JP2003226654A - 薬剤、薬剤キャリア、薬剤の製造方法及び腫瘍の治療方法 - Google Patents

薬剤、薬剤キャリア、薬剤の製造方法及び腫瘍の治療方法

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JP2003226654A JP2002022254A JP2002022254A JP2003226654A JP 2003226654 A JP2003226654 A JP 2003226654A JP 2002022254 A JP2002022254 A JP 2002022254A JP 2002022254 A JP2002022254 A JP 2002022254A JP 2003226654 A JP2003226654 A JP 2003226654A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビテーション閾値の低下を生じ、かつ超
音波により生じた音響キャビテーションにより二次的に
活性酸素を生じる薬剤を提供する。 【解決手段】内部空間に気体を封入した外殻を有し、外
殻に超音波照射により活性酸素を発生する物質を保持す
る超音波照射と併用して用いられる薬剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波照射によっ
て音響キャビテーションを生成し、その作用により治療
・診断を行うための薬剤、薬剤キャリア、及びその薬剤
を用いた治療方法に関する。
【0002】
【従来の技術】体外から収束超音波を照射することによ
る悪性腫瘍の治療は、手術に較べ低侵襲的であり、被施
術者の術中における体力消耗や施術後のQuality of Lif
eに関して原理的に優れていることから、今後その社会
的価値を高めていくものと考えられる。収束超音波を用
いる治療法は、生体組織による超音波エネルギーの吸収
を通して患部の温度を上昇させる熱的なものと、化学物
質と超音波との相互作用を用いる化学的なものとに分類
することができる。後者のうち、超音波照射により活性
酸素を発生する物質を用いる治療法が梅村らにより提案
され(S. Umemura, et at.: Jpn J. Cancer Res. vol.
84 pp.582-586 (1993))、音響化学療法と名づけられて
いる。
【0003】音響化学治療は、治療効果を得る上で音響
キャビテーションが重要な役割を担っていると考えられ
ている。この目的のために、音響キャビテーションの生
成・圧壊を効率的に行なう方法として、従来、専ら物理
的な手段を用いるものが提案されてきた。特開平2-1268
48号公報には、1〜100msec間隔で音場を切り変
えて超音波を照射する技術が記載されている。この技術
は、音響キャビテーションの生成に要する超音波照射時
間が1〜100msecであることに着目し、波面の異
なる音場をこの時間間隔で切り替えながら超音波を照射
するもので、一方の音場により生成した音響キャビテー
ションを、もう一方の音場により圧壊するというサイク
ルを繰り返し行なう。これにより、音場の切り替えを行
なわない場合に較べて、音響化学作用の効率を同じ超音
波パワーにおいて一桁ほど改善することができる。ま
た、米国特許第5523058号には、通常、反射物が存在す
る場合のみに得られる、音響キャビテーション生成に有
利な波形を持つ超音波を、反射物がない状況においても
得ることのできる技術が記載されている。この技術は、
音響キャビテーション生成に有利な波形を、一つの周波
数成分にその倍周波を重畳することにより得るものであ
る。超音波照射を生体に行う際には、反射物の効果は必
ずしも期待できないことから、この技術は、超音波照射
による治療においてその効果の増進及び安全性の向上へ
の寄与が期待される。
【0004】また、特公平6-29196号公報には、超音波
の抗腫瘍効果を化学的に高める方法として、超音波の化
学作用により活性酸素を生成する物質を用いる方法が記
載されている。この技術で用いられるポルフィリン等の
物質は、超音波により生じた音響キャビテーションによ
り二次的に活性酸素を生じる機能を有しているが、キャ
ビテーション閾値の低下を引き起こすことはできなかっ
た。これに対し、WO98/01131には、両親媒性のキサンテ
