JP2003229600A - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子

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JP2003229600A
JP2003229600A JP2002292557A JP2002292557A JP2003229600A JP 2003229600 A JP2003229600 A JP 2003229600A JP 2002292557 A JP2002292557 A JP 2002292557A JP 2002292557 A JP2002292557 A JP 2002292557A JP 2003229600 A JP2003229600 A JP 2003229600A
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semiconductor
emitting device
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Junichi Nakamura
淳一 中村
Kazuaki Sasaki
和明 佐々木
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Sharp Corp
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    • H01L33/06Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a quantum effect structure or superlattice, e.g. tunnel junction within the light emitting region, e.g. quantum confinement structure or tunnel barrier
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    • H01L33/26Materials of the light emitting region
    • H01L33/30Materials of the light emitting region containing only elements of group III and group V of the periodic system

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短波長のAlGaInP系半導体発光素子に
おいて、活性層での電子・正孔の発光再結合確率を上げ
て、輝度を高めること 【解決手段】 発光部は、n型GaAs基板11上に順
次成長された下部クラッド層12、活性層13及び上部
クラッド層15を有している。活性層13と上部クラッ
ド層15との間にはp型GaP層14が介在している。
活性層13、p型GaP層14及び上部クラッド層15
の接合を形成する前のバンドプロファイルでは、p型G
aP層14における伝導帯下端のエネルギー位置が、上
部クラッド層15における伝導帯下端のエネルギー位置
よりも0.05eV〜1.0eV高くなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体発光素子、
特に、AlGaInP系半導体を発光部に用いた半導体
発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】高輝度の半導体発光素子を形成するに
は、活性層の発光効率を高め、活性層への電流注入量を
高め、活性層から発せられた光を素子外部へ取出す効率
を高めることが必要である。
【0003】発光部への電流注入量を高めるためには、
電流拡散層や、動作電圧を高めることなく電流注入量を
高めることができる中間層等が有効であるが、同時に、
注入した電流(電子・正孔)を逃がすこと無く活性層に
閉じ込めて発光再結合に寄与する電子・正孔を多くする
ことが必要である。この電子・正孔を発光層に閉じ込め
る手段として、ダブルヘテロ(以下、「DH」と言
う。)構造が広く用いられている。
【0004】DH構造は、活性層よりも広いバンドギャ
ップを持つ半導体で活性層を挟むことで、活性層の上下
端に電子・正孔が越えにくいエネルギーバリアを形成す
ることにより電子・正孔を逃がしにくくし、電子・正孔
が発光再結合に寄与する確率を高めることができる。
【0005】活性層にAlGaInP系半導体を用いた
半導体発光素子でもDH構造は広く用いられている(特
許文献1および特許文献2を参照)。
【0006】図10に、DH構造を有する従来の半導体
発光素子を示す。
【0007】上記半導体発光素子によれば、図10に示
すように、n−GaAs基板101上に、所望のバッフ
ァ層102に加え、n−AlGaInPクラッド層10
3、AlGaInP活性層104及びp−AlGaIn
Pクラッド層105が順次積層される。さらに、そのp
−AlGaInPクラッド層105上には、GaP電流
拡散層106や、図示しないが、その他に電流阻止層、
保護層、中間バンドギャップ層及び保護層などが順次積
層される。そして、GaP電流拡散層106の上方にp
型電極107、n−GaAs基板101下にn型電極1
08を蒸着によりそれぞれ形成する。その後、n−Ga
As基板101、p型電極107及びn型電極108な
どが所望の形状に成形などして、半導体発光素子が完成
する。
【0008】上記半導体発光素子では、n型クラッド層
103及びp型クラッド層105に(Al
1−xIn1−yP(x=約0.7、y=約0.
5)の組成の半導体が使用されているが、一般的のAl
GaInP系半導体の半導体発光素子では、クラッド層
の組成としては(AlGa1−xIn1−y
(0.7≦x≦1.0、y=約0.5)の半導体がよく
用いられる。
【0009】図11に、従来の半導体発光素子における
活性層近傍のバンドプロファイルを示す。
【0010】図11に示すように、上下クラッド層が活
性層よりも広いバンドギャップを有しているから、活性
層の両外側にエネルギーバリアが形成される。これによ
り、その活性層に注入された電子・正孔が活性層から外
へ逃げる現象、つまりオーバーフローが抑制される。そ
の結果、電子・正孔が活性層で発光再結合する確率が高
くなって、高輝度の半導体発光素子を得ることができ
る。
【0011】
【特許文献1】特開平5−335619号公報 (第2
頁、第0003段落)
【特許文献2】特開平4−229665号公報 (第2
頁、第0003段落と第0004段落)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、素子
外部から注入された電子・正孔を活性層に多く閉じ込め
る手法としてDH構造が用いられたていたが、活性層か
ら発せられる光の波長が短いものでは、活性層のバンド
ギャップが広くなり、活性層とクラッド層とのバンドギ
ャップの差が小さくなる。
【0013】このように、上記活性層とクラッド層との
バンドギャップ差が小さくなると、電子・正孔に対する
エネルギーバリアが小さくなる。その結果、上記クラッ
ド層による電子・正孔の閉じ込め効果が小さくなるた
め、電子・正孔は活性層から逃げ易くなる。つまり、上
記電子・正孔は活性層からオーバーフローし易くなる。
このような原因により、短波長の半導体発光素子では発
光効率が落ち、高輝度の半導体発光素子が得られにくい
という問題点が有った。
【0014】なお、電子・正孔の中でも、正孔は移動度
が低いためにオーバーフローし難いが、電子は正孔に比
べて数十倍移動度が高いためにオーバーフローし易い。
【0015】具体的には、AlGaInP系半導体発光
素子では、発光波長が590nmより長いものではオー
バーフローは問題とならないが、590nm以下の発光
波長を持つものでは、オーバーフローが顕著となり、こ
のオーバフローが輝度低下の原因となっている。
【0016】図12に、半導体発光素子における発光波
長と外部量子効率との関係を表わすグラフを示す。
【0017】図12から分るように、大よそ590nm
から、これより短い発光波長を有する半導体発光素子で
は、特に電子のオーバーフローが顕著となって、発光効
率が落ち、輝度が低くなる。このような原因により、短
波長の半導体発光素子では発光効率が落ち、高輝度の半
導体発光素子が得られにくい。
【0018】本発明は、上記問題点を解決するためのも
ので、その目的は、短波長のAlGaInP系半導体発
光素子において、活性層での電子・正孔の発光再結合確
率を上げて、輝度を高めることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の半導体発光素子は、化合物半導体基板上に
順次形成された第1導電型クラッド層、活性層及び第2
導電型クラッド層を備えた半導体発光素子において、上
記活性層がAlGaInP系半導体からなり、上記活性
層から発せられる光の波長が590nm以下であり、上
記活性層と上記第1導電型クラッド層または上記第2導
電型クラッド層との間に半導体層が介在していて、上記
活性層と上記半導体層、及び、上記半導体層と上記第1
導電型クラッド層または上記第2導電型クラッド層との
接合を形成する前のバンドプロファイルにおいて、上記
半導体層における伝導帯下端のエネルギー位置が、上記
第2導電型クラッド層における伝導帯下端のエネルギー
位置よりも0.05eV〜1.0eV高いことを特徴と
している。
【0020】上記構成の半導体発光素子によれば、上記
半導体層が活性層と第1導電型クラッド層または第2導
電型クラッド層との間に介在していることにより、その
半導体層が電子に対してエネルギーバリアとして働き、
活性層からの電子のオーバーフローが抑制される。その
結果、上記活性層での電子・正孔の発光再結合確率が向
上して、半導体発光素子の輝度を高めることができる。
【0021】本明細書において、第1導電型とは、p型
またはn型を意味する。また、第2導電型とは、第1導
電型がp型の場合はn型、n型の場合はp型を意味す
る。
【0022】また、本発明の半導体発光素子は、化合物
半導体基板上に順次形成された第1導電型クラッド層、
活性層及び第2導電型クラッド層を備えた半導体発光素
子において、上記活性層がAlGaInP系半導体から
なり、上記活性層から発せられる光の波長が590nm
以下であり、上記活性層と上記第1導電型クラッド層ま
たは上記第2導電型クラッド層との間に半導体層が介在
していて、上記半導体層における伝導帯下端の最も高い
エネルギー位置が、上記第2導電型クラッド層における
伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.02eV〜1.
