JP2003227443A - 燃料噴射弁及び燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射弁及び燃料噴射装置

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JP2003227443A
JP2003227443A JP2002221258A JP2002221258A JP2003227443A JP 2003227443 A JP2003227443 A JP 2003227443A JP 2002221258 A JP2002221258 A JP 2002221258A JP 2002221258 A JP2002221258 A JP 2002221258A JP 2003227443 A JP2003227443 A JP 2003227443A
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fuel
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恵理子 松村
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啓壮 武田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機関負荷が比較的低いときに点火栓周りに着
火可能な混合気を確実に形成しつつ、機関負荷が比較的
高いときに燃焼室内に均一混合気を確実に形成する。 【解決手段】 燃料噴射弁6に一対のスリット状噴孔N
L,NSを形成し、これらスリット状噴孔のスリット軸
線AL,ASを互いに直交させる。一方のスリット状噴
孔NLをそのスリット軸線NLがピストン頂面の凹溝底
壁面に対し概ね平行になるように、かつ他方のスリット
状噴孔NSを、その偏平扇状噴霧の扇状縦断面がシリン
ダ軸線に対し概ね平行になるように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料噴射弁及び燃料
噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、機関負荷が比較的低いときに
は燃焼室内の限られた領域内に混合気を形成してこの混
合気を点火栓により着火し、機関負荷が高くなると燃焼
室内を均一混合気により満たしてこの均一混合気を点火
栓により着火するようにした筒内噴射式内燃機関が公知
である。このような筒内噴射式内燃機関では通常、シリ
ンダヘッド内壁面の中央部に点火栓を配置し、シリンダ
ヘッド内壁面の周辺部に燃料噴射弁を配置し、燃料噴射
弁の下方から点火栓の下方まで延びる凹溝をピストン頂
面上に形成し、機関負荷が比較的低いときには燃料を凹
溝内に向けて噴射し、この噴射燃料を凹溝の内壁面によ
り案内して点火栓周りの限られた領域内に混合気を形成
するようにしている。
【0003】この場合、点火栓周りに形成される混合気
は着火可能である必要があり、即ち噴射燃料を空気と良
好に混合させる必要がある。
【0004】そこで、燃料噴射弁の噴孔をスリット状に
形成した筒内噴射式内燃機関が公知である(特開平9−
158736号公報参照)。このようにすると、凹溝に
向かう噴射燃料が偏平扇状に形成されるので噴射燃料と
空気との接触面積を大きくすることができ、従って点火
栓周りに着火可能な混合気が確実に形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このスリット状噴孔は
その偏平扇状噴霧の横断面の長軸が凹溝の底壁面に対し
概ね平行になるように配置されており、このためスリッ
ト状噴孔から噴射された燃料はシリンダ中心軸線方向に
はほとんど拡がらない。従って、噴射燃料が確実に凹溝
内を進行することが可能になる。
【0006】しかしながら、噴射燃料がシリンダ中心軸
線方向にほとんど拡がらないので、機関負荷が比較的高
いときに燃焼室内に均一混合気を形成するのが困難にな
るという問題点がある。
【0007】なお、特開平9−126095号公報には
一対のスリット状噴孔を具備した燃料噴射弁が開示され
ているが、これらスリット状噴孔により形成される偏平
扇状噴霧の横断面の長軸は共にシリンダ中心軸線に対し
垂直であるので、シリンダ中心軸線方向への噴射燃料の
拡散はほとんど期待できない。
【0008】そこで本発明の目的は、機関負荷が比較的
低いときに点火栓周りに着火可能な混合気を確実に形成
しつつ、機関負荷が比較的高いときに燃焼室内に均一混
合気を確実に形成することができる燃料噴射弁及び燃料
噴射装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に1番目の発明によれば、一対の偏平扇状噴霧形成用噴
孔を具備した燃料噴射弁において、これら偏平扇状噴霧
形成用噴孔を、それぞれの偏平扇状噴霧の扇状縦断面を
含んで拡がる平面が互いに交差するように配置してい
る。
【0010】また、前記課題を解決するために2番目の
発明によれば、一対のスリット状噴孔を具備した燃料噴
射弁において、スリット状噴孔の扇状縦断面の中心と、
