JP2003230884A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JP2003230884A
JP2003230884A JP2002030519A JP2002030519A JP2003230884A JP 2003230884 A JP2003230884 A JP 2003230884A JP 2002030519 A JP2002030519 A JP 2002030519A JP 2002030519 A JP2002030519 A JP 2002030519A JP 2003230884 A JP2003230884 A JP 2003230884A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被電解水の水量が所定容量ではなく、所望の
電解水が得られない時は、無駄な電力の消費と余分な塩
素ガスを発生させず、使い勝手の良さと安全性を実現す
ることを目的とする。 【解決手段】 陽極室24と陰極室25からなる電解槽
20と、前記陰極室25にて生成される陰極水を貯水す
る貯水タンク30と、前記貯水タンク30に前記陰極水
を供給する陰極水供給手段と、前記電解槽20内の水位
を検出する水位検知手段34を備え、電解処理工程の後
に、被電解水の水位が所定範囲外の時は、貯水タンク3
0に前記陰極水を供給しないもので、被電解水の水量が
所定容量で無いときは、無駄な電力の消費と余分な塩素
ガスを発生させずにすむ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被電解水を電気分
解して生成するアルカリ性の電解水生成装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電解水生成装置には、水道等の給水設備
に接続され、流水状態で電解を行い、酸性水やアルカリ
水を生成する流水式と、給水設備に接続しない簡易、低
コスト構造で水を滞留状態で電解するバッチ方式があ
る。流水方式では即座に電解水が取水できるメリットが
あるが、酸化力の強い酸性水や還元力の強いアルカリ水
を得ようとすると、電極の大型化が必要となり装置全体
が大がかりなものとなる。一方、バッチ方式では滞留状
態で電解するため、簡易な構成で上記酸性水やアルカリ
水が得られやすい。
【0003】従来の電解装置としては、図8に示すよう
に、電解槽1に、隔膜2によって隔てられた陽極室3と
陰極室4を形成し、陽極室3には陽極5を、また陰極室
4には陰極6が隔膜1を介して対向配置され、陽極5,
陰極6は直流電源装置7に接続してある。また、8は開
閉自在な蓋である。9は制御回路であり、直流電源装置
による陽極5と陰極6への通電を制御する。10は陰極
室4で生成した電解イオン水の貯水タンクで、供給ポン
プ11により陰極室4から供給口12を経由し電解イオ
ン水が供給される。
【0004】この構成において、電解に際しては蓋8を
開放して被電解水として所定濃度に調整した食塩水を電
解槽に投入し、制御回路9によって陽極5と陰極6間に
電圧が印可され、通電時間に応じて所望のpHとなるよ
うに水が電気分解されて陽極室3には酸性水が、陰極室
4にはアルカリ水が生成され、供給ポンプ11により貯
水タンク10にアルカリ水が貯水される。この時、陽極
室5には陽極5の反応により食塩水の塩素イオンから塩
素ガスも生成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、給水口12の位置によっては、電解槽1
に投入された被電解水の水量が少ない場合や、電気分解
中に何らかの要因により電解槽1内の水位が低下した場
合、貯水タンク10に所望のアルカリ水が得られないに
も関わらず、塩素ガスが発生してしまうという問題を有
していた。
【0006】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、電解槽1内の被電解水の水位が所定の範囲外であれ
ば、電気分解処理を終了して無駄な電力の消費と余分な
塩素ガスの発生を抑えることができ、使用勝手の良い安
全な電解水生成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るために本発明は、陽極を有する陽極室と陰極を有する
