JP2003215961A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2003215961A
JP2003215961A JP2002009459A JP2002009459A JP2003215961A JP 2003215961 A JP2003215961 A JP 2003215961A JP 2002009459 A JP2002009459 A JP 2002009459A JP 2002009459 A JP2002009459 A JP 2002009459A JP 2003215961 A JP2003215961 A JP 2003215961A
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roller
heat
medium
fixing
temperature
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JP2002009459A
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Yoshitatsu Okiyama
義▲龍▼ 沖山
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒートローラ表面のゴム層における媒体通過部
と媒体非通過部との温度を均一にして、該媒体非通過部
に配設された温度検出手段によって、前記媒体通過部の
ゴム層の温度を直接に、かつ、安定的に検出することが
できるようにする。 【解決手段】弾性層11aを備え、媒体に当接する定着
手段と、該定着手段に接触させられ、前記媒体を挟持す
る加圧手段と、前記定着手段の表面に当接し、該定着手
段の表面における熱を拡散させる熱拡散部材とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定着装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー電子写真方式の画像形成装
置の定着装置においては、カラートナーの十分な溶融性
及びトナー散りを防止するために、一般的に、芯(し
ん)金の表面に紙等の媒体のトナー付着面に接触して定
着を行うゴム層を有するヒートローラを回転自在に配設
している。そして、該ヒートローラは、中空で内部にハ
ロゲンランプを備え、該ハロゲンランプの発熱によって
内部からヒートローラの芯金を通してゴム層を加熱し、
該ゴム層の熱によって前記媒体上のトナーを溶融するよ
うになっている。
【0003】ここで、前記芯金は、表面のゴム層に均一
に熱を伝導させるために、一般的に、熱伝導率の高いア
ルミニウム合金等から成る。また、安定的な定着性を得
ることができるように、前記芯金の熱容量を大きくして
前記ゴム層の温度を抑制する必要があるので、前記芯金
は肉厚が2〔mm〕程度の円筒体として構成される。
【0004】そして、前記定着装置においては、前記ハ
ロゲンランプへ通電することによって芯金を通してヒー
トローラ表面のゴム層を、媒体上のトナーを溶解するこ
とができるように、所定の温度になるまで加熱する。こ
のようにして、前記ヒートローラ表面のゴム層が前記所
定の温度になると、前記定着装置を備える画像形成装置
においては、印刷が開始される。
【0005】すると、表面にトナー像が形成された前記
媒体は 前記ヒートローラに対向するように配設された
バックアップローラによって、前記表面が前記ヒートロ
ーラのゴム層に押し付けられながら搬送される。これに
より、前記トナー像を構成するトナーが前記ゴム層の熱
によって溶融して、媒体に定着する。そして、トナー像
が定着して画像が形成された前記媒体は、画像形成装置
の外に排出される。
【0006】この時、ヒートローラ表面のゴム層の温度
は、前記ヒートローラ表面に当接する温度検出手段によ
って検出され、前記温度に基づいて、ヒートローラ内部
の熱源であるハロゲンランプの通電・非通電の制御が行
われる。これにより、前記ヒートローラ表面のゴム層の
温度をトナーの定着に適した温度に制御して、定着を連
続的に行うようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の定着装置において、温度検出手段は、ヒートローラ
表面に当接する部分が汚れると検出性能が低下するの
で、媒体が通過せずトナー等が付着することのない部分
に配設されている。このため、前記温度検出手段は、媒
体に接触する部分のヒートローラ表面のゴム層の温度を
直接に検出することができない。したがって、ヒートロ
ーラ表面のゴム層の温度を適切に制御することができな
くなってしまう。
【0008】通常、ヒートローラ表面のゴム層は熱伝導
率が低いので、媒体が通過する部分、すなわち、媒体通
過部と該媒体通過部の外側の媒体が通過しない部分、す
なわち、媒体非通過部との間に温度差が生じてしまう。
この場合、前記媒体通過部は、媒体によって熱が奪われ
るので、温度が低下するが、前記媒体非通過部は、熱が
奪われないので、温度が低下しない。しかも、ゴム層の
熱伝導率が低く、高温の媒体非通過部から低温の媒体通
過部へ熱が流れない。そのため、媒体通過部において
は、ゴム層の内側の芯金から供給される熱量と媒体によ
って奪われる熱量とが平衡した状態で、低温になってい
る。一方、媒体非通過部においては、ゴム層の内側の芯
金から供給される熱量と周囲の空気によって奪われる熱
量とが平衡した状態で、高温になっている。このよう
に、前記媒体通過部と媒体非通過部との間で温度差が生
じているので、媒体非通過部に配設されている前記温度
検出手段は、媒体に接触する部分、すなわち、媒体通過
部のヒートローラ表面のゴム層の温度を直接に検出する
ことができない。
【0009】もっとも、前記温度検出手段を媒体通過部
に配設すれば、媒体に接触する部分のヒートローラ表面
のゴム層の温度を直接に検出することはできるが、この
場合、媒体からの紙粉・含有成分や媒体上のトナーの一
部がゴム層上に移動し、温度検出手段とゴム層との間に
前記紙粉・含有成分やトナーが蓄積して熱伝導を妨げた
り、温度検出手段とゴム層との間に隙(すき)間が空い
たりしてしまう。そのため、前記温度検出手段は媒体通
過部のヒートローラ表面のゴム層の温度を安定的に検出
することができなくなってしまう。
【0010】本発明は、前記従来の定着装置の問題点を
解決して、ヒートローラ表面のゴム層における媒体通過
部と媒体非通過部との温度を均一にして、該媒体非通過
部に配設された温度検出手段によって、前記媒体通過部
のゴム層の温度を直接に、かつ、安定的に検出すること
ができる定着装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の定
着装置においては、弾性層を備え、媒体に当接する定着
手段と、該定着手段に接触させられ、前記媒体を挟持す
る加圧手段と、前記定着手段の表面に当接し、該定着手
段の表面における熱を拡散させる熱拡散部材とを有す
る。
【0012】本発明の他の定着装置においては、内部が
中空な金属製の芯金及び該芯金表面の弾性層を備え、媒
体上のトナー像に当接する定着ローラと、該定着ローラ
の内部に配設された熱源と、前記定着ローラに接触させ
られ、前記媒体を挟持する加圧ローラと、前記定着ロー
ラの表面に当接し、該定着ローラの表面における熱を拡
散させる熱拡散ローラとを有する。
【0013】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、前記熱拡散ローラは、所定の定着温度で液化及び
気化を可逆的に起こす熱媒が内部に減圧密封されたヒー
トパイプである。
【0014】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、前記定着ローラは駆動力が伝達される駆動伝達手
段を備え、前記熱拡散ローラは、周速検出手段によって
周速を検出するための被検出手段が設けられている。
【0015】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、前記熱拡散ローラは駆動力が伝達される駆動伝達
手段を備える。
【0016】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、温度検出手段が、前記定着ローラにおける媒体通
過部の外側で、かつ、前記熱拡散ローラとの当接部の下
流側で前記媒体との当接部の上流側に配設される。
【0017】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、前記熱拡散ローラは両端部の肉厚よりも中央部の
