JP2003217499A - 検査・測定装置 - Google Patents

検査・測定装置

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JP2003217499A
JP2003217499A JP2002008568A JP2002008568A JP2003217499A JP 2003217499 A JP2003217499 A JP 2003217499A JP 2002008568 A JP2002008568 A JP 2002008568A JP 2002008568 A JP2002008568 A JP 2002008568A JP 2003217499 A JP2003217499 A JP 2003217499A
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gun unit
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Hironori Fujita
博則 藤田
Tadashi Hattori
服部  正
Hiroki Okawachi
浩喜 大川内
Tetsuo Abe
哲夫 阿部
Yuichi Aki
祐一 安芸
Minoru Takeda
実 武田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子ビームを用いた検査・測定工程におい
て、検査・測定装置の小型化および検査・測定時間の短
縮化を実現する。 【解決手段】 電子ビーム5をチップ4(試料)に対し
て照射すると共に、該チップ(試料)からの2次電子6
を検出する電子銃ユニット7と、電子銃ユニットの電子
ビーム照射口8側に設けられた局所真空手段10とを備
えたSEM検査ユニット2(検査・測定ユニット)を複
数有する検査・測定装置1であって、複数のチップ(試
料)を有する半導体ウェーハ3(試料集合体)に対向す
るように配設すると共に、上記各SEM検査ユニット
(検査・測定ユニット)を各チップ(試料)に対応する
ように配置したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビームを用い
た検査・測定工程において、装置の小型化、TAT(tu
rn around time)の短縮化を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビームを用いた検査・測定を行う検
査・測定ユニット、たとえば、走査型電子ビーム顕微鏡
(SEM:Scanning Electron Microscope)は、電子ビ
ームが気体分子との衝突により散乱してしまうのを防止
するため、真空雰囲気中(高真空領域)にて検査・測定
を行う必要があり、従来、このような検査・測定ユニッ
トを用いた検査・測定装置にあっては、試料(たとえ
ば、半導体ウェーハ)の大きさに合わせた大きさの真空
領域を確保するための試料室が必要であった。
【0003】ここで、「試料の大きさに合わせた大き
さ」とは、試料を検査・測定ユニットに対して移動させ
るものにあっては、試料がたとえば直径200mmであ
る場合、そのほぼ2倍の直径400mmのスペースを確
保しなければならない。
【0004】また、検査工程中、検査待ち時間などによ
るTATを短縮するため、真空予備室を設けるのが一般
的であった。
【0005】これは、大気中から高真空領域にするには
時間がかかるため、その間に中間の真空度(低真空領
域)のロードロック室(予備室)を設けることにより、
全体としてのTATの短縮化を図るためである。
【0006】図11は、このような従来の検査・測定装
置aの一例を概念的に示したものである。
【0007】検査・測定装置aは、SEMbと該SEM
bの下端に設けた試料室cと該試料室cに隣接して配設
されたロードロック室dとを有する。
【0008】そして、試料室c内は、所定の高真空領域
にされ、また、ロードロック室dは上記試料室よりは低
真空領域にされている。
【0009】しかして、試料eをロードロック室d内に
挿入後、ロードロック室d内を所定の真空度にし、その
後、試料eを試料室cに移送して、SEMbによる検査
・測定を行うようになっている。図11は試料eを試料
