JP2003221209A - メソ多孔体及びその製造方法、並びに吸着材及びその製造方法 - Google Patents

メソ多孔体及びその製造方法、並びに吸着材及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003221209A
JP2003221209A JP2002022185A JP2002022185A JP2003221209A JP 2003221209 A JP2003221209 A JP 2003221209A JP 2002022185 A JP2002022185 A JP 2002022185A JP 2002022185 A JP2002022185 A JP 2002022185A JP 2003221209 A JP2003221209 A JP 2003221209A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mesoporous material
group
integer
pores
adsorbent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002022185A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutomo Goto
康友 後藤
Yoshiaki Fukushima
喜章 福嶋
Takashi Tatsumi
敬 辰巳
Jiyunai Kuruma
順愛 車
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2002022185A priority Critical patent/JP2003221209A/ja
Publication of JP2003221209A publication Critical patent/JP2003221209A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着物質又は反応基質を細孔内に速やかに拡
散することができ、吸着材、分離材、触媒担体等として
有用なメソ多孔体及びその製造方法、並びにそのメソ多
孔体を用いた吸着材及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 本発明のメソ多孔体は、金属酸化物から
なるメソ多孔体であって、中心細孔直径1〜10nmの
細孔が相互に連結して3d−Cubic Fm3m構造
の3次元チャンネルを形成していること特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メソ多孔体及びそ
の製造方法並びに吸着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、様々な物質の吸着又は貯蔵のため
にメソ多孔体についての研究がなされており、また、吸
着材、分離材、触媒担体等の用途への適用が検討されて
いる。かかるメソ多孔体として、例えば、界面活性剤の
濃厚溶液中でシリカを重合して得られるシリカメソ多孔
体MCM−41(C. T. Kresge et al., J. Am. Chem.S
oc., 114, 10834(1992))や、層状粘土鉱物の一種であ
るカネマイトに界面活性剤を作用させて得られるメソ多
孔体FSM−16(特開平10−68719号公報)の
合成例が報告されている。これらのメソ多孔体は一次元
チャンネル構造を有する細孔が六方構造に配列したもの
である。
【0003】また、米国特許第5098684号公報に
はMCM−41と共に、3次元チャンネル構造を有する
シリカメソ多孔体MCM−48が開示されている。さら
に、ケージ(Cage)構造の細孔同士が連結した3次元チ
ャンネル構造を有するメソ多孔体SBA−1等の合成例
も報告されている(Q. Huo et al., Nature, 368, 317
(1994))。これらの3次元チャンネル構造を有するメソ
多孔体は、その細孔構造から、吸着物質又は反応基質の
細孔内への拡散の点で有利と考えられており、MCM−
41やFSM−16に比べて吸着材等としての性能を改
善し得るものとして期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のメソ多孔体を吸着材等に適用した場合であっても、
十分な性能を得ることは容易ではない。すなわち、MC
M−48は3次元チャンネル構造を有していても、トン
ネル構造の細孔同士が相互に連結しないIa3d構造で
あるため、その細孔内における吸着物質等の拡散速度は
必ずしも十分なものではない。またSBA−1の3次元
チャンネル構造はケージ同士の連結により形成されたP
m3n構造であるが、かかるケージ構造により吸着物質
等の細孔内への拡散が制限されるという欠点がある。
【0005】本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑
みてなされたものであり、吸着物質又は反応基質を細孔
内に速やかに拡散することができ、吸着材、分離材、触
媒担体等として有用なメソ多孔体及びその製造方法、並
びにそのメソ多孔体を用いた吸着材及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のメソ多孔体は、金属酸化物からなるメソ多
孔体であって、中心細孔直径1〜10nmの細孔が相互
に連結して3d−Cubic Fm3m構造の3次元チ
ャンネルを形成していること特徴とする。
