JP2003220460A - ダイカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法 - Google Patents

ダイカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスの残圧による鋳込みスリーブへの溶湯流
入を防止し、給湯量のバラツキをなくし、品質が向上し
た鋳造品を効率よく製造すること。 【解決手段】 ダイカスト鋳造機には、金型キャビティ
Cに連通する鋳込みスリーブ5と、鋳込みスリーブに連
通するストーク8が固定された注湯炉71と、該注湯炉
の底部が連通している溶湯受入炉73と、鋳込みスリー
ブ内を摺動し、鋳込みスリーブに送出された溶湯Mを金
型キャビティへ注入するプランジャー6と、ガス供給・
排出装置12とを備え、注湯炉には、ガス供給・排出装
置から供給される加圧ガスの入口76と、金型キャビテ
ィへの1回の注湯により下降する湯面の下端位置を検知
する検知棒とが設けられ、溶湯受入炉には、金型キャビ
ティへの1回の注湯量に相当する溶湯の補給で上昇する
湯面の上端位置を検知する検知棒と、溶湯の移送を遮断
することができる閉塞栓とが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型キャビティ
へ、アルミニウム合金等の溶湯を自動給湯するダイカス
ト鋳造機及びダイカスト鋳造方法に関し、より詳しく
は、容積計量がなされた1回の注湯量に相当する溶湯を
その都度ダイカスト鋳造機の金型キャビティへ簡便にか
つ高精度で注入することができ、また、酸化物やガスが
混入した溶湯の供給を防止することができるダイカスト
鋳造機及びダイカスト鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固定金型と可動金型によって形成
される金型キャビティに、溶融されたアルミニウム合金
等の溶湯を注入し、冷却して鋳物を作製するアルミニウ
ム合金等のダイカスト鋳造機においては、金型キャビテ
ィに溶湯を供給する場合、ラドルによって溶湯保持炉内
に保持される溶湯を汲み取り、鋳込みスリーブの上部の
入口穴から注湯する方法が採用されている。このような
重力により鋳込みスリーブに給湯する方法は、溶湯保持
炉内の溶湯をラドルで汲み取る際、空気と接触する湯面
に発生する酸化膜もラドルで汲み取られるため、溶湯に
酸化膜が混入し、また、鋳込スリーブに注湯する際の落
下衝突時の空気が混入し、欠陥の多い鋳造品となるた
め、空気に接触することにより酸化されやすいアルミニ
ウム合金等の鋳造品の製造方法としては好ましいものと
はいえなかった。このため、ラドル下端部の溶湯口部に
短管を設け、鋳込みスリーブ内の後退位置にあるプラン
ジャチップの前面の直前に短管の先端を配置し、ラドル
から鋳込みスリーブ内へ静かに注湯し、空気の巻き込み
による酸化物の発生を防止しつつ、鋳造品の品質の向上
を図ることができるダイカストマシンの自動給湯装置等
(特開平6−246419号公報)が提案されていた。
しかし、このような自動給湯装置においても、溶湯はラ
ドルから空気の存在する鋳込みスリーブに落下されてお
り、空気と接触した溶湯がダイカストマシンへ供給され
ることは免れ得るものではなく、また、真空吸引方式等
によって溶湯をダイカスト鋳造機へ供給する給湯装置も
あったが、プランジャーの隙間等から外気が流入する
等、空気と非接触で必要な給湯量を供給することは困難
であった。
【0003】一方、溶湯をガスの加圧により金型キャビ
ティへ自動供給するダイカスト鋳造機において、給湯量
の精度を確保するため、鋳造の金型キャビティへの溶湯
の圧入充填時の鋳込みプランジャのストロークを、スト
ロークセンサーで計測し、予め入力した演算パラメータ
に基いて標準ストローク範囲と比較し、ずれの大きさに
応じてタイマーの設定時間を調整することにより、鋳込
みスリーブへの給湯量を安定化でき、安定した鋳造品を
効率よく得ることができるダイカスト鋳造機の給湯方法
(特開平9−10914号公報)などが知られている。
しかし、このようなダイカスト鋳造機は、溶湯保持炉へ
ガスを供給する時間を一定時間に設定し、加圧ガスによ
り溶湯保持炉から溶湯を鋳込みスリーブへ供給し、鋳込
みスリーブへ供給された溶湯を金型キャビティへ注入す
るものであるが、キャビティへの注入において一回毎に
湯面の位置が変動し、また、ガス量、ガス温度等の変化
によっても溶湯状態が変化し、給湯量が変動し、高精度
に給湯量を保持して給湯することは困難であった。ま
た、溶湯保持炉の溶湯が減少したときはその補給のため
に断続運転となり、効率が低下するという問題もあっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、鋳造
品の不良欠陥の原因となる溶湯への酸化膜の混入を防止
し、高精度で注湯することにより重量のバラツキを少な
くし、プランジャーチップの背面に溶湯が射し込むなど
の運転トラブルの原因を排除して鋳造条件を安定させる
ことにより、均質な鋳造品を簡便に得ることができるダ
イカスト鋳造機及びダイカスト鋳造方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため、溶湯を保持する溶湯保持炉を密閉容器と
し、この密閉容器の蓋に鋳込みスリーブに接続されるス
トークを固定し、ストーク先端を、金型キャビティへの
1回の給湯により溶湯の液面が下降する位置より下方に
配置し、溶湯保持炉へ供給されるガス圧により溶湯をス
トークを介して鋳込みスリーブへ一定量を送出し、送出
された溶湯を鋳込みスリーブの後退限から前方に摺動す
るプランジャーにより金型キャビティへ注入することに
より、金型キャビティへ注入される溶湯への酸化膜の混
入を排除できることを見い出すと共に、プランジャーが
後退限に配置されるとき閉塞され、前方に移動すること
により開放される加圧ガス流出口を鋳込みスリーブの後
端側に設けることにより、加圧ガス流出口から鋳込みス
リーブに流入されるガスを、プランジャーの前方へ漏出
することを排除して、プランジャーが鋳込みスリーブに
接続されるストークの開口を通過した後にガスをストー
クへ流入させることにより、ストーク内の溶湯の残存ガ
ス圧による鋳込みスリーブ内のプランジャーチップ後方
への流入を防止することができることを見い出した。
【0006】また、前記溶湯保持炉を、ストークが設け
られている注湯炉と、該注湯炉の底部と連結通路を介し
てその底部が開閉可能に連通されている溶湯受入炉とで