肉厚が厚い金属製中空部材から成り、前記定着ローラに
当接する。
【0018】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、前記熱拡散ローラは両端部に断熱部材を備える。
【0019】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、前記熱拡散ローラの長手方向に延在し、前記定着
ローラ側に開口し、前記熱拡散ローラの外周を覆う熱輻
(ふく)射手段を有する。
【0020】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、前記熱輻射手段は、前記熱拡散ローラの回転軸方
向と平行な軸を中心として回転する。
【0021】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、前記熱拡散ローラの中空部に送風する送風手段を
有する。
【0022】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、前記熱拡散ローラの表面は定着ローラの表面より
離型性が低い材料から成り、前記熱拡散ローラの表面に
当接するクリーニング手段を有する。
【0023】本発明の更に他の定着装置においては、さ
らに、前記クリーニング手段は刀状弾性体である。
【0024】本発明の定着装置制御方法においては、定
着ローラに当接された熱拡散ローラの周速を検出し、該
周速が所定の速度になるように、前記定着ローラを駆動
する駆動源を制御する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】図1は本発明の第1の実施の形態における
定着装置の概略図、図2は本発明の第1の実施の形態に
おける画像形成装置の概略図、図3は本発明の第1の実
施の形態における定着装置の正面図、図4は本発明の第
1の実施の形態における定着装置の制御部の動作を示す
ブロック図である。
【0027】図において、10は定着装置、11は紙等
の媒体14の表面の未定着トナー像を加熱定着するため
の定着手段として使用される定着ローラとしてのヒート
ローラである。該ヒートローラ11は、金属製の芯金1
1bの表面に、前記媒体14上の未定着トナー像に当接
して定着を行うゴム等から成る弾性層11aを有する。
そして、該ヒートローラ11は、中空円筒形状を有し、
内部に熱源としてのハロゲンランプ12を備え、該ハロ
ゲンランプ12の発熱によって内部から芯金11bを通
して弾性層11aを加熱し、該弾性層11aの熱によっ
て前記媒体14上のトナーを溶融するようになってい
る。
【0028】ここで、前記芯金11bは、該芯金11b
の表面の弾性層11aに均一に熱を伝導させるために、
一般的に、熱伝導率の高いアルミニウム合金等から成
る。また、安定的な定着性を得ることができるように、
前記芯金11bの熱容量を大きくして前記弾性層11a
の温度変動を抑制する必要があるので、前記芯金11b
は肉厚が2〔mm〕程度の円筒体として構成される。
【0029】また、13は加圧手段として使用される加
圧ローラとしてのバックアップローラであり、バネ部材
等の付勢手段を備える図示されない押圧手段によって前
記ヒートローラ11に付勢圧接される、すなわち、押し
付けられる。そして、前記媒体14は、前記ヒートロー
ラ11とバックアップローラ13とによって挟持加圧さ
れる。なお、該バックアップローラ13も、一般的に、
表面にゴム等から成る弾性層を有する。
【0030】ここで、前記ヒートローラ11を回転させ
るための駆動力が伝達される歯車等の駆動伝達手段15
が、図3に示されるように、ヒートローラ11の一端に
一体的に形成されている。また、該ヒートローラ11の
表面に付着したトナー及び紙粉・含有成分を清掃するた
め、ローラ等から成るクリーニング手段としてのクリー
ニング部材16が、バネ部材等から成る付勢手段17に
よって、前記ヒートローラ11に当接するように配設さ
れる。
【0031】また、前記ヒートローラ11には、該ヒー
トローラ11表面の弾性層11aの温度を検出する温度
検出手段22が配設されている。ここで、該温度検出手
段22は、図3に示されるように、媒体14と接触する
媒体通過部の外側に位置し、媒体14が通過しない部
分、すなわち、媒体非通過部の表面に接触しており、該
媒体非通過部のヒートローラ11表面の弾性層11aの
温度を検出する。そして、制御部34は、図4に示され
るように、前記温度検出手段22の検出した温度に基づ
いて前記ハロゲンランプ12の通電・非通電を制御する
ことによって、前記ヒートローラ11表面の弾性層11
aを所定の定着温度に保つように制御する。なお、該定
着温度は、媒体14上のトナーを溶解することができる
ような前記弾性層11aと同じ温度である。
【0032】さらに、前記ヒートローラ11の表面に
は、熱拡散部材としての熱拡散ローラ19が当接されて
いる。該熱拡散ローラ19は、図3に示されるように、
前記ヒートローラ11とほぼ等しい長さ寸法を有し、か
つ、該ヒートローラ11と平行に配設される。そして、
前記熱拡散ローラ19は、熱伝導率が高いアルミニウム
合金等から成る金属製のローラであり、バネ部材等の付
勢手段18によって、ヒートローラ11表面の弾性層1
1aに押し付けられている。これにより、前記ヒートロ
ーラ11表面の弾性層11aにおける高温部分の熱を前
記弾性層11aにおける低温部分に拡散する、すなわ
ち、弾性層11a表面の熱分布のばらつきを拡散させる
ことができる。
【0033】また、前記熱拡散ローラ19の表面に付着
したトナー及び紙粉・含有成分を清掃するため、ローラ
等から成るクリーニング手段としてのクリーニング部材
21が、バネ部材等から成る付勢手段20によって、前
記熱拡散ローラ19に当接するように配設される。
【0034】なお、図2に示されるように、本実施の形
態における画像形成装置は、カラー画像を形成する電子
写真方式の画像形成装置であり、媒体14の搬送経路に
沿って、4つの画像形成手段27が配設される。そし
て、該画像形成手段27は、それぞれ、イエロー、マゼ
ンタ、シアン及びブラックの各色のトナー画像を形成し
前記媒体14上に転写するようになっている。また、前
記画像形成装置において、24は媒体14を繰り出す給
紙ローラであり、前記媒体14を1枚ずつ分離する分離
機構25が前記給紙ローラ24に当接して配設される。
そして、給紙ローラ24及び分離機構25によって1枚
ずつ分離して繰り出された媒体14を画像形成手段27
に送り込む送りローラ26が配設される。
【0035】ここで、前記媒体14が、ローラやベルト
によって搬送経路を搬送されると、4つの画像形成手段
27にそれぞれ対向して配設されたローラ等から成る転
写手段28によって、前記各色のトナー画像が前記媒体
14上に転写されるようになっている。そして、トナー
画像が転写された媒体14は、定着装置10に搬入さ
れ、バックアップローラ13によって、前記表面がヒー
トローラ11の弾性層11aに押し付けられながら搬送
される。これにより、前記トナー像を構成するトナーが
前記弾性層11aの熱によって溶融して、媒体14上に
定着する。そして、トナー像が定着して画像が形成され
た前記媒体14は、画像形成装置の排出部に排出され
る。
【0036】次に、前記構成の定着装置10の動作につ
いて説明する。
【0037】まず、画像形成装置に印刷起動信号が入力
されると、図示されない駆動源によって給紙ローラ24
を給紙方向に回転させ、媒体14が分離機構25によっ
て1枚ずつ分離して繰り出され、送りローラ26に到達
する。そして、該送りローラ26に媒体14が当接する
と、前記給紙ローラ24は停止し、送りローラ26が図
示されない駆動源によって駆動され、媒体14が搬送経
路に沿って4つの画像形成手段27に順次供給される。
【0038】続いて、それぞれの画像形成手段27によ
って形成された各色のトナー像は、それぞれの転写手段
28によって媒体14上に転写される。そして、各色の
トナー像が表面に転写された媒体14は定着装置10に
搬入される。該定着装置10において、図示されない駆
動源からの駆動力が駆動伝達手段15に伝達され、ヒー
トローラ11が回転させられる。すると、該ヒートロー
ラ11に押圧されているバックアップローラ13に前記
ヒートローラ11の回転が伝達され、前記バックアップ
ローラ13も回転させられる。
【0039】次に、定着装置10に搬入された前記媒体
14は、前記ヒートローラ11及びバックアップローラ
13の間に送り込まれ、回転する前記ヒートローラ11
及びバックアップローラ13によって両面から挟持され
て搬送される。ここで、前記媒体14は、トナー画像が
