JP2003226988A - 金属材料の腐食防止剤および酸洗浄液 - Google Patents
金属材料の腐食防止剤および酸洗浄液Info
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- JP2003226988A JP2003226988A JP2002028475A JP2002028475A JP2003226988A JP 2003226988 A JP2003226988 A JP 2003226988A JP 2002028475 A JP2002028475 A JP 2002028475A JP 2002028475 A JP2002028475 A JP 2002028475A JP 2003226988 A JP2003226988 A JP 2003226988A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ポリアミンを採用して、金属表面に対する腐食
防止効果が優れた腐食食防止剤、酸洗浄液を提供する。 【解決手段】特定された少なくとも2種類のポリアミン
を併用してなる腐食防止剤、および、同腐食防止剤を含
有する酸洗浄液。
防止効果が優れた腐食食防止剤、酸洗浄液を提供する。 【解決手段】特定された少なくとも2種類のポリアミン
を併用してなる腐食防止剤、および、同腐食防止剤を含
有する酸洗浄液。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材等金属材料の
表面における腐食の発生を防止し、また、鋼材等金属材
料の表面の熱延スケールや酸化皮膜を除去するための酸
洗浄処理における金属材料の表面での腐食の発生を防止
するための金属材料の腐食防止剤、および、酸洗浄処理
で使用する金属材料の酸洗浄液に関する。
表面における腐食の発生を防止し、また、鋼材等金属材
料の表面の熱延スケールや酸化皮膜を除去するための酸
洗浄処理における金属材料の表面での腐食の発生を防止
するための金属材料の腐食防止剤、および、酸洗浄処理
で使用する金属材料の酸洗浄液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼材等金属材料の表面の錆を除去
する除去処理、鋼材等金属材料の表面の熱延スケールや
酸化皮膜を除去するための酸洗浄処理では、硫酸や塩酸
等の無機酸が使用されている。特に、鋼材の表面の熱延
スケールや酸化皮膜を除去するための酸洗浄処理では、
塩酸または硫酸を主要構成成分とする酸洗浄液が使用さ
れている。
する除去処理、鋼材等金属材料の表面の熱延スケールや
酸化皮膜を除去するための酸洗浄処理では、硫酸や塩酸
等の無機酸が使用されている。特に、鋼材の表面の熱延
スケールや酸化皮膜を除去するための酸洗浄処理では、
塩酸または硫酸を主要構成成分とする酸洗浄液が使用さ
れている。
【0003】ところで、金属材料の表面の錆を除去する
除去処理液として、または、金属材料の表面の熱延スケ
ールや酸化皮膜を除去するための酸洗浄液として、塩酸
や硫酸等の無機酸を主要構成成分とする処理液を採用す
る場合には、金属材料の表面における酸化皮膜の割れや
粒界析出物等の金属材料の不均一性、処理液の濃度、処
理液の供給流速や流速の不均一性に起因して、鋼材の酸
洗浄処理にあっては、さらに、酸洗浄液中の第2鉄イオ
ン等酸化性イオンの存在に起因して、金属材料の表面に
腐食が発生することが多い。
除去処理液として、または、金属材料の表面の熱延スケ
ールや酸化皮膜を除去するための酸洗浄液として、塩酸
や硫酸等の無機酸を主要構成成分とする処理液を採用す
る場合には、金属材料の表面における酸化皮膜の割れや
粒界析出物等の金属材料の不均一性、処理液の濃度、処
理液の供給流速や流速の不均一性に起因して、鋼材の酸
洗浄処理にあっては、さらに、酸洗浄液中の第2鉄イオ
ン等酸化性イオンの存在に起因して、金属材料の表面に
腐食が発生することが多い。
【0004】このため、金属材料の表面の錆、熱延スケ
ール、酸化皮膜等の除去処理においては、除去処理剤と
腐食防止剤とを併用する試みが提案されている。特許第
3222176号公報には、腐食防止剤組成物および当