0eV高いことを特徴としている。
【0023】上記構成の半導体発光素子によれば、上記
半導体層が活性層と第1導電型クラッド層または第2導
電型クラッド層との間に介在していることにより、その
半導体層が電子に対してエネルギーバリアとして働き、
活性層からの電子のオーバーフローが抑制される。その
結果、上記活性層での電子・正孔の発光再結合確率が向
上して、半導体発光素子の輝度を高めることができる。
【0024】また、本発明の半導体発光素子は、化合物
半導体基板上に順次形成された第1導電型クラッド層、
活性層、第1の第2導電型クラッド層及び第2の第2導
電型クラッド層を備えた半導体発光素子において、上記
活性層がAlGaInP系半導体からなり、上記活性層
から発せられる光の波長が590nm以下であり、上記
第1の第2導電型クラッド層と上記第2の第2導電型ク
ラッド層との間に少なくとも1層の半導体層が介在して
いて、上記第1の第2導電型クラッド層と上記半導体
層、及び、上記半導体層と上記第2の第2導電型クラッ
ド層との接合を形成する前のバンドプロファイルにおい
て、上記半導体層における伝導帯下端のエネルギー位置
が、上記第2の第2導電型クラッド層における伝導帯下
端のエネルギー位置よりも0.05eV〜1.0eV高
いことを特徴としている。
【0025】上記構成の半導体発光素子によれば、上記
半導体層が第1の第2導電型クラッド層と第2の第2導
電型クラッド層との間に介在していることにより、その
半導体層が電子に対してエネルギーバリアとして働き、
活性層からの電子のオーバーフローが抑制される。その
結果、上記活性層での電子・正孔の発光再結合確率が向
上して、半導体発光素子の輝度を高めることができる。
【0026】また、本発明の半導体発光素子は、化合物
半導体基板上に順次形成された第1導電型クラッド層、
活性層、第1の第2導電型クラッド層及び第2の第2導
電型クラッド層を備えた半導体発光素子において、上記
活性層がAlGaInP系半導体からなり、上記活性層
から発せられる光の波長が590nm以下であり、上記
第1の第2導電型クラッド層と上記第2の第2導電型ク
ラッド層との間に少なくとも1層の半導体層が介在して
いて、上記半導体層における伝導帯下端の最も高いエネ
ルギー位置が、上記第2の第2導電型クラッド層におけ
る伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.02eV〜
1.0eV高いことを特徴としている。
【0027】上記構成の半導体発光素子によれば、上記
半導体層が第1の第2導電型クラッド層と第2の第2導
電型クラッド層との間に介在していることにより、その
半導体層が電子に対してエネルギーバリアとして働き、
活性層からの電子のオーバーフローが抑制される。その
結果、上記活性層での電子・正孔の発光再結合確率が向
上して、半導体発光素子の輝度を高めることができる。
【0028】また、本発明の半導体発光素子は、化合物
半導体基板上に順次形成された第1の第1導電型クラッ
ド層、第2の第1導電型クラッド層、活性層及び第2導
電型クラッド層を備えた半導体発光素子において、上記
活性層がAlGaInP系半導体からなり、上記活性層
から発せられる光の波長が590nm以下であり、上記
第1の第1導電型クラッド層と上記第2の第1導電型ク
ラッド層との間に少なくとも1層の半導体層が介在して
いて、上記第1の第1導電型クラッド層と上記半導体
層、及び、上記半導体層と上記第1の第1導電型クラッ
ド層との接合を形成する前のバンドプロファイルにおい
て、上記半導体層における伝導帯下端のエネルギー位置
が、上記第1の第1導電型クラッド層における伝導帯下
端のエネルギー位置よりも0.05eV〜1.0eV高
いことを特徴としている。
【0029】上記構成の半導体発光素子によれば、上記
半導体層が第1の第1導電型クラッド層と第2の第1導
電型クラッド層との間に介在していることにより、その
半導体層が電子に対してエネルギーバリアとして働き、
活性層からの電子のオーバーフローが抑制される。その
結果、上記活性層での電子・正孔の発光再結合確率が向
上して、半導体発光素子の輝度を高めることができる。
【0030】また、本発明の半導体発光素子は、化合物
半導体基板上に順次形成された第1の第1導電型クラッ
ド層、第2の第1導電型クラッド層、活性層及び第2導
電型クラッド層を備えた半導体発光素子において、上記
活性層がAlGaInP系半導体からなり、上記活性層
から発せられる光の波長が590nm以下であり、上記
第1の第1導電型クラッド層と上記第2の第1導電型ク
ラッド層との間に少なくとも1層の半導体層が介在して
いて、上記半導体層における伝導帯下端の最も高いエネ
ルギー位置が、上記第1の第1導電型クラッド層におけ
る伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.02eV〜
1.0eV高いことを特徴としている。
【0031】上記構成の半導体発光素子によれば、上記
半導体層が第1の第1導電型クラッド層と第2の第1導
電型クラッド層との間に介在していることにより、その
半導体層が電子に対してエネルギーバリアとして働き、
活性層からの電子のオーバーフローが抑制される。その
結果、上記活性層での電子・正孔の発光再結合確率が向
上して、半導体発光素子の輝度を高めることができる。
【0032】一実施形態の半導体発光素子は、上記半導
体層が、GaP層、AlGa1− P(0<x≦0.
7)層及び(AlGa1−xIn1−yP(0<
x≦0.7、0.65≦y<1)層のいずれかである。
【0033】上記実施形態の半導体発光素子では、半導
体層が、GaP層、AlGa1− P(0<x≦0.
7)層及び(AlGa1−xIn1−yP(0<
x≦0.7、0.65≦y<1)層のいずれかであるの
で、上記活性層からの電子のオーバーフローを確実に抑
制することができる。
【0034】一実施形態の半導体発光素子は、上記半導
体層の厚さが10Å〜500Åの範囲内である。
【0035】上記実施形態の半導体発光素子では、半導
体層の厚さが10Å〜500Åの範囲内であるので、上
記活性層からの電子のオーバーフローを確実に抑制する
ことができ、かつ、格子不整合による結晶欠陥を抑制す
ることができる。すなわち、上記半導体層の厚さが、1
0Åよりも小さいと、上記電子のオーバーフローを確実
に抑制することができないのである。また、上記半導体
層の厚さが、500Åを越えると、格子不整合による結
晶欠陥が生じるのである。
【0036】一実施形態の半導体発光素子は、上記半導
体層の厚さが10Å〜140Åの範囲内である。
【0037】格子不整合を有する層を挿入していること
により、ウエハの反りが発生する。このウエハの反り
は、成長後のウエハを素子に分割する前に研削によりウ
エハを薄くする際に顕著に現れる。しかし、上記実施形
態の半導体発光素子では、500Åよりも薄い層厚、特
には140Å以下にしているので、ウエハの反りを確実
に抑制できる。従って、上記半導体層の厚さは、10Å
〜140Åの範囲内にするのが最も好ましい。
【0038】一実施形態の半導体発光素子は、上記活性
層はSQW活性層またはMQW活性層である。
【0039】一実施形態の半導体発光素子は、上記SQ
W層または上記MQW層は、複数層のバリア層と、少な
くとも1層のウェル層とで構成され、上記バリア層の一
部の層または全層における真空準位からの伝導帯下端の
エネルギー位置が、(AlGa1−xIn1−y
P(x=0.7、y=0.51)における真空準位から
の伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.05eV〜
1.0eV高くなっている。
【0040】上記実施形態の半導体発光素子によれば、
上記バリア層の一部の層または全層における真空準位か
らの伝導帯下端のエネルギー位置が、(AlGa
1−x In1−yP(x=0.7、y=0.51)
における真空準位からの伝導帯下端のエネルギー位置よ
りも0.05eV〜1.0eV高いので、電子をウェル
層に確実に閉じ込めることができる。その結果、上記活
性層での電子・正孔の発光再結合確率がさらに向上し
て、半導体発光素子の輝度をより高めることができる。
【0041】また、本発明の半導体発光素子は、化合物
半導体基板上に形成された第1導電型クラッド層、活性
層及び第2導電型クラッド層を備えた半導体発光素子に
おいて、上記活性層は、AlGaInP系半導体からな
るSQW活性層またはMQW活性層であり、上記SQW
層または上記MQW層は、複数層のバリア層と、少なく
とも1層のウェル層とで構成され、上記バリア層の一部
の層または全層における真空準位からの伝導帯下端のエ
ネルギー位置が、(AlGa1−xIn1−y
(x=0.7、y=0.51)における真空準位からの
伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.05eV〜1.
0eV高いことを特徴としている。
【0042】上記構成の半導体発光素子によれば、上記
バリア層の一部の層または全層における真空準位からの
伝導帯下端のエネルギー位置が、(AlGa1−x
In1−yP(x=0.7、y=0.51)における
真空準位からの伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.
05eV〜1.0eV高いので、電子をウェル層に確実
に閉じ込めて、活性層からの電子のオーバーフローを抑
制できる。その結果、上記活性層での電子・正孔の発光
再結合確率が向上して、半導体発光素子の輝度を高める
ことができる。
【0043】一実施形態の半導体発光素子は、上記バリ
ア層が、GaP層、AlGa1− P(0<x≦0.
