JP2003215316A - クロスダイクロイックプリズムの製造方法、および投射型表示装置 - Google Patents

クロスダイクロイックプリズムの製造方法、および投射型表示装置

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JP2003215316A
JP2003215316A JP2002010219A JP2002010219A JP2003215316A JP 2003215316 A JP2003215316 A JP 2003215316A JP 2002010219 A JP2002010219 A JP 2002010219A JP 2002010219 A JP2002010219 A JP 2002010219A JP 2003215316 A JP2003215316 A JP 2003215316A
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dichroic film
cemented
dichroic
light
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JP2002010219A
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Osamu Maruyama
修 丸山
Tetsuo Hattori
徹夫 服部
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Tochigi Nikon Corp
Nikon Corp
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Tochigi Nikon Corp
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 同じ長さのプリズムを使用して、クロスダイ
クロイックプリズムを製造する方法、及び画素ずれの発
生しない投射型表示装置を提供する。 【解決手段】 第1接合プリズム部材の2つのプリズム
面で構成された面に第2のダイクロイック膜を形成し
て、第1接合プリズム部材の第2のダイクロイック膜形
成面と、第2接合プリズム部材の2つのプリズム面で構
成された面とを、第1接合プリズムと第2接合プリズム
の第1のダイクロイック膜同士が同一平面を形成するよ
うに接着する工程を有するプリズムの製法において、2
つの接合プリズム部材の長さは同じであり、第1、第2
接合プリズムを構成するプリズム部材には、切り欠け部
が設けられており、当該切り欠け部と第1ダイクロイッ
ク膜の構成する空隙に第1のダイクロイック膜露出面が
載置される基準面を有する冶具を挿入することを特徴と
するクロスダイクロイックプリズムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤(R)光、緑
(G)光、青(B)光用のライトバルブから射出された
光を色合成して、投射レンズにて投射する投射型表示装
置において、前記色合成をおこなうクロスダイクロイッ
クプリズムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のクロスダイクロイックプリズムの
製造方法について説明する。特開平11−174212
にクロスダイクロイックプリズムの製造方法が記載され
ている。図17から図21に前記公報の記載の図を掲載
し、簡単に説明する。まず、透明光学材料からなる同一
形の光学ブロック部材201、202を用意し、これら
のブロックの平行2平面を光学研磨する。そして、一方
の部材201の研磨面にR光反射ダイクロイック膜20
3を形成する(図17)。そして、ダイクロイック膜2
03とブロック202の研磨面とを接着剤にて接着し、
接合体を形成する(図18)。この接合体を2つに切断
して接合半体A、Bを得て(図19)、両体の前記接合
面を研磨する。このうちのA体の研磨面にB光反射ダイ
クロイック膜204を形成する(図20)。このダイク
ロイック形成面と前記研磨面をA体、B体中のR光反射
ダイクロイック膜が平面になるように接着剤にて接合す
る。この接合体四隅部をを2枚のダイクロイック膜を基
準に切り落として図21に示す形状に外形形成しクロス
ダイクロイックプリズム(図21)を形成する。
【0003】前記公報によれば上記の方法にて作製する
と、B光ダイクロイック膜は接合半体の研磨面に形成さ
れるため同一平面に形成することは容易にできるととも
に、R光反射ダイクロイック膜についてもそもそも一平
面上に形成したものを2つのA体、B体に切断して、そ
の後に再び接合するので、均一平面を復帰形成すること
は容易にできるとしている。そして、このクロスダイク
ロイックプリズムを投射型表示装置の色合成光学系とし
て用いれば2重像や像のぼけの発生は防止できると記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のクロス
ダイクロイックプリズムの製造法においては、前記R光
反射ダイクロイック膜は一旦平面上に形成されたものを
切断されて、それぞれ別部材中に存在することになり、
前段階で同一平面であったからというだけで、容易に同
一平面に形成できるとはいえない。前記公報中にそれぞ
れの部材を同一平面に成形する具体的は方法の記載はな
く、ただ、前記半体AとBとを合わせれば同一平面性が
達成できるととの説明に終わっている。実際には、この
平面性の達成は容易ではなく、前記R光反射ダイクロイ
ック膜の接合部に段差を有することになってしまい、投
射像には2重像が発生するという問題を有していた。特
に、半体A、Bの長さが長くなったり、容積が大となっ
てくるとR光反射ダイクロイック膜の平面性を確保する
ことは容易ではない。さらに、4角を切り落とすことに
より実質的に半分の光学部材を廃棄することになり、経
済的な問題も有していた。
【0005】前記、ダイクロイック膜の平面性を基準面
に倣って載置し、確保する方法としては、特開平7−2
94846号公報に開示のクロスダイクロイックプリズ
ムの製造方法がある。これについて図22、図23を用
いて説明する。直角を挟んでそれぞれ2つの矩形面が形
成された第1直角プリズム11、第2直角プリズム1
2、第3直角プリズム13、第4直角プリズム14を用
意する。このうちの第1プリズム11と第3プリズム1
3は長さ(高さ)が第2プリズム13、第4プリズム1
4のそれより長くなっている。
【0006】次に、第1プリズム11の矩形面11aと
