JP2003222575A - サンプルプレート処理装置 - Google Patents

サンプルプレート処理装置

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JP2003222575A
JP2003222575A JP2002020580A JP2002020580A JP2003222575A JP 2003222575 A JP2003222575 A JP 2003222575A JP 2002020580 A JP2002020580 A JP 2002020580A JP 2002020580 A JP2002020580 A JP 2002020580A JP 2003222575 A JP2003222575 A JP 2003222575A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンプルが付着した濾紙を備えたサンプルプ
レートを処理するサンプルプレート処理装置において、
処理済みのサンプルプレートの廃棄を円滑に行う。 【解決手段】 スロープ板34の排出端部36には一対
の突出部材38A,38Bが形成され、それらの間にプ
レート落下空間40が形成されている。よって、廃棄容
器37に対して落下エッジ42を常に離間させることが
できるので、スロープ板を滑ってくるサンプルプレート
18を確実に廃棄容器37内に落下させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサンプルプレート処
理装置に関し、特に処理済みサンプルプレートが廃棄容
器内に落とされる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】サンプルプレート処理装置は、サンプル
分析に先立って、サンプルプレートに対して前処理を行
う装置である。サンプルプレートは、薄い第1及び第2
プレートの間に濾紙を挟み込んだサンドイッチ構造を有
する。濾紙の中心部には便などのサンプルが付着されて
いる。第1及び第2プレートには、そのサンプル付着部
分に対応して円形の開口が形成されている。サンプルプ
レート処理装置においては、円形カッターが上記第1及
び第2プレートの開口を貫通するように挿入され、これ
により、円形のサンプル小片が作成される。そのサンプ
ル小片は試薬が収容された試験管などの検体容器に落と
し込まれる。その検体容器は、分析装置にセットされ、
サンプル分析が実施される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】サンプルプレート処理
装置において、サンプル小片が切り出された後の処理済
みのサンプルプレートは廃棄容器内へ落とされる。その
場合、サンプルプレートは滑り台としてのスロープ板を
滑り落ちて、その先端辺としての落下エッジから廃棄容
器内へ落とされる。その廃棄容器はプラスチック製ボッ
クスあるいはビニール製の袋などによって構成される。
【0004】しかしながら、スロープ板と廃棄容器の位
置関係によっては、スロープ板の落下エッジが廃棄容器
の内面に近接あるいは当接する場合がある。この場合、
本来廃棄されるべき処理済みサンプルプレートは廃棄容
器の内面に衝突して落下することなくそのままスロープ
板上にとどまることになり、後続する処理済みのサンプ
ルプレートが順次前方のサンプルプレートに衝突し、ス
ロープ板上でサンプルプレートの渋滞が生じる。その渋
滞の解消のために人的労力を用いることは、煩雑であ
り、また汚染の観点からも望ましくない。特に、廃棄容
器がビニール袋などによって構成される場合にその柔軟
性あるいは不定形性からスロープ板の落下エッジに当該
ビニール袋が不用意に近接しやすく上記問題が生じやす
い。
【0005】本発明の目的は、処理済みサンプルプレー
トを円滑且つ確実に廃棄容器内へ落下移動できるように
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、サンプルが付着した濾紙を備えた
サンプルプレートに対して処理を行うサンプルプレート
処理装置において、前記濾紙におけるサンプル付着部分
をカッターによってサンプル小片として切り出し、その
切り出されたサンプル小片を検体容器に落とし込むカッ
ターユニットと、排出端部が廃棄容器の上部開口内に位