該組成物を含有する酸洗浄液が提案されている。
ール、酸化皮膜等の除去処理においては、除去処理剤と
腐食防止剤とを併用する試みが提案されている。特許第
3222176号公報には、腐食防止剤組成物および当
該組成物を含有する酸洗浄液が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した公報にて提案
されている金属材料の腐食防止剤組成物は、ポリアミ
ン、ポリビニルカチオン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹
脂、カチオン系アミン重合樹脂の群から選択される化合
物と、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ールの群から選択される化合物とからなるものである。
されている金属材料の腐食防止剤組成物は、ポリアミ
ン、ポリビニルカチオン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹
脂、カチオン系アミン重合樹脂の群から選択される化合
物と、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ールの群から選択される化合物とからなるものである。
【0006】当該腐食防止剤組成物は、金属材料の表面
の錆、熱延スケール、酸化皮膜等の除去処理において除
去処理剤と併用することにより、金属材料の表面での腐
食の発生を防止する効果を奏することが認められる。
の錆、熱延スケール、酸化皮膜等の除去処理において除
去処理剤と併用することにより、金属材料の表面での腐
食の発生を防止する効果を奏することが認められる。
【0007】本発明は、当該腐食防止剤組成物の有効成
分であるポリアミンに着目してなされたもので、その目
的とするところは、当該腐食防止剤に比較して腐食防止
効果がさらに高い腐食防止剤を提供することにある。
分であるポリアミンに着目してなされたもので、その目
的とするところは、当該腐食防止剤に比較して腐食防止
効果がさらに高い腐食防止剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属材料の腐
食防止剤、および、金属材料の酸洗浄液に関するもので
あり、本発明に係る金属材料の腐食防止剤は、下記の化
1〜化4の化学式に示すポリアミンの群から選択される
少なくとも2種類のポリアミンを有効成分とすることを
特徴とするものである。本発明に係る金属材料の腐食防
止剤は、化1の化学式にて示されるポリアミンと、化2
〜化4の化学式で示されるポリアミンの群から選択され
る1種類のポリアミンとを有効成分とするものであるこ
とが好ましい。
食防止剤、および、金属材料の酸洗浄液に関するもので
あり、本発明に係る金属材料の腐食防止剤は、下記の化
1〜化4の化学式に示すポリアミンの群から選択される
少なくとも2種類のポリアミンを有効成分とすることを
特徴とするものである。本発明に係る金属材料の腐食防
止剤は、化1の化学式にて示されるポリアミンと、化2
〜化4の化学式で示されるポリアミンの群から選択され
る1種類のポリアミンとを有効成分とするものであるこ
とが好ましい。
【0009】また、本発明に係る金属材料の酸洗浄液
は、塩酸または硫酸を主要構成成分とする金属材料の酸
洗浄液であり、当該酸洗浄液は、下記の化1〜化4の化
学式にて示されるポリアミンの群から選択される2種類
のポリアミンを有効成分とする腐食防止剤を含有してい
ることを特徴とするものである。この場合の腐食防止剤
としては、化1の化学式にて示されるポリアミンと、化
2〜化4の化学式で示されるポリアミンの群から選択さ
れる1種類のポリアミンとを有効成分とするものである
ことが好ましい。
は、塩酸または硫酸を主要構成成分とする金属材料の酸
洗浄液であり、当該酸洗浄液は、下記の化1〜化4の化
学式にて示されるポリアミンの群から選択される2種類
のポリアミンを有効成分とする腐食防止剤を含有してい
ることを特徴とするものである。この場合の腐食防止剤
としては、化1の化学式にて示されるポリアミンと、化
2〜化4の化学式で示されるポリアミンの群から選択さ
れる1種類のポリアミンとを有効成分とするものである
