JP2003217352A - 融着より線導体 - Google Patents

融着より線導体

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JP2003217352A
JP2003217352A JP2002009837A JP2002009837A JP2003217352A JP 2003217352 A JP2003217352 A JP 2003217352A JP 2002009837 A JP2002009837 A JP 2002009837A JP 2002009837 A JP2002009837 A JP 2002009837A JP 2003217352 A JP2003217352 A JP 2003217352A
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wire
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twisted
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Ryo Matsui
量 松井
Hitoshi Ueno
仁志 上野
Yuuki Yamamoto
勇揮 山本
Satoru Mano
哲 間野
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可とう性に優れ、端末がばらけにくい構造の
より線導体を提供することにある。 【解決手段】 錫めっきされた銅線あるいは錫めっきさ
れた銅合金線からなる素線51m,51a,51b…
を、同心構造に複数本より合わせたより線導体51にお
いて、より線導体51の外周に、長手方向に所定間隔L
で融着部2a,2bを設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として機器用電
線に使用され、銅線あるいは銅合金線をより合わせたよ
り線導体に係り、特に、より線導体に融着部を設けて端
末加工性の向上を図った融着より線導体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】機器用電線は、一般に、導体とその外周
を絶縁体で被覆したものであり、その端末がコネクタや
基板等に接続され、電子機器間の接続や電子機器内の配
線などに使用されている。機器用電線のコネクタや基板
等への接続方法としては、圧着、圧接、はんだ付け等の
方法が用いられる。
【0003】機器用電線の導体には、導電性、可とう性
が要求されるため、銅線あるいは銅合金線をより合わせ
たより線導体が使用されている。
【0004】従来のより線導体の一例として、図5に示
すように、錫めっきされた銅線あるいは錫めっきされた
銅合金線からなる素線51m,51a,51b…を、同
心構造に複数本より合わせたより線導体51がある。こ
のより線導体51は、その外周に絶縁体52が被覆され
た機器用電線50として使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題 】しかしながら、従来
のより線導体51は、素線51m,51a,51b…を
より合わせただけのものなので、より線導体51を用い
た機器用電線50の端末加工時、絶縁体52を剥離する
と、より線導体51の外層導体である素線51a,51
b…がばらけ易いという問題がある。ばらけた素線51
a,51b…のより直しは大変手間がかかるので、端末
加工時の作業効率が低下してしまう。
【0006】この不具合を防止するため、より線導体5
1の代わりに、単線導体や、より線導体51の外周を錫
めっきした一括錫コートより線導体などを使用すること
も考えられるが、この場合には、導体の可とう性が低下
するという問題がある。
【0007】そこで、本発明の目的は、可とう性に優
れ、端末がばらけにくい構造のより線導体を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために創案されたものであり、請求項1の発明は、
錫めっきされた銅線あるいは錫めっきされた銅合金線か
らなる素線を、同心構造に複数本より合わせたより線導
体において、より線導体の外周に、長手方向に所定間隔
で融着部を設けた融着より線導体である。
【0009】請求項2の発明は、錫めっきされた銅線あ
るいは錫めっきされた銅合金線からなる素線を、集合構
造に複数本より合わせたより線導体において、より線導
体の外周に、長手方向に所定間隔で融着部を設けた融着
より線導体である。
【0010】請求項3の発明は、素線径が40μm以下
である請求項1または2記載の融着より線導体である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施の形態を