燃料噴射弁のサックの中心との間の距離が互いに異なる
ようにこれら一対のスリット状噴孔を形成している。
【0011】また、前記課題を解決するために3番目の
発明によれば、一対のスリット状噴孔を具備した燃料噴
射弁において、スリット状噴孔の扇状縦断面の中心角に
対する噴霧角の比が互いに異なるようにこれら一対のス
リット状噴孔を形成している。
【0012】また、前記課題を解決するために4番目の
発明によれば、一対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を具備し
た燃料噴射弁において、噴射場圧力が低いときの噴霧角
に対する噴射場圧力が高いときの噴霧角の比が互いに異
なるようにこれら一対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を形成
している。
【0013】また、5番目の発明によれば4番目の発明
において、前記比が小さい方の偏平扇状噴霧形成用噴孔
をスリット状噴孔から形成し、前記比が大きい方の偏平
扇状噴霧形成用噴孔を、それぞれの噴霧が互いに衝突す
ることにより偏平扇状噴霧を形成するように指向される
複数の筒状噴孔から形成している。
【0014】また、前記課題を解決するために6番目の
発明によれば、燃焼室頂部のほぼ中央部に点火栓を配置
すると共に燃焼室頂部の周縁部に燃料噴射弁を配置し、
燃料噴射弁の下方から点火栓の下方まで延びる凹溝をピ
ストン頂面上に形成し、機関圧縮行程に燃料噴射弁から
凹溝内に燃料を噴射して該燃料を凹溝の内壁面により点
火栓周りに案内し、このとき点火栓周りに形成される混
合気を点火栓により着火する第1の燃焼と、機関吸気行
程に燃料噴射弁から燃料を噴射して燃焼室内全体を満た
す混合気を形成し、該混合気を点火栓により着火する第
2の燃焼とを切り替え可能な筒内噴射式内燃機関におい
て、前記燃料噴射弁が一対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を
具備し、一方の偏平扇状噴霧形成用噴孔を、その偏平扇
状噴霧の横断面の長軸が凹溝底壁面に対し概ね平行にな
るように、かつ他方の偏平扇状噴霧形成用噴孔を、その
偏平扇状噴霧の扇状縦断面がシリンダ中心軸線に対し概
ね平行になるように配置している。
【0015】また、前記課題を解決するために7番目の
発明によれば、燃焼室頂部のほぼ中央部に点火栓を配置
すると共に燃焼室頂部の周縁部に燃料噴射弁を配置し、
燃料噴射弁の下方から点火栓の下方まで延びる凹溝をピ
ストン頂面上に形成し、機関圧縮行程に燃料噴射弁から
凹溝内に燃料を噴射して該燃料を凹溝の内壁面により点
火栓周りに案内し、このとき点火栓周りに形成される混
合気を点火栓により着火する第1の燃焼と、機関吸気行
程に燃料噴射弁から燃料を噴射して燃焼室内全体を満た
す混合気を形成し、該混合気を点火栓により着火する第
2の燃焼とを切り替え可能な筒内噴射式内燃機関におい
て、前記燃料噴射弁が一対のスリット状噴孔を具備し、
スリット状噴孔の扇状縦断面の中心と、燃料噴射弁のサ
ックの中心との間の距離が互いに異なるようにこれら一
対のスリット状噴孔を形成し、該距離が大きい方のスリ
ット状噴孔を、その偏平扇状噴霧の横断面の長軸が凹溝
底壁面に対し概ね平行になるように、かつ該距離が小さ
い方のスリット状噴孔を、その偏平扇状噴霧の扇状縦断
面がシリンダ中心軸線に対し概ね平行になるように配置
している。
【0016】また、前記課題を解決するために8番目の
発明によれば、燃焼室頂部のほぼ中央部に点火栓を配置
すると共に燃焼室頂部の周縁部に燃料噴射弁を配置し、
燃料噴射弁の下方から点火栓の下方まで延びる凹溝をピ
ストン頂面上に形成し、機関圧縮行程に燃料噴射弁から
凹溝内に燃料を噴射して該燃料を凹溝の内壁面により点
火栓周りに案内し、このとき点火栓周りに形成される混
合気を点火栓により着火する第1の燃焼と、機関吸気行
程に燃料噴射弁から燃料を噴射して燃焼室内全体を満た
す混合気を形成し、該混合気を点火栓により着火する第
2の燃焼とを切り替え可能な筒内噴射式内燃機関におい
て、前記燃料噴射弁が一対のスリット状噴孔を具備し、
スリット状噴孔の扇状縦断面の中心角に対する噴霧角の
比が互いに異なるようにこれら一対のスリット状噴孔を
形成し、前記比が大きい方のスリット状噴孔を、その偏
平扇状噴霧の横断面の長軸が凹溝底壁面に対し概ね平行
になるように、かつ前記比が小さい方のスリット状噴孔
を、その偏平扇状噴霧の扇状縦断面がシリンダ中心軸線
に対し概ね平行になるように配置している。
【0017】また、前記課題を解決するために9番目の
発明によれば、燃焼室頂部のほぼ中央部に点火栓を配置
すると共に燃焼室頂部の周縁部に燃料噴射弁を配置し、
燃料噴射弁の下方から点火栓の下方まで延びる凹溝をピ
ストン頂面上に形成し、機関圧縮行程に燃料噴射弁から
凹溝内に燃料を噴射して該燃料を凹溝の内壁面により点
火栓周りに案内し、このとき点火栓周りに形成される混
合気を点火栓により着火する第1の燃焼と、機関吸気行
程に燃料噴射弁から燃料を噴射して燃焼室内全体を満た
す混合気を形成し、該混合気を点火栓により着火する第
