JP2003214778A - 熱交換器及び熱交換器の製造方法並びにヒートポンプ式給湯機 - Google Patents

熱交換器及び熱交換器の製造方法並びにヒートポンプ式給湯機

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JP2003214778A
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heat
exchange pipe
heat exchanger
brazing
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Chiaki Shikichi
千明 式地
Sadahiro Takizawa
禎大 滝澤
Kiyoshi Koyama
清 小山
Shigeo Tsukue
重男 机
Satoshi Hoshino
聡 星野
Nobuyuki Kasukawa
信幸 粕川
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Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Air Conditioning Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Air Conditioning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトで、かつ、熱交換効率の高い熱交
換器及びその熱交換器の製造方法を提供できるようにす
ることと、高効率のヒートポンプ運転が行えるCO2冷
媒を用いたヒートポンプ式給湯機を提供できるようにす
る。 【解決手段】 熱交換器は、内部に被熱交換液が流れる
第1熱交換パイプ12Aと、内部に熱媒体が流れる第2
熱交換パイプ12Bとを備え、第1熱交換パイプ12A
の周壁にはそれの軸方向に沿って窪み部22が設けられ
るとともに、この窪み部12Aには第2熱交換パイプ1
2Bが介挿され、かつ、第1熱交換パイプ12Aと第2
熱交換パイプ12Bとは互いにロウX付けにて一体化さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器及び熱交
換器の製造方法並びにヒートポンプ式給湯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、この種のヒートポンプ式給
湯機では、特開2001−116357号公報に開示さ
れているように、冷媒対水用の熱交換器を用いて、冷媒
の熱と水とを熱交換することにより、水を加熱して給湯
タンク等に貯溜可能としている。
【0003】ところで、従来の冷媒対水用の熱交換器1
は、図7に示すように、給湯回路の水が流れる第1熱交
換パイプ2と、圧縮機で圧縮された高温・高圧のガス冷
媒が流れる冷媒循環回路の第2熱交換パイプ3とが接触
して熱交換するように、交互に重ねて螺旋状に巻回され
ており、全体形状が概ね円筒状を呈するように構成され
ている。
【0004】前記熱交換器1は、それの下端側が、例え
ば、ヒートポンプ式給湯機の外装ケースの底板4上に載
置され、上端側に被せた固定用蓋板5と外装ケースの底
板4とをボルト・ナット等の固定具6を用いて外装ケー
ス内に設置固定されてなるものである。
【0005】上述した従来構成の冷媒対水用の熱交換器
1においては、第1及び第2熱交換パイプ2、3の接触
面積を増加させるために、両熱交換パイプ2、3の縦断
面形状を偏平楕円状に形成しているものの、両熱交換パ
イプ2、3は交互に重なった状態であるため、巻数を増
やして熱交換率を高めようとすると、熱交換器1の高さ
が高くなり大型化してしまう問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の実情
に鑑みてなされたものであり、コンパクトで、かつ、熱
交換効率の高い熱交換器及びその熱交換器の製造方法を
提供できるようにすることと、高効率のヒートポンプ運
転が行えるCO2冷媒を用いたヒートポンプ式給湯機を
提供できるようにすることを主目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の熱交換
器に係る発明では、内部に被熱交換液が流れる第1熱交
換パイプと、内部に熱媒体が流れる第2熱交換パイプと
を備え、前記第1熱交換パイプの周壁にはそれの軸方向
に沿って窪み部が設けられるとともに、この窪み部には
前記第2熱交換パイプが介挿され、かつ、前記第1熱交
換パイプと第2熱交換パイプとは互いにロウ付けにて一
体化されていることを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の熱交換器に係る発明で
は、内部に被熱交換液が流れる第1熱交換パイプと、内
部に熱媒体が流れる第2熱交換パイプとを備え、前記第
1熱交換パイプの周壁にはその軸方向に沿って複数条の
窪み部が設けられるとともに、これら複数条の窪み部の
それぞれには前記第2熱交換パイプが介挿され、かつ、
前記第1熱交換パイプと各第2熱交換パイプとは互いに
ロウ付けにて一体化されていることを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の熱交換器に係る発明で
は、請求項1又は2に記載の熱交換器おいて、前記ロウ
付けのロウ材には第1及び第2熱交換パイプの材質より
も溶融温度が低く、かつ、熱伝導性に優れたロウ材が用
いられていることを特徴とする。
【0010】請求項4に記載の熱交換器に係る発明で
は、請求項3に記載の熱交換器おいて、前記ロウ材が銀
ロウであることを特徴とする。
【0011】請求項5に記載の熱交換器に係る発明で
は、請求項2に記載の熱交換器おいて、前記複数条の窪
み部が第1熱交換パイプの点対称位置に設けられている
ことを特徴とする。
【0012】請求項6に記載の熱交換器の製造方法に係
る発明では、内部に被熱交換液を流すための第1熱交換
パイプの周壁にそれの軸方向に沿って窪み部を形成し、
内部に熱媒体を流すための第2熱交換パイプに沿わせて
箔状のロウ材を添設し、それらを前記窪み部に介挿した
後、第1熱交換パイプを径方向に加圧して第2熱交換パ
イプを第1熱交換パイプに圧着固定し、さらに、その状
態の第1熱交換パイプを巻回成型した後、加熱処理する
ようにしたことを特徴とする。
【0013】請求項7に記載の熱交換器の製造方法に係
る発明では、内部に被熱交換液を流すための第1熱交換
パイプの周壁にそれの軸方向に沿って複数条の窪み部を
形成し、内部に熱媒体を流すための複数の第2熱交換パ
イプに沿わせて箔状のロウ材をそれぞれ添設し、それら
を前記複数の窪み部にそれぞれ介挿した後、第1熱交換
パイプを径方向に加圧して複数の第2熱交換パイプを第
1熱交換パイプにそれぞれ圧着固定し、さらに、その状
態の第1熱交換パイプを巻回成型した後、加熱処理する
ようにしたことを特徴とする。
【0014】請求項8に記載の熱交換器の製造方法に係
る発明は、請求項6又は7に記載の熱交換器の製造方法
において、前記ロウ材には第1及び第2熱交換パイプの
材質よりも溶融温度が低く、かつ、熱伝導性に優れたロ
ウ材が用いられていることを特徴とする。
【0015】請求項9に記載の熱交換器の製造方法に係
る発明では、請求項6〜8の何れかに記載の熱交換器の
製造方法において、前記ロウ材が銀ロウであることを特
徴とする。
【0016】請求項10に記載の熱交換器の製造方法に
係る発明では、請求項9に記載の熱交換器の製造方法に
おいて、前記複数条の窪み部が第1熱交換パイプの点対
称位置に設けられていることを特徴とする。
【0017】請求項11に記載のヒートポンプ式給湯機
に係る発明では、内部に湯水が流れる第1熱交換パイプ
と、内部にCO2冷媒が流れる第2熱交換パイプとから
構成された熱交換器を備えたヒートポンプ式給湯機にお
いて、前記熱交換器は、第1熱交換パイプの周壁にそれ
の軸方向に沿って窪み部が設けられるとともに、この窪
み部には前記第2熱交換パイプが介挿され、かつ、前記
第1熱交換パイプと第2熱交換パイプとは互いにロウ付
けにて一体化されていることを特徴とする。
【0018】請求項12に記載のヒートポンプ式給湯機
に係る発明では、内部に湯水が流れる第1熱交換パイプ
と、内部にCO2冷媒が流れる第2熱交換パイプとから
構成された熱交換器を備えたヒートポンプ式給湯機にお
いて、前記熱交換器は、第1熱交換パイプの周壁にそれ
の軸方向に沿って複数条の窪み部が設けられるととも
に、これら複数条の窪み部のそれぞれには前記第2熱交
換パイプが介挿され、かつ、前記第1熱交換パイプと各
第2熱交換パイプとは互いにロウ付けにて一体化されて
いることを特徴とする。
【0019】請求項13に記載のヒートポンプ式給湯機
に係る発明では、請求項11又は12に記載のヒートポ
ンプ式給湯機において、前記ロウ付けのロウ材には第1
及び第2熱交換パイプの材質よりも溶融温度が低く、か
つ、熱伝導性に優れたロウ材が用いられていることを特
徴とする。
【0020】請求項14に記載のヒートポンプ式給湯機
に係る発明では、請求項13に記載のヒートポンプ式給
湯機において、前記ロウ材が銀ロウであることを特徴と
する。
【0021】請求項15に記載のヒートポンプ式給湯機
に係る発明では、請求項12に記載のヒートポンプ式給
湯機において、前記複数条の窪み部が第1熱交換パイプ
の点対称位置に設けられていることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図1〜図6に基づいて説明する。図1は本発明の一
実施形態における熱交換器を備えたヒートポンプ式給湯
機の全体概略構成図、図2は冷媒循環回路及び給湯回路
を示す概略図、図3は外装ケースの底板上に固定された
状態の冷媒対水用熱交換器の縦断面図、図4は一体化さ
れた状態の第1熱交換パイプと第2熱交換パイプの側面
図である。図5は第1熱交換パイプに対し第2熱交換パ
イプがロウ付けされた状態を説明する説明図である。図
6は第1熱交換パイプの窪み部22へ第2熱交換パイプ
を介挿する前の状態を説明する説明図である。
【0023】図1及び図2において、ヒートポンプ式給
湯機10は、圧縮機11、冷媒対水用熱交換器(以下、
単に熱交換器という)12、減圧装置13及び蒸発器1
4を有し、これらの構成部品を順次冷媒配管にて接続し
てなる冷媒循環回路Aと、貯湯タンク15、循環ポンプ
16及び前記熱交換器12を有し、これらの構成部品を
順次温水配管にて接続してなる給湯回路Bとから構成さ
れている。前記圧縮機11、熱交換器12、減圧装置1
3、蒸発器14、貯湯タンク15及び循環ポンプ16等
は外装ケース17内に収容されている。
【0024】前記外装ケース17は、上室17Aと下室
17Bとに仕切り壁18にて仕切られており、前記上室
17A内には圧縮機11、蒸発器14及びこの蒸発器1
4に送風する送風機19等が配置され、一方、前記下室
17B内には熱交換器12、貯湯タンク15及び循環ポ
ンプ16等が配置されている。符号20は外装ケース1
7の底板としての架台であり、この架台20上に熱交換
器12と循環ポンプ16が載置固定され、貯湯タンク1
5が支持脚15Aを介して載置固定されている。
【0025】上記したヒートポンプ式給湯機10では、
前記圧縮機11より吐出された高温・高圧のCO2冷媒
の過熱ガス冷媒は、前記熱交換器12に流入し、ここで
前記循環ポンプ16から送られてきた水を加熱する。そ
して、凝縮液化した冷媒は、前記減圧装置13で減圧さ
れ、前記蒸発器14に流入し、ここで大気熱を吸熱して
蒸発ガス化し、前記圧縮機11へ戻る。一方、前記熱交
換器12で加熱された湯は、前記貯湯タンク15の上部
に流入し、この貯湯タンク15で貯湯され、この貯湯タ
ンク15に貯湯された湯は必要に応じて利用部へ供給さ
れる。
【0026】次に、前記した熱交換器12について、図
3〜図6に基づき詳述すと、図において、前記熱交換器
12は、内部に前記循環ポンプ16から送られた水(被
熱交換液)が流れる第1熱交換パイプ12Aと、内部に
過熱ガス冷媒(熱媒体)が流れ、冷媒配管に対して互い
に並列接続された2経路(複数)の第2熱交換パイプ12
B、12Bとが、熱交換関係に設けられている。
【0027】即ち、前記第1熱交換パイプ12Aは、図
6に示すように、それの周壁に軸方向に沿って延びる2
条の窪み部22、22が連続的に形成され、これら窪み
部22、22内に前記第2熱交換パイプ12B、12B
が介挿されている。そして、図5に示すように、前記第
2熱交換パイプ12B、12Bは、前記第1熱交換パイ
プ12Aに銀(Ag)ロウXによるロウ付けにて一体化さ
れている。
【0028】また、前記銀(Ag)ロウXは、第1熱交換
パイプ12A及び第2熱交換パイプ12B、12Bの材
質(銅)よりも溶融温度が低く、かつ、熱伝導性に優れて
おり、前記2条の窪み部22、22は、前記第1熱交換
パイプ12Aの点対称位置に設けられている。
【0029】ここで、前記第1熱交換パイプ12Aは、
例えば厚さが約1mmで外径が約12.7mmの銅パイ
プを素材としたものであり、前記第2熱交換パイプ12
B、12Bは、前記第1熱交換パイプ12Aと同質材料
である例えば厚さが約1.2mmで外径が約6mmの銅
パイプを素材としたものである。
【0030】こうして、一体化された第1熱交換パイプ
12Aと第2熱交換パイプ12B、12Bとは、図3に
示すように、螺旋状に巻回されることにより、熱交換器
12が全体形状として概ね円筒状を呈した形状に形成さ
れる。
【0031】また、前記熱交換器12は、図3に示すよ
うに、外装ケース17の架台20上に載置されると共に
上端に固定用蓋板23が被せられて、この固定用蓋板2
3と架台20とがボルト・ナット等の締着具24によっ
て締着されることで、架台20上に載置固定される。符
号25は熱交換器12の外周を覆う断熱材である。
【0032】上述のように構成された熱交換器12は、
過熱ガス冷媒(熱媒体)が流れる第2熱交換パイプ12
Bを、水(被熱交換液)が流れる第1熱交換パイプ12
Aに抱き込んだ形態として、第1熱交換パイプ12Aを
螺旋状に巻回することにより、その形状が概ね円筒状に
形成されるものであるから、両熱交換パイプ2、3を交
互に重ねて螺旋状に巻回した従来構成品(図7参照)に
比べてコンパクト化が図れるばかりでなく、第1熱交換
パイプ12Aと第2熱交換パイプ12B、12Bは、銀
ロウXをロウ材とするロウ付けにて一体化(一体的に結
合)されているから、両者間に熱伝導性に優れた銀ロウ
Xが介在して隙間が生じることなく、第2熱交換パイプ
12B、12B内を流れるCO2冷媒の過熱ガス冷媒の
熱が第1熱交換パイプ12A内を流れる水に無駄無く熱
交換され、その水を約90℃に加熱でき、熱交換効率を
大幅に向上させることができる。
【0033】また、前記両熱交換パイプ12A、12
B、12Bは、それぞれ同材質金属としての銅パイプが
用いられているから、互いに接触する第1熱交換パイプ
12Aと第2熱交換パイプ12B、12Bとの間で電食
が発生する心配がなく、電食が原因での腐食や穴開き等
が防止される。
【0034】また、上記構成の熱交換器12を備えたヒ
ートポンプ式給湯機10では、熱交換器12のコンパク
ト化が図れ、しかも、水とCO2冷媒との熱交換効率を
向上させることが可能であるから、外装ケース17内を
効率良く活用できるともに、CO2冷媒を用いた高効率
のヒートポンプ運転を行うことができる。
【0035】次に、本発明における上記した熱交換器1
2の製造方法について説明すると、先ず、前記第1熱交
換パイプ12Aを構成する銅パイプを、第1のダイス
(図示せず)がセットされた引き抜き加工機(図示せ
ず)に挿入する。即ち、引き抜き加工機により、内部に
被熱交換液としての水を流すための第1熱交換パイプ1
2Aの周壁に、点対称位置で、かつ、それの軸方向に沿
って2条の窪み部22、22を形成する(第1工程)。
【0036】次に、内部に熱媒体としてのCO2冷媒を
流すための2本の銅パイプにてなる第2熱交換パイプ1
2B、12Bを用意し、これら第2熱交換パイプ12
B、12Bの夫々の略全長に亙って長尺で薄板状とした
銀ロウXを添設する(第2工程)。
【0037】次に、薄板状の銀ロウXを添設した状態の
各第2熱交換パイプ12B、12Bを、前記第1熱交換
パイプ12Aの各窪み部22、22に介挿した後、その
状態の第1熱交換パイプ12Aを第2のダイス(図示せ
ず)をセットした引き抜き加工機に挿入する。即ち、引
き抜き加工機により、第1熱交換パイプ12Aをそれの
径方向に加圧変形させて、この第1熱交換パイプ12A
の点対称位置に各第2熱交換パイプ12B、12B及び
銀ロウを抱き込んだ形で圧着固定する(第3工程)。こ
こで、第1熱交換パイプ12Aは、第2熱交換パイプ2
2を抱き込んだ状態で断面の外輪がやや横長な楕円状で
あるのが望ましい。
【0038】次に、前記第2熱交換パイプ12B、12
B及び薄板状の銀ロウXを抱き込んだ状態の第1熱交換
パイプ12Aを、治具或いは加工機等を用いて螺旋状に
巻回成型し、概ね円筒状の熱交換器12を形成する(第
4工程)。
【0039】次に、上述のように形成された熱交換器1
2を、水素や窒素の雰囲気炉(加熱炉)により約103
0℃の高温で加熱処理を行する(第5工程)。
【0040】このように、製造された熱交換器10は、
第1熱交換パイプ12Aと第2熱交換パイプ12B、1
2Bとの間に銀ロウXが介在し、この銀ロウXによって
第1熱交換パイプ12Aと、第2熱交換パイプ12B、
12B間に隙間が全く生じないようにでき、第2熱交換
パイプ12B、12B内を流れるCO2冷媒の過熱ガス
冷媒の熱が熱伝導性に優れた銀ロウXを介して第1熱交
換パイプ12A内を流れる水に無駄無く熱交換され、そ
の水を約90℃に加熱でき、熱交換効率を大幅に向上さ
せることができる。
【0041】尚、上記した本発明の一実施形態では、第
1熱交換パイプ12Aに2条の窪み部22、22を形成
し、これら2条の窪み部22、22に夫々第2熱交換パ
イプ12B、12Bを介挿しているが、本発明は、第1
熱交換パイプ12Aに1条の窪み部22を形成し、この
1条の窪み部22に1本の第2熱交換パイプ12Bを介
挿した形態であって良く、また、第1熱交換パイプ12
Aに、例えば、3条、或いは4条の窪み部22を点対称
位置となるように形成し、これら3条、或いは4条の窪
み部22にそれぞれ第2熱交換パイプ12Bを介挿した
形態であって良い。
【0042】さらに、上述の説明に基づいて当業者にと
って種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明
の主旨を逸脱しない範囲で種々の代替例、修正又は変形
を包含するものである。
【0043】
【発明の効果】請求項1又は2に記載の熱交換器に係る
発明は、以上のように構成されているので、熱交換器の
コンパクト化が図れるばかりでなく、第1熱交換パイプ
と第2熱交換パイプはロウ付けにて一体化されているか
ら、両者間にロウが介在して隙間が生じることなく、第
2熱交換パイプ内を流れる熱媒体の熱がロウを介して第
1熱交換パイプ内を流れる被熱交換液に効率良く熱交換
され、熱交換効率の一層の向上が図れる熱交換器を提供
できる。
【0044】請求項6又は7に記載の熱交換器の製造方
法に係る発明は、以上のように構成されているので、第
1熱交換パイプと第2熱交換パイプとの間にロウが介在
し、このロウによって第1熱交換パイプと第2熱交換パ
イプとの間に隙間が生じないようにでき、第2熱交換パ
イプ内を流れる熱媒体の熱がロウを介して第1熱交換パ
イプ内を流れる被熱交換液に効率良く熱交換され、熱交
換効率の一層の向上が図れる熱交換器の製造方法を提供
できる。
【0045】請求項11又は12に記載のヒートポンプ
式給湯機に係る発明は、熱交換器のコンパクト化が図
れ、しかも、湯水とCO2冷媒との熱交換効率を一層向
上させることが可能となり、給湯機自体の大きさをコン
パクト化できるとともに、高効率のヒートポンプ運転が
行なえるCO2冷媒を用いたヒートポンプ式給湯機を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における熱交換器を備えた
ヒートポンプ式給湯機の全体概略構成図である。
【図2】本発明に係るヒートポンプ式給湯機の冷媒循環
回路及び給湯回路を示す概略図である。
【図3】本発明に係る熱交換器の一実施形態を示す冷媒
対水用熱交換器の縦断面図である。
【図4】本発明に係る一体化された状態の第1熱交換パ
イプと第2熱交換パイプの側面図である。
【図5】同じく第1熱交換パイプに対し第2熱交換パイ
プがロウ付けされた状態を説明する説明図である。
【図6】同じく第1熱交換パイプの窪み部22へ第2熱
交換パイプを介挿する前の状態を説明する説明図であ
る。
【図7】従来例における冷媒対水用熱交換器の縦断面図
である。
【符号の説明】
10 ヒートポンプ式給湯機 11 圧縮機 12 冷媒対水用熱交換器(熱交換器) 12A 第1熱交換パイプ 12B 第2熱交換パイプ 13 減圧装置 14 蒸発器 15 貯湯タンク 16 循環ポンプ 17 外装ケース 22 窪み部 X 銀ロウ(ロウ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝澤 禎大 栃木県足利市大月町1番地 三洋電機空調 株式会社内 (72)発明者 小山 清 栃木県足利市大月町1番地 三洋電機空調 株式会社内 (72)発明者 机 重男 栃木県足利市大月町1番地 三洋電機空調 株式会社内 (72)発明者 星野 聡 栃木県足利市大月町1番地 三洋電機空調 株式会社内 (72)発明者 粕川 信幸 栃木県足利市大月町1番地 三洋電機空調 株式会社内 Fターム(参考) 3L036 AA04 AA05 3L103 AA05 AA25 BB43 CC02 CC40 DD05 DD09 DD70

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に被熱交換液が流れる第1熱交換パ
    イプと、内部に熱媒体が流れる第2熱交換パイプとを備
    え、前記第1熱交換パイプの周壁にはそれの軸方向に沿
    って窪み部が設けられるとともに、この窪み部には前記
    第2熱交換パイプが介挿され、かつ、前記第1熱交換パ
    イプと第2熱交換パイプとは互いにロウ付けにて一体化
    されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 【請求項2】 内部に被熱交換液が流れる第1熱交換パ
    イプと、内部に熱媒体が流れる第2熱交換パイプとを備
    え、前記第1熱交換パイプの周壁にはその軸方向に沿っ
    て複数条の窪み部が設けられるとともに、これら複数条
    の窪み部のそれぞれには前記第2熱交換パイプが介挿さ
    れ、かつ、前記第1熱交換パイプと各第2熱交換パイプ
    とは互いにロウ付けにて一体化されていることを特徴と
    する熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記ロウ付けのロウ材には第1及び第2
    熱交換パイプの材質よりも溶融温度が低く、かつ、熱伝
    導性に優れたロウ材が用いられていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の熱交換器。
  4. 【請求項4】 前記ロウ材が銀ロウであることを特徴と
    する請求項3に記載の熱交換器。
  5. 【請求項5】 前記複数条の窪み部が第1熱交換パイプ
    の点対称位置に設けられていることを特徴とする請求項
    2に記載の熱交換器。
  6. 【請求項6】 内部に被熱交換液を流すための第1熱交
    換パイプの周壁に、それの軸方向に沿って窪み部を形成
    し、内部に熱媒体を流すための第2熱交換パイプに沿わ
    せて薄板状のロウ材を添設し、それらを前記窪み部に介
    挿した後、第1熱交換パイプを径方向に加圧して第2熱
    交換パイプを第1熱交換パイプに圧着固定し、さらに、
    その状態の第1熱交換パイプを巻回成型した後、加熱処
    理するようにしたことを特徴とする熱交換器の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 内部に被熱交換液を流すための第1熱交
    換パイプの周壁にそれの軸方向に沿って複数条の窪み部
    を形成し、内部に熱媒体を流すための複数の第2熱交換
    パイプに沿わせて薄板状のロウ材をそれぞれ添設し、そ
    れらを前記複数の窪み部にそれぞれ介挿した後、第1熱
    交換パイプを径方向に加圧して複数の第2熱交換パイプ
    を第1熱交換パイプにそれぞれ圧着固定し、さらに、そ
    の状態の第1熱交換パイプを巻回成型した後、加熱処理
    するようにしたことを特徴とする熱交換器の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ロウ材には第1及び第2熱交換パイ
    プの材質よりも溶融温度が低く、かつ、熱伝導性に優れ
    たロウ材が用いられていることを特徴とする請求項6又
    は7に記載の熱交換器の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ロウ材が銀ロウであることを特徴と
    する請求項6〜8の何れかに記載の熱交換器の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記複数条の窪み部が第1熱交換パイ
    プの点対称位置に設けられていることを特徴とする請求
    項9に記載の熱交換器の製造方法。
  11. 【請求項11】 内部に湯水が流れる第1熱交換パイプ
    と、内部にCO2冷媒が流れる第2熱交換パイプとから
    構成された熱交換器を備えたヒートポンプ式給湯機にお
    いて、前記熱交換器は、第1熱交換パイプの周壁にそれ
    の軸方向に沿って窪み部が設けられるとともに、この窪
    み部には前記第2熱交換パイプが介挿され、かつ、前記
    第1熱交換パイプと第2熱交換パイプとは互いにロウ付
    けにて一体化されていることを特徴とするヒートポンプ
    式給湯機。
  12. 【請求項12】 内部に湯水が流れる第1熱交換パイプ
    と、内部にCO2冷媒が流れる第2熱交換パイプとから
    構成された熱交換器を備えたヒートポンプ式給湯機にお
    いて、前記熱交換器は、第1熱交換パイプの周壁にそれ
    の軸方向に沿って複数条の窪み部が設けられるととも
    に、これら複数条の窪み部のそれぞれには前記第2熱交
    換パイプが介挿され、かつ、前記第1熱交換パイプと各
    第2熱交換パイプとは互いにロウ付けにて一体化されて
    いることを特徴とするヒートポンプ式給湯機。
  13. 【請求項13】 前記ロウ付けのロウ材には第1及び第
    2熱交換パイプの材質よりも溶融温度が低く、かつ、熱
    伝導性に優れたロウ材が用いられていることを特徴とす
    る請求項11又は12に記載のヒートポンプ式給湯機。
  14. 【請求項14】 前記ロウ材が銀ロウであることを特徴
    とする請求項13に記載のヒートポンプ式給湯機。
  15. 【請求項15】 前記複数条の窪み部が第1熱交換パイ
    プの点対称位置に設けられていることを特徴とする請求
    項12に記載のヒートポンプ式給湯機。
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