JP2003223739A - 対物レンズ取付治具および対物レンズホルダ - Google Patents

対物レンズ取付治具および対物レンズホルダ

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JP2003223739A JP2002019428A JP2002019428A JP2003223739A JP 2003223739 A JP2003223739 A JP 2003223739A JP 2002019428 A JP2002019428 A JP 2002019428A JP 2002019428 A JP2002019428 A JP 2002019428A JP 2003223739 A JP2003223739 A JP 2003223739A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズを精度よく取り付けるための対物
レンズ取付治具および対物レンズホルダを提供する。 【解決手段】 対物レンズホルダを載置するホルダ載置
部と、ホルダ載置部に対向した状態で上下動し対物レン
ズを対物レンズホルダに押さえつける押圧部とを備える
対物レンズ取付治具である。押圧部に支持されるととも
に、対物レンズホルダの対物レンズの周縁部を押圧する
押圧部材を備えている。ホルダ載置部には、対物レンズ
ホルダの嵌合部が嵌め合わされる凹部もしくは凸部が備
えられている。押圧部材には、押圧部の下端部に設けら
れる突起部が挿通されて嵌め合わされ、かつ上に向かっ
て径が大きくなる穴部が設けられるとともに、前記周縁
部に接触する、少なくとも3つの脚部もしくは前記周縁
部に接触し下端部側が開口するスリットを複数有する筒
部が設けられている。穴部に前記突起部が嵌め込まれた
際には、押圧部材は押圧部に遊動自在に支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対物レンズホルダ
に対物レンズを取り付けるための対物レンズ取付治具、
および対物レンズホルダに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えばコンパクトディスク
(CD)やデジタルバーサタイルディスク(DVD)な
どのディスク型の記録媒体に記録されている情報を光学
的に読み出して電気信号として出力する光学ピックアッ
プには、ディスクの動きに追従して作動する対物レンズ
支持装置が設けられている。そして、この対物レンズ支
持装置には、例えば、特開平7−220286号公報や
特開平5−189785号公報などに示されるように、
対物レンズと、該対物レンズを支持する対物レンズホル
ダと、該対物レンズホルダを上下左右に揺動させること
で、対物レンズを上下左右に揺動させ、対物レンズの位
置および傾きを調整する調整手段とが備えられている。
つまり、対物レンズは、記録媒体の記録面に対して光を
正確に集光するため、記録媒体の回転に伴う揺れなどに
応じるように、調整手段によって対物レンズの位置およ
び傾きが調整されている。
【0003】対物レンズを対物レンズホルダに装着する
際においては、作業者は、対物レンズ取付治具を用い
て、対物レンズホルダに対物レンズを固定している。こ
の対物レンズ取付治具は、対物レンズホルダを載置する
ホルダ載置部と、ホルダ載置部に対向した状態で上下動
する押圧部とを備えていて、対物レンズホルダがホルダ
載置部によって載置された状態で、対物レンズホルダに
対物レンズを乗せ、その後、押圧部を下方に移動させて
対物レンズを押さえつけ、その状態で、対物レンズと対
物レンズホルダの当接部に、紫外線硬化型の接着剤を塗
布して、紫外線を照射することで、対物レンズホルダに
対物レンズを固定している。つまり、対物レンズは、ホ
ルダ載置部に載置された対物レンズホルダに押圧部に押
さえつけられることで、対物レンズホルダに対して位置
合わせされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、記録媒体の
記録面に対して光を正確に集光させるためには、対物レ
ンズが、対物レンズホルダに正確に装着されていなけれ
ばならない。しかしながら、上記のような対物レンズ取
付治具であっては、ホルダ載置部に対物レンズホルダを
載置させる度に、正確に対物レンズホルダを配置しなけ
