JP2003218097A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JP2003218097A
JP2003218097A JP2002011530A JP2002011530A JP2003218097A JP 2003218097 A JP2003218097 A JP 2003218097A JP 2002011530 A JP2002011530 A JP 2002011530A JP 2002011530 A JP2002011530 A JP 2002011530A JP 2003218097 A JP2003218097 A JP 2003218097A
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rinse liquid
resin film
resin
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JP2002011530A
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English (en)
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Tetsuro Yamashita
哲朗 山下
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端縁部から樹脂膜を除去した後にリンス液を
迅速に乾燥させてスループットの低下を抑制できるとと
もに、滲み出しのない良好な樹脂膜除去処理を行うこと
ができる基板処理装置を提供する。 【解決手段】 塗布ノズル10から樹脂を溶媒に溶かし
た樹脂液が基板Wに吐出され、基板Wが回転されて樹脂
膜が成膜される。次に、リンスノズル20から基板Wの
端縁部に樹脂膜の溶剤がリンス液として吐出されEBR
処理が行われる。その後、基板Wがさらに回転されて、
リンス液が乾燥される。リンス液を樹脂液の溶媒よりも
低沸点のものにするとともに、リンス液の乾燥処理時の
基板回転数をEBR処理時の基板の回転数よりも低くし
ている。このため、リンス液を迅速に乾燥させつつも、
遠心力を小さくして樹脂膜からの滲み出しを防止するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板、液晶
表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光
ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)の表
面に樹脂膜、例えばSiLK(登録商標)の膜やポリイ
ミド膜を形成するとともに、該基板の端縁部にリンス液
を吐出して該端縁部の樹脂膜を除去する基板処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より半導体デバイス等を製造する処
理工程においては、種々の目的にて基板の表面に樹脂膜
が形成される。例えば、層間絶縁のための低誘電率膜と
してガラス系材料を用いた無機絶縁膜や有機樹脂材料を
用いた有機絶縁膜が基板表面に形成される。また、有機
絶縁膜の一種であるポリイミド膜は基板表面の保護のた
めにも使用される。
【0003】一般にこのような樹脂膜は、樹脂を溶媒に
溶かした溶液(樹脂液)を基板の表面に吐出し、該基板
を回転させて基板表面に樹脂液を均一に塗布して塗布膜
を形成するとともに、その塗布膜を基板の回転により乾
燥させて成膜されるものである。樹脂膜が形成された基
板を搬送したり位置決めしたりするときに基板の端縁部
と搬送アーム等とが接触して膜が削られて発塵するおそ
れがある。このため、従来より表面に樹脂膜が形成され
た基板の端縁部にその樹脂膜の溶剤をリンス液として供
給して該端縁部から樹脂膜を除去するEBR(Edge Bea
d Remover)処理が行われている。一般に半導体基板等
のEBR処理では、表面に樹脂膜が形成された基板を回
転させつつ、吐出ノズルからその基板の端縁部へのリン
ス液吐出が行われ、さらに樹脂膜が除去された後も基板
を回転させてリンス液をスピン乾燥させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、樹脂膜を成
膜する際に、基板の径が200mm以下の場合には、樹
脂液が吐出された基板を3000rpm以上の高い回転