構成し、前記注湯炉に下位湯面検出手段を設けて、連結
通路を閉塞した状態で金型キャビティへ溶湯を供給する
際に下降する湯面を検出することにより、精確に制御さ
れた1回分の注湯量を鋳込みスリーブへ送出することが
でき、また、前記溶湯受入炉の断面積を注湯炉の断面積
より数倍ないし十数倍大きくするとともに、溶湯受入炉
に上位湯面検出手段を設けて、連結通路を開放した状態
で溶湯受入炉に溶湯を補給する際に上昇する湯面を検出
することにより、精確に制御された1回分の注湯量を注
湯炉内に流入させることができることを見い出した。本
発明はこれら知見に基づいてを完成するに至ったもので
ある。
【0007】すなわち本発明は、金型キャビティに連通
する鋳込みスリーブと、該鋳込みスリーブに連通するス
トークが固定された注湯炉と、該注湯炉の底部と連結通
路を介してその底部が連通されている溶湯受入炉と、前
記鋳込みスリーブ内を摺動し、前記ストークから鋳込み
スリーブに送出された溶湯を前記金型キャビティへ注入
するプランジャーと、ガス供給・排出装置とを備え、前
記注湯炉には、ガス供給・排出装置から供給される加圧
ガス導入用の加圧ガス入口と、金型キャビティへの1回
の注湯により下降する湯面の下端位置を検知する下位湯
面検知手段とが設けられ、前記溶湯受入炉には、金型キ
ャビティへの1回の注湯量に相当する溶湯の補給で上昇
する湯面の上端位置を検知する上位湯面検知手段と、前
記連結通路を介しての溶湯の移送を遮断することができ
る閉塞手段とが設けられていることを特徴とするダイカ
スト鋳造機(請求項1)や、注湯炉内の溶湯表面部分の
溶湯が、注湯炉に固定されたストーク内に送出されない
ように、ストークの下端が、金型キャビティへの1回の
注湯により下降する湯面の下限位置より下方に配置され
ていることを特徴とする請求項1記載のダイカスト鋳造
機(請求項2)や、溶湯受入炉の断面積が、注湯炉の断
面積より大きいことを特徴とする請求項1又は2記載の
ダイカスト鋳造機(請求項3)や、鋳込みスリーブが、
その後端に加圧ガス室を備え、プランジャーが、プラン
ジャーチップとプランジャーロッドを備え、該プランジ
ャーチップの背面への加圧ガス流出手段が設けられてい
ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のダイ
カスト鋳造機(請求項4)や、鋳込みスリーブが、固定
金型に水平又は垂直に固定されていることを特徴とする
請求項1〜4のいずれか記載のダイカスト鋳造機(請求
項5)に関する。
【0008】また本発明は、溶湯保持炉で容積計量がな
された1回の注湯量に相当する湯面下の溶湯を、加圧ガ
スにより溶湯保持炉のストークを介して連通する鋳込み
スリーブに送出し、該鋳込みスリーブに送出された1回
の注湯量に相当する溶湯を、鋳込みスリーブ内を摺動す
るプランジャーにより、その都度ダイカスト鋳造機の金
型キャビティへ注入することを特徴とするダイカスト鋳
造方法(請求項6)や、溶湯保持炉への溶湯の補給で上
昇する湯面の上端位置を検知することにより、1回の注
湯量に相当する溶湯を溶湯保持炉に補給し、鋳込みスリ
ーブへの溶湯の送出で下降する湯面の下端位置を検知す
ることにより、1回の注湯量に相当する溶湯を鋳込みス
リーブに送出することを特徴とする請求項6記載のダイ
カスト鋳造方法(請求項7)や、溶湯保持炉を、注湯炉
と該注湯炉の底部と連結通路を介してその底部が連通さ
れている溶湯受入炉とから構成し、溶湯受入炉において
溶湯の補給で上昇する湯面の上端位置を検知し、注湯炉
において溶湯の送出で下降する湯面の下端位置を検知
し、溶湯受入炉への溶湯の補給で上昇する湯面の上端位
置を検知するまでは、前記連結通路を介しての溶湯受入
炉から注湯炉への溶湯の移送を行い、上端位置を検知し
た時点で、前記連結通路を介しての溶湯の移送を終了さ
せるように、注湯炉と溶湯受入炉間を遮断し、次いで、
注湯炉から鋳込みスリーブへの溶湯の送出で下降する湯
面の下端位置を検知するまで注湯炉に加圧ガスを導入
し、下端位置を検知した時点で加圧ガスの導入を中止
し、その後、連結通路を介しての注湯炉と溶湯受入炉間
の遮断を解除することを特徴とする請求項7記載のダイ
カスト鋳造方法(請求項8)や、鋳込みスリーブに送出
された1回の注湯量に相当する溶湯を、鋳込みスリーブ
内を摺動するプランジャーにより、溶湯保持炉と鋳込み
スリーブとの連通口より金型キャビティ側へ押し進め、
溶湯保持炉のストークと金型キャビティの反対側の鋳込
みスリーブとが連通状態になったとき、ストーク内の溶
湯が前記連通口を介して金型キャビティの反対側の鋳込
みスリーブへ流入することを防止することを特徴とする
請求項6〜8のいずれか記載のダイカスト鋳造方法(請
求項9)や、ガスが不活性ガスであることを特徴とする
請求項6〜9のいずれか記載のダイカスト鋳造方法(請
求項10)に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のダイカスト鋳造機は、固
定金型と、該固定金型との間に金型キャビティを形成す
ることができる可動金型と、前記金型キャビティへ溶湯
を供給する給湯装置とを備え、前記給湯装置は、鋳込み
スリーブと、鋳込みスリーブ内の溶湯を前記金型キャビ
ティへ注入するプランジャーと、注湯炉と溶湯受入炉と
を有する溶湯保持炉とを備えている。かかる本発明のダ
イカスト鋳造機としては、金型キャビティに連通する鋳
込みスリーブと、該鋳込みスリーブに連通するストーク
が固定された注湯炉と、該注湯炉の底部と連結通路を介
してその底部が連通されている溶湯受入炉と、前記鋳込
みスリーブ内を摺動し、前記ストークから鋳込みスリー
ブに送出された溶湯を前記金型キャビティへ注入するプ
ランジャーと、ガス供給・排出装置とを備え、前記注湯
炉には、ガス供給・排出装置から供給される加圧ガス導
入用の加圧ガス入口と、金型キャビティへの1回の注湯
により下降する湯面の下端位置を検知する下位湯面検知
手段とが設けられ、前記溶湯受入炉には、金型キャビテ
ィへの1回の注湯量に相当する溶湯の補給で上昇する湯
面の上端位置を検知する上位湯面検知手段と、前記連結
通路を介しての溶湯の移送を遮断することができる閉塞
手段とが設けられている鋳造機であれば特に制限される
ものではない。
【0010】上記給湯装置における鋳込みスリーブとし
ては、鋳込みスリーブ内の溶湯を金型キャビティに注入
することができるように、例えば合金鋼製の固定金型を
固定する固定盤を貫通して固定金型に略水平状態又は略
垂直状態で固着されているものを例示することができる