陰極室からなる電解槽と、前記陰極室にて生成される陰
極水を貯水する貯水タンクと、前記貯水タンクに前記陰
極水を供給する陰極水供給手段と、前記電解槽内の被電
解水の水位を検出する水位検知手段を備えた電解水生成
装置において、前記電解水生成装置は、前記陽極と陰極
に電圧を印加して前記電解槽内の被電解水を電解する電
解処理工程と、前記電解処理工程の後に、前記陰極水供
給手段が前記貯水タンクに前記陰極水を供給する陰極水
供給処理工程を有するとともに、被電解水の水位が所定
範囲外の時は、前記陰極水供給処理工程に移行しない電
解水生成装置である。
【0008】これによって、電解槽内の被電解水の水位
が、所定値範囲外であれば、水位検知手段がそれを検知
し、制御手段が後処理工程の後の停止状態へと被電解水
の電気分解の制御状態を移行させるので、電解槽内の被
電解水が不足している時や、使用者の被電解水の投入忘
れが発生した時は、電解処理を中止、または行わないで
終了するので、無駄な電力の消費と余分な塩素ガスを発
生させることもないので、使い勝手の良さと安全性を実
現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、陽極を
有する陽極室と陰極を有する陰極室からなる電解槽と、
前記陰極室にて生成される陰極水を貯水する貯水タンク
と、前記貯水タンクに前記陰極水を供給する陰極水供給
手段と、前記電解槽内の被電解水の水位を検出する水位
検知手段を備えた電解水生成装置において、前記電解水
生成装置は、前記陽極と陰極に電圧を印加して前記電解
槽内の被電解水を電解する電解処理工程と、前記電解処
理工程の後に、前記陰極水供給手段が前記貯水タンクに
前記陰極水を供給する陰極水供給処理工程を有するとと
もに、被電解水の水位が所定範囲外の時は、前記陰極水
供給処理工程に移行しない電解水生成装置である。
【0010】これによって、電解槽内の被電解水の水位
が、所定値範囲外であれば、水位検知手段がそれを検知
し、制御手段が後処理工程の後の停止状態へと被電解水
の電気分解の制御状態を移行させるので、電解槽内の被
電解水が不足している時や、使用者の被電解水の投入忘
れが発生した時は、電解処理を中止、または行わないで
終了するので、無駄な電力の消費と余分な塩素ガスを発
生させることもないので、使い勝手の良さと安全性を実
現することができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、水位異常を報知
する第1の報知手段を有し、被電解水の水位が所定範囲
外になると前記第1の報知手段にて報知を行う請求項1
記載の電解水生成装置で、使用者が投入忘れや過剰投入
を認識することができ、使用勝手を向上することができ
る。
【0012】請求項3に記載の発明は、電解処理工程の
前に、被電解水の水位が所定の範囲内であることを確認
する前処理工程を有し、被電解水の水位が所定の範囲外
であれば、所定の範囲内になるまで、前処理工程にて待
機する請求項1または2記載の電解水生成装置で、使用
者が被電解水の投入忘れに気が付いて、所定水位まで被
電解水を投入すると、水位検知手段の検知する水位が所
定範囲内となり、制御手段が電解処理工程に移行させ、
電解処理を開始するので、再度電解水の生成の開始操作
を行う必要がなく使用性を向上することができる。
【0013】請求項4に記載の発明は、陰極水供給手段
が貯水タンクに陰極水を供給した以後、水位検知手段の
異常診断を行う水位検知手段診断工程を有する請求項1
〜3のいずれか1項に記載の電解水生成装置で、水位検
知手段の検知する水位が所定範囲外であれば正常、所定
範囲内であれば異常と判断して水位検知手段の異常診断
を行い、水位検知手段による水位検知の信頼性を向上す
ることができる。
【0014】請求項5に記載の発明は、水位検知手段の
異常を報知する第2の報知手段を有し、水位検知手段が
異常である場合は、前記第2の報知手段で報知を行う請
求項4記載の電解水生成装置で、水位検知手段が異常で
ある場合は、使用者が認識でき、水位検知手段が異常時
の対応を容易にすることが出来る。
【0015】請求項6に記載の発明は、水位検知手段の
異常を記憶する記憶手段と、水位検知手段の異常を報知