室cに移送した状態を示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、試料eの大
型化、多様化に伴い、検査・測定装置aの大型化、検査
・測定の長時間化が問題となっている。
【0011】すなわち、上記した検査・測定装置aにあ
っては、試料e全体を覆う真空領域(試料室c)の確保
が必要であるとともに、ロードロック室dも試料e全体
を覆う必要があり、その分、検査・測定装置a全体が大
型化してしまうという問題があった。
【0012】具体的には、試料eが半導体ウェーハの場
合、その直径は200mmから300mm、さらには、
450mmと大口径化が進み、上述したロードロック室
dを含めた検査・測定装置a全体の大型化が余儀なくさ
れ、検査・測定装置a自体の高価格化も招来している。
【0013】また、SOC(Silicon on Chip)の普及
に伴い、半導体ウェーハの製造工程は多品種少量生産に
移行されつつあり、TATの短縮化が図りにくくなって
いる。
【0014】さらに、試料が半導体ウェーハである場合
には、半導体ウェーハ上に形成された複数のチップにお
いて所定の箇所についての検査・測定を行う必要がある
ため、「チップ数×チップ1つ当りの検査・測定箇所
数」と同数の検査・測定を行う必要があり、この点から
も、TATの短縮化を阻害するという問題がある。
【0015】そこで、本発明は、電子ビームを用いた検
査・測定工程において、検査・測定装置の小型化および
検査・測定時間の短縮化を実現することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】そして、本発明検査・測
定装置は、上記した課題を解決するために、電子ビーム
を試料に対して照射すると共に、該試料からの2次電子
を検出する電子銃ユニットと、電子銃ユニットの電子ビ
ーム照射口側に設けられた局所真空手段とを備えた検査
・測定ユニットを複数有する検査・測定装置であって、
複数の試料を有する試料集合体に対向するように配設す
ると共に、上記各検査・測定ユニットを各試料に対応す
るように配置したものである。
【0017】したがって、本発明検査・測定装置にあっ
ては、複数の試料を同時に検査・測定することができ、
検査・測定時間の短縮、TATの短縮化を実現し、ま
た、上述のように装置全体及び試料全体を覆う真空領域
を確保する必要がなく、かつ、ロードロック室も必要な
いので、装置全体の占有面積の省スペース化、さらにそ
の分、低価格な検査・測定装置を提供する。
【0018】また、別の本発明検査・測定装置は、上記
した課題を解決するために、電子ビームを試料に対して
照射すると共に、該試料からの2次電子を検出する電子
銃ユニットと、電子銃ユニットの電子ビーム照射口側に
設けられた局所真空手段とを備えた検査・測定ユニット
を有する検査・測定装置であって、電子銃ユニット及び
/又は局所真空手段の内部を高真空領域に形成する真空
排気手段と、上記電子銃ユニットにより検出された2次
電子に所定の信号処理を施して画像として表示する画像
表示手段とを備え、上記真空排気手段と電子銃ユニット
及び/又は局所真空手段とをフレキシブルな配管にて接
続し、また、上記画像表示手段と電子銃ユニットとをケ
ーブルにて接続したものである。
【0019】したがって、この別の本発明検査・測定装
置にあっては、真空排気手段及び画像表示手段を検査・
測定ユニットから離間させて電子銃ユニットの小型化を
可能とし、ハンディ装置を実現する。
【0020】
【発明の実施の形態】図1乃至図10は本発明を半導体
ウェーハの検査・測定装置に適用した第1の実施の形態
を示すものである。
【0021】半導体ウェーハ検査・測定装置1は、複数
のSEM検査ユニット2、2、・・・が半導体ウェーハ
3に形成された各チップ4、4、・・・に各別に対応し
て配設されている(図1、図2参照)。なお、ここで、
各チップ4、4、・・・が請求項1に記載した「試料」
に相当し、また、半導体ウェーハ3が請求項1に記載し
た「試料集合体」に相当する。但し、被検査・測定物は
これらに限定されるものではない。
【0022】先ず、SEM検査ユニット2について説明
する。
【0023】SEM検査ユニット2は、電子ビーム5を