ン系色素増感剤によりキャビテーション閾値の低下を生
じ、かつ超音波により生じた音響キャビテーションによ
り二次的に活性酸素を生じる手法が記載されている。
【0005】また、超音波診断の分野においては空気あ
るいは難溶性の気泡をタンパク質、界面活性剤などのシ
ェルで被覆したマイクロバブル系造影剤が広く使われて
いるが、A.A. AtchleyらがUltrasonics, vol.26, pp.28
0-285(1988)に報告しているように、これらの造影剤に
は音響キャビテーションの閾値を低下させる効果があ
る。この性質を用い、E.C. UngerらはAm. J. Cardiol.,
vol.29 (Supp. 2), S149に、造影剤表面に血栓選択性
のあるペプチドを結合させた超音波と組み合わせて用い
る血栓治療薬を提案している。しかしながら、マイクロ
バブル自身はキャビテーションを生じやすくする性質は
有しているものの、超音波照射により活性酸素などを生
成するといった生理活性を有せず、上記血栓治療薬への
応用においても、血栓溶解剤と併用する必要がある。ま
た、造影剤として有効な数μmの直径の気泡は血管から
組織への移行性が極めて低いことから、従来のマイクロ
バブル系造影剤をそのまま用いる場合には、血管内以外
の部位への治療応用は困難である。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】上に述べたように、
音響キャビテーションによる生体作用を効率的に生成す
るための技術はいくつか提案されている。ところで、音
響化学療法に用いる治療薬には、(1)腫瘍に集積し、(2)
音響キャビテーションの閾値を低下させ、かつ、(3)超
音波により生じた音響キャビテーションによりに活性酸
素を生じる、という三つの機能が要求される。この要求
を部分的に満たすものとしてWO98/01131に示された方
法、すなわち両親媒性のキサンテン系色素増感剤により
キャビテーション閾値の低下を生じさせ、かつ超音波に
より生じたキャビテーションにより二次的に活性酸素を
生じさせる方法がある。しかしながら、この方法は、ひ
とつの物質に三つの機能を持たせることから、特に音響
キャビテーションにより二次的に活性酸素を生じるとい
う機能においてポルフィリン系増感剤に比べて劣ってし
まうことが課題であった。
【0007】また、超音波診断用の造影剤として用いら
れる、空気あるいは水に難溶性のガスをタンパク質ある
いは界面活性剤などのシェル(外殻)により安定化した
安定化気泡は、血管内においてキャビテーションを生成
する音響強度を低下させる効果を有することから、薬剤
と組み合わせることにより血管内治療への適用が期待さ
れている。しかしながら、従来、安定化気泡と組み合わ
されてきた薬剤は、血栓溶解剤あるいはDNAなどであ
り、特にキャビテーションと相互作用するものではな
く、キャビテーションは薬剤の患部への浸透を助長する
など間接的な係わり合いをもつのみであった。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑み、(1)腫瘍に集積し、(2)音響キャビテーションの閾
値を低下させ、(3)超音波により生じた音響キャビテー
ションにより二次的に活性酸素を生じる、という三つの
機能を同時に有する音響化学療法に好適な薬剤を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、その薬剤を用い
た腫瘍の治療方法を提供することをも目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、音響キャ
ビテーションの閾値を低下させ、超音波により生じた音
響キャビテーションにより二次的に活性酸素を生じると
いう効果を得るには、キャビテーションを生成する音響
強度を低下させる効果を有する安定化気泡とキャビテー
ションにより活性酸素を生成する効果を有する成分とを
含むよう構成された薬剤を用いることが好ましいとの考
えに立ち、鋭意研究を重ねた。その結果、空気あるいは
難溶性ガスをタンパク質あるいは界面活性剤などのシェ
ル(外殻)で安定化させた安定化気泡及び該シェル相に
配置した親油性を有しかつ超音波により生じた音響キャ
ビテーションにより二次的に活性酸素を生じる機能を有