置決めされる傾斜したスロープ板を有し、前記サンプル
小片が切り出された処理済みサンプルプレートを前記ス
ロープ板によって案内して廃棄容器内に落下させる廃棄
ユニットと、を含み、前記排出端部は、前記廃棄容器の
内面が前記排出端部の落下エッジに近接しても前記廃棄
容器の内面と前記排出端部の落下エッジとの間にプレー
ト落下空間が確保されるように、前記排出端部の落下エ
ッジから前方へ伸長するスペーサ構造を具備することを
特徴とする。
【0007】上記構成によれば、スペーサ構造によっ
て、廃棄容器の内面と落下エッジとの間にプレート落下
空間が確保されるため、処理済みサンプルプレートの停
止あるいは渋滞といった問題を解消することができる。
つまり、廃棄容器から落下エッジまでの距離をスペーサ
として物理的に確保するものである。
【0008】望ましくは、前記スペーサ構造は、前記排
出端部の落下エッジの左右端に設けられた一対の突出部
材であり、前記一対の突出部材の離間距離は前記プレー
トの左右の幅よりも大きく、これによって前記一対の突
出部材間に前記プレート落下空間が形成される。
【0009】上記構成によれば、一対の突出部材が設け
られているので、例えば廃棄容器が柔軟な袋であって
も、落下エッジに対して袋が近接することを阻止でき
る。また、一対の突出部材の上部に突出部材間を横切っ
てわたる上面板が設けられていてもよい。この場合は、
一体化された一対の突出部材とも言える。
【0010】(2)また、上記目的を達成するために、
本発明は、便サンプルが付着した濾紙を備えたサンプル
プレートに対して処理を行うサンプルプレート処理装置
において、前記濾紙におけるサンプル付着部分を円形カ
ッターによって円形のサンプル小片として切り出し、そ
の切り出されたサンプル小片を検体容器に落とし込むカ
ッターユニットと、排出端部が廃棄容器の上部開口内に
位置決めされる傾斜したスロープ板を有し、前記サンプ
ル小片が切り出された処理済みサンプルプレートを前記
スロープ板によって案内して廃棄容器内に落下させる廃
棄ユニットと、を含み、前記廃棄容器は柔軟材料からな
る袋状の容器であり、前記排出端部は、落下エッジの左
右端部がプレート落下空間を形成しつつ前方へ伸長した
コ字状形態を有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0012】図1には、本発明に係るサンプルプレート
処理装置の好適な実施形態が示されており、図1はその
概念図である。
【0013】回転板10は、図示されていない回転駆動
機構によって、90度ずつ回転駆動されるものである。
【0014】この回転板10には、90度ごとに間隔を
隔てて4つの切り欠き10Aが形成されており、各切り
欠き10Aにはサンプルプレート18が着脱自在に装着
される。回転板10の周囲には、本実施形態において、
投入ユニット12、バーコードリーダー20、カッター
ユニット22及び廃棄ユニット30が設けられている。
【0015】以下に各構成について詳述する。
【0016】投入ユニット12はスタッカー14及び移
送機構(図示せず)を有している。スタッカー14は、
複数のサンプルプレートを積層状態において収納する機
構である。その積み上げられた複数のサンプルプレート
が図1において符号16によって表わされている。スタ
ッカー14の最上段あるいは最下段のサンプルプレート
が移送装置によって取り出され、それが回転板10に形
成された特定の切り欠き10Aにセッティングされる。
サンプルプレート18には、その中央部に円形の開口1
8Aが形成されている。
【0017】具体的に説明すると、サンプルプレート1
8は、図2に示すように、第1プレート50、第2プレ
ート52及びそれらによって挟まれた濾紙54等から成
る。第1プレート50及び第2プレート52には、それ
ぞれ図1に示した開口18Aに相当する第1開口50A
及び第2開口52Aが形成されている。濾紙54の中央
部分はサンプル付着部分であって、そこには本実施形態
において便サンプル56が付着されている。図2におい
ては便サンプル56が盛り上がって示されているが実際
には濾紙に浸透乾燥した状態におかれている。なおバー
コードラベル53が第1プレート50に貼付けられてい
るが、第2プレート52に貼付けられていてもよい。
【0018】図1に戻って、投入ユニット12によって