添付図面にしたがって説明する。
【0012】図1は、本発明の好適実施の形態である融
着より線導体の側面概略図を示したものである。図2
は、図1のI-I 線断面図である。
【0013】図1および図2に示すように、本発明に係
る融着より線導体1は、主として機器用電線に使用され
る同心構造のより線導体であり、中心に錫めっきされた
銅線あるいは銅合金線からなる素線51mを1本配置
し、素線51mの外周に、錫めっきされた銅線あるいは
錫めっきされた銅合金線からなる素線51a,51b…
を複数本(図2では6本)より合わせてより線導体51
を構成し、そのより線導体51の外周の一部に、より線
導体51の長手方向に沿って所定間隔Lで規則的に融着
部2a,2bを設けたものである。
【0014】同心構造とは、素線1本ないし数本を中心
とし、その外周に、層をなすように複数本の素線を同心
状により合わせた構造をいう。すなわち、より線導体5
1の場合には、素線51m以外の素線51a,51b…
がより合わせられている。
【0015】本実施の形態では、より線導体51が7本
の素線からなっているので、より線導体51の外周の一
部に融着部2a,2bを設けた例で説明するが、より線
導体が十数本以上の素線からなる場合には、より線導体
の外周の一部だけではなく、より線導体の外周に、略リ
ング状の融着部を設けるようにしてもよい。略リング状
の融着部を設けた場合には、ばらけやすい外層導体であ
る素線51a,51b…をより確実に固定することがで
きる。
【0016】融着部2a,2bは、例えば、素線51
a,51b…が、錫めっきされた銅線あるいは錫めっき
された銅合金線からなっているので、より線導体51の
外周の一部を加熱して形成すればよい。
【0017】融着部2a,2bとしては、例えば、より
線導体51の外周の一部を、錫系はんだを用いてはんだ
付けして形成するようにしてもよい。錫系はんだとして
は、例えば、Sn−Biはんだ、Sn−Agはんだ、S
n−Inはんだなどの鉛フリーはんだを用いることがで
きる。
【0018】融着部2a,2bの間隔Lは、より線導体
51の外径をD、各素線51m,51a,51b…の素
線径をdとしたとき、数1の範囲が望ましい。
【0019】
【数1】
【0020】その理由は、間隔Lが(D−d)×10以
下の場合には、従来技術で説明した一括錫コートより線
導体と同様に、融着より線導体1の可とう性が劣るから
である。また、間隔Lが5×{(D−d)×10}以上
の場合には、図5で説明した従来のより線導体51と同
様に、端末がばらける可能性があるからである。
【0021】銅線としては、例えば、硬銅線を使用して
いる。銅合金線としては、銀入り銅線、クロム銅線、ジ
ルコニウム銅線、錫入り銅線などを使用することができ
る。
【0022】各素線51m,51a,51b…の素線径
dは、40μm以下である。素線径dを40μm以下に
限定しているのは、素線径が40μm以下の導体をより
合わせたより線導体には、硬銅線を使用したものが多
く、軟銅線を使用したものよりも素線がばらけ易いため
である。
【0023】また、各素線51m,51a,51b…を
錫めっき銅線あるいは錫めっき銅合金線に限定したの
は、はんだ付け性が良好であること、錫の融点は銀、ニ
ッケル等の金属に比べて低く、融着部2a,2bを形成
する際の加熱が容易なためである。
【0024】この融着より線導体1は、例えば、図3に
示すように、融着より線導体1の外周に、絶縁体52を
押し出し被覆した機器用電線30として使用される。
【0025】次に、本発明に係る融着より線導体1を用
いた機器用電線30と、図5で説明した従来のより線導
体51を用いた機器用電線50との、素線51a,51
b…のばらけ性を評価する。
【0026】機器用電線30、50共に、各素線51
m,51a,51b…には、素線径dが30μmの硬銅
線を使用した。融着より線導体1の融着部2a,2bの
間隔Lは、より線導体51の外径Dが90μmであるの
で、数1より、600μm<L<3000μmの範囲と
なるようにした。
【0027】各機器用電線30、50について、端末か
ら絶縁体52を長さ10mm剥離した際のばらけ性を評
価した結果、本発明に係る融着より線導体1を用いた機
器用電線30からは端末のばらけは認められなかった
が、従来のより線導体51を用いた機器用電線50から
は端末のばらけが確認された。
【0028】また、機器用電線30の可とう性は、機器
用電線50と同等であった。融着より線導体1自体の可
とう性も、より線導体51の可とう性と同等であり、単
線導体や一括錫コートより線導体に比べて非常に良好で
あった。
【0029】このように、本発明に係る融着より線導体
1は、より線導体51の外周の一部に、より線導体51
の長手方向に沿って所定間隔Lで規則的に融着部2a,
2bを設けることにより、より線導体51の柔軟性を保
ちつつ、ばらけやすい外層導体である素線51a,51
b…を固定しているので、より線導体端末のばらけが防
止できるようになって端末加工時の作業効率が向上し、
しかも、単線導体や一括錫コートより線導体に比べて可
とう性が良好である。
【0030】次に、第2の実施の形態を説明する。
【0031】図4は、本発明の第2の実施の形態である
融着より線導体41を用いた機器用電線40の断面図を
示したものである。
【0032】図4に示すように、融着より線導体41
は、主として機器用電線に使用される集合構造のより線
導体であり、錫めっきされた銅線あるいは錫めっきされ
た銅合金線からなる素線51a,51b…を複数本(図
4では7本)より合わせてより線導体42を構成し、そ
のより線導体42の外周の一部に、より線導体42の長
手方向に沿って所定間隔で規則的に融着部2a,2bを
設けたものである。この所定間隔は、図1および数1で
説明した所定間隔Lである。融着より線導体41は、例
えば、融着より線導体41の外周に、絶縁体52を押し
出し被覆した機器用電線40として使用される。
【0033】集合構造とは、複数本の素線をひとまとめ
にして同方向により合わせた構造をいう。集合構造で
は、同心構造と異なり、各素線は層をなしていない。す
なわち、より線導体42の場合には、すべての素線51
a,51b…がより合わせられている。集合構造のより
線導体は、同心構造のより線導体に比べると、可とう性
がよいという特徴がある。
【0034】この融着より線導体41も、図1および図
2で説明した融着より線導体1と同様、融着部2a,2
bにより、より線導体42の柔軟性を保ちつつ、ばらけ
やすい素線51a,51b…を固定しているので、より
線導体端末のばらけが防止できるようになって端末加工
時の作業効率が向上し、しかも、単線導体や一括錫コー
トより線導体に比べて可とう性が良好である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0036】(1)より線導体端末のばらけが防止でき
るようになり、端末加工時の作業効率が向上する。
【0037】(2)可とう性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態を示す側面概略図であ
る。
【図2】図1のI-I 線断面図である。
【図3】図1に示した同心構造の融着より線導体を用い
た機器用電線の一例を示す断面図である。
【図4】本発明に係る集合構造の融着より線導体を用い
た機器用電線の一例を示す断面図である。
【図5】従来のより線導体を用いた機器用電線の一例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 融着より線導体 2a,2b 融着部 51 より線導体 51m,51a,51b… 素線 L(融着部の)間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 勇揮 東京都千代田区大手町一丁目6番1号 日 立電線株式会社内 (72)発明者 間野 哲 東京都千代田区大手町一丁目6番1号 日 立電線株式会社内 Fターム(参考) 5G307 EA01 EB02 EF10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錫めっきされた銅線あるいは錫めっきさ
    れた銅合金線からなる素線を、同心構造に複数本より合
    わせたより線導体において、より線導体の外周に、長手
    方向に所定間隔で融着部を設けたことを特徴とする融着
    より線導体。
  2. 【請求項2】 錫めっきされた銅線あるいは錫めっきさ
    れた銅合金線からなる素線を、集合構造に複数本より合
    わせたより線導体において、より線導体の外周に、長手
    方向に所定間隔で融着部を設けたことを特徴とする融着
    より線導体。
  3. 【請求項3】 素線径が40μm以下である請求項1ま
    たは2記載の融着より線導体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009193966A (ja) * 2003-07-15 2009-08-27 Hitachi Cable Ltd 平角導体及びそれを用いたリード線

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009193966A (ja) * 2003-07-15 2009-08-27 Hitachi Cable Ltd 平角導体及びそれを用いたリード線

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