数にて回転させて塗布膜の形成・乾燥を行っていた。そ
して、高速回転によって完全に乾燥された樹脂膜が形成
された基板に対してEBR処理を行っていた。
【0005】しかし、近年導入されつつあるφ300m
mの基板を3000rpmで回転させると、風の流れの
乱れに起因したムラ(風切り跡)が発生するため、φ3
00mmの基板では成膜時の回転数を2000rpm以
下としていた。2000rpm以下の回転数では塗布膜
に含まれる樹脂の溶媒を十分に揮発させるのに相当の長
時間を要するため、φ200mmの基板に比較してφ3
00mmの基板の成膜のスループットは大幅に低下する
こととなる。このため、φ300mmの基板では後工程
に支障のない程度にまで塗布膜を乾燥させた時点で成膜
処理を終了し、EBR処理を行うようにしていた。ここ
で、後工程に支障のない程度とは、溶媒が十分には揮発
していないものの、樹脂膜が流動しない程度である。
【0006】ところが、十分に乾燥していない樹脂膜に
EBR処理を行うと、基板の端縁部から良好に樹脂膜が
除去されたとしても、その後のリンス液の乾燥工程にお
いて基板の回転の遠心力によって除去対象外の樹脂膜の
周縁部分から樹脂分が滲み出すことがあった。特に、樹
脂膜が有機樹脂材料系の有機絶縁膜である場合には、沸
点が150℃以上である高沸点溶剤が樹脂の溶媒として
用いられることが多く、樹脂膜が乾燥しにくいためリン
ス液の乾燥工程に除去対象外の樹脂膜の周縁部分から樹
脂分が滲み出す傾向が顕著であった。これを防止するた
めには、リンス液の乾燥工程において基板Wの回転数を
低くすれば良いのであるが、そのような低速回転にてリ
ンス液の乾燥を行うとさらにスループットが低下すると
いう問題が生じていた。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、端縁部から樹脂膜を除去した後にリンス液を迅
速に乾燥させてスループットの低下を抑制できるととも
に、滲み出しのない良好な樹脂膜除去処理を行うことが
できる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、基板の表面に樹脂膜を形成する
とともに、該基板の端縁部にリンス液を吐出して該端縁
部の樹脂膜を除去する基板処理装置であって、基板を略
水平姿勢にて保持する保持手段と、前記保持手段に保持
された基板を水平面内にて回転する回転手段と、前記保
持手段に保持された基板の表面に前記樹脂膜を形成する
ための樹脂を溶媒に溶かした状態にて吐出する樹脂吐出
手段と、前記樹脂膜が形成された基板の端縁部に前記溶
媒よりも低沸点のリンス液を吐出するリンス液吐出手段
と、を備える。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
に係る基板処理装置において、前記保持手段に保持され
た基板が所定の回転数にて回転するように前記回転手段
を制御する回転制御手段をさらに備え、前記回転制御手
段に、前記樹脂吐出手段から前記樹脂が前記溶媒に溶か
された状態にて吐出された基板を第1の回転数にて回転
させて該基板の表面に前記樹脂膜を形成させ、前記リン
ス液吐出手段から前記リンス液を吐出させつつ前記基板
を前記第1の回転数よりも低い第2の回転数にて回転さ
せて前記端縁部の樹脂膜を除去させ、前記リンス液吐出
手段からの前記リンス液の吐出が終了した後に、前記基
板を前記第2の回転数よりも低い第3の回転数にて回転
させて前記リンス液を乾燥させている。
【0010】また、請求項3の発明は、請求項1または
請求項2の発明に係る基板処理装置において、前記樹脂
膜を有機絶縁膜とし、前記リンス液をテトラヒドロフラ
ンとしている。
【0011】また、請求項4の発明は、請求項1または
請求項2の発明に係る基板処理装置において、前記樹脂
膜を有機絶縁膜とし、前記リンス液をジオキサンとして
いる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明に係る基板処理装置の要部
構成を示す図である。この基板処理装置1は、基板Wの
表面に有機樹脂材料系の有機絶縁膜を形成した後にEB
R処理を行う装置である。
【0014】基板Wはスピンチャック41によって略水
平姿勢に保持されている。スピンチャック41は、基板
Wの裏面を真空吸着することによって基板Wを保持する
いわゆるバキュームチャックである。なお、スピンチャ
ック41には、基板Wの端縁部を機械的に把持するいわ