ことが好ましい。
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】
【発明の作用・効果】本発明に係る金属材料の腐食防止
剤は、それぞれ単独でも腐食防止効果を有する特定され
た少なくとも2種類のポリアミンを併用しているもので
あり、これらのポリアミンが金属材料の表面に相乗的に
作用して、金属材料の表面における腐食の発生を防止す
るものと推測される。
剤は、それぞれ単独でも腐食防止効果を有する特定され
た少なくとも2種類のポリアミンを併用しているもので
あり、これらのポリアミンが金属材料の表面に相乗的に
作用して、金属材料の表面における腐食の発生を防止す
るものと推測される。
【0015】特に、鋼材の酸洗浄処理において、本発明
に係る酸洗浄液を採用する場合には、鋼材表面での腐食
の発生を効果的に防止する。この場合の酸洗浄液に調製
では、通常採用されている塩酸や硫酸等の無機酸を主要
構成成分とする酸洗浄液に、本発明に係る腐食防止剤を
添加して混合するようにすればよい。
に係る酸洗浄液を採用する場合には、鋼材表面での腐食
の発生を効果的に防止する。この場合の酸洗浄液に調製
では、通常採用されている塩酸や硫酸等の無機酸を主要
構成成分とする酸洗浄液に、本発明に係る腐食防止剤を
添加して混合するようにすればよい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、金属材料の腐食防止
剤、および、当該腐食防止剤を含有する金属材料の酸洗
浄液に関するものである。当該腐食防止剤は、下記の化
1〜化4の化学式にて示されるポリアミンの群から選択
される少なくとも2種類のポリアミンを有効成分とする
ものであり、好ましくは、化1の化学式にて示されるポ
リアミンと、化2〜化4の化学式で示されるポリアミン
の群から選択される1種類のポリアミンとを有効成分と
するものである。
剤、および、当該腐食防止剤を含有する金属材料の酸洗
浄液に関するものである。当該腐食防止剤は、下記の化
1〜化4の化学式にて示されるポリアミンの群から選択
される少なくとも2種類のポリアミンを有効成分とする
ものであり、好ましくは、化1の化学式にて示されるポ
リアミンと、化2〜化4の化学式で示されるポリアミン
の群から選択される1種類のポリアミンとを有効成分と
するものである。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】当該腐食防止剤を構成する第1の有効成分
である上記した化1の化学式で示されるポリアミン
(A)は、ポリアリルアミンの塩酸塩であり、分子量が
1000〜50000のものである。
である上記した化1の化学式で示されるポリアミン
(A)は、ポリアリルアミンの塩酸塩であり、分子量が
1000〜50000のものである。
【0022】当該腐食防止剤を構成する第2の有効成分
である上記した化2の化学式で示されるポリアミン
(B)は、ジシアンジアミドとポリアルキレンポリアミ
ンの重縮合物であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基、
mは1〜4であって、分子量が500〜5000のもの
である。
である上記した化2の化学式で示されるポリアミン
(B)は、ジシアンジアミドとポリアルキレンポリアミ
ンの重縮合物であり、Rは炭素数1〜6のアルキル基、
mは1〜4であって、分子量が500〜5000のもの
である。
【0023】当該腐食防止剤を構成する第3の有効成分
である上記した化3の化学式で示されるポリアミン
(C)は、ジアリルアミン系の重縮合物であり、R1,
R2はH,CH3,CH2CH3のいずれかで、互いに同じ
であっても異なっていてもよく、分子量は2000〜5
0000のものである。
である上記した化3の化学式で示されるポリアミン
(C)は、ジアリルアミン系の重縮合物であり、R1,
R2はH,CH3,CH2CH3のいずれかで、互いに同じ
であっても異なっていてもよく、分子量は2000〜5
0000のものである。
【0024】当該腐食防止剤を構成する第4の有効成分
である上記した化4の化学式で示されるポリアミン
(D)は、ジアリルメチルアミン2酸化イオウの重縮合