【0007】本発明のメソ多孔体においては、中心細孔
直径1〜10nmの細孔同士の連結により3d−Cub
ic Fm3m構造の3次元チャンネルが形成されてお
り、これにより吸着物質又は反応基質を、細孔構造によ
る制限を受けずに速やかに細孔内に拡散することができ
る。従って、本発明のメソ多孔体を吸着材等に適用する
ことによって、十分に高い吸着・分離特性を達成するこ
とが可能となる。なお、本発明でいう「3d−Cubi
c Fm3m」とは、空間群の表記法に基づいて決定さ
れるものであり、細孔構造の対称性を表すものである。
【0008】また、本発明のメソ多孔体においては、金
属酸化物が、ケイ素、アルミニウム、チタン、モリブデ
ン、鉄、亜鉛、ジルコニウム、バナジウム、タングステ
ン及びホウ素からなる群より選ばれる少なくとも1種を
含有するものであることが好ましい。金属酸化物がこれ
らの元素を含有すると、細孔内における吸着物質等の拡
散速度がより向上し、吸着・分離特性が一層高められる
傾向にある。
【0009】また、本発明のメソ多孔体においては、中
心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の全
容積を、細孔の全容積で除した値が0.6〜1であるこ
とが好ましい。細孔の容積が上記の条件を満たすと、細
孔内における吸着物質等の拡散速度がより向上し、吸着
・分離特性が一層高められる傾向にある。
【0010】また、本発明のメソ多孔体の製造方法は、
下記一般式(1): Cn2n+1−N+x1 2-x−(CH2s−N+y1 3-y (1) [式(1)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、
nは12〜22の整数を表し、sは3〜6の整数を表
し、xは0〜2の整数を表し、yは0〜3の整数を表
す]で表される界面活性剤イオン及び酸を含有する水溶
液に金属アルコキシドを添加し、多孔体前駆体を生成さ
せる第1のステップと、多孔体前駆体から界面活性剤イ
オンを除去してメソ多孔体を得る第2のステップとを含
むことを特徴とする。これにより、従来の製造方法では
非常に困難であった3d−Cubic Fm3m構造の
3次元チャンネルの形成が可能となり、吸着・分離特性
に優れる本発明のメソ多孔体を容易に且つ確実に得るこ
とができる。
【0011】また、本発明の吸着材は、上記本発明のメ
ソ多孔体と、 該メソ多孔体に担持されており、下記一
般式(2):
【化3】 [式(2)中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表
し、Mは金属原子を表し、Xはアミノ基、メルカプト基
及びスルホ基からなる群より選ばれる1種を表し、aは
1〜3の整数を表し、bは1〜10の整数を表す]で表
される化合物とを含むことを特徴とする。本発明のメソ
多孔体に上記一般式(2)で表される化合物を担持する
ことによって、吸着速度を向上し得る吸着サイトがメソ
多孔体の細孔内に形成されるので、より高水準の吸着・
分離特性を有する吸着材が実現される。
【0012】また、本発明の吸着材の製造方法は、上記
本発明のメソ多孔体と、下記一般式(2):
【化4】 [式(2)中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表
し、Mは金属原子を表し、Xはアミノ基、メルカプト基
及びスルホ基からなる群より選ばれる1種を表し、aは
1〜3の整数を表し、bは1〜10の整数を表す]で表
される化合物とを所定の溶媒に加えて加熱する工程を含
むことを特徴とする。これにより、吸着・分離特性に優
れた本発明の吸着材を容易に且つ確実に得ることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて詳細に説明する。
【0014】本発明のメソ多孔体は、金属酸化物からな
るメソ多孔体であって、中心細孔直径1〜10nmの細
孔が連結して3d−Cubic Fm3m構造の3次元
チャンネルを形成しているものである。これにより、細
孔内に吸着物質等を拡散させる際には拡散抵抗が非常に
小さいものとなり、チャンネル同士が相互に交差してい
ないMCM−48や3次元チャンネルにケージ構造が含
まれるSBA−1に比べて吸着物質の拡散速度を向上す
ることができる。
【0015】このような3d−Cubic Fm3m構
造の3次元チャンネルはX線回折パターンの測定により
確認することができる。すなわち、本発明のメソ多孔体
についてX線回折パターンを測定すると、2θ=1.5
〜3°の領域には3d−Cubic Fm3m構造の1
11、200に指数付けされる回折ピークを認めること
ができ、また、2θ=3〜6°の領域には3d−Cub
ic Fm3m構造の220、311、222に指数付
けされる回折ピークを認めることができる。
【0016】本発明のメソ多孔体を構成する金属酸化物
は特に制限されないが、当該金属酸化物に含まれる金属
元素としては、ケイ素、アルミニウム、チタン、マグネ
シウム、タンタル、ニオブ、モリブデン、コバルト、ニ
ッケル、ガリウム、ベリリウム、イットリウム、ランタ
ン、ハフニウム、スズ、鉛、鉄、亜鉛、ジルコニウム、
バナジウム、タングステン、ホウ素等が挙げられる。こ
れらの中でもケイ素、アルミニウム、チタン、モリブデ
ン、鉄、亜鉛、ジルコニウム、バナジウム、タングステ
ン及びホウ素が好ましい。なお、当該金属酸化物は、上
記の金属元素のうちの1種のみを含有するものであって
もよく、2種以上の金属元素を含む複合酸化物であって
もよいが、金属酸化物が複合酸化物である場合にはケイ