ゆるメカチャックを採用するようにしても良い。
【0015】スピンチャック41の下面側中央部にはモ
ータ45のモータ軸42が垂設されている。モータ45
が駆動してモータ軸42を正または逆方向に回転させる
ことにより、スピンチャック41およびそれに保持され
た基板Wも水平面内にて回転する。
【0016】モータ45の動作は回転制御部50によっ
て制御されている。回転制御部50はコンピュータを用
いて構成されており、予め定められた回転数パターンに
従ってスピンチャック41に保持された基板Wが回転す
るようにモータ45を制御する。
【0017】また、基板処理装置1には有機樹脂材料の
塗布処理時およびEBR処理時に回転する基板Wから飛
散する処理液(樹脂液およびリンス液)を受け止めて回
収するカップ43が設けられている。カップ43はスピ
ンチャック41に対して相対的に昇降自在とされてお
り、基板Wに塗布処理およびEBR処理を行うときには
図1に示す如くスピンチャック41に保持された基板W
の周囲にカップ43が位置する。この状態においては、
回転する基板Wから飛散する処理液がカップ43の内壁
面によって受け止められ、下方の排出口(図示省略)へ
と導かれる。また、装置外部の搬送ロボットが基板処理
装置1に対して基板Wの搬出入を行うときには、カップ
43の上端よりもスピンチャック41が突き出た状態と
なる。
【0018】樹脂液を吐出する塗布ノズル10は配管1
6を介して樹脂液供給源15と連通接続されている。配
管16には図示を省略するフィルター、ポンプ、電磁バ
ルブ等が介設されている。塗布ノズル10は、スピンチ
ャック41に基板Wが保持されているときに、その基板
Wの中心近傍に樹脂液を着液できるように構成されてい
る。なお、本明細書において「樹脂液」とは樹脂膜を形
成するための樹脂を溶媒に溶かした状態の溶液を示し、
本実施形態では有機樹脂材料の溶液である。
【0019】一方、リンス液を吐出するリンスノズル2
0は配管26を介してリンス液供給源25と連通接続さ
れている。配管26には図示を省略するフィルター、ポ
ンプ、電磁バルブ等が介設されている。リンスノズル2
0は、スピンチャック41に基板Wが保持されていると
きに、その基板Wの端縁部にリンス液を着液できるよう
に構成されている。
【0020】従って、モータ45によって円形の基板W
を回転させつつリンスノズル20から基板Wの端縁部に
リンス液を吐出すると、吐出されたリンス液の着液地点
がスピンチャック41に保持された基板Wの端縁に沿っ
て移動することとなる。
【0021】ここで、本実施形態においては、塗布ノズ
ル10から吐出する樹脂液として有機樹脂材料系のSi
LK(登録商標)を用いている。SiLK(登録商標)
は、有機樹脂を溶媒たるシクロヘキサノン(C6
10O)やγブチロラクトン(C4 62)などの溶剤に
溶かした樹脂液であり、基板Wに塗布・乾燥されること
によって基板Wの表面に有機絶縁膜が形成される。溶媒
であるシクロヘキサノンおよびγブチロラクトンの沸点
はそれぞれ156℃および約200℃(198℃〜20
8℃)である。
【0022】また、リンスノズル20から吐出するリン
ス液として1,4−ジオキサンを用いている。1,4−
ジオキサンは、シクロヘキサンの2個のメチレン結合を
酸素で置換した化合物であって、芳香を持つ無色の液体
であり、SiLK(登録商標)の樹脂膜の溶剤として機
能する。次の化1に1,4−ジオキサンの構造式を示
す。
【0023】
【化1】
【0024】1,4−ジオキサンは、エチレングリコー
ルまたはポリエチレングリコールを触媒を用いて加熱蒸
留することによって得られる物質であるため、リンス液
中に塩素系物質が混入することはない。また、1,4−
ジオキサンの沸点は101℃である。すなわち、樹脂液
の溶媒の沸点よりもリンス液たる1,4−ジオキサンの
沸点の方が低沸点である。
【0025】次に、基板処理装置1における処理手順に
ついて図2を用いつつ説明する。図2は、基板Wの回転
数の変化を示す図である。図2に示す回転数パターンが
予め回転制御部50に入力されており、回転制御部50
は基板Wが図2に示された回転数にて回転するようにモ
ータ45を制御する。
【0026】まず、装置外の搬送ロボットによって未処
理の基板Wが基板処理装置1に搬入され、スピンチャッ
ク41に渡される。スピンチャック41が基板Wを水平
姿勢にて保持した後、その基板Wの周囲にカップ43が
位置する状態となる(図1の状態)。そして、モータ4
