JP2003215005A - 材料試験機 - Google Patents

材料試験機

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JP2003215005A
JP2003215005A JP2002012620A JP2002012620A JP2003215005A JP 2003215005 A JP2003215005 A JP 2003215005A JP 2002012620 A JP2002012620 A JP 2002012620A JP 2002012620 A JP2002012620 A JP 2002012620A JP 2003215005 A JP2003215005 A JP 2003215005A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 供試体の拘束条件を高い精度で自在に変化さ
せることができ、連続的なひずみ制御を行うことができ
る材料試験機を提供すること。 【解決手段】 材料試験機10を構成するにあたり、供
試体1の両端部を把持する第一把持部12および第二把
持部13と、第一把持部12に接続されて供試体1の伸
縮に応じて軸方向に沿う直線運動を行う進退軸52と、
回転駆動手段30と、回転駆動手段30の回転出力を減
速させる減速機40と、減速機40の回転出力部42B
の回転運動を進退軸52の直線運動に変換する運動変換
手段65とを設け、減速機40の構成要素のうちの少な
くとも一つに設けられた歯を、弾性体により形成するこ
とで、バックラッシをなくすか、または極めて小さくし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、供試体の材料特性
を試験する材料試験機に係り、例えば、コンクリートの
ひび割れ特性試験、あるいはクリープ試験などに利用で
きる。
【0002】
【背景技術】一般に、コンクリートにより形成された構
造物は多いが、近年、これらの構造物の形成材料である
コンクリートのひび割れが問題になってきている。すな
わち、コンクリートにより形成された各種の構造物は、
コンクリートのひび割れによりその機能を著しく害され
ることがある。このため、実際の構造物において、コン
クリートのひび割れが今後発生するのか否かを調べる必
要があるので、試験を行うことにより、どのような状況
下でコンクリートにひび割れが発生するのかを明らかに
しておく必要がある。
【0003】図7には、若材齢コンクリートのひび割れ
特性試験に用いられる試験装置であるクラッキングフレ
ーム90の構成が示されている。このクラッキングフレ
ーム90を用いた試験方法は、リレム(RILEM)の
推奨する方法であり、世界的な規格になりつつあるもの
である。
【0004】図7において、クラッキングフレーム90
は、供試体91の両端部を把持する二つのクロスヘッド
92と、これらのクロスヘッド92の間に供試体91に
沿う方向に配置された二本の太い鋼棒93とにより構成
されている。各鋼棒93には、温度変形を最小にするた
めに低熱膨張係数の特殊な鋼材が用いられる。そして、
二つのクロスヘッド92は、各ボルト94,95により
各鋼棒93の両端部にそれぞれ固定されているので、ク
ロスヘッド92同士の間隔は、これらの鋼棒93の長さ
により定まり、これにより供試体91の両端部が拘束を
受けるようになっている。
【0005】また、上述した図7のクラッキングフレー
ム90における鋼棒93のように供試体に沿う方向に配
置された四本の拘束棒を備え、これらの拘束棒を温水ヒ
ータを用いて温度制御することにより各拘束棒の長さを
調整して供試体の拘束条件を変化させることができるよ
うにしたコンクリートのひび割れ試験装置もある。
【0006】さらに、前述した図7のクラッキングフレ
ーム90におけるクロスヘッド92の一方に相当する部
分を、各鋼棒93に相当する部分に対してスライド可能
にしたコンクリートのひび割れ試験装置もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た図7のクラッキングフレーム90では、二つのクロス
ヘッド92が各鋼棒93に固定されているので、供試体
の拘束度合いを自在に変化させて試験を行うことはでき
ない。このため、例えば、供試体が激しい温度変形を起
こす場合等のように短時間で大きく変形する場合に、単
にひび割れが発生するか否かを調べることはできるもの
の、供試体が長時間かけて微小変形するような場合にお
いて、ひび割れが発生する状況を精度よく確認すること
は困難である。従って、実際の建物等の構造物が置かれ
ている状況下で、ひび割れが発生するか否かを精度よく
確認するのに適していないという問題がある。
【0008】また、前述した温水ヒータにより四本の拘
束棒の長さを調整することを可能とした試験装置では、
供試体の拘束度合いを変化させることはできるものの、
温水を循環させる設備が必要となるため、装置が複雑化
するうえ、四本の拘束棒の温度制御の不均一により各拘
束棒の伸縮にばらつきが生じ、装置全体がねじれてしま
うという問題がある。