する第2の報知手段を有し、水位検知手段診断工程にお
いて、水位検知手段の正常、もしくは異常を前記記憶手
段に記憶させ、電解処理工程の前の前処理工程にて、前
記記憶手段に記憶した内容を確認し、異常であれば前記
第2の報知手段にて報知を行う請求項4記載の電解水生
成装置で、水位検知手段が異常の状態で終了し、次に電
解水の生成処理を開始する時にも、記憶手段に記憶され
た水位検知手段の異常情報により、第2の報知手段にて
水位検知手段の異常を報知するので、異常であれば使用
者が電解水の生成処理開始の操作を行った時には、確実
に水位検知手段の異常を認識することができる。
【0016】請求項7に記載の発明は、記憶手段に記憶
した内容を確認し異常であれば、前処理工程において待
機する請求項6記載の電解水生成装置で、水位検知手段
が異常で水位を判断できない状態では電解処理を行わ
ず、電解水の生成処理の信頼性を向上することができ
る。
【0017】請求項8に記載の発明は、記憶手段に記憶
した内容を確認し異常であれば、停止状態に移行する請
求項6記載の電解水生成装置で、水位検知手段が異常で
水位を判断できない状態では電解処理を行わず、電解水
の生成処理の信頼性を向上することができると共に、処
理が正常に行えない状態での無駄な電力を無くすことが
できる。
【0018】請求項9に記載の発明は、記憶手段に記憶
した内容を確認し異常であれば、陰極水供給手段が貯水
タンクに陰極水を供給した以後、水位検知手段の異常診
断を再度行う請求項6記載の電解水生成装置で、異常診
断を再度行って、水位検知手段が正常であれば、記憶手
段に記憶している内容を異常から正常に更新するよう動
作し、水位検知手段の異常診断の精度を向上することが
できる。
【0019】請求項10に記載の発明は、陽極室と陰極
室に被電解水を供給する給水手段と、電解処理工程の前
に、被電解水の水位が所定の水位よりも高いことを確認
する前処理工程を有し、前記前処理工程において被電解
水の水位が所定の水位以下であれば、所定の水位になる
まで前記給水手段にて被電解水を供給した後、電解処理
工程に移行する請求項1記載の電解水生成装置で、電解
槽の水位が所定の水位より低く、被電解水が不足してい
る時は、前処理工程において所定の水位になるまで給水
手段が電解槽へ被電解水の供給を行ってから電解処理を
行うので、被電解水が不足している時でも、使用者の手
を煩わせること無く、使用性を向上すると共に、所定の
水量にて、電解処理を行えるので、電解水生成の精度を
向上する事ができる。
【0020】請求項11に記載の発明は、給水手段が被
電解水を供給する時に水位検知手段の異常診断を行う請
求項10記載の電解水生成装置で、前処理工程において
水位検知手段が被電解水の供給前では水位が所定値より
低いと検知し、供給後では水位が所定値であると検知す
れば、制御手段が水位検知手段は正常であると判断する
ので、電解処理の前に水位検知手段が正常に水位の検知
を行えることが確認でき、電解水生成の精度を向上する
ことができる。
【0021】請求項12に記載の発明は、前処理工程で
の水位検知手段の異常診断において、水位検知手段が正
常であれば、電解処理工程に移行する請求項11記載の
電解水生成装置で、使用性を向上することができる。
【0022】請求項13に記載の発明は、前処理工程で
の水位検知手段の異常診断において、水位検知手段が正
常であれば、第2の報知手段による報知を中止する請求
項6、11または12のいずれか1項に記載の電解水生
成装置で、水位検知手段が異常から復帰したときは、復
帰したことを使用者が認識できる。
【0023】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0024】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例
における電解水生成装置の正面図であり、図2は同第1
の実施例における電解水生成装置の側面図であり、図3
は同第1の実施例における電解水生成装置の平面図であ
る。
【0025】図4は本発明の第1の実施例における電解
水生成装置の動作ブロック図であり、図5は同第1の実
施例における電解水の生成処理のタイムチャートを示
す。
【0026】この実施例は、陽極室に投入される食塩水
