JP2003215317A - 反射板およびその製造方法、液晶表示装置およびその製造方法、電子機器 - Google Patents

反射板およびその製造方法、液晶表示装置およびその製造方法、電子機器

Info

Publication number
JP2003215317A
JP2003215317A JP2002015890A JP2002015890A JP2003215317A JP 2003215317 A JP2003215317 A JP 2003215317A JP 2002015890 A JP2002015890 A JP 2002015890A JP 2002015890 A JP2002015890 A JP 2002015890A JP 2003215317 A JP2003215317 A JP 2003215317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
crystal display
film
display device
photosensitive resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002015890A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3975758B2 (ja
Inventor
Hiroshi Sera
博 世良
Toru Futamura
徹 二村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2002015890A priority Critical patent/JP3975758B2/ja
Publication of JP2003215317A publication Critical patent/JP2003215317A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3975758B2 publication Critical patent/JP3975758B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面がなだらかな湾曲面となった複数の凹凸
部を備えた反射板が再現性良く得られる方法を提供す
る。 【解決手段】 本発明の反射板の製造方法は、基板上に
感光性樹脂膜を形成する工程と、形成すべき凹凸部に対
応したパターンを有するフォトマスクを用いて露光装置
が有する焦点深度を外れた領域にフォーカス位置を設定
して感光性樹脂膜の露光を行う工程と、露光済みの感光
性樹脂膜の現像を行うことにより感光性樹脂からなる凹
凸部を形成する工程と、凹凸部の表面を含む基板表面に
反射電極9を形成する工程とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射板およびその
製造方法、液晶表示装置およびその製造方法、電子機器
に関し、特に反射特性に優れた反射板の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】反射型の液晶表示装置は、バックライト
等の光源を持たないために消費電力が小さく、従来から
種々の携帯電子機器や装置の付属的な表示部等に多用さ
れている。ところが、反射型の液晶表示装置は、自然光
や照明光などの外光を利用して表示を行うため、外光の
光量が限られた暗い場所では表示の視認性が低下する、
という問題があった。よって、この種の液晶表示装置で
は、限られた外光をできるだけ有効利用する必要があ
り、従来から反射膜の表面に多数の凹凸部を形成し、反
射光を散乱させることによってある程度広い視野角で明
るい表示を得る技術が採用されてきた。
【0003】このような反射板を実現する方法として
は、例えば、基板上に感光性樹脂を塗布した後、フォト
リソグラフィー技術を用いて感光性樹脂膜をパターニン
グすることにより基板上に複数の突起を形成し、その上
にさらに2層目の感光性樹脂膜を基板全体にわたって形
成し、表面に複数の凹凸部を有する樹脂膜を形成した
後、反射膜を形成する方法が提案されている。ところ
が、この方法は2層の感光性樹脂膜を形成しなければな
らないために工程の負荷が大きい、1層目の感光性樹脂
膜のパターニングにより感光性樹脂の無駄が生じる、等
の問題を抱えている。そこで、この問題を解決すべく1
層の感光性樹脂で表面に凹凸部を形成する方法として、
1層の感光性樹脂膜に対してハーフ露光を行う、すなわ
ち、感光性樹脂膜の露光量を中途半端な量に留めること
によって表面に複数の凹凸部を有する樹脂膜を形成する
方法も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば液晶表示装置に
おいて、上記感光性樹脂膜による凹凸部を基板上に形成
した後、凹凸部の上に反射膜を形成する場合、その反射
膜が液晶駆動用の電極を兼ねる構成を採用することがあ
る。そのような場合には、画素電極とその下の導電膜と
の間の寄生容量を極力小さくしたいという目的から、上
記樹脂膜を厚く付けたいという要求がある。このよう
に、樹脂膜の膜厚が厚くなると、ハーフ露光法を用いて
凹凸部を形成するのは露光量を上げるのに限界があり、
樹脂膜の表面に平坦部分が残ることになる。また、製造
バラツキが大きく、再現性に劣るという問題があった。
【0005】また上記のように、反射膜が液晶駆動用の
電極を兼ねる場合、例えばアクティブマトリクス方式の
液晶表示装置であれば、反射膜の下側には薄膜トランジ
スタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記す
る)や薄膜ダイオード(Thin Film Diode,以下、TFD
と略記する)等のスイッチング素子、もしくは走査線、
データ線等の配線が形成されているため、反射膜の下地
は平坦ではなく、これら素子や配線等に起因する段差部
が存在している。このような状況の下、厚い樹脂膜を露
光するために露光量を増加していくと、段差部形状が樹
脂膜の表面に反映されて表面がなだらかな湾曲面になら
ず、平坦部分ができることになる。
【0006】広い視野角で明るい反射表示を得るという
観点から、前記凹凸部の表面はできる限り平坦面がな
く、なだらかな湾曲面となっていることが好ましい。と
ころが、上述したように、特に感光性樹脂膜を厚く形成
した場合や下地に段差部が存在する場合には凹凸部の表
面に平坦面ができやすく、この平坦面に光が入射される
と正反射が生じ、この部分では反射光が散乱しないため
に反射表示特性が低下する、という問題が生じている。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、特に樹脂膜を厚く形成した場合や
下地に段差部が存在する場合であっても、表面がなだら
かな湾曲面となった複数の凹凸部を備えた反射板が再現
性良く得られる方法を提供することを目的とする。ま
た、このような反射板を備えたことで視野角や明るさ等