7)層及び(AlGa1−xIn1−yP(0<
x≦0.7、0.65≦y<1)層のいずれかである。
【0044】上記実施形態の半導体発光素子によれば、
上記活性層からの電子のオーバーフローを確実に抑制す
る観点上、バリア層が、GaP層、AlGa1−x
(0<x≦0.7)層及び(AlGa1−xIn
1−yP(0<x≦0.7、0.65≦y<1)層のい
ずれかであるのが好ましい。
【0045】一実施形態の半導体発光素子は、上記半導
体層または上記バリア層が第2導電型である。
【0046】一実施形態の半導体発光素子は、上記半導
体層または上記バリア層のキャリア濃度が1×1017
〜5×1018cm−3である。
【0047】一実施形態の半導体発光素子において、上
記第1導電型はn型であり、上記第2導電型はp型であ
る。
【0048】
【発明の実施の形態】(実施例1)本発明の実施例1の
半導体発光素子である発光ダイオードを図1(a)及び
図1(b)を用いて説明する。
【0049】上記発光ダイオードは、図1(a)に示す
ように、化合物半導体基板の一例としてのn型GaAs
基板11上に順次形成された第1導電型クラッド層の一
例としてのn型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層12、活
性層の一例としての(AlGa1−x0.51In
.49P(0≦x≦1)活性層13及び第2導電型ク
ラッド層の一例としてのp型(AlGa1−x
0.51In0.49P(0.7≦x≦1)上部クラッ
ド層15を備えている。上記活性層13からは590n
m以下の光が出射される。
【0050】そして、上記活性層13と上部クラッド層
15との間には、半導体層の一例としてのp型GaP層
14が介在している。このp型GaP層14における伝
導帯下端の最も高いエネルギー位置は、上部クラッド層
15における伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.0
2eV〜1.0eV高くなっている。また、上記活性層
13、p型GaP層14及び上部クラッド層15の接合
を形成する前のバンドプロファイルでは、p型GaP層
14における伝導帯下端のエネルギー位置が、上部クラ
ッド層15における伝導帯下端のエネルギー位置よりも
0.05eV〜1.0eV高くなっている。
【0051】また、上記上部クラッド15上には電流拡
散層16が形成され、この電流拡散層16上にはp型電
極17が形成されている。なお、18はn型電極であ
る。
【0052】図1(b)に、本実施例1の発光ダイオー
ドにおける活性層13近傍のバンドプロファイルの一例
を示す。
【0053】本実施例1の発光ダイオードは、活性層1
3と上部クラッド層15との間にp型GaP層14を有
している。その活性層13、p型GaP層14及び上部
クラッド層15の接合前において、活性層13とp型G
aP層14との間における伝導帯下端のエネルギー差
が、活性層13と上部クラッド層15との間における伝
導帯下端のエネルギー差よりも大きい。このため、上記
活性層13、p型GaP層14及び上部クラッド層15
の接合後には、図1(b)に示すように、活性層13と
p型GaP層14との間に約0.3eVの高さのエネル
ギー不連続によるノッチが発生し、上部クラッド層15
の伝導帯下端Ecよりも約0.1eV高いエネルギーバ
リアが形成される。このエネルギーバリアが、下部クラ
ッド層12から供給された電子に対するエネルギーバリ
アとして働く。
【0054】このように、そのノッチによるエネルギー
バリアが形成されていることにより、GaP層14が無
い場合よりも、下部クラッド層12から供給された電子
のオーバーフローを抑制できる。その結果、上記活性層
13での電子・正孔の発光再結合確率が向上して、図1
0の従来例よりも輝度を向上させることができた。
【0055】以下、本実施例1の発光ダイオードの製造
方法について述べる。
【0056】まず、図1(a)に示すように、n型Ga
As基板11上に、n型(AlGa1−x0.51
In0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層12
(例えばx=1.0、Siキャリア濃度5×1017
−3、厚さ1.0μm)、(AlGa1−x
0.51In0.49P(0≦x≦1)活性層13(例
えばx=0.30、厚さ0.3μm)を順次成長させ
る。
【0057】引き続き、上記活性層13上に、p型Ga
P層14(厚さ20Å、キャリア濃度1×1017cm
−3)、p型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)上部クラッド層15(例
えばx=1.0、Znキャリア濃度7×1017cm
−3、厚さ1.0μm)を順次成長させる。さらに、上
部クラッド層15上に電流拡散層16を成長させる。こ
こで、上記p型GaP層14は、GaAsに対して3.
5%程度の格子不整を有しているが、GaP厚さを20
Åと薄くしているから、格子緩和は発生しない。その結
果、クロスハッチ等の結晶欠陥が発生しない。
【0058】そして、上記電流拡散層16上にp型電極
17(例えばAu−Zn)を、n型GaAs基板下にn
型電極18(例えばAu−Ge)を蒸着によりそれぞれ
形成し、p型電極17を例えば円形に加工して発光ダイ
オードが完成する。
【0059】上記実施例1では、下部クラッド層12と
p型GaP層14との間に活性層13を形成していた
が、活性層13を形成する代わりに、下部クラッド層1
2とp型GaP層14との間にSQW活性層またはMQ
W活性層を形成してもよい。
【0060】また、基板上に、p型下部クラッド層、活
性層及びn型上部クラッド層を順次形成し、そのp型下
部クラッド層と活性層との間にp型GaP層を設けても
よい。
【0061】(実施例2)本発明の実施例2の半導体発
光素子である発光ダイオードを図2(a)及び図2
(b)を用いて説明する。
【0062】上記発光ダイオードは、図2(a)に示す
ように、化合物半導体基板の一例としてのn型GaAs
基板21上に順次形成された第1導電型クラッド層の一
例としてのn型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層22、活
性層の一例としての(AlGa1−x0.51In
.49P(0≦x≦1)活性層23、第1の第2導電
型クラッド層の一例としてのp型(AlGa1−x
0.51In0.49P(0.7≦x≦1)第1上部ク
ラッド層24及び第2の第2導電型クラッド層の一例と
してのp型(AlGa1−x0.51In0.49
P(0.7≦x≦1)第2上部クラッド層26を備えて
いる。上記活性層23からは590nm以下の光が出射
される。
【0063】そして、上記第1上部クラッド層24と第
2上部クラッド層26との間には、半導体層の一例とし
てのp型GaP層25が介在している。このp型GaP
層25における伝導帯下端の最も高いエネルギー位置
は、第2上部クラッド層26における伝導帯下端のエネ
ルギー位置よりも0.02eV〜1.0eV高くなって
いる。また、上記第1上部クラッド層24、p型GaP
層25及び第2上部クラッド層26の接合を形成する前
のバンドプロファイルでは、p型GaP層25における
伝導帯下端のエネルギー位置が、第2上部クラッド層2
6における伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.05
eV〜1.0eV高くなっている。
【0064】また、上記第2上部クラッド層26上には
電流拡散層27が形成され、この電流拡散層27上には
p型電極28が形成されている。なお、29はn型電極
である。
【0065】図2(b)に、本実施例2の発光ダイオー
ドにおける活性層23近傍のバンドプロファイルの一例
を示す。
【0066】本実施例2の発光ダイオードは、第1上部
クラッド層24と第2上部クラッド層26との間にp型
GaP層25を有している。その第1上部クラッド層2
4とp型GaP層25との間ではエネルギー不連続が有
る。そのため、上記第1上部クラッド層24とp型Ga
P層25とを接合した後には第1上部クラッド層24と
p型GaP層25との間に約0.25eVの高さのエネ
ルギー不連続によるノッチが発生し、第1上部クラッド
層24の伝導帯下端Ecよりも約0.12eV高いエネ
ルギーバリアが形成される。このエネルギーバリアが、
下部クラッド層22から供給された電子に対してエネル
ギーバリアとして働く。
【0067】このように、そのノッチによるエネルギー
バリアが形成されていることにより、p型GaP層25
が無い場合よりも、下部クラッド層22から供給された
電子のオーバーフローを抑制できる。その結果、上記活
性層23での電子・正孔の発光再結合確率が向上して、
図10の従来例よりも輝度を向上させることができた。
【0068】以下、本実施例2の発光ダイオードの製造
方法について説明する。
【0069】まず、図2(a)に示すように、n型Ga
As基板21上に、n型(AlGa1−x0.51
In0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層22
(例えばx=0.7、Siキャリア濃度5×1017
−3、厚さ1.0μm)、(AlGa1−x
0.51In0.49P(0≦x≦1)活性層23(例
えばx=0.40、厚さ0.4μm)を順次成長させ
る。
【0070】引き続き、上記活性層23上に、p型(A
Ga1−x0.51In0. 49P(0.7≦x
≦1)第1上部クラッド層24(例えばx=0.7、Z
nキャリア濃度5×1017cm−3、厚さ0.2μ
m)、p型GaP層25(厚さ40Å、キャリア濃度1
×1018cm−3)及びp型(AlGa1−x
.51In0.49P(0.7≦x≦1)第2上部クラ
ッド層26(例えばx=0.7、Znキャリア濃度5×
1017cm−3、厚さ0.7μm)を順次成長させ
る。さらに、上記第2上部クラッド層26上に電流拡散
層27を成長させる。
【0071】そして、上記電流拡散層27上にp型電極
28(例えばAu−Zn)を、n型GaAs基板21下
にn型電極29(例えばAu−Ge)を蒸着によりそれ
ぞれ形成し、p型電極28を例えば円形に加工して発光
ダイオードが完成する。
【0072】上記実施例2では、上記第1上部クラッド
層24と第2上部クラッド層26との間に1層のp型G
aP層25を介在させていたが、第1上部クラッド層2
4と第2上部クラッド層26との間に複数層のp型Ga
P層を介在させてもよい。
【0073】また、基板上に、第1のp型下部クラッド
層、第2のp型下部クラッド層、活性層及び上部クラッ
ド層を順次形成し、その第1のp型下部クラッド層と第
2のp型下部クラッド層との間にp型GaP層を設けて
もよい。なお、その第1のp型下部クラッド層と第2の
p型下部クラッド層との間にp型GaP層を複数層設け
てもよいのは言うでもない。
【0074】(実施例3)本発明の実施例3の半導体発
光素子である発光ダイオードを図3(a)及び図3
(b)を用いて説明する。
【0075】上記発光ダイオードは、図3(a)に示す
ように、化合物半導体基板の一例としてのn型GaAs
基板31上に順次形成された第1導電型クラッド層の一
例としてのn型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層32、活
性層の一例としての(AlGa1−x0.51In
.49P(0≦x≦1)活性層33及び第2導電型ク
ラッド層の一例としてのp型(AlGa1−x
0.51In0.49P(0.7≦x≦1)上部クラッ
ド層35を備えている。上記活性層33からは590n
m以下の光が出射される。
【0076】そして、上記活性層33と上部クラッド層
35との間には、半導体層の一例としてのp型Al
1−xP(0<x≦0.7)層34が介在している。
このp型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層34
における伝導帯下端の最も高いエネルギー位置は、上部
クラッド層35における伝導帯下端のエネルギー位置よ
りも0.02eV〜1.0eV高くなっている。また、
上記活性層33とp型AlGa1−xP(0<x≦
0.7)層34との接合、及び、p型AlGa 1−x
P(0<x≦0.7)層34と上部クラッド層35との
接合を形成する前のバンドプロファイルでは、p型Al
Ga1−xP(0<x≦0.7)層34における伝導
帯下端のエネルギー位置が、上部クラッド層35におけ
る伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.05eV〜
1.0eV高くなっている。
【0077】上記上部クラッド35上には電流拡散層3
6が形成され、この電流拡散層36上にはp型電極37
が形成されている。なお、38はn型電極である。
【0078】図3(b)に、本実施例3の発光ダイオー
ドにおける活性層33近傍のバンドプロファイルの一例
を示している。
【0079】本実施例3の発光ダイオードは、活性層3
3と上部クラッド層35との間にp型AlGa1−x
P(0<x≦0.7)層34を有している。その活性層
33、p型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層3
4及び上部クラッド層35の接合前において、活性層3
3とp型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層34
との間における伝導帯下端のエネルギー差が、活性層3
3と上部クラッド層35との間におけるエネルギー差よ
りも大きい。このため、上記活性層33、p型Al
1−xP(0<x≦0.7)層34及び上部クラッド
層35の接合後では、図3(b)に示すように、活性層
33とp型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層3
4との間に約0.20eVの高さのエネルギー不連続に
よるノッチが発生し、上部クラッド層35の伝導帯下端
Ecよりも約0.08eV高いエネルギーバリアが形成
される。このエネルギバリアが下部クラッド層32から
供給された電子に対してエネルギーバリアとして働く。
【0080】このように、そのノッチによるエネルギー
バリアが形成されていることにより、p型AlGa
1−xP(0<x≦0.7)層34が無い場合よりも、
下部クラッド層32から供給された電子のオーバーフロ
ーを抑制できる。その結果、上記活性層33での電子・
正孔の発光再結合確率が向上して、図10の従来例より
も輝度を向上させることができた。
【0081】以下、本実施例3の発光ダイオードの製造
方法について述べる。
【0082】まず、図3(a)に示すように、n型Ga
As基板31上に、n型(AlGa1−x0.51
In0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層32
(例えばx=0.9、Siキャリア濃度5×1017
−3、厚さ0.7μm)、(AlGa1−x
0.51In0.49P(0≦x≦1)活性層33(例
えばx=0.35、厚さ0.5μm)を順次成長させ
る。
【0083】引き続き、上記活性層33上に、p型Al
Ga1−xP(0<x≦0.7)層34(例えばx=
0.20、厚さ50Å、キャリア濃度2×1018cm
−3)、p型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)上部クラッド層35(例
えばx=0.8、Znキャリア濃度5×1017cm
−3、厚さ0.7μm)を順次成長させる。さらに、上
記上部クラッド層35上に電流拡散層36を成長させ
る。
【0084】そして、上記電流拡散層36上にp型電極
37(例えばAu−Zn)を、n型GaAs基板31下
にn型電極38(例えばAu−Ge)を蒸着によりそれ
ぞれ形成し、p型電極37を例えば円形に加工して発光
ダイオードが完成する。
【0085】また、基板上に、p型下部クラッド層、活
性層及びn型上部クラッド層を順次形成し、そのp型下
部クラッド層と活性層との間にp型AlGa1−x
(0<x≦0.7)層を設けてもよい。
【0086】(実施例4)本発明の実施例4の半導体発
光素子である発光ダイオードを図4(a)及び図4
(b)を用いて説明する。
【0087】上記発光ダイオードは、図4(a)に示す
ように、化合物半導体基板の一例としてのn型GaAs
基板41上に順次形成された第1導電型クラッド層の一
例としてのn型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層42、活
性層の一例としての(AlGa1−x0.51In
.49P(0≦x≦1)活性層43、第1の第2導電
型クラッド層の一例としてのp型(AlGa1−x
0.51In0.49P(0.7≦x≦1)第1上部ク
ラッド層44及び第2の第2導電型クラッド層の一例と
してのp型(AlGa1−x0.51In0.49
P(0.7≦x≦1)第2上部クラッド層46を備えて
いる。上記活性層43からは590nm以下の光が出射
される。
【0088】そして、上記第1上部クラッド層44と第
2上部クラッド層46との間には、半導体層の一例とし
てのp型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層45
が介在している。このp型AlGa1−xP(0<x
≦0.7)層45における伝導帯下端の最も高いエネル
ギー位置は、第2上部クラッド層46における伝導帯下
端のエネルギー位置よりも0.02eV〜1.0eV高
くなっている。また、上記第1上部クラッド層44、p
型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層45及び第
2上部クラッド層の接合を形成する前のバンドプロファ
イルでは、p型AlGa1−xP(0<x≦0.7)
層45における伝導帯下端のエネルギー位置が、第2上
部クラッド層46における伝導帯下端のエネルギー位置
よりも0.05eV〜1.0eV高くなっている。
【0089】また、上記第2上部クラッド層46上には
電流拡散層47が形成され、この電流拡散層47上には
p型電極48が形成されている。なお、49はn型電極
である。
【0090】図4(b)に、本実施例4の発光ダイオー
ドにおける活性層43近傍のバンドプロファイルの一例
を示す。
【0091】本実施例4の発光ダイオードでは、第1上
部クラッド層44と第2上部クラッド層46との間にp
型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層45を有し
ている。その第1上部クラッド層44とp型AlGa
1−xP(0<x≦0.7)層45との間ではエネルギ
ー不連続がある。そのため、上記第1上部クラッド層4
4とp型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層45
との接合後には第1上部クラッド層44とp型Al
1−xP(0<x≦0.7)層45との間に約0.0
7eVの高さのエネルギー不連続によるノッチが発生
し、上部クラッド層44の伝導帯下端Ecよりも約0.
03eV高いエネルギーバリアが形成される。
【0092】このエネルギーバリアが、下部クラッド層
42から供給された電子に対してエネルギーバリアとし
て働く。
【0093】このように、そのノッチによるエネルギー
バリアが形成されていることにより、p型AlGa
1−xP(0<x≦0.7)層45が無い場合よりも、
下部クラッド層42から供給された電子のオーバーフロ
ーを抑制できる。その結果、上記活性層43での電子・
正孔の発光再結合確率が向上して、図10の従来例より
も輝度を向上させることができた。
【0094】以下、実施例4の発光ダイオードの製造方
法について述べる。
【0095】まず、図4(a)に示すように、n型Ga
As基板41上に、n型(AlGa1−x0.51
In0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層42
(例えばx=1.0、Siキャリア濃度5×1017
−3、厚さ1.0μm)、(AlGa1−x
0.51In0.49P(0≦x≦1)活性層43(例
えばx=0.45、厚さ0.3μm)を順次形成する。
【0096】引き続き、上記活性層43上に、p型(A
Ga1−x0.51In0. 49P(0.7≦x
≦1)第1上部クラッド層44(例えばx=0.9、Z
nキャリア濃度5×1017cm−3、厚さ0.1μ
m)、p型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層4
5(例えばx=0.60、厚さ80Å、キャリア濃度4
×1017cm−3)及びp型(AlGa1−x
0.51In0.49P(0.7≦x≦1)第2上部ク
ラッド層46(例えばx=0.9、Znキャリア濃度5
×1017cm−3、厚さ1.5μm)を順次成長させ
る。さらに、上記第2上部クラッド層46上に電流拡散
層47を成長させる。
【0097】そして、上記電流拡散層47上にp型電極
48(例えばAu−Zn)を、n型GaAs基板41下
にn型電極49(例えばAu−Ge)を蒸着によりそれ
ぞれ形成し、p型電極48を例えば円形に加工して発光
ダイオードが完成する。
【0098】上記実施例4では、第1上部クラッド層4
4と第2上部クラッド層46との間に1層のp型Al
Ga1−xP(0<x≦0.7)層45を介在させてい
たが、第1上部クラッド層44と第2上部クラッド層4
6との間に複数層のp型Al Ga1−xP(0<x≦
0.7)層を介在させてもよい。
【0099】また、上記下部クラッド層42と第1上部
クラッド層44との間に活性層43を形成していたが、
活性層43の代わりに、下部クラッド層42と第1上部
クラッド層44との間にSQW活性層またはMQW活性
層を形成してもよい。
【0100】また、基板上に、第1のp型下部クラッド
層、第2のp型下部クラッド層、活性層及び上部クラッ
ド層を順次形成し、その第1のp型下部クラッド層と第
2のp型下部クラッド層との間にp型AlGa1−x
P(0<x≦0.7)層を設けてもよい。なお、その第
1のp型下部クラッド層と第2のp型下部クラッド層と
の間にp型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層を
複数層設けてもよいのは言うまでもない。
【0101】(実施例5)本発明による実施例5の半導
体発光素子である発光ダイオードを図5(a)及び図5
(b)を用いて説明する。
【0102】上記発光ダイオードは、図5(a)に示す
ように、化合物半導体基板の一例としてのn型GaAs
基板51上に順次形成された第1導電型クラッド層の一
例としてのn型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層52、活
性層の一例としての(AlGa1−x0.51In
.49P(0≦x≦1)活性層53及び第2導電型ク
ラッド層の一例としてのp型(AlGa1−x
0.51In0.49P(0.7≦x≦1)上部クラッ
ド層55を備えている。上記活性層53からは590n
m以下の光が出射される。
【0103】そして、上記活性層53と上部クラッド層
55との間には、半導体層の一例としてのp型(Al
Ga1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.6
5≦y<1)層54が介在している。このp型(Al
Ga1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.6
5≦y<1)層54における伝導帯下端の最も高いエネ
ルギー位置は、上部クラッド層55における伝導帯下端
のエネルギー位置よりも0.02eV〜1.0eV高く
なっている。また、上記活性層53、p型(AlGa
1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.65≦
y<1)層54及び上部クラッド層55の接合を形成す
る前のバンドプロファイルでは、p型(AlGa
1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.65≦
y<1)層54における伝導帯下端のエネルギー位置
が、上部クラッド層55における伝導帯下端のエネルギ
ー位置よりも0.05eV〜1.0eV高くなってい
る。
【0104】また、上記上部クラッド層55上には電流
拡散層56が形成され、この電流拡散層56上にはp型
電極57が形成されている。なお、58はn型電極であ
る。
【0105】図5(b)に、本実施例5の発光ダイオー
ドにおける活性層53近傍のバンドプロファイルの一例
を示す。
【0106】本実施例5の発光ダイオードは、活性層5
3と上部クラッド層55との間にp型(AlGa
1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.65≦
y<1)層54を有している。その活性層53、p型
(AlGa1−xIn1−yP(0<x≦0.