と陰極室に投入される水道水等の原水(以下、原水とい
う)を被電解水として電気分解を行い、電解水としては
アルカリ水を採取して、洗浄水として用いた場合を示
す。
【0027】図1、図2において、20は上端の給水口
21を蓋22により閉じると密閉状態となる電解槽であ
り、イオン透過性の隔膜23によって陽極室24と陰極
室25が形成されており、陽極26および陰極27が隔
膜23を介して対向に位置されている。陰極室25は給
水口21付近が広く、ある点から下は狭くなる形状とな
っており、陰極室25の給水口21付近より、陰極水出
口28が設けられ、陽極室24の下方には陽極室出口2
9が設けられている。陽極室24と陰極室25の形状が
異なるのは、陰極室25の形状と陰極水出口28の位置
により、得られるアルカリ水水量を形状と位置にて設定
しているためである。
【0028】30は陰極室25で生成されたアルカリ水
を貯水するための貯水タンクであり、生成された陰極水
が、陰極水供給手段31により陰極水出口28から陰極
水供給パイプ32を経由して貯水タンク30に供給され
る構成となっている。
【0029】33は、陽極室24で生成された酸性水を
排水するために貯水しておく排水タンクであり、陽極水
出口29から排水タンク33に排出される構成となって
いる。
【0030】34は水位検知手段であり、水位検知手段
34が被電解水に浸水していれば、水位正常と検知し、
浸水していなければ水位不足であり、水位異常と検知す
る。
【0031】35は、飽和食塩水を入れておく食塩水タ
ンクであり、食塩水パイプ36を経由して陽極室24に
所定容量が供給される。所定容量は、陽極室24に投入
される水の容量に対して、陽極室24内の食塩水濃度が
所定濃度となる容量とする。
【0032】図3において、37は、一連の処理を開始
させるための開始スイッチであり、38は処理中である
ことを表示する運転LEDであり、水位検知手段34の
検知する水位異常を報知する第1の報知手段と、水位検
知手段34の異常を報知する第2の報知手段を兼ねる。
【0033】図4において、40は、電解水位生成の一
連の処理を制御する制御手段であり、41は、食塩水タ
ンク35の飽和食塩水を陽極室24へと供給する食塩水
供給手段であり、42は、水位検知手段34の異常診断
の結果を記憶する記憶手段である。電気分解は陽極26
と陰極27の間に直流電圧源(図示せず)により通電す
ることで行われるが、陽極26と陰極27と直流電源と
で電解手段43を構成する。
【0034】以下、上記構成による動作について説明す
る。
【0035】制御手段40は、図5のタイムチャートに
示すように、前処理工程、電解処理工程、後処理工程、
終了処理の順にアルカリ水生成の処理を行う。処理終了
は、陽極26−陰極17間通電、運転LED表示等の負
荷を全てオフした状態である。
【0036】使用者は、まず、給水口21より電解槽2
0の陽極室24と陰極室25に原水を投入し、蓋22を
閉じ、開始スイッチを押す。
【0037】また、使用者は予め、食塩水タンク35に
飽和食塩水を入れておく。
【0038】制御手段40は、開始スイッチを押される
と、機器の運転を開始し、運転LEDを点灯させ、前処
理工程の記憶手段確認工程の動作に移行する。制御手段
40は記憶手段42に記憶されている水位検知手段34
が正常であるか異常であるかの情報を読み出し、正常で
あれば水位確認工程に移行する。
【0039】水位確認工程においては、電解槽20に投
入された原水の量が所定量あり、所定水位に到達してい
れば、水位検知手段34は水位正常と検知し、制御手段
40は、水位が正常であれば食塩水供給工程に移行す
る。
【0040】電解槽20に投入した原水の水量が少な
く、水位検知手段34が浸水しておらず水位異常を検知
すると、制御手段40は、食塩水供給工程に移行せず、
水位確認工程で待機し、運転LED38の表示を、点灯
から、0.5秒オン−0.5秒オフ(以降、第1の異常
表示という)の点滅に切り換え、水位異常であることを
使用者に報知する。使用者が、異常表示に気が付き、水
位検知手段34が浸水するまで原水を注ぎ足すと、水位
検知手段34は正常を検知し、制御手段40は、食塩水
供給工程に移行することにより、水位が正常になってか
ら処理を進めるので、アルカリ水のphの精度が向上