する生理活性物質を含むよう構成された薬剤により目的
を達成できることに想到した。
【0010】一般に、気泡などの微粒子を血管から体内
に導入すると、微粒子の大きさにより、体内で存在する
部位が異なる。例えば橋田充・高倉喜信著「生体内薬物
送達学」101-105頁(産業図書、1996年)に記載さ
れているように、超音波診断用の造影剤として用いられ
る直径1〜10μmの気泡は主に血管及び肝臓中に存在
する。また、サブμmサイズの微粒子は腫瘍に蓄積す
る。
【0011】図1は一般的な音響キャビテーションの過
程を示したものであり、核生成、成長、共振、圧壊とい
う過程を経る。直径1〜10μmの安定化気泡は一般に
超音波診断用に用いられる周波数である1〜10MHzに
共振する大きさであり、この大きさの気泡を用いると、
キャビテーションの効果が図に示す核生成、成長、圧壊
の過程を経ずにいきなり圧壊のみで得られる。これによ
り、少ない超音波エネルギーでキャビテーションを生じ
ることができる。このような原理により、Ultrasonics,
vol.26, pp.280-285(1988)に記載されているように、
安定化気泡はキャビテーション閾値を低下させる効果を
持つ。安定化気泡のシェルの素材であるタンパク質ある
いは界面活性剤は、一般に親油性の物質と容易に相互作
用し、複合体を形成することが知られている。キャビテ
ーションにより活性酸素を生じる機能を有する生理活性
物質は一般に親油性であり、シェルの素材とキャビテー
ションにより活性酸素を生じる機能を有する親油性の生
理活性物質との複合体は、安定化気泡がキャビテーショ
ンを低い音響強度で生じるよう働き、かつキャビテーシ
ョンが生成した際には、音響キャビテーションにより活
性酸素を生じる機能を有する生理活性物質により活性酸
素が生成する。このことより、安定化気泡として直径1
〜10μmの気泡を用いると、血管を対象とする場合に
は、血栓溶解などの効果、あるいは腫瘍組織への栄養血
管を破壊し、腫瘍への栄養補給を絶つ効果を、血栓溶解
剤あるいは腫瘍組織塞栓剤などに頼ることなく得ること
ができる。
【0012】安定化気泡の直径が1μmを下回る場合、
キャビテーションは、上記成長、共振、圧壊の過程を経
ることになり、直径1μm以上の場合のように、いきな
り圧壊を生じてキャビテーションを生成する効果は得ら
れない。しかしながら、図1に示される核として安定化
気泡を用いることにより、成長、共振、圧壊の過程を経
てキャビテーションの効果を得ることが可能であり、核
生成の過程を経ないことから、キャビテーションに必要
な超音波強度は低下する。また、サブμmサイズの安定
化気泡は腫瘍へ蓄積するため、腫瘍に集積し、かつキャ
ビテーション閾値を低下させることのできる音響化学療
法用治療薬を得ることが可能である。
【0013】なお、米国特許第5,523,058号に記載され
ている基本波に第二高調波を重畳する超音波照射方法
は、気泡成長の過程を促進することから、サブμmサイ
ズの安定化気泡との組み合わせに適している。また、De
leckiらの報告(Ultrasound inMed. & Biol., vol.23,
pp.1405-1412 (1997))によれば、生体中で数分間しか
安定に存在しないことがわかっているマイクロバブル系
超音波造影剤Albunex(登録商標)は、投与後数時間経
過しても体内のキャビテーション閾値を低下させる。Al
bunex(登録商標)を構成するシェルは変性アルブミン
であり、気泡崩壊後は界面活性剤のように小さい気泡を
形成するよりもシェルが残骸となって存在する方が確率
が高い。このシェルの残骸はタンパク質の集合体であ
り、サブμmの大きさのタンパク質の集合体を形成する
ことによりキャビテーション閾値を低下させ、かつ腫瘍
に集積させることが可能である。
【0014】以上のような考察をもとに、生体に投与可
能なタンパク質及び界面活性剤に関し検討した結果、本
発明を完成するに至った。すなわち、超音波照射と併用
して用いる本発明による薬剤は、内部空間に気体を封入
した外殻を有し、前記外殻に超音波照射により活性酸素
を発生する物質を保持したことを特徴とする。この薬剤
は超音波照射と併用される。
【0015】外殻の内部空間に封入する気体は、空気あ
るいは難溶性ガスとすることができる。超音波照射によ