第2プリズム12の矩形面12a(第3プリズム13の
矩形面13aと第4プリズム14の矩形面14a)のい
ずれか一方にR光反射ダイクロイック膜を形成する。
【0007】次に、第1プリズム11の矩形面11aと
第2プリズム12の矩形面12a(第3プリズム13の
矩形面13aと第4プリズム14の矩形面14a)とを
いずれか一方の矩形面に形成された前記R光反射ダイク
ロイック膜を挟んで矩形面同士を接着接合する。その際
に、図22のA、Bに示すように、平面上の治具100
を使用し、当該治具上に前記第1プリズム11の矩形面
11bと、第2プリズム12の矩形面12b(第3プリ
ズム13の矩形面13bと第4プリズム14の矩形面1
4b)を接触させて載置し、接合する。
【0008】次に、第1直角プリズム11の矩形面11
b及び第2プリズム12の矩形面12bからなる接合面
の平面と、第3プリズム13の矩形面13b及び第4プ
リズム14の矩形面14bからなる接合プリズム部材の
平面のいずれか一方にB光反射ダイクロイック膜を形成
する。
【0009】上記工程による、第1プリズム11と第2
プリズム12の接合プリズム部材と、第3プリズム13
と第4プリズム14の接合プリズム部材のいずれか一方
の平面に形成された前記B光反射ダイクロイック膜を挟
んで平面同士を図20のC、Dおよび図23に示すよう
に治具200を用いて接着接合する。
【0010】この製造方法を使用すれば、R光反射ダイ
クロイック膜とB光反射ダイクロイック膜の平面性は確
保する事が可能となるし、もともと三角プリズムを使用
するので経済上の問題も解決する事になる。
【0011】しかし、この製造方法は上述のようにプリ
ズム11、プリズム13とプリズム12とプリズム14
とは長さ(高さ)が異っており、その長さの異なった部
分を利用して、前記ダイクロイック膜の平面を確保する
ので、前記長さの差は必須となる。
【0012】異なる長さの2種類のプリズムを用意しな
くてはならないことは、量産工程において、1種類のプ
リズムを用意するのに対して、どうしてもコスト高にな
り、さらに、ガラスの溶解ロットにおいて、第1プリズ
ムは第1ロットのガラス溶解から、長さの異なる2プリ
ズムは第2ロットのガラスから製造するとすると、両者
間の屈折率を一致させることが難しくなると言う問題も
抱えていた。
【0013】本発明は、上記問題を解決すべく、同じ長
さのプリズムを使用して、効率良く、内部に配置される
2種類のダイクロイック膜の各々の平面性、を確保する
製造方法、及び画素ずれの発生しない投射型表示装置を
提供することをその目的とするものである。また、2種
類のダイクロイック膜が直行する場合にはその直行性を
確保することも目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のクロスダイクロ
イックプリズムの製造方法の第1の態様は、第1のダイ
クロイック膜を介して2つの同じ長さのプリズム部材を
接合した第1接合プリズム部材と第2接合プリズム部材
を用意し、前記第1接合プリズム部材の2つのプリズム
面で構成され、前記第1のダイクロイック膜の端面の露
出する面に第2のダイクロイック膜を形成して、前記第
1接合プリズム部材の前記第2のダイクロイック膜形成
面と、第2接合プリズム部材の2つのプリズム面で構成
された前記第1のダイクロイック膜の端面の露出する面
とを、前記第1接合プリズムと第2接合プリズムの第1
のダイクロイック膜同士が同一平面を形成するように基
準面を有する冶具を用いて接着する工程を有するクロス
ダイクロイックプリズムの製法において、前記2つの接
合プリズム部材の長さは同じであり、前記第1、第2接
合プリズムを構成するプリズム部材には、前記両接合プ
リズムの第1のダイクロイック膜が一部露出するように
切り欠け部が設けられており、当該切り欠け部と前記第
1ダイクロイック膜の構成する空隙に前記第1のダイク
ロイック膜露出面が載置される前記基準面を有する冶具
を挿入することを特徴とするクロスダイクロイックプリ
ズムの製造方法である。(請求項1に対応)。
【0015】本発明のクロスダイクロイックプリズムの
製造方法の第2の態様は、断面形状が直角2等辺三角形
状である同じ長さの三角プリズムであって、当該プリズ
ムの直角を挟む第1斜面、第2斜面のうち第1斜面を構
成する4辺のうちの当該プリズムの側面を形成している
2辺部をそれぞれ当該辺に沿ってカットし、カット面を
形成したプリズム部材を4個準備する第1工程と、前工
程の4個のプリズム部材のうちの第1、第2プリズム部
材の、前記第2斜面に、それぞれ第1のダイクロイック
膜を形成する第2工程と、前記第1プリズムの第2斜面
と第3プリズムの前記第1斜面とを、また、前記第2プ
リズムの第2斜面と第4プリズムの前記第1斜面とを、
第1、第2プリズムの前記第1斜面と、第3プリズムと
第4プリズムの前記第2斜面とが同一平面を形成する様
に接着剤で接着して直角の頂角を有する接合プリズム部
材を2個形成する第3工程と、前記工程による2個の接
合プリズム部材のうちの一方の接合プリズム部材の前記
直角の頂角と相対する底面に第2のダイクロイック膜を
形成する第4工程と、前記接合プリズム部材の第2のダ
イクロイック膜形成面ともう一方の接合プリズム部材の
直角の頂角と相対する底面とを、第1プリズムと第2プ
リズムとが、又、第3プリズムと第4プリズムとがそれ
ぞれ向かい合う様に配置し、第1プリズムと第2プリズ
ムの前記第1のダイクロイック膜を形成した斜面の長さ
方向の両端部と、第3プリズムと第4プリズムの前記カ
ット面との間の空隙に、平面基準面を挿入して、前記第
1プリズムと第2プリズムの前記第2斜面の前記両端部
を前記基準面に倣って載置させ、両接合プリズム部材間
で第1ダイクロイック膜の平面性を確保して、接着剤に
て接合する第5工程、とを有することを特徴とするクロ
スダイクロイックプリズムの製造方法である。(請求項
2に対応)。
【0016】本発明のクロスダイクロイックプリズムの
製造方法の第3の態様は、断面形状が直角2等辺三角形
状である同じ長さの三角プリズムである第1、第2プリ
ズムと、前記プリズムと同じプリズムの直角を挟む第1
斜面、第2斜面のうちの第1斜面を構成する4辺のうち
当該プリズムの側面を形成している2辺部をそれぞれ当
該辺に沿ってカットし、カット面を形成した第3、第4
プリズム部材とを準備する第1工程と、前工程の第1、
第2プリズムの直角を挟む一方の斜面にそれぞれ第1の
ダイクロイック膜を形成する第2工程と、前記第1プリ
ズムの前記第2斜面と第3プリズムの前記第1斜面と
を、また、前記第2プリズムの前記第2斜面と第4プリ