(以下、鋳込みスリーブが略水平状態に設置されている
給湯装置を水平タイプ給湯装置、鋳込みスリーブが略垂
直状態に設置されている給湯装置を垂直タイプ給湯装置
という)。また、上記水平又は垂直タイプ給湯装置にお
ける鋳込みスリーブとして、その後端側(金型キャビテ
ィと反対の端部側)に加圧ガス室を備えたものが好まし
く、加圧ガス室には、ガス供給・排出装置からの加圧ガ
スが流入する加圧ガス流入口と、金型キャビティへの注
湯時に加圧ガス室内の加圧ガスを鋳込みスリーブ内に流
出させるための加圧ガス流出口が設けられている。
【0011】鋳込みスリーブに送出された溶湯を前記金
型キャビティへ注入する上記給湯装置におけるプランジ
ャーとしては、鋳込みスリーブ内を気密下に摺動しうる
プランジャーチップ(プランジャーヘッド)と、鋳込み
スリーブの後端部(金型キャビティと反対側端部)に気
密に挿通され、上記プランジャーチップを進退させるこ
とができるプランジャーロッドを有するものを例示する
ことができ、プランジャーロッドの往復動の駆動源とし
ては、油圧シリンダやサーボモータを挙げることができ
る。プランジャーチップが鋳込みスリーブの後退限に位
置したとき、かかるプランジャーチップの金型キャビテ
ィ側近傍の鋳込みスリーブに、前記ストークからの溶湯
の送出開口を設けることが速やかに注湯しうることから
好ましい。
【0012】また、後端側に加圧ガス室を備えた鋳込み
スリーブの場合、プランジャーチップが前進したときに
その背面に加圧ガス流出口から加圧ガスが流出するよう
に加圧ガス流出手段を設けておくことが好ましく、特に
プランジャーチップが後退限に位置したとき、プランジ
ャーチップ背面と加圧ガス室との間がシールされ、加圧
ガス室内の加圧ガスがプランジャーチップ背面側に流出
することがないように加圧ガス流出手段を設けておくこ
とが好ましい。かかる加圧ガス流出手段を有する加圧ガ
ス室を設けることにより、ストークから鋳込みスリーブ
に送出された溶湯を金型キャビティへ注入する場合、プ
ランジャーチップが前進し、その背面がストークからの
溶湯の送出開口を通過した際、プランジャーチップ背面
側の鋳込みスリーブ内と注湯炉内のガス圧が等しくなる
ようにしておくことにより、ストーク内に残留した溶湯
がプランジャーチップ背面側の鋳込みスリーブ内に流出
あるいは噴出することがなく、かかるプランジャーチッ
プ背面側の鋳込みスリーブ内への溶湯の流出あるいは噴
出による運転トラブルを排除することができる。
【0013】ガス圧により溶湯保持炉内の溶湯を鋳込み
スリーブに送出しうる、前記給湯装置における溶湯保持
炉は、注湯炉と溶湯受入炉とを有するものが特に好まし
い。上記注湯炉には、鋳込みスリーブに溶湯送出開口で
連通するストークが固定され、また、ガス供給・排出装
置から供給される加圧ガス導入用の加圧ガス導入口と、
金型キャビティへの1回の注湯により下降する湯面の下
端位置を検知する下位湯面検知手段とが設けられてい
る。下位湯面検知手段としては特に制限されないが、溶
湯の離接により通電状態がオン・オフし、通電状態オフ
により、ガス供給・排出装置から加圧ガスの供給停止を
指令する信号や、前記プランジャーの前進駆動開始を指
令する信号を出力しうる検知棒や検知板等の通電位置検
出センサの他、同様の機能を有する光電センサー等の各
種センサを挙げることができる。また、下位湯面検出棒
等の下位湯面検知手段は、金型キャビティへの1回当た
りの給湯量に応じて検出位置を変更、調整できるように
しておくことが好ましい。さらに、注湯炉内の溶湯表面
部分の酸化膜を含む溶湯が、注湯炉に固定されたストー
ク内に送出・混入することがないように、ストークの下
端を、金型キャビティへの1回の注湯により下降する湯
面の下限位置より下方に配置しておくことが好ましい。
そして、上記ストークや下位湯面検知棒を含め注湯炉
は、水平タイプ給湯装置においては通常垂直に配置さ
れ、垂直タイプ給湯装置においては通常傾斜した状態で
配置される。
【0014】上記注湯炉の底部と連結通路を介してその
底部が連通されている前記溶湯受入炉には、金型キャビ
ティへの1回の注湯量に相当する溶湯の補給で上昇する
湯面の上端位置を検知する上位湯面検知手段と、前記連
結通路を介しての溶湯の移送を遮断することができる閉
塞手段とが設けられている。かかる閉塞手段としては、
溶湯受入炉の底面に設けられた開口と、エアーシリンダ
ー等の駆動手段により上下動し、開口を開閉することが
できる閉塞栓からなるものを好適に例示することがで
き、かかる閉塞栓により溶湯受入炉と注湯炉とを連通、
遮断し、連通時は溶湯受入炉と注湯炉における湯面は同
一水平面となるようになっている。また、溶湯受入炉へ
の溶湯の補給方法は特に制限されず、溶湯ポンプ、ラド
ル等により簡便に補給ができるように溶湯受入炉の上部
を開放しておくこともできる。
【0015】上記上位湯面検知手段としては特に制限さ
れないが、溶湯の離接により通電状態がオン・オフし、
通電状態オンにより、溶湯の補給停止や閉塞栓の下降駆
動開始を指令する信号を出力しうる検知棒や検知板等の
通電位置検出センサの他、同様の機能を有する光電セン
サー等の各種センサを挙げることができる。また、上位
湯面検出棒等の上位湯面検知手段は、金型キャビティへ
の1回当たりの給湯量に応じて検出位置を変更、調整で
きるようにしておくことが好ましい。また、溶湯受入炉
の断面積を、注湯炉の断面積の数倍ないし十数倍にして
おくと、連結通路により連通状態で溶湯の補給が行なわ
れたとき、上位湯面検出手段による溶湯表面の検出位置
に多少バラツキが生じても、注湯炉の初期溶湯量の変動
量を僅少にすることができ、給湯量のバラツキを極力少
なくすることができる。
【0016】次に、本発明のダイカスト鋳造方法として
は、溶湯保持炉で容積計量がなされた1回の注湯量に相
当する湯面下の溶湯を、加圧ガスにより溶湯保持炉のス
トークを介して連通する鋳込みスリーブに送出し、該鋳
込みスリーブに送出された1回の注湯量に相当する溶湯
を、鋳込みスリーブ内を摺動するプランジャーにより、
その都度ダイカスト鋳造機の金型キャビティへ注入する
方法であれば特に制限されるものではないが、溶湯保持
炉への溶湯の補給で上昇する湯面の上端位置を検知する
ことにより、1回の注湯量に相当する溶湯を溶湯保持炉
に補給し、鋳込みスリーブへの溶湯の送出で下降する湯
面の下端位置を検知することにより、1回の注湯量に相
当する溶湯を鋳込みスリーブに送出するダイカスト鋳造
方法を好適に例示することができる。また溶湯として
は、鉛、スズ、亜鉛、銅、マグネシウム、アルミニウム