2の燃焼とを切り替え可能な筒内噴射式内燃機関におい
て、前記燃料噴射弁が一対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を
具備し、筒内圧力が低いときの噴霧角に対する筒内圧力
が高いときの噴霧角の比が互いに異なるようにこれら一
対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を形成し、前記比が大きい
方の偏平扇状噴霧形成用噴孔を、その偏平扇状噴霧の横
断面の長軸が凹溝底壁面に対し概ね平行になるように、
かつ前記比が小さい方の偏平扇状噴霧形成用噴孔を、そ
の偏平扇状噴霧の扇状縦断面がシリンダ中心軸線に対し
概ね平行になるように配置している。
【0018】また、10番目の発明によれば9番目の発
明において、前記比が小さい方の偏平扇状噴霧形成用噴
孔をスリット状噴孔から形成し、前記比が大きい方の偏
平扇状噴霧形成用噴孔を、それぞれの噴霧が互いに衝突
することにより偏平扇状噴霧を形成するように指向され
る複数の筒状噴孔から形成している。
【0019】なお、本明細書においてスリット状噴孔の
噴霧角というのは偏平扇状噴霧の扇状縦断面を含んで拡
がる平面内における噴霧角をいうものとする。
【0020】
【発明の実施の形態】図1から図4は本発明を4ストロ
ーク火花点火式内燃機関に適用した場合を示している。
図1から図4を参照すると、1は機関本体、2はシリン
ダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は
燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、7は点火栓、8は
一対の吸気弁、9は吸気ポート、10は一対の排気弁、
11は排気ポートをそれぞれ示す。なお、図2において
線Mは燃料噴射弁6の中心軸線を示している。
【0021】図3に示されるように、一対の吸気弁8及
び一対の排気弁9は対称平面Lに関しそれぞれ対称的に
配置されており、この対称平面L上に燃料噴射弁6及び
点火栓7が配置される。また、点火栓7はシリンダヘッ
ド3の内壁面の中央部、例えばシリンダ中心軸線K上に
配置され、燃料噴射弁6はシリンダヘッド3の内壁面の
周縁部に配置される。
【0022】また、ピストン4の頂面上には図4に示さ
れるように、燃料噴射弁6の下方から点火栓7の下方ま
で延びる凹溝4aが形成される。図1から図4に示され
る内燃機関では、凹溝4aの底壁面はシリンダ中心軸線
Kに対し概ね垂直に拡がっている。
【0023】再び図1を参照すると、吸気ポート9は対
応する吸気枝管12を介してサージタンク13に連結さ
れ、サージタンク13は吸気ダクト14を介してエアク
リーナ15に連結される。吸気ダクト14内にはステッ
プモータ16により駆動されるスロットル弁17が配置
される。一方、排気ポート11は排気マニホルド18及
び排気管19を介して触媒20を内蔵した触媒コンバー
タ21に連結される。
【0024】電子制御ユニット30はデジタルコンピュ
ータからなり、双方向性バス31によって互いに接続さ
れたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ラン
ダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッ
サ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備す
る。サージタンク13には、サージタンク13内の圧力
に比例した出力電圧を発生する圧力センサ39が取り付
けられる。この圧力センサ39の出力信号は対応するA
D変換器37を介して入力ポート35に入力される。ア
クセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量に
比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続さ
れ、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器3
7を介して入力ポート35に入力される。また、入力ポ
ート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する
毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続
される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38
を介して燃料噴射弁6及びステップモータ16に接続さ
れる。
【0025】図1から図4に示される内燃機関では、以
下に説明する第1の燃焼と第2の燃焼とが選択的に切り
替えられるようになっている。即ち、機関運転領域が低
負荷側領域と高負荷側領域とに分割されており、低負荷
側領域では第1の燃焼が行われ、高負荷側領域では第2
の燃焼が行われる。第1の燃焼では図5(A)に示され
るように、圧縮行程末期に1回だけ燃料噴射弁6からピ
ストン4の凹溝4a内に燃料が噴射される。この場合の