素を含有することが好ましい。
【0017】また、本発明のメソ多孔体においては、中
心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の全
容積を、細孔の全容積で除した値が0.6〜1であるこ
とが好ましい。細孔の容積が上記の条件を満たすと、細
孔内における吸着物質等の拡散速度がより向上し、吸着
・分離特性が一層高められる傾向にある。
【0018】ここで、中心細孔直径とは、細孔容積
(V)を細孔直径(D)で微分した値(dV/dD)
を、細孔直径(D)に対してプロットした曲線(細孔分
布曲線)の最大ピークを与える細孔直径である。
【0019】細孔分布曲線は、次に述べる方法により求
めることができる。すなわち、メソ多孔体を所定の容器
に入れて液体窒素温度(−196℃)に冷却し、容器内
に窒素ガスを導入して定容量法又は重量法によりその吸
着量を求める。次いで、導入する窒素ガスの圧力を徐々
に増加させ、各平衡圧に対する窒素ガスの吸着量をプロ
ットして吸着等温線を得る。この吸着等温線を用い、SJ
K法、Cranston-Inklay法、Pollimore-Heal法、BJH法等
の計算法により細孔分布曲線を求めることができる。
【0020】従って、「中心細孔直径の±40%の範囲
内の直径を有する細孔の全容積を、細孔の全容積で除し
た値が0.6〜1である」ことは、例えば中心細孔直径
が3.00nmである場合、この3.00nmの±40
%、すなわち1.80〜4.20nmの範囲内の細孔直
径を有する細孔の容積の合計が、全細孔容積の60%を
占めていることを意味する。
【0021】次に、本発明のメソ多孔体の製造方法につ
いて説明する。
【0022】本発明のメソ多孔体の製造方法において
は、先ず、下記一般式(1): Cn2n+1−N+x1 2-x−(CH2s−N+y1 3-y (1) [式(1)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、
nは12〜22の整数を表し、sは3〜6の整数を表
し、xは0〜2の整数を表し、yは0〜3の整数を表
す]で表される界面活性剤イオン及び酸を含有する水溶
液に金属アルコキシドを添加し、多孔体前駆体を生成さ
せるものである。
【0023】本発明のメソ多孔体の製造方法において用
いられる金属アルコキシドは、目的のメソ多孔体を構成
する金属酸化物の種類に応じて適宜選定することができ
る。例えば金属酸化物がケイ素酸化物である場合には、
テトラオルトメトキシシラン、テトラオルトエトキシシ
ラン、テトラオルトプロポキシシラン等のシリコンアル
コキシドを用いることができる。また、チタニウムエト
キシド、チタニウムイソポロポキシド、チタニウムブト
キシド等のチタニウムアルコキシドや、アルミニウムア
ルコキシド等のアルミニウムアルコキシドを用いてアル
ミニウム酸化物を得ることができる。さらに、金属元素
が異なる2種以上の金属アルコキシドを用いて複合酸化
物を得ることもできる。また、複合酸化物を合成する際
には、1種の金属アルコキシドを用いて金属酸化物を合
成した後、所定の表面処理を施すことにより別個の金属
元素を導入して複合酸化物としてもよい。
【0024】また、一般式(1)で表される界面活性剤
イオンは、水溶液中でミセルを形成し、規則正しく配列
する。このミセルの周囲に金属アルコキシドが集合して
重縮合することにより、界面活性剤イオンが導入された
多孔体前駆体が形成される。かかる多孔体前駆体は、通
常、沈殿として水溶液中に析出する。
【0025】一般式(1)中、Cn2n+1−で表される
アルキル基は、炭素数12〜20のアルキル基であり、
好ましくはドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル
基、オクタデシル基、イコシル基又はドコシル基であ
る。
【0026】また、一般式(1)中のR1は炭素数1〜
4のアルキル基であり、好ましくはメチル基又はエチル
基である。なお、同一分子中に2個以上のR1が存在す
る場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
【0027】一般式(1)で表される界面活性剤イオン
は、例えば以下の手順に従って得ることができる。すな
わち、下記一般式(3)で表される化合物と下記一般式
(4)で表される化合物とを所定の溶媒(例えばアセト
ン)に加えて還流する。次いで、還流後の反応液を冷却
して析出する結晶を所定の溶媒中で再結晶させて、濾
過、洗浄、乾燥を行うことにより、一般式(1)で表さ
れる界面活性剤イオンがYを含む塩(以下、「界面活性
剤」という)として得られる。 Y−(CH2s−N+y1 3-y- (3) Cn2n+1−N+x1 2-x- (4) [式(3)、(4)中、Yはハロゲン原子を表し、
1、n、s、x及びyは式(1)中のR1、n、s、x
及びyと同一の定義内容を表す。]
【0028】かかる還流における反応条件は、一般式
(3)、(4)で表される化合物や溶媒の種類によって
異なるが、反応温度は50〜80℃が好ましく、反応時
間は48〜168時間が好ましい。
【0029】このようにして得られる界面活性剤は、カ
ウンターイオンY-を含む塩のまま本発明の製造方法に
供することができる。また、当該界面活性剤の添加量は
特に制限されないが、金属アルコキシド1molに対し
て一般式(1)で表される界面活性剤イオン0.05m
ol以上(より好ましくは0.07〜0.4mol)と
なるように添加することが好ましい。当該界面活性剤イ
オンの添加量が金属アルコキシド1molに対して0.