れば、押圧部は、対物レンズを対物レンズホルダに対し
て傾いた状態で押さえつけてしまう。このため、対物レ
ンズは、対物レンズホルダに精度良く設置されず、傾い
た状態で取り付けられてしまい、光を正確に集光させる
ことができない可能性がある。
【0005】本発明の課題は、対物レンズを精度よく取
り付けるための対物レンズ取付治具および対物レンズホ
ルダを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
例えば、図5に示すように、対物レンズホルダ20に対
物レンズ30を取り付けるために、前記対物レンズホル
ダを載置するホルダ載置部2と、該ホルダ載置部に対向
した状態で上下動し、前記対物レンズを前記対物レンズ
ホルダに押さえつける押圧部6とを備える対物レンズ取
付治具1において、前記押圧部の下端部に遊動自在に支
持されるとともに、前記対物レンズホルダに乗せられた
前記対物レンズの周縁部32に接触して、前記対物レン
ズを押圧する押圧部材(パッド11)を備え、前記ホル
ダ載置部には、前記対物レンズホルダに設けられる嵌合
部23が嵌め合わされて、前記対物レンズホルダを前記
押圧部に対して位置決めする凹部もしくは凸部2bが備
えられており、前記押圧部の下端部には、突起部10が
設けられ、前記押圧部材には、前記押圧部の前記突起部
が挿通されて嵌め合わされ、かつ上に向かって径が大き
くなる穴部13が設けられるとともに、前記対物レンズ
の周縁部に接触する、少なくとも3つの脚部14、もし
くは前記対物レンズの周縁部に接触し、下端部側が開口
するスリットを複数有する筒部が設けられており、前記
穴部に前記押圧部の突起部が嵌め込まれた際には、前記
押圧部材は、前記押圧部に遊動自在に支持されているこ
とを特徴としている。
【0007】請求項1記載の発明によれば、対物レンズ
の周縁部を押さえつける押圧部材が、押圧部に遊動自在
に支持されているので、対物レンズホルダが傾いた状
態、つまり対物レンズホルダが、対物レンズ取付時にお
ける基準の状態からずれて保持されていたとしても、そ
の傾きに応じて押圧部材が対物レンズの周縁部を押さえ
つけることができる。このため、対物レンズホルダのレ
ンズ取付部に、対物レンズを所定の状態で配置すること
ができ、対物レンズを精度良く対物レンズホルダに保持
させることができる。また、ホルダ載置部には、対物レ
ンズホルダに設けられる嵌合部が嵌め合わされて、対物
レンズホルダを押圧部に対して位置決めする凹部もしく
は凸部が備えられているので、この凹部もしくは凸部に
対物レンズホルダの嵌合部を嵌め合わせることで、対物
レンズホルダを対物レンズ取付時における基準の状態
で、保持させることができる。したがって、作業者は容
易に対物レンズホルダを対物レンズ取付治具に配置する
ことができる。また、押圧部材には、対物レンズの周縁
部に接触する、少なくとも3つの脚部、もしくは対物レ
ンズの周縁部に接触し、下端部側が開口するスリットを
複数有する筒部が設けられているので、押圧部材が対物
レンズを対物レンズホルダのレンズ取付部に押さえつけ
た状態のままであっても、スリットもしくは各脚部の間
隔を利用すれば、対物レンズと対物レンズホルダを接着
する際にスムーズに接着剤を塗布することができる。ま
た、押圧部材には、押圧部の突起部が嵌め込まれ挿通さ
れ、かつ上に向かって径が大きくなる穴部が設けられて
いるので、押圧部の突起部を該穴部に挿通するだけで、
押圧部材を遊動自在に支持することができる。
【0008】請求項7記載の発明は、例えば、図2に示
すように、光ディスク等の記録媒体の記録面に光を集光
させる対物レンズ30が取り付けられる対物レンズホル
ダ20において、光が透過される貫通孔21aを有する
ホルダ本体部21と、前記貫通孔を介して光を集光する
ように、前記ホルダ本体部の上方から前記対物レンズが
取り付けられるレンズ取付部22と、前記レンズ取付部
に対向する位置で突出もしくは窪む嵌合部23とが備え
られており、前記レンズ取付部に前記対物レンズを取り
付ける際に前記ホルダ本体部が取付時における基準の状
態となるように、対物レンズ取付治具に設けられる凹部
もしくは凸部と、前記嵌合部とが嵌合することを特徴と
している。
【0009】請求項7記載の発明によれば、レンズ取付
部に対物レンズを取り付ける際にホルダ本体部が取付時