り活性酸素を発生する物質は外殻の表面に保持されてい
てもよいし、外殻の内部に保持されていてもよい。外殻
は外径が0.1μm以上5μm以下の球殻状の形状を有
するものとすることができる。薬剤として外径0.1μ
m以上1μm以下の安定化気泡を用いることにより、薬
剤を腫瘍に蓄積させることができる。
【0016】外殻を構成する材料はタンパク質、特に界
面活性作用を有するタンパク質が好ましい。界面活性作
用を有するタンパク質としては、生体に対する毒性が低
ければ特に制限はないが、血液中に多く存在するアルブ
ミン、LDL、ヘモグロビンが特に望ましい。また、用
途によってはサポニン、プロテインZなどの血液中には
存在しないが発泡性の高いタンパク質も外殻を形成しや
すい性質をもつことから外殻の材料として供され得る。
また、外殻を構成する材料は界面活性剤とすることもで
きる。界面活性剤としては特に制限はないが、生体毒性
の低いものが適することから、リン脂質を用いることが
望ましい。
【0017】外殻に保持され、超音波照射により活性酸
素を発生する物質は、光増感能を有する抗がん剤、光増
感能を有する色素である色素増感剤(キサンテン系色素
増感剤、ポルフィリン系色素増感剤など)のいずれかと
することができる。本発明による薬剤キャリアは、薬剤
成分を保持し超音波照射と併用して用いられるキャリア
において、気相の状態で存在する気体を内部に封入した
平均外径が0.1μm以上5μm以下の外殻を備えるこ
とを特徴とする。薬剤キャリアとして外径0.1μm以
上1μm以下のものを用いると、薬剤を腫瘍に蓄積させ
ることができる。
【0018】本発明による超音波照射と併用して用いら
れる薬剤の製造方法は、界面活性作用を有するタンパク
質と超音波照射により活性酸素を発生する物質とを含む
溶液に対して超音波を照射し泡を生成する工程と、生成
した泡の中から所望の寸法範囲の泡を選別する工程とを
含むことを特徴とする。
【0019】選別工程では、フィルタや遠心分離機を用
いて所望の外径範囲の泡を選別する。こうして選別され
た泡は、タンパク質の膜(外殻)で包まれ、膜の内部に
は気体が封入され、かつ、外殻をなすタンパク質の膜に
超音波照射により活性酸素を発生する物質が保持されて
いる。
【0020】本発明による腫瘍の治療方法は、平均外径
が0.1μm以上5μm以下であって内部に気体を封入
した外殻を備え、前記外殻に超音波照射により活性酸素
を発生する物質を保持した薬剤を投与するステップと、
患部に対して基本波と該基本波の第二高調波とを重畳し
て照射するステップとを含むことを特徴とする。基本波
の周波数は0.1〜1.5MHzの範囲が好ましい。薬
剤として外径0.1μm以上1μm以下の安定化気泡を
用いると、薬剤を腫瘍に蓄積させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。ただし、本発明の適用は、以下に
述べる具体例に限られるものではない。
【0022】〔実施例1〕タンパク質をシェルとする安
定化気泡をキャリアとし、ヘマトポルフィリン2量体を
シェルに配置した、本発明の薬剤の調製例について説明
する。ヒト血清アルブミン5w/v%の水溶液100m
lにヘマトポルフィリン2量体0.1gを添加し、攪拌
した。透析によりアルブミンに吸着しないヘマトポルフ
ィリン2量体を除去した後、超音波破砕機(20kH
z)により超音波を5分間照射し、気泡を発生させた。
この際、雰囲気を調整することによりキャリア内のガス
を空気あるいは難溶性ガスに規定した。難溶性ガスある
いはガスの原料である液体としては、パーフルオロカー
ボンであるCn2n+2(n=1〜9)あるいはSF6を用
いた。超音波照射後、2μmのフィルタによりサイズの
大きい気泡を除去し、目的とするサブμmの直径を持つ
安定化気泡を得た(最大分布粒径:0.7μm)。
【0023】一般に、超音波の周波数が低い(20〜数
100kHz)場合には、キャビテーションの作用は機
械的なものがメインであり、逆に周波数が高い(1MH
z近辺)場合には、化学的な作用がメインとなる。後者
においては、化学的な作用により活性酸素が生成し、こ
れにより酸化・還元が生じる。本実施例において気泡生
成用に低周波の超音波を用いているのは、化学的な作用
によりヘマトポルフィリン2量体の変成などが生じない