05mol未満であると、3d−CubicFm3m構
造の3次元チャンネルが形成されにくくなる傾向にあ
る。
【0030】また、水溶液に添加される酸は特に制限さ
れないが、好ましくは塩酸である。また、塩酸を用いる
場合の添加量は、一般式(1)で表される界面活性剤イ
オン1molに対して30mol以上(より好ましくは
40〜200mol)であることが好ましい。塩酸の添
加量が一般式(1)で表される界面活性剤イオン1mo
lに対して30mol未満であると、3d−Cubic
Fm3m構造の3次元チャンネルが形成されにくくな
ると共に3d−hexagonal P63/mmc構
造の3次元チャンネルが形成されやすくなる傾向にあ
る。
【0031】なお、上記の工程においては、金属アルコ
キシドを予め−5〜5℃に冷却してから水溶液に添加す
ることが好ましい。また、金属アルコキシドを添加した
水溶液の温度も−5〜5℃に保持することが好ましい。
温度を前記の範囲内に保持することによって、十分に均
一な3d−Cubic Fm3m構造の3次元チャンネ
ルを形成することができる。
【0032】また、上記の工程は酸性条件下で行われる
が、水溶液のpHは0.1〜2であることが好ましい。
水溶液のpHが前記上限値を超えると、3d−Cubi
cFm3m構造が形成されにくくなると共に3d−he
xagonal P63/mmc構造が形成されやすく
なる傾向にある。他方、水溶液のpHが前記下限値未満
の場合も、上限値を超えた場合と同様に3d−Cubi
c Fm3m構造が形成されにくくなる傾向にある。
【0033】さらに、上記の工程においては、下記式
(A): g=V/a0l (A) [式(A)中、gは充填パラメーターを表し、Vはミセ
ルを構成する界面活性剤イオン鎖及び当該鎖間の溶媒分
子の全体積を表し、a0はミセル界面における有効頭部
面積を表し、lは界面活性剤イオン尾部の動的長さを表
す]で表される充填パラメーターgが1/3以下となる
ように、金属アルコキシド、界面活性剤イオン、溶剤の
種類及び添加量、並びに水溶液のpHなどを適宜選定す
ることが好ましい。これにより、3d−Cubic F
m3m構造の形成をより容易に且つより確実に行うこと
ができる。
【0034】このようにして多孔体前駆体を生成させた
後、水溶液を濾過し、得られた多孔体前駆体を洗浄す
る。なお、水溶性成分を除去する観点からは、濾過及び
洗浄を複数回繰り返すことが好ましい。そして、得られ
た多孔体前駆体を十分に乾燥させた後、界面活性剤イオ
ンを除去することによって、界面活性剤イオンが存在し
ていた部位に空孔が形成され、本発明のメソ多孔体が得
られる。
【0035】界面活性剤イオンを除去する方法として
は、例えば、所定温度で多孔体前駆体を焼成する方法、
所定の有機溶媒を用いて界面活性剤イオンを抽出する方
法などが挙げられる。
【0036】焼成による方法の場合、焼成温度は350
〜1000℃であることが好ましい。焼成温度が前記下
限値未満であると、界面活性剤イオンの燃焼が不十分と
なって多孔体中に炭素等が残留しやすくなる傾向にあ
る。また、焼成温度が前記上限値を超える場合には、多
孔体の結晶性が低下する傾向にある。なお、焼成を行う
際の雰囲気は特に制限されず、空気中で行ってもよく、
窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で行ってもよ
い。また、焼成時間は好ましくは1〜10時間である。
【0037】また、抽出による方法の場合、有機溶剤の
種類は界面活性剤イオンの除去が可能であれば特に制限
されないが、具体的には、メタノール、エタノール等が
挙げられる。
【0038】このようにして得られる本発明のメソ多孔
体は、十分に高い吸着・分離特性を有するものであり、
吸着材、分離材、触媒担体等の用途において非常に有用
なものである。なお、本発明のメソ多孔体を吸着材等に
適用する場合には、当該メソ多孔体をそのまま用いても
よいが、当該メソ多孔体に所定の化合物を担持させるこ
とによりその吸着・分離特性をさらに向上させることが
できる。
【0039】すなわち、本発明の吸着材は、上記本発明
のメソ多孔体と、該メソ多孔体に担持されており、下記
一般式(2):
【化5】 [式(2)中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表
し、Mは金属原子を表し、Xはアミノ基、メルカプト基
及びスルホ基からなる群より選ばれる1種を表し、aは
1〜3の整数を表し、bは1〜10の整数を表す]で表
される化合物とを含むものである。上記一般式(2)で
表される化合物を本発明のメソ多孔体に担持することに
よって、下記式(5)又は(6):
【化6】
【化7】 [式(5)、(6)中のM、X及びbはそれぞれ一般式
(2)中のM、X及びbと同一の定義内容を示す]で表
される吸着サイトがメソ多孔体表面に形成されるので、
より高水準の吸着・分離特性を有する吸着材が実現され
る。
【0040】上記一般式(2)中、R2で表されるアル
キル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられ、こ
れらの中でもメチル基、エチル基が好ましい。
【0041】また、一般式(2)中、Mで表される金属
原子としては、本発明のメソ多孔体にかかる金属酸化物
の説明において例示された金属原子が挙げられるが、中
でもケイ素、チタン、アルミニウムが好ましく、ケイ素
が特に好ましい。
【0042】また、一般式(2)中、Xはアミノ基、メ
ルカプト基又はスルホ基を表す。なお、Xがアミノ基又
はメルカプト基である場合、これらの基の水素原子はア
ルキル基(好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)で置
換されていてもよく、この場合はそれぞれアルキルアミ
ノ基、アルキルチオ基となる。
【0043】上記一般式(2)で表される化合物の中で
も、アミノアルキルトリアルコキシシラン、メルカプト
アルキルトリアルコキシシラン、スルホアルキルトリア
ルコキシシラン及びジアミノアルキルジアルコキシシラ
ンが好ましい。
【0044】一般式(2)で表される化合物の担持量は
特に制限されないが、当該化合物が有する窒素原子の重
量換算値として0.5〜5重量%の範囲内であることが
好ましい。当該担持量が前記下限値未満であると、吸着
・分離特性の向上効果が不十分となる傾向にあり、他
方、前記上限値を超えると化合物が均一に担持されにく
くなる傾向にある。
【0045】一般式(2)で表される化合物のメソ多孔
体への担持は、例えば以下の手順で行うことができる。
先ず、本発明のメソ多孔体を所定の有機溶媒中に分散さ
せた後、一般式(2)で表される化合物を加えて還流を
行い、反応液を濾過、洗浄、乾燥することにより本発明
の吸着材を得ることができる。還流に使用される有機溶