の表示特性に優れた反射型の液晶表示装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の反射板の製造方法は、基板上に感光性樹
脂膜を形成する工程と、後で形成すべき凹凸部に対応し
たパターンを有するフォトマスクを用いて露光装置が有
する焦点深度を外れた領域にフォーカス位置を設定して
前記感光性樹脂膜の露光を行う工程と、露光済みの前記
感光性樹脂膜の現像を行うことにより、前記感光性樹脂
膜からなる凹凸部を形成する工程と、前記凹凸部の表面
を含む基板表面に反射膜を形成する工程とを有すること
を特徴とする。
【0009】上述したように、基板上に感光性樹脂膜に
よる凹凸部を形成した後、凹凸部の上に反射膜を形成す
ることによって反射板を作製する方法は従来から知られ
ている。そして、従来、フォトリソグラフィー技術を用
いて感光性樹脂膜をパターニングする際には、使用する
露光装置におけるベストフォーカス、あるいは少なくと
も焦点深度内にフォーカス位置を合わせた状態で露光を
行うことが基本であり、実際そのように作業を行ってい
た。ここで、例えば厚い感光性樹脂膜を露光するために
露光量をある程度増加していくと、露光装置が下地の段
差部の形状を拾ってフォーカス合わせを行うため、図1
4(A)に示すように、基板70上の構造物71の形状
が感光性樹脂膜72の表面に反映されて平坦面72fが
形成されてしまい、表面がなだらかな湾曲面にならな
い。
【0010】そこで、本発明者らは、感光性樹脂膜を露
光する際にフォーカスが合った状態で露光を行うのでは
なく、その露光装置が持つ焦点深度を外れた領域に意図
的にフォーカス位置を設定する、いわゆる意図的にデフ
ォーカスをかけた状態で感光性樹脂膜の露光を行うと、
下地の段差部の形状がくっきりと再現されずに全体がぼ
けることによって、図14(B)に示すように、基板7
0上の構造物71の形状が感光性樹脂膜72の表面に反
映されず、表面がなだらかな湾曲面になることを実際に
確認した。例えば焦点深度を外す距離としては数十μm
程度とするのが適当である。
【0011】このように、本発明の反射板の製造方法に
よれば、後で形成すべき凹凸部に対応したパターンを有
するフォトマスクを用いて露光装置の焦点深度を外れた
領域にフォーカスを設定して感光性樹脂膜の露光を行
い、露光済みの感光性樹脂膜の現像を行って感光性樹脂
膜からなる凹凸部を形成した後、凹凸部の表面を含む基
板表面に反射膜を形成しているので、仮に感光性樹脂膜
を厚く形成して露光量を上げ、下地に段差部が存在する
ような場合であっても、凹凸部の表面に平坦面ができに
くく、反射膜の表面で入射光が充分に散乱するため、反
射光の散乱特性を従来に比べて向上することができる。
【0012】さらに、露光工程において、露光時間内に
焦点深度を外れた領域で連続的にフォーカス位置を振る
ようにしてもよい。露光工程の再現性について考えた
時、特に感光性樹脂膜が厚くなると、ベストフォーカス
で露光量を上げて露光を行ったのでは製造バラツキが大
きく、再現性の低下が避けられない。その点、本発明の
方法によれば、もともとフォーカスが合っていない状態
で凹凸部を形成する、言い換えると、何となくぼけた形
状の凹凸部を形成するため、ベストフォーカスの場合と
比べて逆に再現性が向上する。しかしながら、さらに露
光時間内に焦点深度を外れた領域で連続的にフォーカス
位置を振ると、異なるフォーカス位置での異なる露光光
の強度分布が平均化されて感光性樹脂膜に照射されるた
め、強度分布の平均化の作用によって再現性をより向上
させる効果が得られる。
【0013】本発明によれば、凹凸部の表面が充分にな
だらかな反射板を得ることができるが、反射膜を形成す
る前に凹凸部を形成した基板を熱処理することによって
凹凸部の表面をよりなだらかな曲面に形状変化させるこ
とができる。特に感光性樹脂がリフローしやすい性質の
ものであれば、この方法を用いて容易に特性の良いもの
が得られる。
【0014】本発明の反射板は、基板上に、膜厚が3.
0μm以上の1層の感光性樹脂膜からなり、表面がなだ
らかな湾曲面とされた凹凸部を有し、該凹凸部の表面を
含む基板表面に反射膜が形成されたことを特徴とする。
【0015】上述したように、本発明の反射板の製造方
法によれば、焦点深度から外れた領域で露光を行うた
め、焦点深度以上の膜厚を有する感光性樹脂膜を用いて
も凹凸部の形成が可能である。現状、液晶表示装置の製
造プロセスで用いられている露光装置で形状の再現性が
確認できる現実的な焦点深度は最大3.0μmであるた
め、膜厚が3.0μm以上の1層の感光性樹脂膜からな
る凹凸部を形成することができる。なお、ここで言う
「膜厚が3.0μm以上」というのは、なだらかな湾曲
面を有する凹凸部の最も高い部分の高さが3.0μm以
上という意味である。
【0016】本発明の液晶表示装置は、一対の基板間に
液晶が挟持されてなる液晶表示装置であって、前記一対
の基板のうちのいずれか一方の基板の外面に、上記本発
明の反射板を備えたことを特徴とする。あるいは、前記
一対の基板のうちのいずれか一方の基板の液晶側の面
に、上記本発明の反射板を備えたことを特徴とする。
【0017】すなわち、本発明の液晶表示装置の形態と
しては、液晶を挟持する一対の基板からなる液晶セルの
外面に上記反射板を備えた、いわゆる外付け反射板タイ
プのものと、液晶セルを構成する一方の基板の内面側に
上記反射板を備えた、いわゆる内蔵反射板タイプの双方
が考えられる。いずれにしても、上記本発明の反射板を
備えたことで、ある程度広い視野角で明るい反射表示が
得られる液晶表示装置を実現することができる。なお、
外付け反射板タイプの場合には本発明の反射板が単体で
存在していると考えて良いが、内蔵反射板タイプの場合
には、本明細書においては液晶セルを構成する一対の基
板のうち、一方の基板上の感光性樹脂膜からなる凹凸部
と反射膜の部分のみを「反射板」と定義することにす
る。
【0018】本発明の他の液晶表示装置は、一対の基板
間に液晶が挟持されてなり、複数の走査線と、複数のデ
ータ線と、前記走査線と前記データ線の交差に対応して
マトリクス状に配置された画素電極およびスイッチング
素子とを有する液晶表示装置であって、前記一対の基板
のうちのいずれか一方の基板の前記走査線、前記データ
線、前記画素電極、前記スイッチング素子の少なくとも
いずれか一つの形状に起因する段差部上に、該段差部の
形状を反映しない表面がなだらかな湾曲面状の凹凸部を
有する樹脂膜が形成され、前記凹凸部の表面を含む前記
樹脂膜の表面に反射膜が形成されたことを特徴とする。
【0019】言い換えると、上記の液晶表示装置はTF
T、TFD等のスイッチング素子を備えた内蔵反射板型
のアクティブマトリクス方式の液晶表示装置であり、こ
の種の液晶表示装置に本発明が適用可能である。アクテ
ィブマトリクス方式の液晶表示装置の場合、走査線、デ
ータ線等の配線や、画素電極、スイッチング素子等の各
種構成要素の存在に起因して反射板の下地に段差部が生
じる場合があるが、そのような場合でも、本発明によれ
ば、平坦部が少なく反射光の散乱特性に優れた反射板が
形成でき、広い視野角で明るい反射表示が得られる液晶
表示装置を実現することができる。