ズムの前記第1斜面とを、第1、第2プリズムの第1の
ダイクロイック膜を形成しない前記斜面と、第3プリズ
ムと第4プリズムの前記第2斜面とが同一平面を形成す
る様に接着剤で接着して直角の頂角を有する接合プリズ
ム部材を2個形成する第3工程と、前記工程による2個
の接合プリズム部材のうちの一方の接合プリズム部材の
前記直角の頂角と相対する底面に第2のダイクロイック
膜を形成する第4工程と、前記接合プリズム部材の第2
のダイクロイック膜形成面ともう一方の接合プリズム部
材の直角の頂角と相対する底面とを、第1プリズムと第
2プリズムとが、第3プリズムと第4プリズムとがそれ
ぞれ向かい合うように配置し、第1プリズムと第2プリ
ズムの前記第1のダイクロイック膜を形成した斜面の長
さ方向の両端部と、第3プリズムと第4プリズムの前記
カット面との間の空隙に、平面基準面を挿入して、前記
第1プリズムと第2プリズムの前記第2斜面の前記両端
部を前記平面基準面に倣って載置させ、両接合プリズム
部材間で第1ダイクロイック膜の平面性を確保して、接
着剤にて接合する第5工程、とを有することを特徴とす
るクロスダイクロイックプリズムの製造方法である。
(請求項3に対応)。
【0017】本発明のクロスダイクロイックプリズムの
製造方法の第4の態様は、前記接合プリズム部材形成工
程と、前記第2のダイクロイック膜形成工程との間に、
さらに、第3工程で形成した2つの接合プリズム部材の
直角の頂角と相対する底面を光学研磨する工程を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項3に記載のクロス
ダイクロイックプリズムの製造方法である。(請求項4
に対応)。
【0018】本発明のクロスダイクロイックプリズムの
製造方法の第5の態様は、断面形状が直角2等辺三角形
状である三角プリズムである第1プリズムと、前記第1
プリズムと断面形状および長さが同じであって、プリズ
ムの長さ方向における両端部の、直角と相対する底面の
両辺部を当該辺に沿ってカットし、カット面を形成した
第2プリズムとを準備する第1工程と、前工程の2個の
プリズムのうち、第1プリズムの直角と相対する底面に
第1のダイクロイック膜を形成する第2工程と、前記第
1プリズムの前記第1のダイクロイック膜形成面と第2
プリズムの直角と相対する底面とを接着剤にて接合して
接合プリズム部材を形成する第3工程と、前記接合プリ
ズム部材を、前記第1のダイクロイック膜に対して垂直
な面であって、第1プリズムと第2プリズムの頂角を含
む面で切断して接合プリズム部材を2つ形成する第4工
程と、前記2つの接合プリズム部材の前記切断面を光学
研磨する第5工程と、前記2つの接合プリズム部材の一
方の前記光学研磨面に第2のダイクロイック膜を形成す
る第6工程と、前記接合プリズム部材の第2のダイクロ
イック膜形成面と、もう一方の接合プリズム部材の前記
研磨面とを、前記カット面を有しないプリズム同士、前
記カット面を有するプリズム同士とがそれぞれ向かい合
う様に配置し、前記カット面を有しないプリズムの前記
第1のダイクロイック膜を形成した面の長さ方向の両端
部と、前記カット面を有するプリズムの前記カット面と
の間の空隙に、平面基準面を挿入して、前記第カット面
を有しないプリズムの第1のダイクロイック膜を形成し
た面を前記基準面に倣って載置させ、両接合プリズム部
材間の第1ダイクロイック膜の平面性を確保して、接着
剤にて接合する第7工程、とを有することを特徴とする
クロスダイクロイックプリズムの製造方法である。(請
求項5に対応)。
【0019】本発明のクロスダイクロイックプリズムの
製造方法の第5の態様は、請求項1乃至5の製造方法で
得られたクロスダイクロイックプリズムを、さらに、長
さ方向に垂直な切断面にて切断して複数のクロスダイク
ロイックプリズムを形成する工程を有することを特徴と
するクロスダイクロイックプリズムの製造方法である。
(請求項6に対応)。
【0020】本発明の透過型表示装置の態様は、光源光
を射出する光源と、前記光源光を赤光、緑光、青光に色
分解する色分解光学系と、前記色分解光学系による各色
光を入射して変調して射出する各色光毎に配置されたラ
イトバルブと、各色光のライトバルブからの射出光を色
合成する色合成光学系と、前記色合成光学系による合成
光を投射する投射レンズと、を有する投射型表示装置に
おいて、前記色合成光学系は、請求項1から請求項6に
記載のいずれかに記載の製造方法にて作製されたクロス
ダイクロイックプリズムから構成されることを特徴とし
た投射型表示装置である。(請求項7に対応)
【0021】
【発明の実施の形態】(クロスダイクロイックプリズム
の製造方法の第1実施形態)以下、図1から図10を用
いて本発明に係るクロスダイクロイックプリズムの製造
方法を工程毎に説明する。
【0022】(プリズム準備工程)図2に示す断面が同
じ直角2等辺三角形形状を有する同じ長さLのプリズム
を4個(101、102、103、104)を用意し、
その、直角部を挟む斜面R1と斜面R2と、直角部と相
対する底面とを光学研磨する。そして、そのプリズム1
01、102、103、104について各々、前記斜面
R1を構成する四角形の4辺のうち、当該プリズムの両
側面を形成する2辺を、当該辺に沿ってカットし、カッ
ト面を形成する。本実施形態では前記第2斜面に対して
垂直に、且つ、長さ方向に対して45度程度の所定角度
で、所定量カットする。このプリズム部材を111、1
12、113、114プリズム部材と称し、前記カット
により露呈するカット面を111C1(111C2)、
112C1(112C2)、113C1(113C
2)、114C1(114C2)と称する(図3)。
【0023】(第1ダイクロイック膜形成工程)前記プ
リズム111からプリズム114の4つのうちの、2つ
のプリズム111と同112の前記カット面111C1
(111C2)、112C1(111C2)に対して垂
直をなす斜面R2に、青(B)光を反射し、緑(G)光
と赤(R)光とを透過する光学特性特性を有する第1ダ
イクロイック膜121をそれぞれ形成する(図4)。
【0024】(第1接合工程)図5に示すように、前工
程により第1ダイクロイック膜を斜面R2に形成したプ
リズム111(112)と膜非形成のプリズム113
(114)とを、それぞれ、プリズム111(112)
と前記第1ダイクロイックプリズムを形成した斜面R2
と他方のプリズム113(114)の直角を挟んだ斜面
R1とを、それぞれ長さ方向から眺めた場合に、プリズ
ム111(112)のカット面111C1(112C
1)とプリズム113(114)とが直交するように接