7、0.65≦y<1)層54及び上部クラッド層55
の接合前において、活性層53とp型(AlGa
1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.65≦
y<1)層54との間における伝導帯下端のエネルギー
差が、活性層53と上部クラッド層55との間における
エネルギー差よりも大きい。このため、上記活性層5
3、p型(AlGa1−xIn1−yP(0<x
≦0.7、0.65≦y<1)層54及び上部クラッド
層55の接合後には、図5(b)に示すように、活性層
53とp型(AlGa1−xIn1−yP(0<
x≦0.7、0.65≦y<1)層54との間に約0.
20eVの高さのエネルギー不連続によるノッチが発生
し、上部クラッド層55の伝導帯下端Ecよりも約0.
08eV高いエネルギーバリアが成される。このエネル
ギーバリアが、下部クラッド層52から供給された電子
に対するエネルギーバリアとして働く。
【0107】このように、そのノッチによるエネルギー
バリアが形成されていることにより、p型(AlGa
1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.65≦
y<1)層54が無い場合よりも、下部クラッド層52
から供給された電子のオーバーフローを抑制できる。そ
の結果、上記活性層53での電子・正孔の発光再結合確
率が向上して、図10の従来例よりも輝度を向上させる
ことができた。
【0108】以下、本発明の実施例5の発光ダイオード
の製造方法について述べる。
【0109】まず、図5(a)に示すように、n型Ga
As基板51上に、n型(AlGa1−x0.51
In0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層52
(例えばx=0.9、Siキャリア濃度5×1017
−3、厚さ0.7μm)、(AlGa1−x
0.51In0.49P(0≦x≦1)活性層53(例
えばx=0.35、厚さ0.5μm)を順次成長させ
る。
【0110】引き続き、上記活性層53上に、p型(A
Ga1−xIn1−yP(0<x≦0.7、
0.65≦y<1)層54(例えばx=0.20、y=
0.05、厚さ50Å、キャリア濃度3×1017cm
−3)、p型(AlGa1− 0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)上部クラッド層55(例
えばx=0.8、Znキャリア濃度5×1017cm
−3、厚さ0.7μm)を順次成長させる。さらに、上
記上部クラッド層55上に電流拡散層56を成長させ
る。
【0111】そして、上記電流拡散層56上にp型電極
57(例えばAu−Zn)を、n型GaAs基板51下
にn型電極58(例えばAu−Ge)を蒸着によりそれ
ぞれ形成し、p型電極57を例えば円形に加工して発光
ダイオードが完成する。
【0112】上記実施例5では、下部クラッド層52と
p型(AlGa1−xIn −yP(0<x≦
0.7、0.65≦y<1)層54との間に活性層53
を形成していたが、活性層53を形成する代わりに、下
部クラッド層52とp型(Al Ga1−xIn
1−yP(0<x≦0.7、0.65≦y<1)層54
との間にSQW活性層またはMQW活性層を形成しても
よい。
【0113】また、基板上に、p型下部クラッド層、活
性層及びn型上部クラッド層を順次形成し、そのp型下
部クラッド層と活性層との間にp型(Al
1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.65
≦y<1)層を設けてもよい。
【0114】(実施例6)本発明の実施例6の半導体発
光素子である発光ダイオードを図6(a)及び図6
(b)を用いて説明する。
【0115】上記発光ダイオードは、図6(a)に示す
ように、化合物半導体基板の一例としてのn型GaAs
基板61上に順次形成された第1導電型クラッド層の一
例としてのn型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層62、活
性層の一例としての(AlGa1−x0.51In
.49P(0≦x≦1)活性層63、第1の第2導電
型クラッド層の一例としてのp型(AlGa1−x
0.51In0.49P(0.7≦x≦1)第1上部ク
ラッド層64及び第2の第2導電型クラッド層の一例と
してのp型(AlGa1−x0.51In0.49
P(0.7≦x≦1)第2上部クラッド層66を備えて
いる。上記活性層63からは590nm以下の光が出射
される。
【0116】そして、上記第1上部クラッド層64と第
2上部クラッド層66との間には、半導体層の一例とし
てのp型(AlGa1−xIn1−yP(0<x
≦0.7、0.65≦y<1)層65が介在している。
このp型(AlGa1−xIn1−yP(0<x
≦0.7、0.65≦y<1)層65における伝導帯下
端の最も高いエネルギー位置は、第2上部クラッド層6
6における伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.02
eV〜1.0eV高くなっている。また、上記第1上部
クラッド層64、p型(AlGa1−xIn
1−yP(0<x≦0.7、0.65≦y<1)層65
及び第2上部クラッド層66の接合を形成する前のバン
ドプロファイルでは、p型(AlGa1−xIn
1−yP(0<x≦0.7、0.65≦y<1)層65
における伝導帯下端のエネルギー位置が、第2上部クラ
ッド層66における伝導帯下端のエネルギー位置よりも
0.05eV〜1.0eV高くなっている。
【0117】また、上記第2上部クラッド層66上には
電流拡散層67が形成され、この電流拡散層67上には
p型電極68が形成されている。なお、69はn型電極
である。
【0118】図6(b)に、本実施例6の発光ダイオー
ドにおける活性層63近傍のバンドプロファイルの一例
を示す。
【0119】本実施例6の発光ダイオードは、第1上部
クラッド層64と第2上部クラッド層66との間にp型
(AlGa1−xIn1−yP(0<x≦0.
7、0.65≦y<1)層65を有している。その第1
上部クラッド層64とp型(AlGa1−xIn
1−yP(0<x≦0.7、0.65≦y<1)層65
との間にはエネルギー不連続が有る。このため、上記第
1上部クラッド層64とp型(AlGa1−x
1−yP(0<x≦0.7、0.65≦y<1)層6
5とを接合した後には第1上部クラッド層64とp型
(AlGa1−xIn1−yP(0<x≦0.
7、0.65≦y<1)層65との間に約0.05eV
の高さのエネルギー不連続によるノッチが発生し、第1
上部クラッド層64の伝導帯下端Ecよりも約0.02
eV高いエネルギーバリアが形成される。このエネルギ
ーバリアが、下部クラッド層62から供給された電子に
対するエネルギーバリアとして働く。
【0120】このように、そのノッチによるエネルギー
バリアが形成されていることにより、p型(AlGa
1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.65≦
y<1)層65が無い場合よりも、下部クラッド層62
から供給された電子のオーバーフローを抑制できる。そ
の結果、上記活性層63での電子・正孔の発光再結合確
率が向上して、図10の従来例よりも輝度を向上させる
ことができた。
【0121】以下、本実施例6の発光ダイオードの製造
方法について述べる。
【0122】まず、図6(a)に示すように、n型Ga
As基板61上に、n型(AlGa1−x0.51
In0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層62
(例えばx=1.0、Siキャリア濃度5×1017
−3、厚さ1.0μm)、(AlGa1−x
0.51In0.49P(0≦x≦1)活性層63(例
えばx=0.45、厚さ0.3μm)及びp型(Al
Ga1−x0.51In 0.49P(0.7≦x≦
1)第1上部クラッド層64(例えばx=0.9、Zn
キャリア濃度5×1017cm−3、厚さ0.1μm)
を順次成長させる。
【0123】引き続いて、上記第1上部クラッド層64
上にp型(AlGa1−xIn1−yP(0<x
≦0.7、0.65≦y<1)層65(例えばx=0.
60、y=0.30、厚さ150Å、キャリア濃度8×
1017cm−3)を成長させる。
【0124】さらに、そのp型(AlGa1−x
In1−yP(0<x≦0.7、0.65≦y<1)層
65上に、p型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)第2上部クラッド層66
(例えばx=0.9、Znキャリア濃度5×1017
−3、厚さ1.5μm)を成長させ、その第2上部ク
ラッド層66上に電流拡散層67を成長させる。
【0125】そして、上記電流拡散層67上にp型電極
68(例えばAu−Zn)を、n型GaAs基板61下
にn型電極69(例えばAu−Ge)を蒸着によりそれ
ぞれ形成し、p型電極68を例えば円形に加工して発光
ダイオードが完成する。
【0126】上記実施例6では、第1上部クラッド層6
4と第2上部クラッド層66との間に1層のp型(Al
Ga1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.
65≦y<1)層65を介在させていたが、第1上部ク
ラッド層64と第2上部クラッド層66との間に複数層
のp型(AlGa1−xIn1−yP(0<x≦
0.7、0.65≦y<1)層を介在させてもよい。
【0127】また、基板上に、第1のp型下部クラッド
層、第2のp型下部クラッド層、活性層及び上部クラッ
ド層を順次形成し、その第1のp型下部クラッド層と第
2のp型下部クラッド層との間にp型(AlGa
1−xIn1−yP(0<x≦0.7、0.65≦
y<1)層を設けてもよい。なお、その第1のp型下部
クラッド層と第2のp型下部クラッド層との間にp型
(AlGa1−xIn 1−yP(0<x≦0.