【0020】本発明の他の液晶表示装置は、一対の基板
間に液晶が挟持されてなり、前記一対の基板のうちの一
方の基板に複数の走査電極が設けられ、他方の基板に前
記複数の走査電極に交差する複数のデータ電極が設けら
れた液晶表示装置であって、前記一対の基板のうちのい
ずれか一方の基板上の前記走査電極、前記データ電極の
少なくともいずれか一つの形状に起因する段差部上に、
該段差部の形状を反映しない表面がなだらかな湾曲面状
の凹凸部を有する樹脂膜が形成され、前記凹凸部の表面
を含む前記樹脂膜の表面に反射膜が形成されたことを特
徴とする。
【0021】言い換えると、上記の液晶表示装置は走査
電極(コモン電極とも言う)、データ電極(セグメント
電極とも言う)を各基板上に備えた内蔵反射板型のパッ
シブマトリクス方式の液晶表示装置であり、この種の液
晶表示装置にも本発明が適用可能である。この場合も上
記と同様、反射板の下地に段差部が生じていても平坦部
が少なく反射光の散乱特性に優れた反射板が形成でき、
広い視野角で明るい反射表示が得られる液晶表示装置を
実現することができる。
【0022】上記いずれの場合も、上記反射膜が液晶駆
動用の電極(アクティブマトリクス方式で言えば画素電
極、パッシブマトリクス方式で言えば走査電極やデータ
電極)を兼ねる構成とすることができる。その場合、膜
厚が非常に厚い感光性樹脂膜が電極とその下の導電膜と
の間に介在することになるため、寄生容量が小さくなる
ことで信号なまり等を防止でき、表示特性に優れた液晶
表示装置を得ることができる。
【0023】本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記
本発明の反射板の製造方法を含むことを特徴とする。本
発明の液晶表示装置の製造方法においては、上記本発明
の反射板の製造方法を用いて反射板を製造するため、1
層の感光性樹脂膜を用いるだけで特性に優れた反射板が
得られ、工程数の増加を招くことがなく、また、感光性
樹脂の無駄を低減することができる。
【0024】本発明の電子機器は、上記本発明の液晶表
示装置を備えたことを特徴とする。本発明によれば、広
い視野角で明るい反射表示が視認可能な液晶表示部を備
えた電子機器を実現することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1〜図10を参照して説明する。本実施の形態では、素
子基板上の画素電極が反射板を兼ねた内蔵反射板タイプ
のアクティブマトリクス方式の液晶表示装置の例を挙げ
て説明する。図1は本実施の形態の液晶表示装置を各構
成要素とともに対向基板の側から見た平面図であり、図
2は図1のH−H’線に沿う断面図である。図3は、電
気光学装置(液晶表示装置)の画像表示領域においてマ
トリクス状に形成された複数の画素における各種素子、
配線等の等価回路図である。なお、以下の説明に用いた
各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程
度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異なら
せてある。
【0026】[液晶表示装置の全体構成]図1および図2
において、本実施の形態の液晶表示装置100は、TF
Tアレイ基板10と対向基板20とがシール材52によ
って貼り合わされ、このシール材52によって区画され
た領域内に液晶50が封入、保持されている。シール材
52の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる
周辺見切り53が形成されている。シール材52の外側
の領域には、データ線駆動回路201および実装端子2
02がTFTアレイ基板10の一辺に沿って形成されて
おり、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路
204が形成されている。TFTアレイ基板10の残る
一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動
回路204の間を接続するための複数の配線205が設
けられている。また、対向基板20のコーナー部の少な
くとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向
基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材
206が配設されている。
【0027】なお、データ線駆動回路201および走査
線駆動回路204をTFTアレイ基板10の上に形成す
る代わりに、例えば、駆動用LSIが実装されたTAB
(Tape Automated Bonding)基板とTFTアレイ基板1
0の周辺部に形成された端子群とを異方性導電膜を介し
て電気的および機械的に接続するようにしてもよい。な
お、液晶表示装置100においては、使用する液晶50
の種類、すなわち、TN(Twisted Nematic)モード、
STN(Super Twisted Nematic)モード等の動作モー
ドや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモー
ドの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配
置されるが、ここでは図示を省略する。
【0028】また、液晶表示装置100をカラー表示用
として構成する場合には、対向基板20において、TF
Tアレイ基板10の後述する各画素電極に対向する領域
に、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフ
ィルタをその保護膜とともに形成する。
【0029】このような構造を有する液晶表示装置10
0の画像表示領域においては、図3に示すように、複数
の画素100aがマトリクス状に構成されているととも
に、これらの画素100aの各々には、画素スイッチン
グ用のTFT30が形成されており、画素信号S1、S
2、…、Snを供給するデータ線6aがTFT30のソ
ースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込
む画素信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次で
供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6a同士に
対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。ま
た、TFT30のゲートには走査線3aが電気的に接続
されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス
的に走査信号G1、G2、…、Gmをこの順に線順次で
印加するように構成されている。反射電極9は、TFT
30のドレインに電気的に接続されており、スイッチン
グ素子であるTFT30を一定期間だけオン状態とする
ことにより、データ線6aから供給される画素信号S