ようにするためである。逆に治療を行う際には、この活
性酸素が重要であるので、20kHz程度の低い超音波
周波数は適切ではない。また、通常、液体中の直径数μ
mあるいはそれ以下の大きさの気泡は、表面積/体積の
比が小さいため、表面張力により複数の気泡で存在する
よりも合体して大きな気泡を形成した方が有利である。
この表面張力を低下させることにより、微小な気泡が安
定に存在できるようになる。今回用いたアルブミンは界
面活性剤としての機能を有しており、表面張力を低下さ
せる能力を有する。この作用により、アルブミンをシェ
ルとして有する構造の気泡は安定化される。
【0024】図2は、この安定化気泡の構造の概念図を
示す。シェル51で気泡を安定化したものがキャリアで
あり、薬剤はこのキャリアのシェル51に超音波照射に
より活性酸素を発生する物質(本実施例の場合にはヘマ
トポルフィリン2量体)52が配置された構造となって
いる。シェル51の厚さは構成物質によって異なるが、
1〜50nm程度であり、サブミクロンあるいはミクロ
ンの直径の気泡に対して極めて薄い。
【0025】気泡サイズ及び個数の確認には、気泡が微
小孔を通る際の電気抵抗値の変化を指標として溶液中の
気泡の大きさと個数の分布を測定するコールターカウン
タを用いた。得られた薬剤溶液を4℃において保存し、
一ヶ月後にコールターカウンタにより粒径を調べ、ほぼ
変化していないことを確認した。作成直後および一ヶ月
後の粒径分布を図3に示す。タンパク質として、ヒト血
清アルブミン以外に、ヒト血清グルブリン、ヒトヘモグ
ロビン、サポニン、プロテインZを用い、同様の結果を
得た。以下に、こうして得られた薬剤の特性に関して行
った試験の結果を示す。
【0026】試験例1 図4に概略を示す実験装置を用い、超音波と組み合わせ
て用いる本発明の薬剤がキャビテーション閾値を低下さ
せる効果を測定した。キャビテーション生成の指標に
は、キャビテーションに特有とされ、かつ気泡の振動に
直接関与する、照射した超音波の半分の周波数成分(分
調波)の強度を用いた。
【0027】超音波と組み合わせて用いる本発明の薬剤
を50mg/mlの濃度で含むリン酸緩衝液(pH=
7.4)を試料溶液17として、試料溶液17を封入し
た30×25mmの大きさのポリエチレンバッグ16
を、ピンチコック18a及び18bにより固定具19に
固定し、脱気水14を満した水槽15に入れる。波形発
生装置27により、周波数1MHzのサイン波と周波数
2MHzのサイン波とを合成し増幅器26により増幅し
て、固定具23に保持される平面型超音波トランスデュ
ーサ22に入力した。超音波トランスデューサ22から
周波数1MHzと2MHzとを重畳した超音波を同時に
1分から2分間照射し、超音波の照射の間、試料溶液1
7からの音響信号を保持具21に保持される水中マイク
ロフォン20により測定した。水中マイクロフォン20
で測定した音響信号をスペクトルアナライザ24に入力
し、1MHzの分調波である500kHzの信号成分を
1秒毎に取り出し、信号処理装置25により分調波成分
の2乗の時間平均を求めた。分調波成分の自乗の時間平
均を分調波強度と定義し、音響キャビテーション生成の
大きさの指標とした。対照実験は、超音波と組み合わせ
て用いる本発明の治療薬を含むリン酸緩衝液(pH=
7.4)をリン酸緩衝液(pH=7.4)に置き換えて
行なった。
【0028】試験結果の一例を図5に示す。超音波と組
み合わせて用いる治療薬としては、実施例1に示したア
ルブミンからなるタンパク質キャリアとヘマトポルフィ
リン2量体とを含むものを用いた。タンパク質キャリア
のみの結果も併せて示した。超音波と組み合わせて用い
る治療薬及びタンパク質キャリアでは約2W/cm 2
上で音響キャビテーションが生じ、音響強度の増加に伴
い、分調波強度も増加している。これに対し、対照実験
においては10W/cm2でも音響キャビテーションが
生じていない。また、ヘマトポルフィリン2量体単独で
は8W/cm 2以上でのみ音響キャビテーションが生じ
ている。このことから、本発明の治療薬が音響キャビテ
ーション閾値を対照に比べ1/5以下、またヘマトポル
フィリン2量体単独に比べ約1/4に低下させているこ
とがわかる。この閾値低下効果はタンパク質キャリアに
よりもたらされることから、ヘマトポルフィリン2量体