5がスピンチャック41に保持された基板Wを回転数R
4にて回転させる。
【0027】次に、時刻t1にて塗布ノズル10から基
板Wの中心近傍に樹脂液(本実施形態ではSiLK(登
録商標))を吐出する。その後、時刻t2から時刻t3
にかけてモータ45が基板Wの回転数をR4からR1に
上げる。そして、時刻t3から時刻t4の間は基板Wが
回転数R1(第1の回転数)にて回転され続け、吐出さ
れた樹脂液が遠心力によって基板Wの表面に均一に拡が
るとともにスピン乾燥され、基板Wの表面に樹脂膜(本
実施形態では有機絶縁膜の一種であるSiLK(登録商
標)の膜)が形成される。樹脂液は遠心力によって基板
Wの中心部から端縁部に拡がるため、有機絶縁膜は端縁
部をも含む基板Wの表面に均一に成膜される。すなわ
ち、時刻t3から時刻t4の間が塗布ノズル10から樹
脂液が吐出された基板Wを回転数R1にて回転させて基
板Wの表面に樹脂膜を形成する成膜工程である。
【0028】成膜がなされた後、時刻t4から時刻t5
にかけてモータ45が基板Wの回転数をR1からR2に
下げる。そして、時刻t5から時刻t6の間は基板Wが
回転数R2(第2の回転数)にて回転される状態が維持
される。なお、回転数R2は回転数R1よりも低い。ま
た、時刻t5にてリンスノズル20から基板Wの端縁部
に向けたリンス液(1,4−ジオキサン)の吐出が開始
される。モータ45によって基板Wを回転させつつリン
スノズル20から基板Wの端縁部にリンス液を吐出する
ことにより、吐出されたリンス液の着液地点が基板Wの
端縁に沿って移動し、基板Wの端縁部全体にリンス液が
供給される。リンス液である1,4−ジオキサンは基板
Wの端縁部に形成された有機絶縁膜を溶解して除去す
る。そして、時刻t6にはリンスノズル20からのリン
ス液吐出が停止される。すなわち、時刻t5から時刻t
6の間がリンスノズル20からリンス液を吐出させつつ
基板Wを回転数R2にて回転させて表面に樹脂膜が形成
された基板Wの端縁部から該樹脂膜を除去するEBR処
理工程である。
【0029】EBR処理の後、時刻t6から時刻t7に
かけてモータ45が基板Wの回転数をR2からR3に下
げる。時刻t7から時刻t8の間は基板Wが回転数R3
(第3の回転数)にて回転され続ける。なお、回転数R
3は回転数R2よりも低い。これによって、リンス液の
スピン乾燥が実行される。すなわち、時刻t7から時刻
t8の間がリンスノズル20からのリンス液を吐出が終
了した後に、基板Wを回転数R3にて回転させてリンス
液をスピン乾燥させる乾燥工程である。
【0030】その後、モータ45が基板Wの回転数を下
げて時刻t9に回転を停止する。これにより、一連の成
膜・EBR処理が終了する。
【0031】図2に示すように、成膜処理時の基板Wの
回転数R1よりもEBR処理時の基板Wの回転数R2の
方が低く、EBR処理時の基板Wの回転数R2よりも乾
燥処理時の基板Wの回転数R3の方がさらに低い。従っ
て、乾燥工程に基板Wに作用する遠心力は小さく、除去
対象外の樹脂膜の周縁部分から樹脂分が滲み出すことが
防止される。
【0032】特に、既述したように、処理対象の基板W
の径が300mmの場合、回転数R1の上限が2000
rpm程度であり、成膜処理時の時刻t3から時刻t4
に至るまでの時間内では溶媒(ここではシクロヘキサノ
ンおよびγブチロラクトン)が十分に揮発せず、成膜後
の樹脂膜が十分に乾燥していない。これを十分に乾燥さ
せようとすると時刻t3から時刻t4の間が長時間とな
ってスループットが大幅に低下するため、やむなく成膜
後の樹脂膜を乾燥不十分なものとしていることも既に述
べた通りである。十分に乾燥していない樹脂膜をリンス
液の乾燥工程においてEBR処理時の回転数R2よりも
高い回転数にて回転させると除去対象外の樹脂膜の周縁
部分から樹脂分が滲み出すおそれが強い。本実施形態で
は、EBR処理時の基板Wの回転数R2よりも乾燥処理
時の回転数R3の方が低いため、φ300mmの基板W
のように樹脂膜が十分に乾燥していない場合であっても
除去対象外の樹脂膜の周縁部分から樹脂分が滲み出すこ
とが防止される。
【0033】乾燥処理時の回転数R3を低くすると、樹
脂膜からの樹脂分の浸み出しは防止することが出来るも
のの、それに伴ってリンス液の乾燥時間が長くなりスル
ープット低下の原因となる。ここで、本実施形態で使用
されるリンス液である1,4−ジオキサンは従来より用
いられてきたリンス液(シクロヘキサノン等)よりも低