1、S2、…、Snを各画素に所定のタイミングで書き
込む。このようにして反射電極9を介して液晶に書き込
まれた所定レベルの画素信号S1、S2、…、Snは、
図2に示す対向基板20の対向電極21との間で一定期
間保持される。
【0030】なお、保持された画素信号S1、S2、
…、Snがリークするのを防ぐために、反射電極9と対
向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量6
0が付加されている。例えば、反射電極9の電圧は、ソ
ース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄
積容量60により保持される。これにより、電荷の保持
特性は改善され、コントラスト比の高い液晶表示装置1
00を実現することができる。なお、蓄積容量60を形
成する方法としては、図3に示すように、蓄積容量60
を形成するための配線である容量線3bとの間に形成す
る場合、または前段の走査線3aとの間に形成する場合
のいずれであってもよい。
【0031】〔TFTアレイ基板の構成〕図4は、本実
施の形態に用いたTFTアレイ基板の一つの画素を示す
平面図である。図5は、図4のA−A’線における画素
の断面図である。なお、図4及び図5においては、感光
性樹脂を用いて複数の凸部を形成する場合を例として図
示している。図4において、TFTアレイ基板10上に
は、アルミニウムや銀、もしくはこれらの合金、または
上記の金属膜とチタン、窒化チタン、モリブデン、タン
タル等の金属膜との積層膜から構成された反射電極9が
マトリクス状に形成されており、これら各反射電極9に
対して画素スイッチング用のTFT30がそれぞれ電気
的に接続されている。また、反射電極9が形成された領
域の縦横の境界に沿って、データ線6a、走査線3aお
よび容量線3bが形成され、TFT30がデータ線6a
および走査線3aに対して接続されている。すなわち、
データ線6aは、コンタクトホール8を介してTFT3
0の高濃度ソース領域1aに電気的に接続され、反射電
極9は、コンタクトホール15およびドレイン電極6b
を介してTFT30の高濃度ドレイン領域1dに電気的
に接続されている。また、TFT30のチャネル形成用
領域1a'に対向するように走査線3aが延びている。
なお、蓄積容量60(蓄積容量素子)は、画素スイッチ
ング用のTFT30を形成するための半導体膜1の延設
部分1fを導電化したものを下電極とし、この下電極1
fに、走査線3aと同層の容量線3bが上電極として重
なった構造になっている。図4に示すように、このよう
に構成した各画素100a毎に反射電極9が形成され、
それらの表面は平坦ではなく、後述する平面視円形の複
数の凸部パターン9gがランダムに形成されている。
【0032】図5に示すように、この反射領域のA−
A’線で切断したときの断面は、TFTアレイ基板10
の基体としての透明なTFTアレイ基板用のガラス基板
10’の表面に、厚さが100nm〜500nmのシリ
コン酸化膜(絶縁膜)からなる下地保護膜11が形成さ
れ、この下地保護膜11の表面には、厚さが30nm〜
100nmの島状の半導体膜1が形成されている。半導
体膜1の表面には、厚さが約50〜150nmのシリコ
ン酸化膜からなるゲート絶縁膜2が形成され、このゲー
ト絶縁膜2の表面に、厚さが100nm〜800nmの
走査線3aがゲート電極として形成されている。半導体
膜1のうち、走査線3aに対してゲート絶縁膜2を介し
て対向する領域がチャネル形成用領域1a'になってい
る。このチャネル形成用領域1a'に対して一方側に
は、低濃度領域1bおよび高濃度ソース領域1aを備え
るソース領域が形成され、他方側には低濃度領域1bお
よび高濃度ドレイン領域1dを備えるドレイン領域が形
成され、その中間には、ソース、ドレインのどちらの領
域にも属さない高濃度領域1cが形成されている。
【0033】画素スイッチング用のTFT30の表面側
には、厚さが300nm〜800nmのシリコン酸化膜
からなる第1層間絶縁膜4、および厚さが100nm〜
800nmのシリコン窒化膜からなる第2層間絶縁膜5
(表面保護膜)が形成されている(この第2層間絶縁膜
5(表面保護膜)は形成しなくてもよい)。第1層間絶
縁膜4の表面には厚さが100nm〜800nmのデー
タ線6aが形成され、このデータ線6aは、第1層間絶
縁膜4に形成されたコンタクトホール8を介して高濃度
ソース領域1aに電気的に接続されている。
【0034】第2層間絶縁膜5の上層には、例えばアク
リル樹脂等に代表される有機系樹脂等の感光性樹脂から
なる凸部形成層7が形成され、凸部形成層7の表面には
なだらかな湾曲面を有する凸部パターンが形成されてい
る。そして、凸部形成層7の上層には、アルミニウムや
銀、もしくはこれらの合金、またはこれらの金属膜とチ
タン、窒化チタン、モリブデン、タンタル等の金属膜と
の積層膜からなる反射電極9が形成されている。反射電
極9の表面には、凸部形成層7の表面形状に対応した複
数の凸部パターン9gが形成されている。
【0035】また、反射電極9の表面側にはポリイミド
膜からなる配向膜12が形成されている。この配向膜1
2の表面側には、ラビング処理が施されている。
【0036】なお、TFT30は、好ましくは上述のよ
うにLDD構造(Lightly Doped Drain構造)を持つ
が、低濃度領域1bに相当する領域に不純物イオンの打
ち込みを行わないオフセット構造を有していてもよい。
また、TFT30は、ゲート電極(走査線3aの一部)
をマスクとして高濃度で不純物イオンを打ち込み、自己
整合的に高濃度のソースおよびドレイン領域を形成した
セルフアライン型のTFTであってもよい。
【0037】また、本実施の形態では、TFT30のゲ
ート電極(走査線3a)をソース−ドレイン領域の間に
2個配置したデュアルゲート(ダブルゲート)構造とし
たが、1個配置したシングルゲート構造であってもよ
く、また、これらの間に3個以上のゲート電極を配置し
たトリプルゲート以上の構造であってもよい。ゲート電
極を複数個配置した場合、各々のゲート電極には同一の
信号が印加されるようにする。このようにデュアルゲー
ト(ダブルゲート)、またはトリプルゲート以上でTF
T30を構成すれば、チャネルとソース−ドレイン領域
の接合部でのリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低
減することができる。これらのゲート電極の少なくとも
1個をLDD構造またはオフセット構造にすれば、さら
にオフ電流を低減でき、安定したスイッチング素子を得
ることができる。
【0038】図4、図5において、TFTアレイ基板1
0における反射電極9の表面のうち、TFT30の形成
領域およびコンタクトホール15から外れた領域には、
前述のように凸部パターン9gが形成されている。この
ような凸部パターン9gを構成するにあたって、本実施
の形態のTFTアレイ基板10では、アクリル樹脂等の
有機系の透光性の感光性樹脂からなる凸部形成層7が第
2層間絶縁膜5上に3.0μm以上の厚さで例えばスピ
ンコート法によって塗布され、後述する本発明特有の方
