JP2003231828A - 電気配線板用積層板及びプリプレグ用ワニスの製造方法 - Google Patents

電気配線板用積層板及びプリプレグ用ワニスの製造方法

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JP2003231828A
JP2003231828A JP2002032498A JP2002032498A JP2003231828A JP 2003231828 A JP2003231828 A JP 2003231828A JP 2002032498 A JP2002032498 A JP 2002032498A JP 2002032498 A JP2002032498 A JP 2002032498A JP 2003231828 A JP2003231828 A JP 2003231828A
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JP
Japan
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varnish
core
shell type
type rubber
electric wiring
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JP2002032498A
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English (en)
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Shinichi Kamoshita
真一 鴨志田
Hidenori Moriya
英紀 守屋
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一次平均粒子径を約0.01〜0.1μmのコ
アーシェル型ゴム粒子を凝集させることなく、一次平均
粒子径状態で均一に分散させる方法を提案する。 【構成】ワニス組成物として、コアーシェル型ゴム粒子
と分散剤を必須に含むワニスの製造方法において、コア
ーシェル型ゴム粒子と分散剤を最初に混合させることを
特徴とする電気配線板用積層板及びプリプレグ用ワニス
の製造方法。分散剤として、アクリル酸エチルとアクリ
ル酸エチルヘキシルとの共重合樹脂を用いること好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機溶剤中にコア
ーシェル型ゴム粒子を分散剤を用いて均一に分散する方
法に関する。更に詳しくは、コアーシェル型ゴム粒子を
平均0.01〜0.1μmに維持した電気配線板用積層
板及びプリプレグ用ワニスに関する。
【0002】
【従来の技術】コアーシェル型ゴム粒子は、コア部がス
チレン−ブタジエンゴム、水素化スチレン−ブタジエン
ゴム、アクリルゴム等からなり、シェル部がポリメチル
メタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート−スチレ
ン)、ポリ(メチルメタクリレート−グリシジルメチク
リレート)等から構成された2層構造のゴム粒子で、そ
の一次平均粒子径は、約0.01〜0.1μmの微少粒
子となっているものであり、プラスチックの耐衝撃性改
善剤として広がりつつある。一方、電気配線板の分野に
おいてもその利用価値が高まっている。例えば、電気配
線板用積層板及びプリプレグである。電気配線板用積層
板は、加工する際に打抜加工を行う必要があるため、耐
衝撃強度、機械的応力緩和能力を有し、加工時のクラッ
ク、層間剥離による白化の発生、進展抑制が要求され
る。これらに対して、一次平均粒子径を約0.01〜
0.1μmに維持したコアーシェル型ゴム粒子は有効で
ある。しかしながら、一次平均粒子径が約0.01〜
0.1μmのコアーシェル型ゴム粒子の使用は、電気配
線板用積層板及びプリプレグ用ワニスを製造する上で分
散する有機溶剤及び熱硬化性樹脂に含まれている有機溶
剤が、シェル部に進入し、コア部を侵し、結果として、
コアーシェル型ゴム粒子が相互に融着、凝集するため
に、非常に困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した一
次平均粒子径が約0.01〜0.1μmのコアーシェル
型ゴム粒子を有機溶剤を使用した場合でも融着、凝集さ
せることなく、一次粒子径状態で均一に分散させる方法
を提案することを課題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ワニス組成物
として、コアーシェル型ゴム粒子と分散剤を必須に含む
ワニスの製造方法において、コアーシェル型ゴム粒子と
分散剤を最初に混合させることを特徴とする電気配線板
用積層板及びプリプレグ用ワニスの製造方法である。ま