等の合金を溶融したものを挙げることができ、本発明の
ダイカスト鋳造方法によると、アルミニウム等酸化しや
すい原料であっても好適に使用することができる。
【0017】本発明のダイカスト鋳造方法には本発明の
ダイカスト鋳造機を好適に用いることができる。具体的
には、溶湯保持炉を、注湯炉と該注湯炉の底部と連結通
路を介してその底部が連通されている溶湯受入炉とから
構成し、溶湯受入炉において溶湯の補給で上昇する湯面
の上端位置を検知し、注湯炉において溶湯の送出で下降
する湯面の下端位置を検知し、溶湯受入炉への溶湯の補
給で上昇する湯面の上端位置を検知するまでは、前記連
結通路を介しての溶湯受入炉から注湯炉への溶湯の移送
を行い、上端位置を検知した時点で、前記連結通路を介
しての溶湯の移送を終了させるように、注湯炉と溶湯受
入炉間を前記閉塞手段等により遮断し、次いで、注湯炉
から鋳込みスリーブへの溶湯の送出で下降する湯面の下
端位置を検知するまで注湯炉に加圧ガス、好ましくは加
圧不活性ガスを導入し、下端位置を検知した時点で加圧
ガスの導入を中止し、その後、連結通路を介しての注湯
炉と溶湯受入炉間の遮断を解除し、他方、鋳込みスリー
ブに送出された1回の注湯量に相当する溶湯を、鋳込み
スリーブ内を摺動するプランジャーにより、溶湯保持炉
と鋳込みスリーブとの連通口より金型キャビティ側へ押
し進め、溶湯保持炉のストークと金型キャビティの反対
側の鋳込みスリーブとが連通状態になったとき、ストー
ク内の溶湯が前記連通口を介して金型キャビティの反対
側の鋳込みスリーブへ流入することを防止するダイカス
ト鋳造方法を特に好適に例示することができる。
【0018】本発明のダイカスト鋳造方法、特に本発明
のダイカスト鋳造機を用いるダイカスト鋳造方法によれ
ば、溶湯を保持する溶湯保持炉を密閉容器とし、鋳込み
スリーブに接続されるストークを溶湯保持炉に、その先
端が1回の給湯で湯面が下降する位置より下方に配置さ
れるように固定し、また、1回の給湯毎に保持炉内へ溶
湯を補充するため、酸化膜が存在する表面部分の溶湯を
鋳込みスリーブへ給湯することがなく、酸化膜を含有し
ない溶湯を給湯することができ、鋳造品の品質の向上を
図ることができる。特に、溶湯保持炉を、注湯炉と、注
湯炉の底部と連結通路を介して連通される溶湯受入炉と
で構成し、連結通路を閉塞して注湯炉から溶湯を鋳込み
スリーブへ送出し、注湯炉内の溶湯表面位置が金型キャ
ビティへの給湯の1回の給湯により下降する下位湯面位
置となったことを検出する下位湯面検出手段を注湯炉に
設け、溶湯受入炉の溶湯表面位置が1回分の給湯量を補
給して上昇する上位湯面位置を検出する上位湯面検出手
段を溶湯受入炉に設けたものは、溶湯の湯面位置で給湯
量を検出、制御するため、時間制御するものと比較し
て、ガス圧の変動等の影響を受けず実際の給湯量を直接
検出でき、鋳込みスリーブへの1回の給湯量のバラツキ
を少なくすることができることに加え、溶湯受入炉の断
面積を注湯炉の断面積より大きくしたものは、溶湯表面
位置の検出の誤差を小さくすることができ、給湯量を高
精度に一定化することができ、鋳造品の品質の均質化を
図ることができる。
【0019】また、溶湯保持炉のストークから鋳込みス
リーブへ圧送された溶湯を金型キャビティへ注入するた
め、プランジャーが後退限から前方へ移動したとき、後
退限においてプランジャーによって密閉されていた加圧
ガス流出口が開放され、加圧ガス流出口から鋳込みスリ
ーブへ流入したガスは、前進するプランジャー背面の鋳
込みスリーブからストーク内へ流入され、ストーク内の
溶湯がプランシャー背面の鋳込みスリーブへ流入・噴出
することはなく、運転上のトラブルの発生を回避するこ
とができる。また、プランジャーは鋳込みスリーブの後
端部分を閉塞するため、プランジャーの前方への移動に
伴い、鋳込みスリーブの後端部分に流入されるガスがプ
ランジャーの前方に漏出し、金型キャビティに注入する
溶湯に接触することがなく、溶湯の酸化や冷却等が生じ
ることがない。以上のことから、本発明によると、機械
強度に優れるなど品質の向上した均一な鋳造品を高精度
に製造することができる。
【0020】
【実施例】本発明のダイカスト鋳造機を適用した好まし
い実施の態様を以下図面を参照して説明するが、本発明
の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。図1
は水平タイプ給湯装置を備えた本発明のダイカスト鋳造
機を示す概略断面図、図2は同ダイカスト鋳造機の給湯
装置の一部拡大概略縦断面図、図3は図1に示すダイカ
スト鋳造機のA−A断面図、図4〜図7は図1に示す水
平タイプ給湯装置を備えた本発明のダイカスト鋳造機の
作動状態を示す説明図、図8〜図13は垂直タイプ給湯
装置を備えた本発明のダイカスト鋳造機の作動状態を示
す説明図である。以下、水平タイプ給湯装置を備えたダ
イカスト鋳造機について主として説明し、垂直タイプ給
湯装置を備えたダイカスト鋳造機が水平タイプ給湯装置
を備えたダイカスト鋳造機と異なる場合についてのみ
[ ]内に特記することとする。
【0021】図1〜図7に示される水平タイプ給湯装置
を備えたダイカスト鋳造機[図8〜図13に示される垂
直タイプ給湯装置を備えたダイカスト鋳造機]は、固定
盤4に固定される合金鋼製の固定金型1と、固定金型1
に圧着される可動金型2と、固定金型1と可動金型2と
の間に形成される金型キャビティCに溶湯を注入する給
湯装置3と、固定金型1を固定する固定盤4を有し、金
型キャビティCに溶湯を自動的に鋳込み、冷却して鋳造
品を製造するものである。なお、図示されていないが、
ダイカスト鋳造機には溶湯冷却後、金型キャビティから
鋳造品を取り出すための型開きを行なう型締装置等が設
けられている。図1〜図7に示される固定金型1に略水
平に固定された水平タイプの給湯装置3[図8〜図13
に示される固定金型1に略垂直に固定された垂直タイプ
の給湯装置]は、主として、金型キャビティCに連通さ
れる鋳込みスリーブ5と、鋳込みスリーブ5内を往復動
するプランジャー6と、鋳込みスリーブ5へガス圧で圧
送される溶湯Mを保持する溶湯保持炉7とで構成されて
いる。
【0022】鋳込みスリーブ5は、ダイカスト鋳造機の
金型キャビティCに連通されるように固定盤4を貫通
し、固定金型1に略水平[略垂直]に固定され、溶湯M
を金型キャビティCへ給湯する円管であって、管壁下面
[管壁側面]には溶湯保持炉7に固定されるストーク8
に接続される溶湯送出開口51が設けられている。鋳込
みスリーブ5の後端には、ガス供給・排出装置9に接続