法によって露光、現像されることにより表面に凸部パタ
ーン9gが形成される。
【0039】〔対向基板の構成〕図5に示すように、対
向基板20においては、対向基板側のガラス基板20’
上の、TFTアレイ基板10上の反射電極9の縦横の境
界領域と対向する領域にブラックマトリクス、またはブ
ラックストライプと称せられる遮光膜23が形成され、
その上層側にはITO膜からなる対向電極21が形成さ
れている。また、対向電極21の上層側には、ポリイミ
ド膜からなる配向膜22が形成されている。そして、T
FTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶5
0が封入されている。
【0040】[液晶表示装置の製造方法]上記構成の液
晶表示装置100を製造する方法を、図6〜図10を参
照しつつ具体的に説明する。図6〜図10は、本実施の
形態のTFTアレイ基板10の製造方法を工程順に示す
断面図である。
【0041】まず、図6(A)に示すように、超音波洗
浄等により清浄化したTFTアレイ基板用のガラス基板
10’を準備した後、基板温度が150℃〜450℃の
温度条件下で、TFTアレイ基板用のガラス基板10’
の全面に、シリコン酸化膜からなる下地保護膜11をプ
ラズマCVD法により100nm〜500nmの厚さに
形成する。このときの原料ガスとしては、例えば、モノ
シランと笑気ガス(一酸化二窒素)との混合ガスやTE
OS(テトラエトキシシラン:Si(OC254)と
酸素、またはジシランとアンモニアを用いることができ
る。
【0042】次に、基板温度が150℃〜450℃の温
度条件下で、TFTアレイ基板用のガラス基板10’の
全面に、非晶質シリコン膜からなる半導体膜1をプラズ
マCVD法により30nm〜100nmの厚さに形成す
る。このときの原料ガスとしては、例えばジシランやモ
ノシランを用いることができる。次に、半導体膜1に対
してレーザ光を照射してレーザアニールを施す。その結
果、アモルファスの半導体膜1は、一度溶融し、冷却固
化過程を経て結晶化する。
【0043】次に、半導体膜1の表面にフォトリソグラ
フィ技術を用いてレジストマスク551を介して半導体
膜1をエッチングすることにより、図6(B)に示すよ
うに、島状の半導体膜1(能動層)を形成するための半
導体膜を各々分離した状態に形成する。
【0044】次に、350℃以下の温度条件下で、半導
体膜1の表面を含むTFTアレイ基板用のガラス基板1
0’の全面に、CVD法等によりシリコン酸化膜等から
なるゲート絶縁膜2を50nm〜150nmの厚さに形
成する。このときの原料ガスは、例えばTEOSと酸素
ガスとの混合ガスを用いることができる。このゲート絶
縁膜2は、シリコン酸化膜に代えて、シリコン窒化膜で
あってもよい。
【0045】次に、図示を省略するが、所定のレジスト
マスクを介して半導体膜1の延設部分1fに不純物イオ
ンを打ち込んで、容量線3bとの間に蓄積容量60を構
成するための下電極を形成する(図4および図5参
照)。
【0046】次に、図6(C)に示すように、スパッタ
法等により、TFTアレイ基板用のガラス基板10’の
全面に、走査線3a等を形成するためのアルミニウム、
タンタル、モリブデン等からなる金属膜、またはこれら
の金属のいずれかを主成分とする合金膜からなる導電膜
3を100nm〜800nmの厚さに形成した後、フォ
トリソグラフィー技術を用いてレジストマスク552を
形成する。
【0047】次に、レジストマスクを介して導電膜3を
ドライエッチングし、図6(D)に示すように、走査線
3a(ゲート電極)、容量線3b等を形成する。
【0048】次に、画素TFT部および駆動回路のNチ
ャネルTFT部(図示せず)の側には、走査線3aやゲ
ート電極をマスクとして、約0.1×1013/cm2
約10×1013/cm2のドーズ量で低濃度の不純物イ
オン(リンイオン)を打ち込んで、走査線3aに対して
自己整合的に低濃度領域1bを形成する。ここで、走査
線3aの真下に位置し、不純物イオンが導入されなかっ
た部分は半導体膜1のままのチャネル形成用領域1a’
となる。
【0049】次に、図7(A)に示すように、画素TF
T部では、走査線3a(ゲート電極)より幅の広いレジ
ストマスク553を形成して高濃度の不純物イオン(リ
ンイオン)を約0.1×1015/cm2〜約10×10
15/cm2のドーズ量で打ち込み、高濃度ソース領域1
a、高濃度領域1cおよび高濃度ドレイン領域1dを形
成する。
【0050】これらの不純物導入工程に代えて、低濃度
の不純物の打ち込みを行わずにゲート電極より幅の広い
レジストマスクを形成した状態で高濃度の不純物(リン
イオン)を打ち込み、オフセット構造のソース領域およ
びドレイン領域を形成してもよい。また、走査線3aを
マスクにして高濃度の不純物を打ち込んで、セルフアラ
イン構造のソース領域およびドレイン領域を形成しても
よい。
【0051】次に、図7(B)に示すように、走査線3
aの表面側に、CVD法等により、シリコン酸化膜等か
らなる層間絶縁膜4を300nm〜800nmの厚さに
形成する。このときの原料ガスは、例えば、TEOSと
酸素ガスとの混合ガスを用いることができる。次に、フ
ォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスク554を
形成する。
【0052】次に、レジストマスク554を介して層間
絶縁膜4のドライエッチングを行い、図7(C)に示す
ように、層間絶縁膜4においてソース領域およびドレイ
ン領域に対応する部分等にコンタクトホールをそれぞれ
形成する。
【0053】次に、図7(D)に示すように、層間絶縁
膜4の表面側に、データ線6a(ソース電極)等を構成
するためのアルミニウム膜、チタン膜、窒化チタン膜、
タンタル膜、モリブデン膜、またはこれらの金属のいず
れかを主成分とする合金膜、または積層膜からなる金属
膜6をスパッタ法等で100nm〜800nmの厚さに
形成した後、フォトリソグラフィー技術を用いてレジス
トマスク555を形成する。
【0054】次に、レジストマスク555を介して金属
膜6にドライエッチングを行い、図8(A)に示すよう
に、データ線6aおよびドレイン電極6bを形成する。
【0055】次に、図8(B)に示すように、シリコン
窒化膜からなる第2層間絶縁膜5を、データ線6aおよ
びドレイン電極6bの表面側にCVD法等により100
nm〜800nmの膜厚に形成する。
【0056】次に、図9(A)に示すように、アクリル
樹脂等の有機系の透光性の感光性樹脂7aを3.0μm
以上の厚さに例えばスピンコート法で塗布した後、感光
性樹脂7aをフォトリソグラフィー技術を用いてパター
ニングすることによって、図9(B)に示すように、表
面に複数の凸部パターン7gが形成された凸部形成層7
を形成する。
【0057】この際、形成すべき凸部パターン7gに対
応したパターンを有するフォトマスクを用いるが、仮に
ポジタイプの感光性樹脂を用いる場合には凸部パターン
7gの個所が遮光パターンとなったフォトマスクを用い
ればよい。また、ネガタイプの感光性樹脂を用いる場合