た、分散剤として、アクリル酸エチルとアクリル酸エチ
ルヘキシルとの共重合樹脂を用いると好ましい電気配線
板用積層板及びプリプレグ用ワニスの製造方法である。
さらに、有機溶剤を除くワニス組成物100重量%に対
し、分散剤を0.1〜20重量%の範囲で配合すると好
ましい電気配線板用積層板及びプリプレグ用ワニスの製
造方法である。さらに、有機溶剤を除くワニス組成物1
00重量%に対し、分散剤を0.1〜20重量%の範囲
で配合すると好ましい電気配線板用積層板及びプリプレ
グ用ワニスの製造方法である。本発明の構成をとること
により、課題が解決させれることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いるコアーシェル型ゴ
ム粒子は、コア部がスチレン−ブタジエンゴム、水素化
スチレン−ブタジエンゴム、アクリルゴム等からなり、
シェル部が熱硬化性樹脂への分散性のよいポリメチルメ
タクリレート、ポリ(メチルメタクリレート−スチレ
ン)、ポリ(メチルメタクリレート−グリシジルメタク
リレート)等から構成された2層構造のゴム粒子で、そ
の一次平均粒子径は、約0.01〜0.1μmの微少粒
子となっているものである。また、コアーシェル型ゴム
粒子を分散させるための有機溶剤としては、特に制限す
るものではなく、メチルエチルケトン、メチルエチルグ
リコール、メチルイソブチルケトン、メチルセルソル
ブ、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ア
セトン、トルエン、メタノール等が挙げられる。これら
は、単独で又は適宜2種類以上組み合わせて使用され
る。
【0006】本発明で使用するワニス組成物を構成する
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、ポリイミド樹脂等の公知の熱硬化性樹脂が挙げら
れ、これらの熱硬化性樹脂を2種類以上適宜組み合わせ
て使用することもできる。特に剛直な分子構造を有し、
高弾性な樹脂系において可撓性、靱性の向上による打抜
加工性改善効果は大きく発揮される。具体的には、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシ
ジル−p−フェニレンジアミン、2,4,6−トリグリ
シジルイソシアヌレート、レゾール型フェノール樹脂、
ジヒドロベンゾオキサジン樹脂、ジアリルフタレート樹
脂等に好適である。中でも、芳香族成分が多くかつ窒素
含有化合物であるため難燃性に優れ、更に低吸水である
ため、吸湿耐熱性に優れた特性を有しながら硬く脆い性
質のために利用の難しい一般式1で表されるジヒドロベ
ンゾオキサジン樹脂を用いた場合に最も打抜加工性改善
の効果が大きい。これらは、単独でまたは適宜2種類以
上組み合わせて使用される。これら熱硬化性樹脂には、
必要な硬化剤及び硬化促進剤が用いられるが、硬化剤及
び硬化促進剤としては、それぞれの熱硬化性樹脂につい
て公知の硬化剤及び、硬化促進剤を使用することがで
き、特に制限はない。また、これらの材料は、有機溶剤
を含有するか否かは制限するものではなく、さらに使用
する有機溶剤も制限するものではない。
【0007】
【化1】
【0008】本発明で使用するコアーシェル型ゴム粒子
を融着、凝集させることなく、一次平均粒子径状態で均
一に分散するために必要な分散剤としては、アクリル酸
エチルとアクリル酸ヘキシルとの共重合樹脂を用いる。
アクリル酸エチルとアクリル酸ヘキシルとの共重合樹脂
として容易に入手可能なものとしては、モダフロー(モ
ンサント社製、商品名)がある。分散剤の配合量は、有
機溶剤を除いた接着剤組成物100重量%に対し、分散
剤を0.1〜20重量%を配合することが好ましい。分
散剤が0.1重量%未満では、コアーシェル型ゴム粒子
を一次平均粒子径で分散するのが困難である。また、分
散剤が20重量%以上になると、主として高温側での分
散劣化が生じ易くなる。また、本発明のワニス組成物に
は、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機
水和物、アルミナ、シリカ、ガラス粉等の汎用無機充填
剤等を限定なく目的に応じて使用可能である。
【0009】
【作用】本発明は、コアーシェル型ゴム粒子と分散剤を
最初に混合させることにより、コアーシエル型ゴム粒子
の表面すなわちシェル部外面は分散剤によって濡れ、吸
着を受け、このため有機溶剤のシェル部への直接攻撃は
妨げられることから、ワニス組成物中においてコアーシ
ェル型ゴム粒子を融着、凝集させることなく、一次平均
粒子径状態で均一に分散することが可能である。
【0010】
【実施例】実施例1 (1)メチルエチルケトン15重量部を秤量し、攪拌し
た。 (2)アクリル酸エチルとアクリル酸ヘキシルとの共重
合樹脂のモダフロー(モンサント社製、商品名)を0.
4重量部を秤量し、(1)の混合溶液に添加し、攪拌し
た。 (3)粒子状のスチレン−ブタジエンゴム系コアーシェ
ル型ゴムのパラロイドEXL−2655(呉羽化学工業
社製)を3重量部を秤量し、(1)〜(2)の混合溶液
に徐々に添加し、攪拌した。 (4)ビスフェノールF−アニリン型ジヒドロベンゾオ
キサジン樹脂(樹脂分65%のメチルエチルケトン溶
液、ビスフェノールF100重量部、37%ホルマリン
162重量部、メチルエチルケトン100重量部を混合
し、ここへアニリン93重量部を1時間で添加し、80
℃に昇温して7時間反応させ、これを濃縮脱水して得た
もの)を固形分で43重量部を秤量し、(1)〜(3)
の混合溶液に添加し、攪拌した。 (5)メラミン変性フェノールノボラック樹脂のLA−
1356(大日本インキ化学工業社製、樹脂分60%の
メチルエチルケトン溶液、窒素含有率19%)を固形分
で20重量部を(1)、(2)の混合溶液に添加し、攪
拌した。 (6)フェノールノボラック型エポキシ樹脂のDEN4
38(ダウ・ケミカル社製、樹脂分65%のメチルエチ
ルケトン溶液、エポキシ当量180)を固形分で34重
量部を秤量し、(1)の溶液に添加し、攪拌した。 (7)上記で得られたワニス組成物中のコアーシェル型
ゴムの分散状態を実体顕微鏡にて観察した。観察結果を
表1に示す。
【0011】実施例2 実施例1において、粒子状のコアーシェル型ゴムをアク
リルゴム系のスタフィロイドAC−3355(武田薬品
工業社製)に置き換え、その他は同様な方法で行った。
観察結果を表1に示す。
【0012】比較例1 実施例1において、アクリル酸エチルとアクリル酸ヘキ
シルとの共重合樹脂のモダフロー(モンサント社製、商
品名)を用いずに、ワニス組成物を作製した。その他
は、実施例1と同様な方法で行った。観察結果を表1に
示す。
【0013】比較例2 実施例2において、アクリル酸エチルとアクリル酸ヘキ
シルとの共重合樹脂のモダフロー(モンサント社製、商
品名)を用いずに、ワニス組成物を作製した。その他
は、実施例2と同様な方法で行った。観察結果を表1に
示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1の結果よりコアーシェル型ゴム粒子と
分散剤を最初に混合させた実施例1、2は、分散剤を使
用しない比較例1、2に比べ、コアーシェル型ゴム粒子
の分散性に に優れている。
【0016】
【発明の効果】本発明により、打抜加工時のクラック、
層間剥離による白化の発生、進展に有効である一次平均
粒子径が約0.01〜0.1μmのコアーシェル型ゴム
粒子を有機溶剤を使用した電気配線板用積層板及びプリ
プレグ用ワニスに導入する場合においても融着、凝集さ
せることなく、一次粒子径状態で均一に分散させること
が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA30 AA43 AA46 AB08 AC39 AC46 FA04 FB07 4F072 AA07 AD09 AD12 AD23 AD52 AG03 AH02 AL03 4J002 BF051 BG043 BN032 BN142 CC031 CC171 CD001 CD041 CD131 CD141 CM041 GQ00 HA05 4J038 CF101 CG142 CH032 CH042 CJ132 CP082 DA041 DB071 DB151 DB281 DJ001 DJ021 KA07 KA09 MA07 MA09 MA14 NA25 PA19 PB03 PB09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワニス組成物として、コアーシェル型ゴム
    粒子と分散剤を必須に含むワニスの製造方法において、
    コアーシェル型ゴム粒子と分散剤を最初に混合させるこ
    とを特徴とする電気配線板用積層板及びプリプレグ用ワ
    ニスの製造方法。
  2. 【請求項2】分散剤として、アクリル酸エチルとアクリ
    ル酸エチルヘキシルとの共重合樹脂を用いる請求項1記
    載の電気配線板用積層板及びプリプレグ用ワニスの製造
    方法。
  3. 【請求項3】有機溶剤を除くワニス組成物100重量%
    に対し、分散剤を0.1〜20重量%の範囲で配合する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気配線板
    用積層板及びプリプレグ用ワニスの製造方法。
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