JP2003214217A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP2003214217A
JP2003214217A JP2002012450A JP2002012450A JP2003214217A JP 2003214217 A JP2003214217 A JP 2003214217A JP 2002012450 A JP2002012450 A JP 2002012450A JP 2002012450 A JP2002012450 A JP 2002012450A JP 2003214217 A JP2003214217 A JP 2003214217A
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throttle valve
opening
valve
engine
thcmd
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JP2002012450A
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Yosuke Tachibana
洋介 立花
Manabu Niki
学 仁木
Norio Suzuki
典男 鈴木
Hideyo Yamazaki
英世 山崎
Hidefumi Hashimoto
英史 橋本
Yuji Yamamoto
裕司 山本
Masayuki Toyokawa
政行 豊川
Yasuo Takagi
康雄 高木
Noriko Sato
典子 佐藤
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スロットル弁の動作を適切に制御することに
より、ノッキングを確実に防止することができ、しかも
機関の出力性能を最大限に発揮させることを可能とする
内燃機関の制御装置を提供する。 【解決手段】 スロットル弁の目標開度THCMDの変
化量DTHCMDが所定変化量XDTH以上であるとき
は、使用中の燃料のオクタン価OCTに応じて開度制限
計数KOCTを算出する(S51,S53)。開度制限
計数KOCTは、オクタン価OCTが低下するほど減少
するように設定される。開度制限計数KOCTを目標開
度THCMDに乗算することにより、目標開度THCM
Dが補正される。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸気系
に設けられたスロットル弁を駆動するアクチュエータを
備えた内燃機関の制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】内燃機関のスロットル弁を大きく開弁し
て吸入空気量を増加させると、ノッキングが発生しやす
くなる。そこで、内燃機関のノッキングを検出するノッ
キングセンサによってノッキングが発生しやすい状況と
判定されたときは、スロットル弁開度の上限値を小さく
する技術が、特開昭63−143360号公報に示され
ている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スロッ
トル弁開度の上限値を小さくすると、機関の出力性能を
最大限に発揮させることができなくなる。また、スロッ
トル弁開度の上限値を小さくするだけでは、スロットル
弁開度が上限値に達しない範囲で急激に開弁され、吸入
空気量が急激に増加する場合に起き易いノッキングを抑
制することができない。 【0004】本発明はこの点に着目してなされたもので
あり、スロットル弁の動作を適切に制御することによ
り、ノッキングを確実に防止することができ、しかも機
関の出力性能を最大限に発揮させることを可能とする内
燃機関の制御装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に記載の発明は、内燃機関の吸気系に設けられ
たスロットル弁を駆動する駆動手段(7)を備える内燃
機関の制御装置において、前記機関に供給される燃料の
オクタン価(OCT)を推定するオクタン価推定手段
(5)と、前記燃料のオクタン価が低いほど、前記スロ
ットル弁の動作速度が遅くなるように前記駆動手段
(7)を制御するスロットル弁制御手段(5)とを備え
ることを特徴とする。 【0006】この構成によれば、機関に供給される燃料
のオクタン価が低いほど、スロットル弁の動作速度が遅
くなるようにスロットル弁の駆動手段が制御されるの
で、運転者がアクセルペダルを急激に踏み込んだような
場合に、使用している燃料のオクタン価に応じてスロッ
トル弁の動作速度が抑制される。その結果、オクタン価
の低い燃料を使用しているときでも、ノッキングを確実
に防止することができる。また、従来の手法のように、
スロットル弁開度の上限値を小さくするものではないの
で、必要であれば機関出力を最大とすることも可能であ
る。 【0007】前記スロットル弁制御手段(5)は、スロ
ットル弁開度(TH)がアクセルペダルの踏み込量(A
P)に応じて設定される目標開度(THCMD)に一致
するように制御を行い、前記目標開度の変化量(DTH
CMD)が所定変化量(XDTH)以上であるときに、
前記燃料のオクタン価(OCT)に応じた、前記スロッ
トル弁の動作速度の制御を行うことが望ましい。 【0008】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る
内燃機関とその制御装置の構成を示す図であり、図2は
弁作動特性可変装置の構成を示す図である。図1におい
て、例えば4気筒を有する内燃機関(以下単に「エンジ
ン」という)1は、吸気弁及び排気弁(図示せず)と、
これらを駆動するカム(図示せず)を備えるとともに、
吸気弁及び排気弁の弁リフト量及び開角を2段階に切り