7、0.65≦y<1)層を複数層設けてもよいのは言
うまでもない。
【0128】(実施例7)本発明の実施例7の半導体発
光素子である発光ダイオードを図7(a)、図7(b)
及び図7(c)を用いて説明する。
【0129】図7(a)は上記発光ダイオードの模式断
面図であり、図7(b)は図7(a)の円b内を拡大し
た図である。
【0130】上記発光ダイオードは、図7(a)に示す
ように、化合物半導体基板の一例としてのn型GaAs
基板71上に順次形成された第1導電型クラッド層の一
例としてのn型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層72、活
性層の一例としてのMQW活性層73及び第2導電型ク
ラッド層の一例としてのp型(AlGa1−x
0.51In0.49P(0.7≦x≦1)上部クラッ
ド層74を有している。この上部クラッド層74上には
電流拡散層75が形成され、この電流拡散層75上には
p型電極76が形成されている。なお、77はn型電極
である。
【0131】上記MQW活性層73は、図8(b)に示
すように、(AlGa1−xIn1−yP(x=
0.1、y=0.8)バリア層73aと、(AlGa
1− In1−yP(0≦x≦1.0、0≦y≦
1.0)ウェル層73bとからなって、590nm以下
の光を出射する。そのバリア層73aの全層における真
空準位からの伝導帯下端のエネルギー位置は、(Al
Ga1−xIn1− P(x=0.7、y=0.5
1)における真空準位からの伝導帯下端のエネルギー位
置よりも0.05eV〜1.0eV高くなっている。
【0132】図7(c)に、本実施例7の発光ダイオー
ドにおける活性層73内のバンドプロファイルの一例を
示す。
【0133】本実施例7の発光ダイオードは、(Al
Ga1−xIn1−yP(x=0.1、y=0.
8)バリア層73aを用いている。このバリア層73a
とウェル層73bとの間では、通常良く用いられるバリ
ア層(AlGa1−xIn1−yP(x=0.
7、y=0.51)とウェル層73bとの間に比べて、
伝導帯下端のエネルギー差が大きい。このため、通常良
く用いられるバリア層とウェル層との間には0.08e
V程度のエネルギーバリアが発生するが、本実施例7の
場合、バリア層73aとウェル層73bとの間には0.
25eV程度のエネルギーバリアが発生する。このエネ
ルギバリアーが、下部クラッド層72から供給された電
子に対するエネルギーバリアとして働く。
【0134】このように、上記バリア層73aとウェル
層73bとの間で0.25eV程度のエネルギーバリア
が発生することにより、下部クラッド層72から供給さ
れた電子のウェル層73bへの閉じ込めが強くなり、M
QW活性層73からの電子のオーバーフローを抑制でき
る。その結果、上記MQW活性層73での電子・正孔の
発光再結合確率が向上して、図10の従来例よりも輝度
を向上させることができた。
【0135】以下、本実施例7の発光ダイオードの製造
方法について述べる。
【0136】まず、図7(a)に示すように、n型Ga
As基板71上にn型(AlGa 1−x0.51
0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層72
(例えばx=0.9、Siキャリア濃度5×1017
−3、厚さ0.7μm)を成長させ、下部クラッド層
72上にMQW活性層73を成長させる。このMQW活
性層73は、(AlGa1−xIn1−yP(0
≦x≦1.0、0≦y≦1.0)バリア層73a(例え
ばx=0.1、y=0.8)と(AlGa1−
In1−yP(0≦x≦1.0、0≦y≦1.0)ウェ
ル層73b(例えばx=0.4、y=0.4)とを交互
に複層(例えばウェル層73bを5層、バリア層73a
を6層)成長することにより構成する。
【0137】引き続き、上記MQW活性層73上に、p
型(AlGa1−x0.51In0.49P(0.
7≦x≦1)上部クラッド層74(例えばx=0.8、
Znキャリア濃度5×1017cm−3、厚さ0.7μ
m)を成長させ、上部クラッド層74上に電流拡散層7
5を成長させる。
【0138】そして、上記電流拡散層75上にp型電極
76(例えばAu−Zn)を、n型GaAs基板71下
にn型電極77(例えばAu−Ge)を蒸着によりそれ
ぞれ形成し、p型電極76を例えば円形に加工して発光
ダイオードが完成する。
【0139】上記実施例7では、上記バリア層73aの
全層における真空準位からの伝導帯下端のエネルギー位
置が、(AlGa1−xIn1−yP(x=0.
7、y=0.51)における真空準位からの伝導帯下端
のエネルギー位置よりも0.05eV〜1.0eV高く
なっていたが、バリア層73aの一部の層における真空
準位からの伝導帯下端のエネルギー位置が、(Al
1−xIn1− P(x=0.7、y=0.5
1)における真空準位からの伝導帯下端のエネルギー位
置よりも0.05eV〜1.0eV高くなっていてもよ
い。
【0140】また、上記バリア層73aの代わりに、例
えば、GaP、AlGa1−xP(0<x≦0.7)
及び(AlGa1−xIn1−yP(0<x≦
0.7、0.65≦y<1)のいずれか1つからなるバ
リア層を用いても、本実施例7と同様に輝度向上の効果
を得ることができる。
【0141】また、基板上に、p型下部クラッド層、M
QW活性層73及びn型上部クラッド層を順次形成して
もよい。
【0142】また、MQW構造活性層をSQW構造とし
ても、本実施例7と同様に輝度向上の効果を得ることが
できる。
【0143】(実施例8)本発明の実施例8の半導体発
光素子、例えば発光ダイオードを図8(a)、図8
(b)及び図8(c)を用いて説明する。
【0144】図8(a)は上記発光ダイオードの模式断
面図であり、図8(b)は図8(a)の円b内を拡大し
た図である。
【0145】上記発光ダイオードは、図8(a)に示す
ように、化合物半導体基板の一例としてのn型GaAs
基板81上に順次形成された第1導電型クラッド層の一
例としてのn型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層82、活
性層の一例としてのSQW活性層83及び第2導電型ク
ラッド層の一例としてのp型(AlGa1−x
0.51In0.49P(0.7≦x≦1)上部クラッ
ド層85を備えている。上記SQW活性層83からは5
90nm以下の光が出射される。
【0146】そして、上記SQW活性層83と上部クラ
ッド層85との間には、半導体層の一例としてのp型A
Ga1−xP(0<x≦0.7)層84が介在して
いる。このp型AlGa1−xP(0<x≦0.7)
層84における伝導帯下端の最も高いエネルギー位置
は、上部クラッド層85における伝導帯下端のエネルギ
ー位置よりも0.02eV〜1.0eV高くなってい
る。また、上記SQW活性層83、p型AlGa
1−xP(0<x≦0.7)層84及び上部クラッド層
85の接合を形成する前のバンドプロファイルでは、p
型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層84におけ
る伝導帯下端のエネルギー位置が、上部クラッド層85
における伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.05e
V〜1.0eV高くなっている。
【0147】また、上記上部クラッド層85上には電流
拡散層86が形成され、この電流拡散層86上にはp型
電極87が形成されている。なお、88はn型電極であ
る。
【0148】また、上記SQW活性層83は、図8
(b)に示すように、バリア層の一例としての(Al
Ga1−xIn1−yP(0≦x≦1.0、0≦y
≦1.0)バリア層83a、ウェル層の一例としての
(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1.
0、0≦y≦1.0)ウェル層83b及びバリア層の一
例としての(AlGa1−xIn1−yP(0≦
x≦1.0、0≦y≦1.0)からなっている。
【0149】図8(c)に、本実施例8の発光ダイオー
ドにおけるSQW活性層83内及びSQW活性層83近
傍のバンドプロファイルの一例を示す。
【0150】本実施例8の発光ダイオードでは、図8
(b)中上側のバリア層83aと上部クラッド層85と
の間にAlGaP層84が形成されている。そのp型A
Ga1−xP(0<x≦0.7)層84と上部クラ
ッド85との接合前において、図8(b)中上側のバリ
ア層83aとp型AlGa1−xP(0<x≦0.
7)層84との間における伝導帯下端のエネルギー差
が、そのバリア層83aと上部クラッド層85との間に
おける伝導帯下端のエネルギー差よりも大きい。このた
め、図8(b)中上側のウェル層83aと上部クラッド
層85との間では、p型AlGa1−xP(0<x≦
0.7)層84が無ければ0.05eVのエネルギーバ
リアしか形成されないが、図8(c)に示すように、p
型AlGa −xP(0<x≦0.7)層84を形成
すると、上部クラッド層85によるエネルギーバリアよ
りもさらに0.08eV程度高いエネルギーバリアが発
生する。このエネルギーバリアが、下部クラッド層82
から供給された電子に対するエネルギーバリアとして働
く。
【0151】このように、図8(b)中上側のウェル層
83aと上部クラッド層85との間でエネルギーバリア
が形成されていることにより、p型AlGa1−x
(0<x≦0.7)層84が無い場合よりも、下部クラ
ッド層82から供給された電子のオーバーフローを抑制
できる。その結果、上記SQW活性層83での電子・正
孔の発光再結合確率が向上して、図10の従来例よりも
輝度を向上させることができた。
【0152】以下、本実施例8の発光ダイオードの製造
方法について述べる。
【0153】まず、図8(a)に示すように、n型Ga
As基板81上に、n型(AlGa1−x0.51
In0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層82
(例えばx=0.9、Siキャリア濃度5×1017
−3、厚さ0.7μm)を成長させ、その下部クラッ
ド層82上にSQW活性層83を成長させる。このSQ
W活性層83は、2層の(AlGa1−xIn
1−yP(0≦x≦1.0、0≦y≦1.0)バリア層
83a(例えばx=0.55、y=0.5)と、1層の
(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1.