チップ4に照射すると共に該チップ4からの2次電子6
を拾う電子銃ユニット7と、該電子銃ユニット7の電子
ビーム照射口8側に設けられ、各チップ4の検査・測定
部位を局所的な真空領域(以下、「局所真空領域」とい
う。)9を形成する局所真空手段10とから成る(図3
参照)。
【0024】電子銃ユニット7は、電子ビーム5を放出
する電子銃11と、該電子銃11から放出された電子ビ
ーム5を加速するためのアノード12と、電子ビーム5
を収束する収束レンズ13と、収束レンズ13により収
束された電子ビーム5を変調信号に応じて偏向させるス
キャニングコイル14と、電子ビーム5をチップ4上に
焦点を結ぶように収束させる対物レンズ15と、電子ビ
ーム5の照射によりチップ4の表面から放出される2次
電子6を検出する2次電子検出器16と、これらを収納
するレンズ鏡筒17などを有する(図3参照)。
【0025】また、レンズ鏡筒17は、真空排気手段1
8、19、20が接続されており、これにより、レンズ
鏡筒17内が真空状態になるようになっている。具体的
には、電子銃11近傍は1×10-7Paの高真空度に、
アノード12近傍は1×10 -6Paの中真空度に、収束
レンズ13近傍は1×10-5Paの低真空度になるよう
に構成されている。尚、図3において、真空排気手段1
8、19、20として、イオンポンプ(IP:Ion Pum
p)を用いたものを示す。
【0026】このレンズ鏡筒17全体は、電子ビーム5
が外部からの磁場の影響を受けないように、レンズ鏡筒
17自体が鉄などで構成されるか、レンズ鏡筒17が例
えばパーマロイあるいはフェライト材料により磁気シー
ルドが施されていることが望ましい。
【0027】また、対物レンズ15近傍にはZ−センサ
21が配設されており、該Z−センサ21により対物レ
ンズ15の焦点距離を可変させてフォーカシングが為さ
れる。
【0028】そして、電子銃11から放出された電子ビ
ーム5は、アノード12により加速された後、収束レン
ズ13および対物レンズ15によって細く絞られ、チッ
プ4の面上に焦点を結ぶ。同時に、電子ビーム5は、ス
キャニングコイル14によって軌道を曲げられ、チップ
4上を二次元走査あるいは一次元走査する。一方、電子
ビーム5で照射されたチップ4からは、電子ビーム5と
チップ4の物質との相互作用の結果、2次電子6が放出
され、該2次電子6は、2次電子検出器16によって検
知・電気信号に変換される(図3参照)。
【0029】2次電子検出器16によって検知・電気信
号に変換された後、信号処理部22にてA/D変換など
の信号処理を受け、これにより得られた像信号は、メモ
リ部23に記憶される。記憶された像信号は、ディスプ
レイ24を輝度変調あるいはY変調するために使われ
る。ディスプレイ24は、電子ビーム5のチップ4上走
査と同期して走査されており、ディスプレイ24上には
試料像が形成される。二次元走査し輝度変調をかければ
試料像が表示され、一次元走査しY変調をかければライ
ンプロファイルが描かれる。形成された試料像やライン
プロファイルは、主として形成されたパターンの測長な
どに用いられる。
【0030】電子銃ユニット7の電子ビーム照射口8
側、すなわち、チップ4との対向側には局所真空手段1
0が設けられている(図3参照)。
【0031】すなわち、電子銃ユニット7の下端部に局
所真空手段10が取着され、これにより、該局所真空手
段10内及びこれとチップ4との間の空間の電子ビーム
5(2次電子6も含む。)が通過する部分が局所真空領
域(1×10-3〜1×10-5Pa)9として形成され、
電子ビーム5が気体分子と衝突して散乱してしまうのを
防止している(図3参照)。
【0032】また、電子銃ユニット7と局所真空手段1
0とは、伸縮結合手段25、たとえば、じゃばら、ベロ
ーズなどを介して結合されており、これにより、局所真
空手段10をチップ4に対してフローティング状に浮上
させながらスキャンすることができるため、チップ4表
面の微少凹凸にも追従させることができ、高精度な検査
・測定を行うことができる(図3参照)。
【0033】また、局所真空手段10は、真空排気手段
26が接続されており、これにより、上記局所真空領域
9が所定の真空度(1×10-3〜1×10-5Pa)にな
るようになっている。