以外の生理活性物質、例えばキサンテン系色素増感剤を
用いても同様の効果が得られることは自明である。ま
た、タンパク質キャリアとして、ヒト血清アルブミン以
外に、ヒト血清グルブリン、ヒトヘモグロビン、サポニ
ン、プロテインZを用いても、同様の結果が得られた。
【0029】試験例2 第二高調波重畳法による超音波照射を用いたマウス腫瘍
の治療実験を行った。抗腫瘍効果の測定(腫瘍増殖阻止
試験)は、図6に示す実験系を用い、次のように行なっ
た。7週齢の雄性BALB/cマウス(1群3匹)の腹部皮下
にColon26細胞を移植し、その後、腫瘍直径が約1cm
になった段階で、超音波と組み合わせて用いる本発明の
治療薬を投与量50mg/kg体重となるよう静脈注射
した。固定具19に固定された麻酔されたマウス28を
脱気水14を満した水槽15に入れ、皮下に移植した直
径約1cmの腫瘍が収束超音波トランスデューサ29の
焦点の位置に来るよう固定具19を移動させる。超音波
と組み合わせて用いる本発明の治療薬を静脈注射により
投与した後、薬剤投与12時間後に、0.5MHz及び
1MHzの超音波を重畳して同時にそれぞれ10W/c
2の音響強度で5分間照射し、超音波の照射後14日
後に腫瘍28の重量を測定し、次式により腫瘍増殖阻止
率を算出した。
【0030】
【数1】 対照実験群は、マウスにColon26細胞を移植した後に超
音波と組み合わせて用いる本発明の治療薬の投与を行な
って超音波を照射しない群、及びマウスにColon26細胞
を移植した後に本発明の超音波と組み合わせて用いる治
療薬の投与を行わずに超音波照射を行なう群からなる。
【0031】本実施例の治療薬を用いた結果の一例を図
7に示す。超音波照射を行なった場合の腫瘍増殖阻止率
(抑制率)は、対照実験では10.2%であるのに対し
て、治療薬としてアルブミンとヘマトポルフィリン2量
体との組み合わせを用いた場合には70.5%であり、
約7倍の抗腫瘍効果が得られている。
【0032】〔実施例2〕次に、ヘモグロビンをキャリ
アとし、ローズベンガルをキャリアのシェルに保持させ
た薬剤の調製例について説明する。ヘモグロビン5w/
v%の水溶液100mlにローズベンガル0.1gを添
加し、攪拌した。透析によりアルブミンに吸着しないロ
ーズベンガルを除去した後、超音波破砕機(20kH
z)により超音波を3分間照射して気泡を発生させた。
超音波照射後、30分間攪拌を行い、2μmのフィルタ
によりサイズの大きい残さを除去し、目的とするサブμ
mの大きさを持つ薬剤を得た。気泡サイズ及び濃度の確
認には、コールターカウンタを用いた。結果の一例を図
8に示す。
【0033】本実施例の治療薬に関し、実施例1の試験
例2と同様の実験系を用いてマウス腫瘍への治療効果を
調べた結果を図9に示す。超音波照射を行なった場合の
腫瘍増殖阻止率(抑制率)は、対照実験では10.2%
であるのに対して、治療薬としてヘモグロビンとローズ
ベンガルとの組み合わせを用いた場合には60.2%で
あり、約6倍の抗腫瘍効果が得られている。タンパク質
として、ヒトヘモグロビン以外に、ヒト血清アルブミ
ン、ヒト血清グルブリン、サポニン、プロテインZを用
いても同様の結果が得られた。
【0034】〔実施例3〕次に、タンパク質をキャリア
とし、ローズベンガルをキャリアと混合させた薬剤の調
製例について説明する。ヒト血清アルブミン5w/v%
の水溶液100mlに超音波破砕機(20kHz)によ
り超音波を5分間照射し、気泡を発生させた。この際、
雰囲気を調整することによりキャリア内のガスを空気あ
るいは難溶性ガスに規定した。難溶性ガスあるいはガス
の原料である液体としては、パーフルオロカーボンであ
るCn2 n+2(n=1〜9)あるいはSF6を用いた。超
音波照射後、2μmのフィルタによりサイズの大きい気
泡を除去し、安定化気泡キャリアーを得た。この後、本
キャリアー分散液 10mlと燐酸緩衝液100mlに
ローズベンガル0.1gを溶解した溶液5mlを足し合
わせ、ゆるやかに攪拌することにより目的とするタンパ
ク質をキャリアとし、ローズベンガルをキャリアと混合
させた薬剤を得た。
【0035】〔実施例4〕タンパク質をシェルとする安
定化気泡をキャリアとし、ヘマトポルフィリン2量体を
シェルに配置した超音波と組み合わせて用いる治療薬と