着剤にて接合する。その接合の際に、プリズム111
(112)の非接合の斜面R1とプリズム113(11
4)の非接合の斜面R2は同一平面となるように、接合
治具151の基準平面151上に前記両斜面を載置する
ことにより前記接合工程を実施し、プリズム111とプ
リズム113とからなる直角の頂角を有する第1接合プ
リズム部材、プリズム112とプリズム114とからな
る直角の頂角を有する第2接合プリズム部材を形成す
る。
【0025】図5には、さらに接合治具151の基準面
151A上に載置された第1接合プリズム部材(第2接
合プリズム部材)の両斜面R1、R2の平面度をコリー
メータを用いて検査している様子を記載した。コリメー
タ601からプリズム113(114)の底面に略垂直
に入射した2本の平行光線(L1、L2)はプリズム1
13(114)に入射し、光線L1はプリズム113を
通過して第1ダイクロイック膜121を経てプリズム1
11(112)に入射し、基準平面と接する斜面R1に
入射、反射されてプリズム111(112)の底面から
射出され検査用コリメータ602に入射する。
【0026】光線L2はプリズム113(114)の基
準面と接する斜面R2によって反射されて進行し、プリ
ズム111(112)との接合面を通過して、プリズム
111(112)の底面から射出されて、検査用コリメ
ータ602に入射する。
【0027】検査用コリメータ302に入射した光線L
1、L2はその傾きを検査し、所定の値になるように、
基準面151Aと斜面との接触具合を調節し、平面性を
確保する。
【0028】前記平面性を確保してから接着剤を硬化し
て第1、第2接合プリズム部材を形成する。 (接合プリズム部材研磨工程)前記工程による第1接合
プリズム部材、第2接合プリズム部材の直角の頂角と相
対する底面部を光学研磨する。この工程は、第1ダイク
ロイック膜形成工程での不具合及び前記第1接合工程で
の不都合が発生した場合に、これを解消するがために行
われる工程である。第1ダイクロイック膜形成工程での
不具合とは、第1ダイクロイック膜形成に際して、膜を
形成すべき斜面と直交する斜面R1に第1ダイクロイッ
ク膜が回り込んで形成されてしまうことを指し、前記第
1接合工程での不具合とは、プリズム111(112)
とプリズム113(114)の接合による第1、第2接
合プリズム部材形成工程において、接合する接着部から
接着剤がはみ出してしまうことを指す。
【0029】本工程により、回り込んで形成された第1
ダイクロイック膜が除去され、前記のはみ出した接着剤
が除去され、第1、第2接合プリズム部材の直角部に相
対する斜面部の完全な平面性が確保される。 (第2ダイクロイック膜形成工程)前記研磨工程を経た
第1接合プリズム部材と第2接合プリズム部材のうちの
一方の第1接合プリズム部材の、前記研磨面である直角
頂角部と相対した底面部全面に第2のダイクロイック膜
であるR光を反射し、G光とB光とを透過する光学特性
を有するダイクロイック膜を形成する。 (第2接合工程)前記第2接合プリズム部材と、前工程
により第2ダイクロイック膜を形成した第1接合プリズ
ム部材とを本工程により接着剤にて接合する。その様子
を図1、図6に、さらに第1ダイクロイック膜の平面度
の検査法を図7に示す。
【0030】図1に、第1接合工程で接合し、第2ダイ
クロイック膜形成工程で第2ダイクロイック膜を形成し
たプリズム111とプリズム113とからなる第1接合
プリズム部材の第2ダイクロイック膜面と、第1接合工
程で接合したプリズム112とプリズム114とからな
る第2接合プリズム部材の底面とを接合する様子を説明
する斜視構成図を示す。本工程で重要なのは、第1接合
プリズム部材と第2接合プリズム部材の接合の際、前記
第1接合プリズム部材のプリズム111の第2ダイクロ
イック膜面と第2接合プリズム部材のプリズム112の
研磨面とを、また第1接合プリズム部材のプリズム11
3の第2ダイクロイック膜面と第2接合プリズム部材の
プリズム114の研磨面とが向かい合うように接合する
ことである。上記をカット面111C1(C2)〜11
4C1(C2)の向きで言い替えると、第1接合プリズ
ム部材のプリズム111のカット面111C1(111
C2)と、第2接合プリズム部材のプリズム112のカ
ット面112C1(112C2)とが相対するように、
かつ第1接合プリズム部材のプリズム113のカット面
113C1(113C2)と、第2接合プリズム部材の
プリズム114のカット面114C1(114C2)と
が略同一平面になるように接合される。この様に接合す
ることによって、第1接合プリズム部材のプリズム11
1の前記第1のダイクロイック膜の形成面とプリズム1
13の前記カット面(111C1、111C2)との空
隙、及び第2合プリズムのプリズム112の前記第1の
ダイクロイック膜の形成面とプリズム114の前記カッ
ト面(114C1、114C2)との空隙に、接合治具
152の基準面152Aを挿入することが可能になる。
【0031】接合治具152の基準平面152Aを挿入
した第1接合プリズム部材と第2接合プリズム部材をそ
のプリズムの長さ方向に平行な方向から眺めた透視図を
図6に示す。本図から、両接合プリズム部材のうちのプ
リズム111の前記第1ダイクロイック面の長さ方向の
両端部と、プリズム113の前記カット面113C1、
113C2が形成する空隙、及びプリズム112の前記
第1ダイクロイック面と、プリズム114のカット面1
14C1、114C2とが形成する空隙に、前記基準面
が挿入され、その基準面と前記第1ダイクロイック膜形
成面が接するように載置されていることがわかる。
【0032】図7には、両接合プリズム部材の長さ方向
から眺めた接合とそのダイクロイック膜の平面度の検査
法を示す。コリメータ603からプリズム112の底面
に垂直に入射した2本の平行光線L3、L4のうち、L
3光線は、プリズム111に進行して、第1ダイクロイ
ック膜111に入射、反射して進行し、プリズム111
から射出されて検査用コリメータ304に入射する。ま
た、光線L4光線は、プリズム112の第1ダイクロイ
ック膜に入射して当該部で反射してプリズム111に進
行して射出し、検査用コリメータ604に入射する。
【0033】検査用コリメータ604に入射したL3、
L4光線はその平行度が検査され、第1ダイクロイック
膜の平面度が検査される。そして第1ダイクロイック膜
の平行度が所定の値以下になるように倣い具合を調節
し、接着剤を硬化させて第2接合工程を終了する。 (切断工程)前記第2接合工程において形成された接合