沸点の溶剤であり、その沸点は樹脂膜を形成するための
SiLK(登録商標)の溶媒の沸点よりも低い。従っ
て、乾燥処理時の回転数R3がEBR処理時の基板Wの
回転数R2よりも低くてもリンス液が迅速に乾燥し、リ
ンス液の乾燥処理時間(時刻t7から時刻t8の間)の
長時間化を防いでスループットの低下を抑制することが
できる。
【0034】すなわち、本実施形態のように、リンス液
をSiLK(登録商標)の溶媒であるシクロヘキサノン
(沸点156℃)やγブチロラクトン(沸点約200
℃)などの溶剤よりも低沸点の1,4−ジオキサン(沸
点101℃)として、乾燥処理時の回転数R3をEBR
処理時の基板Wの回転数R2よりも低くすれば、基板W
の端縁部から樹脂膜を除去した後にリンス液を迅速に乾
燥させてスループットの低下を抑制できるとともに、滲
み出しのない良好な樹脂膜除去処理を行うことができる
のである。
【0035】さらに、1,4−ジオキサンであれば時刻
t7から時刻t8に至る乾燥処理時に、有機絶縁膜に滲
み込むよりも速く乾燥するため、基板Wの端縁部から有
機絶縁膜を除去した後に除去対象外の有機絶縁膜の周縁
の良好な形状を確保することができる。
【0036】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、この発明は上記の例に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態においては、EBR処理に使用す
るリンス液を1,4−ジオキサンとしていたが、リンス
液をテトラヒドロフラン(THF)としても良い。次の
化2にテトラヒドロフランの構造式を示す。
【0037】
【化2】
【0038】テトラヒドロフランも樹脂膜の溶剤として
使用することが出来、その沸点は66℃である。すなわ
ち、樹脂液の溶媒(シクロヘキサノンおよびγブチロラ
クトン)の沸点よりもリンス液たるテトラヒドロフラン
の沸点の方が低沸点である。従って、リンス液をテトラ
ヒドロフランとしても上記の1,4−ジオキサンと同様
に、乾燥処理時の回転数R3がEBR処理時の基板Wの
回転数R2よりも低くてもリンス液が迅速に乾燥し、リ
ンス液の乾燥処理時間(時刻t7から時刻t8の間)の
長時間化を防いでスループットの低下を抑制することが
できる。
【0039】また、リンス液としては1,4−ジオキサ
ンまたはテトラヒドロフランと他の物質との混合液とす
るようにしても良い。他の物質としては、例えばリンス
液の沸点を調整する液等があり得る。
【0040】また、上記実施形態においては、塗布ノズ
ル10から吐出する樹脂液として有機樹脂材料系のSi
LK(登録商標)を用いているが、これを有機樹脂材料
系のポリイミドとしても良い。ポリイミドは、有機樹脂
であるポリイミド樹脂を溶媒たる1−メチル−2−ピロ
リドン(NMP;C59NO)およびN−N−ジメチル
アセトアミド(DMAC;CH3CON(CH32)に
溶かした樹脂液であり、基板Wに塗布・乾燥されること
によって基板Wの表面に有機絶縁膜が形成される。溶媒
である1−メチル−2−ピロリドンおよびN−N−ジメ
チルアセトアミドの沸点はそれぞれ204℃および16
6℃である。
【0041】樹脂液としてポリイミドを用いた場合も、
上記溶媒の沸点よりもリンス液たる1,4−ジオキサン
またはテトラヒドロフランの沸点の方が低沸点である。
従って、乾燥処理時の回転数R3がEBR処理時の基板
Wの回転数R2よりも低くてもリンス液が迅速に乾燥
し、リンス液の乾燥処理時間の長時間化を防いでスルー
プットの低下を抑制することができる。
【0042】さらに、樹脂液としては有機樹脂材料系の
ものに限定されず、無機材料系のもの(例えばSOG(S
pin-on-Glass)等のガラス系材料)であっても良い。無
機材料系の樹脂液が基板Wに塗布・乾燥されることによ
って基板Wの表面に樹脂膜として無機絶縁膜が形成され
る場合であっても、その溶媒よりも低沸点のリンス液を
使用することによって上記実施形態と同様の効果を得る
ことができる。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
によれば、樹脂膜が形成された基板の端縁部に樹脂の溶
媒よりも低沸点のリンス液を吐出するため、端縁部から
樹脂膜を除去した後に基板の回転数が低くてもリンス液
が迅速に乾燥してスループットの低下が抑制されるとと
もに、滲み出しのない良好な樹脂膜除去処理を行うこと
ができる。