し、また、使用者が、原水の投入不足に容易に気が付く
ことができると共に、水位が正常に復帰した場合は、処
理を継続するので使用性も向上することができる。
【0041】食塩水供給工程に移行すると、制御手段4
0は食塩水供給手段41を陽極室24の食塩水濃度が所
定濃度となるような所定時間、動作させて、食塩水タン
ク35内の飽和食塩水を食塩水供給パイプを経由して陽
極室24に供給する。これにより、陽極室24に投入さ
れていた原水と飽和食塩水が混合され、所定濃度の食塩
水となる。そして食塩水を供給し終わると電解処理工程
に工程移行する。この工程までは、制御手段40は陽極
26と陰極27の通電をオフしている。
【0042】電解処理工程に移行すると、制御手段40
は、陽極26と陰極27への通電を開始し、被電解水の
電気分解を開始し、所望のアルカリ水phに対応した所
定時間、電気分解を行った後、陰極水供給工程に移行す
る。
【0043】電解処理工程終了時には、陽極室24には
酸性水が、陰極室25にはアルカリ水が生成されてお
り、また、更に副産物として塩素ガスも発生している。
【0044】水位確認工程終了後、何らかの原因によ
り、電解挿20中の被電解水が漏れ、水位が低下が発生
すると、低下後に食塩水供給を行えば、生成されるアル
カリ水のphが所望のphから外れ、また、電解処理工
程中に水位の低下が発生すれば、所定の水量のアルカリ
水が得られなくなってしまう。制御手段40は、食塩水
供給工程以後、水位検知手段21が水位異常を検知する
と、運転LED38の表示を第1の異常表示に切り換
え、処理終了へと移行させ、陽極26−陰極27間の通
電をオフすることにより、無駄な電力の消費と余分な塩
素ガスの発生をなくすことができる。尚、水位異常で終
了したときは、運転LEDの表示を第1の異常表示のま
ま継続することにより、異常が発生したことを使用者が
認識することができる。
【0045】陰極水供給工程において、制御手段40
は、陰極水供給手段を所定時間動作させて陰極室25の
陰極水出口28から、アルカリ水を貯水タンク30へと
供給した後、水位検知手段診断工程に移行する。
【0046】水位検知手段診断工程においては、陰極室
25のアルカリ水は貯水タンク30へ供給されているの
で、水位検知手段34は、水位が低いと検知しているは
ずである。この工程においては、以前の工程とは逆の判
断となり、水位検知手段34が浸水していると検知する
と、制御手段40は、水位検知手段34が異常であると
判断し、運転LED38の表示を0.25秒オン−0.
25秒オフの点滅(以後、第2の異常表示という)に切
り換える。また、記憶手段42に水位検知手段34が異
常であることを記憶させる。
【0047】水位検知手段34が、水位が低いと検知す
れば、制御手段40は、水位検知手段34が正常である
と判断し、記憶手段42に水位検知手段34が正常であ
ることを記憶させ、処理終了へと移行する。
【0048】水位検知手段34が異常で処理が終了し、
使用者が気が付かないまま、次回の処理を行うと、原水
を投入し忘れても、水位検知手段34は、浸水している
と検知して処理を継続してしまう。
【0049】そこで、記憶手段確認工程において、制御
手段40が、記憶手段42の内容を読み出し、水位検知
手段34が異常である内容が記憶されていれば、運転L
EDの表示を第2の異常表示にすることにより、使用者
が開始スイッチ37を操作した時に、水位検知手段34
が異常であることを認識することができ、使用性を更に
向上することができる。また、異常であれば、記憶手段
確認工程で待機させることにより、第2の異常表示を継
続し、水位検知手段34の異常を確実に認識することが
できる。
【0050】また、記憶手段42の内容が異常であれ
ば、制御手段40が処理終了に移行することにより、水
位検知手段34に異常が発生した時の処理の余剰電力を
削減することができる。
【0051】また、記憶手段42の内容が異常であれ
ば、制御手段40が陰極水供給工程に移行することによ
り、陰極水供給工程で、陰極室25の原水を貯水タンク
30へ供給した後、水位検知手段診断工程へ移行し、水
位検知手段34が確実に浸水していない状態で、再度、
制御手段40が、水位検知手段34の異常診断を行うの
で、水位検知手段34の検知動作の信頼性を向上するこ
とができる。
【0052】(実施例2)図2は本発明の第2の実施例
における電解水生成装置の動作のブロック図である。図
2において第1の実施例と異なるのは、電解槽20に原
水を供給する原水供給手段を設け、制御手段50を原水
供給手段51も制御するようにした点である。原水供給
手段51と食塩水供給手段41とで、電解槽20に被電
解水を供給する給水手段52を構成する。図7に第2の
実施例における電解水の生成処理のタイムチャートを示
す。
【0053】以下、その動作を説明する。図7に示すよ
うに、制御手段50は、前処理工程として電解槽20の
水位が所定の水位となるまで原水を供給する原水供給工
程と、水位検知手段34の異常診断を行う初期異常診断
工程と、食塩水を供給する食塩水供給工程を有してい
る。
【0054】制御手段50は、開始スイッチを押される
と、機器の運転を開始し、運転LEDを点灯させ、前処
理工程の原水供給工程に移行する。
【0055】原水供給工程に移行すると、制御手段50
は、先ず水位検知手段34が浸水しているかどうかを判
断し、記憶すると同時に浸水していれば、電解槽20に
所定の水量の原水が投入されていると判断して、次の工
程に移行する。
【0056】水位検知手段34が浸水していないと判断
すると、原水供給手段51に原水を供給させ、水位検知
手段34が浸水すると、電解槽20に所定水量の原水が
投入されたと判断して原水供給手段51の原水供給を停
止し、次の工程に移行することにより、初期に電解槽2
0の水量が不足していても、異常と判断するのではな
く、原水を補給して処理を継続するので、使い勝手を向
上することができる。
【0057】また、原水供給工程において、制御手段5
0が原水が電解槽20に満たされ水位検知手段34が浸
水する所定の時間の間、原水供給手段51を動作させ
て、電解槽20に原水を供給して、初期異常診断工程に
移行すると、水位検知手段34は、浸水しているはずで
あるから、水位検知手段34が浸水していないと検知し
ていれば、制御手段50は、水位検知手段34が異常で
あると判断して、運転LEDの表示を第2の異常表示に
切り換え、処理終了に移行させる。この時、第2の異常
表示は、使用者に水位検知手段34が異常であることを
報知するために継続する。水位検知手段34が浸水して
いると判断すれば、制御手段50は、水位検知手段34
が正常でると判断して、電解処理工程に移行する。この
時、前回の動作で、水位検知手段34の異常で終了し、
異常解除後の動作であれば、第2の異常表示を解除して
運転LEDを点灯し、処理を継続する。電解処理工程以
後の動作については、第1の実施例と同様である。
【0058】これにより、第1の実施例で説明した異常
診断工程による水位検知手段34の異常診断とで、水位
検知手段34の浸水の誤検知と非浸水の誤検知の異常、
両方の診断を行え、水位検知手段34の信頼性を更に向
上することができる。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、被電解水
の水量が、所定容量ではなく、所望の電解水が得られな
い時は、無駄な電力の消費と余分な塩素ガスを発生させ
ることもないので、使い勝手の良さと安全性を実現で
き、被電解水の水量の検知精度も向上することができる
電解水生成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における電解水生成装置
の正面図
【図2】同電解水生成装置の側面図
【図3】同電解水生成装置の平面図
【図4】同電解水生成装置の動作ブロック図
【図5】同電解水生成装置の動作のタイムチャート
【図6】本発明の第2の実施例における電解水生成装置
の動作ブロック図
【図7】同電解水生成装置のタイムチャート
【図8】従来の電解水生成装置の概略構成図
【符号の説明】
20 電解槽 23 隔膜 24 陽極室 25 陰極室 26 陽極 27 陰極 30 貯水タンク 31 陰極水供給手段 34 水位検知手段 40 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中尾 浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA03 DB07 DB08 EA02 EB01 EB04 EB12 EB37 EB39 ED13 GA04 GC04

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極を有する陽極室と陰極を有する陰極
    室からなる電解槽と、前記陰極室にて生成される陰極水
    を貯水する貯水タンクと、前記貯水タンクに前記陰極水
    を供給する陰極水供給手段と、前記電解槽内の被電解水
    の水位を検出する水位検知手段を備えた電解水生成装置
    において、前記電解水生成装置は、前記陽極と陰極に電
    圧を印加して前記電解槽内の被電解水を電解する電解処
    理工程と、前記電解処理工程の後に、前記陰極水供給手
    段が前記貯水タンクに前記陰極水を供給する陰極水供給
    処理工程を有するとともに、被電解水の水位が所定範囲
    外の時は、前記陰極水供給処理工程に移行しない電解水
    生成装置。
  2. 【請求項2】 水位異常を報知する第1の報知手段を有
    し、被電解水の水位が所定範囲外になると前記第1の報
    知手段にて報知を行う請求項1記載の電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 電解処理工程の前に、被電解水の水位が
    所定の範囲内であることを確認する前処理工程を有し、
    被電解水の水位が所定の範囲外であれば、所定の範囲内
    になるまで、前処理工程にて待機する請求項1または2
    記載の電解水生成装置。
  4. 【請求項4】 陰極水供給手段が貯水タンクに陰極水を
    供給した以後、水位検知手段の異常診断を行う水位検知
    手段診断工程を有する請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の電解水生成装置。
  5. 【請求項5】 水位検知手段の異常を報知する第2の報
    知手段を有し、水位検知手段が異常である場合は、前記
    第2の報知手段で報知を行う請求項4記載の電解水生成
    装置。
  6. 【請求項6】 水位検知手段の異常を記憶する記憶手段
    と、水位検知手段の異常を報知する第2の報知手段を有
    し、水位検知手段診断工程において、水位検知手段の正
    常、もしくは異常を前記記憶手段に記憶させ、電解処理
    工程の前の前処理工程にて、前記記憶手段に記憶した内
    容を確認し、異常であれば前記第2の報知手段にて報知
    を行う請求項4記載の電解水生成装置。
  7. 【請求項7】 記憶手段に記憶した内容を確認し異常で
    あれば、前処理工程において待機する請求項6記載の電
    解水生成装置。
  8. 【請求項8】 記憶手段に記憶した内容を確認し異常で
    あれば、停止状態に移行する請求項6記載の電解水生成
    装置。
  9. 【請求項9】 記憶手段に記憶した内容を確認し異常で
    あれば、陰極水供給手段が貯水タンクに陰極水を供給し
    た以後、水位検知手段の異常診断を再度行う請求項6記
    載の電解水生成装置。
  10. 【請求項10】 陽極室と陰極室に被電解水を供給する
    給水手段と、電解処理工程の前に、被電解水の水位が所
    定の水位よりも高いことを確認する前処理工程を有し、
    前記前処理工程において被電解水の水位が所定の水位以
    下であれば、所定の水位になるまで前記給水手段にて被
    電解水を供給した後、電解処理工程に移行する請求項1
    記載の電解水生成装置。
  11. 【請求項11】 給水手段が被電解水を供給する時に水
    位検知手段の異常診断を行う請求項10記載の電解水生
    成装置。
  12. 【請求項12】 前処理工程での水位検知手段の異常診
    断において、水位検知手段が正常であれば、電解処理工
    程に移行する請求項11記載の電解水生成装置。
  13. 【請求項13】 前処理工程での水位検知手段の異常診
    断において、水位検知手段が正常であれば、第2の報知
    手段による報知を中止する請求項6、11または12の
    いずれか1項に記載の電解水生成装置。
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