第二高調波重畳法による超音波照射を用いた腫瘍治療の
例について説明する。
【0036】図10に、超音波と組み合わせて用いる本
発明の治療薬により治療を行う治療装置の構成例を示
す。本治療装置は、基本となる周波数の超音波(基本
波)とその倍の周波数の超音波(第二高調波)とを焦点
で重なるよう照射する第二高調波重畳法により超音波が
照射できるようになっている。この第二高調波重畳法は
キャビテーションを生成するのに適している。装置は、
治療超音波コントローラ9により制御された信号発生部
5,7により正弦波信号を発生させ、増幅部6,8によ
り増幅して基本波用トランスデューサ2及び第二高調波
用トランスデューサ3に交流電圧を印加することで超音
波の照射を行うよう構成されている。超音波の照射は脱
気水14を介して行われる。また、照準部コントローラ
11により制御された照準用超音波診断プローブ4によ
り得られた超音波断層像を元に画像処理部10にて治療
用ガイダンスと共に表示する。システムコントローラ1
2を操作卓13により制御し、治療超音波コントローラ
9に印加電圧、焦点位置などの情報を与える。
【0037】治療の手順は、腫瘍1に基本波用トランス
デューサ2及び第二高調波用トランスデューサ3が焦点
を結ぶように、照準用超音波診断プローブ4を用いた画
像診断により位置を調整する。システムコントローラ1
2により、治療位置を確認しつつ治療用超音波コントロ
ーラ9を制御して治療用超音波を照射する。キャビテー
ション閾値は周波数が高いほど高く、3MHz以下が実
用的であることから、基本波としては、0.1〜1.5
MHzを用い、第二高調波としては0.2〜3MHzを
用いることが望ましい。また超音波強度は、部位により
5〜100W/cm2の範囲で変化させて用いる。
【0038】本治療においては、治療効果は超音波照射
によりキャビテーションを生成し、さらにキャビテーシ
ョンによりヘマトポルフィリン2量体から生成する活性
酸素により腫瘍細胞の細胞膜などの構成成分を酸化的に
破壊することにより主に得られる。また、これに加え
て、超音波エネルギーが生体に吸収されることによる加
温作用も関与するものと期待される。本治療において
は、キャビテーションをより低いエネルギーで生成する
目的で治療部位において基本波に第二高調波を重畳する
手法を用いている。
【0039】図11に、試験例1に示す実験系を用いて
基本波に第二高調波を重畳する手法がキャビテーション
生成に及ぼす効果の一例を示す。図11に示されている
ように、基本波(0.5MHz)あるいは第二高調波
(1.0MHz)単独ではほとんど分調波が生成せずキ
ャビテーションが生じていないのに対し、重畳を行うと
キャビテーションが生成し、特に重畳を1:1で行うと
きに最も強くキャビテーションの生成が認められる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、超音波と組み合わ
せて用いる本発明の薬剤により、生体内にてキャビテー
ションを生成する効果及びキャビテーションにより活性
酸素を生成する効果が得られ、このことにより高い効率
で血管内あるいは腫瘍の治療・診断を行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】音響キャビテーションの過程を示す図。
【図2】本発明の薬剤の概念的な構造を示す図。
【図3】本発明の薬剤の粒径分布を示す図。
【図4】本発明の薬剤による音響キャビテーション閾値
低下の効果を測定する実験系を示す図。
【図5】本発明の薬剤による音響キャビテーション閾値
低下の効果を示す図。
【図6】本発明の薬剤と超音波照射による腫瘍増殖の抑
制効果を測定する実験系を示す図。
【図7】本発明の薬剤と超音波照射による腫瘍増殖の抑
制効果を示す図。
【図8】本発明の薬剤の粒径分布を示す図。
【図9】本発明の薬剤と超音波照射による腫瘍増殖の抑
制効果を示す図。
【図10】本発明の治療薬と組み合わせて用いる治療装
置の構成を示す図。
【図11】基本波と第2高調波とを組み合わせて照射し
た場合のキャビテーション生成を示す図。
【符号の説明】