物であり、R1,R2はH,CH3,CH2CH3のいずれ
かで、互いに同じであっても異なっていてもよく、分子
量が2000〜50000のものである。
である上記した化4の化学式で示されるポリアミン
(D)は、ジアリルメチルアミン2酸化イオウの重縮合
物であり、R1,R2はH,CH3,CH2CH3のいずれ
かで、互いに同じであっても異なっていてもよく、分子
量が2000〜50000のものである。
【0025】これらのポリアミン(A)〜(D)は、そ
れぞれ単独でも腐食防止効果を奏するものであるが、こ
れらのポリアミン(A)〜(D)の群から選択される少
なくとも2種類のポリアミンを併用することにより、一
層の腐食防止効果を奏するものである。特に、第1の有
効成分であるポリアミン(A)と、第2の有効成分であ
るポリアミン(B)、第3の有効成分であるポリアミン
(C)および第4の有効成分であるポリアミン(D)の
群から選択される1種類のポリアミンとを併用すること
が好ましい。
れぞれ単独でも腐食防止効果を奏するものであるが、こ
れらのポリアミン(A)〜(D)の群から選択される少
なくとも2種類のポリアミンを併用することにより、一
層の腐食防止効果を奏するものである。特に、第1の有
効成分であるポリアミン(A)と、第2の有効成分であ
るポリアミン(B)、第3の有効成分であるポリアミン
(C)および第4の有効成分であるポリアミン(D)の
群から選択される1種類のポリアミンとを併用すること
が好ましい。
【0026】本発明に係る腐食防止剤を使用する一実施
形態は、圧延工程を経た鋼板の酸洗浄工程での酸洗浄液
に添加して使用する実施形態である。換言すれば、塩酸
または硫酸を主要構成成分とする鋼板の酸洗浄液に当該
腐食防止剤を添加して、鋼板用の酸洗浄液を調製して、
酸洗浄液として使用する実施形態である。図1には、鋼
板の酸洗浄工程の一例が模式的に示されている。
形態は、圧延工程を経た鋼板の酸洗浄工程での酸洗浄液
に添加して使用する実施形態である。換言すれば、塩酸
または硫酸を主要構成成分とする鋼板の酸洗浄液に当該
腐食防止剤を添加して、鋼板用の酸洗浄液を調製して、
酸洗浄液として使用する実施形態である。図1には、鋼
板の酸洗浄工程の一例が模式的に示されている。
【0027】当該酸洗浄工程は、複数の酸洗槽11〜1
4を備えているもので、各酸洗槽11〜14には、本発
明に係る酸洗浄液が供給される。当該酸洗浄工程では、
塩酸連続酸洗方式を採用しているもので、酸洗浄液は、
後端の酸洗槽14側から連続して流入し、前端の酸洗槽
11側から流出するようになっている。一方、圧延工程
を経た鋼板15は、前端の酸洗槽11側に搬送されて酸
洗槽11内の酸洗浄液に浸漬した後、次の酸洗槽12,
13,14に順次搬送されて各酸洗槽12〜14内の酸
洗浄液に浸漬され、後端の酸洗槽14側から次ぎの工程
へ搬送される。実際の酸洗浄工程では、各酸洗槽11〜
14の長さが20〜30m程度のもので、鋼板15の搬
送スピードは100〜200m/min程度である。
4を備えているもので、各酸洗槽11〜14には、本発
明に係る酸洗浄液が供給される。当該酸洗浄工程では、
塩酸連続酸洗方式を採用しているもので、酸洗浄液は、
後端の酸洗槽14側から連続して流入し、前端の酸洗槽
11側から流出するようになっている。一方、圧延工程
を経た鋼板15は、前端の酸洗槽11側に搬送されて酸
洗槽11内の酸洗浄液に浸漬した後、次の酸洗槽12,
13,14に順次搬送されて各酸洗槽12〜14内の酸
洗浄液に浸漬され、後端の酸洗槽14側から次ぎの工程
へ搬送される。実際の酸洗浄工程では、各酸洗槽11〜
14の長さが20〜30m程度のもので、鋼板15の搬
送スピードは100〜200m/min程度である。
【0028】
【実施例】本実施例においては、1台の酸洗槽を使用し
て、鋼板の酸洗浄処理を行い、腐食防止剤の腐食防止効
果を確認する実験を行った。各実験では、供試材とし
て、長さ50mm、幅50mm、厚み2.3mmの鋼板
片(SPHC材)を採用し、各供試材を調製された各酸
洗浄液500cc中に10分間浸漬した。酸洗浄液の調
製には、10%塩酸、70g/LFe2+鉄イオンおよび
1g/LFe3+鉄イオンを含む塩酸洗浄液(W)と、下