転写された表面が前記バックアップローラ13によって
ヒートローラ11の弾性層11aに押し付けられた状態
で搬送される。そのため、前記媒体14上の、前記トナ
ー像を構成するトナーが、ヒートローラ11の回転に伴
い、前記弾性層11aの熱によって連続的に溶融する。
溶融したトナーは、前記媒体14上に付着して定着す
る。これにより、定着画像が形成される。なお、前記ト
ナーが定着された媒体14は、画像形成装置の排出部に
排出される。
【0040】この時、媒体14が通過すると、前記ヒー
トローラ11の媒体通過部における弾性層11aの表面
部分から媒体14に移行する熱量が奪われ、前記弾性層
11aの表面部分の温度が低下する。ここで、前記ヒー
トローラ11の芯金11bは、ハロゲンランプ12から
熱を受け、該熱を弾性層11aに伝導するが、ゴム等か
ら成る弾性層11aの熱伝導率が低いので、前記芯金1
1bから伝導された熱は弾性層11aの表面部分にまで
速やかに伝導しない。そのため、前記媒体通過部におけ
る弾性層11aの表面部分の温度は低下したままとな
る。一方、前記ヒートローラ11の媒体非通過部におけ
る弾性層11aからは媒体14に移行する熱量が奪われ
ることがないので、前記弾性層11aの温度が低下しな
い。
【0041】したがって、媒体14が通過した直後の位
置(図1におけるc)での弾性層11aの表面部分の温
度分布は、図3における、線Cで示されるようになる。
すなわち、媒体通過部における弾性層11aの表面部分
の温度は低く、媒体非通過部における弾性層11aの表
面部分の温度は高くなっている。
【0042】しかし、本実施の形態においては、前記ヒ
ートローラ11の表面に熱拡散ローラ19が当接されて
いる。そして、該熱拡散ローラ19は熱伝導率が高いの
で、前記ヒートローラ11の表面に当接する直前の位置
(図1におけるa)での熱拡散ローラ19の表面部分の
温度分布は、図3において、線Aで示されるようにな
る。すなわち、熱拡散ローラ19の表面部分の温度は、
全ての範囲において、前記ヒートローラ11全体におけ
る弾性層11aの表面部分の平均温度に等しく、かつ、
一定である。
【0043】このような、温度分布の状態にある弾性層
11aと熱拡散ローラ19とが当接する場合、図3に示
されるように、媒体通過部においては、弾性層11aの
表面部分の温度が熱拡散ローラ19の表面部分の温度よ
り低く、媒体非通過部においては、弾性層11aの表面
部分の温度が熱拡散ローラ19の表面部分の温度より高
くなっている。そのため、前記弾性層11aと熱拡散ロ
ーラ19とが当接すると、媒体通過部においては、熱拡
散ローラ19の表面部分から弾性層11aの表面部分に
熱が伝導され、該弾性層11aの表面部分の温度が上昇
する。一方、媒体非通過部においては、弾性層11aの
表面部分から熱拡散ローラ19の表面部分に熱が伝導さ
れ、該弾性層11aの表面部分の温度が低下する。
【0044】したがって、熱拡散ローラ19に当接した
後の位置(図1におけるb)での弾性層11aの表面部
分の温度分布は、図3において、点線Bで示されるよう
になる。すなわち、前記ヒートローラ11全体における
弾性層11aの表面部分の平均温度に近似した温度とな
り、かつ、一定に近い状態になる。
【0045】そして、図1に示されるように、温度検出
手段22は前記熱拡散ローラ19に当接した後の位置
(図1におけるbに近い位置)での弾性層11aの表面
部分の温度を検出する。そのため、前記温度検出手段2
2が検出する温度は、媒体非通過部における弾性層11
aの表面部分の温度であるが、実質的に媒体通過部にお
ける弾性層11aの表面部分の温度に等しいと言える。
【0046】したがって、図示されない制御装置は、前
記温度検出手段22の検出した、実質的に媒体通過部に
おける弾性層11aの表面部分の温度に等しい温度に基
づいて、弾性層11aの表面部分の温度が所定の温度を
維持するように、前記ハロゲンランプ12の通電・非通
電を制御するので、前記ヒートローラ11の媒体通過部
における弾性層11aの表面部分の温度を適切に制御す
ることができる。
【0047】また、熱拡散ローラ19の表面に付着した
トナーや紙粉・含有成分は、該熱拡散ローラ19に当接
するクリーニング部材21によって除去される。さら
に、ヒートローラ11表面に付着したトナーや紙粉・含
有成分も該ヒートローラ11に当接するクリーニング部
材16によって除去される。
【0048】このように、本実施の形態においては、熱
伝導率が高い熱拡散ローラ19をヒートローラ11の表
面に当接させて配設し、媒体非通過部における弾性層1
1aの表面部分の熱を媒体通過部における弾性層11a
の表面部分に伝導することによって、ヒートローラ11
全体における弾性層11aの表面部分の温度を均一にす
ることができる。
【0049】そのため、媒体非通過部に配設された温度
検出手段22が、該媒体非通過部における弾性層11a
の表面部分の温度を検出することによって、実質的に媒
体通過部における弾性層11aの表面部分の温度を検出
することができる。したがって、制御部34は、前記温
度検出手段22の検出した温度に基づいて、前記ハロゲ
ンランプ12の通電・非通電を制御することにより、ヒ
ートローラ11の媒体通過部における弾性層11aの表
面部分の温度を適切に制御することができる。これによ
り、前記ヒートローラ11表面の弾性層11aの表面部
分の温度をトナーの定着に最適な温度に制御して、定着
を安定して連続的に行うことができる。
【0050】また、媒体通過部と媒体非通過部とにおけ
るヒートローラ11表面の温度がほぼ均一になるように
しているので、ハロゲンランプ12からヒートローラ1
1に供給される熱を効率的に使用することができる。
【0051】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有する
ものについては、同じ符号を付与することによってその
説明を省略する。
【0052】図5は本発明の第2の実施の形態における
定着装置の正面図、図6は本発明の第2の実施の形態に
おける定着装置の概略図である。
【0053】本実施の形態において、熱拡散ローラ19
の一端には、図5に示されるように、該熱拡散ローラ1
9を回転させるための駆動力が伝達される歯車等の駆動
伝達手段30が一体的に形成されている。また、前記熱
拡散ローラ19は、バネ部材等の付勢手段18によって
ヒートローラ11に押し付けられている。そして、図示
されない駆動源からの駆動力が駆動伝達手段30に伝達
され、熱拡散ローラ19が回転させられる。すると、該
熱拡散ローラ19が押圧されているヒートローラ11に
前記熱拡散ローラ19の回転が伝達され、前記ヒートロ
ーラ11も回転させられるようになっている。
【0054】ここで、前記ヒートローラ11は、内部に
ハロゲンランプ12を備える中空円筒形状の金属製の芯
金11bを有し、該芯金11bの表面には弾性層11a
が形成されている。なお、一般的に、ヒートローラ11
の直径は35〔mm〕程度であり、芯金11bの直径は
33〔mm〕であり、表面の弾性層11aの厚さは1
〔mm〕程度である。
【0055】また、熱拡散ローラ19は、線膨張係数が
小さく、熱伝導率が高い金属から成る。なお、前記熱拡
散ローラ19はヒートパイプから成るものであってもよ
い。この場合、該ヒートパイプ内には、定着温度付近で
液化及び気化を可逆的に起こす熱媒が減圧密封され、高
温部分で熱媒が気化することによって気化潜熱を吸収
し、低温部分で熱媒が液化することにより凝縮潜熱を放
出することによって、高温部分から低温部分へ効率的に
熱を伝達する。
【0056】次に、前記構成の定着装置の動作について
説明する。
【0057】まず、画像形成装置に印刷起動信号が入力
されると、ヒートローラ11の内部に配設されたハロゲ
ンランプ12が通電される。そして、図示されない駆動
源によって熱拡散ローラ19が回転させられると、該熱
拡散ローラ19が押圧されているヒートローラ11が熱
拡散ローラ19の回転に伴って回転する。すると、前記
ヒートローラ11に押圧されているバックアップローラ
13に前記ヒートローラ11の回転が伝達され、前記バ
ックアップローラ13も回転させられる。
【0058】一方、ヒートローラ11表面の弾性層11
aの表面部分が所定の温度になると、画像形成装置の給
紙ローラ24が図示されない駆動源によって回転駆動さ
れ、媒体14を給紙カセットから繰り出し、媒体14の
先端が図示されない検知手段によって検知されてから所
定量の媒体14の先端が送りローラ26に当接するまで
媒体14を搬送する。
【0059】次に、送りローラ26が図示されない駆動
源によって駆動され、媒体14が搬送経路に沿って4つ