プリズム部材の斜視構成図を図8に示す。この接合プリ
ズム部材は長さLを有しているが、本工程において、点
線にて記載の切断面にて長さ方向に垂直な切断面にて切
断する。本実施形態では4個のクロスダイクロイックプ
リズムを1接合プリズム部材から作製する。そして、両
端のカット面を有する部分は不要部として廃棄する。本
工程により切断された各クロスダイクロイックプリズム
の斜視構成図を図9に、その断面構成図を図10に示
す。当該断面構成図において、第2ダイクロイック膜1
22はプリズム111、プリズム112に渡って切れ目
無く均一平面にて形成されていることがわかる。また、
第1ダイクロック膜121は、中央部で接着剤の層13
1を挟んで分断されているものの、平面性は前記の第2
接合工程にて確保されている。
【0034】以上、本実施形態のクロスダイクロイック
プリズムの作製方法においては、そもそも同じ長さの4
つの直角プリズムを使用して、当該プリズムの両側の端
面を一部カットし、そのカット面を利用して、所定のダ
イクロイック膜を形成した当該プリズムの平面性を担保
するための基準平面治具に載置するため、内部に平面性
の良好な2枚のダイクロイック膜を配置したクロスダイ
クロイックプリズムを提供できる。このように同一のガ
ラス溶解ロットから得られた均一ガラスから同じ形状の
全てのプリズムを作製できるので、プリズム間の屈折率
を均一にそろえることができる。
【0035】本実施例では、最初のプリズム準備工程で
カット面を形成する際、前記第2斜面に対して垂直に、
且つ、長さ方向に対して45度程度の所定角度でカット
したが、基準面を挿入するのに十分な空間を形成できれ
ば、カット面の、斜面、長さ方向に対する角度は問わな
いことはいうまでもない。 (クロスダイクロイックプリズムの製造方法の第2実施
形態)本発明のクロスダイクロイックプリズムの製造方
法の第2実施形態を図11から図13を用いて説明す
る。
【0036】(プリズム準備工程)まず、前実施形態に
おける同工程にて説明の図2に記載の同一形状の三角プ
リズム101、102、103、104を用意し、両斜
面と底面を光学研磨することは同じである。本実施形態
では、上記の4個のプリズムのうちの2つのプリズム1
03とプリズム104についてのみ、直角を挟む斜面R
1、R2のうちの斜面R1の長さ方向の両端部を前実施
形態と同様にその辺に沿ってカットしてカット面を形成
し、プリズム113、プリズム114を形成する(図1
1)。
【0037】(第1ダイクロイック膜形成工程)前工程
で用意された4個のプリズムのうちカットを行わないプ
リズム101、102のそれぞれの直角を挟む斜面の一
方の斜面に前実施形態と同じB光を反射し、R光とG光
を透過する光学特性を持つ第1のダイクロイック膜12
1を形成する(図11)。
【0038】(第1接合工程)前第1ダイクロイック膜
形成工程により、第1ダイクロイック膜を形成したプリ
ズム101(102)のダイクロイック膜形成面と、前
工程によるカットを行ったプリズム113(114)と
を、又、前記プリズム101(102)のダイクロイッ
ク膜形成面と、プリズム113(114)の直角部を挟
む斜面R1とを、プリズム101(102)のダイクロ
イック膜を形成しない斜面と、プリズム113(11
4)の前記斜面R2とが同一平面となるように配置し
て、図5に示すような接合治具の基準面上に、前記接合
面に垂直な両プリズムの斜面を載置し、両被接合プリズ
ム部材を接着剤で接合し、図5と同様に2つのコリメー
タを用いてその平面を検査して調整後に固定して接着剤
を硬化させ、第1接合プリズム部材、第2接合プリズム
部材を形成する。
【0039】(研磨工程)前実施形態と同様に両接合プ
リズム部材の、前第1接合工程で基準面に接した面を前
実施形態と同じ目的で研磨する。
【0040】(第2ダイクロイック膜形成工程)前研磨
工程による前記研磨面のうちの、プリズム101とプリ
ズム113からなる第1接合プリズム部材の前記研磨面
に前実施形態と同様のR光を反射し、B光とG光とを透
過する光学特性を有する第2ダイクロイック膜122を
形成する。
【0041】(第2接合工程)前工程による第1接合プ
リズム部材のダイクロイック膜形成面と、第2接合プリ
ズム部材の前記研磨面とを接着剤で接合するが、その
際、第1接合プリズム部材のプリズム113、第2接合
プリズム部材のプリズム114の前記カット面と、第1
接合プリズム部材のプリズム101及び第2接合プリズ
ム部材のプリズム102の第1のダイクロイック膜を形
成した面の両端部との空隙に、接合治具の基準面を挿入
して、前記第1のダイクロイック膜形成面を、当該基準
面152a上に載置する。この様子を、図12に示す。
前実施形態の図7に示す方法と同様、2つのコリメータ
を用いて両接合プリズム部材間の第1ダイクロイック膜
の平面性を確認してから、接着剤を硬化させて接合プリ
ズムを完成させる。その斜視構成図は図13に示す。
【0042】(切断工程)図13に示す様に接合プリズ
ムの長さ方向に垂直の切断面にて切断し複数のクロスダ
イクロイックプリズムを形成する。その斜視図は図9
に、断面構成図は図10に記載のクロスダイクロイック
プリズムにおいて、プリズム111をプリズム101
と、プリズム112はプリズム102として記載のもの
と同様である。
【0043】本実施例では、最初のプリズム準備工程で
カット面を形成する際、前記第2斜面に対して垂直に、
且つ、長さ方向に対して45度程度の所定角度でカット
したが、基準面を挿入するのに十分な空間を形成できれ
ば、カット面の、斜面、長さ方向に対する角度は問わな
いことはいうまでもない。
【0044】以上説明の作製法によるクロスダイクロイ
ックプリズムも前実施形態と同様の効果を奏するクロス
ダイクロイックプリズムを形成できる。 (クロスダイクロイックプリズムの製造方法の第3実施
形態)本発明のクロスダイクロイックプリズムの製造方
法の第3実施形態を説明する。
【0045】(プリズム準備工程)図14には準備する
プリズム301と302の斜視構成図を示す。前2つの
実施形態と比較して前記プリズム301、302は長さ
はLで同じであるが、断面形状は2倍の面積を有する直
角2等辺三角形プリズムである。このうちの一方のプリ
ズム302の直角と相対する底面の長さ方向の両辺部で
あって、両側面の辺と共用する両辺部を当該辺に沿って
カットし、当該辺部にカット面を形成する。本実施形態
では、前記底面に対して略45°をなすカット面を有す
るようにカットする。
【0046】(第1ダイクロイック膜形成工程)図14
に示すプリズム301の直角に相対する底面全面に、B
光を反射し、G光とR光を透過する光学特性を有する第
1ダイクロイック膜321を形成する。
【0047】(第1接合工程)前工程により第1ダイク
ロイック膜を形成したプリズム301の底面と、プリズ
ム302の直角部と相対する底面とを接着剤を用いて接
合し、長さLを有する長さ方向に垂直な断面形状が正方
形形状を有し、その両端の側面にカット部を有する接合
プリズム部材を形成する(図15)。
【0048】(切断工程)図15には前工程による接合
プリズム部材と本工程による切断面を図示する。つま
り、両プリズム部材の直角部の頂角を2等分し、前記第
1ダイクロイック膜321に対して垂直な平面にて、前
工程による接合プリズム部材を切断する。この切断によ
り接合三角プリズムが2つ形成されるが、それぞれの接
合プリズム部材のプリズム部材を図示のように、プリズ
ム311とプリズム313、プリズム312とプリズム
314による接合プリズム部材と称する。
【0049】(研磨工程)前工程により形成した両接合
プリズム部材の各切断面をそれぞれ光学平面研磨する。
【0050】(第2ダイクロイック膜形成工程)前記研
磨工程を実施した一方の接合プリズム部材のうちの一方
のプリズム311とプリズム313の接合プリズム部材
の前記研磨面に第2ダイクロイック膜であり、R光を反
射し、G光とB光とを透過する光学特性を有する膜を形
成する。
【0051】(第2接合工程)前工程による第2ダイク
ロイック膜を形成した接合プリズム部材のダイクロイッ
ク膜形成面と、プリズム312とプリズム314からな
る接合プリズム部材の前記研磨面とを接着剤を用いて接
合する。その接合の様子は前実施形態の図12と同様で
あって、当該図のプリズム101、同102,同11
3,同114をそれぞれ本実施形態のプリズム311、
同312、同313、同314と見なすことができる。
【0052】以上の工程により形成されるクロスダイク
ロイックプリズムの斜視構成図も図13のそれと同様で
あって、当該図のプリズム101、同102,同11
3,同114をそれぞれ本実施形態のプリズム311、
同312、同313、同314と見なすことができる。 (切断工程)図13に示す切断工程により複数のクロス
ダイクロイックプリズムを形成する工程も同様である。
【0053】本実施例では、最初のプリズム準備工程で
カット面を形成する際、前記第2斜面に対して垂直に、
且つ、長さ方向に対して45度程度の所定角度でカット
したが、基準面を挿入するのに十分な空間を形成できれ
ば、カット面の、斜面、長さ方向に対する角度は問わな
いことはいうまでもない。
【0054】また、本実施の形態によるクロスダイクロ
イックプリズムも前実施形態と同様の効果を奏すること
もいうまでもない。また、上記3つの実施例では全て、
2種類のクロスダイクロイック膜が直行するように設計
されているが、この製造方法は2種類のクロスダイクロ
イック膜が直行していない場合にも適用できることもは
いうまでもない。 (投射型表示装置の実施形態)図16には本実施形態に
係るクロスダイクロイックプリズムを色合成光学系に使
用した投射型表示装置の構成図を示した。
【0055】ランプならびに放物面形状の凹面鏡から構
成される光源161から射出される略平行の光源光束
は、偏光変換装置162に入射して単一偏光(本実施形
態では紙面に垂直な方向に振動方向を有する偏光)に変
換されて進行し、B光反射特性を有するダイクロイック
ミラー163Bと、R光、G光反射特性を有するダイク
ロイックミラー163RGとを互いに直交して配置した
クロスダイクロイックミラーに入射し、互いに反対方向
に進行するB光と、R光とG光の混合光とに色分解され
る。前記B光は折り曲げミラー164にて進行方向を変
えて進行し、偏光ビームスプリッタ167Bに入射す
る。
【0056】前記R光とG光の混合光は折り曲げミラー
165にて進行方向を変えて進行し、G光反射特性を有
するダイクロイックミラー166に入射し、反射される
G光と、そのまま進行するR光とに色分解され、それぞ
れ偏光ビームスプリッタ167G、167Rに入射す
る。
【0057】前記各色光用の偏光ビームスプリッタに入
射した各色光は、各偏光ビームスプリッタ167R、1
67G、167Bの偏光分離面により反射されて、偏光
ビームスプリッタを射出し、射出面近傍に各色光毎に配
置された反射型ライトバルブ168B、168G、16
8Rに入射し、各色光の色信号によって変調作用を受け
て変調光たるP偏光と、非変調光たるS偏光の混合光と
して反射射出され、各色光用の偏光ビームスプリッタに
入射して、前記変調光を透過光として検光して取り出
す。
【0058】前記各色光の検光光は色合成光学系を構成
する本発明に係るクロスダイクロイックプリズムに、B
光の検光光はプリズム113から、G光の検光光はプリ
ズム114から、R光の検光光はプリズム112から入
射し、前記B光はB光反射ダイクロイック膜である第1
ダイクロイック膜121によって反射されてプリズム1
11に進行する。R光はR光反射ダイクロイック膜であ
る第2ダイクロイック膜122によって反射されてプリ
ズム111に進行する。G光の検光光は前記両ダイクロ
イック膜を透過してプリズム111に進行する。プリズ
ム111に進行した前記B光、R光、G光は合成光とし
てプリズム111の射出面から射出され投射レンズ17
0に入射して、図示しないスクリーン上にフルカラー像
として投射される。
【0059】本実施形態に示す投射型表示装置の色合成
光学系において、図16におけるプリズム111、同1
12、同113、同114の代わりに、クロスダイクロ
イックプリズムの第2、第3の実施形態において示した
クロスダイクロイックプリズムを用いて全く同様の構成
が得られることはいうまでもない。この場合、それぞれ
第2実施形態のクロスダイクロイックプリズムのプリズ
ム101、同102、同113、同114と、第3実施
形態のプリズム311、同312、同313、同314
を使用する構成となる。
【0060】本実施形態の投射型表示装置は本発明に係
るクロスダイクロイックプリズムを色合成系としてしよ
うするので、内部に直行して配置する前記第1及び第2
ダイクロイック膜の平面性が確保されているので、画素
ずれの発生しない投射型表示装置を提供できる。
【0061】本実施形態に記載した投射型表示装置は反
射型ライトバルブを使用した投射型表示装置の形態であ
るが、本発明に係るクロスダイクロイックプリズムの製
造方法によるクロスダイクロイックプリズムを色合成光
学系に使用する投射型表示装置はこれに限定されるもの
ではなく、例えば、透過型ライトバルブを使用した投射