1 腫瘍 2 基本波照射用トランスデューサ 3 第2高調波照射用トランスデューサ 4 照準用超音波プローブ 5 基本波信号発生部 6 基本波信号増幅部 7 第2高調波信号発生部 8 第2高調波信号増幅部 9 治療用超音波コントローラ 10 画像処理部 11 照準部コントローラ 12 システムコントローラ 13 操作卓 14 脱気水 15 水槽 16 ポリエチレンバッグ 17 試料溶液 18 ピンチコック 19 試料溶液固定具 20 水中マイクロフォン 21 保持具 22 超音波トランスデューサ 23 トランスデューサ固定具 24 スペクトルアナライザ 25 信号処理装置 26 増幅器 27 波形発生装置 28 マウス 29 収束超音波トランスデューサ 51 シェル 52 超音波照射により活性酸素を発生する物質
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/42 A61K 47/42 A61P 35/00 A61P 35/00 // A61B 8/00 A61B 8/00 (72)発明者 佐々木 一昭 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 4C076 AA58 BB32 CC27 DD35 EE41 FF54 FF68 4C084 AA11 AA17 MA05 MA37 NA20 ZB26 4C086 AA01 AA02 BA08 CB04 HA28 MA37 NA20 ZB26 4C301 EE20 LL20 4C601 EE30 LL40

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部の空間に気体を封入した外殻を有し、
    前記外殻に超音波照射により活性酸素を発生する物質を
    保持したことを特徴とする薬剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の薬剤において、前記外殻は
    外径が0.1μm以上5μm以下の球殻状の形状を有す
    ることを特徴とする薬剤。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の薬剤において、前記
    外殻を構成する材料はタンパク質であることを特徴とす
    る薬剤。
  4. 【請求項4】請求項3記載の薬剤において、前記タンパ
    ク質は界面活性作用を有することを特徴とする薬剤。
  5. 【請求項5】請求項3記載の薬剤において、前記タンパ
    ク質は、アルブミン、LDL、ヘモグロビン、サポニン
    又はプロテインZであることを特徴とする薬剤。
  6. 【請求項6】請求項1又は2記載の薬剤において、前記
    外殻を構成する材料は界面活性剤であることを特徴とす
    る薬剤。
  7. 【請求項7】請求項2記載の薬剤において、前記超音波
    照射により活性酸素を発生する物質は、光増感能を有す
    る抗がん剤、キサンテン系色素増感剤、ポルフィリン系
    色素増感剤のいずれかであることを特徴とする薬剤。
  8. 【請求項8】薬剤成分を保持し超音波照射と併用して用
    いられる薬剤のキャリアにおいて、気相の状態で存在す
    る気体を内部に封入した平均外径が0.1μm以上5μ
    m以下の外殻を備えることを特徴とするキャリア。
  9. 【請求項9】超音波照射と併用して用いられる薬剤の製
    造方法において、 界面活性作用を有するタンパク質と超音波照射により活
    性酸素を発生する物質とを含む溶液に対して超音波を照
    射し泡を生成する工程と、 前記生成した泡の中から所望の寸法範囲の泡を選別する
    工程とを含むことを特徴とする超音波照射と併用して用
    いられる薬剤の製造方法。
  10. 【請求項10】平均外径が0.1μm以上5μm以下で
    あって内部に気体を封入した外殻を備え、前記外殻に超
    音波照射により活性酸素を発生する物質を保持した薬剤
    を投与するステップと、 患部に対して基本波と該基本波の第二高調波とを重畳し
    て照射するステップとを含むことを特徴とする腫瘍の治
    療方法。
  11. 【請求項11】請求項10記載の腫瘍の治療方法におい
    て、前記基本波の周波数は0.1〜1.5MHzである
    ことを特徴とする腫瘍の治療方法。
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