JP2003217660A - 非水電解液電池 - Google Patents

非水電解液電池

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JP2003217660A
JP2003217660A JP2002017617A JP2002017617A JP2003217660A JP 2003217660 A JP2003217660 A JP 2003217660A JP 2002017617 A JP2002017617 A JP 2002017617A JP 2002017617 A JP2002017617 A JP 2002017617A JP 2003217660 A JP2003217660 A JP 2003217660A
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JP
Japan
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positive electrode
aqueous electrolyte
negative electrode
active material
lithium
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JP2002017617A
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Hironori Fukahori
博宣 深堀
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正極活物質に混合活物質を用いた非水電解液
電池において、サイクル特性を改善する。 【解決手段】 帯状の負極集電体の両面にリチウムをド
ープ・脱ドープ可能な負極活物質を含有する負極活物質
層が形成されてなる負極と、帯状の正極集電体の両面に
リチウム・マンガン複合酸化物とリチウム・ニッケル複
合酸化物の混合物を正極活物質として含有する正極活物
質層が形成されてなる正極と、正極と負極との間に介在
される非水電解液とを備え、上記非水電解液は、不飽和
力ーボネートを0.3重量%〜1.2重量%の濃度で、
ハロゲン化メトキシベンゼンを0.5重量%〜3.0重
量%の濃度で含有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正極活物質に混合
活物質を用いた非水電解液電池に関し、サイクル特性が
改善された非水電解液電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩により、電子機器
の高性能化、小型化、ポータブル化が進み、これらの電
子機器には、エネルギー密度の高い二次電池が要求され
ている。従来、これらの電子機器に使用される二次電池
としては、二ッケル・カドミウム二次電池、鉛電池、ニ
ッケル水素電池、リチウム二次電池等が用いられてい
る。特に、リチウム二次電池は、電池電圧が高く、高エ
ネルギー密度を有し、自己放電も少なく、且つサイクル
特性に優れている。
【0003】従来のリチウム二次電池は正極活物質にリ
チウム・コバルト複合酸化物を用いたものが主流であつ
た。ところが、正極活物質にリチウム・二ッケル複合酸
化物とリチウム・マンガン複合酸化物の混合物を用いた
リチウム二次電池は、安全性が高く、近年注目を集めて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この混
合活物質を用いた二次電池は、サイクル特性に改善の必
要性があった。
【0005】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、正極活物質に混合活物質を用い
た非水電解液電池において、サイクル特性が改善された
非水電解液電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の非水電解液電池
は、帯状の負極集電体の両面にリチウムをドープ・脱ド
ープ可能な負極活物質を含有する負極活物質層が形成さ
れてなる負極と、帯状の正極集電体の両面にリチウム・
マンガン複合酸化物とリチウム・ニッケル複合酸化物の
混合物を正極活物質として含有する正極活物質層が形成
されてなる正極と、正極と負極との間に介在される非水
電解液とを備え、上記非水電解液は、不飽和力ーボネー