切り欠き10Aにセットされたサンプルプレート18
は、回転板10が90度回転すると、バーコード読取り
ポジションに位置決めされる。そこではバーコードリー
ダー20によってバーコードラベル53が光学的に読み
取られる。
【0019】回転板10がさらに90度回転すると、サ
ンプルプレート18はカッターユニット22が存在する
ポジションに位置決めされる。カッターユニット22の
下方には図示されていない搬送機構によって搬送される
ラック24が配置され、そのラック24上には複数の検
体容器が保持されている。カッターユニット22が有す
るカッターにより濾紙の中央部分が変形のサンプル小片
として切り取られ、それが下方に落下して検体容器26
内に落とし込まれる。
【0020】この様子が図2に示されている。図2にお
いて、サンプルプレート18の下方には、検体容器26
が存在し、その内部には試薬などの液体62が収容され
ている。円形カッター60を上方から下方に引き下ろす
ことにより、そのカッター60の先端が第1開口50A
を介して濾紙54の中央部分を貫通し、さらに第2開口
52Aを通過する。すると、切り取られた濾紙54の一
部であるサンプル小片64が検体容器26内に落下し、
すなわち液体62内に取り込まれる。ちなみに、この検
体容器26はラック24単位で搬送されるものであり、
所定の分析装置に搬送される。
【0021】図1において、カッターユニット22によ
るサンプル小片のカッティングが終了した後の処理済み
のサンプルプレート18は、回転板10がさらに90度
回転することにより、廃棄ユニット30が存在するポジ
ションに位置決めされる。廃棄ユニット30は、本実施
形態において、解放機構32及びスロープ板34を有し
ている。解放機構32は、回転板10の切り欠き10A
からサンプルプレート18を離脱させる機構であり、そ
の離脱したサンプルプレートは下方に落とされてスロー
プ板34を滑って廃棄容器37側へ案内される。
【0022】ここで、スロープ板34について詳述す
る。スロープ板34においては廃棄ユニット30側が高
くされ、一方排出端部36側が低くされている。すなわ
ちスロープ板34は傾斜状態で配置されている。スロー
プ板34はサンプルプレート18が滑る底面34Bとそ
の辺から起立した側壁としてのガイド壁34A及び34
Cを有している。スロープ板34の排出端部36におい
ては、ガイド壁34A及び34Cが共に前方に伸長して
おり、そこに一対の突出部材38A,38Bが形成され
ている。換言すれば、底面34Bの最も下端をなす落下
エッジ42と突出部材38A,38Bの先端面との間に
空間が形成されその空間はプレート落下空間40を構成
している。ここで、そのプレート落下空間40の左右幅
(図において左右方向の幅)はサンプルプレート18の
左右幅(図において左右方向の幅)よりも大きい。ま
た、落下エッジ42の左右端から前方に伸長する一対の
突出部材38A,38Bの長さは、少なくとも落下エッ
ジ42を超えたサンプルプレート18が下方へ速やかに
落下する程度の大きさに設定され、本実施形態において
は例えば5.0cmである。ちなみに、サンプルプレー
ト18の図において左右方向の幅Aは3.4cmであ
り、サンプルプレート18の図1において上下方向の幅
Bは例えば4cmであり、また落下エッジ42の長さは
すなわち底面34Bの幅は5.5cmである。
【0023】図3には、スロープ板34の先端部につい
てより詳しい内容が示されており、(A)は上面図、
(B)は側面図、(C)は断面図である。突出部材38
A,38Bは(A)及び(B)に示すように丸みを帯び
て形成されている。これは、例えばビニール袋が廃棄容
器37である場合に、突出部材38A,38Bが廃棄容
器37を破損することを防ぐためである。
【0024】図1に示されるように、排出端部36にコ
字状の切り欠きが形成されているので、例えば符号36
Aに示されるように廃棄容器37の内面が排出端部36
に近接しても、プレート落下空間40を確実に確保する
ことができ、すなわち落下エッジ42を廃棄容器37の
内面から常に隔てることが可能となる。したがって、特
に廃棄容器37がビニール袋などによって構成される場
合においてもスロープ板34上におけるサンプルプレー
ト18の渋滞といった問題を未然に回避することが可能
となる。