における基準の状態となるように、対物レンズ取付治具
に設けられる凹部もしくは凸部と、嵌合部とが嵌合する
ので、対物レンズホルダの嵌合部を、対物レンズを取り
付ける対物レンズ取付治具の凹部もしくは凸部に嵌合さ
せるだけで、対物レンズ取付時における基準の状態に配
置することができる。したがって、作業者は、対物レン
ズホルダを対物レンズ取付治具に容易に配置することが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図1〜図5の図面を参照しながら説明する。
【0011】本実施の形態で例示される対物レンズ取付
治具は、光学ピックアップを組み立てる際に、対物レン
ズを対物レンズホルダに取り付けるために用いられるも
のである。このため、対物レンズ取付治具を説明する前
に、先ず対物レンズおよび対物レンズホルダについて説
明する。
【0012】対物レンズ30は、光を記録媒体上に集光
させるものであり、例えば図1(a)(b)に示すよう
に、光を集光するレンズ本体部31と、該レンズ本体部
31の周縁を囲んでレンズ本体部31と一体的に形成さ
れる周縁部32と、から形成されている。
【0013】対物レンズホルダ20は、対物レンズ30
を保持した状態で、対物レンズ30を透過した光が記録
媒体の記録面に対して正確に集光されるように、位置お
よび傾きが調整されるものである。この対物レンズホル
ダ20は、例えば図2(a)(b)に示すように、光が
透過される円筒状の貫通孔21aを有するホルダ本体部
21と、ホルダ本体部21の上方から対物レンズ30が
取り付けられるレンズ取付部22と、レンズ取付部22
に対向する位置で、円柱状に窪む嵌合部23とが備えら
れている。
【0014】ホルダ本体部21には対物レンズホルダ2
0が光学ピックアップに備えられた際に、対物レンズホ
ルダ20の位置および傾きを調整する調整手段が、対物
レンズホルダ20を上下左右に揺動できるように接続さ
れるための調整手段接続部24が設けられている。また
ホルダ本体部21には、レンズ取付部22に取り付けら
れた対物レンズ30を固定するために、接着剤を注入し
て塗布する溝部25が複数(本実施の形態では4つ)形
成されている。
【0015】レンズ取付部22は、対物レンズ30が嵌
め込まれるように、円柱状に窪んでいて、この窪みの側
面22aに対して、前記貫通孔21aの周囲の底面22
bが直角となるように形成されている。このレンズ取付
部22に対物レンズ30が取り付けられると、図2
(b)に示すように、対物レンズ30は、上方からの光
を対物レンズホルダ20の貫通孔21aを介して、下方
に向けて集光することができる。
【0016】嵌合部23は、貫通孔21aよりも大きい
径の円柱状で窪んでおり、この側面23aは、レンズ取
付部22の底面22bに対して、直角となるように設定
されているとともに、貫通孔21aの周囲の天面23b
は、レンズ取付部22の底面22bに対して平行となる
ように設定されている。そして、この嵌合部23は、対
物レンズ取付治具1を用いてレンズ取付部22に対物レ
ンズ30を取り付ける際に、ホルダ本体部21が取付時
における基準の状態となるように、ホルダ本体部21を
対物レンズ取付治具1に配置するものである。
【0017】対物レンズ取付治具1は、図3に示すよう
に、対物レンズホルダ20を載置するホルダ載置部2
と、該ホルダ載置部2に対向した状態で上下動し、対物
レンズ30を対物レンズホルダ20に押さえつける押圧
部6と、該押圧部6を上下方向(押圧方向)に沿って案
内する案内部4と、案内部4およびホルダ載置部2を支
持する台部3と、押圧部6の下端部に支持されるパッド
(押圧部材)11と、押圧部6を上げた際に、下方への
移動を規制するストッパ(図示省略)を備えている。
【0018】ホルダ載置部2は、図5に示すように、台
部3から円柱状に立設する載置部本体2aと、該載置部
本体2aの上面から上方に向かって突出する凸部2bと
から構成されている。この凸部2bは、対物レンズホル
ダ20の嵌合部23に嵌め込められるように、嵌合部2
3の形状に対応する形状で突出している。例えば、本実
施の形態では、対物レンズホルダ20の嵌合部23は、
円柱状に窪んでいるので、凸部2bはこの窪みよりも外
径がわずかに小さい円柱状で突出している。また、凸部
2bの側面2cは、押圧部6の押圧方向に沿うように設
定されているとともに、凸部2bの上面2dは、前記押