トを0.3重量%〜1.2重量%の濃度で、ハロゲン化
メトキシベンゼンを0.5重量%〜3.0重量%の濃度
で含有していることを特徴とする。
【0007】上述したような本発明に係る非水電解液電
池では、上記非水電解液中に、不飽和力ーボネートとハ
ロゲン化メトキシベンゼンとを含有し、その濃度を規定
しているので、サイクル特性が改善されたものとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した非水電解
液電池の実施の形態について、図面を参照しながら詳細
に説明する。
【0009】図1は、本発明の非水電解液電池の一構成
例を示す縦断面図である。この非水電解液電池1は、帯
状の正極2及び帯状の負極3がセパレータ4を介して積
層されて長手方向に巻回されてなる楕円形状の電池素子
が、その両端面に絶縁板10を配して角形の電池缶5に
収容されると共に、非水電解液が電池缶5に注入されて
なる。なお、電池缶5の開口部は、電池蓋6により封口
されている。また、端子ピン7には、正極2から引き出
された正極リード8が接続されており、電池缶5には、
負極3から引き出された負極リード9が接続されてい
る。したがって、非水電解液二次電池1において、電池
缶5は負極端子、端子ピン7は正極端子となる。
【0010】上記正極2は、正極活物質と結着剤とを含
有する正極合剤を集電体上に塗布、乾燥することにより
作製される。集電体には例えばアルミニウム箔等の金属
箔が用いられる。
【0011】正極活物質として用いることのできる材料
としては、アルカリ金属を含有する遷移金属とのカルコ
ゲン化合物、この中では特にアルカリ金属と遷移金属と
の酸化物を挙げることができる。化合物の結晶構造とし
て層状化合物やスピネル型化合物がよく用いられる。上
記層状化合物の一般式としてAM’M”
で表わされる化合物を用いることができる。ここで、A
はLi,Na,Kから選ばれる1種であり、0.5≦x
≦1.1、0<y<1である。
【0012】M’、M”としては、第1の元素として
は、具体的には、鉄,コバルト(Co),二ツケル,マ
ンガン(Mn),銅(Cu),亜鉛(Zn),クロム
(Cr),バナジウム(V),チタン(Ti),からな
る群のうちの少なくとも1種以上を含有することが好ま
しい。第2の元素としては、具体的には、鉄,コバル
ト,マンガン,銅,亜鉛,アルミニウム,スズ,ホウ
素,ガリウム(Ga),クロム,バナジウム,チタン,
マグネシウム,カルシウムおよびストロンチウムからな
る群のうちの少なくとも1種以上を含有することがより
好ましい。
【0013】特に、本願発明においては、正極活物質と
して、一般式LiMn2−yM’ (式中、xは
0.9≦xであり、yは0.01≦y≦0.5である。
M’は、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Sn、
Cr、V、Ti、Mg、Ca、Sr、B、Ga、In、
Si、Geから選ばれる少なくとも1つ以上の元素であ
る。)で表されるリチウム・マンガン複合酸化物と、一
般式LiNi1−zM”(式中、zは0.01≦
z≦0.5であり、M”は、Fe、Co、Mn、Cu、
Zn、Al、Sn、Cr、V、Ti、Mg、Ca、S
r、B、Ga、In、Si、Geから選ばれる少なくと
も1つ以上の元素である。)で表されるリチウム・二ッ
ケル複合酸化物と、を含む混合物よりなる混合活物質を
用いることが好ましい。
【0014】また、上記正極合剤の結着剤としては、通
常、電池の正極合剤に用いられている公知の結着剤を用
いることができるほか、上記正極合剤に導電剤等、公知
の添加剤を添加することができる。
【0015】負極3は、負極活物質と結着剤とを含有す
る負極合剤を、集電体上に塗布、乾燥することにより作
製される。上記集電体には、例えば銅箔等の金属箔が用
いられる。
【0016】負極活物質にはリチウムをドープ・脱ドー
プ可能な材料が用いられ、例えば、リチウムと合金ある
いは化合物を形成可能な金属あるいは半導体、またはこ
れらの合金あるいは化合物が挙げられる。これら金属、
合金あるいは化合物は、例えば、化学式DLi
で表されるものである。この化学式において、Dはリチ
ウムと合金あるいは化合物を形成可能な金属元素および
半導体元素のうちの少なくとも1種を表わし、Eはリチ
ウムおよびD以外の金属元素および半導体元素のうち少
なくとも1種を表す。また、s、tおよびuの値は、そ