噴射燃料FCは凹溝4aの内壁面により案内されて点火
栓7周りに向かい、その結果図5(B)に示されるよう
に点火栓7周りに混合気Gが形成される。このとき、混
合気G周りの燃焼室5内には空気又は空気及びEGRガ
スの層が形成される。次いで、この混合気Gが点火栓7
により着火せしめられる。
【0026】これに対し第2の燃焼では図5(C)に示
されるように、吸気行程に1回だけ燃料噴射弁6から燃
料が噴射される。この場合の噴射燃料FIは燃焼室5内
全体をほぼ一様に満たす混合気を形成する。次いでこの
混合気は点火栓7により着火せしめられる。なお、高負
荷側領域のうちの低負荷側の領域において、燃料を吸気
行程と圧縮行程との2回に分けて噴射する、いわゆる二
分割噴射を行うこともできる。
【0027】次に、図6及び図7を参照して燃料噴射弁
6の噴孔について詳しく説明する。図6は燃料噴射弁6
の先端部を拡大して示しており、図6(A)は対称平面
L(図3)に沿って見た燃料噴射弁6の部分断面図、図
6(B)は図6(A)の線Bに沿って見た燃料噴射弁6
の部分断面図、図6(C)は図6(A)の矢印Cの方向
から見た燃料噴射弁6の端面図をそれぞれ示している。
また、図7はシリンダ中心軸線Kを含みかつ対称平面L
に垂直な平面に沿って見た内燃機関の断面図を示してい
る。
【0028】図6及び図7に示されるように、燃料噴射
弁6は一対のスリット状噴孔NL,NSを具備する。各
スリット状噴孔NL,NSは概略的に言うと、燃料流れ
方向に対し平行な縦断面では扇状ないし円弧状をなして
おり、燃料流れ方向に垂直な横断面では長方形状をなし
ている。この長方形状断面の長手中心軸線をスリット状
噴孔のスリット軸線と称することにする。
【0029】スリット状噴孔NL,NSは偏平扇状噴霧
を形成する偏平扇状噴霧形成用噴孔として作用する。こ
こで、図8を参照してスリット状噴孔により形成される
噴霧について簡単に説明する。図8は単一のスリット状
噴孔Nにより形成される噴霧Fを概略的に示しており、
図8(A)はスリット状噴孔Nのスリット軸線を含む噴
霧Fの縦断面図、図8(B)はスリット状噴孔Nのスリ
ット軸線に垂直な平面に沿って見た噴霧Fの断面図、図
8(C)は噴霧Fの横断面図をそれぞれ示している。
【0030】図8に示されるように、スリット状噴孔N
により形成される噴霧Fは偏平扇状をなし、即ちスリッ
ト軸線を含む噴霧Fの縦断面J内では扇状に拡がり、噴
霧Fの横断面内では長軸Tを有する長円状ないし楕円状
をなしている。この場合、偏平扇状噴霧Fの扇状縦断面
Jはスリット状噴孔Nの扇状縦断面Hと概ね平行にな
り、偏平扇状噴霧Fの横断面の長軸Tはスリット状噴孔
Nのスリット軸線に対し概ね平行になる。
【0031】再び図6及び図7を参照すると、図6及び
図7に示される実施例ではスリット状噴孔NL,NSの
スリット軸線AL,ASが互いに直交するようにこれら
スリット状噴孔NL,NSが形成されている。特に図6
及び図7に示される例では、スリット状噴孔NL,NS
同士が交差しており、しかもそれぞれの中心において互
いに直交している。
【0032】言い換えると、スリット状噴孔NLにより
形成された偏平扇状噴霧の扇状縦断面を含んで拡がる平
面と、スリット状噴孔NSにより形成された偏平扇状噴
霧の扇状縦断面を含んで拡がる平面とが、特に燃料流れ
下流側で互いに交差し、しかもこれら扇状縦断面同士が
それぞれの中心において互いに直行する。
【0033】また、特に図7に示されるように、スリッ
ト状噴孔NLはそのスリット軸線ALがピストン4の凹
溝4aの底壁面4bに対し概ね平行になるように配置さ
れている。一方、スリット状噴孔NSはそのスリット軸
線ASが対称平面L内にあるように配置されている。言
い換えると、スリット状噴孔NLにより形成された偏平
扇状噴霧の横断面の長軸が凹溝4aの底壁面4bに対し
概ね平行になるようにスリット状噴孔NLが配置され、
スリット状噴孔NSにより形成された偏平扇状噴霧の扇
状縦断面又はスリット状噴孔NSの扇状縦断面HSがシ
リンダ中心軸線Kに対し概ね平行になるようにスリット
状噴孔NSが配置される。
【0034】このようにすると、第1の燃焼が行われる
ときにスリット状噴孔NLにより形成された偏平扇状噴
霧が確実に凹溝4a内を進行し、従って点火栓7周りに
燃料が確実に集められる。また、第2の燃焼が行われる
ときにスリット状噴孔NSにより形成された偏平扇状噴
霧がシリンダ中心軸線K方向に拡がり、従って均一混合
気が形成されやすくなる。
【0035】ところが、第1の燃焼が行われるときにス
リット状噴孔NSにより形成された偏平扇状噴霧がシリ
ンダ中心軸線K方向に拡がるとこの燃料は点火栓7周り
に集まらず、上述した空気又は空気及びEGRガスの層
内に拡散する恐れがある。この燃料には火炎が伝播しに
くく、従って燃焼室5から排出される未燃HCを低減す
るためには噴射燃料がシリンダ中心軸線K方向にできる
だけ拡がらないようにする必要がある。
【0036】そこで本発明による実施例では、図8
(A)に示されるようにスリット状噴孔Nの扇状縦断面
の中心角をθf、扇状縦断面の中心をCS、燃料噴射弁