圧方向と直交する方向に沿うように設定されている。
【0019】押圧部6は、図3に示すように、対物レン
ズ30の外径d1よりも大きい外径d2を有する円柱状
の軸部8と、該軸部8の上部で、軸部8よりも径の大き
な円柱形状に形成された大径部7と、軸部8の下端から
下方に向けて径が小さくなるテーパー部9と、該テーパ
ー部9の下端で球状に突起する突起部10とを備えてい
る。
【0020】案内部4は、台部3から角柱状に立設する
立設部4aと、該立設部4aの側面からホルダ載置部2
の上方まで延出する延出部4bとを備えて、側面視L字
状に形成されている。延出部4bには、押圧部6を上下
方向に沿って案内するために、上下方向に沿って貫通さ
れた、円柱状の穴部であるシリンダ部5が設けられてい
る。このシリンダ部5の内径は、押圧部6を押圧方向に
移動自在に案内するように、押圧部6の軸部8の外径d
2よりも、わずかに大きく設定されている。また、シリ
ンダ部5の側面は、ホルダ載置部2の凸部2bの側面2
cと平行とされ、凸部2bの側面2cに沿うように押圧
部6の上下移動を案内する。そして、押圧部6をシリン
ダ部5に挿通させ下方へと移動させれば、押圧部6の突
起部10は、ホルダ載置部2によって保持された対物レ
ンズホルダ20のレンズ取付部22と対峙して、上下動
するように案内される。
【0021】パッド11は、図4に示すように、対物レ
ンズ30の外径d1とほぼ同じ外径d3を有する円板状
のパッド本体部12と、該パッド本体部12の周縁部か
ら下方に向けて延出し、対物レンズ30の周縁部32と
接触する少なくとも3つ(本実施の形態では3つ)の脚
部14とを備えている。そして、このパッド11は、押
圧部6を形成する材料よりも柔らかい材料で形成されて
いることが好ましく、例えば、押圧部6が金属から形成
されているのであれば、パッド11は樹脂等で形成され
ていることが挙げられる。
【0022】パッド本体部12の中央部分には、上下方
向に沿って貫通する穴部13が設けられている。この穴
部13は、下端の径が押圧部6の突起部10の径よりも
小さく設定されるとともに、上に向かって径が大きくな
るように形成されている。本実施の形態では、穴部13
の上部13aが面取りされることで、穴部13の径が上
に向かって大きくなっている。これ以外にも、例えば、
穴部13の上部13aの断面形状が直線状でなくとも曲
線状であってもよく、さらに、穴部13の上部だけでな
く、穴部13の全体が、上に向かって径が大きくなる形
状であっても良い。なお、穴部13の断面形状が直線的
に形成される場合においては、対峙する2直線の角度a
1が押圧部6のテーパー部9の角度a2と異なるよう
に、形成することが好ましい。つまり、押圧部6がパッ
ド11を支持した際に、押圧部6のテーパー部9とパッ
ド11の穴部13とが面接触し密着することを防止して
いる。
【0023】パッド11が押圧部6によって支持される
際には、パッド11の穴部13に押圧部6の突起部10
が挿通され嵌め合わされている。このとき、パッド11
の方が押圧部6よりも柔らかい材料で形成されているの
で、穴部13の径が突起部10の径よりも小さくても、
パッド11は弾性変形して、穴部13に突起部10を挿
通することができる。その後パッド11は、弾性復帰し
て押圧部6により支持される。そして、パッド11が押
圧部6によって支持された際には、上記のようにパッド
11の穴部13と押圧部6のテーパー部9とが面接触し
ないため、パッド11は、押圧部6に固定されず、落ち
ないように遊動自在に支持されている。そして、パッド
11の外径d3は、対物レンズ30の外径d1とほぼ同
じ、つまり押圧部6の軸部8の外径d2よりも小さいの
で、押圧部6を案内部4のシリンダ部5から抜き差しす
る際には、逐一パッド11を着脱しなくても良い。
【0024】以下に対物レンズ取付治具1の使用方法に
ついて説明する。
【0025】対物レンズ取付治具1は、予め回転台上に
載置されている。そして、この対物レンズ取付治具1の
対物レンズ取付前の状態は、パッド11を支持した押圧
部6が、案内部4のシリンダ部5に挿通されて、ストッ
パによって所定の高さで下方への移動を規制されてい
る。
【0026】そして、対物レンズ30を対物レンズホル
ダ20に取り付ける際には、作業者は、先ず対物レンズ
取付治具1のホルダ載置部2に対物レンズホルダ20を