れぞれs>0、t≧0、u≧0である。
【0017】中でも、リチウムと合金あるいは化合物を
形成可能な金属元素あるいは半導体元素としては、4B
族の金属元素あるいは半導体元素が好ましく、特に好ま
しくはケイ素あるいはスズであり、最も好ましくはケイ
素である。これらの合金あるいは化合物も好ましい。具
体的には、SiB、SiB、MgSi、Mg
i、NiSi、TiSi、MoSi、CoS
、NiSi、CaSi、CrSi、Cu
i、FeSi、MnSi、NbSi、TaS
、VSi、WSiあるいはZnSiなどが挙
げられる。
【0018】また、リチウムをドープ・脱ドープ可能な
負極材料としては、炭素材料,金属酸化物あるいは高分
子材料なども挙げられる。炭素材料としては、例えば、
難黒鉛化性炭素,人造黒鉛,コークス類,グラファイト
類,ガラス状炭素類,有機高分子化合物焼成体,炭素繊
維,活性炭あるいはカーボンブラック類などが挙げられ
る。このうち、コークス類には、ピッチコークス,ニー
ドルコークスあるいは石油コークスなどがあり、有機高
分子化合物焼成体というのは、フェノール類やフラン類
などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したも
のをいう。また、金属酸化物としては、酸化鉄,酸化ル
テニウム,酸化モリブデンあるいは酸化化スズなどが挙
げられ、高分子材料としてはポリアセチレンあるいはポ
リピロールなどが挙げられる。
【0019】また、上記負極合剤の結着剤としては、通
常リチウムイオン電池の負極合剤に用いられている公知
の結着剤を用いることができるほか、上記負極合剤に公
知の添加剤等を添加することができる。
【0020】非水電解液は、電解質を非水溶媒に溶解し
て調製される。
【0021】非水溶媒として、例えば、エチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネー
ト、ビニレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、γ−
バレロラクトン等の環状エステル化合物や、ジエトキシ
エタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロ
フラン、1,3−ジオキサン等のエーテル化合物や、酢
酸メチル、プロピレン酸メチル等の鎖状エステル化合物
や、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エ
チルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート、あるい
は2,4−ジフルオロアニソール、2,6−ジフルオロ
アニソール、4−ブロモベラトロール等を単独若しくは
2種類以上の混合溶媒として使用することができる。
【0022】電解質塩として、例えば、LiPF、L
iAsF、LiBF、LiC1O、LiCF
、LiN(CnF2n+1SO、LiC
SO等のリチウム塩を単独若しくは2種類以上混合
して使用することができる。なお、電解質塩の添加量
は、良好なイオン伝導度が得られるようにゲル状電解質
中の非水電解液におけるモル濃度が0.8〜2.0mo
1/1となるように調製することが好ましい。
【0023】特に、この非水電解液電池1では、電解質
としてLiPFを用いることが好ましく、この場合、
当該LiPFの濃度が1.1mol/l〜1.6mo
l/lの範囲であることが好ましい。LiPFの濃度
が1.1mol/l未満では、初期容量が得られず、ま
た、1.6mol/lを超えると、電解液の粘度が増加
して電解液電導度低下につながり、容量、サイクル後の
容量維持率が低下してしまう。
【0024】そして、本発明では非水電解液中に、不飽
和力ーボネートとハロゲン化メトキシベンゼンとを含有
している。非水電解液中に不飽和力ーボネートとハロゲ
ン化メトキシベンゼンとを含有させることで、非水電解
液電池1のサイクル特性を向上させることができる。不
飽和カーボネートとしては、例えばビニレンカーボネー
ト等が挙げられ、ハロゲン化メトキシベンゼンとして
は、例えば2,4−ジフルオロアニソール等が挙げられ
る。
【0025】非水電解液中に添加される不飽和力ーボネ
ートの濃度は、0.3重量%〜1.2重量%の範囲であ
ることが好ましい。0.3重量%よりも少ないと、サイ
クル特性を改善する効果が十分に得られず、また、1.