【0034】なお、局所真空手段10としては、たとえ
ば、特公平6−61445号や特願平2000−057
374号により開示されたものがあり、局所的に高真空
領域を容易に実現することができる。
【0035】そして、局所真空手段10を用いることに
より、当該SEM検査ユニット2全体を真空雰囲気中に
配設する必要はなく、したがって、従来必要であった真
空予備室も設ける必要はない。これにより、検査・測定
装置1における検査待ち時間を短縮することができ、検
査・測定時間の短縮化を図ることができる。
【0036】そして、このようなSEM検査ユニット2
を複数用意し、かつ、SEM検査ユニット2、2、・・
・を半導体ウェーハ3の各チップ4、4、・・・に対向
するように集合させて配置することにより、当該検査・
測定装置1が構成される。
【0037】具体的には、例えば、図2のように1つの
半導体ウェーハ3から60個のチップ4、4、・・・を
製造する場合には、60個のSEM検査ユニット2、
2、・・・を図1、図2のように各チップ4、4、・・
・に各別に対向するように配列する。
【0038】尚、図示は省略したが、半導体ウェーハ2
はX−Yテーブル上に支持されており、該X−Yテーブ
ルを駆動することにより、各チップ4、4、・・・内に
おいて複数の検査・測定点を検査・測定することができ
るようになっている。
【0039】しかして、例えば、仮に、チップ4、1つ
当たりの検査・測定時間を10秒とする場合、当該検査
・測定装置1にあっては、60個のチップ4、4、・・
・を検査・測定するのに所要時間10秒で済む。すなわ
ち、チップ4の個数に関係なく、1つのチップ4にかか
る検査・測定時間だけで、すべてのチップ4、4、・・
・の検査・測定を終えることができる。
【0040】これに対して、従来のように、複数のチッ
プに対して1つの検査・測定ユニットしかない場合に
は、(1つのチップ4にかかる検査・測定時間)×チッ
プ数の検査・測定時間がかかってしまう。
【0041】このように、上記検査・測定装置1にあっ
ては、各チップ4、4、・・・に対応したSEM検査ユ
ニット2、2、・・・を各別に対応させたので、検査・
測定時間の短縮、TATの短縮化を実現することができ
ると共に、上述のように装置全体及び試料全体を覆う真
空領域を確保する必要がなく、かつ、ロードロック室も
必要ないので、装置全体の占有面積の省スペース化、さ
らにその分、低価格な検査・測定装置を提供することが
できる。
【0042】図4は本発明を半導体ウェーハの検査・測
定装置に適用した第2の実施の形態を示すものであり、
かかる半導体ウェーハの検査・測定装置は、いわゆるハ
ンディタイプのSEM検査装置を提供するものである。
【0043】この第2の実施の形態にかかる検査・測定
装置1Aは、上記第1の実施の形態にかかる検査・測定
装置におけるSEM検査ユニット2と同様なSEM検査
ユニット2Aに、電子銃ユニット7及び局所真空手段1
0の内部を高真空領域に形成する真空排気手段30をフ
レキシブルな配管31にて接続すると共に、電子銃ユニ
ット7により検出された2次電子6に所定の信号処理を
施して画像として表示する画像表示手段32をケーブル
33にて接続したものである(図4参照)。
【0044】これにより、第2の実施の形態にかかる検
査・測定装置1Aにあっては、SEM検査ユニット2A
を真空排気手段30及び画像表示手段32との接続を外
すことにより、容易に移動させることができる。
【0045】そして、検査・測定しようとする試料4が
ある場所に真空排気手段30及び画像表示手段32さえ
あれば、これらに上記配管31、ケーブル33によりS
EM検査ユニット2Aを接続することにより、その試料
4の検査・測定を行うことができる。従って、試料4の
大きさや検査・測定を行う場所に限定されないため、装
置の省スペース化、低価格化に寄与する。
【0046】ところで、SEM検査ユニット2、2Aは
できるだけ小さい方が、試料4の極小化に対応させるこ
とができるため好ましく、SEM検査ユニット2、2A
のさらなる小型化を図るには、次のようなことが考えら
れる。
【0047】排気系コンダクタンスにおける排気管の
複数化。
【0048】ここで、コンダクタンスは、配管などにお
ける気体の通り抜けやすさを表すものである。