媒としては、具体的には、トルエン、ベンゼン、アセト
ン等が挙げられる。また、還流の際の反応条件は特に制
限されないが、反応温度は60〜120℃が好ましく、
反応時間は2〜10時間が好ましい。
【0046】また、本発明の吸着材においては、一般式
(2)で表される化合物の担持により形成される吸着サ
イト(一般式(5)、(6))を、Xで表される基をプ
ロトン、Cl-、Br-、I-等のハロゲンイオン、銅イ
オン、コバルトイオン、モリブデンイオン等の金属イオ
ン等で修飾することが好ましい。これにより、吸着材の
吸着・分離特性がさらに向上する傾向にある。これらの
イオンにより修飾された吸着材は、例えば当該イオンを
含む溶液(例えば2−プロパノール溶液)に吸着材を加
えて5〜60℃で撹拌し、濾過、洗浄、乾燥することに
より得ることができる。
【0047】本発明の吸着材において、上記の修飾イオ
ンの添加量は、一般式(2)で表される化合物1mol
に対して1〜2molであることが好ましい。当該イオ
ンの添加量が前記下限値未満であると、修飾による吸着
・分離特性の向上効果が不十分となる傾向にある。他
方、当該イオンの添加量が前記上限値を超えても、その
添加量に見合う吸着・分離特性の向上効果が得られない
傾向にある。
【0048】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何
ら限定されるものではない。
【0049】[実施例1] (界面活性剤の合成)(3−ブロモプロピル)トリメチ
ルアンモニウムブロマイド[Br−(CH23−N(C
33Br]25g(0.096mol)及びN,N−
ジメチルヘキサデシルアミン[C1633−N(CH33
Br]40.5g(0.11mol)をアセトン400
mlに加え、撹拌下、65℃で1週間還流を行った。次
いで、反応液を室温まで冷却して析出した結晶を濾取
し、さらにアセトンによる再結晶を行い精製した。この
結晶を濾取し、60℃で減圧乾燥させて、目的の界面活
性剤C1633−N(CH32Br−(CH23−N(C
33Brを得た。
【0050】(メソ多孔体の合成)このようにして得ら
れた界面活性剤3.31gをイオン交換水1125gに
加え、均一な溶液となるまで室温で撹拌した後、35重
量%塩酸118.5gを加えてさらに撹拌し、透明な水
溶液を得た。一方、テトラオルトエトキシシラン(テト
ラオルトシリケート、TEOS)13.01gを予め0
℃に冷却しておき、この全量を上記の水溶液に一気に加
えて10分間撹拌した。
【0051】水溶液の撹拌を止めて室温にて4日間静置
したところ、水溶液中に白色沈殿が析出した。この沈殿
を吸引濾過により濾別し、100℃で一夜間乾燥して多
孔体前駆体を得た。この多孔体前駆体を600℃で6時
間焼成して目的のメソ多孔体を得た。
【0052】実施例1のメソ多孔体について得られたX
線回折パターンを図1に示す。図1中、2θ=1.5〜
3°の領域に見られる2本の回折ピークはそれぞれ3d
−Cubic Fm3m構造の111,200に指数付
けされるものである。また、2θ=3〜6°の領域に見
られる3本の回折ピークはそれぞれ3d−CubicF
m3m構造の220、311、222に指数付けされる
ものである。このように、実施例1のメソ多孔体におい
て、3d−Cubic Fm3m構造の3次元チャンネ
ルが形成されていることが確認された。
【0053】また、実施例1のメソ多孔体について得ら
れたN2吸着等温線を図2、SJK法により求めた細孔
分布曲線を図3に示す。さらに、これらの測定結果に基
づいて得られたBET比表面積、中心細孔直径、並びに
中心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の
全容積を細孔の全容積で除した値(表1中、「中心細孔
直径の±40%の細孔の割合」として示す。以下同様で
ある)を表1に示す。これらの結果から、実施例1のメ
ソ多孔体において、表面積が大きく且つ十分に均一な細
孔構造が形成されていることが確認された。
【0054】[実施例2] (界面活性剤の合成)(3−ブロモプロピル)トリエチ
ルアンモニウムブロマイド[Br−(CH23−N(C
253Br]5g(0.0165mol)及びN,N
−ジメチルヘキサデシルアミン[C1633−N(C
33Br]7g(0.019mol)をアセトン15
0mlに加え、撹拌下、65℃で1週間還流を行った。
次いで、反応液を室温まで冷却して析出した結晶を濾取
し、さらにアセトンによる再結晶を行い精製した。この
結晶を濾取し、60℃で減圧乾燥させて、目的の界面活
性剤C1633−N(CH32Br−(CH23−N(C
253Brを得た。
【0055】(メソ多孔体の合成)このようにして得ら
れた界面活性剤2.52gをイオン交換水180gに加
え、均一な溶液となるまで室温で撹拌した後、35重量
%塩酸18.8gを加えてさらに撹拌し、透明な水溶液
を得た。一方、テトラオルトエトキシシラン13.8g
を予め0℃に冷却しておき、この全量を上記の水溶液に
一気に加えて10分間撹拌した。
【0056】水溶液の撹拌を止めて室温にて4日間静置
したところ、水溶液中に白色沈殿が析出した。この沈殿
を吸引濾過により濾別し、100℃で一夜間乾燥して多
孔体前駆体を得た。この多孔体前駆体を600℃で6時
間焼成して目的のメソ多孔体を得た。
【0057】実施例2のメソ多孔体について得られたX
線回折パターンを図4に示す。図4中、2θ=1.5〜
3°の領域に見られる2本の回折ピークはそれぞれ3d
−Cubic Fm3m構造の111,200に指数付
けされるものである。また、2θ=3〜6°の領域に見
られる3本の回折ピークはそれぞれ3d−CubicF
m3m構造の220、311、222に指数付けされる
ものである。このように、実施例2のメソ多孔体におい
ても、3d−Cubic Fm3m構造の3次元チャン
ネルが形成されていることが確認された。
【0058】また、実施例2のメソ多孔体について得ら
れたN2吸着等温線を図5、SJK法により求めた細孔
分布曲線を図6に示す。さらに、これらの測定結果に基
づいて得られたBET比表面積、中心細孔直径、並びに
中心細孔直径の±40%の範囲内の直径を有する細孔の
容積が占める割合(容積比)を表1に示す。これらの結
果から、実施例2のメソ多孔体においても、表面積が大
きく且つ十分に均一な細孔構造が形成されていることが
確認された。
【0059】[実施例3]実施例2と同様にして合成し
た界面活性剤C1633−N(CH32Br−(CH23
−N(C253Br2.52gをイオン交換水180
gに加え、均一な溶液となるまで室温で撹拌した後、3
5重量%塩酸18.8gを加えてさらに撹拌し、透明な
水溶液を得た。一方、テトラオルトエトキシシラン1
3.8g、アルミニウムイソピロポキシド0.135g
及びイソプロパノール3mlを予め0℃に冷却してお