記に示す各腐食防止剤とを採用して、塩酸洗浄液に各腐
食防止剤を所定量添加して各酸洗浄液を調製した。
て、鋼板の酸洗浄処理を行い、腐食防止剤の腐食防止効
果を確認する実験を行った。各実験では、供試材とし
て、長さ50mm、幅50mm、厚み2.3mmの鋼板
片(SPHC材)を採用し、各供試材を調製された各酸
洗浄液500cc中に10分間浸漬した。酸洗浄液の調
製には、10%塩酸、70g/LFe2+鉄イオンおよび
1g/LFe3+鉄イオンを含む塩酸洗浄液(W)と、下
記に示す各腐食防止剤とを採用して、塩酸洗浄液に各腐
食防止剤を所定量添加して各酸洗浄液を調製した。
【0029】酸洗浄液1は、上記した塩酸洗浄液(W)
に、化1の化学式に示すポリアミン(A)50ppmと
化2の化学式に示すポリアミン(B)50ppmを添加
して調製した。酸洗浄液2は、酸洗浄液1にさらにポリ
エチレングリコール(G)20ppmを添加して調製し
た。酸洗浄液3は、上記した塩酸洗浄液(W)に、化2
の化学式に示すポリアミン(B)50ppmと化3の化
学式に示すポリアミン(C)50ppmを添加して調製
した。酸洗浄液4は、酸洗浄液3にさらにポリエチレン
グリコール(G)20ppmを添加して調製した。酸洗
浄液5は、上記した塩酸洗浄液(W)に、化2の化学式
に示すポリアミン(B)50ppmと化4の化学式に示
すポリアミン(D)50ppmを添加して調製した。酸
洗浄液6は、酸洗浄液5にさらにポリエチレングリコー
ル(G)20ppmを添加して調製した。これらの酸洗
浄液1〜6は、本発明に係る酸洗浄液の実施例である。
に、化1の化学式に示すポリアミン(A)50ppmと
化2の化学式に示すポリアミン(B)50ppmを添加
して調製した。酸洗浄液2は、酸洗浄液1にさらにポリ
エチレングリコール(G)20ppmを添加して調製し
た。酸洗浄液3は、上記した塩酸洗浄液(W)に、化2
の化学式に示すポリアミン(B)50ppmと化3の化
学式に示すポリアミン(C)50ppmを添加して調製
した。酸洗浄液4は、酸洗浄液3にさらにポリエチレン
グリコール(G)20ppmを添加して調製した。酸洗
浄液5は、上記した塩酸洗浄液(W)に、化2の化学式
に示すポリアミン(B)50ppmと化4の化学式に示
すポリアミン(D)50ppmを添加して調製した。酸
洗浄液6は、酸洗浄液5にさらにポリエチレングリコー
ル(G)20ppmを添加して調製した。これらの酸洗
浄液1〜6は、本発明に係る酸洗浄液の実施例である。
【0030】また、比較例として、下記の酸洗浄液7〜
9を調製した。酸洗浄液7は、上記した塩酸洗浄液
(W)に、化2の化学式に示すポリアミン(B)である
市販の腐食防止剤のみを300ppm添加して調製し
た。酸洗浄液8は、上記した塩酸洗浄液(W)に、下記
の化5の化学式に示す2−メタクリルオキシエチルトリ
メチルアンモニウム系重縮合物(E)である市販の腐食
防止剤のみを300ppm添加して調製した。酸洗浄液
9は、上記した塩酸洗浄液(W)そのものである。
9を調製した。酸洗浄液7は、上記した塩酸洗浄液
(W)に、化2の化学式に示すポリアミン(B)である
市販の腐食防止剤のみを300ppm添加して調製し
た。酸洗浄液8は、上記した塩酸洗浄液(W)に、下記
の化5の化学式に示す2−メタクリルオキシエチルトリ
メチルアンモニウム系重縮合物(E)である市販の腐食
防止剤のみを300ppm添加して調製した。酸洗浄液
9は、上記した塩酸洗浄液(W)そのものである。
【0031】
【化5】
【0032】これらの9種類の各酸洗浄液(1〜9)を
使用して、上記した鋼材である供試材を酸洗浄処理した
場合の、各供試材の腐食防止効果を確認する実験(実施
例1〜6および比較例1〜3)を行った結果を表1に示
す。但し、表1における酸洗浄液の成分組成の欄では、
塩酸洗浄液をW、化1の化学式で示すポリアミンをA、
化2の化学式で示すポリアミンをB、化3の化学式で示
すポリアミンをC、化4の化学式で示すポリアミンを
D、化5の化学式に示す2−メタクリルオキシエチルト
リメチルアンモニウム系重縮合物をE、ポリエチレング
リコールをGで示している。
使用して、上記した鋼材である供試材を酸洗浄処理した
場合の、各供試材の腐食防止効果を確認する実験(実施