【0049】このコンダクタンス(C)は排気速度に影
響を及ぼす。短時間で到達真空圧を得るには、排気系コ
ンダクタンス(C)を大きくする必要があるが、このコ
ンダクタンス(C)の値が一定以上であれば、同様の効
果は期待できる。
【0050】そこで、コンダクタンス(C)が一定以上
になるような排気方法、排気経路の引き回しを工夫する
(図5、図6参照)。
【0051】図5は、1本の導管で、所定の圧力室P2
(Pa)と別の所定の圧力室P1(Pa)とを連結した
場合、気体の流量Qは Q=C(P1−P2) (Pa・l/sec) で表される。
【0052】これに対して、図6のように、複数(2
本)の導管で、所定の圧力室P2(Pa)と別の所定の
圧力室P1(Pa)とを連結した場合、気体の流量Qは C=C1+C2 であり、 Q=(C1+C2)・(P1−P2) (Pa・l/se
c) で表され、従って、導管の径を細くすることができる。
【0053】すなわち、従来、1本の導管で比較的太い
導管になってしまいSEM検査ユニット全体が大型して
しまっていたもの(図5参照)を、このように数本以上
の導管にすることで、細い導管で十分な排気が可能とな
り、1本より複数本にする方が口径を小さくすることが
できる分、SEM検査ユニット2全体を小型化すること
ができる。
【0054】また、排気系コンダクタンスの問題は、排
気する気体の物質を変える(電子銃内に排気しやすい気
体を充填しておく)ことで、排気系コンダクタンスの解
決ができ、電子銃ユニット7の更なる小型化を可能とす
る。
【0055】スキャニングコイル14の小型化。
【0056】現状の電子銃では走査解像度が非常に良好
であり、鮮明な試料像を得ることができる。
【0057】ところが、当該SEM検査ユニット2、2
Aにより検査・測定しようとする試料4においては、そ
のようなの鮮明な解像度必要としない場合もある。
【0058】このような場合、電子ビーム5の偏向を行
うスキャニングコイル14を小さくすることができる。
【0059】また、電子ビーム5の走査エリアを狭めた
りSEM検査ユニット2、2Aの走査方法を変えること
で、スキャニングコイル14を、まだまだ小さくするこ
とは可能であり電子銃ユニット7の更なる小型化を図る
ことができる。
【0060】図8はスキャニングエリアを狭めた場合を
示すものである。左側は、測定対象物全体を覆うことが
可能なエリアで、右側は測定対象物全体を覆うことが不
可能なエリアとなっている。全体を測定する必要がなけ
れば、右側の図のスキャニングエリア内に測定対象物全
体が含まれなくても問題は生じない。
【0061】対物レンズの小型化。
【0062】対物レンズ15の口径は、ビーム系・焦点
深度などを支配するレンズの開口率:NA(Numerical
Aperture)に影響する(これは、測定分解能に影響を与
えることになる)が、ビームスポット径などを犠牲にす
ることで小型化を期待できる。
【0063】NA=n・sinθ(n:屈折率) ビームスポット径を犠牲にすることで、測定分解能が落
ちることになるが、使用目的に応じて問題のないレベル
に合わせ込むことができれば、問題は生じない。
【0064】SEM検査ユニット2、2Aでの対物レン
ズ15は、電子レンズといわれるレンズで構成されてい
る。電子レンズは、電磁石で作られたレンズで、電子が
電解の力を受けたり、磁界の力を受けると、屈折する性
質を利用し、ビームスポット径などを調整している。ま
た、分解能を決定づける色収差・球面収差の低減などの
高性能化の要求に対応するために、対物レンズ15の構
造・形状の最適化が図られる。
【0065】そのため、現状の対物レンズ15を小型に
することで、対物レンズ15の構造・形状の最適化が崩
され、ビームスポット径、焦点深度の影響が生じ、測定
分解能に影響が生じる。ただし、小型にした際に、更な
る最適化を行えば、測定分解能に影響が生じないことも
考えられる。
【0066】図9、図10は小型化することで、ビーム
スポット径が大きく変化する例を示す。
【0067】このほか、電子銃ユニット7内部の他の
部品サイズを小さくするために、MEMS(Micro Elec
tro Mechanical Systems)の技術とを融合することで可
能である。
【0068】ここで、MEMSとは、マイクロサイズの