6のサック6aの中心をCI、扇状縦断面の中心CSと
サック6aの中心CIとの間の距離をBでそれぞれ表す
ものとすると、スリット状噴孔NLの距離Bを比較的大
きくし、スリット状噴孔NSの距離Bを比較的小さくし
ている。これは次の理由による。
【0037】例えば吸気行程における筒内圧力のように
噴射場圧力が比較的低いとき(大気圧、0.1MPa)
のときにスリット状噴孔Nにより形成された偏平扇状噴
霧の噴霧角をθa、例えば圧縮行程末期における筒内圧
力のように噴射場圧力が比較的高いとき(0.5MP
a)のときにスリット状噴孔Nにより形成された偏平扇
状噴霧の噴霧角をθpで表すものとすると、図9(A)
は距離Bを変化させたときの比θa/θfの変化を、図
9(B)は距離Bを変化させたときの比θp/θaの変
化をそれぞれ示す実験結果である。なお、いずれの場合
も中心角θfは一定に維持されている。
【0038】図9(A)からわかるように、比θa/θ
fは距離Bが大きいときにはほぼ1に維持され、距離B
が小さくなると1よりもかなり小さくなる。また、距離
Bが小さくなると距離Bの変化に対する比θa/θfの
変化率が大きくなる。
【0039】即ち、距離Bを大きくすれば噴霧角が大き
くなり、距離Bを小さくすれば噴霧角が小さくなる。
【0040】従って、スリット状噴孔NLの距離Bを大
きくすることによりシリンダ中心軸線Kに対し垂直な方
向に燃料噴霧を拡げることができることになる。また、
スリット状噴孔NSの距離Bを小さくすることによりシ
リンダ中心軸線K方向に燃料噴霧が拡がるのを抑制でき
ることになる。
【0041】一方、図9(B)からわかるように、比θ
p/θaは距離Bが大きいときにはほぼ1に維持され、
距離Bが小さくなると1よりもかなり小さくなる。ま
た、距離Bが小さくなると距離Bの変化に対する比θp
/θaの変化率が大きくなる。
【0042】即ち、距離Bを大きくすれば筒内圧力が高
いときにも低いときにも噴霧角が大きくなり、距離Bを
小さくすれば噴霧角は小さくなり、このとき筒内圧力が
高ければ筒内圧力が低いときよりも噴霧角が小さくな
る。
【0043】従って、スリット状噴孔NLの距離Bを大
きくすることにより第1の燃焼時にも第2の燃焼時にも
シリンダ中心軸線Kに対し垂直な方向に燃料噴霧を拡げ
ることができることになる。また、スリット状噴孔NS
の距離Bを小さくすることにより第1の燃焼時にはシリ
ンダ中心軸線K方向に燃料噴霧が拡がるのを抑制しなが
ら、第2の燃焼時にはシリンダ中心軸線K方向に燃料噴
霧を拡げることができることになる。
【0044】図10は燃料噴射弁6の中心軸線Mに対し
垂直な平面即ち横断面における燃料噴霧の外延を概略的
に示しており、図10(A)は圧縮行程末期に燃料を噴
射した場合を、図10(B)は吸気行程に燃料を噴射し
た場合をそれぞれ示している。
【0045】図10(A)及び図10(B)からわかる
ように、対称平面L方向従ってシリンダ中心軸線K方向
では、燃料噴霧が圧縮行程末期に拡がり、吸気行程に収
縮されている。これに対し、シリンダ中心軸線K方向に
関し垂直な方向では燃料噴霧形状はほとんど変わらな
い。
【0046】このような現象がいかなるメカニズムで発
生するかは必ずしも明らかにされていない。しかしなが
ら、サック6a内での燃料の流れ、スリット状噴孔N
L,NS内を流通するときの燃料の流速、スリット状噴
孔NL,NS内壁面の抵抗などが関与しているものと考
えられる。
【0047】従って、一般的に言うと、スリット状噴孔
の扇状縦断面の中心CSと、燃料噴射弁6のサック6a
の中心CIとの間の距離Bが互いに異なるように一対の
スリット状噴孔NL,NSを形成し、距離Bが大きい方
のスリット状噴孔NLを、そのスリット軸線AL又はそ
の偏平扇状噴霧の横断面の長軸が凹溝底壁面4bに対し
概ね平行になるように、かつ距離Bが小さい方のスリッ
ト状噴孔NSを、その扇状縦断面HS又はその偏平扇状
噴霧の扇状縦断面がシリンダ中心軸線Kに対し概ね平行
になるようにそれぞれ配置したということになる。
【0048】或いは、スリット状噴孔の扇状縦断面の中
心角θfに対する噴霧角の比θa/θf,θp/θfが
互いに異なるように一対のスリット状噴孔NL,NSを
形成し、比θa/θf,θp/θfが大きい方のスリッ
ト状噴孔NLを、そのスリット軸線AL又はその偏平扇
状噴霧の横断面の長軸が凹溝底壁面4bに対し概ね平行
になるように、かつ比θa/θf,θp/θfが小さい
方のスリット状噴孔NSを、その扇状縦断面HS又はそ
の偏平扇状噴霧の扇状縦断面がシリンダ中心軸線Kに対
し概ね平行になるようにそれぞれ配置したという見方も
できる。
【0049】更に、筒内圧力が低いときの噴霧角θaに
対する筒内圧力が高いときの噴霧角θpの比θp/θa
が互いに異なるように一対のスリット状噴孔又は偏平扇
状噴霧形成用噴孔NL,NSを形成し、比θp/θaが
大きい方のスリット状噴孔NL又は偏平扇状噴霧形成用
噴孔を、そのスリット軸線AL又はその偏平扇状噴霧の
横断面の長軸が凹溝底壁面4bに対し概ね平行になるよ
うに、かつ比θp/θaが小さい方のスリット状噴孔又
は偏平扇状噴霧形成用噴孔NSを、その扇状縦断面HS