には凸部パターン7gの個所が透光パターンとなったフ
ォトマスクを用いればよい。このようなフォトマスクを
用いて、当該製造プロセスで使用する露光装置が持って
いる焦点深度を外れた領域にフォーカス位置を設定して
感光性樹脂7aの露光を行う。例えば、焦点深度を外す
距離としては数十μm程度とするのが望ましい。その
後、露光済みの感光性樹脂7aの現像を行うことによ
り、感光性樹脂7aの表面に凸部パターン7gが形成さ
れる。
【0058】次に、図9(C)に示すように、フォトリ
ソグラフィー技術を利用して感光性樹脂7a(図9
(C)参照)をドレイン電極6bの表面に達するまで開
口させて、コンタクトホール15を形成する。
【0059】次に、図10(A)に示すように、凸部形
成層7およびコンタクトホール15の表面に、スパッタ
リング法等によってアルミニウムや銀、もしくはこれら
の合金、またはチタン、窒化チタン、モリブデン、タン
タル等との積層膜のような反射性を備えた金属膜9aを
形成する。
【0060】次に、図10(B)に示すように、フォト
リソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、金
属膜9aをパターニングして反射電極9を形成する。こ
のようにして形成した反射電極9は、ドレイン電極6b
と電気的に接続されるとともに、その表面には、凸部形
成層7表面の凸部パターン7gによって平坦部のない、
なだらかな形状の凸部パターン9gが形成されている。
【0061】その後、反射電極9上にポリイミドからな
る配向膜12を形成する。それには、ポリイミド膜を形
成した後、ラビング処理を施せばよい。以上の工程を経
て、TFTアレイ基板10が完成する。
【0062】一方、対向基板20については、ガラス等
からなる基板本体20’を用意し、基板本体20’表面
の画素間に対応する領域に遮光膜23を形成した後、ス
パッタリング法等によりITO等の透明導電性材料を堆
積し、フォトリソグラフィー法を用いてパターニングす
ることにより、基板本体20’のほぼ全面に共通電極2
1を形成する。さらに、共通電極21の全面に、配向膜
形成用の塗布液を塗布した後、ラビング処理を施すこと
により、配向膜22を形成し、対向基板20が製造され
る。
【0063】上述のようにして製造されたTFTアレイ
基板10と対向基板20とを、配向膜12,22が互い
に対向するようにシール材を介して貼り合わせ、真空注
入法などの方法により両基板間の空間に液晶を注入し、
液晶層50を形成する。最後に、こうしてできた液晶セ
ルの外側に必要に応じて位相差板、偏光板等を貼付し、
本実施の形態の液晶表示装置100が完成する。
【0064】本実施の形態の液晶表示装置100の製造
プロセスにおいては、反射電極9の下地となる感光性樹
脂7aを露光する際にフォーカスが合った状態で露光を
行うのではなく、その露光装置が持つ焦点深度を外れた
領域に意図的にフォーカス位置を設定する、いわゆる意
図的にデフォーカスをかけた状態で感光性樹脂7aの露
光を行うようにしている。これにより、下地の段差部の
形状がくっきりと再現されずに全体がぼけ、例えば図5
における容量線3bの上方に位置する凸部パターン9g
のように、基板上の構造物の形状が感光性樹脂7aの表
面に反映されず、表面がなだらかな湾曲面を形成するこ
とができる。
【0065】このように、露光装置の焦点深度を外れた
領域にフォーカスを設定して感光性樹脂7aの露光を行
い、この感光性樹脂7aの現像を行って凸部パターン7
gを形成した後、凸部パターン7gの表面を含む全面に
反射電極9を形成しているので、3.0μm以上といっ
た厚い膜厚に感光性樹脂7aを形成して露光量を上げ、
下地に段差部が存在するような場合であっても、凸部パ
ターン9gの表面に平坦面ができにくく、反射電極9の
表面で入射光が充分に散乱するため、反射光の散乱特性
を従来に比べて向上することができる。その結果、広い
視野角で明るい反射表示が得られる液晶表示装置を実現
することができる。また、膜厚が非常に厚い感光性樹脂
7aが反射電極9の下に介在することになるため、寄生
容量が小さくなることで信号なまり等を防止でき、表示
特性に優れた液晶表示装置を得ることができる。
【0066】さらに、露光工程において、露光時間内に
焦点深度を外れた領域で連続的にフォーカス位置を振る
ようにしてもよい。露光工程の再現性について考えた
時、特に感光性樹脂7aが厚くなると、ベストフォーカ
スで露光量を上げて露光を行ったのでは製造バラツキが
大きく、再現性の低下が避けられない。その点、本実施
の形態の方法によれば、もともとフォーカスが合ってい
ない状態でぼけた形状の凸部パターン7gを形成するた
め、ベストフォーカスの場合と比べて逆に再現性が向上
する効果が得られるが、さらに露光時間内に焦点深度を
外れた領域で連続的にフォーカス位置を振ると、異なる
フォーカス位置での異なる露光光の強度分布が平均化さ
れて感光性樹脂7aに照射されるため、強度分布の平均
化の作用によって再現性をより向上することができる。
【0067】また本実施の形態によれば、凸部パターン
9gの表面が充分になだらかな反射電極9を得ることが
できるが、反射電極9を形成する前に凸部パターン7g
を形成した感光性樹脂7a付きの基板を熱処理すること
によって凸部パターン7gの表面をよりなだらかな曲面
に形状変化させることができる。なお、本実施の形態に
おいては、図4及び図5に示したように、感光性樹脂に
より複数の凸部を形成する場合を例として説明したが、
複数の凸部の代わりに複数の凹部を形成する場合にも、
全く同様に応用することができる。
【0068】[電子機器]上記実施の形態の液晶表示装
置を備えた電子機器の例について説明する。図11は、
携帯電話の一例を示した斜視図である。図11におい
て、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001
は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示してい
る。
【0069】図12は、腕時計型電子機器の一例を示し
た斜視図である。図12において、符号1100は時計
本体を示し、符号1101は上記の液晶表示装置を用い
た液晶表示部を示している。
【0070】図13は、ワープロ、パソコンなどの携帯
型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図13に
おいて、符号1200は情報処理装置、符号1202は
キーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置
本体、符号1206は上記の液晶表示装置を用いた液晶
表示部を示している。
【0071】図11〜図13に示す電子機器は、上記実
施の形態の液晶表示装置を用いた液晶表示部を備えてい
るので、広い視野角で明るい反射表示が視認可能な液晶
表示部を備えた電子機器を実現することができる。
【0072】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば上記実施の形態ではTFTをスイッチング素子とし