き、この全量を上記の水溶液に一気に加えて10分間撹
拌した。
【0060】水溶液の撹拌を止めて室温にて4日間静置
したところ、水溶液中に白色沈殿が析出した。この沈殿
を吸引濾過により濾別し、100℃で一夜間乾燥して多
孔体前駆体を得た。この多孔体前駆体を600℃で6時
間焼成して目的のメソ多孔体を得た。得られたメソ多孔
体におけるSi/Al比(モル比)は100:1であっ
た。
【0061】実施例3のメソ多孔体のX線回折パターン
(図示せず)から、実施例1、2と同様に3d−Cub
ic Fm3m構造の3次元チャンネルが形成されてい
ることが確認された。
【0062】また、実施例3のメソ多孔体について、N
2吸着等温線及び細孔分布曲線(図示せず)から求めた
BET比表面積、中心細孔直径、並びに中心細孔直径の
±40%の範囲内の直径を有する細孔が占める割合(容
積比)を表1に示す。これらの結果から、実施例3のメ
ソ多孔体においても、表面積が大きく且つ十分に均一な
細孔構造が形成されていることが確認された。
【表1】
【0063】[実施例4] (吸着材の合成)実施例1のメソ多孔体1gを50ml
のトルエン中に分散し、これに1−(2−アミノエチ
ル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン0.08
6gを加えて110℃で3時間還流を行った。その後、
反応液を濾過し、濾過及び2−プロパノールによる洗浄
を行い、100℃で乾燥させた。
【0064】このようにして得られた試料200mg
を、0.05M塩化銅/2−プロパノール溶液20mg
と混合し、室温で5時間撹拌した。この反応液を濾過
し、2−プロパノールで洗浄した後、乾燥させて目的の
吸着材を得た。
【0065】[比較例1] (MCM−41の合成)J. S. Beck et al., J. Am. Ch
em. Soc., 114, 10834-10843(1992)に記載の合成方法に
準拠して、MCM−41の合成を行った。
【0066】すなわち、水ガラス3号(JIS規格)1
8.7gをイオン交換水40gに溶解させた後、H2
41.5gを加えて10分間撹拌した。一方、ヘキサ
デシルトリメチルアンモニウムクロライド(HDTMA
+Cl-)16.77gをイオン交換水50.23gに溶
解させた25重量%溶液を調製し、この溶液を上述の水
ガラス溶液に添加してさらに30分間撹拌した。得られ
た懸濁液にイオン交換水20gをさらに加えた後、密閉
容器中、100℃で144時間加熱した。これを室温ま
で冷却した後、濾過、洗浄、乾燥を行い白色粉末を得
た。この白色粉末を540℃で6時間焼成してメソ多孔
体MCM−41を得た。
【0067】(吸着材の合成)このようにして得られた
メソ多孔体1gを50mlのトルエン中に分散し、これ
に1−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリ
メトキシシラン0.086gを加えて110℃で3時間
還流を行った。その後、反応液を濾過し、濾過及び2−
プロパノールによる洗浄を行い、100℃で乾燥させ
た。
【0068】このようにして得られた試料200mg
を、0.05M塩化銅/2−プロパノール溶液20mg
と混合し、室温で5時間撹拌した。この反応液を濾過
し、2−プロパノールで洗浄した後、乾燥させて目的の
吸着材を得た。
【0069】(吸着特性評価試験)実施例4及び比較例
1の吸着材について、以下の手順に従って吸着特性の評
価を行った。先ず、K2HAsSO4及びK2CrO4をそ
れぞれ12mM含有する水溶液50mlに吸着材50m
gを加えて懸濁させ、所定の時間経過後におけるCrO
4 2-イオンの吸着量を測定した。各吸着材を用いたとき
のCrO4 2-イオンの吸着量と時間との相関を図7に示
す。図示の通り、実施例4の吸着材を用いた場合は、比
較例1の吸着材を用いた場合に比べて短時間で十分な量
のCrO4 2-イオンを吸着することができた。
【0070】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のメソ多孔体
においては、中心細孔直径1〜10nmの細孔の連結に
より3d−Cubic Fm3m構造の3次元チャンネ
ルを形成することによって、吸着物質又は反応基質を、
細孔構造による制限を受けずに速やかに細孔内に拡散さ
れるので、吸着材等に適用した場合に十分に高い吸着・
分離特性を達成することが可能となる。
【0071】また、本発明のメソ多孔体の製造方法によ
れば、上記一般式(1)で表される界面活性剤イオンを
用いることによって、従来の製造方法では非常に困難で
あった3d−Cubic Fm3m構造の3次元チャン
ネルの形成が可能となり、吸着・分離特性に優れる本発
明のメソ多孔体を容易に且つ確実に得ることができる。
【0072】また、本発明の吸着材においては、本発明
のメソ多孔体に上記一般式(2)で表される化合物を担
持することによって、吸着速度を向上し得る吸着サイト
がメソ多孔体の細孔内に形成されるので、より高水準の
吸着・分離特性を有する吸着材が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたメソ多孔体のX線回折パタ
ーンを示すグラフである。
【図2】実施例1で得られたメソ多孔体のN2吸着等温
線を示すグラフである。
【図3】実施例1で得られたメソ多孔体の細孔分布曲線
を示すグラフである。
【図4】実施例2で得られたメソ多孔体のX線回折パタ
ーンを示すグラフである。
【図5】実施例2で得られたメソ多孔体のN2吸着等温
線を示すグラフである。
【図6】実施例2で得られたメソ多孔体の細孔分布曲線
を示すグラフである。
【図7】実施例4及び比較例1で得られた吸着材を用い
た吸着特性評価試験におけるCrO4 2-イオンの吸着量
と時間との相関を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辰巳 敬 神奈川県川崎市麻生区上麻生4−29−301 (72)発明者 車 順愛 神奈川県横浜市西区楠町16−6 クリオ横 浜五番館1107号 Fターム(参考) 4G042 DA01 DC03 DD06 DE09 DE11 DE14 4G066 AA18B AA19B AA20B AA22B AA23B AA24B AA25B AA27B AB10A AB18A AB21A AB23B AD01B AD06B AD10B BA23 BA24 BA25 BA26 BA31 BA36 CA46 DA08 FA03 FA05 FA22 4G072 AA25 BB15 GG01 GG03 HH30 JJ47 MM01 RR05 RR12 UU11 4G073 BA63 BD11 FB42 FC01 FC18 UA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物からなるメソ多孔体であっ