型表示装置において各色毎に配置されたライトバルブか
らの射出光を色合成する手段として使用しても同様の効
果を奏する投射型表示装置を提供できることはいうまで
もない。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本実施形態により製造し
たクロスダイクロイックプリズムを光合成光学系に用い
れば、内部に配置する前記第1および第2ダイクロイッ
ク膜の平面性が確保されているので、画素ずれの発生し
ない投射型表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における第2接合工程を説明す
る斜視構成図。
【図2】第1の実施形態におけるプリズム準備工程にて
準備する直角プリズムの斜視図。
【図3】第1の実施形態におけるプリズム準備工程にて
準備する両端をカットしたプリズムの斜視図。
【図4】第1の実施形態における第1接合工程にて使用
する2つのプリズムと、その一方に形成する第1ダイク
ロイック膜の形成を示す斜視構成図。
【図5】第1の実施形態における第1接合工程を説明す
る正面断面構成図。
【図6】第1の実施形態における第2接合工程を説明す
る側面図。
【図7】第1の実施形態における第2接合工程を説明す
る正面断面図。
【図8】第1の実施形態における第1の実施形態の第2
接合工程によるクロスダイクロイックプリズムの斜視構
成図。
【図9】第1の実施形態の第2接合工程によるクロスダ
イクロイックプリズムを切断して作製したクロスダイク
ロイックプリズムの斜視構成図。
【図10】第1の実施形態の第2接合工程によるクロス
ダイクロイックプリズムを切断して作製したクロスダイ
クロイックプリズムの断面構成図。
【図11】第2の実施形態の第1接合工程にて使用する
2つのプリズムと、その一方に形成する第1ダイクロイ
ック膜の形成を示す斜視構成図。
【図12】第2の実施形態の第2接合工程を説明する斜
視構成図。
【図13】第2の実施形態の第2接合工程によって作製
されたクロスダイクロイックプリズムの斜視構成図。
【図14】第3の実施形態のプリズム準備において準備
する2つのプリズムの形状と、第1ダイクロイック膜形
成工程によるダイクロイック膜を示す図。
【図15】第3の実施形態の第1接合工程による接合プ
リズム部材と、切断工程の切断面を示す図。
【図16】本発明によるクロスダイクロイックプリズム
を使用した投射型表示装置の構成図。
【図17】従来例におけるプリズム準備工程を説明する
図。
【図18】従来例における第1接合工程を説明する図。
【図19】従来例における切断工程により形成された接
合プリズム部材の図。
【図20】従来例における第2ダイクロイック膜形成を
説明する図。
【図21】従来例によるクロスダイクロイックプリズム
の斜視構成図。
【図22】他の従来例による製造工程を説明する図。
【図23】他の従来例による接合工程の説明図。
【符号の説明】
101、102、103、104、111、112、1
13、114、301、302、311、312、31
3、314 プリズム部材 121、122、321、322 ダイクロイック膜 151、152 接合治具 151A、152A 基準平面 601、602、603、604 オートコリメーター 161 光源 162 偏光変換装置 163 クロスダイクロイックミラー 164、165 折り曲げミラー 166 ダイクロイックミラー 167R、167G、167B 偏光ビームスプリッタ 168R、168G、168B 反射型ライトバルブ 169 クロスダイクロイックプリズム 170 投射レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 徹夫 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2H042 AA28 CA06 CA12 CA15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のダイクロイック膜を介して2つの同
    じ長さのプリズム部材を接合した第1接合プリズム部材
    と第2接合プリズム部材を用意し、 前記第1接合プリズム部材の2つのプリズム面で構成さ
    れ、前記第1のダイクロイック膜の端面の露出する面に
    第2のダイクロイック膜を形成して、前記第1接合プリ
    ズム部材の前記第2のダイクロイック膜形成面と、第2
    接合プリズム部材の2つのプリズム面で構成された前記
    第1のダイクロイック膜の端面の露出する面とを、前記
    第1接合プリズムと第2接合プリズムの第1のダイクロ
    イック膜同士が同一平面を形成するように基準面を有す
    る冶具を用いて接着する工程を有するクロスダイクロイ
    ックプリズムの製法において、 前記2つの接合プリズム部材の長さは同じであり、 前記第1、第2接合プリズムを構成するプリズム部材に
    は、前記両接合プリズムの第1のダイクロイック膜が一
    部露出するように切り欠け部が設けられており、当該切
    り欠け部と前記第1ダイクロイック膜の構成する空隙に
    前記第1のダイクロイック膜露出面が載置される前記基
    準面を有する冶具を挿入することを特徴とするクロスダ
    イクロイックプリズムの製造方法。
  2. 【請求項2】断面形状が直角2等辺三角形状である同じ
    長さの三角プリズムであって、当該プリズムの直角を挟
    む第1斜面、第2斜面のうち第1斜面を構成する4辺の
    うちの当該プリズムの側面を形成している2辺部をそれ
    ぞれ当該辺に沿ってカットし、カット面を形成したプリ
    ズム部材を4個準備する第1工程と、 前工程の4個のプリズム部材のうちの第1、第2プリズ
    ム部材の、前記第2斜面に、それぞれ第1のダイクロイ
    ック膜を形成する第2工程と、 前記第1プリズムの第2斜面と第3プリズムの前記第1
    斜面とを、また、前記第2プリズムの第2斜面と第4プ
    リズムの前記第1斜面とを、第1、第2プリズムの前記
    第1斜面と、第3プリズムと第4プリズムの前記第2斜
    面とが同一平面を形成する様に接着剤で接着して直角の
    頂角を有する接合プリズム部材を2個形成する第3工程
    と、 前記工程による2個の接合プリズム部材のうちの一方の
    接合プリズム部材の前記直角の頂角と相対する底面に第
    2のダイクロイック膜を形成する第4工程と、 前記接合プリズム部材の第2のダイクロイック膜形成面
    ともう一方の接合プリズム部材の直角の頂角と相対する
    底面とを、第1プリズムと第2プリズムとが、又、第3
    プリズムと第4プリズムとがそれぞれ向かい合う様に配
    置し、第1プリズムと第2プリズムの前記第1のダイク
    ロイック膜を形成した斜面の長さ方向の両端部と、第3
    プリズムと第4プリズムの前記カット面との間の空隙
    に、平面基準面を挿入して、前記第1プリズムと第2プ
    リズムの前記第2斜面の前記両端部を前記基準面に倣っ
    て載置させ、両接合プリズム部材間で第1ダイクロイッ
    ク膜の平面性を確保して、接着剤にて接合する第5工程
    とを有することを特徴とするクロスダイクロイックプリ
    ズムの製造方法。
  3. 【請求項3】断面形状が直角2等辺三角形状である同じ
    長さの三角プリズムである第1、第2プリズムと、前記
    プリズムと同じプリズムの直角を挟む第1斜面、第2斜
    面のうちの第1斜面を構成する4辺のうち当該プリズム
    の側面を形成している2辺部をそれぞれ当該辺に沿って
    カットし、カット面を形成した第3、第4プリズム部材
    とを準備する第1工程と、 前工程の第1、第2プリズムの直角を挟む一方の斜面に
    それぞれ第1のダイクロイック膜を形成する第2工程
    と、 前記第1プリズムの前記第2斜面と第3プリズムの前記
    第1斜面とを、また、前記第2プリズムの前記第2斜面
    と第4プリズムの前記第1斜面とを、第1、第2プリズ
    ムの第1のダイクロイック膜を形成しない前記斜面と、
    第3プリズムと第4プリズムの前記第2斜面とが同一平
    面を形成する様に接着剤で接着して直角の頂角を有する
    接合プリズム部材を2個形成する第3工程と、 前記工程による2個の接合プリズム部材のうちの一方の
    接合プリズム部材の前記直角の頂角と相対する底面に第
    2のダイクロイック膜を形成する第4工程と、前記接合
    プリズム部材の第2のダイクロイック膜形成面ともう一
    方の接合プリズム部材の直角の頂角と相対する底面と
    を、第1プリズムと第2プリズムとが、第3プリズムと
    第4プリズムとがそれぞれ向かい合うように配置し、第
    1プリズムと第2プリズムの前記第1のダイクロイック
    膜を形成した斜面の長さ方向の両端部と、第3プリズム
    と第4プリズムの前記カット面との間の空隙に、平面基
    準面を挿入して、前記第1プリズムと第2プリズムの前
    記第2斜面の前記両端部を前記平面基準面に倣って載置
    させ、両接合プリズム部材間で第1ダイクロイック膜の
    平面性を確保して、接着剤にて接合する第5工程とを有
    することを特徴とするクロスダイクロイックプリズムの
    製造方法。
  4. 【請求項4】前記接合プリズム部材形成工程と、前記第
    2のダイクロイック膜形成工程との間に、さらに、第3
    工程で形成した2つの接合プリズム部材の直角の頂角と
    相対する底面を光学研磨する工程を有することを特徴と
    する請求項1から請求項3に記載のクロスダイクロイッ
    クプリズムの製造方法。
  5. 【請求項5】断面形状が直角2等辺三角形状である三角
    プリズムである第1プリズムと、前記第1プリズムと断
    面形状および長さが同じであって、プリズムの長さ方向
    における両端部の、直角と相対する底面の両辺部を当該
    辺に沿ってカットし、カット面を形成した第2プリズム
    とを準備する第1工程と、 前工程の2個のプリズムのうち、第1プリズムの直角と
    相対する底面に第1のダイクロイック膜を形成する第2
    工程と、 前記第1プリズムの前記第1のダイクロイック膜形成面
    と第2プリズムの直角と相対する底面とを接着剤にて接
    合して接合プリズム部材を形成する第3工程と、 前記接合プリズム部材を、前記第1のダイクロイック膜
    に対して垂直な面であって、第1プリズムと第2プリズ
    ムの頂角を含む面で切断して接合プリズム部材を2つ形
    成する第4工程と、 前記2つの接合プリズム部材の前記切断面を光学研磨す
    る第5工程と、 前記2つの接合プリズム部材の一方の前記光学研磨面に
    第2のダイクロイック膜を形成する第6工程と、 前記接合プリズム部材の第2のダイクロイック膜形成面
    と、もう一方の接合プリズム部材の前記研磨面とを、前
    記カット面を有しないプリズム同士、前記カット面を有
    するプリズム同士とがそれぞれ向かい合う様に配置し、
    前記カット面を有しないプリズムの前記第1のダイクロ
    イック膜を形成した面の長さ方向の両端部と、前記カッ
    ト面を有するプリズムの前記カット面との間の空隙に、
    平面基準面を挿入して、前記第カット面を有しないプリ
    ズムの第1のダイクロイック膜を形成した面を前記基準
    面に倣って載置させ、両接合プリズム部材間の第1ダイ
    クロイック膜の平面性を確保して、接着剤にて接合する
    第7工程とを有することを特徴とするクロスダイクロイ
    ックプリズムの製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5の製造方法で得られたクロ
    スダイクロイックプリズムを、さらに、長さ方向に垂直
    な切断面にて切断して複数のクロスダイクロイックプリ
    ズムを形成する工程を有することを特徴とするクロスダ
    イクロイックプリズムの製造方法。
  7. 【請求項7】光源光を射出する光源と、 前記光源光を赤光、緑光、青光に色分解する色分解光学
    系と、 前記色分解光学系による各色光を入射して変調して射出
    する各色光毎に配置されたライトバルブと、 各色光のライトバルブからの射出光を色合成する色合成
    光学系と、 前記色合成光学系による合成光を投射する投射レンズ
    と、を有する投射型表示装置において、 前記色合成光学系は、請求項1から請求項6に記載のい
    ずれかに記載の製造方法にて作製されたクロスダイクロ
    イックプリズムから構成されることを特徴とした投射型
    表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100406920C (zh) * 2005-03-22 2008-07-30 精工爱普生株式会社 光学制品及光学制品的制造方法

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