たアクティブマトリクス方式の液晶表示装置に本発明を
適用した例を示したが、その他、TFDをスイッチング
素子としたアクティブマトリクス方式の液晶表示装置、
あるいは一対の基板の各々に走査電極、データ電極を備
えたパッシブマトリクス方式の液晶表示装置に本発明を
適用することも可能である。また、上記実施の形態では
内蔵反射板タイプの液晶表示装置に本発明の反射板を適
用した例を示したが、反射板を基板上に単体で形成し、
液晶セルの外面に外付けしたタイプの液晶表示装置に本
発明を適用することもできる。
【0073】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、特に感光性樹脂膜を厚く形成した場合や下地に
段差部が存在する場合であっても、表面がなだらかな湾
曲面となった複数の凹凸部を備えた反射板を再現性良く
得ることができる。また、このような反射板を備えたこ
とで視野角や明るさ等の反射表示特性に優れた液晶表示
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の液晶表示装置を各構成
要素とともに対向基板の側から見た平面図である。
【図2】 図1のH−H’線に沿う断面図である。
【図3】 同、液晶表示装置の画像表示領域においてマ
トリクス状に形成された複数の画素における各種素子、
配線等の等価回路図である。
【図4】 同、液晶表示装置のTFTアレイ基板の一つ
の画素を示す平面図である。
【図5】 図4のA−A'線における画素の断面図であ
る。
【図6】 同、液晶表示装置の製造方法を示す工程断面
図である。
【図7】 同、工程断面図の続きである。
【図8】 同、工程断面図の続きである。
【図9】 同、工程断面図の続きである。
【図10】 同、工程断面図の続きである。
【図11】 本発明の電子機器の一例を示す斜視図であ
る。
【図12】 同、電子機器の他の例を示す斜視図であ
る。
【図13】 同、電子機器のさらに他の例を示す斜視図
である。
【図14】 (A)本発明の反射板の製造方法における
露光工程の作用を説明するための図、(B)従来の方法
における露光工程の作用を説明するための図である。
【符号の説明】
7 凸部形成層 7a 感光性樹脂 9 反射電極 10 TFTアレイ基板 20 対向基板 30 TFT 50 液晶 100 液晶表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1368 G02F 1/1368 G03F 7/20 501 G03F 7/20 501 Fターム(参考) 2H042 BA04 BA12 BA15 BA20 DA02 DA04 DA11 DC08 2H088 EA22 FA19 HA01 HA06 MA06 MA07 MA20 2H091 FA16Y FB02 FC22 FC26 GA01 LA12 LA16 LA19 MA10 2H092 GA17 GA29 HA05 JA24 JB07 NA01 NA29 RA10 2H097 BA01 FA01 LA20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に感光性樹脂膜を形成する工程
    と、 後で形成すべき凹凸部に対応したパターンを有するフォ
    トマスクを用いて露光装置が有する焦点深度を外れた領
    域にフォーカス位置を設定して前記感光性樹脂膜の露光
    を行う工程と、 露光済みの前記感光性樹脂膜の現像を行うことにより、
    前記感光性樹脂膜からなる凹凸部を形成する工程と、 前記凹凸部の表面を含む基板表面に反射膜を形成する工
    程とを有することを特徴とする反射板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記露光を行う工程において、露光時間
    内に前記焦点深度を外れた領域で連続的にフォーカス位
    置を振ることを特徴とする請求項1に記載の反射板の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記反射膜を形成する前に前記凹凸部を
    形成した基板を熱処理することにより前記凹凸部の表面
    をなだらかな曲面に形状変化させることを特徴とする請
    求項1または2に記載の反射板の製造方法。
  4. 【請求項4】 基板上に、膜厚が3.0μm以上の1層
    の感光性樹脂膜からなり、表面がなだらかな湾曲面とさ
    れた凹凸部を有し、該凹凸部の表面を含む基板表面に反
    射膜が形成されたことを特徴とする反射板。
  5. 【請求項5】 一対の基板間に液晶が挟持されてなる液
    晶表示装置であって、前記一対の基板のうちのいずれか
    一方の基板の外面に、請求項4に記載の反射板を備えた
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 一対の基板間に液晶が挟持されてなる液
    晶表示装置であって、前記一対の基板のうちのいずれか
    一方の基板の液晶側の面に、請求項4に記載の反射板を
    備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 一対の基板間に液晶が挟持されてなり、
    複数の走査線と、複数のデータ線と、前記走査線と前記
    データ線の交差に対応してマトリクス状に配置された画
    素電極およびスイッチング素子とを有する液晶表示装置
    であって、 前記一対の基板のうちのいずれか一方の基板の前記走査
    線、前記データ線、前記画素電極、前記スイッチング素
    子の少なくともいずれか一つの形状に起因する段差部上
    に、該段差部の形状を反映しない表面がなだらかな湾曲
    面状の凹凸部を有する樹脂膜が形成され、前記凹凸部の
    表面を含む前記樹脂膜の表面に反射膜が形成されたこと
    を特徴とする液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 一対の基板間に液晶が挟持されてなり、
    前記一対の基板のうちの一方の基板に複数の走査電極が
    設けられ、他方の基板に前記複数の走査電極に交差する
    複数のデータ電極が設けられた液晶表示装置であって、 前記一対の基板のうちのいずれか一方の基板上の前記走
    査電極、前記データ電極の少なくともいずれか一つの形
    状に起因する段差部上に、該段差部の形状を反映しない
    表面がなだらかな湾曲面状の凹凸部を有する樹脂膜が形
    成され、前記凹凸部の表面を含む前記樹脂膜の表面に反
    射膜が形成されたことを特徴とする液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
    の反射板の製造方法を含むことを特徴とする液晶表示装
    置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項5ないし8のいずれか一項に記
    載の液晶表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