0、0≦y≦1.0)ウェル層83b(例えばx=0.
45、y=0.45)とで構成する。
【0154】引き続き、上記SQW活性層83上に、p
型AlGa1−xP(0<x≦0.7)層84(例え
ばx=0.4、厚さ250Å、キャリア濃度2×10
17cm−3)、p型(AlGa1−x0.51
0.49P(0.7≦x≦1)上部クラッド層85
(例えばx=0.8、Znキャリア濃度5×1017
−3、厚さ0.7μm)を順次成長させる。さらに、
上記上部クラッド層85上に電流拡散層86を成長させ
る。
【0155】そして、上記電流拡散層86上にp型電極
87(例えばAu−Zn)を、n型GaAs基板81下
にn型電極88(例えばAu−Ge)を蒸着によりそれ
ぞれ形成し、p型電極87を例えば円形に加工して発光
ダイオードが完成する。
【0156】また、上記p型AlGa1−xP(0<
x≦0.7)層84の代わりに、例えば、GaPや(A
Ga1−xIn1−yP(0<x≦0.7、
0.65≦y<1)からなる半導体層を用いていも、本
実施例8と同様に輝度向上の効果を得ることができる。
【0157】また、SQW構造活性層をMQW構造とし
ても、本実施例8と同様に輝度向上の効果を得ることが
できる。
【0158】また、上記バリア層83aの代わりに、例
えば、GaP、AlGa1−xP(0<x≦0.7)
及び(AlGa1−xIn1−yP(0<x≦
0.7、0.65≦y<1)のいずれか1つからなるバ
リア層を用いてもよい。
【0159】(実施例9)本発明の実施例9の半導体発
光素子である発光ダイオードを図9(a)、図9(b)
及び図9(c)を用いて説明する。
【0160】図9(a)は上記発光ダイオードの模式断
面図であり、図9(b)は図9(a)の円b内を拡大し
た図である。
【0161】上記発光ダイオードは、図9(a)に示す
ように、化合物半導体基板の一例としてのn型GaAs
基板91上に順次形成された第1導電型クラッド層の一
例としてのn型(AlGa1−x0.51In
0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層92、活
性層の一例としてのSQW活性層93、第1の第2導電
型クラッド層の一例としてのp型(AlGa1−x
0.51In0.49P(0.7≦x≦1)第1上部ク
ラッド層94及び第2の第2導電型クラッド層の一例と
してのp型(AlGa1−x0.51In0.49
P(0.7≦x≦1)第2上部クラッド層96を備えて
いる。
【0162】そして、上記第1上部クラッド層94と第
2上部クラッド層96との間には、半導体層としてのp
型GaP層95が介在している。このp型GaP層95
における伝導帯下端の最も高いエネルギー位置は、第2
上部クラッド層96における伝導帯下端のエネルギー位
置よりも0.02eV〜1.0eV高くなっている。ま
た、上記第1上部クラッド層94、p型GaP層95及
び第2上部クラッド層96の接合を形成する前のバンド
プロファイルでは、p型GaP層95における伝導帯下
端のエネルギー位置が、第2上部クラッド層96におけ
る伝導帯下端のエネルギー位置よりも0.05eV〜
1.0eV高くなっている。
【0163】また、上記第2上部クラッド層96上には
電流拡散層97が形成され、この電流拡散層97上には
p型電極98が形成されている。なお、99はn型電極
である。
【0164】また、上記SQW活性層93は、図9
(b)に示すように、バリア層の一例としての(Al
Ga1−xIn1−yP(0≦x≦1.0、0≦y
≦1.0)バリア層93a、ウェル層の一例としての
(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1.
0、0≦y≦1.0)ウェル層93b及びバリア層の一
例としての(AlGa1−xIn1−yP(0≦
x≦1.0、0≦y≦1.0)バリア層93aからなっ
ている。そして、上記SQW活性層93からは590n
m以下の光が出射される。
【0165】図9(c)に、本実施例9の発光ダイオー
ドのSQW活性層93内及びSQW活性層93近傍のバ
ンドプロファイルの一例を示す。
【0166】本実施例9の発光ダイオードは、第1上部
クラッド層94と第2上部クラッド層96との間にp型
GaP層95を有している。そのp型GaP層95と第
2上部クラッド層96との接合前においては、p型Ga
P層95の伝導帯下端と第2上部クラッド層96の伝導
帯下端とのエネルギー差が大きい。このため、上記p型
GaP層95と第2上部クラッド層96とを接合する
と、第1上部クラッド層94と第2上部クラッド層96
との間では、図9(c)に示すように、上部クラッド層
95によるエネルギーバリアよりもさらに約0.12e
V程度高いエネルギーバリアが発生する。このエネルギ
ーバリアが、下部クラッド層92から供給された電子に
対するエネルギーバリアとして働く。
【0167】このように、上記第1上部クラッド層94
と第2上部クラッド層96との間でエネルギーバリアが
形成されていることにより、p型GaP層95が無い場
合よりも、下部クラッド層92から供給された電子のオ
ーバーフローを抑制できる。その結果、上記活性層93
での電子・正孔の発光再結合確率が向上して、図10の
従来例よりも輝度を向上させることができた。
【0168】以下、本実施例9の発光ダイオードの製造
方法について述べる。
【0169】まず、図9(a)に示すように、n型Ga
As基板91上に、n型(AlGa1−x0.51
In0.49P(0.7≦x≦1)下部クラッド層92
(例えばx=0.9、Siキャリア濃度5×1017
−3、厚さ0.7μm)を成長させ、その下部クラッ
ド層92上にSQW活性層93を成長させる。このSQ
W活性層93は、2層の(AlGa1−xIn
1−yP(0≦x≦1.0、0≦y≦1.0)バリア層
93a(例えばx=0.60、y=0.5)と、1層の
(AlGa1−xIn1−yP(0≦x≦1.
0、0≦y≦1.0)ウェル層93bとで構成する。
【0170】引き続き、上記SQW活性層93上に、p
型(AlGa1−x0.51In0.49P(0.
7≦x≦1)第1上部クラッド層94(例えばx=0.
9、Znキャリア濃度4×1017cm−3、厚さ0.
7μm)、p型GaP層95(厚さ60Å、キャリア濃
度5×1017cm−3)及びp型(Al
1− 0.51In0.49P(0.7≦x≦1)
第2上部クラッド層96(例えばx=0.8、Znキャ
リア濃度5×1017cm−3、厚さ0.7μm)を順
次成長させる。さらに、上記第2上部クラッド層96上
に電流拡散層97を成長させる。
【0171】そして、上記電流拡散層97上にp型電極
98(例えばAu−Zn)を、n型GaAs基板91下
にn型電極99(例えばAu−Ge)を蒸着によりそれ
ぞれ形成し、p型電極98を例えば円形に加工して発光
ダイオードが完成する。
【0172】また、上記p型GaP層95の代わりに、
例えば、AlGa1−xP(0<x≦0.7)や(A
Ga1−xIn1−yP(0<x≦0.7、
0.65≦y<1)からなる半導体層を用いても、本実
施例9と同様に輝度向上の効果を得ることができるま
た、SQW構造活性層をMQW構造としても、本実施例
9と同様に輝度向上の効果を得ることができた。
【0173】また、上記バリア層93aの代わりに、例
えば、GaP、AlGa1−xP(0<x≦0.7)
及び(AlGa1−xIn1−yP(0<x≦
0.7、0.65≦y<1)のいずれか1つからなるバ
リア層を用いてもよい。
【0174】なお、上記実施例1〜9では、成長方法、
電極材料、電極形状、素子形状等の記載が有るが、本発
明はこれらに限定されるものではなく、活性層をクラッ
ド層で挟み込むDH構造を有するAlGaInP系半導
体発光素子全てに適用が可能である。また、本発明は、
電流が流れる部位を限定する、電流を阻止/狭窄するあ
らゆる策を講じたものでも同様に適用が可能である。
【0175】上記実施形態の半導体発光素子では、半導
体層、すなわち、GaP層14,25,95、Al
1−xP(0<x≦0.7)層34,45,84及び
(AlGa1−xIn1−yP(0<x≦0.