又はその偏平扇状噴霧の扇状縦断面がシリンダ中心軸線
Kに対し概ね平行になるようにそれぞれ配置したという
見方もできる。
【0050】なお、図6及び図7に示される例では、ス
リット状噴孔NL,NSの中心角θfは互いに等しくさ
れており、スリット軸線AL,ASに対し垂直方向のス
リット状噴孔NL,NSの幅も互いに等しくされてい
る。
【0051】図6及び図7に示される例ではスリット状
噴孔NL,NS同士が互いに交差している。しかしなが
ら図11に示されるように、スリット軸線AL,ASは
互いに交差するけれどもスリット状噴孔NL,NS同士
は互いに交差しないようにすることもできる。即ち、図
11(A)に示される例ではスリット状噴孔NL,NS
が互いに離間して配置される。従って、一般的に言う
と、偏平扇状噴霧の扇状縦断面を含んで拡がる平面が互
いに交差するように一対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を配
置しているということになる。
【0052】一方、図11(B)及び図11(C)に示
される例では一方のスリット状噴孔例えばスリット状噴
孔NLがスリット軸線AL方向に分割された複数例えば
一対のスリット状噴孔NL1,NL2から形成され、こ
れらスリット状噴孔NL1,NL2間にスリット状噴孔
NL1,NL2から離間して他方のスリット状噴孔NS
が配置される。このようにするとスリット状噴孔NL,
NS同士の交点から多量の燃料が噴射されるのを阻止す
ることができる。
【0053】これらスリット状噴孔NL1,NL2によ
り形成される噴霧は全体として上述した単一のスリット
状噴孔NLと同様の偏平扇状噴霧を形成する。この場
合、偏平扇状噴霧の扇状縦断面は各スリット状噴孔NL
1,NL2の扇状縦断面に対し概ね平行になる。また、
スリット状噴孔NL1により形成される偏平扇状噴霧の
扇状縦断面と、スリット状噴孔NL2により形成される
偏平扇状噴霧の扇状縦断面とが共通の平面内に拡がる。
【0054】また、偏平扇状噴霧形成用噴孔NL,NS
の少なくとも一方を複数の筒状噴孔から形成することも
できる。図12(A)及び図12(B)は偏平扇状噴霧
形成用噴孔NLを単一の軸線ALに沿って整列された複
数の円筒状噴孔NLCから形成した場合を示しており、
図12(B)は偏平扇状噴霧形成用噴孔NLを互いに平
行な二つの軸線AL1,AL2に沿ってそれぞれ整列さ
れた複数の円筒状噴孔NLCから形成した場合を示して
いる。
【0055】この場合、各円筒状噴孔NLCにより形成
される噴霧は円錐状をなし、しかしながら全体としては
上述したスリット状噴孔NLにより形成される噴霧と同
様の偏平扇状噴霧を形成する。ここで、軸線AL,AL
1,AL2は偏平扇状噴霧の横断面の長軸と概ね平行に
延びている。また、或る円筒状噴孔NLCから噴射され
た燃料が別の円筒状噴孔NLC又はスリット状噴孔NS
から噴射された燃料と衝突し、従って燃料の微粒化が促
進される。
【0056】図13に更に別の実施例を示す。図13は
燃料噴射弁6の先端部を拡大して示しており、図13
(A)は対称平面L(図3)に沿って見た燃料噴射弁6
の部分断面図、図13(B)は図13(A)の線Bに沿
って見た燃料噴射弁6の部分断面図、図13(C)は図
13(A)の矢印Cの方向から見た燃料噴射弁6の端面
図をそれぞれ示している。
【0057】図13に示される例では、上述したスリッ
ト状噴孔NSの一側に複数例えば一対の円筒状噴孔NL
Caが形成され、他側に複数例えば一対の円筒状噴孔N
LCbが形成される。これら円筒状噴孔NLCaの中心
軸線は概ね点Iaに指向されており、円筒状噴孔NLC
bの中心軸線は概ね点Ibに指向されており、これら点
Ia,Ibを結ぶ直線ILはスリット軸線AS又は対称
平面Lに対し概ね直行している。
【0058】その結果、円筒状噴孔NLCaにより形成
される噴霧同士が互いに衝突し、円筒状噴孔NLCbに
より形成される噴霧同士が互いに衝突し、図14に示さ
れるように全体として、スリット状噴孔NLにより形成
される噴霧と同様の偏平扇状噴霧を形成する。この場
合、この偏平扇状噴霧の横断面の長軸は上述した直線I
Lに概ね平行になっている。この場合にも燃料の微粒化
を促進することができる。
【0059】従って、一般的に言うと、筒内圧力が低い
ときの噴霧角θaに対する筒内圧力が高いときの噴霧角
θpの比θp/θaが小さい方の偏平扇状噴霧形成用噴
孔をスリット状噴孔NSから形成し、比θp/θaが大
きい方の偏平扇状噴霧形成用噴孔を、それぞれの噴霧が
互いに衝突することにより偏平扇状噴霧を形成するよう
に指向される複数の筒状噴孔NLCa,NLCbから形
成し、筒状噴孔NLCa,NLCbを、その偏平扇状噴
霧の横断面の長軸が凹溝底壁面4bに対し概ね平行にな
るように、かつスリット状噴孔NSを、その扇状縦断面
HS又はその偏平扇状噴霧の扇状縦断面がシリンダ中心
軸線Kに対し概ね平行になるようにそれぞれ配置したと
いうことになる。
【0060】なお、図12及び図13に示される例では
上述した距離Bを必ずしも特定することができない。し
かしながら、複数の円筒状噴孔NLC,NLCa,NL