取り付ける。このとき、対物レンズホルダ20の嵌合部
23とホルダ載置部2の凸部2bとを嵌め合わせれば、
対物レンズホルダ20を押圧部6に対して位置決めする
ことができ、対物レンズホルダ20を対物レンズ取付時
における基準の状態で保持させることができる。ここで
基準の状態とは、対物レンズホルダ20のレンズ取付部
22の底面が押圧方向に対して直角となる状態のことで
あり、本実施の形態では、ホルダ載置部2の凸部2bの
側面が押圧方向に沿うように設定されているとともに、
対物レンズホルダ20のレンズ取付部22の底面が、嵌
合部23の側面に対して直角となるように設定されてい
るので、対物レンズホルダ20の嵌合部23とホルダ載
置部2の凸部2bとを嵌合させた際には、レンズ取付部
22の底面が押圧方向に対して直角になる。
【0027】対物レンズホルダ20をホルダ載置部2に
取り付けると、作業者は、対物レンズホルダ20のレン
ズ取付部22に対物レンズ30を乗せて、ストッパによ
る押圧部6の移動の規制を解除し、パッド11の脚部1
4が対物レンズ30の周縁部32を押圧するように、押
圧部6を下方へと移動させる。なお、パッド11の各脚
部14が対物レンズ30の周縁部32に当接する際に
は、パッド11の各脚部14の間に対物レンズホルダの
溝部25が配置されるように、各脚部14の位置を調節
しておくことが好ましい。そして、対物レンズ30は、
パッド11を介して伝わる押圧部6の自重によって、対
物レンズホルダ20のレンズ取付部22に所定の状態で
設置される。
【0028】また、万が一、対物レンズホルダ20が、
ホルダ載置部2に保持された際に、対物レンズ取付時に
おける基準の状態から傾いていても、パッド11は、そ
の傾きに応じて傾いて、対物レンズ30を対物レンズホ
ルダ20のレンズ取付部22に所定の状態で設置するよ
うに押さえつける。
【0029】対物レンズ30が、対物レンズホルダ20
のレンズ取付部22に所定の状態に設置されると、作業
者は、対物レンズ30が押圧部6によって押さえつけら
れたままの状態で、回転台を回転させながら、対物レン
ズホルダ20の溝部25に紫外線硬化型の接着剤を注入
して塗布するとともに、この接着剤に紫外線を照射して
硬化させ、対物レンズ30と対物レンズホルダ20とを
固定する。
【0030】対物レンズ30と対物レンズホルダ20と
が固定されると、押圧部6を上方へと移動させて、スト
ッパで下方への移動を規制し、ホルダ載置部2から対物
レンズホルダ20を取り外し、対物レンズ30の取付を
完了する。
【0031】以上のように、この実施の形態の対物レン
ズ取付治具1によれば、ホルダ載置部2には、対物レン
ズホルダ20の嵌合部23が嵌め合わされる凸部2bが
備えられているので、凸部2bに対物レンズホルダ20
の嵌合部23を嵌め合わせることで、対物レンズホルダ
20を対物レンズ取付時における基準の状態で、保持さ
せることができる。したがって、作業者は容易に対物レ
ンズホルダ20を対物レンズ取付治具1に配置すること
ができる。また、対物レンズ30の周縁部32を押さえ
つけるパッド11が、押圧部6に遊動自在に支持されて
いるので、対物レンズホルダ20が傾いた状態、つまり
対物レンズホルダ20が、対物レンズ取付時における基
準の状態からずれて保持されていたとしても、その傾き
に応じてパッド11が対物レンズ30の周縁部32を押
さえつけることができる。このため、対物レンズホルダ
20のレンズ取付部22に、対物レンズ30を所定の状
態で配置することができ、対物レンズ30を精度良く対
物レンズホルダに保持させることができる。
【0032】また、パッド11には、複数の脚部14が
設けられているので、パッド11が対物レンズ30を対
物レンズホルダ20のレンズ取付部22に押さえつけた
状態のままであっても、各脚部14の間隔を利用すれ
ば、対物レンズ30と対物レンズホルダ20を接着する
際にスムーズに接着剤を塗布することができる。また、
パッド11には、押圧部6の突起部10が嵌め込まれ挿
通され、かつ上に向かって径が大きくなる穴部13が設
けられているので、押圧部6の突起部10を該穴部13
に挿通するだけで、パッドを遊動自在に支持することが
できる。
【0033】また、本実施の形態の対物レンズホルダ2
0によれば、レンズ取付部22に対物レンズ30を取り
付ける際にホルダ本体部21が取付時における基準の状