電子工学と機械工学を融合させたものである。半導体の
加工技術を応用したプロセス(フォトリソグラフィ、エ
ッチング、デポジション、イオンインプランテーション
から成る)でμm又はnmスケールの構造を作成するナ
ノテクノロジ(超微細技術)である。応用分野として
は、センサ(加速度センサ、圧力センサ)、光学(光ス
キャナ、光ファイバスイッチ)、情報機器(ハードディ
スク用磁気ヘッド、プリンタヘッド)、生物、医学、観
測・操作(STM、AFM)など、これ以外にも非常に
多岐に渡るものに応用されている。この加工技術を使っ
て小型部品を加工する。
【0069】例えば、この超微細技術で電子銃ユニット
7に対物レンズ15などを一体化するなどすることが考
えられ、SEM検査ユニット2、2Aのさらなる小型化
が可能である。
【0070】以上のように、現状の電子銃は大型化とな
っているが、電子銃の小型化はまだまだ実現が可能であ
る。小型化される電子銃と小型化された局所真空手段と
を組み合わせることで、上述のような、複数の試料(検
査・測定対象物)に対応させたSEM検査ユニットを構
成することができ、また、ハンディタイプのSEM検査
ユニットを構成することができる。
【0071】なお、前記した各実施の形態において示し
た各部の具体的な形状乃至構造は、本発明を実施するに
当たっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、
これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈され
ることがあってはならないものである。
【0072】
【発明の効果】上述したように本発明検査・測定装置に
よれば、電子ビームを試料に対して照射すると共に、該
試料からの2次電子を検出する電子銃ユニットと、電子
銃ユニットの電子ビーム照射口側に設けられた局所真空
手段とを備えた検査・測定ユニットを複数有する検査・
測定装置であって、複数の試料を有する試料集合体に対
向するように配設すると共に、上記各検査・測定ユニッ
トを各試料に対応するように配置したことを特徴とす
る。
【0073】したがって、本発明検査・測定装置にあっ
ては、複数の試料を同時に検査・測定することができ、
検査・測定時間の短縮、TATの短縮化を実現すること
ができ、また、上述のように装置全体及び試料全体を覆
う真空領域を確保する必要がなく、かつ、ロードロック
室も必要ないので、装置全体の占有面積の省スペース
化、さらにその分、低価格な検査・測定装置を提供する
ことができる。
【0074】また、請求項2に記載した発明にあって
は、試料集合体が半導体ウェーハであり、試料が半導体
ウェーハの各チップであるので、半導体ウェーハのチッ
プにおける検査・測定時間の短縮、TATの短縮化を実
現することができる。
【0075】また、別の本発明検査・測定装置によれ
ば、電子ビームを試料に対して照射すると共に、該試料
からの2次電子を検出する電子銃ユニットと、電子銃ユ
ニットの電子ビーム照射口側に設けられた局所真空手段
とを備えた検査・測定ユニットを有する検査・測定装置
であって、電子銃ユニット及び/又は局所真空手段の内
部を高真空領域に形成する真空排気手段と、上記電子銃
ユニットにより検出された2次電子に所定の信号処理を
施して画像として表示する画像表示手段とを備え、上記
真空排気手段と電子銃ユニット及び/又は局所真空手段
とをフレキシブルな配管にて接続し、また、上記画像表
示手段と電子銃ユニットとをケーブルにて接続したこと
を特徴とする。
【0076】したがって、この別の本発明検査・測定装
置にあっては、真空排気手段及び画像表示手段を検査・
測定ユニットから離間させて電子銃ユニットの小型化を
可能とし、ハンディ装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2及び図3と共に、本発明検査・測定装置の
第1の実施の形態を示すもので、本図は検査装置全体を
概略的に示した平面図及び側面図である。
【図2】試料集合体としての半導体ウェーハの平面図で
ある。
【図3】SEMの一例を概略的に示す断面図である。
【図4】本発明検査・測定装置の第2の実施の形態を示
すもので、検査装置全体を概略的に示した斜視図であ
る。
【図5】図6と共に、電子銃ユニットの小型化を実現す