【0009】さらに、前述した図7のクロスヘッド92
の一方に相当する部分をスライド可能とした試験装置で
も、供試体の拘束度合いを変化させることはできるもの
の、図7の各鋼棒93に相当する部分が均一な温度にな
っていないと、装置全体がねじれてしまうため、クロス
ヘッド92に相当する部分が円滑にスライドしなくなる
という不都合がある。そして、この試験装置では、クロ
スヘッド92に相当する部分をスライドさせることによ
り、ひずみ制御を行うことはできるが、スライドさせる
ための機構の構成要素である歯車にバックラッシがある
ため、段階的なひずみ制御しか行うことができず、これ
により供試体が衝撃を受けてしまうことから、正確な測
定を行うことができないという問題がある。
【0010】本発明の目的は、供試体の拘束条件を高い
精度で自在に変化させることができ、連続的なひずみ制
御を行うことができる材料試験機を提供するところにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、供試体の両端
部を把持して供試体の材料特性を試験する材料試験機で
あって、供試体の一方の端部を把持する第一把持部と、
供試体の他方の端部を把持する第二把持部と、第一把持
部に接続されて供試体の伸縮に応じて軸方向に沿う直線
運動を行う進退軸と、第二把持部に接続された不動部に
固定された回転駆動手段と、この回転駆動手段の回転出
力部の回転速度を減速させる減速機と、この減速機の回
転出力部の回転運動を進退軸の直線運動に変換する運動
変換手段とを備え、減速機は、互いに噛み合う歯を有す
る少なくとも二つの要素を含んで構成され、これらの要
素のうちの少なくとも一方に設けられた歯は、弾性体に
より形成されていることを特徴とするものである。
【0012】ここで、「これらの要素のうちの少なくと
も一方に設けられた歯は、弾性体により形成されてい
る」とは、歯の全体または歯が形成された要素(例えば
歯車等)の全体が弾性体により形成されていてもよく
(例えば、後述する図3〜図5の場合等)、あるいは、
歯の表面部分だけが弾性体により形成されていてもよい
趣旨である。また、弾性体により形成された中間部材を
互いに噛み合う歯の間に挟ませて回転伝達を行う場合
(例えば、特開平8−177986号公報に記載された
変速装置の場合等)も、その中間部材は、いずれかの歯
の表面部分を構成するものとみなすことができるので、
上記表現に含まれる。そして、「少なくとも一方」であ
るから、一方の歯だけが弾性体により形成されていても
よく、双方の歯が弾性体により形成されていてもよい。
【0013】さらに、「互いに噛み合う歯」同士は、押
圧されていることが好ましく、この際、構造上、押圧さ
れるようにしてもよく(例えば、後述する図4の場合
等)、あるいは、積極的に押圧手段を設けてもよい(例
えば、特開平8−177986号公報に記載された変速
装置の場合等)。
【0014】このような本発明においては、第二把持部
に対して第一把持部を変位させて供試体の拘束条件を変
化させる際には、回転駆動手段によりその回転出力部を
回転駆動し、この回転駆動手段の回転出力部の回転速度
を減速機により減速した後、減速機の回転出力部から得
られる減速後の回転運動を、運動変換手段により進退軸
の直線運動に変換する。
【0015】この際、減速機では、弾性体により形成さ
れた歯による噛み合わせが行われるので、バックラッシ
をなくすか、あるいは小さくすることが可能となる。従
って、第一把持部を段階的ではなく、連続的に変位させ
ることができるようになり、供試体の微小変形にも追従
することができるようになる。このため、連続的で高精
度なひずみ制御を行い、供試体の拘束条件を高い精度で
自在に変化させることができるようになる。
【0016】また、前述した拘束棒(図7の鋼棒93に
相当する部分)の長さを温度制御するための温水ヒータ
も必要ないため、試験装置が複雑化することもない。さ
らに、第一把持部に接続された進退棒を直線運動させる
ことにより供試体に荷重をかけることができるので、一
点載荷を実現することが可能となり、装置のねじれによ
り生じる不都合を回避できるようになり、これらにより
前記目的が達成される。
【0017】また、前述した材料試験機において、減速
機は、環状の剛性内歯車と、この剛性内歯車の内側に配
置されてこの剛性内歯車と噛み合う弾性体により形成さ
れたコップ状の可撓性外歯車と、この可撓性外歯車の内
側に配置された波動発生器とを含んで構成されているこ
とが望ましい。
【0018】ここで、「波動発生器」としては、例え
ば、楕円状のカムと、このカムの外周に配置されたボー
ルベアリングとを備えた構成のもの等が挙げられる。
【0019】また、「可撓性外歯車」としては、弾性体
であれば、金属、合成樹脂、硬質ゴム等、任意の材質の
ものを採用することができるが、耐久性や回転伝達精度
の向上等の観点から、金属弾性体により形成されたもの
であることが好ましい。
【0020】このように環状の剛性内歯車とコップ状の
可撓性外歯車と波動発生器とを含んで構成された減速機
とした場合には、バックラッシをなくすか、極めて小さ
くすることが可能となり、連続的で高精度なひずみ制御