の画像形成手段27に順次供給される。続いて、それぞ
れの画像形成手段27によって形成された各色のトナー
像は、それぞれの転写手段28によって媒体14上に転
写される。そして、各色のトナー像が表面に転写された
媒体14は定着装置10に搬入される。
【0060】次に、定着装置10に搬入された前記媒体
14は、前記ヒートローラ11及びバックアップローラ
13の間に送り込まれ、回転する前記ヒートローラ11
及びバックアップローラ13によって両面から挟持され
て搬送される。ここで、前記媒体14は、トナー画像が
転写された表面が前記バックアップローラ13によって
ヒートローラ11表面の弾性層11aに押し付けられた
状態で、搬送される。そのため、前記媒体14上の、前
記トナー像を構成するトナーが、ヒートローラ11の回
転に伴い、前記弾性層11aの熱によって連続的に溶融
する。溶融したトナーは、前記媒体14上に付着して定
着する。これにより、定着画像が形成される。なお、前
記トナーが定着された媒体14は、画像形成装置の排出
部に排出される。
【0061】この時、媒体14が通過すると、前記ヒー
トローラ11の媒体通過部における弾性層11aの表面
部分から媒体14に移行する熱量が奪われ、前記弾性層
11aの表面部分の温度が低下する。しかし、前記ヒー
トローラ11の表面に熱拡散ローラ19が当接されてい
るので、該熱拡散ローラ19とヒートローラ11との当
接部の下流側においては、媒体非通過部における弾性層
11aの表面部分の熱を媒体通過部における弾性層11
aの表面部分に伝導することによって、ヒートローラ1
1全体における弾性層11aの表面部分の温度を均一に
する。そのため、媒体非通過部に配設された温度検出手
段22が、該媒体非通過部における弾性層11aの表面
部分の温度を検出することによって、実質的に媒体通過
部における弾性層11aの表面部分の温度を検出するこ
とができる。
【0062】ここで、前記熱拡散ローラ19は、熱伝導
率が高い金属から成り、しかも、線膨張係数が10-5
ーダーの小さな値である。そのため、前記熱拡散ローラ
19は、前記ヒートローラ11からの熱を受けても、半
径(又は直径)の寸法がほとんど変化せず、外周の長さ
寸法もほとんど変化しない。したがって、図示されない
駆動源によって前記熱拡散ローラ19が一定の回転速度
で回転させられると、該熱拡散ローラ19の周速は、表
面部分の温度に係わらず一定となる。
【0063】ところで、ヒートローラ11表面の弾性層
11aは、ゴム等から成り、線膨張係数が10-3オーダ
ーの大きな値である。そのため、温度が変化すると、弾
性層11aの寸法が変化し、弾性層11aの表面部分の
半径(又は直径)の寸法及び外周の長さ寸法が変化して
しまう。したがって、ヒートローラ11を一定の回転速
度で回転させても、該ヒートローラ11の外周、すなわ
ち、弾性層11aの表面部分の周速が変化してしまう。
【0064】これに対し、本実施の形態において、前記
ヒートローラ11は、その外周、すなわち、弾性層11
aの表面部分が熱拡散ローラ19の外周に押し付けら
れ、該熱拡散ローラ19の回転が伝達されて回転させら
れている。そのため、前記弾性層11aの表面部分の周
速は、前記熱拡散ローラ19の周速に等しく、弾性層1
1aの表面部分の温度に係わらず一定となる。したがっ
て、ヒートローラ11及びバックアップローラ13によ
って搬送される媒体14の搬送速度は、弾性層11aの
表面部分の温度に係わらず一定となる。
【0065】このように、本実施の形態においては、図
示されない駆動源によって熱拡散ローラ19を一定の回
転速度で回転させることによって、該熱拡散ローラ19
の外周に押し付けられたヒートローラ11を回転させる
ようになっている。この場合、前記熱拡散ローラ19
は、線膨張係数の小さい金属から成るので、温度変化に
係わらず周速が一定である。そのため、熱拡散ローラ1
9の回転が伝達されて回転させられる前記ヒートローラ
11の外周、すなわち、弾性層11aの表面部分の周速
も、温度変化に係わらず一定となる。したがって、媒体
14の搬送速度が弾性層11aの表面部分の温度に係わ
らず一定となり、前記媒体14は高精度で搬送される。
【0066】また、加工精度の点からみても、弾性体で
ある弾性層11aを加工するよりも、剛体である金属か
ら成る熱拡散ローラ19を加工する方が加工精度を高め
ることができるので、熱拡散ローラ19の周速の加工誤
差による変動を小さくすることができる。したがって、
媒体14の搬送速度のばらつきを小さくすることがで
き、媒体14を安定的に搬送することができる。
【0067】なお、本発明の発明者が、直径が35〔m
m〕のヒートローラ11と、直径が33〔mm〕の熱拡
散ローラ19とを有する定着装置に関して試算したとこ
ろ、弾性層11aの線膨張係数が熱拡散ローラ19の線
膨張係数の6倍程度となる。この場合、ヒートローラ1
1を一定の回転速度で回転させると、媒体14の搬送速
度のばらつきが大きくなり、媒体14を安定的に搬送す
ることができなくなる。これに対し、本実施の形態のよ
うに、駆動源によって熱拡散ローラ19を一定の回転速
度で回転させた場合には、弾性層11aの線膨張係数に
係わらず、ヒートローラ11の弾性層11aの表面部分
の温度が上昇しても、媒体14の搬送速度のばらつきが
なく、媒体14を安定的に搬送することができる。
【0068】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造
を有するものについては、同じ符号を付与することによ
ってその説明を省略する。
【0069】図7は本発明の第3の実施の形態における
定着装置の斜視図、図8は本発明の第3の実施の形態に
おける定着装置の制御部の動作を示すブロック図であ
る。
【0070】本実施の形態において、熱拡散ローラ19
の一端の表面には、図7に示されるように、周速検出用
の目盛としての所定ピッチの複数本の線31が印刷され
ている。なお、ヒートローラ11を回転させるための駆
動力が伝達される歯車等の駆動伝達手段15が、ヒート
ローラ11の一端に一体的に形成されている。そして、
前記熱拡散ローラ19は、図示されない押圧手段によっ
てヒートローラ11表面の弾性層11aに押し付けら
れ、前記ヒートローラ11の回転が伝達されて回転する
ようになっている。また、32は前記線31の数をカウ
ントして熱拡散ローラ19の周速を検出するための周速
検出手段である。
【0071】次に、前記構成の定着装置の動作について
説明する。
【0072】この場合、駆動源としてのヒートローラ駆
動源35からの駆動力が伝達されてヒートローラ11が
回転させられると、該ヒートローラ11の回転が伝達さ
れて、熱拡散ローラ19が回転する。すると、熱拡散ロ
ーラ19の外周に印刷された線31が周速検出手段32
によってカウントされ、検出信号としてのパルス信号3
3が制御部34に送信される。ここで、前記パルス信号
33における1つ1つのパルスは、1本1本の線31に
対応する。
【0073】続いて、前記制御部34の図示されない演
算部において、一定の時間内における前記パルス信号3
3中のパルス数をカウントし、熱拡散ローラ19の周速
を演算する。そして、前記制御部34は、演算された周
速の値、すなわち、検出値と、あらかじめ設定された所
定の値、すなわち、既定値とを比較し、前記検出値が既
定値に一致するように、ヒートローラ駆動源35の駆動
力を制御する。
【0074】また、ヒートローラ11の表面から熱拡散
ローラ19の表面に移行したトナー及び紙粉・含有成分
は、熱拡散ローラ19に当接して配設されたクリーニン
グ部材21によって除去される。そして、熱拡散ローラ
19は、再度、ヒートローラ11との当接部において、
媒体通過部におけるヒートローラ11の弾性層11aの
表面部分からの熱を媒体非通過部におけるヒートローラ
11の弾性層11aの表面部分へ伝導して、弾性層11
aの表面部分の熱を拡散する。
【0075】このように、本実施の形態においては、ヒ
ートローラ駆動源35からの駆動力が伝達されてヒート
ローラ11が回転させられると、該ヒートローラ11の
回転が伝達されて、熱拡散ローラ19が回転する。そし
て、該熱拡散ローラ19の周速を検出して、該周速があ
らかじめ設定された所定の値となるように、ヒートロー
ラ駆動源35を制御する。ここで、熱拡散ローラ19の
周速はヒートローラ11の周速と等しい。
【0076】したがって、該ヒートローラ11の外周の
周速を制御することができ、媒体14の搬送精度を高く
することができる。
【0077】なお、前記第3の実施の形態においては、
熱拡散ローラ19上に印刷された所定ピッチの複数本の
線31をカウントして、熱拡散ローラ19の周速を検出
するようになっているが、熱拡散ローラ19の端部に回
転速度検出用のエンコーダを配設し、その回転速度を検
出することもできる。また、ヒートローラ11に代え
て、表面に弾性層を有する定着ベルトを使用するベルト
式の定着装置にも適用することができる。
【0078】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明する。なお、第1〜3の実施の形態と同じ構造を有
するものについては、同じ符号を付与することによって
その説明を省略する。
【0079】図9は本発明の第4の実施の形態における
定着装置の正面図、図10は本発明の第4の実施の形態
における定着装置の断面図である。
【0080】本実施の形態においては、前記第1の実施
の形態における熱拡散ローラ19に代えて、厚肉中央部
を備える中空の熱拡散ローラ39が配設される。ここ
で、前記厚肉中央部は、最小幅の媒体より広い幅を有
し、かつ、肉厚が端部の肉厚より厚く形成される。な
お、前記熱拡散ローラ39は、図10に示されるよう
に、外筒と内筒とから成る二重構造として、該内筒によ
って前記厚肉中央部が構成されるようにしてもよい。
【0081】次に、前記構成の定着装置の動作について
説明する。
【0082】まず、画像形成装置に印刷起動信号が入力
されると、ヒートローラ11の内部に配設されたハロゲ
ンランプ12に通電され、前記ヒートローラ11が加熱
される。ここで、前記ハロゲンランプ12の放熱量は、
通常、端部よりも中央部のほうが多く、一方、前記ヒー
トローラ11から大気中への放熱量は、中央部よりも端
部のほうが多い。そのため、前記ヒートローラ11は、
端部より中央部のほうが温度が速く上昇する傾向にあ
る。しかし、本実施の形態において、前記ヒートローラ
11の外周に押し付けられている熱拡散ローラ39は、
厚肉中央部を備え、中央部の熱容量が端部よりも大きく
なっている。そのため、前記ヒートローラ11から熱拡
散ローラ39へ伝導される熱量は、中央部のほうが端部
より多くなる。したがって、前記ヒートローラ11は、
中央部の昇温が押さえられ、均一に温度が上昇する。
【0083】続いて、ヒートローラ11表面の弾性層1
1aの表面部分の温度が上昇して定着に必要な所定温度
になると、画像形成装置の給紙ローラ24が図示されな
い駆動源によって回転駆動され、媒体14を給紙カセッ
トから繰り出し、媒体14の先端が図示されない検知手
段によって検知されてから所定量の媒体14の先端が送
りローラ26に当接するまで媒体14を搬送する。
【0084】次に、送りローラ26が図示されない駆動
源によって駆動され、媒体14が搬送経路に沿って4つ
の画像形成手段27に順次供給される。続いて、それぞ
れの画像形成手段27によって形成された各色のトナー
像は、それぞれの転写手段28によって媒体14上に転
写される。そして、各色のトナー像が表面に転写された
媒体14は定着装置10に搬入される。
【0085】次に、該定着装置10に搬入された前記媒
体14は、前記ヒートローラ11及びバックアップロー
ラ13の間に送り込まれ、回転する前記ヒートローラ1
1及びバックアップローラ13によって両面から挟持さ
れて搬送される。ここで、前記媒体14は、トナー画像
が転写された表面が前記バックアップローラ13によっ
てヒートローラ11の弾性層11aに押し付けられた状
態で搬送される。そのため、前記媒体14上の、前記ト
ナー像を構成するトナーが、ヒートローラ11の回転に
伴い、前記弾性層11aの熱によって連続的に溶融す
る。溶融したトナーは、前記媒体14上に付着して定着
する。これにより、定着画像が形成される。なお、前記
トナーが定着された媒体14は、画像形成装置の排出部
に排出される。
【0086】この時、媒体14が通過すると、前記ヒー
トローラ11の媒体通過部における弾性層11aの表面
部分から媒体14に移行する熱量が奪われ、前記弾性層
11aの表面部分の温度が低下する。ここで、前記ヒー
トローラ11の芯金11bは、ハロゲンランプ12から
熱を受け、該熱を弾性層11aに伝導するが、ゴム等か
ら成る弾性層11aの熱伝導率が低いので、前記芯金1
1bから伝導された熱は弾性層11aの表面部分にまで
速やかに伝導しない。そのため、一般的に、ハロゲンラ
ンプ12が通電されてから弾性層11aの表面部分が昇
温するまでに時間を要するので、連続印字時において、
前記弾性層11aの表面部分の温度を一定温度に保つ温
度制御が難しく、温度のオーバーシュートやアンダーシ
ュートを起こしたりすることがある。しかし、本実施の
形態においては、前記ヒートローラ11の表面に熱拡散
ローラ39が当接されている。そのため、該熱拡散ロー
ラ39とヒートローラ11との当接部の下流側において
は、媒体非通過部における弾性層11aの表面部分の熱
を媒体通過部における弾性層11aの表面部分に伝導す
ることによって、ヒートローラ11全体における弾性層
11aの表面部分の温度を均一にする。とくに、熱拡散
ローラ39の厚肉中央部は肉厚が厚く熱容量があるの
で、連続印字時においても、ヒートローラ11に熱を安
定的に供給することができる。
【0087】さらに、前記熱拡散ローラ39は熱伝導の
高い材料で形成されているので、熱拡散ローラ39が1
周する間に、温度が高い媒体非通過部から温度が低い媒
体通過部に熱が伝導され、熱拡散ローラ39としてほぼ
同一の温度になる。そのため、該熱拡散ローラ39が当
接するヒートローラ11表面の弾性層11aの表面部分
は、熱拡散ローラ39との熱の授受によって温度がほぼ
均一になる。
【0088】これにより、前記熱拡散ローラ39及びヒ
ートローラ11表面の弾性層11aの表面部分の温度分
布は、図10における点線で示される状態から、実線で
示されるような状態になる。したがって、媒体非通過部
に配設された温度検出手段22は、実質的に媒体通過部
における弾性層11aの表面部分の温度を検出すること
ができる。
【0089】また、熱拡散ローラ39の外周に付着した
トナーや紙粉・含有成分は熱拡散ローラ39に当接する
クリーニング部材21によって除去される。さらに、ヒ
ートローラ11に付着したトナーや紙粉・含有成分もヒ
ートローラ11に当接するクリーニング部材16によっ
て除去される。
【0090】このように、本実施の形態においては、厚
肉中央部を備える熱拡散ローラ39をヒートローラ11
の表面に当接させて配設し、媒体非通過部における弾性
層11aの表面部分の熱を媒体通過部における弾性層1
1aの表面部分に伝導することによって、ヒートローラ
11全体における弾性層11aの表面部分の温度を均一
にするようになっている。
【0091】そのため、ヒートローラ11に当接する中
央部が端部より肉厚が厚く、熱伝導性が高い熱拡散ロー
ラ39を配設しているので、ヒートローラ11の表面は
熱拡散ローラ39との熱の授受によって、立ち上がり時
においても連続印字時においてもほぼ均一になる。さら
に、媒体非通過部に配設された温度検出手段22が、該
媒体非通過部における弾性層11aの表面部分の温度を
検出することによって、実質的に媒体通過部における弾
性層11aの表面部分の温度を検出することができる。
したがって、前記ヒートローラ11表面の弾性層11a
の表面部分の温度をトナーの定着に最適な温度に制御し
て、定着を安定的に、かつ、連続的に行うことができ
る。
【0092】また、媒体通過部と媒体非通過部とのヒー
トローラ11表面の温度がほぼ均一になるようにしてい
るので、ハロゲンランプ12からヒートローラ11に供
給される熱を効率的に使用することができる。
【0093】次に、本発明の第5の実施の形態について
説明する。なお、第1〜4の実施の形態と同じ構造を有
するものについては、同じ符号を付与することによって
その説明を省略する。
【0094】図11は本発明の第5の実施の形態におけ
る定着装置の断面図である。
【0095】本実施の形態においては、熱拡散ローラ4
9が、図に示されるように、両端部に熱伝達及び放熱を
防止する断熱部材49aを備えている点で前記第4の実
施の形態と相違する。なお、前述されたように、一般的
に、ヒートローラ11の直径は35〔mm〕程度であ
り、芯金11bの直径は33〔mm〕であり、表面の弾
性層11aの厚さは1〔mm〕程度である。
【0096】次に、前記構成の定着装置の動作について
説明する。
【0097】まず、画像形成装置に印刷起動信号が入力
されると、ヒートローラ11の内部に配設されたハロゲ
ンランプ12に通電され、前記ヒートローラ11が加熱
される。ここで、前記ハロゲンランプ12の放熱量は、
通常、端部よりも中央部のほうが多く、一方、前記ヒー
トローラ11から大気中への放熱量は、中央部よりも端
部のほうが多い。そのため、前記ヒートローラ11は、
端部より中央部のほうが温度が速く上昇する傾向にあ
る。しかし、本実施の形態において、前記ヒートローラ
11の外周に押し付けられている熱拡散ローラ49は、
厚肉中央部を備え、中央部の熱容量が端部よりも大きく
なっている。そのため、前記ヒートローラ11から熱拡
散ローラ49へ伝導される熱量は、中央部のほうが端部
より多くなる。したがって、前記ヒートローラ11は、
中央部の昇温が押さえられ、均一に温度が上昇する。
【0098】さらに、本実施の形態においては、熱拡散
ローラ49の端部に断熱部材49aが配設されているの
で、熱拡散ローラ49の端部の熱の放熱が押さえられ
る。したがって、前記熱拡散ローラ49は均一に蓄熱さ
れ、ヒートローラ11の表面を均一に昇温させる。
【0099】続いて、ヒートローラ11表面の弾性層1
1aの表面部分の温度が上昇して定着に必要な所定温度
になると、画像形成装置の給紙ローラ24が図示されな
い駆動源によって回転駆動され、媒体14を給紙カセッ
トから繰り出し、媒体14の先端が図示されない検知手
段によって検知されてから所定量の媒体14の先端が送
りローラ26に当接するまで媒体14を搬送する。
【0100】次に、送りローラ26が図示されない駆動
源によって駆動され、媒体14が搬送経路に沿って4つ
の画像形成手段27に順次供給される。続いて、それぞ
れの画像形成手段27によって形成された各色のトナー
像は、それぞれの転写手段28によって媒体14上に転
写される。そして、各色のトナー像が表面に転写された
媒体14は定着装置10に搬入される。
【0101】次に、定着装置10に搬入された前記媒体
14は、前記ヒートローラ11及びバックアップローラ
13の間に送り込まれ、回転する前記ヒートローラ11
及びバックアップローラ13によって両面から挟持され
て搬送される。ここで、前記媒体14は、トナー画像が
転写された表面が前記バックアップローラ13によって
ヒートローラ11の弾性層11aに押し付けられた状態
で、搬送される。そのため、前記媒体14上の、前記ト
ナー像を構成するトナーが、ヒートローラ11の回転に
伴い、前記弾性層11aの熱によって連続的に溶融す
る。溶融したトナーは、前記媒体14上に付着して定着
する。これにより、定着画像が形成される。なお、前記
トナーが定着された媒体14は、画像形成装置の排出部
に排出される。
【0102】この時、媒体14が通過すると、前記ヒー
トローラ11の媒体通過部における弾性層11aの表面
部分から媒体14に移行する熱量が奪われ、前記弾性層
11aの表面部分の温度が低下する。ここで、前記ヒー
トローラ11の芯金11bは、ハロゲンランプ12から
熱を受け、該熱を弾性層11aに伝導するが、ゴム等か
ら成る弾性層11aの熱伝導率が低いので、前記芯金1
1bから伝導された熱は弾性層11aの表面部分にまで
速やかに伝導しない。しかし、本実施の形態において
は、前記ヒートローラ11の表面に熱拡散ローラ49が
当接されている。そのため、熱拡散ローラ49とヒート
ローラ11との当接部の下流側においては、媒体非通過
部における弾性層11aの表面部分の熱を媒体通過部に
おける弾性層11aの表面部分に伝導することによっ
て、ヒートローラ11全体における弾性層11aの表面
部分の温度を均一にする。
【0103】これにより、前記熱拡散ローラ49及びヒ
ートローラ11表面の弾性層11aの表面部分の温度分
布は、図11における点線で示される状態から、実線で
示されるような状態になる。したがって、媒体非通過部
に配設された温度検出手段22は、実質的に媒体通過部
における弾性層11aの表面部分の温度を検出すること
ができる。
【0104】このように、本実施の形態においては、端
部に断熱部材49aが配設されている熱拡散ローラ49
をヒートローラ11に当接させて配設している。そのた
め、熱拡散ローラ49の端部の熱の放熱が押さえられる
ことによって、ヒートローラ11の温度を均一にするこ
とができるので、媒体非通過部でヒートローラ11に当
接する温度検出手段22によって媒体通過部のヒートロ
ーラ11の温度を検出することができる。また、媒体非
通過部のヒートローラ11に温度検出手段22を当接さ
せているので、経時的に安定的で定着に必要な温度を容
易に制御することができる。
【0105】次に、本発明の第6の実施の形態について
説明する。なお、第1〜5の実施の形態と同じ構造を有
するものについては、同じ符号を付与することによって
その説明を省略する。
【0106】図12は本発明の第6の実施の形態におけ
る定着装置の概略図である。
【0107】図において、ヒートローラ11は、芯金1
1bの表面に、前記媒体14のトナー付着面に接触して
定着を行うゴム等から成る弾性層11aを有する。そし
て、該ヒートローラ11は、中空円筒形状を有し、内部
に加熱手段としてのハロゲンランプ12を備え、該ハロ
ゲンランプ12の発熱によって内部から芯金11bを通
して弾性層11aを加熱し、該弾性層11aの熱によっ
て前記媒体14上のトナーを溶融するようになってい
る。
【0108】さらに、前記ヒートローラ11の表面に
は、熱拡散ローラ19が、図示されない押圧手段によっ
て当接されている。そして、前記熱拡散ローラ19は、
長手方向にわたってヒートローラ11側が開口した熱輻
射手段としての熱輻射ケース50に外周が覆われてい
る。ここで、該輻射ケース50は、ヒートローラ11の
軸方向と同一方向の軸を中心として開閉自在に形成され
ている。また、熱輻射ケース50の裏側には、放熱を防
止するために断熱部材51が配設されている。
【0109】なお、前述されたように、一般的に、ヒー
トローラ11の直径は35〔mm〕程度であり、芯金1
1bの直径は33〔mm〕であり、表面の弾性層11a
の厚さは1〔mm〕程度である。
【0110】次に、前記構成の定着装置の動作について
説明する。
【0111】まず、画像形成装置に印刷起動信号が入力
されると、ヒートローラ11の内部に配設されたハロゲ
ンランプ12が通電され、前記ヒートローラ11が加熱
される。すると、熱拡散ローラ19は、ヒートローラ1
1表面の弾性層11aから伝導される熱によって加熱さ
れて昇温する。この時、熱拡散ローラ19は熱輻射ケー
ス50に覆われているので、熱拡散ローラ19から輻射
される熱エネルギーは熱輻射ケース50で反射されて前
記熱拡散ローラ19に戻される。ここで、熱輻射ケース
50は、熱拡散ローラ19の長手方向に延在し、前記ヒ
ートローラ11側に開口し、前記熱拡散ローラ19の外
周を覆う。したがって、熱拡散ローラ19を効率的に昇
温させることができる。また、熱輻射ケース50の裏側
には断熱部材51が配設されているので、熱輻射ケース
50に伝わった熱は大気中に放熱することなく、熱輻射
ケース50内に蓄熱され、効率的に熱拡散ローラ19を
保温することができる。したがって、熱拡散ローラ19
は均一に蓄熱され、ヒートローラ11表面を均一に昇温
させる。
【0112】続いて、ヒートローラ11表面の弾性層1
1aの表面部分の温度が上昇して定着に必要な所定温度
になると、画像形成装置の給紙ローラ24が図示されな
い駆動源によって回転駆動され、媒体14を給紙カセッ
トから繰り出し、媒体14の先端が図示されない検知手
段によって検知されてから所定量の媒体14の先端が送
りローラ26に当接するまで媒体14を搬送する。
【0113】次に、送りローラ26が図示されない駆動
源によって駆動され、媒体14が搬送経路に沿って4つ
の画像形成手段27に順次供給される。続いて、それぞ
れの画像形成手段27によって形成された各色のトナー
像は、それぞれの転写手段28によって媒体14上に転
写される。そして、各色のトナー像が表面に転写された
媒体14は定着装置10に搬入される。
【0114】次に、定着装置10に搬入された前記媒体
14は、前記ヒートローラ11及びバックアップローラ
13の間に送り込まれ、回転する前記ヒートローラ11
及びバックアップローラ13によって両面から挟持され
て搬送される。ここで、前記媒体14は、トナー画像が
転写された表面が前記バックアップローラ13によって
ヒートローラ11の弾性層11aに押し付けられた状態
で搬送される。そのため、前記媒体14上の、前記トナ
ー像を構成するトナーが、ヒートローラ11の回転に伴
い、前記弾性層11aの熱によって連続的に溶融する。
溶融したトナーは、前記媒体14上に付着して定着す
る。これにより、定着画像が形成される。なお、前記ト
ナーが定着された媒体14は、画像形成装置の排出部に
排出される。
【0115】この時、媒体14が通過すると、前記ヒー
トローラ11の媒体通過部における弾性層11aの表面
部分から媒体14に移行する熱量が奪われ、前記弾性層