2重量%よりも多いと、初期放電容量が十分に得られな
い。
【0026】また、ハロゲン化メトキシベンゼンの濃度
は、0.5重量%〜3.0重量%の範囲であることが好
ましい。0.5重量%よりも少ないと、サイクル特性を
改善する効果が十分に得られず、また、3.0重量%よ
りも多いと、サイクル特性を改善する効果が却って低下
してしまう。
【0027】従って、ハロゲン化メトキシベンゼンの濃
度を0.3重量%〜1.2重量%とし、かつ、2,4−
ジフルオロアニソールの濃度を0.5重量%〜3.0重
量%とすることで、高容量を有し、かつサイクル特性に
優れた非水電解液電池1とすることができる。
【0028】このような非水電解液電池1は、非水電解
液中に不飽和カーボネートとハロゲン化メトキシベンゼ
ンとが含有されているので、高容量を有し、サイクル特
性に優れたものとなる。
【0029】また、本発明は、非水電解液をマトリクス
ポリマにてゲル状としたゲル状電解質を用いたゲル状電
解質にも適用することができる。
【0030】ゲル状電解質に用いられるマトリクスポリ
マとしては、例えば、ポリアクリロニトリル及びポリア
クリロニトリルの共重合体を使用することができる。共
重合モノマー(ビニル系モノマー)としては、例えば、
酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、イタコン
酸、水素化メチルアクリレート、水素化エチルアクリレ
ート、アクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン等を挙げることができる。さらに、
アクリロニトリルブタジエンゴム、アクリロニトリルブ
タジエンスチレン樹脂、アクリロニトリル塩化ポリエチ
レンプロピレンジエンスチレン樹脂、アクリロニトリル
塩化ビニル樹脂、アクリロニトリルメタアクリレート樹
脂、アクリロニトリルアクリレート樹脂等を使用するこ
とができる。
【0031】また、ゲル状電解質に用いられる高分子材
料としては、ポリエチレンオキサイド及びポリエチレン
オキサイドの共重合体を使用することができる。共重合
モノマーとしては、例えば、ポリプロピレンオキサイ
ド、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸ブチル等を挙げることができ
る。ゲル状電解質に用いられる高分子材料として、ポリ
フッ化ビニリデン及びポリフッ化ビニリデンの共重合体
を使用することができ、共重合モノマーとしては、例え
ば、ヘキサフルオロプロピレンやテトラフルオロエチレ
ン等を挙げることができる。なお、これらを単独又は2
種類以上混合して使用することもできる。
【0032】ゲル状電解質層を形成するには、非水溶媒
として、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカ
ーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネ
ート、γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトン等の環
状エステル化合物や、ジエトキシエタン、テトラヒドロ
フラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオ
キサン等のエーテル化合物や、酢酸メチル、プロピレン
酸メチル等の、鎖状エステル化合物や、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネ
ート等の鎖状カーボネート、あるいは2,4−ジフルオ
ロアニソール、2,6−ジフルオロアニソール、4−ブ
ロモベラトロール等を単独若しくは2種類以上の混合溶
媒として使用することができる。
【0033】また、ゲル状電解質層においては、ゲル状
電解質としてポリフッ化ビニリデンを使用する場合にポ
リヘキサフルオロプロピレン、ポリ四フッ化エチレン等
が共重合された多元系高分子からなるゲル状電解質を用
いて形成されていることが好ましい。さらに好ましく