【0025】なお、廃棄容器37が例えばビニール袋な
どの部材で構成される場合、その上部開口は複数の位置
において例えばクリップなどの部材によってとめられ
る。その廃棄容器37とスロープ板34の排出端部36
との位置関係によっては上述したように廃棄容器37の
一部分が排出端部36に近づくこともあり、その場合に
おいても上述した構成によってサンプルプレートの落下
を確実に行うことができる。
【0026】なお、スロープ板34における底面34B
は中央部をやや低くした湾曲形状を有していてもよい。
また、本実施形態においては一対の突出部材38A,3
8Bが設けられていたが、少なくとも1本の突出部材が
存在すれば、上記同様の効果を得ることが可能である。
しかしながら一対の突出部材38A,38Bを設けるこ
とにより、より確実にプレート落下空間40を確保でき
るという利点がある。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
処理済みサンプルプレートを円滑かつ確実に廃棄容器内
へ落下移動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るサンプルプレート処理装置の好
適な実施形態を示す概略図である。
【図2】 サンプルプレート及びカッティング時の動作
を説明するための図である。
【図3】 スロープ板のより詳しい内容を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 回転板、12 投入ユニット、14 スタッカ
ー、18 サンプルプレート、20 バーコードリーダ
ー、22 カッターユニット、24 ラック、26 検
体容器、34 スロープ板、36 排出端部、37 廃
棄容器、40 プレート落下空間、42 落下エッジ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプルが付着した濾紙を備えたサンプ
    ルプレートに対して処理を行うサンプルプレート処理装
    置において、 前記濾紙におけるサンプル付着部分をカッターによって
    サンプル小片として切り出し、その切り出されたサンプ
    ル小片を検体容器に落とし込むカッターユニットと、 排出端部が廃棄容器の上部開口内に位置決めされる傾斜
    したスロープ板を有し、前記サンプル小片が切り出され
    た処理済みサンプルプレートを前記スロープ板によって
    案内して廃棄容器内に落下させる廃棄ユニットと、 を含み、 前記排出端部は、前記廃棄容器の内面が前記排出端部の
    落下エッジに近接しても前記廃棄容器の内面と前記排出
    端部の落下エッジとの間にプレート落下空間が確保され
    るように、前記排出端部の落下エッジから前方へ伸長す
    るスペーサ構造を具備することを特徴とするサンプルプ
    レート処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記スペーサ構造は、前記排出端部の落下エッジの左右
    端に設けられた一対の突出部材であり、 前記一対の突出部材の離間距離は前記プレートの左右の
    幅よりも大きく、これによって前記一対の突出部材間に
    前記プレート落下空間が形成されることを特徴とするサ
    ンプルプレート処理装置。
  3. 【請求項3】 便サンプルが付着した濾紙を備えたサン
    プルプレートに対して処理を行うサンプルプレート処理
    装置において、 前記濾紙におけるサンプル付着部分を円形カッターによ
    って円形のサンプル小片として切り出し、その切り出さ
    れたサンプル小片を検体容器に落とし込むカッターユニ
    ットと、 排出端部が廃棄容器の上部開口内に位置決めされる傾斜
    したスロープ板を有し、前記サンプル小片が切り出され
    た処理済みサンプルプレートを前記スロープ板によって
    案内して廃棄容器内に落下させる廃棄ユニットと、 を含み、 前記廃棄容器は柔軟材料からなる袋状の容器であり、 前記排出端部は、落下エッジの左右端部がプレート落下
    空間を形成しつつ前方へ伸長したコ字状形態を有するこ
    とを特徴とするサンプルプレート処理装置。
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