を、より一層確実に実現できるようになる。
【0021】さらに、前述した材料試験機において、運
動変換手段は、進退軸の外周面に螺旋状に形成されたボ
ールねじ溝と、進退軸の外周面に軸方向に沿って形成さ
れたボールスプライン溝と、減速機の回転出力部と同期
回転するボールねじナットと、不動部に固定されたスプ
ラインナットとを含んで構成され、ボールねじナット内
に形成された通路と、ボールねじ溝とにより、ボールね
じのボールを循環させる閉路が形成され、スプラインナ
ット内に形成された通路と、ボールスプライン溝とによ
り、ボールスプラインのボールを循環させる閉路が形成
されていることが望ましい。
【0022】このように運動変換手段をボールねじとボ
ールスプラインとを複合して構成した場合には、進退軸
の精度の高い直線運動を、簡易な構造で確実に実現する
ことが可能となる。このため、連続的で高精度なひずみ
制御を、より一層確実に実現できるようになる。
【0023】そして、前述した材料試験機において、回
転駆動手段は、パルス制御が可能な構成とされているこ
とが望ましい。
【0024】このように回転駆動手段をパルス制御が可
能な構成とした場合には、低速回転制御が可能となるの
で、連続的で高精度なひずみ制御を、より一層確実に実
現できるようになる。
【0025】また、前述した材料試験機において、第一
把持部と進退軸との間には、供試体の応力測定用の荷重
測定手段が設けられ、第二把持部に対する第一把持部の
相対変位を測定する変位測定手段を備えた構成とするこ
とが望ましい。
【0026】ここで、「荷重測定手段」としては、例え
ば、ロードセル等を用いることができる。また、「変位
測定手段」としては、例えば、ギャップセンサ等を用い
ることができる。
【0027】このように荷重測定手段および変位測定手
段を設けた場合には、供試体の応力とひずみとを独立し
て測定することができるので、供試体についての応力−
ひずみ線図を測定することが可能となる。このため、供
試体の材料特性、例えば、供試体がコンクリートである
場合には、コンクリートのひび割れ特性等を詳細に調べ
ることが可能となる。
【0028】さらに、上記のように荷重測定手段および
変位測定手段を設けた場合において、変位測定手段の出
力信号に基づき回転駆動手段を制御する制御手段を備え
た構成とすることが望ましい。
【0029】このように制御手段を設けた場合には、変
位測定手段の出力信号に基づき回転駆動手段をフィード
バック制御して第一把持部の変位を逐次調整することが
できるので、第一把持部の変位を連続的に変化させるこ
とができる。このため、供試体の微小変形にも追従する
ことが可能となり、例えば、供試体が長時間かけて微小
量縮む場合に、供試体を逐次引っ張って第一把持部の位
置を一定に保持し、供試体を完全拘束の状態とする制御
等が可能となる。
【0030】また、以上に述べた材料試験機は、例え
ば、コンクリートのひび割れ特性試験、あるいはクリー
プ試験等の各種の材料特性試験に用いることができる
が、高精度なひずみ制御を行うことができるので、特
に、微妙なひずみに対応することが要求されるコンクリ
ートのひび割れ特性試験に好適である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本発明の材料試験機で
ある本実施形態のコンクリートのひび割れ特性試験を行
うための試験機10の全体構成が示されている。また、
図2には、試験機10の要部の拡大断面図が示されてい
る。さらに、図3〜図5には、試験機10の要部を構成
する減速機40の詳細構成が示され、図6には、試験機
10の要部を構成するスプライン付ボールねじ50の詳
細構成が示されている。
【0032】図1において、試験機10は、コンクリー
トで形成された供試体1を取り付ける本体11と、試験
データの計測およびその集計処理並びに本体11の制御
を行う制御手段80とを備えて構成されている。
【0033】本体11は、供試体1の一方の端部(ここ
では、上端部)を把持する第一把持部12と、供試体1
の他方の端部(ここでは、下端部)を把持する第二把持
部13と、最下部に設けられた基台20と、この基台2
0に立設された複数本の支持棒21と、これらの支持棒
21により支持された上部フランジ22と、供試体1の
応力を測定するために第一把持部12の上側に設けられ
た荷重測定手段であるロードセル23と、第二把持部1
3に対する第一把持部12の相対変位を測定するために
供試体1の図中左右両側に設けられた変位測定手段であ
るギャップセンサ24とを備えている。
【0034】また、本体11は、最上部に設けられた回
転駆動手段であるモータ30と、このモータ30の下側
に設けられてモータ30の出力回転速度を減速させる減
速機40と、この減速機40の下側に設けられたスプラ
イン付ボールねじ50とを備えている。
【0035】図2において、モータ30は、パルス制御
が可能な構成を有し、低速回転制御が可能なモータであ
る。また、高分解能を有し、高精度な回転位置決めが可
能なものであることが好ましい。このようなモータ30
としては、例えば、360度(1回転)を614400
パルス(すなわち、1パルス当たり0.00059度)
で分割することができる日本精工株式会社製のメガトル
クモータ等を好適に用いることができるが、これに限定
されるものではない。
【0036】モータ30の出力は、モータ30の下部に
設けられた回転出力部である出力フランジ31から得る
ことができるようになっている。この出力フランジ31
には、モータ30の出力を減速機40に伝える回転伝達
部材32が固定されている。そして、この回転伝達部材
32の下方に向かって延びる軸部32Aが、減速機40
の回転入力部46(図3参照)に連結されている。
【0037】回転伝達部材32の円盤部32Bの外周側
には、この円盤部32Bを覆う回転伝達部材カバー33
が設けられている。そして、この回転伝達部材カバー3
3の上側には、モータ30の固定部が固定され、下側に
は、減速機40の固定部である剛性内歯車41(図3参
照)が固定されている。
【0038】減速機40の出力は、減速機40の下部に
設けられた回転出力部42B(図3参照)から得ること
ができるようになっている。この回転出力部42Bに
は、減速機40の出力をスプライン付ボールねじ50の
ボールねじナット53(図6参照)に伝える回転伝達部
材48が固定されている。また、減速機40および回転
伝達部材48の外周側には、これらを覆う減速機カバー
49が設けられている。
【0039】図3は、減速機40の回転中心軸に沿う方
向の断面図であり、図4は、回転中心軸に直交する断面
図であり、図5は、減速機40の分解斜視図である。図
3〜図5において、減速機40は、ハーモニックドライ
ブと呼ばれる調和減速機であり、撓み噛み合い式歯車装
置の代表的なものである。この減速機40は、環状の剛
性内歯車41と、この剛性内歯車41の内側に配置され
てこの剛性内歯車41と噛み合うコップ状の可撓性外歯
車42と、この可撓性外歯車42の内側に配置された波
動発生器43とを含んで構成されている。このような減
速機40としては、例えば、株式会社ハーモニック・ド
ライブ・システムズ製のハーモニックドライブ(特開平
5−209655号公報等参照)等を好適に用いること
ができるが、これに限定されるものではない。
【0040】剛性内歯車41は、回転伝達部材カバー3
3と減速機カバー49との間に挟まれて固定されるもの
であり(図2参照)、内周には、歯41Aが刻まれてい
る。この歯数は、可撓性外歯車42よりも2枚多くなっ
ている。
【0041】可撓性外歯車42は、例えば、薄肉の金属
弾性体等により形成され、コップ開口部の外周には、剛
性内歯車41の歯41Aと同ピッチの歯42Aが刻まれ
ている。歯形には、例えば、インボリュート歯形等を使
用することができる。また、可撓性外歯車42のコップ
底面部には、回転出力部42Bが形成されている。
【0042】波動発生器43は、楕円状のカム44と、
このカム44の外周に嵌められたボールベアリング45
とにより構成されている。ボールベアリング45の内輪
45Aは、カム44に固定され、外輪45Bは、ボール
45Cを介して弾性変形するようになっている。また、
カム44の内側には、減速機40の回転入力部46が固
定され、この回転入力部46の中心部に形成された貫通
孔46Aには、回転伝達部材32の軸部32A(図2参
照)が嵌挿されて連結固定されるようになっている。
【0043】剛性内歯車41の歯41Aと、可撓性外歯
車42の歯42Aとの噛み合い位置は、図4に示す如
く、カム44の楕円長軸両端部の近傍の二箇所(図示の
状態では、上下二箇所)であり、その他の箇所(カム4
4の楕円短軸両端部の近傍)では、歯は完全に離れた状
態となり、噛み合わない構造となっている。そして、噛
み合っている位置では、図中の矢印Pのようにボールベ
アリング45を介してカム44の楕円長軸両端部により
可撓性外歯車42の歯42Aが剛性内歯車41の歯41
Aの側に押圧され、バックラッシがなくなるか、あるい
は極めて小さくなるようになっている。
【0044】この減速機40では、回転入力部46に連
結固定された回転伝達部材32の軸部32A(図2参
照)が回転すると、回転入力部46が回転し、これに伴
って波動発生器43のカム44が回転するようになって
いる。カム44が回転すると、可撓性外歯車42が弾性
変形し、可撓性外歯車42の歯42Aと剛性内歯車41
の歯41Aとの噛み合い位置が順次移動していく。例え
ば、カム44が図4の矢印Kの方向に回転すると、噛み
合い位置も矢印Kの方向に移動する。この際、波動発生
器43のカム44が1回転したとき、可撓性外歯車42
は、剛性内歯車41よりも歯数が二枚少ないので、その
分だけカム44の回転方向とは逆の方向、すなわち図4
の矢印Sの方向に回転することになる。従って、この可
撓性外歯車42の回転を、減速機40の出力として回転
出力部42Bから取り出すようになっている。
【0045】ここで、可撓性外歯車42の歯数をZFと
し、剛性内歯車41の歯数をZC(すなわちZF+2)
とすると、減速比は、(ZF−ZC)/ZF=−2/Z
Fとなる。従って、例えば−1/160の減速比等を実
現できるが、特に、この数値に限定されるものではな
い。
【0046】図2において、回転伝達部材48の下側に
は、スプライン付ボールねじ50が設けられている。こ
のスプライン付ボールねじ50は、減速機カバー49の
下側に固定されたスプライン付ボールねじカバー51に
より覆われている。
【0047】図6は、スプライン付ボールねじ50の軸
方向の断面図である。図6において、スプライン付ボー
ルねじ50は、中心に配置されて軸方向(本実施形態で
は、上下方向)に沿う直線運動を行う進退軸52と、こ
の進退軸52の外周に配置されたボールねじナット53
と、進退軸52の外周であってボールねじナット53の
下側に配置されたスプラインナット54とを備えてい
る。このようなスプライン付ボールねじ50としては、
例えば、日本精工株式会社製のロボッテと称されるスプ
ライン付ボールねじ等を好適に用いることができるが、
これに限定されるものではない。
【0048】進退軸52の外周面には、螺旋状のボール
ねじ溝55が形成され、かつ、軸方向に沿って複数のボ
ールスプライン溝56が形成されている。また、ボール
ねじナット53の内部には、ボールねじ溝55と繋がる
通路57が形成され、この通路57とボールねじ溝55
とにより、ボールねじのボール58を循環させる閉路が
形成されている。一方、スプラインナット54の内部に
は、各ボールスプライン溝56と繋がる複数の通路59
が形成され、これらの各通路59と各ボールスプライン
溝56とにより、ボールスプラインのボール60を循環
させる閉路が形成されている。
【0049】ボールねじナット53は、回転伝達部材4
8に固定されるとともに、軸受61を介してスプライン
付ボールねじカバー51により回転自在に支持され、こ
れにより減速機40の回転出力部42Bと同期回転する
ようになっている(図2参照)。なお、軸受61の内輪
は、ボールねじナット53と一体化されている。一方、
スプラインナット54は、不動部であるスプライン付ボ
ールねじカバー51に固定され、回転しないようになっ
ている。
【0050】このスプライン付ボールねじ50では、減
速機40の回転出力部42Bが回転すると、その回転が
回転伝達部材48を介してボールねじナット53に伝わ
り、ボールねじナット53が回転する。この際、進退軸
52は、ボールねじナット53とともに回転(共廻り)
しようとするが、スプラインナット54により回転運動
を阻まれ、軸方向(本実施形態では、上下方向)の直線
運動だけを許容される。従って、進退軸52には螺旋状
のボールねじ溝55が形成されているので、ボールねじ
ナット53の回転を吸収するには、進退軸52を軸方向
に移動させるしかないため、結局、進退軸52は、スプ
ラインナット54およびボールスプライン溝56による
案内機能に従って軸方向に沿う直線運動を行うようにな
る。例えば、ボールねじナット53が1回転すると、進
退軸52が10mm程度移動するようにすることがで
き、この際、減速機40の減速比を、例えば−1/16
0とした場合には、モータ30が160回転すると、減
速機40の回転出力部42Bおよびこれに連結されたボ
ールねじナット53が1回転し、進退軸52が10mm
程度移動する駆動機構を実現できるが、これらの数値に
限定されるものではない。
【0051】そして、進退軸52の外周面に形成された
ボールねじ溝55およびボールスプライン溝56と、ボ
ールねじナット53と、スプラインナット54と、軸受
61とにより、減速機40の回転出力部42Bの回転運
動を進退軸52の直線運動に変換する運動変換手段65
が構成されている。
【0052】図1において、進退軸52の下端部には、
ロードセル23が固定され、さらにロードセル23の下
側には、第一把持部12が接続されている。一方、第二
把持部13は、試験機10の不動部14である基台20
に接続され、上下位置を固定されている。従って、進退
軸52は、供試体1の伸縮、すなわち第一把持部12の
上下方向の変位に応じて軸方向に沿う直線運動を行うよ
うになっている。
【0053】なお、試験機10の不動部14は、基台2
0、支持棒21、上部フランジ22、スプライン付ボー
ルねじカバー51、減速機カバー49、減速機40の剛
性内歯車41、回転伝達部材カバー33、モータ30の
固定部等により構成されている。
【0054】各ギャップセンサ24の上下には、第一把
持部12側から供試体1に沿って下方に延びるギャップ
上側棒25と、第二把持部13側から供試体1に沿って
上方に延びるギャップ下側棒26とがそれぞれ設けられ
ている。ギャップセンサ24は、これらのギャップ上側
棒25またはギャップ下側棒26のいずれかにより支持
され、ギャップ上側棒25の下端とギャップ下側棒26
の上端とを突き合わせた位置に形成されたギャップを測
定するようになっている。
【0055】そして、ギャップ上側棒25は、第一把持
部12に接続されたロードセル23に固定され、一方、
ギャップ下側棒26は、第二把持部13に接続された基
台20に固定されている。従って、ギャップセンサ24
により測定されるギャップの変化量は、第一把持部12
の変位量、すなわち供試体1の伸縮量に等しくなってい
る。これにより、供試体1の全体的なひずみを測定する
ことができる。また、供試体1の内部には、少なくとも
一つのひずみゲージが埋設され、これにより供試体1の
局部的なひずみも測定することができるようになってい
る。なお、ひずみゲージは、供試体1の最も歪む部分に
設けておくことが好ましい。
【0056】制御手段80は、ギャップセンサ24の検
出信号を増幅する直流増幅器81と、ロードセル23の
検出信号を増幅する動ひずみアンプ82と、これらの直
流増幅器81および動ひずみアンプ82から出力された
各アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換ボ
ード83と、このA/D変換ボード83の出力を取り込
んで各種処理を行うコンピュータ84と、コンピュータ
84からの出力信号を受信してモータ30に制御信号を
送るモータドライバボックス85とを備えている。
【0057】コンピュータ84は、ギャップセンサ24
の検出信号に基づいて得られる供試体1のひずみと、ロ
ードセル23の検出信号に基づいて得られる供試体1の
応力とを把握し、供試体1についての応力−ひずみ線図
を描く処理を行う。
【0058】また、コンピュータ84は、ギャップセン
サ24の検出信号に基づき第一把持部12の変位を逐次
把握し、例えばRS−232C通信等によりモータドラ
イバボックス85にリアルタイムで出力信号を逐次送信
することにより、モータ30をリアルタイムで制御する
処理を行う。このフィードバック制御により、供試体1
の拘束度を自在に設定することができる。例えば、供試
体1を完全拘束の状態にする場合について説明すると、
供試体1が微小量収縮したときには、その微小な収縮量
をギャップセンサ24で逐次検出し、この検出信号に基
づき供試体1を引っ張る指令をコンピュータ84からモ
ータドライバボックス85にリアルタイムで送信するこ
とにより、モータ30を回転駆動させて第一把持部12
の位置を一定に保つ制御を行う。
【0059】このような本実施形態においては、以下の
ようにして試験機10を用いてコンクリートのひび割れ
特性試験を行う。
【0060】先ず、図1に示すように、試験機10の本
体11にコンクリートで形成された供試体1を装着す
る。そして、供試体1が時間の経過とともに収縮したと
きには、第一把持部12が下方に移動するので、ギャッ
プ上側棒25も下方に移動し、ギャップセンサ24で測
定しているギャップが狭くなる。このギャップの変化を
ギャップセンサ24で検出したときには、その検出信号
が直流増幅器81およびA/D変換ボード83を介して
コンピュータ84に送られ、これによりコンピュータ8
4は、収縮した供試体1を引っ張る指令をモータドライ
バボックス85に出力し、第一把持部12の変位が、設
定された拘束度の範囲内に収まるようにする。完全拘束
の状態とする場合には、第一把持部12を一定の位置に
保たなければならないため、第一把持部12が元の位置
に戻るまで供試体1を引っ張る指令を出す。
【0061】モータドライバボックス85からの制御信
号によりモータ30が回転すると、図2に示すように、
その出力は出力フランジ31から得ることができ、この
出力フランジ31の回転は、回転伝達部材32を介して
減速機40に伝達され、減速機40で減速される。そし
て、減速後の回転は、減速機40の回転出力部42Bか
ら得ることができ、この回転出力部42Bの回転は、回
転伝達部材48を介してスプライン付ボールねじ50の
ボールねじナット53に伝達される。
【0062】ボールねじナット53が回転すると、進退
軸52は、軸方向(この場合には、供試体1を引っ張る
ので、上向き方向)に移動し、これにより第一把持部1
2が上方に移動して供試体1が引っ張られる。この際、
図1に示すように、進退軸52と第一把持部12との間
には、ロードセル23が設けられているので、このロー
ドセル23にかかる負荷を検出し、動ひずみアンプ82
およびA/D変換ボード83を介してコンピュータ84
に取り込むことにより、供試体1の応力を測定する。
【0063】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。すなわち、減速機40は、弾性体により
形成された可撓性外歯車42の歯42Aと、剛性内歯車
41の歯41Aとが噛み合う構成を有しているので(図
3〜図5参照)、バックラッシがないか、あるいは極め
て小さい噛み合わせを実現できる。従って、第一把持部
12を段階的ではなく、連続的に変位させることがで
き、供試体1の微小変形にも追従することができる。こ
のため、連続的で高精度なひずみ制御を行い、供試体1
の拘束条件を高い精度で自在に変化させることができ
る。
【0064】また、減速機40は、図4に示すように、
同時に噛み合う歯の枚数が多く(例えば、総歯数の約1
0%等)、かつ、カム44の楕円長軸両端部の近傍の二
箇所で噛み合うので、歯のピッチ誤差や累積ピッチ誤差
の回転精度への影響を平均化でき、高い位置精度および
回転精度を得ることができる。
【0065】さらに、弾性体により形成された可撓性外
歯車42の歯42Aは、ボールベアリング45を介して
カム44の楕円長軸両端部により、図4の矢印Pの如く
剛性内歯車41の歯41A側に押圧されているので、こ
れによりバックラッシを、より一層小さくすることがで
きる。
【0066】そして、減速機40は、同時に噛み合う歯
の枚数が多く、かつ、弾性体の歯42Aを押圧している
ことから面接触となるため、一枚の歯にかかる力を非常
に小さくすることができ、高トルク容量を得ることがで
きる。
【0067】また、試験機10は、精密研削加工を行っ
たボールねじおよびボールスプラインにより構成される
スプライン付ボールねじ50を用いることにより、減速
機40の回転出力部42Bから得られる減速後の回転運
動を、進退軸52の直線運動に変換しているので、円滑
で安定した送りおよび案内運動を実現できるため、進退
軸52の精度の高い直線運動を、簡易な構造で確実に実
現できる。このため、連続的で高精度なひずみ制御を、
より一層確実に実現することができる。
【0068】さらに、試験機10は、パルス制御が可能
なモータ30を備えているので、低速回転制御を行うこ
とができるうえ、このモータ30は、高分解能を有し、
高精度な回転位置決めを行うことができる。このため、
連続的で高精度なひずみ制御を、より一層確実に実現す
ることができる。
【0069】そして、試験機10は、ギャップセンサ2
4を備えているので、第一把持部12の変位、すなわち
供試体1の全体の伸縮量を測定することができるため、
供試体1のひずみを測定することができる。また、試験
機10は、ロードセル23を備えているので、供試体1
にかかる荷重を測定することができるため、供試体1の
応力を測定することができる。従って、試験機10は、
供試体1の応力とひずみとを独立して測定することがで
きるので、供試体1についての応力−ひずみ線図を測定
することができる。このため、コンクリートのひび割れ
特性を詳細に調べることができる。
【0070】また、試験機10は、コンピュータ84等
により構成される制御手段80を備えているので、ギャ
ップセンサ24の検出信号に基づきモータ30をフィー
ドバック制御して第一把持部12の位置を逐次調整し、
第一把持部12の変位を連続的に変化させることができ
る。このため、供試体1の微小変形にも追従することが
でき、例えば、供試体1が長時間かけて微小量縮む場合
に、供試体1を逐次引っ張って第一把持部12の位置を
一定に保持し、供試体1を完全拘束の状態とする制御等
を行うことができる。
【0071】さらに、前述した従来の試験装置における
拘束棒(図7の鋼棒93に相当する部分)の長さを温度
制御するための温水ヒータも必要ないため、装置の簡易
化や小型化を図ることができる。
【0072】そして、第一把持部12に接続された進退
棒52を直線運動させることにより供試体1に荷重をか
けることができるので、一点載荷を実現することがで
き、従来の試験装置で生じていたような装置のねじれに
より生じる不都合を回避することができる。
【0073】また、試験機10は、応力とひずみとを独
立して測定することができるので、コンクリートのひび
割れ特性試験以外の各種材料試験、例えばクリープ試験
等にも用いることができ、特に引っ張り荷重をかける場
合には、万能試験機として用いることができる。
【0074】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変
形等は本発明に含まれるものである。
【0075】すなわち、前記実施形態では、減速機40
を構成するカム44は、楕円形状を有していたが、これ
に限定されるものではなく、例えば、外周形状が複数の
円弧の組合せ、あるいは円弧と直線との組合せ等により
形成されたカムとしてもよい。
【0076】また、前記実施形態では、減速機40は、
ハーモニックドライブと呼ばれる調和減速機とされてい
たが、本発明における減速機は、これに限定されるもの
ではなく、例えば、特開平8−177986号公報に記
載された変速装置等を用いてもよく、要するに、互いに
噛み合う歯を有する少なくとも二つの要素を含んで構成
され、これらの要素のうちの少なくとも一方に設けられ
た歯が、弾性体により形成されている減速機であればよ
い。
【0077】さらに、前記実施形態では、減速機40の
回転出力部42Bの回転運動を進退軸52の直線運動に
変換する運動変換手段65は、スプライン付ボールねじ
50により構成されていたが、本発明における運動変換
手段は、これに限定されるものではなく、例えば、カム
を用いた運動変換手段等であってもよく、要するに、回
転運動を精度よく直線運動に変換できるものであればよ
い。
【0078】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、供
試体の拘束条件を設定するために、供試体の一方の端部
を把持する第一把持部を変位させるにあたり、互いに噛
み合う歯を有する少なくとも二つの要素を含んで構成さ
れ、これらの要素のうちの少なくとも一方に設けられた
歯が、弾性体により形成されている減速機を用いるの
で、供試体の拘束条件を高い精度で自在に変化させるこ
とができ、連続的なひずみ制御を行うことができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のコンクリートのひび割れ
特性試験を行うための試験機の全体構成図。
【図2】前記実施形態の試験機の要部の拡大断面図。
【図3】前記実施形態の試験機を構成する減速機の回転
中心軸に沿う方向の断面図。
【図4】前記実施形態の試験機を構成する減速機の回転
中心軸に直交する断面図。
【図5】前記実施形態の試験機を構成する減速機の分解
斜視図。
【図6】前記実施形態の試験機を構成するスプライン付
ボールねじの断面図。
【図7】若材齢コンクリートのひび割れ特性試験に用い
られる従来の試験装置であるクラッキングフレームの構
成図。
【符号の説明】
1 供試体 10 試験機 12 第一把持部 13 第二把持部 14 不動部 23 荷重測定手段であるロードセル 24 変位測定手段であるギャップセンサ 30 回転駆動手段であるモータ 31 回転駆動手段の回転出力部である出力フランジ 40 減速機 41 減速機を構成する互いに噛み合う歯を有する二つ
の要素のうちの一つである剛性内歯車 42 減速機を構成する互いに噛み合う歯を有する二つ
の要素のうちの一つである可撓性外歯車 42A 弾性体により形成された歯 42B 減速機の回転出力部 43 波動発生器 50 運動変換手段を構成するスプライン付ボールねじ 52 進退軸 53 ボールねじナット 54 スプラインナット 55 ボールねじ溝 56 ボールスプライン溝 57 ボールねじナット内に形成された通路 58 ボールねじのボール 59 スプラインナット内に形成された通路 60 ボールスプラインのボール 65 運動変換手段 80 制御手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試体の両端部を把持して前記供試体の
    材料特性を試験する材料試験機であって、 前記供試体の一方の端部を把持する第一把持部と、 前記供試体の他方の端部を把持する第二把持部と、 前記第一把持部に接続されて前記供試体の伸縮に応じて
    軸方向に沿う直線運動を行う進退軸と、 前記第二把持部に接続された不動部に固定された回転駆
    動手段と、 この回転駆動手段の回転出力部の回転速度を減速させる
    減速機と、 この減速機の回転出力部の回転運動を前記進退軸の直線
    運動に変換する運動変換手段とを備え、 前記減速機は、互いに噛み合う歯を有する少なくとも二
    つの要素を含んで構成され、これらの要素のうちの少な
    くとも一方に設けられた歯は、弾性体により形成されて
    いることを特徴とする材料試験機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の材料試験機において、 前記減速機は、環状の剛性内歯車と、 この剛性内歯車の内側に配置されてこの剛性内歯車と噛
    み合う弾性体により形成されたコップ状の可撓性外歯車
    と、 この可撓性外歯車の内側に配置された波動発生器とを含
    んで構成されていることを特徴とする材料試験機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の材料試験機に
    おいて、 前記運動変換手段は、前記進退軸の外周面に螺旋状に形
    成されたボールねじ溝と、前記進退軸の外周面に軸方向
    に沿って形成されたボールスプライン溝と、前記減速機
    の前記回転出力部と同期回転するボールねじナットと、
    前記不動部に固定されたスプラインナットとを含んで構
    成され、 前記ボールねじナット内に形成された通路と、前記ボー
    ルねじ溝とにより、ボールねじのボールを循環させる閉
    路が形成され、 前記スプラインナット内に形成された通路と、前記ボー
    ルスプライン溝とにより、ボールスプラインのボールを
    循環させる閉路が形成されていることを特徴とする材料
    試験機。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の材料試
    験機において、前記回転駆動手段は、パルス制御が可能
    な構成とされていることを特徴とする材料試験機。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の材料試
    験機において、 前記第一把持部と前記進退軸との間には、前記供試体の
    応力測定用の荷重測定手段が設けられ、 前記第二把持部に対する前記第一把持部の相対変位を測
    定する変位測定手段を備えたことを特徴とする材料試験
    機。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の材料試験機において、
    前記変位測定手段の出力信号に基づき前記回転駆動手段
    を制御する制御手段を備えたことを特徴とする材料試験
    機。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の材料試
    験機において、前記材料特性は、コンクリートのひび割
    れ特性であることを特徴とする材料試験機。
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