態となるように、嵌合部23によってホルダ本体部21
は配置されるので、対物レンズホルダ20の嵌合部23
を、対物レンズ取付治具1のホルダ載置部2の凸部2b
に嵌合させるだけで、対物レンズ取付時における基準の
状態に配置することができる。したがって、作業者は、
対物レンズホルダ20を対物レンズ取付治具1に容易に
配置することができる。
【0034】なお、本発明は上記実施の形態に限らず適
宜変更可能であるのは勿論である。例えば、本実施の形
態では、対物レンズホルダ20の嵌合部23は、円筒状
に窪むように形成され、それに対応するように、対物レ
ンズ取付治具1のホルダ載置部2には凸部2bが設けら
れているが、嵌合部の形状は如何様でもよく、それに対
応させて、ホルダ載置部の形状も形成すればよい。具体
的には、嵌合部が突出する形状で有れば、ホルダ載置部
には、その形状に対応した凹部を形成しておけばよい。
【0035】また、本実施の形態では、接着剤を塗布が
スムーズに行えるように、パッド11に複数の脚部14
を設けて、各脚部14の間隔を対物レンズホルダ20の
溝部25に対応するように配置しているが、溝部25付
近にスペースを設ける構成ならば如何なる形状でもよ
い。具体的には、パッドのパッド本体に、円筒状の筒部
を設けるとともに、該筒部に下端部側が開口するスリッ
トを複数設ける構成が挙げられる。こうした場合、筒部
の底部が、対物レンズ30の周縁部32に当接する際
に、各スリットが溝部25に対応する位置に配置される
ように、パッドを調節すればよい。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、対物レン
ズホルダが傾いた状態、つまり対物レンズホルダが、対
物レンズ取付時における基準の状態からずれて保持され
ていたとしても、その傾きに応じて押圧部材が対物レン
ズの周縁部を押さえつけることができる。このため、対
物レンズホルダのレンズ取付部に、対物レンズを所定の
状態で配置することができ、対物レンズを精度良く対物
レンズホルダに保持させることができる。また、ホルダ
載置部には、凹部もしくは凸部に対物レンズホルダの嵌
合部を嵌め合わせることで、対物レンズホルダを対物レ
ンズ取付時における基準の状態で、保持させることがで
きる。したがって、作業者は容易に対物レンズホルダを
対物レンズ取付治具に配置することができる。また、押
圧部材が対物レンズを対物レンズホルダのレンズ取付部
に押さえつけた状態のままであっても、スリットもしく
は各脚部の間隔を利用すれば、対物レンズと対物レンズ
ホルダを接着する際にスムーズに接着剤を塗布すること
ができる。また、押圧部材には、押圧部の突起部が嵌め
込まれ挿通され、かつ上に向かって径が大きくなる穴部
が設けられているので、押圧部の突起部を該穴部に挿通
するだけで、押圧部材を遊動自在に支持することができ
る。
【0037】請求項7記載の発明によれば、対物レンズ
ホルダの嵌合部を、対物レンズを取り付ける対物レンズ
取付治具に嵌合させるだけで、対物レンズ取付時におけ
る基準の状態に配置することができる。したがって、作
業者は、対物レンズホルダを対物レンズ取付治具に容易
に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態の対物レンズ取付
治具で取り付けられる対物レンズを表す上面図および側
断面図である。
【図2】図1の対物レンズが取り付けられる対物レンズ
ホルダを表す上面図および側面図である。
【図3】本発明を適用した実施の形態の対物レンズ取付
治具を表す斜視図である。
【図4】図3の対物レンズ取付治具に備わるパッドを表
す斜視図およびA−A線に沿った側断面図である。
【図5】図3の対物レンズ取付治具が対物レンズを対物
レンズホルダに押さえつけた際の状態を表す側断面図で
ある。
【符号の説明】
1 対物レンズ取付治具 2 ホルダ載置部 2b 凸部 6 押圧部 10 突起部 11 パッド(押圧部材) 13 穴部 14 脚部 20 対物レンズホルダ 21 ホルダ本体部 21a 貫通孔 22 レンズ取付部 23 嵌合部 30 対物レンズ 32 周縁部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対物レンズホルダに対物レンズを取り付け