7、0.65≦y<1)層54,65の夫々の厚さが1
0Å〜500Åの範囲内であると、上記活性層からの電
子のオーバーフローを確実に抑制することができ、か
つ、格子不整合による結晶欠陥を抑制することができ
る。
【0176】さらに、上記半導体層の厚さが10Å〜1
40Åの範囲内であると、格子不整合を有する層を挿入
していることによるウエハの反りの発生が確実に抑制で
きる。
【0177】
【発明の効果】以上より明らかな様に、本発明の半導体
発光素子では、活性層に注入された電子のオーバーフロ
ーを抑制することができるので、活性層での電子・正孔
の発光再結合確率を向上することができる。その結果、
高輝度の半導体発光素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は本発明の実施例1の半導体発光
素子の構成を示す模式断面図であり、図1(b)はその
半導体発光素子の活性層近傍のバンドプロファイルの一
例を示す図である。
【図2】 図2(a)は本発明の実施例2の半導体発光
素子の構成を示す模式断面図であり、図2(b)はその
半導体発光素子の活性層近傍のバンドプロファイルの一
例を示す図である。
【図3】 図3(a)は本発明の実施例3の半導体発光
素子の構成を示す模式断面図であり、図3(b)はその
半導体発光素子の活性層近傍のバンドプロファイルの一
例を示す図である。。
【図4】 図4(a)は本発明の実施例4の半導体発光
素子の構成を示す模式断面図であり、図4(b)はその
半導体発光素子の活性層近傍のバンドプロファイルの一
例を示す図である。
【図5】 図5(a)は本発明の実施例5の半導体発光
素子の構成を示す模式断面図であり、図5(b)はその
半導体発光素子の活性層近傍のバンドプロファイルの一
例を示す図である。
【図6】 図6(a)は本発明の実施例6の半導体発光
素子の構成を示す模式断面図であり、図6(b)はその
半導体発光素子の活性層近傍のバンドプロファイルの一
例を示す図である。
【図7】 図7(a)は本発明の実施例7の半導体発光
素子の構成を示す模式断面図であり、図7(b)は図7
(a)の要部の拡大図であり、図7(c)はその半導体
発光素子の活性層内のバンドプロファイルの一例を示す
図である。
【図8】 図8(a)は本発明の実施例8の半導体発光
素子の構成を示す模式断面図であり、図8(b)は図8
(a)の要部の拡大図であり、図8(c)はその半導体
発光素子の活性層内及び活性層近傍のバンドプロファイ
ルの一例を示す図である。
【図9】 図9(a)は本発明の実施例9の半導体発光
素子の構成を示す模式断面図であり、図9(b)は図9
(a)の要部の拡大図であり、図9(c)はその半導体
発光素子の活性層内及び活性層近傍のバンドプロファイ
ルの一例を示す図である。
【図10】 図10は従来の半導体発光素子の構成を示
す模式断面図である。
【図11】 図11は従来の半導体発光素子の活性層近
傍のバンドプロファイルの一例を示す図である。
【図12】 図12は従来の半導体発光素子における発
光波長と外部量子効率との関係を表わすグラフを示す図
である。
【符号の説明】
11,21,31,41,51,61,71,81,9
1 n型GaAs基板 12,22,32,42,52,62,72,82,9
2 下部クラッド層 13,23,33,43,53,63 活性層 14,25,95 p型GaP層 15,35,55,74,85 上部クラッド層 24,44,64,94 第1上部クラッド層 26,46,66,96 第2上部クラッド層 34,45,84 p型AlGa1−xP(0<x≦
0.7)層 54 p型(AlGa1−xIn1−yP(0<x
≦0.7,0.65≦y<1)層 65 p型(AlGa1−xIn1−yP(0<x
≦0.7,0.65≦y<1)層 73 MQW活性層 73a,83a,93a バリア層 73b,83b,93b ウェル層 83,93 SQW活性層

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体基板上に順次形成された第
    1導電型クラッド層、活性層及び第2導電型クラッド層
    を備えた半導体発光素子において、 上記活性層がAlGaInP系半導体からなり、 上記活性層から発せられる光の波長が590nm以下で
    あり、 上記活性層と上記第1導電型クラッド層または上記第2
    導電型クラッド層との間に半導体層が介在していて、 上記活性層と上記半導体層、及び、上記半導体層と上記
    第1導電型クラッド層または上記第2導電型クラッド層
    との接合を形成する前のバンドプロファイルにおいて、
    上記半導体層における伝導帯下端のエネルギー位置が、
    上記第2導電型クラッド層における伝導帯下端のエネル
    ギー位置よりも0.05eV〜1.0eV高いことを特
    徴とする半導体発光素子。
  2. 【請求項2】 化合物半導体基板上に順次形成された第
    1導電型クラッド層、活性層及び第2導電型クラッド層
    を備えた半導体発光素子において、 上記活性層がAlGaInP系半導体からなり、 上記活性層から発せられる光の波長が590nm以下で
    あり、 上記活性層と上記第1導電型クラッド層または上記第2
    導電型クラッド層との間に半導体層が介在していて、 上記半導体層における伝導帯下端の最も高いエネルギー
    位置が、上記第2導電型クラッド層における伝導帯下端
    のエネルギー位置よりも0.02eV〜1.0eV高い
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 化合物半導体基板上に順次形成された第
    1導電型クラッド層、活性層、第1の第2導電型クラッ
    ド層及び第2の第2導電型クラッド層を備えた半導体発
    光素子において、 上記活性層がAlGaInP系半導体からなり、 上記活性層から発せられる光の波長が590nm以下で
    あり、 上記第1の第2導電型クラッド層と上記第2の第2導電
    型クラッド層との間に少なくとも1層の半導体層が介在
    していて、 上記第1の第2導電型クラッド層と上記半導体層、及
    び、上記半導体層と上記第2の第2導電型クラッド層と
    の接合を形成する前のバンドプロファイルにおいて、上
    記半導体層における伝導帯下端のエネルギー位置が、上
    記第2の第2導電型クラッド層における伝導帯下端のエ
    ネルギー位置よりも0.05eV〜1.0eV高いこと
    を特徴とする半導体発光素子。
  4. 【請求項4】 化合物半導体基板上に順次形成された第
    1導電型クラッド層、活性層、第1の第2導電型クラッ
    ド層及び第2の第2導電型クラッド層を備えた半導体発
    光素子において、 上記活性層がAlGaInP系半導体からなり、 上記活性層から発せられる光の波長が590nm以下で
    あり、 上記第1の第2導電型クラッド層と上記第2の第2導電
    型クラッド層との間に少なくとも1層の半導体層が介在
    していて、 上記半導体層における伝導帯下端の最も高いエネルギー
    位置が、上記第2の第2導電型クラッド層における伝導
    帯下端のエネルギー位置よりも0.02eV〜1.0e
    V高いことを特徴とする半導体発光素子。
  5. 【請求項5】 化合物半導体基板上に順次形成された第
    1の第1導電型クラッド層、第2の第1導電型クラッド
    層、活性層及び第2導電型クラッド層を備えた半導体発
    光素子において、 上記活性層がAlGaInP系半導体からなり、 上記活性層から発せられる光の波長が590nm以下で
    あり、 上記第1の第1導電型クラッド層と上記第2の第1導電
    型クラッド層との間に少なくとも1層の半導体層が介在
    していて、 上記第1の第1導電型クラッド層と上記半導体層、及
    び、上記半導体層と上記第1の第1導電型クラッド層と
    の接合を形成する前のバンドプロファイルにおいて、上
    記半導体層における伝導帯下端のエネルギー位置が、上
    記第1の第1導電型クラッド層における伝導帯下端のエ
    ネルギー位置よりも0.05eV〜1.0eV高いこと
    を特徴とする半導体発光素子。
  6. 【請求項6】 化合物半導体基板上に順次形成された第
    1の第1導電型クラッド層、第2の第1導電型クラッド
    層、活性層及び第2導電型クラッド層を備えた半導体発
    光素子において、 上記活性層がAlGaInP系半導体からなり、 上記活性層から発せられる光の波長が590nm以下で
    あり、 上記第1の第1導電型クラッド層と上記第2の第1導電
    型クラッド層との間に少なくとも1層の半導体層が介在
    していて、 上記半導体層における伝導帯下端の最も高いエネルギー
    位置が、上記第1の第1導電型クラッド層における伝導
    帯下端のエネルギー位置よりも0.02eV〜1.0e
    V高いことを特徴とする半導体発光素子。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の
    半導体発光素子において、 上記半導体層が、GaP層、AlGa1−xP(0<
    x≦0.7)層及び(AlGa1−xIn1−y
    P(0<x≦0.7、0.65≦y<1)層のいずれか
    であることを特徴とする半導体発光素子。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1つに記載の
    半導体発光素子において、 上記半導体層の厚さが10Å〜500Åの範囲内である
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至7のいずれか1つに記載の
    半導体発光素子において、 上記半導体層の厚さが10Å〜140Åの範囲内である
    ことを特徴とする半導体発光素子。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか1つに記載
    の半導体発光素子において、 上記活性層はSQW活性層またはMQW活性層であるこ
    とを特徴とする半導体発光素子。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の半導体発光素子に
    おいて、 上記SQW層または上記MQW層は、複数層のバリア層
    と、少なくとも1層のウェル層とで構成され、 上記バリア層の一部の層または全層における真空準位か
    らの伝導帯下端のエネルギー位置が、(AlGa
    1−xIn1−yP(x=0.7、y=0.51)
    における真空準位からの伝導帯下端のエネルギー位置よ
    りも0.05eV〜1.0eV高いことを特徴とする半
    導体発光素子。
  12. 【請求項12】 化合物半導体基板上に形成された第1
    導電型クラッド層、活性層及び第2導電型クラッド層を
    備えた半導体発光素子において、 上記活性層は、AlGaInP系半導体からなるSQW
    活性層またはMQW活性層であり、 上記SQW層または上記MQW層は、複数層のバリア層
    と、少なくとも1層のウェル層とで構成され、 上記バリア層の一部の層または全層における真空準位か
    らの伝導帯下端のエネルギー位置が、(AlGa
    1−xIn1−yP(x=0.7、y=0.51)
    における真空準位からの伝導帯下端のエネルギー位置よ
    りも0.05eV〜1.0eV高いことを特徴とする半
    導体発光素子。
  13. 【請求項13】 請求項11または12に記載の半導体
    発光素子において、 上記バリア層が、GaP層、AlGa1−xP(0<
    x≦0.7)層及び(AlGa1−xIn1−y
    P(0<x≦0.7、0.65≦y<1)層のいずれか
    であることを特徴とする半導体発光素子。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13のいずれか1つに記
    載の半導体発光素子において、 上記半導体層または上記バリア層が第2導電型であるこ
    とを特徴とする半導体発光素子。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至14のいずれか1つに記
    載の半導体発光素子において、 上記半導体層または上記バリア層のキャリア濃度が1×
    1017〜5×10 cm−3であることを特徴とす
    る半導体発光素子。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至15のいずれか1つに記
    載の半導体発光素子において、 上記第1導電型はn型であり、上記第2導電型はp型で
    あることを特徴とする半導体発光素子。
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