は、ポリフッ化ビニリデン及びポリヘキサフルオロプロ
ピレンとの共重合体からなるゲル状電解質を用いて形成
されていることが好ましい。これにより、より機械的強
度の高いゲル状電解質を得ることができる。
【0034】上述したような本実施の形態に係る非水電
解液電池1は、円筒型、角型、コイン型等、その形状に
ついては特に限定されることはなく、また、薄型、大型
等の種々の大きさにすることができる。また、本発明
は、一次電池についても二次電池についても適用可能で
ある。
【0035】
【実施例】つぎに、本発明の効果を確認すべく行った実
施例について説明する。なお、以下に示す例では具体的
な化合物名や数値等を挙げて説明しているが、本発明は
これらに限定されるものではないことは言うまでもな
い。
【0036】〈サンプル1〜サンプル18〉まず、リチ
ウム・ニッケル複合酸化物を55重量部と、リチウム・
マンガン複合酸化物を37重量部と、グラファイトを5
重量部及びPVDFを3重量部とを混合し、これにNM
Pを添加しスラリー状の正極合剤を調製した。この正極
合剤を20μm厚のアルミ箔に塗布し、乾燥、プレス
後、所定の寸法に切断して正極を作製した。
【0037】また、グラファイトを92重量部と、PV
DFを8重量部とを混合し、これにNMPを添加しスラ
リー状の負極合剤を調製した。この負極合剤を15μm
厚の銅箔に塗布し、乾燥、プレス後、所定の寸法に切断
し負極を作製した。
【0038】以上のようにして作製した正極と負極とを
25μm厚のセパレータを介して積層、巻回し、楕円状
の電極素子を作製した。この電極素子を、幅29mm、
厚み6mm、高さ67mmの電池缶に挿入し、フタを溶
接後電解液を注入し、注入口を封止して電池に組み立て
た。
【0039】電解液は、溶媒にエチレンカーボネート、
プロピレンカーボネ−ト、ジメチルカーボネートが体積
比で1:2:7で混合されてなる混合溶媒を用い、Li
PF 、ビニレンカーボネート、2,4―ジフルオロア
ニソールを表1に示した分量添加したものを用いた。
【0040】各サンプル電池のLiPF、ビニレンカ
ーボネート、2,4−ジフルオロアニソールの濃度を後
掲する表1に示す。
【0041】以上のようにして作製されたサンプル電池
について充放電試験を行い、容量、サイクル特性を評価
した。
【0042】評価は、各電池に対して、23℃、1Aの
定電流定電圧充電を上限4.2Vまで2時間行い、次に
1Aでの放電を終止電圧3.0Vまで行ない、初期放電
容量を測定した。そして、上記工程を1サイクルとして
充放電を200サイクル行い、1サイクル目の放電容量
を100%としたときの200サイクル目の容量維持率
(%)を求めた。
【0043】サンプル1〜サンプル18の電池につい
て、初期放電容量比及び200サイクル目の放電容量維
持率を、LiPF、ビニレンカーボネート、2,4−
ジフルオロアニソールの濃度と併せて表1に示す。な
お、初期放電容量比は、サンプル1の初期放電容量を1
00とし、それに対する各サンプル電池の初期放電容量
の割合(%)である。
【0044】
【表1】
【0045】表1から明らかなように、電解液中に何も
添加しなかったサンプル1に比べて、電解液中にビニレ
ンカーボネート、2,4−ジフルオロアニソールを添加
したサンプル2〜18では、初期放電容量、200サイ
クル後の容量維持率が向上していることがわかる。
【0046】しかし、ビニレン力ーボネートの濃度が
0.3重量%未満のサンプル4,5,6では、サイクル
特性を向上させる効果が十分ではない。また、ビニレン
力ーボネートの濃度が1.2重量%を越えるサンプル1
5,16では、初期放電容量が十分に得られていない。
【0047】また、2,4−ジフルオロアニソールの濃
度が0.5重量%未満のサンプル4,7,11では、サ
イクル特性を向上させる効果が十分ではない。また、
2,4−ジフルオロアニソールの濃度が3.0重量%を
越えるサンプル10,14では、サイクル特性を向上さ
せる効果が却って低下してしまっている。
【0048】一方、ビニレン力ーボネートの濃度が0.