    るために、 前記対物レンズホルダを載置するホルダ載置部と、 該ホルダ載置部に対向した状態で上下動し、前記対物レ
    ンズを前記対物レンズホルダに押さえつける押圧部とを
    備える対物レンズ取付治具において、 前記押圧部の下端部に遊動自在に支持されるとともに、
    前記対物レンズホルダに乗せられた前記対物レンズの周
    縁部に接触して、前記対物レンズを押圧する押圧部材を
    備え、 前記ホルダ載置部には、前記対物レンズホルダに設けら
    れる嵌合部が嵌め合わされて、前記対物レンズホルダを
    前記押圧部に対して位置決めする凹部もしくは凸部が備
    えられており、 前記押圧部の下端部には、突起部が設けられ、 前記押圧部材には、前記押圧部の前記突起部が挿通され
    て嵌め合わされ、かつ上に向かって径が大きくなる穴部
    が設けられるとともに、前記対物レンズの周縁部に接触
    する、少なくとも3つの脚部、もしくは前記対物レンズ
    の周縁部に接触し、下端部側が開口するスリットを複数
    有する筒部が設けられており、 前記穴部に前記押圧部の突起部が嵌め込まれた際には、
    前記押圧部材は、前記押圧部に遊動自在に支持されてい
    ることを特徴とする対物レンズ取付治具。
  2. 【請求項2】対物レンズホルダに対物レンズを取り付け
    るために、 前記対物レンズホルダを載置するホルダ載置部と、 該ホルダ載置部に対向した状態で上下動し、前記対物レ
    ンズを前記対物レンズホルダに押さえつける押圧部とを
    備える対物レンズ取付治具において、 前記押圧部の下端部に遊動自在に支持されるとともに、
    前記対物レンズホルダに乗せられた前記対物レンズの周
    縁部に接触して、前記対物レンズを押圧する押圧部材を
    備えることを特徴とする対物レンズ取付治具。
  3. 【請求項3】請求項2記載の対物レンズ取付治具におい
    て、 前記ホルダ載置部には、前記対物レンズホルダに設けら
    れる嵌合部が嵌め合わされて、前記対物レンズホルダを
    前記押圧部に対して位置決めする凹部もしくは凸部が備
    えられていることを特徴とする対物レンズ取付治具。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の対物レンズ取付治
    具において、 前記押圧部の下端部には突起部が設けられ、 前記押圧部材には、前記押圧部の前記突起部が挿通され
    て嵌め合わされる穴部が設けられ、該穴部は、上に向か
    って径が大きくなるように形成されていることを特徴と
    する対物レンズ取付治具。
  5. 【請求項5】請求項2〜4のいずれか一つに記載の対物
    レンズ取付治具において、 前記押圧部材には、前記対物レンズの周縁部に接触する
    脚部が少なくとも3つ設けられていることを特徴とする
    対物レンズ取付治具。
  6. 【請求項6】請求項2〜4のいずれか一つに記載の対物
    レンズ取付治具において、 前記押圧部材には、前記対物レンズの周縁部に接触する
    筒部が設けられ、 該筒部には、下端部側が開口するスリットが、複数設け
    られていることを特徴とする対物レンズ取付治具。
  7. 【請求項7】光ディスク等の記録媒体の記録面に光を集
    光させる対物レンズが取り付けられる対物レンズホルダ
    において、 光が透過される貫通孔を有するホルダ本体部と、 前記貫通孔を介して光を集光するように、前記ホルダ本
    体部の上方から前記対物レンズが取り付けられるレンズ
    取付部と、 前記レンズ取付部に対向する位置で突出もしくは窪む嵌
    合部とが備えられており、 前記レンズ取付部に前記対物レンズを取り付ける際に前
    記ホルダ本体部が取付時における基準の状態となるよう
    に、対物レンズ取付治具に設けられる凹部もしくは凸部
    と、前記嵌合部とが嵌合することを特徴とする対物レン
    ズホルダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109807806A (zh) * 2019-03-21 2019-05-28 福建福光股份有限公司 调节镜片打压时水平度和同轴度的治具及其工作方法

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