Cbにより形成される偏平扇状噴霧の前記比θa/θ
f,θp/θf,θp/θaはスリット状噴孔NSの対
応する比θa/θf,θp/θf,θp/θaよりも大
きくなっている。
【0061】このように距離Bを特定できない場合で
も、図6及び図7に示される例のように距離Bを特定で
きる場合と同様な比θa/θf,θp/θf,θp/θ
aの挙動が得られる。これは比θa/θf,θp/θ
f,θp/θaの挙動が単に距離Bに依存するものでは
ないことを示しており、即ち距離Bに応じて定まるパラ
メータ例えばスリット状噴孔NL,NSの流路面積のみ
に依存していないことを示している。
【0062】
【発明の効果】機関負荷が比較的低いときに点火栓周り
に着火可能な混合気を確実に形成しつつ、機関負荷が比
較的高いときに燃焼室内に均一混合気を確実に形成する
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】内燃機関の縦断面図である。
【図3】シリンダヘッドの底面図である。
【図4】ピストンの頂面図である。
【図5】第1及び第2の燃焼を説明するための図であ
る。
【図6】燃料噴射弁の先端部の拡大図である。
【図7】スリット状噴孔と内燃機関の位置関係を説明す
るための図である。
【図8】燃料噴霧の断面図である。
【図9】距離Bの変化に対する比θa/θf,θp/θ
aの変化を示す線図である。
【図10】燃料噴霧の外延を概略的に示す図である。
【図11】本発明による別の実施例を示す図である。
【図12】本発明による別の実施例を示す図である。
【図13】本発明による別の実施例を示す図である。
【図14】図13に示される実施例における燃料噴霧の
外延を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1…機関本体 6…燃料噴射弁 NL,NS…スリット状噴孔 AL,AS…スリット軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G066 AA02 AB02 AD12 BA02 BA03 BA14 CC21 CC29 CC48 CE13 CE22

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を具備し
    た燃料噴射弁において、これら偏平扇状噴霧形成用噴孔
    を、それぞれの偏平扇状噴霧の扇状縦断面を含んで拡が
    る平面が互いに交差するように配置した燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 一対のスリット状噴孔を具備した燃料噴
    射弁において、スリット状噴孔の扇状縦断面の中心と、
    燃料噴射弁のサックの中心との間の距離が互いに異なる
    ようにこれら一対のスリット状噴孔を形成した燃料噴射
    弁。
  3. 【請求項3】 一対のスリット状噴孔を具備した燃料噴
    射弁において、スリット状噴孔の扇状縦断面の中心角に
    対する噴霧角の比が互いに異なるようにこれら一対のス
    リット状噴孔を形成した燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 一対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を具備し
    た燃料噴射弁において、噴射場圧力が低いときの噴霧角
    に対する噴射場圧力が高いときの噴霧角の比が互いに異
    なるようにこれら一対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を形成
    した燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 前記比が小さい方の偏平扇状噴霧形成用
    噴孔をスリット状噴孔から形成し、前記比が大きい方の
    偏平扇状噴霧形成用噴孔を、それぞれの噴霧が互いに衝
    突することにより偏平扇状噴霧を形成するように指向さ
    れる複数の筒状噴孔から形成した請求項4に記載の燃料
    噴射弁。
  6. 【請求項6】 燃焼室頂部のほぼ中央部に点火栓を配置
    すると共に燃焼室頂部の周縁部に燃料噴射弁を配置し、
    燃料噴射弁の下方から点火栓の下方まで延びる凹溝をピ
    ストン頂面上に形成し、機関圧縮行程に燃料噴射弁から
    凹溝内に燃料を噴射して該燃料を凹溝の内壁面により点
    火栓周りに案内し、このとき点火栓周りに形成される混
    合気を点火栓により着火する第1の燃焼と、機関吸気行
    程に燃料噴射弁から燃料を噴射して燃焼室内全体を満た
    す混合気を形成し、該混合気を点火栓により着火する第
    2の燃焼とを切り替え可能な筒内噴射式内燃機関におい
    て、前記燃料噴射弁が一対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を
    具備し、一方の偏平扇状噴霧形成用噴孔を、その偏平扇
    状噴霧の横断面の長軸が凹溝底壁面に対し概ね平行にな
