JP2003231639A - ヒト羊膜由来細胞含有医薬組成物 - Google Patents

ヒト羊膜由来細胞含有医薬組成物

Info

Publication number
JP2003231639A
JP2003231639A JP2002353205A JP2002353205A JP2003231639A JP 2003231639 A JP2003231639 A JP 2003231639A JP 2002353205 A JP2002353205 A JP 2002353205A JP 2002353205 A JP2002353205 A JP 2002353205A JP 2003231639 A JP2003231639 A JP 2003231639A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cells
human
derived
epithelial cells
human amnion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002353205A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Nikaido
敏雄 二階堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2002353205A priority Critical patent/JP2003231639A/ja
Publication of JP2003231639A publication Critical patent/JP2003231639A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒト再生医療技術は、ヒト胎児幹細胞を材料と
するため、倫理的な問題があった。 【解決手段】ヒト羊膜由来上皮細胞を有効成分とする糖
尿病治療剤、およびヒト羊膜由来間葉系細胞を有効成分
とする骨代謝異常治療剤を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒト羊膜由来上皮
細胞を有効成分とする糖尿病治療剤及びヒト羊膜由来上
皮細胞を糖尿病患者に投与することを特徴とする糖尿病
治療法に関し、また、ヒト羊膜由来間葉系細胞を有効成
分とする骨代謝異常症治療剤及びヒト羊膜由来間葉系細
胞を骨代謝異常症患者に投与することを特徴とする骨代
謝異常症治療法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、再生医療なる技術が脚光を浴びる
ようになった。すなわち、ヒト又は他の生物の体は、一
生の間に外傷や疾病によって組織の一部を失ったり、大
きな障害を受けたりするが、この場合の再生能力は、動
物種によっても、また、組織によっても異なっている。
自然には再生できない臓器や組織を再生させ、機能を回
復させるべく、未分化の細胞より生物機能を有する細胞
を分化せしめる技術が発達した。このような技術は、一
般に再生医療と呼ばれている。
【0003】しかしながら、従来、このような技術に供
される細胞として、一般にヒト胎児由来の幹細胞が使用
されており、倫理的な側面より問題視されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、かかる問
題を克服すべく、ヒト胎児由来の幹細胞に代替し得る細
胞を模索していたところ、ヒト羊膜由来の上皮細胞又は
間葉系細胞を一定条件下で生物体内に投与すれば、生物
体の病態を改善せしめることを見出し、本発明を完成し
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(1)ヒト羊膜由来上皮細胞を有効成分とする医薬組成
物、(2)ヒト羊膜由来上皮細胞を有効成分とする糖尿
病治療剤、(3)ヒト羊膜由来上皮細胞を糖尿病患者に
投与することを特徴とする糖尿病治療法、(4)ヒト羊
膜由来間葉系細胞を有効成分とする医薬組成物、(5)
ヒト羊膜由来間葉系細胞を有効成分とする骨代謝異常症
治療剤、(6)ヒト羊膜由来間葉系細胞を骨代謝異常症
患者に投与することを特徴とする骨代謝異常症治療法、
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、ヒト羊膜細胞
は、インフォームドコンセントを得たヒト妊婦を帝王切
開し、通常の外科的手法で得ることができる。
【0007】羊膜より上皮細胞は以下の方法で得ること
ができる。
【0008】得られた羊膜を、滅菌したハサミ等を用い
断片化し、ダルベッコ修正イーグル培地等の通常の動物
細胞の培養に用いられる培養液に入れ、振盪する。この
場合、羊膜断片を個々の細胞に分散化するため、トリプ
シン等の蛋白質分解酵素を共存させることが望ましい。
好適な蛋白質分解酵素の濃度は、0.1%から0.5%であ
る。また、振盪する場合の温度は、25℃から40℃の間が
望ましい。振盪の間隔は、50rpm〜200rpmが望ましく、
振盪時間は、20分から60分が望ましい。
【0009】遠心操作で細胞を集めた後、上清を除去
後、該細胞を前記と同様の条件下で、蛋白質分解酵素が
共存する培養液中で再度振盪する。但し、振盪の間隔
は、400rpm〜600rpmが望ましく、振盪時間は、20分から
60分が望ましい。
【0010】この後、培養溶液を滅菌ガーゼなどのメッ
シュで越し、上皮細胞を分離する。上皮細胞は遠心によ
って集め、10%の血清を含む培養液中で、C02インキュ
ベータ中で培養する。培養温度は370C、C02 濃度は5%が
好ましい。血清は子牛血清又は子牛胎児血清が好まし
い。また、培養液には、濃度1%前後の抗生物質(例え
ば、ペニシリンG、100単位/ml:ストレプトマイシン、
100μg/ml:アンフォテリシンB、0.25μg/ml)を共
存させることが好ましい。ガーゼに残された羊膜は、上
記と同様の方法で、再度断片化、さらに、細胞分散化す
ることができる。
【0011】得られた上皮細胞は、遠心で集め、上記と
同様に、10%の血清を含む培養液中で、C02インキュベ
ータ中で培養する。培養の細胞濃度は、1×105 〜1×10
6/mlが好ましい。
【0012】通常羊膜一枚から5×107個の上皮細胞が分
離できる。
【0013】羊膜間葉系の細胞は、上皮細胞が完全に取
り除かれた羊膜より、分離することができる。ガーゼな
どのメッシュ上に残された羊膜を0.1〜1.0mg/mlのコラ
ゲナーゼ(和光純薬(株)製)等の蛋白質分解酵素及0.
01〜0.1mg/mlのDNAアーゼ(シグマ社)等の核酸分解酵
素により振盪し、消化することができる。振盪の温度
は、20〜40℃が好ましく、振盪時間は30分間〜120分間
が好ましく、振盪の間隔は、100〜1000rpmが好ましい。
【0014】消化された羊膜をガーゼなどのメッシュで
越し、間葉系細胞を分離することができる。得られた間
葉系細胞を遠心で集め、10%の血清を含む培養液中で、
C02インキュベータ中で培養する。培養温度は370C、C0
2 濃度は5%が好ましい。血清は子牛血清又は子牛胎児血
清が好ましい。また、培養液には、濃度1%前後の抗生
物質(前記と同様)を共存させることが好ましい。細胞
密度は、105 〜106 細胞/mlが好ましい。間葉系細胞
は、通常羊膜一枚から5×106個細胞が分離できる。
【0015】本発明の医薬組成物は、上述の方法で得ら
れた、ヒト羊膜由来の上皮細胞又は間葉系細胞を含むこ
とを特徴とする。
【0016】上皮細胞又は間葉系細胞を患者に投与する
場合、共存する抗生物質や異種血清を完全に除去するた
めに、生理食塩水で細胞を丹念に洗浄する。細胞を投与
する場合には、細胞を生理食塩水又は培養液にサスペン
ジョンしたものを用いる。細胞濃度は、106〜108 細胞
/mlが好ましい。細胞を補助するために、増殖因子や細
胞安定剤を混在させてもよい。
【0017】投与部位は、特に限定はないが、疾患に応
じて、膵臓、脾臓、リウマチ疾患部位等の局所や種々の
血管内が選択される。
【0018】投与する総細胞数は、患者の病態、体重等
に依存する。
【0019】本発明の医薬組成物又は治療法により治療
可能な疾患は、以下の通りである。
【0020】高脂血症、高血糖症、耐糖能不全(impair
ed glucose tolerance: IGT)状態、糖尿病合併症(例
えば網膜症、腎症、白内障、冠動脈疾患等)、動脈硬化
症、心血管性疾患(例えば虚血性心疾患等)。
【0021】一次骨粗鬆症、内分泌骨粗鬆症(甲状腺機
能亢進症、副甲状腺機能亢進症、クッシング症候群、及
び末端肥大症)、遺伝性及び先天性形態の骨粗鬆症(骨
形成不完全、ホモシスチン尿症、メンケス症候群、及び
ライリーデイ症候群)及び四肢の固定による骨粗鬆症の
ような骨粗鬆症。
【0022】青年及び少年少女における骨のパジェット
病(変形性骨炎)。
【0023】固形腫瘍(乳房、肺及び腎臓)に由来する
高カルシウム血症及び血液学的悪性疾患(多発性骨髄
腫、リンパ種及び白血病)、特発性高カルシウム血症、
及び甲状腺機能亢進症及び腎機能不全に関連する高カル
シウム血症。
【0024】外科手術後の、ステロイド投与に誘発され
た、及び小腸及び大腸の障害に関連した、及び慢性肝炎
及び腎臓病に関連した骨減少症。
【0025】外傷性負傷に関連した、またはゴジエ病、
鎌形赤血球性貧血、全身性紅斑性狼瘡及び他の疾患に関
連した非外傷性壊死に関連した、骨壊死、または細胞死
滅。
【0026】慢性間接リウマチによる骨減少。
【0027】歯周骨喪失。
【0028】骨溶解性転移。
【0029】変形性関節症、慢性間接リウマチ又は変形
性脊椎症及びこれらに由来する間接の疼痛や頚肩腕痛、
腰痛及び麻痺。
【0030】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。 実施例1.ヒト上皮細胞及び間葉細胞の分離 インフォームドコンセントを得たヒト妊婦を帝王切開
し、羊膜を入手した。得られた羊膜を滅菌した手術用ハ
サミで断片化し、0.2%トリプシンを含む細胞培養液
(ダルベッコ修正イーグル培地:以下、「DMEM」とい
う。)と共に50mlのファルコンチューブに入れ、370
のシェーカーで100rpmで30分間振盪した。遠心後上清を
除去し、再度滅菌した手術用ハサミで断片化し、370
のシェーカーで400-600rpmで30分間振盪し、0.2%トリ
プシンで消化した。溶液を滅菌ガーゼで越し、上皮細胞
を分離した。上皮細胞は遠心によって集め、培養液10%
子牛胎児血清及び抗生物質(ペニシリンG、100単位/m
l:ストレプトマイシン、100μg/ml:アンフォテリシ
ンB、0.25μg/ml)を含むDMEMで370C、5% C02下で培
養した。ガーゼに残された羊膜は、再度滅菌した手術用
ハサミで断片化し、同様に0.2%トリプシンで30分間消
化した。トリプシン消化と細胞回収の操作を3回繰り返
し、上皮細胞を遠心で集め、3×105細胞/mlの細胞密度
で、10%子牛胎児血清及び上記と同様の抗生物質を含むD
MEMで370C、5% C02下で培養した。上皮細胞は、通常羊
膜一枚から5×107個細胞が分離できる。
【0031】羊膜間葉系の細胞は、上皮細胞が完全に取
り除かれた羊膜より、分離した。ガーゼ上に残された羊
膜をコラゲナーゼ(0.75mg/ml、和光純薬(株)製)、
DNAアーゼ(0.075mg/ml,シグマ社製)で、370C60分
間600rpmで振盪し、消化した。消化された羊膜をガーゼ
で越し、間葉系細胞を分離した。得られた間葉系細胞を
遠心で集め、4×105細胞/mlの密度で10%子牛胎児血清
を含むDMEMで370C、5%C02下で抗生物質(ペニシリンG、
100単位/ml:ストレプトマイシン、100μg/ml:アン
フォテリシンB、0.25μg/ml)存在下で培養した。間
葉系細胞は、通常羊膜一枚から5×106個細胞が分離で
きた。分離した羊膜由来上皮細胞と間葉系細胞の写真を
図1に示す。 試験例1.ヒト羊膜由来上皮細胞による糖尿病治療効果 (1)糖尿病マウスの作成 8-12週の免疫不全のSCID(sever combined immunodefici
ent )マウスをヒト羊膜由来上皮細胞(以下、単に「上
皮細胞」という。)又はヒト羊膜由来間葉系細胞(以
下、単に「間葉系細胞」という。)の移植動物として使
用した。SCIDマウスに250mg/kgのストレプトゾトシン
(streptozotocin:以下「STZ」という。)を濃度で腹
腔内投与する事によって糖尿病を誘発し、該マウスの体
重の低下や血糖値の上昇(>300mg/dl)を確認した。STZ
投与から1週間後、麻酔下で、マウス脾臓に1×106
細胞/0.1mlの上皮細胞または間葉系細胞を移植した。移
植マウスの血糖値は、尻尾から採血した血清について、
一日おきにアベンティスファーマ株式会社のダイアセン
サーを使用し同社の実験プロトコールに従って午前9-11
時の間に測定した。移植後2〜3週間経過後、血糖値が
正常範囲(<100mg/dl)に回復した後、マウスを開腹
し、脾臓および膵臓を切除し、以後の解析に供した。 (2)免疫染色 (1)で得られたマウス脾臓及び膵臓につき、10%ホル
マリン固定パラフィン切片を、4乃至6ミクロンに薄切
し、スライドグラスに貼付して作成し、使用した。
【0032】免疫染色又は蛍光免疫のための一次抗体と
して、以下のマウス由来モノクローナル抗体を使用し
た。抗ヒトインスリン抗体(オンコジーン社製:Ab-1/
1:400希釈)、抗ヒトb2-ミクログロブリン抗体(ファル
ミノーゲン社製:Col-2/1:800希釈)、及び、抗ヒトコ
ラーゲンタイプII抗体(シグマ社製:Tu-99/1:1000希
釈)。二次抗体としてはウサギ抗マウス抗体を使用し、
抗原検出システムとしてストレプトアビジン-ビオチン
法(SAB-POキット:ニチレイ(株)製)を使用した。但
し、ヒトコラーゲンタイプIIの検出に限り二次抗体とし
てFITC標識ウサギ抗マウス抗体を使用した。0.01M-pH6.
0クエン酸緩衝中で電子レンジで15分間加熱処理を行
い、脱パラフィン後、内因性パーオキシダーゼ阻止操作
(0.3%過酸化水素添加メタノール中に30分静止)を行
った。一次抗体結合反応は室温で1時間行い、ビオチン
標識二次抗体結合反応は室温で30分行い、パーオキシダ
ーゼ標識ストレプトアビジン(酵素試薬)は室温で30分結
合させ、その後DAB(ジアミノベンチジン)発色させ
た。 (3)PCRによる検討 (2)で得られたマウス脾臓及び膵臓にヒトの細胞が存
在することを検討するために、これら組織よりDNAを抽
出し、ヒト特異的なb2-ミクログロブリン遺伝子が存在
するか否かをPCR法で確認した。以下に詳細を記載す
る。
【0033】モレキュラーリサーチセンター社のDNAzol
を使って、同社の実験方法に従って(2)で得られたマ
ウス脾臓及び膵臓よりDNAを抽出した。得られたDNA1mg
を基質として、ヒトb2-ミクログロブリン遺伝子中のヒ
ト特異ヌクレオチド配列に基づき設計したプライマー、
5'GTGTCTGGGTTTCATCAATC-3'(センス鎖:配列番号
1)、及び、 5'-GGCAGGCATACTCATCTTTT-3'(アンチセ
ンス鎖:配列番号2)を用いて、アマーシャム社のRead
y-To-Go PCR Beadsを同社の実験プロトコールに従い使
用して、940C1分、560C1分、720C2分、30サイクルでP
CRを行った。PCR後得られたDNA鎖につき、2%アガロー
スゲルを用い100Vで一時間電気泳動を行い、紫外線
下で、ヒトb2-ミクログロブリン遺伝子に相当する163bp
のバンドを同定した。 (4)結果 8-12週の免疫不全のSCIDマウスにSTZ投与後2日目、血
糖値は300mg/dlを超え糖尿病が誘導できた。STZ投与後
一週間目に、上皮細胞または間葉細胞を脾臓に移植し
た。血糖値は、間葉細胞投与マウスでは3例中3例で高
値のままで低下せず、一方、上皮細胞投与マウスでは4
例中1例で高値のままで低下しなかったものの、3例で
正常範囲(<100mg/dl)の値に回復した (図2)。更に
血糖値が正常範囲に回復したマウスで、上皮細胞を移植
した脾臓において、ヒトインスリンの発現が免疫組織学
的に同定された (図3)。さらに同脾臓でヒトb2-ミク
ログロブリンが発現することが免疫組織学的に確認され
た(図3)。さらに、PCRにより同脾臓中にヒトb2-ミク
ログロブリン遺伝子の存在が確認できた。これらの結果
より、ヒト羊膜上皮細胞より、b 細胞が誘導されたこと
が確認された。
【0034】試験例2.ヒト羊膜由来間葉系細胞の軟骨
細胞への分化 分離した間葉系細胞をin vitroで100ng/mlのBone Morop
hogenic Protein (BMP) 存在下で、約1ヶ月間高分子乳
酸?ポリエチレングリコール(分子量約9500)と10%子
牛胎児血清を含むDMEMで370C、5% C02で抗生物質(ペニ
シリンG、100単位/ml:ストレプトマイシン、100μg
/ml:アンフォテリシンB、0.25μg/ml)存在下で共
培養後、軟骨細胞特異的なコラーゲンタイプIIの抗体
で下記のように蛍光免疫染色法により解析した。上記の
培養間葉系細胞をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄
し、100%メタノールで‐20℃で10分間、100%アセトン
で‐20℃1分間処理で細胞を固定した。次に抗ヒトコラ
ーゲンタイプII抗体(シグマ社製:Tu-99/1:1000希
釈)を用い室温で1時間反応させPBSで洗浄後、二次抗体
としてFITC標識ウサギ抗マウス抗体で室温で30分間反
応させた後PBSで洗浄した後、蛍光顕微鏡で観察した。
その結果、形態が変化した細胞にのみ特異的にヒトコラ
ーゲンタイプII遺伝子の発現が見られた (図4)。こ
の結果より、ヒト羊膜間葉系細胞より、軟骨細胞が誘導
できることが示された。
【0035】
【発明の効果】本発明を利用することにより、倫理的問
題の生じないように、再生医療技術を用い、糖尿病治療
薬を提供することが可能になり、または、糖尿病患者を
治療することが可能になる。
【0036】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Sankyo Company Limited <110> Nikaidoh, Toshio <120> A pharmaceutical composition comprising cells derived from human caul <130> 2002157KM <150>JP2001/372878 <151>2001-12-6 <160> 2 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 20 <212> DNA <213> Homo sapiens <223> Inventor: Nikaidoh, Toshio <400> 1 gtgtctgggt ttcatcaatc 20 <210> 2 <211> 20 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 2 ggcaggcata ctcatctttt 20
【図面の簡単な説明】
【図1】羊膜由来上皮細胞及び間葉系細胞図。
【図2】羊膜由来上皮細胞及び間葉系細胞投与マウスに
おける血糖値変動図。図中Mは間葉系細胞投与マウス、H
AEは上皮系細胞投与マウスの血糖値の変動を表す。
【図3】上皮細胞移植脾臓におけるヒトb2-ミクログロ
ブリン及びヒトインシュリンの発現を表す免疫組織染色
図。
【図4】培養羊膜由来間葉系細胞におけるヒトコラーゲ
ンタイプII遺伝子の発現図。左図は位相差顕微鏡写真で
あり、形態変化を起こした細胞が観察された。右図は抗
ヒトコラーゲンタイプII抗体による免疫染色図であり、
形態変化を起こした細胞にヒトコラーゲンタイプIIの発
現が観察された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/09 C12N 15/00 A Fターム(参考) 4B024 AA01 CA05 HA14 4B065 AA93 AC20 BD15 CA44 4C087 AA01 AA02 BB58 NA14 ZA96 ZA97 ZC35

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒト羊膜由来上皮細胞を有効成分とする医
    薬組成物。
  2. 【請求項2】ヒト羊膜由来上皮細胞を有効成分とする糖
    尿病治療剤。
  3. 【請求項3】ヒト羊膜由来上皮細胞を糖尿病患者に投与
    することを特徴とする糖尿病治療法。
  4. 【請求項4】ヒト羊膜由来間葉系細胞を有効成分とする
    医薬組成物。
  5. 【請求項5】ヒト羊膜由来間葉系細胞を有効成分とする
    骨代謝異常症治療剤。
  6. 【請求項6】ヒト羊膜由来間葉系細胞を骨代謝異常症患
    者に投与することを特徴とする骨代謝異常症治療法。
JP2002353205A 2001-12-06 2002-12-05 ヒト羊膜由来細胞含有医薬組成物 Withdrawn JP2003231639A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002353205A JP2003231639A (ja) 2001-12-06 2002-12-05 ヒト羊膜由来細胞含有医薬組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001372878 2001-12-06
JP2001-372878 2001-12-06
JP2002353205A JP2003231639A (ja) 2001-12-06 2002-12-05 ヒト羊膜由来細胞含有医薬組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003231639A true JP2003231639A (ja) 2003-08-19

Family

ID=27790550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002353205A Withdrawn JP2003231639A (ja) 2001-12-06 2002-12-05 ヒト羊膜由来細胞含有医薬組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003231639A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006001428A1 (ja) * 2004-06-28 2006-01-05 National University Of Corporation Hiroshima University 羊膜由来細胞の分化誘導方法及びその利用
WO2008099561A1 (ja) * 2007-02-14 2008-08-21 Japan Science And Technology Agency 抗菌性ペプチドを用いた細胞増殖促進剤及び該細胞増殖促進剤を含有する無血清培地を用いる細胞増殖促進方法
WO2013077428A1 (ja) * 2011-11-25 2013-05-30 国立大学法人 富山大学 羊膜間葉系幹細胞の調製方法および単離された羊膜間葉系幹細胞集団
US9085755B2 (en) 2004-08-16 2015-07-21 Cellresearch Corporation Pte Ltd. Isolation, cultivation and uses of stem/progenitor cells

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006001428A1 (ja) * 2004-06-28 2006-01-05 National University Of Corporation Hiroshima University 羊膜由来細胞の分化誘導方法及びその利用
US9085755B2 (en) 2004-08-16 2015-07-21 Cellresearch Corporation Pte Ltd. Isolation, cultivation and uses of stem/progenitor cells
US10363275B2 (en) 2004-08-16 2019-07-30 Cellresearch Corporation Pte Ltd Isolation, cultivation and uses of stem/progenitor cells