    て、中心細孔直径1〜10nmの細孔が相互に連結して
    3d−Cubic Fm3m構造の3次元チャンネルを
    形成していること特徴とするメソ多孔体。
  2. 【請求項2】 前記金属酸化物が、ケイ素、アルミニウ
    ム、チタン、モリブデン、鉄、亜鉛、ジルコニウム、バ
    ナジウム、タングステン及びホウ素からなる群より選ば
    れる少なくとも1種を含有するものであることを特徴と
    する、請求項1に記載のメソ多孔体。
  3. 【請求項3】 前記中心細孔直径の±40%の範囲内の
    直径を有する細孔の全容積を、細孔の全容積で除した値
    が0.6〜1であることを特徴とする、請求項1又は2
    に記載のメソ多孔体。
  4. 【請求項4】 下記一般式(1): Cn2n+1−N+x1 2-x−(CH2s−N+y1 3-y (1) [式(1)中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表
    し、nは12〜22の整数を表し、sは3〜6の整数を
    表し、xは0〜2の整数を表し、yは0〜3の整数を表
    す]で表される界面活性剤イオン及び酸を含有する水溶
    液に金属アルコキシドを添加し、多孔体前駆体を生成さ
    せる第1のステップと、 前記多孔体前駆体から前記界面活性剤イオンを除去して
    メソ多孔体を得る第2のステップとを含むことを特徴と
    するメソ多孔体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のうちのいずれか一項に記
    載のメソ多孔体と、該メソ多孔体に担持されており、下
    記一般式(2): 【化1】 [式(2)中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表
    し、Mは金属原子を表し、Xはアミノ基、メルカプト基
    及びスルホ基からなる群より選ばれる1種を表し、aは
    1〜3の整数を表し、bは1〜10の整数を表す]で表
    される化合物とを含むことを特徴とする吸着材。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のうちのいずれか一項に記
    載のメソ多孔体と、下記一般式(2): 【化2】 [式(2)中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表
    し、Mは金属原子を表し、Xはアミノ基、メルカプト基
    及びスルホ基からなる群より選ばれる1種を表し、aは
    1〜3の整数を表し、bは1〜10の整数を表す]で表
    される化合物とを所定の溶媒に加えた混合物を加熱する
    工程を含むことを特徴とする吸着材の製造方法。
JP2002022185A 2002-01-30 2002-01-30 メソ多孔体及びその製造方法、並びに吸着材及びその製造方法 Pending JP2003221209A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002022185A JP2003221209A (ja) 2002-01-30 2002-01-30 メソ多孔体及びその製造方法、並びに吸着材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002022185A JP2003221209A (ja) 2002-01-30 2002-01-30 メソ多孔体及びその製造方法、並びに吸着材及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003221209A true JP2003221209A (ja) 2003-08-05

Family

ID=27745237

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002022185A Pending JP2003221209A (ja) 2002-01-30 2002-01-30 メソ多孔体及びその製造方法、並びに吸着材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003221209A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005030645A1 (ja) * 2003-09-30 2005-04-07 Shiseido Company, Ltd. 層状有機ケイ酸及びその製造方法
JP2008230916A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Hiroshima Univ 複合多孔体及びその製造方法
JP2009062220A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 National Institute For Materials Science ケージ型メソポーラスシリカ(snc−1)およびその製造方法
JP2009091211A (ja) * 2007-10-10 2009-04-30 Toyota Central R&D Labs Inc 球状シリカ系多孔体及びその製造方法、並びに球状カーボン系多孔体
US7973102B2 (en) 2003-11-25 2011-07-05 Shiseido Company, Ltd. Resin composition and resin molded object
CN112666041A (zh) * 2020-11-17 2021-04-16 广西电网有限责任公司电力科学研究院 一种新型检测吸附剂性能的实验方法
CN112666042A (zh) * 2020-11-17 2021-04-16 广西电网有限责任公司电力科学研究院 一种新型检测吸附剂性能的实验装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005030645A1 (ja) * 2003-09-30 2005-04-07 Shiseido Company, Ltd. 層状有機ケイ酸及びその製造方法
JP2005104780A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Shiseido Co Ltd 層状有機ケイ酸及びその製造方法
US7973102B2 (en) 2003-11-25 2011-07-05 Shiseido Company, Ltd. Resin composition and resin molded object
JP2008230916A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Hiroshima Univ 複合多孔体及びその製造方法