    るように、かつ他方の偏平扇状噴霧形成用噴孔を、その
    偏平扇状噴霧の扇状縦断面がシリンダ中心軸線に対し概
    ね平行になるように配置した燃料噴射装置。
  7. 【請求項7】 燃焼室頂部のほぼ中央部に点火栓を配置
    すると共に燃焼室頂部の周縁部に燃料噴射弁を配置し、
    燃料噴射弁の下方から点火栓の下方まで延びる凹溝をピ
    ストン頂面上に形成し、機関圧縮行程に燃料噴射弁から
    凹溝内に燃料を噴射して該燃料を凹溝の内壁面により点
    火栓周りに案内し、このとき点火栓周りに形成される混
    合気を点火栓により着火する第1の燃焼と、機関吸気行
    程に燃料噴射弁から燃料を噴射して燃焼室内全体を満た
    す混合気を形成し、該混合気を点火栓により着火する第
    2の燃焼とを切り替え可能な筒内噴射式内燃機関におい
    て、前記燃料噴射弁が一対のスリット状噴孔を具備し、
    スリット状噴孔の扇状縦断面の中心と、燃料噴射弁のサ
    ックの中心との間の距離が互いに異なるようにこれら一
    対のスリット状噴孔を形成し、該距離が大きい方のスリ
    ット状噴孔を、その偏平扇状噴霧の横断面の長軸が凹溝
    底壁面に対し概ね平行になるように、かつ該距離が小さ
    い方のスリット状噴孔を、その偏平扇状噴霧の扇状縦断
    面がシリンダ中心軸線に対し概ね平行になるように配置
    した燃料噴射装置。
  8. 【請求項8】 燃焼室頂部のほぼ中央部に点火栓を配置
    すると共に燃焼室頂部の周縁部に燃料噴射弁を配置し、
    燃料噴射弁の下方から点火栓の下方まで延びる凹溝をピ
    ストン頂面上に形成し、機関圧縮行程に燃料噴射弁から
    凹溝内に燃料を噴射して該燃料を凹溝の内壁面により点
    火栓周りに案内し、このとき点火栓周りに形成される混
    合気を点火栓により着火する第1の燃焼と、機関吸気行
    程に燃料噴射弁から燃料を噴射して燃焼室内全体を満た
    す混合気を形成し、該混合気を点火栓により着火する第
    2の燃焼とを切り替え可能な筒内噴射式内燃機関におい
    て、前記燃料噴射弁が一対のスリット状噴孔を具備し、
    スリット状噴孔の扇状縦断面の中心角に対する噴霧角の
    比が互いに異なるようにこれら一対のスリット状噴孔を
    形成し、前記比が大きい方のスリット状噴孔を、その偏
    平扇状噴霧の横断面の長軸が凹溝底壁面に対し概ね平行
    になるように、かつ前記比が小さい方のスリット状噴孔
    を、その偏平扇状噴霧の扇状縦断面がシリンダ中心軸線
    に対し概ね平行になるように配置した燃料噴射装置。
  9. 【請求項9】 燃焼室頂部のほぼ中央部に点火栓を配置
    すると共に燃焼室頂部の周縁部に燃料噴射弁を配置し、
    燃料噴射弁の下方から点火栓の下方まで延びる凹溝をピ
    ストン頂面上に形成し、機関圧縮行程に燃料噴射弁から
    凹溝内に燃料を噴射して該燃料を凹溝の内壁面により点
    火栓周りに案内し、このとき点火栓周りに形成される混
    合気を点火栓により着火する第1の燃焼と、機関吸気行
    程に燃料噴射弁から燃料を噴射して燃焼室内全体を満た
    す混合気を形成し、該混合気を点火栓により着火する第
    2の燃焼とを切り替え可能な筒内噴射式内燃機関におい
    て、前記燃料噴射弁が一対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を
    具備し、筒内圧力が低いときの噴霧角に対する筒内圧力
    が高いときの噴霧角の比が互いに異なるようにこれら一
    対の偏平扇状噴霧形成用噴孔を形成し、前記比が大きい
    方の偏平扇状噴霧形成用噴孔を、その偏平扇状噴霧の横
    断面の長軸が凹溝底壁面に対し概ね平行になるように、
    かつ前記比が小さい方の偏平扇状噴霧形成用噴孔を、そ
    の偏平扇状噴霧の扇状縦断面がシリンダ中心軸線に対し
    概ね平行になるように配置した燃料噴射装置。
  10. 【請求項10】 前記比が小さい方の偏平扇状噴霧形成
    用噴孔をスリット状噴孔から形成し、前記比が大きい方
    の偏平扇状噴霧形成用噴孔を、それぞれの噴霧が互いに
    衝突することにより偏平扇状噴霧を形成するように指向
    される複数の筒状噴孔から形成した請求項9に記載の燃
    料噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008038815A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Toyota Motor Corp 燃料噴射装置及び内燃機関
WO2013027257A1 (ja) 2011-08-22 2013-02-28 トヨタ自動車株式会社 燃料噴射弁
JP2015021390A (ja) * 2013-07-16 2015-02-02 富士重工業株式会社 インジェクタ

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