るための1つの手段である排気系コンダクタンスの改善
策を説明するための図であり、本図は従来の単数の導管
を示す。
【図6】改善策として、導管を複数にしたものを示す。
【図7】図8と共に、電子銃ユニットの小型化を実現す
るための1つの手段であるスキャニングコイルの改善策
を説明するための図であり、本図は走査領域が広い場合
の従来のスキャニングコイルを示す。
【図8】改善策として、走査領域を狭くした場合のスキ
ャニングコイルを示す。
【図9】図10と共に、電子銃ユニットの小型化を実現
するための1つの手段である対物レンズの改善策を説明
するための図であり、本図は開口率を大きくした従来の
対物レンズを示す。
【図10】改善策として、開口率を小さくした対物レン
ズを示す。
【図11】従来の電子ビームを用いた検査・測定装置の
全体を示す概略図である。
【符号の説明】
1…検査・測定装置、2…SEM検査ユニット(検査・
測定ユニット)、3…半導体ウェーハ(試料集合体)、
4…チップ(試料)、5…電子ビーム、6…2次電子、
7…電子銃ユニット、8…電子ビーム照射口、10…局
所真空手段、18、19、20…真空排気手段、26…
真空排気手段、1A…検査・測定装置、2A…SEM検
査ユニット、30…真空排気手段、31…配管、32…
画像表示手段、33…ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大川内 浩喜 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 阿部 哲夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 安芸 祐一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 武田 実 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4M106 AA01 BA02 CA38 DB05 DJ23 5C033 FF10 UU03 UU10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームを検査・測定対象物(以下、
    「試料」という。)に対して照射すると共に、該試料か
    らの2次電子を検出する電子銃ユニットと、電子銃ユニ
    ットの電子ビーム照射口側に設けられた局所真空手段と
    を備えた検査・測定ユニットを複数有する検査・測定装
    置であって、 複数の試料を有する試料集合体に対向するように配設す
    ると共に、上記各検査・測定ユニットを各試料に対応す
    るように配置したことを特徴とする検査・測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した検査・測定装置であ
    って、 試料集合体が半導体ウェーハであり、試料が半導体ウェ
    ーハの各チップであることを特徴とする検査・測定装
    置。
  3. 【請求項3】 電子ビームを試料に対して照射すると共
    に、該試料からの2次電子を検出する電子銃ユニット
    と、電子銃ユニットの電子ビーム照射口側に設けられた
    局所真空手段とを備えた検査・測定ユニットを有する検
    査・測定装置であって、 電子銃ユニット及び/又は局所真空手段の内部を高真空
    領域に形成する真空排気手段と、上記電子銃ユニットに
    より検出された2次電子に所定の信号処理を施して画像
    として表示する画像表示手段とを備え、 上記真空排気手段と電子銃ユニット及び/又は局所真空
    手段とをフレキシブルな配管にて接続し、 また、上記画像表示手段と電子銃ユニットとをケーブル
    にて接続したことを特徴とする検査・測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009503495A (ja) * 2005-07-30 2009-01-29 シーイービーティー・カンパニー・リミティッド マイクロカラムを用いた微細パターンおよび形状検査装置

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