する加圧ガス流入口11と、スリーブ5内に連通する加
圧ガス流出口10とを有する加圧ガス室12が、鋳込み
スリーブ5と同軸同径状に連設されている。鋳込みスリ
ーブ5の内径は、溶湯の充満度を高くして空間の体積を
小さくし、ガスの巻込みを排除するため小径のものが好
ましく、更に、鋳込みスリーブ5の内壁を気密に摺動す
るプランジャーチップ63の作用面が小さいものは、同
一の鋳込み圧力を得るのに小さい駆動力とすることがで
きることからも、小径のものとなっている。
【0023】このような鋳込みスリーブ5内を往復動す
るプランジャー6は、鋳込みスリーブ5に供給された溶
湯Mを金型キャビティCへ押し出すものであり、油圧シ
リンダー61によって駆動され、小径のプランジャーロ
ッド62と、プランジャーロッド62の先端に設けら
れ、鋳込みスリーブ5の内壁を摺動する鋳込みスリーブ
5の内径と略同一径であり、その先端面が溶湯Mを押し
出す作用面を構成するプランジャーチップ63とを有す
る。プランジャーチップ63は、図2に示すように、鋳
込みスリーブ5内での後退限において、鋳込みスリーブ
5の後端に設けられるシールリング13aに密着し、加
圧ガス流出口10を密閉し、プランジャーロッド62は
加圧ガス室12の後端に設けられるシールリング13b
に密着し、加圧ガス室12を気密に保持し、加圧ガス室
12に導入された加圧ガスを密閉できるようになってい
る。更に、プランジャーチップ63の軸方向の長さは、
溶湯送出開口51の内径より長く、また、後退限に配置
されるとき、鋳込みスリーブ5の管壁下面[管壁側面]
に設けられる溶湯送出開口51を閉塞せず、その先端が
溶湯送出開口51の直前に位置するような長さであっ
て、溶湯保持炉7から溶湯Mが鋳込みスリーブ5へ送出
されている間は溶湯送出開口51の全面を開放させ、鋳
込みスリーブ5への溶湯Mの供給が終了して前方へ移動
することにより、溶湯送出開口51を閉塞しながら、鋳
込みスリーブ5へ供給された溶湯Mを前方[上方]へ押
し出し、溶湯送出開口51から余剰の溶湯Mの鋳込みス
リーブ5への供給を防止しうるようになっている。
【0024】鋳込みスリーブ5へ供給される溶湯Mを保
持する溶湯保持炉7は、図3[図8]に示すように、溶
湯Mを密閉保持する注湯炉71と、注湯炉71の底部と
連結通路72を介して接続される溶湯受入炉73とで構
成される。注湯炉71は、1回の給湯量の溶湯を保持す
るのに充分な容積を有し、蓋74により内部に溶湯Mを
密閉保持するものである。蓋74には鋳込みスリーブ5
の溶湯送出開口51に連結されるストーク8を貫通する
貫通孔75が設けられ、この貫通孔75にストーク8が
貫装、固着されている。注湯炉71の蓋74[注湯炉7
1の上方側壁]には、ガス供給・排出装置9から加圧ガ
スを導入するための加圧ガス導入口76が設けられてい
る。
【0025】ガス供給・排出装置9には、加圧ガス導入
口76及び加圧ガス流入口11に連結されたガス流通パ
イプ94を不活性ガス供給ライン92若しくはガス排出
ライン93と接続し、あるいはこれらラインとの接続を
遮断し、加圧ガス導入口76と加圧ガス流入口11とを
連通状態としガス供給・排出装置9から遮断しうる切替
えバルブ91が設けられ、かかる切替えバルブ91がガ
ス供給位置にセットされると、ガス流通パイプ94が不
活性ガス供給ライン92に接続され、加圧不活性ガス
が、加圧ガス入口76から注湯炉71に供給されると同
時に、加圧ガス流入口11から加圧ガス室12に供給さ
れ、切替えバルブ91がガス排出位置にセットされる
と、ガス流通パイプ94がガス排出ライン93に接続さ
れ、注湯炉71や加圧ガス室12内の加圧不活性ガスが
系外に排出され、切替えバルブ91がガス遮断位置にセ
ットされると、ガス流通パイプ94がガス供給・排出装
置9から遮断され、加圧不活性ガスの供給・排出が停止
され、連通状態の加圧ガス導入口76と加圧ガス流入口
11とを介して、注湯炉71と加圧ガス室12内のガス
圧が等しくなるようになっている。
【0026】また、注湯炉71には、内部に保持される
溶湯Mが1回の給湯で使用されることにより下降する下
位湯面位置を検出する下位湯面検出棒77が設けられて
いる。下位湯面検出棒77は溶湯との接触・非接触によ
りオン・オフの電気信号を出力し、溶湯Mの表面が検知
棒の下端から離反したとき検出信号を出力し、切替えバ
ルブ91をガス遮断位置にセットしたり、プランジャー
の前進駆動が開始するようになっている。下位湯面検出
棒77は金型キャビティCへの給湯量に応じて検出位置
を変更、調整できるように、且つ供給された不活性ガス
が注湯炉71から漏出しないように図示しないシールリ
ングによって注湯炉71の蓋74に装着される。
【0027】下位湯面検出棒77により検出される下位
湯面検出位置は、図4(b)[図9]に示すように、給
湯前の湯面の位置、即ち、上位湯面位置から距離sだけ
下降した位置に設定され、この距離sは以下のようにし
て設定される。下位湯面検出棒77から溶湯表面位置が
下位湯面検出位置となった検出信号が出力されると、ガ
ス供給・排出装置9の切替えバルブ91がガス遮断位置
にセットされ、不活性ガス供給ライン92からの不活性
ガスの供給が停止されると同時に、プランジャーチップ
63の前進が始まるが、鋳込みスリーブ5の溶湯送出開
口51がプランジャーチップ63により完全に閉塞され
るまでの間に、ガスの残圧により鋳込みスリーブ5への
給湯が継続され、鋳込みスリーブ5の溶湯送出開口51
がプランジャーチップ63により完全に閉塞されて給湯
が停止するまで、図5(b)[図10]に示すように、
注湯炉71の距離δに相当する量(δ量)の溶湯Mが鋳
込みスリーブ5へ圧送され、注湯炉71の距離s+δに
相当する溶湯量(s+δ量)が、金型キャビティ3に給
湯されるべき1回の給湯量Vとなる。このδ量は再現性
があり、その値も小さく経験的に把握できることから、
s+δ量からδ量を差し引いた溶湯量に相当するs値を
求め、下位湯面検出棒77により検出される下位湯面検
出位置を設定することができる。例えば、水平タイプ給
湯装置においては次式が成立し、給湯体積が一定の場
合、注湯炉13の内径Dが小さいほどs値を大きくする
ことができ、給湯誤差を小さくすることができ、また、
注湯炉13の上部空間を占める体積も小さく、加圧ガス
量を少なくすることができる。 W/γ=V=(π/4)×[(D2−do2+di2)×(s+δ)+di2×h] =(π/4)×[(D2−do2+di2)×k] ここで、Wは給湯重量、γは溶湯比重、Vは給湯体積、
Dは注湯炉内径、doはストーク外径、diはストーク
内径、sは上位湯面位置と下位湯面検出棒下端との差、
δは下位湯面検出棒下端と給湯停止時の溶湯表面との
差、hは上位湯面から鋳込みスリーブの開口までの高さ
(図4(b))、kは上位湯面から給湯終了後の最終湯
面までの高さ(図6(b))を表す。
【0028】このような注湯炉71に固着されるストー
ク8は、注湯炉71から溶湯を鋳込みスリーブ5へ送出
するセラミック製の円筒管から構成され、その下端が給
湯停止時の溶湯表面より下方にあるように配設されてい
るので、溶湯が加圧ガスにより送出される際に、溶湯表
面近傍の酸化膜等がストーク内に混入されることがな
い。
【0029】外部から溶湯Mが補給される溶湯保持炉7
を構成する溶湯受入炉73は、その底面に設けられた開
口78を介して連結通路72によって注湯炉71の底部
に連結され、エアーシリンダー79により上下動する閉
塞栓80によって上記開口78を開閉することにより、
溶湯受入炉73と注湯炉71とを連通、遮断できるよう
に構成されており、連通時は溶湯受入炉73と注湯炉7
1における湯面は同一水平面となるようになっている。
また、溶湯受入炉73の上部は開放されており、溶湯ポ
ンプ、ラドル等によるいずれの方法によっても溶湯Mの
補給が容易にできるようになっている。この溶湯受入炉
73は、注湯炉71の断面積の数倍ないし十数倍の断面
積を有し、連結通路72により連通された状態で溶湯M
の補給が行なわれたとき、後述する上位湯面検出手段に
よる溶湯表面の検出位置にバラツキが生じても、注湯炉
71の初期溶湯量の変動量を少くすることができ、給湯
量のバラツキを極力僅少化することができるようになっ
ている。
【0030】溶湯受入炉73には上位湯面検出棒81が
設置され、1回分の給湯量に相当する溶湯Mが補給され
たときの溶湯表面位置を検出しうるようになっている。
上位湯面検出棒81は、溶湯との接触・非接触によりオ
ン・オフの電気信号を出力することができ、注湯炉71
に設置される下位湯面検出棒77と同様のものが用いら
れ、溶湯Mの表面が上位湯面検出棒81の下端に接触
し、通電状態がオンになったとき検出信号を出力し、エ
アーシリンダー79により閉塞栓80を下降させ、開口
78を閉塞すると同時に、溶湯ポンプのバルブ等を閉成
するようになっている。また、湯面検出棒81は溶湯M
の補給量に応じて検出位置を変更、調整できるようにな
っている。
【0031】このような構成のダイカスト鋳造機を用い
たダイカスト鋳造方法について以下説明する。溶湯の供
給の開始する前の初期状態は、図1及び図3[図8]に
示されるように、溶湯受入炉73へ溶湯を補給し、湯面
が上昇して初期湯面位置に達すると、液面上限センサー
81が湯面を検知して、溶湯補給を完了し、次いで、エ
アシリンダー79により閉塞栓80を下降させ、開口7
8を閉塞して連絡通路72を遮断し、注湯時に注湯炉7
1から溶湯受入炉73への溶湯Mの逆流を防止できるよ
うに設定されている。また、下位湯面検出棒77の下位
湯面検出位置は、1回の注湯により湯面が下降して停止
する停止湯面(下限湯面)から、下位湯面検出棒77に
よる検出信号の出力時から給湯が実際に停止されるまで
に供給される溶湯量に相当する高さだけ上の位置に設定
されている。
【0032】まず、図4(a)、(b)[図9]に示す
ように、ガス供給・排出装置9のバルブ91により、不
活性ガス供給ライン92を加圧ガス入口76と加圧ガス
流入口11に接続し、加圧不活性ガスを加圧ガス入口7
6から注湯炉71に供給すると共に、加圧ガス流入口1
1から加圧ガス室12へ供給する。注湯炉71におい
て、溶湯Mの溶湯表面が加圧ガスにより加圧され、スト
ーク8の先端から溶湯Mが溶湯送出開口51を介して鋳
込みスリーブ5へ圧送される。この溶湯送出開口51の
全面が開放された状態にあるとき、プランジャー6は後
退限に配置され、プランジャーチップ63がシールリン
グ13aに押圧され、加圧ガス流出口10が密閉され、
また、プランジャーロッド62がシールリング13bに
当接するため、加圧ガス室12内は加圧不活性ガスによ
り加圧状態にある。この注湯炉71から溶湯Mを鋳込み
スリーブ5へ圧送する工程で、金型キャビティC内を図
示しない吸引装置により減圧することにより、溶湯への
気体の混入を防止し、また、金型キャビティCへの溶湯
Mの注入速度を高速にすることができ、給湯時間の短縮
を図ることができる。
【0033】注湯炉71から溶湯Mが鋳込みスリーブ5
へ圧送され、注湯炉71内の溶湯表面が下降して下位湯
面検出棒77の検知棒の先端が溶湯表面から離れて露出
したとき、通電がオフとなり下位湯面検出棒77から検
出信号が出力される。下位湯面検出棒77からの検出信
号により、注湯炉71への不活性ガスの供給を停止する
と同時に、油圧バルブを開き油圧プランジャー61を作
動させ、プランジャーチップ63の前進が開始される。
【0034】プランジャーチップ63の前進により、鋳
込みスリーブ5の溶湯送出開口51の閉塞が開始され、
図5(a)、(b)[図10]に示すように、プランジ
ャーチップ63の移動に伴い溶湯送出開口51が完全に
閉塞されるまでに、注湯炉71の高さのδに相当する溶
湯Mが鋳込みスリーブ5に送出され、これにより1回分
の給湯量に相当する溶湯がストーク8を介して鋳込みス
リーブ5に送出される。ストーク8の下端は、注湯炉7
1の湯面が下降する距離s+δより下方にあって、下降
する溶湯表面近傍の溶湯がガス圧によりストーク8内へ
圧送されない充分な余裕を有する程度に下方に配置され
るため、酸化膜等の混入のない溶湯が送出される。プラ
ンジャーチップ63が前進し、溶湯送出開口51が完全
に閉塞されるとき、鋳込みスリーブ5の後端の加圧ガス
流出口10の開放に伴い、プランジャーチップ63の背
面側の鋳込みスリーブ5内に不活性ガスが流入してい
る。
【0035】このとき、プランジャーチップ63の背面
側の鋳込みスリーブ5内と注湯炉71内は連通状態にあ
るので、背面側の鋳込みスリーブ5内のガス圧と注湯炉
71内のガス圧は等しくなっており、プランジャーチッ
プ63がさらに前進してその後端が溶湯送出開口51を
通過すると、図6(a)、(b)[図11]に示すよう
に、ストーク8内の溶湯Mは自重で下降し、プランジャ
ーチップ63の背面側の鋳込みスリーブ5内の不活性ガ
スはストーク8内に流入し、溶湯Mがプランジャーチッ
プ63の背面の鋳込みスリーブ5内に流入・噴出するこ
とがない。プランジャーチップ63が前進し続けて進出
限に達すると、溶湯Mの金型キャビティCへの注入が終
了する。
【0036】その後、金型キャビティCに注入された溶
湯が冷却され、鋳造品が成形される間、溶湯の補給が行
なわれる。図7(a)、(b)[図12]に示すよう
に、バルブ91を不活性ガス供給ライン92からガス排
出ライン9へ切り替え、それぞれ加圧ガス入口76、加
圧ガス流入口11を介して注湯炉71、加圧ガス室12
から加圧不活性ガスを排出するとともに、エアシリンダ
ー79を駆動して閉塞栓80を上昇させ、開口78を開
放することにより、注湯炉71と溶湯受入炉73とを連
結通路72により連通させ、注湯炉71内の溶湯の送出
により下降した溶湯表面より湯面が上位にある溶湯受入
炉73から注湯炉71へ、注湯炉71の溶湯表面と溶湯
受入炉73の溶湯表面が同一高さになるまで溶湯Mが流
入する。このとき、溶湯受入炉73の湯面が低下し、液
面上限センサー81の検知棒の先端が露出し、通電がオ
フになることにより出力される信号により溶湯受入炉7
3へ溶湯Mの補給が開始される。補給により溶湯表面位
置が上昇し、溶湯表面が液面上限センサー81の検知棒
の先端に接触すると、通電がオンになることにより出力
される信号により溶湯の補給が停止され、1回分の給湯
量に相当する溶湯が補給されることになる。このとき、
液面上限センサー81により検出された上位湯面位置に
多少の誤差があっても、溶湯受入炉73の断面積が注湯
炉71の断面積より大きく、数倍から十数倍であるた
め、上位湯面位置の検出誤差による注湯炉71の溶湯量
の定量誤差を小さくすることができる。その後、[図1
3に示すように]エアシリンダー79の駆動により閉塞
栓78を下降させ、連結通路72を遮断し、油圧プラン
ジャー61を作動させてプランジャーチップ63を初期
位置まで後退させ、次の給湯サイクルに入る。このよう
に溶湯Mの補給は金型キャビティ内で製品の冷却、取出
し時間中に行われ、効率よく連続操作を行なうができ、
生産性を向上させることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明のダイカスト鋳造機、また、ダイ
カスト鋳造方法によれば、ダイカスト鋳造機の金型キャ
ビティへ注入する溶湯を保持する溶湯保持炉を密閉容器
とし、1回の給湯毎に溶湯保持炉内へ溶湯を補充したた
め、湯面部分の溶湯を鋳込みスリーブへ給湯することが
なく、特に、溶湯保持炉から鋳込みスリーブへ溶湯を送
出するストークの先端が、1回の給湯で湯面が下降する
位置より下方であって、表面近傍の溶湯が加圧ガスによ
りストーク内へ圧送されない位置に配置したものは、酸
化膜を含有しない溶湯の給湯により、鋳造品の品質の向
上を図ることができ、更に、加圧ガスを不活性ガスとし
たものは、空気等を使用した場合と比べ、溶湯保持炉内
の溶湯の酸化を高度に防止することができ、製品の品質
の向上を図ることができる。また、溶湯保持炉内の溶湯
を加圧ガスによりストークを介して鋳込みスリーブへ圧
送したため、落下による注湯を行なうものより鋳込スリ
ーブの直径を大幅に小さくすることができ、鋳込みスリ
ーブ中の溶湯の充満度を高く、空間部分の体積を小さく
でき、減圧の効果も大きく、気体の混入を排除すること
ができ、ガスの巻き込みによる不良も少なく、更に、プ
ランジャーの作用面積が小さくでき、同じ駆動動力で大
きい出力を得ることができ、不活性ガスの消費量を減少
することができ、ランニングコストの低下を図ることが
できる。
【0038】また、溶湯保持炉のストークから鋳込みス
リーブへ圧送された溶湯を金型キャビティへ注入するた
め、プランジャーが後退限から前方へ移動したとき、プ
ランジャーが後退限に位置するとき密閉する加圧ガス流
出口が開放され、加圧ガス流出口から鋳込みスリーブへ
流入したガスが、鋳込みスリーブの後端部分に閉塞さ
れ、ストーク内へ流入するようにしたため、溶湯保持炉
内にガスによる加圧状態が残留しても、ストーク内の溶
湯がプランシャー背面の鋳込みスリーブへ流入すること
はなく、運転上のトラブルの発生を排除することができ
る。また、鋳込みスリーブの後端部分に流入した加圧ガ
スは、プランジャーの前方部分へ漏出されないため、加
圧ガスに接触することによる溶湯の温度低下を防止で
き、凝固層を含有した溶湯が給湯されるのを排除して均
一な溶湯の給湯により、鋳造品の品質の向上を図ること
ができる。
【0039】また、溶湯保持炉から金型キャビティへ給
湯される溶湯量、溶湯保持炉へ補給される溶湯量を溶湯
の表面位置で検出、制御するようにしたため、時間制御
するものと比較して、ガス圧の変動等の影響を受けず実
際の給湯量を直接検出でき、給湯量の誤差を小さくで
き、特に、溶湯保持炉を、注湯炉と、注湯炉の底部と連
結通路を介して連結される溶湯受入炉とで構成し、給湯
時は連結通路を遮断し、1回の給湯により下降した溶湯
の表面位置を検出する下位湯面検出手段を注湯炉に設
け、溶湯の補給時は連結通路を連結し、1回分の給湯を
補給して上昇した溶湯の表面位置を検出する上位湯面検
出手段を溶湯受入炉に設けたものは、下位湯面検出手段
により検出される下位湯面位置を、検出信号が出力され
た時点から鋳込みスリーブへ溶湯が停止されるまでに鋳
込みスリーブへ送出される実際の溶湯量に調整すること
ができるため、鋳込みスリーブへの1回の給湯量のバラ
ツキを少なくすることができることに加え、溶湯受入炉
の断面積を注湯炉の断面積より大きくしたものは、溶湯
の補給量の誤差を小さくすることができ、給湯量を高精
度に一定化することができ、鋳造品の品質の均質化を図
ることができる。また、消費された溶湯の補給は鋳造品
の成形のための冷却期間に行なうことができるので、鋳
造品を効率よく製造することができ、生産性の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水平タイプ給湯装置を備えたダイカス
ト鋳造機の概略縦断面図である。
【図2】図1の一部拡大概略縦断面図である。
【図3】図1に示す本発明のダイカスト鋳造機のA−A
断面図である。
【図4】(a)図1に示す本発明のダイカスト鋳造機の
作動状態を示す説明図である。 (b)図1に示す本発明のダイカスト鋳造機のA−A断
面図における作動状態を示す説明図である。
【図5】(a)図1に示す本発明のダイカスト鋳造機の
作動状態を示す説明図である。 (b)図1に示す本発明のダイカスト鋳造機のA−A断
面図における作動状態を示す説明図である。
【図6】(a)図1に示す本発明のダイカスト鋳造機の
作動状態を示す説明図である。 (b)図1に示す本発明のダイカスト鋳造機のA−A断
面図における作動状態を示す説明図である。
【図7】(a)図1に示す本発明のダイカスト鋳造機の
作動状態を示す説明図である。 (b)図1に示す本発明のダイカスト鋳造機のA−A断
面図における作動状態を示す説明図である。
【図8】本発明の垂直タイプ給湯装置を備えたダイカス
ト鋳造機の作動状態を示す説明図である。
【図9】本発明の垂直タイプ給湯装置を備えたダイカス
ト鋳造機の作動状態を示す説明図である。
【図10】本発明の垂直タイプ給湯装置を備えたダイカ
スト鋳造機の作動状態を示す説明図である。
【図11】本発明の垂直タイプ給湯装置を備えたダイカ
スト鋳造機の作動状態を示す説明図である。
【図12】本発明の垂直タイプ給湯装置を備えたダイカ
スト鋳造機の作動状態を示す説明図である。
【図13】本発明の垂直タイプ給湯装置を備えたダイカ
スト鋳造機の作動状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1……固定金型 2……可動金型 3……給湯装置 5……鋳込みスリーブ 6……プランジャー 7……溶湯保持炉 8……ストーク 9……ガス供給・排出装置 12……加圧ガス室 71……注湯炉 72……連結通路 73……溶湯受入炉 77……液面センサー(下位湯面検出手段) 80……閉塞栓 81……液面センサー(上位湯面検出手段) C……金型キャビティ M……溶湯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 39/06 B22D 39/06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型キャビティに連通する鋳込みスリー
    ブと、該鋳込みスリーブに連通するストークが固定され
    た注湯炉と、該注湯炉の底部と連結通路を介してその底
    部が連通されている溶湯受入炉と、前記鋳込みスリーブ
    内を摺動し、前記ストークから鋳込みスリーブに送出さ
    れた溶湯を前記金型キャビティへ注入するプランジャー
    と、ガス供給・排出装置とを備え、前記注湯炉には、ガ
    ス供給・排出装置から供給される加圧ガス導入用の加圧
    ガス入口と、金型キャビティへの1回の注湯により下降
    する湯面の下端位置を検知する下位湯面検知手段とが設
    けられ、前記溶湯受入炉には、金型キャビティへの1回
    の注湯量に相当する溶湯の補給で上昇する湯面の上端位
    置を検知する上位湯面検知手段と、前記連結通路を介し
    ての溶湯の移送を遮断することができる閉塞手段とが設
    けられていることを特徴とするダイカスト鋳造機。
  2. 【請求項2】 注湯炉内の溶湯表面部分の溶湯が、注湯
    炉に固定されたストーク内に送出されないように、スト
    ークの下端が、金型キャビティへの1回の注湯により下
    降する湯面の下限位置より下方に配置されていることを
    特徴とする請求項1記載のダイカスト鋳造機。
  3. 【請求項3】 溶湯受入炉の断面積が、注湯炉の断面積
    より大きいことを特徴とする請求項1又は2記載のダイ
    カスト鋳造機。
  4. 【請求項4】 鋳込みスリーブが、その後端に加圧ガス
    室を備え、プランジャーが、プランジャーチップとプラ
    ンジャーロッドを備え、該プランジャーチップの背面へ
    の加圧ガス流出手段が設けられていることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか記載のダイカスト鋳造機。
  5. 【請求項5】 鋳込みスリーブが、固定金型に水平又は
    垂直に固定されていることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか記載のダイカスト鋳造機。
  6. 【請求項6】 溶湯保持炉で容積計量がなされた1回の
    注湯量に相当する湯面下の溶湯を、加圧ガスにより溶湯
    保持炉のストークを介して連通する鋳込みスリーブに送
    出し、該鋳込みスリーブに送出された1回の注湯量に相
    当する溶湯を、鋳込みスリーブ内を摺動するプランジャ
    ーにより、その都度ダイカスト鋳造機の金型キャビティ
    へ注入することを特徴とするダイカスト鋳造方法。
  7. 【請求項7】 溶湯保持炉への溶湯の補給で上昇する湯
    面の上端位置を検知することにより、1回の注湯量に相
    当する溶湯を溶湯保持炉に補給し、鋳込みスリーブへの
    溶湯の送出で下降する湯面の下端位置を検知することに
    より、1回の注湯量に相当する溶湯を鋳込みスリーブに
    送出することを特徴とする請求項6記載のダイカスト鋳
    造方法。
  8. 【請求項8】 溶湯保持炉を、注湯炉と該注湯炉の底部
    と連結通路を介してその底部が連通されている溶湯受入
    炉とから構成し、溶湯受入炉において溶湯の補給で上昇
    する湯面の上端位置を検知し、注湯炉において溶湯の送
    出で下降する湯面の下端位置を検知し、溶湯受入炉への
    溶湯の補給で上昇する湯面の上端位置を検知するまで
    は、前記連結通路を介しての溶湯受入炉から注湯炉への
    溶湯の移送を行い、上端位置を検知した時点で、前記連
    結通路を介しての溶湯の移送を終了させるように、注湯
    炉と溶湯受入炉間を遮断し、次いで、注湯炉から鋳込み
    スリーブへの溶湯の送出で下降する湯面の下端位置を検
    知するまで注湯炉に加圧ガスを導入し、下端位置を検知
    した時点で加圧ガスの導入を中止し、その後、連結通路
    を介しての注湯炉と溶湯受入炉間の遮断を解除すること
    を特徴とする請求項7記載のダイカスト鋳造方法。
  9. 【請求項9】 鋳込みスリーブに送出された1回の注湯
    量に相当する溶湯を、鋳込みスリーブ内を摺動するプラ
    ンジャーにより、溶湯保持炉と鋳込みスリーブとの連通
    口より金型キャビティ側へ押し進め、溶湯保持炉のスト
    ークと金型キャビティの反対側の鋳込みスリーブとが連
    通状態になったとき、ストーク内の溶湯が前記連通口を
    介して金型キャビティの反対側の鋳込みスリーブへ流入
    することを防止することを特徴とする請求項6〜8のい
    ずれか記載のダイカスト鋳造方法。
  10. 【請求項10】 ガスが不活性ガスであることを特徴と
    する請求項6〜9のいずれか記載のダイカスト鋳造方
    法。
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