【0044】また、請求項2の発明によれば、樹脂吐出
手段から樹脂が溶媒に溶かされた状態にて吐出された基
板を第1の回転数にて回転させて該基板の表面に樹脂膜
を形成し、リンス液吐出手段からリンス液を吐出させつ
つ基板を第1の回転数よりも低い第2の回転数にて回転
させて端縁部の樹脂膜を除去し、リンス液吐出手段から
のリンス液の吐出が終了した後に、基板を第2の回転数
よりも低い第3の回転数にて回転させてリンス液を乾燥
させるため、樹脂膜が十分に乾燥していなくても、滲み
出しのない良好な樹脂膜除去処理を行うことができる。
【0045】また、請求項3の発明によれば、樹脂膜が
有機絶縁膜であり、リンス液がテトラヒドロフランであ
るため、端縁部から樹脂膜を除去した後に低沸点のテト
ラヒドロフランを迅速に乾燥させてスループットの低下
を抑制できるとともに、滲み出しのない良好な樹脂膜除
去処理を行うことができる。
【0046】また、請求項4の発明によれば、樹脂膜が
有機絶縁膜であり、リンス液がジオキサンであるため、
端縁部から樹脂膜を除去した後に低沸点のジオキサンを
迅速に乾燥させてスループットの低下を抑制できるとと
もに、滲み出しのない良好な樹脂膜除去処理を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板処理装置の要部構成を示す図
である。
【図2】基板の回転数の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置 10 塗布ノズル 20 リンスノズル 41 スピンチャック 45 モータ 50 回転制御部 W 基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に樹脂膜を形成するととも
    に、該基板の端縁部にリンス液を吐出して該端縁部の樹
    脂膜を除去する基板処理装置であって、 基板を略水平姿勢にて保持する保持手段と、 前記保持手段に保持された基板を水平面内にて回転する
    回転手段と、 前記保持手段に保持された基板の表面に前記樹脂膜を形
    成するための樹脂を溶媒に溶かした状態にて吐出する樹
    脂吐出手段と、 前記樹脂膜が形成された基板の端縁部に前記溶媒よりも
    低沸点のリンス液を吐出するリンス液吐出手段と、を備
    えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板処理装置において、 前記保持手段に保持された基板が所定の回転数にて回転
    するように前記回転手段を制御する回転制御手段をさら
    に備え、 前記回転制御手段は、 前記樹脂吐出手段から前記樹脂が前記溶媒に溶かされた
    状態にて吐出された基板を第1の回転数にて回転させて
    該基板の表面に前記樹脂膜を形成し、 前記リンス液吐出手段から前記リンス液を吐出させつつ
    前記基板を前記第1の回転数よりも低い第2の回転数に
    て回転させて前記端縁部の樹脂膜を除去し、 前記リンス液吐出手段からの前記リンス液の吐出が終了
    した後に、前記基板を前記第2の回転数よりも低い第3
    の回転数にて回転させて前記リンス液を乾燥させること
    を特徴とする基板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の基板処
    理装置において、 前記樹脂膜は有機絶縁膜であり、 前記リンス液はテトラヒドロフランであることを特徴と
    する基板処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の基板処
    理装置において、 前記樹脂膜は有機絶縁膜であり、 前記リンス液はジオキサンであることを特徴とする基板
    処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013142763A (ja) * 2012-01-11 2013-07-22 Sumitomo Bakelite Co Ltd ポジ型感光性樹脂組成物の塗膜形成方法
JP7452611B2 (ja) 2017-11-20 2024-03-19 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置及び塗布モジュールのパラメータの調整方法並びに記憶媒体

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