3重量%〜1.2重量%であり、かつ、2,4−ジフル
オロアニソールの濃度が0.5重量%〜3.0重量%で
あるサンプル2,3,8,9,12,13,17,18
では、初期放電容量比、サイクル特性の双方について良
好な結果が得られていることがわかる。
【0049】さらに、LiPF濃度が1.1mol/
l〜1.6mol/lの範囲で初期放電容量、200サ
イクル後の容量維持率共に高い値を示していることがわ
かる。LiPF濃度が1.1mol/l未満で初期容
量が低いことに関して、理由は明らかではないが溶媒に
PCを含む電解液を用いた場合Li/PC比が小さい
と初回充電略のPCの分解量が多いことが確認されてお
り、その影響で容量が低下していると考えられる。ま
た、LiPF濃度が1.6mol/lを超えると容
量、サイクル後の容量維持率が低下する理由としては、
電解液粘度の増加による電解液電導度低下の影響と考え
られる。
【0050】また、LiPF濃度を1.3mol/l
に固定した上で、ビニレンカーボネート(VC)と2,
4−ジフルオロアニソール(DFA)との濃度の組み合
わせを表2に示すように変えて電池を作製し、初期放電
容量比及び200サイクル目の放電容量維持率について
同様に評価を行った。初期放電容量比の評価結果を表2
に、200サイクル目の放電容量維持率の評価結果を表
3に、それぞれの濃度と併せて示す。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】表2及び表3から明らかなように、ビニレ
ン力ーボネートの濃度が0.3重量%〜1.2重量%で
あり、かつ、ハロゲン化メトキシベンゼンの濃度が0.
5重量%〜3.0重量%のときに、初期放電容量比、2
00サイクル目の放電容量維持率の双方について特に良
好な結果が得られていることがわかる。
【0054】
【発明の効果】本発明では電解液中に不飽和カーボネー
トとハロゲン化メトキシベンゼンとを含有し、それらの
濃度を規定することで、高容量を有し、サイクル特性に
優れた非水電解液電池を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の角形の非水電解液電池の一構成例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 非水電解液二次電池、 2 正極、 3 負極、
4 セパレータ、 5電池缶、 6 電池蓋、 7 端
子ピン、 8 正極リード、 9 負極リード、 10
絶縁板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ05 AK03 AK19 AL02 AL06 AL16 AM02 AM04 AM05 AM07 DJ16 HJ02 HJ10 5H050 AA07 BA17 CA08 CA09 CA29 CB02 CB08 CB20 FA17 HA02 HA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の負極集電体の両面にリチウムをド
    ープ・脱ドープ可能な負極活物質を含有する負極活物質
    層が形成されてなる負極と、 帯状の正極集電体の両面にリチウム・マンガン複合酸化
    物とリチウム・ニッケル複合酸化物の混合物を正極活物
    質として含有する正極活物質層が形成されてなる正極
    と、 正極と負極との間に介在される非水電解液とを備え、 上記非水電解液は、不飽和力ーボネートを0.3重量%
    〜1.2重量%の濃度で、ハロゲン化メトキシベンゼン
    を0.5重量%〜3.0重量%の濃度で含有しているこ
    とを特徴とする非水電解液電池。
  2. 【請求項2】 上記不飽和カーボネートが、ビニレンカ
    ーボネートであり、 上記ハロゲン化メトキシベンゼンが、2,4−ジフルオ
    ロアニソールであることを特徴とする請求項1記載の非
    水電解液電池。
  3. 【請求項3】 上記非水電解液は、溶媒として、環状カ
    ーボネートと鎖状力ーボネートとの混合溶媒を用いてい
    ることを特徴とする請求項1記載の非水電解液電池。
  4. 【請求項4】 上記非水電解液は、電解質としてLiP
    を含有し、当該LiPFの濃度が1.1mol/
    l〜1.6mol/lの範囲であることを特徴とする請
    求項1記載の非水電解液電池。
  5. 【請求項5】 上記リチウム・マンガン複合酸化物は、
    一般式LiMn2− M’(式中、xは0.9
    ≦xであり、yは0.01≦y≦0.5である。M’
    は、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Sn、C
    r、V、Ti、Mg、Ca、Sr、B、Ga、In、S
    i、Geから選ばれる少なくとも1つ以上の元素であ
    る。)で表され、 上記リチウム・二ッケル複合酸化物は、一般式LiNi
    1−zM”(式中、zは0.01≦z≦0.5で
    あり、M”は、Fe、Co、Mn、Cu、Zn、Al、
    Sn、Cr、V、Ti、Mg、Ca、Sr、B、Ga、
    In、Si、Geから選ばれる少なくとも1つ以上の元
    素である。)で表されることを特徴とする請求項1記載
    の非水電解液電池。
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