JP2009062220A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 National Institute For Materials Science ケージ型メソポーラスシリカ(snc−1)およびその製造方法
JP2009091211A (ja) * 2007-10-10 2009-04-30 Toyota Central R&D Labs Inc 球状シリカ系多孔体及びその製造方法、並びに球状カーボン系多孔体
CN112666041A (zh) * 2020-11-17 2021-04-16 广西电网有限责任公司电力科学研究院 一种新型检测吸附剂性能的实验方法
CN112666042A (zh) * 2020-11-17 2021-04-16 广西电网有限责任公司电力科学研究院 一种新型检测吸附剂性能的实验装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Aguado et al. Influence of synthesis conditions on mercury adsorption capacity of propylthiol functionalized SBA-15 obtained by co-condensation
Zhou et al. Preparation of highly ordered monolithic super‐microporous lamellar silica with a room‐temperature ionic liquid as template via the nanocasting technique
CN104667876B (zh) 系列MOF型多级孔材料IPD‑mesoMOF‑1~8及其制备方法,以及介孔大小的调节方法
Baxter et al. Adaptive self‐assembly: environment‐induced formation and reversible switching of polynuclear metallocyclophanes
Kitagawa et al. Flexibility of cubane-like Cu 4 I 4 framework: temperature dependence of molecular structure and luminescence thermochromism of [Cu 4 I 4 (PPh 3) 4] in two polymorphic crystalline states
Sambandam et al. Oxygen vacancies and intense luminescence in manganese loaded Zno microflowers for visible light water splitting
US8247680B2 (en) Light energy conversion material
CN111253586B (zh) 一种镉基金属-有机框架材料及其制法与应用
CN109293685B (zh) 一种无机有机杂化铜碘化物及其制备方法和作为荧光温度计的应用
Au-Yeung et al. Supramolecular assemblies of dinuclear alkynylplatinum (II) terpyridine complexes with double-decker silsesquioxane nano-cores: the role of isomerism in constructing nano-structures
Pisanu et al. Exploring the role of halide mixing in lead-free BZA 2 SnX 4 two dimensional hybrid perovskites
JP2003221209A (ja) メソ多孔体及びその製造方法、並びに吸着材及びその製造方法
JP4934239B2 (ja) 塩基性媒質中でのアルミナの合成方法
Saines et al. Structural diversity and luminescent properties of lanthanide 2, 2-and 2, 3-dimethylsuccinate frameworks
CN107311198B (zh) 一种分子筛、其制造方法及其应用
Perry et al. Porous zirconium and tin phosphonates incorporating 2, 2′-bipyridine as supports for palladium nanoparticles
Rashidi et al. Antibacterial and cytotoxicity assay of two new Zn (ii) complexes: Synthesis, characterization, X-ray structure, topology, Hirshfeld surface and thermal analysis
He et al. In situ solvothermal method of C 3 N 5@ NH 2-MIL-125 composites with enhanced visible-light photocatalytic performance
CN109384804B (zh) 一种六亚甲基四胺配体的铜碘配合物、其制备方法及应用
Okada et al. In situ zeolite Na–X coating on glass fibers by soft solution process
Barral et al. Synthesis and crystal structure of high and low spin diruthenium complexes with diphenylformamidine and diphenyltriazene ligands
CN109133087A (zh) 一种Beta分子筛的合成方法
Blasco et al. Balancing ionic and H-bonding interactions for the formation of Au (I) hydrometallogels
Apyari et al. 6, 6-ionene-stabilized gold nanoparticles: synthesis, characterization and prospects of use
RU2663165C1 (ru) Способ получения углеродных материалов с высоким содержанием азота