JP2002015890A 2002-01-24 2002-01-24 液晶表示装置の製造方法 Expired - Fee Related JP3975758B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002015890A JP3975758B2 (ja) 2002-01-24 2002-01-24 液晶表示装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002015890A JP3975758B2 (ja) 2002-01-24 2002-01-24 液晶表示装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003215317A true JP2003215317A (ja) 2003-07-30
JP3975758B2 JP3975758B2 (ja) 2007-09-12

Family

ID=27652124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002015890A Expired - Fee Related JP3975758B2 (ja) 2002-01-24 2002-01-24 液晶表示装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3975758B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100801521B1 (ko) 2006-01-02 2008-02-12 우 옵트로닉스 코포레이션 픽셀 구조체 제조 방법
CN100378557C (zh) * 2003-08-04 2008-04-02 精工爱普生株式会社 电光装置及其制造方法以及电子设备
JP2015087474A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 パナソニック株式会社 表示パネル装置および電子機器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100378557C (zh) * 2003-08-04 2008-04-02 精工爱普生株式会社 电光装置及其制造方法以及电子设备
KR100801521B1 (ko) 2006-01-02 2008-02-12 우 옵트로닉스 코포레이션 픽셀 구조체 제조 방법
JP2015087474A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 パナソニック株式会社 表示パネル装置および電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3975758B2 (ja) 2007-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100528626B1 (ko) 반투과·반사형 전기 광학 장치, 전자 기기, 및반투과·반사형 전기 광학 장치의 제조 방법
JP4603190B2 (ja) 液晶表示装置
US7352431B2 (en) Liquid crystal display and manufacturing method thereof
JP2004318073A (ja) 反射透過型液晶表示装置、及びその製造方法
JP2003057640A (ja) 電気光学装置、電子機器、および電気光学装置の製造方法
TWI272424B (en) Liquid crystal display and fabricating the same
JP3722116B2 (ja) 反射型電気光学装置、および電子機器
JP2003098538A (ja) 電気光学装置及びその製造方法
JP4154880B2 (ja) 電気光学装置及びその製造方法
JP2003098537A (ja) 電気光学装置及びその製造方法並びに電子機器
JP2006220907A (ja) 電気光学装置の製造方法
JP3975758B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP4035992B2 (ja) 電気光学装置、電子機器、および電気光学装置の製造方法
JP3951694B2 (ja) 半透過・反射型電気光学装置、電子機器、および半透過・反射型電気光学装置の製造方法
JP3979077B2 (ja) 電気光学装置および電子機器
JP3656640B2 (ja) 樹脂絶縁層の製造方法、電気光学装置用基板、電気光学装置の製造方法、及び電気光学装置
JP4023111B2 (ja) 電気光学装置の製造方法
JP4400027B2 (ja) 半透過・反射型電気光学装置、およびそれを用いた電子機器
JP2003029298A (ja) 薄膜半導体装置、電気光学装置、電子機器、薄膜半導体装置並びに電気光学装置の製造方法
JP2003195285A (ja) 反射型電気光学装置、電子機器、および反射型電気光学装置の製造方法
JP2003076300A (ja) 電気光学装置及びその製造方法
JP2003262863A (ja) 半透過・反射型電気光学装置、電子機器、および半透過・反射型電気光学装置の製造方法
JP2003287773A (ja) 反射型電気光学装置、および電子機器
JP2003005173A (ja) 電気光学装置および電子機器
JP3932844B2 (ja) 電気光学装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20041210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070409

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070529

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070611

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100629

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110629

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110629

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120629

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130629

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130629

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees