JP2003218663A - 圧電共振子、支持基板、圧電共振部品、及びその製造方法 - Google Patents

圧電共振子、支持基板、圧電共振部品、及びその製造方法

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JP2003218663A
JP2003218663A JP2002017386A JP2002017386A JP2003218663A JP 2003218663 A JP2003218663 A JP 2003218663A JP 2002017386 A JP2002017386 A JP 2002017386A JP 2002017386 A JP2002017386 A JP 2002017386A JP 2003218663 A JP2003218663 A JP 2003218663A
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metal component
electrode
bonding material
component
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Toshiyuki Suzuki
利幸 鈴木
Katsuhiko Igarashi
克彦 五十嵐
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接合材の流れ込みによる振動障害を回避し得る
圧電共振子を提供する。 【解決手段】圧電基板1は、第1の端子電極41及び第
2の端子電極42を有する。第1及び第2の端子電極4
1、42のそれぞれは、圧電基板1の表面及び裏面のう
ちの少なくとも一面側に共存し、表面に接合材層51〜
54を有する。接合材層51〜54は、第1の金属成分
と、第2の金属成分とを含有する。第1の金属成分は、
前記第2の金属成分の融点よりも低い融点を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電共振子、この
圧電共振子を搭載する支持基板、圧電共振子と支持基板
との組み合わせになる圧電共振部品及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子機器等においてクロック
信号を得る手段として、セラミック圧電共振子を用いた
圧電共振部品が知られている。圧電共振子は、圧電基板
の一面及び他面に、1対の振動電極を付与した構造を有
する。この圧電共振子は、容量基板の上に搭載され、か
つ、接合され、更にキャップで封止される。
【0003】このような圧電共振部品は、例えば、特開
昭60−125120号公報、特開平1−236715
号公報、特開平8−237066号公報または特開平1
0−135215号公報等に開示されている。
【0004】容量基板の上に、圧電共振子を接合する場
合、従来は、はんだや導電性ペースト等を用いていた。
しかし、これらの接合材は、硬化する前に流動状態をと
るから、圧電共振子の振動許容のために、圧電共振子と
容量基板との間に設けられた僅かな空隙に流れ込み、圧
電共振子に振動障害を与える虞があった。
【0005】また、圧電共振部品は、部品搭載基板等に
はんだ付けにより実装される。この実装時のはんだ付け
温度によって、圧電共振子を容量基板に接合しているは
んだが溶融してしまうことは、絶対に回避しなければな
らない。そのためには、圧電共振子を容量基板に接合す
るはんだとして、実装時に用いられるはんだよりも融点
の高い高温はんだを用いる必要がある。
【0006】更に、従来、はんだの融点はPbの含有量
によって調整するのが一般的であった。ところが、地球
環境保全の立場から、Pbを含有しないはんだ(Pbフ
リーはんだ)が要求され、そのようなはんだ組成の開発
が盛んに行われている。
【0007】しかし、Pbフリーはんだで、従来の高温
はんだに匹敵する高温融点のはんだ組成は、現在のとこ
ろ、実用化されていない。既存のPbフリーはんだは、
融点が高いものでも、250℃程度(Sn−10Sbで
246℃)であり、この温度を超える高融点のPbフリ
ーはんだは開発されていない。
【0008】このため、部品搭載基板への実装にあた
り、230〜260℃の温度でリフロー工程を実行した
場合、Pbフリー高温はんだを用いてはんだ付けしてあ
る圧電共振子が容量基板上で浮動してしまい、共振特性
が許容できないほど変化してしまうことがあった。
【0009】はんだの代わりに導電性ペーストを用い
て、圧電共振子を容量基板に接合した場合は、環境信頼
性試験、特に、高温多湿環境下では、樹脂の吸湿性のた
めに、接合強度が低下し、容量基板から圧電共振子が脱
落してしまうこともあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、接合
材の流れ込みによる振動障害を回避し得る圧電共振部
品、この圧電共振部品を実現するのに好適な圧電共振
子、支持基板及び製造方法を提供することである。
【0011】本発明のもう一つの課題は、リフロー工程
におけるはんだ溶融、はんだ接合強度の低下等を回避し
得る圧電共振部品、この圧電共振部品を実現するのに好
適な圧電共振子、支持基板及び製造方法を提供すること
である。
【0012】本発明の更にもう一つの課題は、高温多湿
環境下で用いられた場合でも、接合強度の低下、それに
伴う圧電共振子の脱落することのない高信頼度の圧電共
振部品、この圧電共振部品を実現するのに好適な圧電共
振子、支持基板及び製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係る圧電共振子は、圧電基板と、第1の
振動電極と、第2の振動電極と、第1の端子電極と、第
2の端子電極とを含む。
【0014】前記第1の振動電極は、前記圧電基板の表
面に備えられており、前記第2の振動電極は、前記圧電
基板の裏面に備えられ、第1の振動電極と向きあってい
る。
【0015】前記第1の端子電極は、前記第1の振動電
極に電気的に導通しており、前記第2の端子電極は前記
第2の振動電極に電気的に導通している。前記第1の端
子電極及び前記第2の端子電極のそれぞれは、前記圧電
基板の表面及び裏面のうちの少なくとも一面側に共存
し、表面に接合材層を有している。
【0016】前記接合材層は、第1の金属成分と、第2
の金属成分とを含有し、前記第1の金属成分は、前記第
2の金属成分の融点よりも低い融点を有する。
【0017】本発明に係る圧電共振子は、圧電基板と、
第1の振動電極と、第2の振動電極とを備えており、第
1の振動電極は圧電基板の表面に備えられており、第2
の振動電極は圧電基板の裏面に備えられ、第1の振動電
極と向きあっている。従って、第1及び第2の振動電極
に電気エネルギーを供給して、圧電共振動作をさせるこ
とができる。
【0018】本発明に係る圧電共振子は、第1の端子電
極と、第2の端子電極とを含んでおり、第1の端子電極
は第1の振動電極に電気的に導通しており、第2の端子
電極は第2の振動電極に電気的に導通している。従っ
て、第1及び第2の端子電極を利用し、圧電振動動作に
実質的に影響を与えない位置から、第1及び第2の振動
電極に電気エネルギーを供給し、励振することができ
る。
【0019】第1の端子電極及び第2の端子電極のそれ
ぞれは、圧電基板の表面及び裏面のうちの少なくとも一
面側に共存し、表面に接合材層を有している。従って、
接合材層を備える圧電基板の一面側を支持基板に対向さ
せ、かつ、搭載することにより、圧電共振子と支持基板
との間に、接合材層の層厚による振動用空隙を生じさせ
ることができる。
【0020】上述した圧電共振子は、支持基板に搭載さ
れ、圧電共振部品を構成する。このような圧電共振部品
を得るために用いられる支持基板は、基体と、第1の接
続電極と、第2の接続電極とを含む。
【0021】前記第1の接続電極及び前記第2の接続電
極のそれぞれは、前記基体の少なくとも一面側に共存さ
せる。
【0022】そして、前記圧電共振子を、前記第1及び
第2の端子電極に設けられた前記接合材層のそれぞれ
が、前記支持体の前記第1の接続電極及び前記第2の接
続電極のそれぞれに重なる関係で、前記支持体の上に載
せる。
【0023】次に、前記接合材層の前記第1の金属成分
の前記融点よりも高く、かつ、前記接合材層の前記第2
の金属成分の前記融点よりも低い温度で熱処理する。
【0024】ここで、第1の金属成分の融点が、熱処理
温度よりも低いから、第1の金属成分が溶融し、はんだ
付けが行われる。
【0025】第2の金属成分は、融点が熱処理温度より
も高いから、溶融しない。この第2の金属成分の周囲
を、溶融した第1の金属成分が覆い、拡散により合金化
が進み、均一な組成になる。この均一な組成になったは
んだの融点(以下合金化融点と称する)は、第1の金属
成分の融点よりも高くなる。従って、リフロー工程にお
けるはんだの溶融及び接合強度の低下等を回避し得る。
【0026】第1の金属成分及び第2の金属成分の何れ
も、Pb以外の金属成分から選択する。これにより、P
bフリーでありながら、Pbを含む場合と同程度の高温
はんだを実現することができる。即ち、Pbを含まない
高温はんだを実現し得る。
【0027】第1の金属成分と、第2の金属成分との組
み合わせ、及び、組成比等は、第1の金属成分と第2の
金属成分の組み合わせ毎に、既に知られた状態図を参照
して、適切に選択することができる。
【0028】本発明において用いられる接合材層は、第
1及び第2の金属成分を含むものであり、流動状態をと
ることはない。従って、接合材層の流れ込みによる圧電
共振子の振動障害を回避し得る。
【0029】しかも、本発明において用いられる接合材
層は、第1の金属成分と、第2の金属成分との組み合わ
せであり、吸湿性を持たない。このため、高温多湿環境
下で用いられた場合でも、接合強度の低下、それに伴う
圧電共振子の脱落等を招くことのない高信頼度の圧電共
振部品が得られる。
【0030】別の態様として、接合材層を、支持基板に
設けてもよい。この支持基板は、基体と、第1の接続電
極と、第2の接続電極とを含む。前記第1の接続電極及
び前記第2の接続電極のそれぞれは、前記基体の少なく
とも一面側に共存し、表面に接合材層を有する。前記接
合材層は上述した組成になる。
【0031】上述した支持基板と組み合わされる前記圧
電共振子は、圧電基板と、第1の振動電極と、第2の振
動電極と、第1の端子電極と、第2の端子電極とを含
む。
【0032】前記第1の振動電極は、前記圧電基板の表
面に備えられており、前記第2の振動電極は、前記圧電
基板の裏面に備えられ、前記第1の振動電極と向きあっ
ている。
【0033】前記第1の端子電極は、前記第1の振動電
極に電気的に導通し、前記第2の端子電極は前記第2の
振動電極に電気的に導通する。前記第1及び第2の端子
電極は、前記圧電基板の前記表面または裏面の少なくも
一方の面に共存させる。
【0034】上述した支持基板及び圧電共振子を用いて
圧電共振部品を製造するには、前記圧電共振子を、前記
第1及び第2の端子電極のそれぞれが、前記支持体の前
記第1及び前記第2の接続電極に備えられた前記接合材
層のそれぞれに重なる関係で、前記支持体の上に載せ
る。
【0035】次に、前記第1の金属成分の前記融点より
も高く、かつ、前記第2の金属成分の前記融点よりも低
い温度で熱処理する。
【0036】これにより、圧電共振子の第1及び第2の
端子電極に接合材層を設けた場合と、同様の作用効果を
得ることができる。
【0037】本発明の他の目的、構成及び利点について
は、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。図は単な
る例に過ぎない。
【0038】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る圧電共振子の
斜視図、図2は図1の2ー2線に沿った断面図である。
図示された圧電共振子は、圧電基板1と、第1の振動電
極21と、第2の振動電極22と、第1の端子電極41
と、第2の端子電極42とを含む。
【0039】圧電基板1は、燒結体を所定厚みに研磨
し、高電界で、所定方向に分極処理をしたものである。
圧電基板1の材質は、環境への配慮から、PbOを含ま
ない非鉛材料を用いる。
【0040】Pbを含まない非鉛材料としては、例え
ば、タンタル酸化合物あるいはニオブ酸化合物などのペ
ロブスカイト構造を有する化合物およびその固溶体、イ
ルメナイト構造を有する化合物および固溶体、パイロク
ロア構造を有する化合物、ビスマスを含む層状構造化合
物、またはタングステンーブロンズ構造を有する化合物
などが挙げられる。この圧電基板1はこれらの圧電材料
を主成分として含んでいる。
【0041】タンタル酸化合物またはニオブ酸化合物と
しては、例えば、ナトリウム(Na)、カリウム
(K)、およびリチウム(Li)などからなる群のうち
の少なくとも1種の第1の元素と、タンタル(Ta)お
よびニオブ(Nb)からなる群のうちの少なくとも1種
の第2の元素と、酸素とを含むものが挙げられる。これ
らは、第1の元素をAとし、第2の元素をBとすると、
一般式 ABO3 で表される。また、ビスマスを含む層状構造化合物とし
ては、例えば、ビスマスと、ナトリウム、カリウム、バ
リウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、鉛(P
b)、カルシウム(Ca)、イットリウム(Y)、およ
びランタノイド(Ln)およびビスマスなどからなる群
のうちの少なくとも1種の第1の元素と、バナジウム
(V)、ジルコニウム(Zr)、アンチモン(Sb)、
チタン(Ti)、ニオブ、タンタル、タングステン
(W)およびモリブデン(Mo)などからなる群のうち
の少なくとも1種の第2の元素と、酸素とを含むものが
挙げられる。これらは、第1の元素をCとし、第2の元
素をDとすると、次の一般式 (Bi222+(Cm-1m3m+12- 但し、m:1から8までの整数 で表される。更に、ダングステンブロンズ化合物には一
般式はなく、例えば、NaWO6BaNaNbO15など
がある。但し、ここで示した化学式はいずれも科学量論
組成で表したものであり、圧電基板1を構成する圧電材
料としては科学量論組成でないものが用いられてもよ
い。
【0042】ちなみに、これらの中でも、ビスマスを含
む層状構造化合物は、圧電基板1を構成する圧電材料と
して好ましい。機械的品質係数Qmおよびキュリー温度
が大きく、特にレゾネータとして優れた特性を得ること
ができるからである。例えば、ビスマスとストロンチウ
ムとチタンと酸素とを含む層状構造化合物が好ましく、
特に、この層状構造化合物にランタンを含むものはより
好ましい。
【0043】第1の振動電極21は、圧電基板1の表面
に備えられている。第2の振動電極22は、圧電基板1
の裏面に備えられ、第1の振動電極21と向きあってい
る。
【0044】第1の振動電極21及び第2の振動電極2
2は、図示の矩形状の他、円形状の形状を採用すること
ができる。これらの第1及び第2の振動電極21、22
は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などの薄膜
技術や厚膜印刷技術によって形成することができる。材
質としては、Au、Ag、Cu、Cr、Alまたはそれ
らの合金などを用いることができる。
【0045】第1の端子電極41は第1の振動電極21
に電気的に導通しており、第2の端子電極42は第2の
振動電極22に電気的に導通している。具体的には、第
1の端子電極41はリード電極31により第1の振動電
極21に電気的に導通し、第2の端子電極42はリード
電極32により第2の振動電極22に電気的に導通す
る。
【0046】第1の端子電極41は、圧電基板1の一側
面を通って、圧電基板1の裏面側に導かれており、第2
の端子電極42は、圧電基板1の他側面を通って、圧電
基板1の表面側に導かれている。
【0047】第2の端子電極42も、第2の振動電極2
2と同様に、真空蒸着法、スパッタリング法などの薄膜
技術や厚膜印刷技術によって形成することができる。材
質としては、Au、Ag、Cu、Cr、Alまたはそれ
らの合金などを用いることができる。
【0048】第1の端子電極41及び第2の端子電極4
2は、圧電基板1の表面及び裏面の両面側で共存し、そ
の表面に接合材層51〜54を有している。接合材層5
1〜54は、圧電基板1の表面側または裏面側の少なく
とも一面で、共存させればよい。図示実施例に示すよう
に、接合材層51〜54を、圧電基板1の表面及び裏面
の両面側で共存させた場合は、支持基板に対する搭載時
に、圧電共振子の表裏の方向性を確認する必要がなくな
るので、製造組立作業が容易になる。
【0049】接合材層51〜54は、第1の金属成分
と、第2の金属成分とを含有する。第1の金属成分は、
第2の金属成分の融点よりも低い融点を有する。
【0050】従来の高温はんだは、融点が280〜29
5℃程度であり、そのようなはんだを用いてはんだ付け
する際にはリフロー温度を320〜350℃程度以上に
設定する必要があった。しかしながら、そのような温度
域では、はんだ付けされる電子部品に熱的ストレスを与
えることになり、電子部品の信頼性を大きく低下させる
原因になっており、更に、電子部品を実装する支持基板
1として耐熱性のない紙フェノール系樹脂基板等を使用
することができないので、金属系の基板等を使用する必
要があった。それで、熱的ストレスが低減されること
や、通常の樹脂基板が使用できることが望まれており、
260〜320℃程度で実装可能な高温はんだが望まれ
ていた。
【0051】本発明においては、第1の金属成分として
融点が183〜260℃の範囲内の金属成分(単一金属
又は合金)を用いる。リフローソルダリング操作を26
0〜320℃で実施する場合を想定すると、融点が18
3℃よりも低い場合には、リフローソルダリング時の溶
融状態において濡れ性接触角が50°よりも小さくな
り、ショート不良の危険性があり、また融点が260℃
よりも高い場合に、リフローソルダリング時の溶融状態
において濡れ性接触角が130°よりも大きくなり、は
んだ付けする部品と基板との固着強度が低くなる傾向が
あるので好ましくない。
【0052】上記の条件を満足する第1の金属成分とし
て、例えば、Sn単独、又はSn、Ag、Cu、In、
Bi、Sb、Zn及びNiからなる群より選択された2
種以上の金属元素からなる合金、具体的には、Sn単
独、Sn−Ag系合金(例えば、Sn−3.5Ag)、
Sn−Cu系合金(例えば、Sn−0.7Cu)、Sn
−In系合金(例えば、Sn−5In)、Sn−Bi系
合金(例えば、Sn−58Bi)、Sn−Sb系合金
(例えば、Sn−5Sb,Sn−10Sb)、Sn−Z
n系合金(例えば、Sn−9Zn)、Sn−Ag−Bi
系合金(例えば、Sn−3Ag−4Bi)、Sn−Ag
−Cu−Bi系合金(例えば、Sn−2Ag−0.5C
u−8Bi)等を挙げることができる。
【0053】本発明においては、第2の金属成分として
リフローソルダリング操作の際に溶融することのない融
点が400℃以上の金属成分(単一金属又は合金)を用
いることが好ましい。第2の金属成分として、例えば、
Ag、Cu、Sb、Zn及びNiからなる群より選択さ
れた金属元素又はそれらの合金を用いることができる。
【0054】第1の金属成分との組合せで用いる第2の
金属成分の種類及び第1の金属成分と第2の金属成分と
の相対量は、溶融状態の第1の金属成分中に第2の金属
成分が拡散して、融点が260〜1500℃の範囲内、
好ましくは融点が300〜1300℃の範囲内、より好
ましくは325〜1000℃の範囲内である合金を形成
し得る種類及び相対量である必要がある。このような第
1の金属成分と第2の金属成分との組合せ及び第1の金
属成分と第2の金属成分との相対量は、既に知られてい
る合金状態図を参照して適切に選定することができる。
なお、本発明において、「溶融状態」とは完全に液相と
なっている状態だけでなく、一部分固相が残っている状
態をも包含する。
【0055】溶融状態の第1の金属成分中に第2の金属
成分が拡散して形成される合金であって、上記の範囲内
の融点を有する合金として、例えば、Sn40〜55質
量%とSb45〜60質量%とからなるSn−Sb系合
金、Sn60〜74質量%とNi26〜40質量%とか
らなるSn−Ni系合金、Sn40〜60質量%とCu
40〜60質量%とからなるSn−Cu系合金、又はS
n15〜24.5質量%とAg75.5〜85質量%と
からなるSn−Ag系合金を挙げることできる。
【0056】接合材層51〜54に用いられるはんだ付
け用組成物は、リフローソルダリング時の溶融状態にお
いて50°〜130°の範囲内の濡れ性接触角を示すも
のであることが好ましく、リフローソルダリング時の溶
融状態において70°〜120°の範囲内の濡れ性接触
角を示すものであることが一層好ましい。
【0057】本発明でいう濡れ性接触角とは、粉末状の
はんだ付け用組成物から直径1mm、高さ1mmの円筒
状の成形体を作製し、Cu板上に載せて所定温度のリフ
ロー炉に通炉し、得られた試料をはんだの中心点を通
り、Cu板とは垂直な面でCu板と共に切断し、切断面
を研磨し、SEMで観察して、JIS C 0050
(1996)の「3.2接触角」で説明されている溶融
はんだの接触角として測定して得た値である。
【0058】また、接合材層51〜54に用いられるは
んだ付け用組成物は、その使用態様に応じて粉末状態の
ものであっても、圧縮成形した固形物であっても、フラ
ックスを含有するぺ一スト状態のものであってもよい。
【0059】更に、接合材層51〜54に用いられるは
んだ付け用組成物は、微量の第3の金属成分を含有する
ことができる。第3の金属成分としてP、Si、Ge及
びGaを挙げることができ、それらの群より選ばれる少
なくとも1種を用いることができる。
【0060】接合材層51〜54は、ペースト層または
焼き付け層として構成することができる。ペースト層の
場合は、第1及び第2の金属成分の粉末及びフラックス
等を混合したはんだぺーストを調整し、これを圧電基板
1の上の第1及び第2の端子電極41、42の上に塗布
して形成することができる。フラックスは、一般には、
ロジン系のものが用いられるが、これに限定されるもの
ではない。他の成分系のフラックスであってもよい。焼
き付け層の場合は、第1及び第2の金属成分の粉末及び
ガラスフリットの混合物を塗布し、焼き付け処理するこ
とによって形成できる。
【0061】上述したように、圧電共振子は、圧電基板
1と、第1の振動電極21と、第2の振動電極22とを
備えており、第1の振動電極21は圧電基板1の表面に
備えられており、第2の振動電極22は圧電基板1の裏
面に備えられ、第1の振動電極21と向きあっている。
従って、第1及び第2の振動電極21、22に電気エネ
ルギーを供給して、圧電共振動作をさせることができ
る。
【0062】また、圧電共振子は、第1の端子電極41
と、第2の端子電極42とを含んでおり、第1の端子電
極41は第1の振動電極21に電気的に導通しており、
第2の端子電極42は第2の振動電極22に電気的に導
通している。従って、第1及び第2の端子電極41、4
2を利用し、圧電振動動作に実質的に影響を与えない位
置から、第1及び第2の振動電極21、22に電気エネ
ルギーを供給し、励振することができる。
【0063】図1、2に示した圧電共振子は、支持基板
と組み合わされて圧電共振部品を構成する。次に、図3
〜図5を参照して圧電共振部品の製造方法を説明する。
【0064】まず、図3に示すように、支持基板6を準
備する。支持基板6は、基体2と、第1の接続電極61
と、第2の接続電極62とを含む。第1の接続電極61
及び第2の接続電極62のそれぞれは、基体2の少なく
とも一面側に共存させる。
【0065】支持基板2は、誘電体材料、またはアルミ
ナ等の低誘電率材料で構成できる他、高誘電率誘電体材
料によって構成することもできる。実施例では、高誘電
率のBa(Ti,Zr)O3系セラミック誘電体材料に
よって構成した場合を例にとって説明する。
【0066】図示実施例の支持基板2は、裏面側に、第
1の容量電極63と、第3の容量電極65と、第2の容
量電極64とを有する。第1の容量電極63は、第1の
側面電極66を介して、第1の端子電極61と電気的に
導通しており、第3の容量電極65は、第2の側面電極
67を介して、第2の端子電極62と電気的に導通して
いる。第2の容量電極64は、第1の容量電極63と第
3の容量電極65との間に配置され、両者に対して、間
隔G2、G3を隔てて対向する。
【0067】そして、図4に示すように、圧電共振子7
を、第1及び第2の端子電極41、42に設けられた接
合材層53、54のそれぞれが、支持基板2の第1の接
続電極61及び第2の接続電極62のそれぞれに重なる
関係で、支持基板2の上に載せる。
【0068】次に、接合材層53、54に含まれる第1
の金属成分の融点よりも高く、かつ、第2の金属成分の
融点よりも低い温度で熱処理する。これにより、第1及
び第2の端子電極41、42が、接合材層53、54に
よって、支持基板2の第1の接続電極61及び第2の接
続電極62に接続され、図5に示す圧電共振部品が得ら
れる。
【0069】接合材層51〜54に用いられるはんだ付
け用組成物は、リフローソルダリング時の溶融状態にお
いて50°〜130°の範囲内の濡れ性接触角を示すも
のであることが好ましく、リフローソルダリング時の溶
融状態において70°〜120°の範囲内の濡れ性接触
角を示すものであることが一層好ましい。
【0070】また、接合材層51〜54に用いられるは
んだ付け用組成物は、その使用態様に応じて粉末状態の
ものであっても、圧縮成形した固形物であっても、フラ
ックスを含有するぺースト状態のものであってもよい。
【0071】更に、接合材層51〜54に用いられるは
んだ付け用組成物は、微量の第3の金属成分を含有する
ことができる。第3の金属成分としてP、Si、Ge及
びGaを挙げることができ、それらの群より選ばれる少
なくとも1種を用いることができる。
【0072】はんだ付けに当たっては、上述したはんだ
付け用組成物を用い、その第1の金属成分を溶融させ
る。この溶融状態の第1の金属成分中に第2の金属成分
が拡散する。即ち、第2の金属成分は、はんだ付け温度
では溶融しない。しかし、溶融した第1の金属成分の溶
融物がこの第2の金属成分の周囲を覆うので、その溶融
物中に第2の金属成分が拡散して合金化が進み、均一な
組成、ほぼ均一な組成、或いは第2の金属成分の一部が
拡散しないで島状に残った組成となる。この合金化によ
り、融点が260〜1500℃の範囲内、好ましくは3
00〜1300℃、より好ましくは325〜1000℃
の範囲内の範囲内である合金が形成されて、はんだ付け
が達成される。
【0073】はんだ付けの好ましい態様は、260〜3
20℃の範囲内の温度でリフローソルダリングを実施す
ることである。このリフローソルダリングにより融点が
260〜1500℃の範囲内、好ましくは300〜15
00℃の範囲内、より好ましくは325〜I500℃の
範囲内である合金を形成させる。
【0074】図5において、圧電共振子7は、支持基板
2の表面に搭載され、第1及び第2の端子電極41、4
2が、接合材層53、54によって、第1及び第2の端
子電極61、62にそれぞれ接続される。支持基板2の
上に実装された圧電共振子7の周りは、ケース8によっ
て封止される。
【0075】図6は、図5に示した圧電共振部品の等価
回路図である。圧電共振部品は、圧電共振子7に含まれ
る等価抵抗R、等価インダクタンスL及び等価容量C1
の直列回路に、等価容量C2を並列接続した圧電共振子
7の等価回路に対し、第1の端子電極61−62間の等
価並列容量C3が構成される。更に、端子電極63−6
4間に容量C4を接続し、端子電極64−65間に容量
C5を接続した回路構成となる。
【0076】ここで、接合材層53、54に含まれる第
1の金属成分の融点が、熱処理温度よりも低いから、第
1の金属成分が溶融し、はんだ付けが行われる。
【0077】第2の金属成分は、融点が熱処理温度より
も高いから、溶融しない。この第2の金属成分の周囲
を、溶融した第1の金属成分が覆い、拡散により合金化
が進み、均一な組成になる。この均一な組成になったは
んだの融点(以下合金化融点と称する)は、第1の金属
成分の融点よりも高くなる。従って、当該圧電共振部品
を部品実装基板にはんだ付けする際のリフロー工程にお
いて、はんだの溶融及び接合強度の低下等を回避し得
る。
【0078】接合材層53、54は、第1及び第2の金
属成分を含むものであり、流動状態をとることはない。
従って、接合材層53、54の流れ込みによる圧電共振
子7の振動障害を回避し得る。
【0079】しかも、接合材層53、54は、第1の金
属成分と、第2の金属成分との組み合わせであり、吸湿
性を持たない。このため、高温多湿環境下で用いられた
場合でも、接合強度の低下、それに伴う圧電共振子7の
脱落等を招くことのない高信頼度の圧電共振部品が得ら
れる。
【0080】第1の端子電極41及び第2の端子電極4
2のそれぞれは、圧電基板1の表面及び裏面のうちの少
なくとも一面側に共存し、表面に接合材層51〜54を
有している。従って、接合材層51〜54を備える圧電
基板1の一面側を支持基板に対向させ、かつ、搭載する
ことにより、圧電共振子7と支持基板6との間に、接合
材層53、54の層厚による振動用空隙G1を生じさせ
ることができる(図5参照)。
【0081】第1の金属成分及び第2の金属成分の何れ
も、Pb以外の金属成分から選択する。これにより、P
bフリーでありながら、Pbを含む場合と同程度の高温
はんだを実現することができる。即ち、Pbを含まない
高温はんだを実現し得る。
【0082】第1の金属成分と、第2の金属成分との組
み合わせ、及び、組成比等は、第1の金属成分と第2の
金属成分の組み合わせ毎に、既に知られた状態図を参照
して、適切に選択することができる。
【0083】図7は、本発明に係る支持基板を示す斜視
図である。図示された支持基板は、基体2と、第1の接
続電極61と、第2の接続電極62とを含む。第1の接
続電極61及び第2の接続電極62のそれぞれは、基体
2の一面側で共存し、表面に接合材層51、52を有す
る。接合材層51、52を構成する第1の金属成分及び
第2の金属成分の詳細についても、既に述べたので、重
複説明は省略する。
【0084】接合材層51、52は、第1及び第2の接
続電極61、62の全面を覆うように設けられている。
これとは異なって、圧電共振子の端子電極と重なる領域
に部分的に設けてもよい。
【0085】図8〜図10は、図7に図示した支持基板
と、圧電共振子とを組み合わせた場合の圧電共振部品の
製造方法を示す図である。圧電共振子7は、接合材層5
1〜54を持たない点を除いて、図1〜図3に示したも
のと同じ構造を持つ。この製造方法に含まれるはんだ付
のプロセスは、図1〜図5に図示した圧電共振部品及び
その製造方法についても適用される。図8〜10に図示
された圧電共振部品も、圧電共振子7の第1及び第2の
端子電極41、42に接合材層51、52を設けた場合
と、同様の作用効果を得ることができる。また、図8〜
10に図示された圧電共振部品も図6に示した電気的等
価回路を有する。
【0086】まず、図8、9に示すように、支持基板6
に第1及び第2の接続電極61、62を形成し、この第
1及び第2の接続電極61、62のそれぞれの上で、圧
電共振子7の第1及び第2の端子電極41、42をはん
だ付けする位置に、フラックスを含有するぺースト状の
はんだ付け用組成物(51)、(52)を塗布する。
【0087】はんだ付け用組成物(51)、(52)
は、例えば、第1の金属成分がSn微粉末であり、第2
の金属成分がNi微粉末であり、Sn:Niの質量比が
70:30の組成を有する。また、一般的には、フラッ
クスとしてロジン系のものが用いられるが、これらに限
定されるものではなく、その他の成分系のフラックスで
あってもよい。
【0088】次に、図9に示すように、はんだ付け用組
成物(51)、(52)の上に圧電共振子7を載せ、所
定温度(例えば、270℃)のリフロー炉に通炉して、
はんだ付け用組成物51、52を合金化させて合金はん
だを形成させ、図10に示すように、合金はんだによる
接合材層51、52を介して、圧電共振子7の第1及び
第2の端子電極41、42を、それぞれ、第1及び第2
の接続電極61、62にはんだ付けする。
【0089】例えば、はんだ付け用組成物として、第1
の金属成分がSn微粉末であり、第2の金属成分がNi
微粉末であり、Sn:Niの質量比が70:30である
組成物を用い、270℃のリフロー炉に通炉すると、溶
融したSn中にNiが拡散してほぼSn−30Niの合
金が形成される。この合金の融点は、約790℃であ
る。従って、このはんだ合金は冷却後には、260〜3
20℃の範囲内の温度でリフローソルダリングを実施し
ても溶融することはない。
【0090】
【実施例、比較例】以下に、実施例及び比較例に基づい
て本発明を具体的に説明する。
【0091】実施例1 まず、図7に示す支持基板6を用意した。また、第1の
金属成分がSn(融点232℃)微粉末であり、第2の
金属成分がSb(融点630.5℃)微粉末であり、S
n:Sbの質量比が50:50である(Sn−50Sb
合金の融点は325℃である〕はんだ粉80質量部と、
ロジン50質量%、カルビトール35質量%、ハロゲン
化水素酸アミン塩5質量%及びワックス10質量%から
なるフラックス20質量部とを含有するはんだぺースト
を調製した。
【0092】上記の支持基板6上に上記のはんだぺース
トを、0.25mmの間隔で、塗布量が0.5mgとな
るように塗布した。それらのはんだぺースト上に、圧電
共振子7を、第1及び第2の端子電極41、42が位置
するようにして載せ、下記の第1表に示すリフロー温度
のリフロー炉に滞留時間が10分となるように通炉して
リフローソルダリングを実施した。各リフロー温度毎に
100個の試料を用いた。
【0093】リフローソルダリング後に、はんだ間にブ
リッジが生じているものを不良とし、ブリッジの生じた
試料数(ショート個数)を目視で調べた。また、固着強
度については、チップ側面から押し、はんだが破壊され
る時点での押し圧力を測定して固着強度とした。なお、
実用上必要な固着強度は、10N以上である。それらの
結果は、第1表に示す通りであった。
【0094】更に、濡れ性接触角として、Sn微粉末5
0質量%とSb微粉末50質量%とからなる粉末状のは
んだ付け用組成物から直径1mm、高さ1mmの円筒状
の成形体を作製し、Cu板上に載せて第1表に示すリフ
ロー温度のリフロー炉に滞留時間が10分となるように
通炉し、得られた試料をはんだの中心点を通り、Cu板
とは垂直な面でCu板と共に切断し、切断面を研磨し、
SEMで観察して、JIS C 0050(1996)
の「3.2接触角」で説明されている溶融はんだの接触
角を測定した。それらの結果は第1表に示す通りであっ
た。
【0095】比較例1 実施例1で用いたはんだぺーストの代わりに、市販のP
b−10Sn(単一合金)(融点290℃)はんだぺー
ストを用いた以外は、実施例1と同様にしてショート個
数を調べ、固着強度及び濡れ性接触角を測定した。それ
らの結果は第2表に示す通りであった。
【0096】第2表のデータから明らかなように、市販
のPb−10Snはんだぺーストを用いた場合には、は
んだの融点が290℃であるので、リフロー温度が30
0℃以下の場合には固着することがなく、リフロー温度
が320℃以上の場合には固着強度が得られるが、濡れ
性接触角が小さくなり、ショートが多発した。これに対
して、第1表のデータから明らかなように、本発明のは
んだ付け用組成物である50Sn+50Sbでは、26
0〜320℃の好ましいリフロー温度において十分な強
度を確保でき、ショートの発生を防止することができ、
且つ濡れ性も好適であった。
【0097】実施例2 実施例1で用いたはんだぺーストの代わりに、第1の金
属成分がSn−3.5Ag(融点221℃)微粉末であ
り、第2の金属成分がAg(融点960.5℃)微粉末
であり、Sn−3.5Ag:Agの質量比が24.9:
75.1であり(Sn−76Ag合金の融点は480℃
である)、実施例1で用いたフラックスを含有するはん
だぺーストを用い、第3表に示すリフロー温度を用いた
以外は、実施例1と同様にして、ショート個数を調べ、
固着強度及び濡れ性接触角を測定した。それらの結果は
第3表に示す通りであった。
【0098】比較例2 実施例2で用いたはんだぺーストの代わりに、第1の金
属成分がSn−3.5Ag(融点221℃)微粉末であ
り、第2の金属成分がAg(融点960℃)微粉末であ
り、Sn−3.5Ag:Agの質量比が72.5:2
7.5であり(Sn−30Ag合金の融点は221℃で
ある)、実施例1で用いたフラックスを含有するはんだ
ぺーストを用いた以外は、実施例2と同様にして、ショ
ート個数を調べ、固着強度及び濡れ性接触角を測定し
た。それらの結果は第4表に示す通りであった。
【0099】第4表のデータから明らかなように、比較
例2のはんだぺーストを用いた場合に、リフロー温度が
260〜300℃の場合にもショート不良が認められ、
リフロー温度がそれよりも高くなるとショート個数が多
くなっていた。これに対し、第3表のデータから明らか
なように、本発明のはんだ付け用組成物では、測定した
全温度域でショート不良は認められず、固着強度も十分
であり、濡れ性も良好であった。
【0100】実施例3 実施例1で用いたはんだぺーストの代わりに、第1の金
属成分がSn(融点232℃)微粉末であり、第2の金
属成分がNi(融点1453℃)微粉末であり、Sn:
Niの質量比が70:30であり(Sn−30Ni合金
の融点は790℃である)、実施例1で用いたフラック
スを含有するはんだぺーストを用い、第5表に示すリフ
ロー温度を用いた以外は、実施例1と同様にして、ショ
ート個数を調べ、固着強度及び濡れ性接触角を測定し
た。それらの結果は第5表に示す通りであった。
【0101】比較例3 実施例3で用いたはんだぺーストの代わりに、第1の金
属成分がSn(融点232℃)微粉末であり、第2の金
属成分がNi(融点1453℃)微粉末であり、Sn:
Niの質量比が90:10であり(Sn−10Ni合金
の融点は221℃である)、実施例1で用いたフラック
スを含有するはんだぺーストを用いた以外は、実施例3
と同様にして、ショート個数を調べ、固着強度及び濡れ
性接触角を測定した。それらの結果は第6表に示す通り
であった。
【0102】第6表のデータから明らかなように、比較
例3のはんだぺーストを用いた場合に、リフロー温度が
260〜270℃の場合にもショート不良が認められ、
リフロー温度がそれよりも高くなるとショート個数が多
くなっていた。これに対し、第5表のデータから明らか
なように、本発明のはんだ付け用組成物では、測定した
全温度域でショート不良は認められず、固着強度も十分
であり、濡れ性も良好であった。
【0103】図11は本発明に係る圧電共振子の別の実
施例を示す斜視図、図12は図11に示した圧電共振子
を上下逆転して裏面側から見た斜視図、図13は図12
の一部拡大断面図である。図において、図1、2に図示
された構成部分と同一の参照符号は同一性ある構成部分
を示している。図示された圧電共振子は、厚み縦振動モ
ードで動作するのに適した例を示している。より具体的
には、厚み縦基本波振動モードを利用する。
【0104】第1及び第2の端子電極41、42のそれ
ぞれは、圧電基板1の裏面(取り付け面側)のコーナ部
において、特に、振動変位量の小さな領域を選択して、
その領域内に形成する。図示された第1及び第2の端子
電極41、42は、円形状であるが、他の形状、例え
ば、角形状であってもよい。
【0105】図示実施例において、第1の端子電極41
は、第1の振動電極21の形成された表面とは反対側の
裏面に形成されているので、表面、側面及び裏面を通る
リード電極31を介して、第1の振動電極21に電気的
に接続される。リード電極31は、基本的には、第1の
振動電極21と同材質の導体材料によって形成される。
【0106】第1の端子電極41は、図13に拡大して
示すように、接合材層51を含んでいる。接合材層51
は、第1の端子電極41の上に突出するように付着され
ている。接合材層51は、第1の金属成分と、第2の金
属成分とを含有し、第1の金属成分は、第2の金属成分
の融点よりも低い融点を有する。接合材層51は、ペー
スト層または焼き付け層として構成することができる。
接合材層51を構成する第1の金属成分及び第2の金属
成分の詳細については、既に述べたので、重複説明は省
略する。
【0107】第2の端子電極42は、第2の振動電極2
2に電気的に導通する。第2の端子電極42は、第2の
振動電極22の形成された裏面に形成されており、裏面
及び側面に形成された第2のリード電極32により、第
2の振動電極22に電気的に接続される。第2のリード
電極32は、基本的には、第2の振動電極22と同材質
の導体材料によって形成される。
【0108】第2の端子電極42も、図13を参照して
説明した第1の端子電極41と同様に、接合材層52を
有している。接合材層52は、第2の端子電極42の上
に付着される(図13参照)。
【0109】図11〜図13に図示した実施例では、更
に、第1のダミー電極43と、第2のダミー電極44と
を含んでいる。第1及び第2のダミー電極43、44
は、コーナ部において、特に、振動変位量の小さな領域
を選択して、その領域内に形成する。第1及び第2のダ
ミー電極43、44の厚みは、第1及び第2の端子電極
41、42の厚みと一致させてある。図示された第1及
び第2のダミー電極43、44は、円形状であるが、他
の形状、例えば、多角形状であってもよい。
【0110】第1のダミー電極43は、接合材層53を
有している。接合材層53は、第1のダミー電極43の
上に付着されている。接合材層53を構成する第1の金
属成分及び第2の金属成分の詳細については、既に述べ
たので、重複説明は省略する。
【0111】第2のダミー電極44は、接合材層54を
含んでいる。接合材層54は、第2のダミー電極44の
上に付着されている。接合材層54を構成する第1の金
属成分及び第2の金属成分の詳細についても、既に述べ
たので、重複説明は省略する。
【0112】図11〜図13に図示した圧電共振子は、
支持基板と組み合わされ、圧電共振部品を構成する。図
14〜図16は、図11〜図13に図示した圧電共振子
と、支持基板と組み合わせて、圧電共振部品を製造する
ステップを示す図である。
【0113】まず、図14に示すように、支持基板6を
準備する。この支持基板6は、図3〜図5に図示された
製造方法において用いられたものと同じものである。
【0114】次に、図15に示すように、圧電共振子7
を、第1、第2の端子電極41、42に設けられた接合
材層51、52、及び、第1、第2のダミー電極43、
44に設けられた接合材層53、54のそれぞれが、支
持基板2の第1の接続電極61及び第2の接続電極62
のそれぞれに重なる関係で、支持基板2の上に載せる。
【0115】次に、接合材層51〜54に含まれる第1
の金属成分の融点よりも高く、かつ、第2の金属成分の
融点よりも低い温度で熱処理する。これにより、図16
に示すように、圧電共振子7の第1及び第2の端子電極
41、42、並びに、第1及び第2のダミー電極43、
44が、接合材層51〜54によって、第1及び第2の
端子電極61、62にそれぞれ接続される。図14〜1
6に図示された圧電共振部品も、図6に示した電気的等
価回路を有する。
【0116】ここで、接合材層51〜54に含まれる第
1の金属成分の融点が、熱処理温度よりも低いから、第
1の金属成分が溶融し、はんだ付けが行われる。
【0117】第2の金属成分は、融点が熱処理温度より
も高いから、溶融しない。この第2の金属成分の周囲
を、溶融した第1の金属成分が覆い、拡散により合金化
が進み、均一な組成になる。この場合、合金化融点は、
第1の金属成分の融点よりも高くなる。従って、支持基
板6を部品実装基板にはんだ付けする際のリフロー工程
において、はんだの溶融及び接合強度の低下等を回避し
得る。
【0118】接合材層51〜54は、第1及び第2の金
属成分を含むものであり、流動状態をとることはない。
従って、接合材層51〜54の流れ込みによる圧電共振
子7の振動障害を回避し得る。
【0119】しかも、接合材層51〜54は、第1の金
属成分と、第2の金属成分との組み合わせであり、吸湿
性を持たない。このため、高温多湿環境下で用いられた
場合でも、接合強度の低下、それに伴う圧電共振子7の
脱落等を招くことのない高信頼度の圧電共振部品が得ら
れる。
【0120】第1の端子電極41及び第2の端子電極4
2のそれぞれは、圧電基板1の表面及び裏面のうちの少
なくとも一面側に共存し、表面に接合材層51〜54を
有している。従って、接合材層51〜54を備える圧電
基板1の一面側を支持基板に対向させ、かつ、搭載する
ことにより、圧電共振子7と支持基板6との間に、接合
材層51、52の層厚による振動用空隙を生じさせるこ
とができる。
【0121】図17は、本発明に係る圧電共振子の別の
実施例を示す斜視図である。図において、図11乃至図
13に現れた構成部分と同一の構成部分については、同
一の参照符号を付してある。この実施例では、第1及び
第2の端子電極41、42の配置方向に対して交差する
方向にある2つのコーナに、絶縁体で構成された間隔規
制層91、92が設けられている。この間隔規制層9
1、92は接合材層を持たない。
【0122】図18は、本発明に係る圧電共振子の更に
別の実施例を示す斜視図である。図示実施例において、
圧電基板1の裏面には、第2の端子電極42、第1のダ
ミー電極43、第2のダミー電極44及び第3のダミー
電極45が備えられている。即ち、第1の端子電極41
と第2の端子電極42とは、異なる面に配置することが
できる。
【0123】圧電共振部品を構成するに当って、支持基
板上に搭載した場合、圧電基板1の表面に形成された第
1の端子電極41は、例えば、ワイヤボンディグ等の手
段によって、端子電極62に接続する。
【0124】図示は省略するが、図17、18に図示さ
れた圧電共振子も、図14〜16に示した製造ステップ
に従って、支持基板と組み合わせることができる。
【0125】図19、20は、図15に図示した支持基
板と圧電共振子とを組み合わせた場合の圧電共振部品の
製造方法を示す図である。圧電共振子7は、接合材層を
持たない点を除けば、図11〜13に示したものと同じ
である。
【0126】まず、図19に示すように、圧電共振子7
を、第1、第2の端子電極41、42、及び、ダミー電
極43、44が、支持基板2の第1及び第2の接続電極
61、62に備えられた接合材層51、52のそれぞれ
に重なる関係で、支持基板2の上に載せる。
【0127】次に、接合材層51、52に含まれる第1
の金属成分の融点よりも高く、かつ、第2の金属成分の
融点よりも低い温度で熱処理する。これにより、図20
に示すように、圧電共振子7の第1及び第2の端子電極
41、42、並びに、第1及び第2のダミー電極43、
44が、接合材層51、52によって、第1及び第2の
端子電極61、62にそれぞれ接続される。
【0128】図19、20の製造ステップを経て得られ
た圧電共振部品も、圧電共振子7の第1及び第2の端子
電極41、42に接合材層51、52を設けた場合(図
11〜18参照)と同様の作用効果を得ることができ
る。また、図19、20に図示された圧電共振部品も、
図6に示した電気的等価回路を有する。
【0129】図示は省略するが、図17、18に図示さ
れた圧電共振子においても、接合材層を省略し、その代
わりに、支持基板に接合材層を設け、図19、20に示
した製造ステップに従って支持基板と組み合わせること
ができる。
【0130】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)接合材の流れ込みによる振動障害を回避し得る圧
電共振部品、この圧電共振部品を実現するのに好適な圧
電共振子、支持基板及び製造方法を提供することができ
る。 (b)リフロー工程におけるはんだ溶融、はんだ接合強
度の低下等を回避し得る圧電共振部品、この圧電共振部
品を実現するのに好適な圧電共振子、支持基板及び製造
方法を提供することができる。 (c)高温多湿環境下で用いられた場合でも、接合強度
の低下、それに伴う圧電共振子の脱落することのない高
信頼度の圧電共振部品、この圧電共振部品を実現するの
に好適な圧電共振子、支持基板及び製造方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る共振子の斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】本発明に係る圧電共振部品の製造方法を説明す
る斜視図である。
【図4】図3のステップの後のステップを示す斜視図で
ある。
【図5】図3及び図4のステップを経た後の本発明に係
る圧電共振部品を示す断面図である。
【図6】図5に示した圧電共振部品の等価回路図であ
る。
【図7】本発明に係る支持基板を示す斜視図である。
【図8】図7に示した支持基板を用いた圧電共振部品の
製造方法を説明する斜視図である。
【図9】図8のステップの後のステップを示す斜視図で
ある。
【図10】図8及び図9のステップを経た後の本発明に
係る圧電共振部品を示す断面図である。
【図11】本発明に係る圧電共振子の別の実施例を示す
斜視図である。
【図12】図11に示した圧電共振子を上下逆転して裏
面側から見た斜視図である。
【図13】図12の一部拡大断面図である。
【図14】図11〜図13に示した圧電共振子を用いた
圧電共振部品の製造方法を示す斜視図である。
【図15】図14のステップの後のステップを示す斜視
図である。
【図16】図15の一部拡大断面図である。
【図17】本発明に係る圧電共振子の別の実施例を示す
斜視図である。
【図18】本発明に係る圧電共振子の更に別の実施例を
示す斜視図である。
【図19】本発明に係る圧電共振部品の別の製造方法を
示す斜視図である。
【図20】図19のステップの後のステップを示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 圧電基板 21、22 第1及び第2の振動電極 31、32 第1及び第2のリード電極 41、42 第1及び第2の端子電極 51〜54 接合材層 61、62 第1及び第2の接続電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 3/02 H03H 3/02 B 9/10 9/10 // B23K 35/26 310 B23K 35/26 310A Fターム(参考) 5J108 BB04 CC04 DD01 DD06 DD07 EE03 EE07 EE19 FF15 GG16 MM04

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、第1の振動電極と、第2の
    振動電極と、第1の端子電極と、第2の端子電極とを含
    む圧電共振子であって、 前記第1の振動電極は、前記圧電基板の表面に備えられ
    ており、 前記第2の振動電極は、前記圧電基板の裏面に備えら
    れ、第1の振動電極と向きあっており、 前記第1の端子電極は、前記第1の振動電極に電気的に
    導通しており、 前記第2の端子電極は、前記第2の振動電極に電気的に
    導通しており、 前記第1及び第2の端子電極のそれぞれは、前記圧電基
    板の表面及び裏面のうちの少なくとも一面側に共存し、
    表面に接合材層を有しており、 前記接合材層は、第1の金属成分と、第2の金属成分と
    を含有し、 前記第1の金属成分は、前記第2の金属成分の融点より
    も低い融点を有する圧電共振子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された圧電共振子であっ
    て、 厚み縦基本波振動モードを利用する圧電共振子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載された圧電共振
    子を支持する支持基板であって、基体と、第1の接続電
    極と、第2の接続電極とを含み、 前記第1及び前記第2の接続電極のそれぞれは、前記基
    体の少なくとも一面側に共存し、表面に接合材層を有し
    ており、 前記接合材層は、第1の金属成分と、第2の金属成分と
    を含有し、 前記第1の金属成分は、前記第2の金属成分の融点より
    も低い融点を有する支持基板。
  4. 【請求項4】 支持基板と、圧電共振子とを含む圧電共
    振部品であって、 前記支持基板は、請求項3に記載されたものでなり、一
    面上に第1の接続電極及び第2の接続電極を有してお
    り、 前記圧電共振子は、請求項1または2に記載されたもの
    でなり、圧電基板と、第1の振動電極と、第2の振動電
    極と、第1の端子電極と、第2の端子電極とを含み、 前記第1の振動電極は、前記圧電基板の表面に備えられ
    ており、 前記第2の振動電極は、前記圧電基板の裏面に備えら
    れ、第1の振動電極と向きあっており、 前記第1の端子電極は、前記第1の振動電極に電気的に
    導通しており、 前記第2の端子電極は、前記第2の振動電極に電気的に
    導通しており、 前記圧電共振子は、前記支持基板の前記一面上に搭載さ
    れ、前記第1の端子電極が前記第1の接続電極に接合材
    層によって接続され、前記第2の端子電極が前記第2の
    接続電極に接合材層によって接続されており、 前記接合材層は、第1の金属成分と、第2の金属成分と
    を含有し、 前記第1の金属成分は、前記第2の金属成分の融点より
    も低い融点を有する圧電共振部品。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載された圧電共振部品であ
    って、 前記接合材層は、鉛を含まず、 前記第1の金属成分の融点は、183〜260℃の範囲
    内であり、 前記第2の金属成分の種類及び前記第1の金属成分と前
    記第2の金属成分との相対量は、溶融状態の第1の金属
    成分中に第2の金属成分が拡散して融点が260〜15
    00℃の範囲内である合金を形成し得る種類及び相対量
    である圧電共振部品。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された圧電共振部品であ
    って、 前記接合材層は、前記第1の金属成分がSn単独である
    か、又はSn、Ag、Cu、In、Bi、Sb、Zn及
    びNiからなる群より選択された2種以上の金属元素か
    らなる合金である圧電共振部品。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載された圧電共振部品であ
    って、 前記接合材層は、前記第1の金属成分がSn単独、Sn
    −Ag系合金、Sn−Cu系合金、Sn−In系合金、
    Sn−Bi系合金、Sn−Sb系合金、Sn−Zn系合
    金、又はSn−Ni系合金である圧電共振部品。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7の何れかに記載された圧
    電共振部品であって、 前記接合材層は、前記第2の金属成分が融点400℃以
    上のものである圧電共振部品。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載された圧電共振部品であ
    って、 前記接合材層は、前記第2の金属成分が、Ag、Cu、
    Sb、Zn及びNiからなる群より選択された金属元素
    又はそれらの合金である圧電共振部品。
  10. 【請求項10】 請求項4乃至9の何れかに記載された
    圧電共振部品であって、 前記接合材層における前記第2の金属成分の種類及び前
    記第1の金属成分と第2の金属成分との相対量は、溶融
    状態の第1の金属成分中に第2の金属成分が拡散して、
    融点が325〜1000℃の範囲内である合金を形成し
    得る種類及び相対量である圧電共振部品。
  11. 【請求項11】 請求項4乃至10の何れかに記載され
    た圧電共振部品であって、前記接合材層は、 溶融状態の前記第1の金属成分中に前記第2の金属成分
    が拡散して形成される合金の組成が、Sn40〜55質
    量%とSb45〜60質量%とからなるSn−Sb系合
    金組成、Sn60〜74質量%とNi26〜40質量%
    とからなるSn−Ni系合金組成、Sn40〜60質量
    %とCu40〜60質量%とからなるSn−Cu系合金
    組成、又はSn15〜24.5質量%とAg75.5〜
    85質量%とからなるSn−Ag系合金組成である圧電
    共振部品。
  12. 【請求項12】 請求項4乃至11の何れかに記載され
    た圧電共振部品であって、 前記接合材層は第3の金属成分を含み、前記第3の金属
    成分は、微量添加物であって、P、Si、GeまたはG
    aから選択された少なくとも一種を含む圧電共振部品。
  13. 【請求項13】 圧電共振部品の製造方法であって、 前記圧電共振部品は、支持基板と、圧電共振子とを含ん
    でおり、 前記支持基板は、基体と、第1の接続電極と、第2の接
    続電極とを含み、 前記第1及び第2の接続電極のそれぞれは、前記基体の
    少なくとも一面側に共存させてあり、 前記圧電共振子は、請求項1または2に記載されたもの
    でなり、 前記圧電共振子を、前記第1及び第2の端子電極に設け
    られた前記接合材層のそれぞれが、前記支持体の前記第
    1及び前記第2の接続電極のそれぞれに重なる関係で、
    前記支持体の上に載せ、 前記接合材層の前記第1の金属成分の前記融点よりも高
    く、かつ、前記接合材層の前記第2の金属成分の前記融
    点よりも低い温度で熱処理する工程を含む圧電共振部品
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 圧電共振部品の製造方法であって、 前記圧電共振部品は、支持基板と、圧電共振子とを含ん
    でおり、 前記支持基板は、請求項3に記載されたものでなり、 前記圧電共振子は、圧電基板と、第1の振動電極と、第
    2の振動電極と、第1の端子電極と、第2の端子電極と
    を含み、 前記第1の振動電極は、前記圧電基板の表面に備えられ
    ており、 前記第2の振動電極は、前記圧電基板の裏面に備えら
    れ、前記第1の振動電極と向きあっており、 前記第1の端子電極は、前記第1の振動電極に電気的に
    導通しており、 前記第2の端子電極は、前記第2の振動電極に電気的に
    導通しており、 前記第1及び第2の端子電極は、前記圧電基板の前記表
    面または裏面の少なくも一方の面に共存させてあり、 前記圧電共振子を、前記第1及び第2の端子電極のそれ
    ぞれが、前記支持体の前記第1及び第2の接続電極に備
    えられた前記接合材層のそれぞれに重なる関係で、前記
    支持体の上に載せ、 前記接合材層の前記第1の金属成分の前記融点よりも高
    く、かつ、前記接合材層の前記第2の金属成分の前記融
    点よりも低い温度で熱処理する工程を含む圧電共振部品
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006066876A (ja) * 2004-07-27 2006-03-09 Denso Corp 積層型圧電体素子及びその製造方法
JP2009284457A (ja) * 2008-02-15 2009-12-03 Kyocera Corp 圧電発振子
JP2013005278A (ja) * 2011-06-17 2013-01-07 Kyocera Crystal Device Corp 圧電振動素子および圧電デバイス

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