11aの表面部分の温度が低下する。ここで、前記ヒー
トローラ11の芯金11bは、ハロゲンランプ12から
熱を受け、該熱を弾性層11aに伝導するが、ゴム等か
ら成る弾性層11aの熱伝導率が低いので、前記芯金1
1bから伝導された熱は弾性層11aの表面部分にまで
速やかに伝導しない。しかし、本実施の形態において
は、前記ヒートローラ11の表面に熱拡散ローラ19が
当接されている。そのため、熱拡散ローラ19とヒート
ローラ11との当接部の下流側においては、媒体非通過
部における弾性層11aの表面部分の熱を媒体通過部に
おける弾性層11aの表面部分に伝導することによっ
て、ヒートローラ11全体における弾性層11aの表面
部分の温度を均一にする。
【0116】これにより、媒体非通過部に配設された温
度検出手段22は、実質的に媒体通過部における弾性層
11aの表面部分の温度を検出することができる。
【0117】また、媒体14の種類によっては、トナー
を溶融させて媒体14上に付着させて定着させるための
温度、すなわち、定着温度が異なる場合がある。そし
て、媒体14が定着温度の低い種類のものに変更された
時には、前記定着温度を低下させる必要がある。
【0118】次に、媒体14が定着温度の低い種類のも
のに変更された時の定着装置の動作について説明する。
【0119】図13は本発明の第6の実施の形態におけ
る熱輻射ケースの動作を示す図、図14は本発明の第6
の実施の形態における送風手段の動作を示す図、図15
は本発明の第6の実施の形態における定着装置の定着温
度を変更する動作を示すフローチャートである。
【0120】まず、画像形成装置に媒体変更の信号が入
力されると、制御部34は、媒体14が定着温度の低い
種類のものに変更されたか否かを判断する。そして、媒
体14が定着温度の低い種類のものに変更された場合に
は、前記ヒートローラ11表面の弾性層11aの表面部
分の温度を低下させる必要があるので、ハロゲンランプ
12への通電を停止し、該ハロゲンランプ12をオフに
する。
【0121】次に、図示されない駆動源によって、図1
3に示されるように、熱輻射ケース50を軸50aを中
心に回動させて開く。これにより、熱拡散ローラ19が
熱輻射ケース50に覆われなくなるので、熱拡散ローラ
19の熱が大気中に効率的に放熱される。そのため、熱
拡散ローラ19が押し付けられているヒートローラ11
表面の弾性層11aの表面部分の熱が、熱拡散ローラ1
9を通して、急速に放熱される。したがって、ヒートロ
ーラ11表面の弾性層11aの表面部分の温度が急速に
低下し、定着温度の低い媒体14に適した温度となるの
で、応答性良く定着装置を動作させることができる。そ
して、画像形成装置は継続的に印刷を行うことができ、
印刷待ち時間を短くすることができる。
【0122】なお、前記弾性層11aの表面部分の温度
をより急速に低下させる必要がある場合には、図14に
示されるように、送風手段55を熱拡散ローラ19の側
面に配設することができる。この場合、前記送風手段5
5をオンにして、熱拡散ローラ19の中空部に送風し、
熱拡散ローラ19を強制的に冷却する。これにより、ヒ
ートローラ11表面の弾性層11aの表面部分の熱が、
熱拡散ローラ19を通して、より急速に放熱される。そ
のため、更に印刷待ち時間を短くすることができる。そ
して、熱伝導の高い熱拡散ローラ19を送風によって冷
却することによって、定着温度より高い温度状態にある
ヒートローラ11を冷却することができるので、応答性
良く定着装置を動作させることができる。
【0123】なお、媒体14が定着温度の高い種類のも
のに変更された場合には、前記ヒートローラ11表面の
弾性層11aの表面部分の温度を上昇させる必要がある
ので、ハロゲンランプ12へ通電し、該ハロゲンランプ
12をオンにする。次に、熱輻射ケース50を閉じ、送
風手段55をオフにする。これにより、定着温度より低
い温度状態にあるヒートローラ11を加熱することがで
きるので、応答性良く定着装置を動作させることができ
る。
【0124】次に、フローチャートを説明する。 ステップS1 画像形成装置に媒体変更の信号が入力さ
れる。 ステップS2 制御部34は、媒体14が定着温度が低
い種類のものに変更されたか否かを判断する。低い種類
のものに変更された場合はステップS3に進み、高い種
類のものに変更された場合はステップS6に進む。 ステップS3 ハロゲンランプ12をオフにする。 ステップS4 熱輻射ケース50を開く。 ステップS5 送風手段55をオンにする。 ステップS6 ハロゲンランプ12をオンにする。 ステップS7 熱輻射ケース50を閉じる。 ステップS8 送風手段55をオフにする。
【0125】このように、本実施の形態においては、熱
拡散ローラ19を覆う熱輻射ケース50が配設されてい
るので、熱拡散ローラ19を効率的に、かつ、均一に昇
温及び保温することができる。また、熱輻射ケース50
は開閉することができるので、昇温時の蓄熱及び印刷時
の保温を容易に行うことができ、さらに、降温時の冷却
も容易に行うことができ、印刷待ち時間を短くすること
ができる。
【0126】また、送風手段55を熱拡散ローラ19の
側面に配設すると、冷却が必要な時に更に印刷待ち時間
を短くすることができる。
【0127】次に、本発明の第7の実施の形態について
説明する。なお、第1〜6の実施の形態と同じ構造を有
するものについては、同じ符号を付与することによって
その説明を省略する。
【0128】図16は本発明の第7の実施の形態におけ
る定着装置の断面図である。
【0129】図において、ヒートローラ11は、芯金1
1bの表面に、前記媒体14のトナー付着面に接触して
定着を行うゴム等から成る弾性層11aを有する。そし
て、該ヒートローラ11は、中空円筒形状を有し、内部
に加熱手段としてのハロゲンランプ12を備え、該ハロ
ゲンランプ12の発熱によって内部から芯金11bを通
して弾性層11aを加熱し、該弾性層11aの熱によっ
て前記媒体14上のトナーを溶融するようになってい
る。そして、図示されない押圧手段によってヒートロー
ラ11の外周に押し付けられる熱拡散ローラ49が配設
される。また、該熱拡散ローラ49の表面には、刀状弾
性体としての弾性金属ブレード60の先端が当接する。
ここで、該弾性金属ブレード60は、ケース62に取り
付けられた保持部61に保持される。また、前記熱拡散
ローラ49の表面は、ヒートローラ11表面の弾性層1
1aより離型性が低い材料によって構成される。
【0130】次に、前記構成の定着装置の動作について
説明する。
【0131】まず、ヒートローラ11表面の弾性層11
aの表面部分の温度が上昇して定着に必要な所定温度に
なると、画像形成装置の給紙ローラ24が図示されない
駆動源によって回転駆動され、媒体14を給紙カセット
から繰り出し、媒体14の先端が図示されない検知手段
によって検知されてから所定量の媒体14の先端が送り
ローラ26に当接するまで媒体14を搬送する。
【0132】次に、送りローラ26が図示されない駆動
源によって駆動され、媒体14が搬送経路に沿って4つ
の画像形成手段27に順次供給される。続いて、それぞ
れの画像形成手段27によって形成された各色のトナー
像は、それぞれの転写手段28によって媒体14上に転
写される。そして、各色のトナー像が表面に転写された
媒体14は定着装置10に搬入される。
【0133】次に、定着装置10に搬入された前記媒体
14は、前記ヒートローラ11及びバックアップローラ
13の間に送り込まれ、回転する前記ヒートローラ11
及びバックアップローラ13によって両面から挟持され
て搬送される。ここで、前記媒体14は、トナー画像が
転写された表面が前記バックアップローラ13によって
ヒートローラ11の弾性層11aに押し付けられた状態
で、搬送される。そのため、前記媒体14上の、前記ト
ナー像を構成するトナーが、ヒートローラ11の回転に
伴い、前記弾性層11aの熱によって連続的に溶融す
る。溶融したトナーは、前記媒体14上に付着して定着
する。これにより、定着画像が形成される。
【0134】この場合、媒体14からヒートローラ11
の外周に紙粉や紙の含有成分や媒体14上のトナーが移
ってしまうことがある。しかし、熱拡散ローラ49の表
面の方がヒートローラ11表面の弾性層11aより離型
性が低い材料によって構成されているので、ヒートロー
ラ11から熱拡散ローラ49にトナーや紙粉・媒体14
の含有成分が移行し、更に熱拡散ローラ49の表面に先
端が当接した弾性金属ブレード60によってトナー・紙
粉・媒体14の含有成分が熱拡散ローラ49の表面から
除去される。
【0135】このように、本実施の形態においては、ヒ
ートローラ11の表面より離型性が低い材料で熱拡散ロ
ーラ49の表面を構成し、熱拡散ローラ49の表面に先
端が当接する弾性体の弾性金属ブレード60を配設して
いるので、ゴム等の弾性体から成るヒートローラ11の
弾性層11aの表面を傷つけずにヒートローラ11表面
のクリーニングを行うことができる。
【0136】なお、前記第4〜7の実施の形態において
は、ゴム等から成る弾性層11aを表面に有するヒート
ローラ11について説明したが、最表面に樹脂層を有す
るヒートローラに適用することもできる。また、ヒート
ローラ11について説明したが、表面に弾性層を有する
定着ベルトに適用することもできる。
【0137】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0138】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、定着装置においては、弾性層を備え、媒体に当接
する定着手段と、該定着手段に接触させられ、前記媒体
を挟持する加圧手段と、前記定着手段の表面に当接し、
該定着手段の表面における熱を拡散させる熱拡散部材と
を有する。
【0139】この場合、定着手段表面における媒体通過
部と媒体非通過部との温度を均一にして、該媒体非通過
部の温度を検出することによって、媒体通過部の温度を
制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における定着装置の
概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における画像形成装
置の概略図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における定着装置の
正面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における定着装置の
制御部の動作を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における定着装置の
正面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における定着装置の
概略図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態における定着装置の
斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態における定着装置の
制御部の動作を示すブロック図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態における定着装置の
正面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態における定着装置
の断面図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態における定着装置
の断面図である。
【図12】本発明の第6の実施の形態における定着装置
の概略図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態における熱輻射ケ
ースの動作を示す図である。
【図14】本発明の第6の実施の形態における送風手段
の動作を示す図である。
【図15】本発明の第6の実施の形態における定着装置
の定着温度を変更する動作を示すフローチャートであ
る。
【図16】本発明の第7の実施の形態における定着装置
の断面図である。
【符号の説明】
10 定着装置 11 ヒートローラ 11a 弾性層 11b 芯金 12 ハロゲンランプ 13 バックアップローラ 14 媒体 15、30 駆動伝達手段 16、21 クリーニング部材 19、39、49 熱拡散ローラ 22 温度検出手段 31 線 32 周速検出手段 35 ヒートローラ駆動源 49a、51 断熱部材 50 熱輻射ケース 50a 軸 55 送風手段 60 弾性金属ブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F28D 15/02 F28D 15/02 W H05B 3/00 335 H05B 3/00 335 Fターム(参考) 2H033 AA03 AA24 BA29 BA32 BA49 BA50 BB24 BB37 BB38 BC03 CA04 CA07 CA13 CA30 CA40 CA53 3K058 AA13 AA86 BA18 DA02 DA26 GA03 GA06

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)弾性層を備え、媒体に当接する定
    着手段と、(b)該定着手段に接触させられ、前記媒体
    を挟持する加圧手段と、(c)前記定着手段の表面に当
    接し、該定着手段の表面における熱を拡散させる熱拡散
    部材とを有することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 (a)内部が中空な金属製の芯金及び該
    芯金表面の弾性層を備え、媒体上のトナー像に当接する
    定着ローラと、(b)該定着ローラの内部に配設された
    熱源と、(c)前記定着ローラに接触させられ、前記媒
    体を挟持する加圧ローラと、(d)前記定着ローラの表
    面に当接し、該定着ローラの表面における熱を拡散させ
    る熱拡散ローラとを有することを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 前記熱拡散ローラは、所定の定着温度で
    液化及び気化を可逆的に起こす熱媒が内部に減圧密封さ
    れたヒートパイプである請求項2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記定着ローラは駆動力が伝達される駆
    動伝達手段を備え、前記熱拡散ローラは、周速検出手段
    によって周速を検出するための被検出手段が設けられて
    いる請求項2に記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記熱拡散ローラは駆動力が伝達される
    駆動伝達手段を備える請求項2に記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 温度検出手段が、前記定着ローラにおけ
    る媒体通過部の外側で、かつ、前記熱拡散ローラとの当
    接部の下流側で前記媒体との当接部の上流側に配設され
    る請求項2に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 前記熱拡散ローラは両端部の肉厚よりも
    中央部の肉厚が厚い金属製中空部材から成り、前記定着
    ローラに当接する請求項2に記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 前記熱拡散ローラは両端部に断熱部材を
    備える請求項7に記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 前記熱拡散ローラの長手方向に延在し、
    前記定着ローラ側に開口し、前記熱拡散ローラの外周を
    覆う熱輻射手段を有する請求項2〜8のいずれか1項に
    記載の定着装置。
  10. 【請求項10】 前記熱輻射手段は、前記熱拡散ローラ
    の回転軸方向と平行な軸を中心として回転する請求項9
    に記載の定着装置。
  11. 【請求項11】 前記熱拡散ローラの中空部に送風する
    送風手段を有する請求項10に記載の定着装置。
  12. 【請求項12】 前記熱拡散ローラの表面は定着ローラ
    の表面より離型性が低い材料から成り、前記熱拡散ロー
    ラの表面に当接するクリーニング手段を有する請求項1
    0に記載の定着装置。
  13. 【請求項13】 前記クリーニング手段は刀状弾性体で
    ある請求項12に記載の定着装置。
  14. 【請求項14】 定着ローラに当接された熱拡散ローラ
    の周速を検出し、該周速が所定の速度になるように、前
    記定着ローラを駆動する駆動源を制御することを特徴と
    する定着装置制御方法。
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CN102141760A (zh) * 2010-01-29 2011-08-03 富士施乐株式会社 定影装置和图像形成装置

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