揚力の発生に、外側筒体92の中心周りに偏りを生じることがない。これにより、揚力発生装置20の姿勢が安定する。
外側筒体92の中央部には上下筒抜けの内側筒体94があって、揚力の発生効率が悪い部位に固定翼98が存在しないことにより、揚力の発生効率が向上する。又、中央部材12が球体であることにより、飛行体10の飛行における空気抵抗が少ない。
尚、実施形態4の飛行体10でも、図6に示されているように、圧縮空気源・制御部40が中央部材12内に設けられていることにより、すべての電動コンプレッサ42が中央部材12内に配置されるから飛行体10のマスバランスが良好なものになる。
次に、本発明による揚力発生装置及び飛行体の実施形態5を、図11を参照して説明する。尚、図11において、図1に対応する部分は、図1に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
実施形態5では、各揚力発生装置20のための電動コンプレッサ42が各アーム14にも設けられている。
これにより、実施形態5では、各電動コンプレッサ42から各揚力発生装置20に送る圧縮空気のダクトを短くすることができ、流路抵抗による圧縮空気の損失が抑えられる。
以上、本発明を、その好適な実施形態について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施形態により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、空気ノズル36、80、106は、断片的にスリットであっても、多数のノズル孔によるものであってもよい。旋回流生成通路62は、斜板60によるものに限られることはなく、外側筒体22の中心周りの螺旋部材によって画定されたもの等、適切なスワール発生手段を含んで、外側筒体22の中心空気ノズル36周りの旋回流として空気を噴出するための旋回流を生成するものであればよい。空気ノズル36が多数のノズル孔によるものである場合には、各空気ノズル36が環状ダクト32の壁面32Aに対して略接線方向に開口したものであってもよい。
又、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
10 :飛行体
12 :中央部材
14 :アーム
16 :ダクト
20 :揚力発生装置
22 :外側筒体
24 :内側筒体
26 :環状空間
28 :固定翼
28A :外端
28B :内端
28C :上面
30 :環状空間
32 :環状ダクト
32A :壁面
34 :空気通路
34A :スロート部
36 :空気ノズル
40 :制御部
42 :電動コンプレッサ(圧縮空気供給装置)
44 :バッテリ電源
46 :インバータ
48 :ECU
50 :センサ類
52 :通信部
60 :導風板
62 :螺旋状通路
70 :揚力発生装置
72 :外側筒体
74 :環状空間
76 :環状ダクト
76A :内周壁
78 :空気通路
78A :スロート部
80 :空気ノズル
82 :固定翼
90 :揚力発生装置
92 :外側筒体
94 :内側筒体
96 :環状空間
98 :固定翼
98A :外端
98B :内端
98C :上面
100 :環状空間
102 :環状ダクト
104 :翼内ダクト
106 :空気ノズル

Claims (12)

  1. 揚力発生装置であって、
    両端が開口した外側筒体と、
    前記外側筒体に対して固定配置された少なくとも一つの固定翼と、
    前記外側筒体の周方向に延在した環状空間を画定し、前記環状空間に外部から空気を供給される環状ダクトと、
    前記環状空間の延在方向に延在するスリット状をなしていて前記環状空間から前記固定翼に向けて空気を噴出する空気ノズルとを有する揚力発生装置。
  2. 前記環状ダクトの内周側の壁面は前記固定翼に向って末広がりに前記外側筒体の軸線に対して傾斜している請求項1に記載の揚力発生装置。
  3. 前記空気ノズルは前記環状空間の延在方向の全体に連続して延在している請求項1又は請求項2に記載の揚力発生装置。
  4. 前記外側筒体は円筒形状をしており、前記固定翼は複数の固定翼を含み、各固定翼は径方向に延在して前記外側筒体の中心周りに等間隔に配置されている請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の揚力発生装置。
  5. 前記外側筒体より小径で、前記外側筒体と同心に配置された両端が開口した内側筒体を有し、前記固定翼は前記外側筒体に接合される外端及び前記内側筒体に接合される内端を有する請求項4に記載の揚力発生装置。
  6. 前記空気ノズルは前記外側筒体の中心周りの旋回流として空気を噴出するための旋回流生成通路を含んでいる請求項4又は請求項5に記載の揚力発生装置。
  7. 前記外側筒体は長円環形状をしており、前記固定翼は前記外側筒体の長手方向に延在している請求項1に記載の揚力発生装置。
  8. 揚力発生装置であって、
    上下両端が開口した外側筒体と、
    前記外側筒体の周方向に延在した環状空間を画定し、前記環状空間に外部から空気を供給される環状ダクトと、
    前記外側筒体に対して固定配置され、前記環状ダクトに連通する翼内ダクトを画定する中空構造の少なくとも一つの固定翼と、
    前記固定翼の延在方向に延在するスリット状をなしていて前記翼内ダクトから前記固定翼の上面に向けて空気を噴出するスリット状の空気ノズルとを有する揚力発生装置。
  9. 前記外側筒体には円筒形状をしており、前記固定翼は複数の固定翼を含み、各固定翼は径方向に延在して前記外側筒体の中心周りに等間隔に配置され、
    前記空気ノズルは各固定翼に設けられている請求項8に記載の揚力発生装置。
  10. 前記外側筒体より小径で、前記外側筒体と同心に配置された上下両端が開口した内側筒体を有し、前記固定翼は前記外側筒体に接合される外端及び前記内側筒体に接合される内端を有する請求項9に記載の揚力発生装置。
  11. 中央部材と、
    前記中央部材の周りに配置された複数の請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の揚力発生装置と、
    前記中央部材に設けられ、前記揚力発生装置毎に圧縮空気を個別に供給する圧縮空気供給装置とを有する飛行体。
  12. 中央部材と、
    前記中央部材から外方の突出した複数のアームと、
    前記アームの各々の先端に配置された請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の揚力発生装置と、
    前記アームの各々に設けられ、前記揚力発生装置毎に圧縮空気を個別に供給する圧縮空気供給装置とを有する飛行体。
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