WO2008099561A1 (ja) * 2007-02-14 2008-08-21 Japan Science And Technology Agency 抗菌性ペプチドを用いた細胞増殖促進剤及び該細胞増殖促進剤を含有する無血清培地を用いる細胞増殖促進方法
JPWO2008099561A1 (ja) * 2007-02-14 2010-05-27 独立行政法人科学技術振興機構 抗菌性ペプチドを用いた細胞増殖促進剤及び該細胞増殖促進剤を含有する無血清培地を用いる細胞増殖促進方法
WO2013077428A1 (ja) * 2011-11-25 2013-05-30 国立大学法人 富山大学 羊膜間葉系幹細胞の調製方法および単離された羊膜間葉系幹細胞集団

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20240050460A1 (en) Pharmaceuticals That Promote Functional Regeneration of Damaged Tissues
EP3702459B1 (en) Method for improving fetal hemoglobin expression
Marinkovich et al. Gene therapy for epidermolysis bullosa
Mavilio et al. Correction of junctional epidermolysis bullosa by transplantation of genetically modified epidermal stem cells
Petek et al. Efficient KRT14 targeting and functional characterization of transplanted human keratinocytes for the treatment of epidermolysis bullosa simplex
WO1992015676A1 (en) Somatic cell gene therapy
JP2003527817A (ja) 遺伝子修飾したcd34−陰性付着成長性幹細胞および遺伝子療法におけるそれらの使用
CN110577931A (zh) 间断缺氧处理干细胞来源外泌体及在心肌组织中的应用
CN111944748A (zh) 一种用于治疗心肌梗死的高表达il-10的人脂肪间充质干细胞外泌体及其用途
JP5097387B2 (ja) 人工皮膚
Chen et al. Mesenchymal stem cells promote tumor progression via inducing stroma remodeling on rabbit VX2 bladder tumor model
JP2003231639A (ja) ヒト羊膜由来細胞含有医薬組成物
Wang et al. Immunomodulatory contribution of mast cells to the regenerative biomaterial microenvironment
WO2003047607A1 (fr) Compositions medicales contenant des cellules amniotiques humaines
CN111925983A (zh) 一种用于治疗心肌梗死的高表达il-10的人脂肪间充质干细胞外泌体的制备方法
Li et al. Galectin-1 promotes angiogenesis and chondrogenesis during antler regeneration
CN111349701A (zh) Rsph14基因用途、rsph14抑制剂用途、核酸分子、构建体及组合物
Gillette et al. Establishment and characterization of OS 99-1, a cell line derived from a highly aggressive primary human osteosarcoma
JP2021522865A (ja) 栄養要求性調節可能な細胞を使用する遺伝子療法の方法および組成物
WO2010021162A1 (ja) 骨組織再生用の細胞製剤
CN111549033B (zh) 慢病毒感染人表皮角质细胞株及其构建方法和应用
KR102654677B1 (ko) 편도 유래 중간엽 줄기세포 또는 이의 조정배지의 골수 세포 이동능 향상 예측을 위한 mmp-1 마커의 용도
JP4129516B2 (ja) 舌上皮前駆細胞の単離培養方法およびその分化誘導方法
Srivastava et al. Single-Cell RNA Sequencing Reveals B Cells Are Important Regulators in Fracture Healing
JPS61246197A (ja) Dna

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040816

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060207