例1〜6および比較例1〜3)を行った結果を表1に示
す。但し、表1における酸洗浄液の成分組成の欄では、
塩酸洗浄液をW、化1の化学式で示すポリアミンをA、
化2の化学式で示すポリアミンをB、化3の化学式で示
すポリアミンをC、化4の化学式で示すポリアミンを
D、化5の化学式に示す2−メタクリルオキシエチルト
リメチルアンモニウム系重縮合物をE、ポリエチレング
リコールをGで示している。
【0033】また、表1の腐食防止評価の欄における腐
食減量は、供試材の酸洗浄処理による減量(g/m2)
を示し、また、腐食抑制率は、腐食防止剤を含有しない
酸洗浄液での酸洗浄処理による供試材の減量に対する、
腐食防止剤を含有する酸洗浄液での酸洗浄処理による供
試材の減量の割合を1から引いた数値の100倍の値を
示している。換言すれば、腐食抑制率(%)は、〔1―
(腐食防止剤を含有する酸洗浄液での酸洗浄処理による
供試材の減量)/(腐食防止剤を含有しない酸洗浄液で
の酸洗浄処理による供試材の減量)〕×100を意味す
る。
食減量は、供試材の酸洗浄処理による減量(g/m2)
を示し、また、腐食抑制率は、腐食防止剤を含有しない
酸洗浄液での酸洗浄処理による供試材の減量に対する、
腐食防止剤を含有する酸洗浄液での酸洗浄処理による供
試材の減量の割合を1から引いた数値の100倍の値を
示している。換言すれば、腐食抑制率(%)は、〔1―
(腐食防止剤を含有する酸洗浄液での酸洗浄処理による
供試材の減量)/(腐食防止剤を含有しない酸洗浄液で
の酸洗浄処理による供試材の減量)〕×100を意味す
る。
【0034】
【表1】
【図1】本発明に係る酸洗浄液を使用する鋼板の酸洗浄
処理工程を模式的に示す説明図である。
処理工程を模式的に示す説明図である。
11〜14…酸洗槽、15…鋼板。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4H003 DA09 DB01 EA02 EB13 EB28
FA15
4K053 PA02 PA13 QA01 RA05 RA15
RA19 RA52 SA06 ZA01
4K062 AA01 BC11 BC22 CA04 DA01
FA12 GA01
Claims (3)
- 【請求項1】下記の化1〜化4の化学式にて示されるポ
リアミンの群から選択される少なくとも2種類のポリア
ミンを有効成分とする金属材料の腐食防止剤。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 - 【請求項2】請求項1に記載の金属材料の腐食防止剤
は、化1の化学式にて示されるポリアミンと、化2〜化
4の化学式で示されるポリアミンの群から選択される1
種類のポリアミンとを有効成分とする金属材料の腐食防
止剤。 - 【請求項3】塩酸または硫酸を主要構成成分とする金属
材料の酸洗浄液であり、当該酸洗浄液は、請求項1また
は2に記載の金属材料の腐食防止剤を含有していること
を特徴とする金属材料の酸洗浄液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002028475A JP2003226988A (ja) | 2002-02-05 | 2002-02-05 | 金属材料の腐食防止剤および酸洗浄液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002028475A JP2003226988A (ja) | 2002-02-05 | 2002-02-05 | 金属材料の腐食防止剤および酸洗浄液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003226988A true JP2003226988A (ja) | 2003-08-15 |
Family
ID=27749672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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-
2002
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