換える第1弁作動特性可変機構41と、吸気弁を駆動す
るカムの、クランク軸回転角度を基準とした作動位相を
連続的に変更するカム位相可変機構としての第2弁作動
特性可変機構42とを有する弁作動特性可変装置40を
備えている。吸気弁の作動位相は、吸気弁を駆動するカ
ムの作動位相と同一である。 【0009】エンジン1の吸気管2の途中にはスロット
ル弁3が配されている。また、スロットル弁3にはスロ
ットル弁開度(TH)センサ5が連結されており、当該
スロットル弁3の開度に応じた電気信号を出力して電子
コントロールユニット(以下(ECU)という)5に供
給する。スロットル弁3には、スロットル弁3を駆動す
るアクチュエータ7が接続されており、アクチュエータ
7は、ECU5によりその作動が制御される。 【0010】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間かつ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃
料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接
続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の
開弁時間が制御される。 【0011】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には吸気
管内絶対圧(PBA)センサ8が設けられており、この
絶対圧センサ8により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気
温(TA)センサ9が取付けられており、吸気温TAを
検出して対応する電気信号を出力してECU5に供給す
る。エンジン1の本体に装着されたエンジン水温(T
W)センサ10はサーミスタ等から成り、エンジン水温
(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出力し
てECU5に供給する。 【0012】ECU5には、エンジン1のクランク軸
(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置セ
ンサ11及び、エンジン1の吸気弁を駆動するカムが固
定されたカム軸(図示せず)の回転角度を検出するカム
角度位置センサ12が接続されており、クランク軸の回
転角度及びカム軸の回転角度に応じた信号がECU5に
供給される。クランク角度位置センサ11は、一定クラ
ンク角周期毎(例えば30度周期)に1パルス(以下
「CRKパルス」という)と、クランク軸の所定角度位
置を特定するパルスを発生する。また、カム角度位置セ
ンサ12は、エンジン1の特定の気筒の所定クランク角
度位置でパルス(以下「CYLパルス」という)と、各
気筒の吸入行程開始時の上死点(TDC)でパルス(以
下「TDCパルス」という)を発生する。これらのパル
スは、燃料噴射時期、点火時期等の各種タイミング制御
及びエンジン回転数(エンジン回転速度)NEの検出に
使用される。なお、カム角度位置センサ12より出力さ
れるTDCパルスと、クランク角度位置センサ11より
出力されるCRKパルスとの相対関係からカム軸の実際
の作動位相CAINを検出することができる。 【0013】弁作動特性可変装置40は、図2に示すよ
うに、吸気弁及び排気弁の弁リフト量及び開角(以下
「第1の弁作動特性」という)を2段階に切り換える第
1弁作動特性可変機構41と、吸気弁の作動位相を連続
的に変更するカム位相可変機構としての第2弁作動特性
可変機構42と、第1の弁作動特性をエンジンの高速運
転に適した高速運転用特性と、低速運転に適した低速運
転用特性とに切り換える第1電磁弁43と、吸気弁の作
動位相を連続的に変更するために、その開度が連続的に
変更可能な第2電磁弁44とを備えている。吸気弁の作
動位相を示すパラメータとして、上記カム軸の作動位相
CAINが用いられる。電磁弁43,44には、オイル
パン46の潤滑油がオイルポンプ45により、加圧され
て供給される。なお、弁作動特性可変装置40の具体的
な構成は、例えば特開2000−227013号公報に
示されている。 【0014】弁作動特性可変装置40によれば、排気弁
は図3に実線L1で示す高速用運転特性と、実線L2で
示す低速運転用特性のいずれかで駆動され、吸気弁は、
同図に実線L5で示す高速運転特性と、実線L6で示す
低速運転特性とを中心として、カムの作動位相CAIN
の変化に伴って破線L3,L4で示す最進角位相から、
一点鎖線L7,L8で示す最遅角位相までの間の位相で
駆動される。 【0015】ECU5には、エンジン1によって駆動さ
れる車両のアクセルペダルの踏み込み量APを検出する
アクセルセンサ31、当該車両の変速機のシフト位置S
Pを検出するシフト位置センサ32、及び当該車両の走
行速度(車速)VPを検出する車速センサ33が接続さ
れている。これらのセンサの検出信号は、ECU5に供
給される。 【0016】ECU5は各種センサからの入力信号波形
を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ
信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路、中央演算処理ユニット(以下「CPU」とい
う)、CPUで実行される演算プログラム及び演算結果
等を記憶する記憶回路のほか、アクチュエータ7、燃料
噴射弁6、電磁弁43,44に駆動信号を供給する出力
回路等から構成される。 【0017】ECU5のCPUは、上記センサの検出信
号に応じて、スロットル弁3の開度制御、エンジン1に
供給する燃料量(燃料噴射弁6の開弁時間)の制御、及
び電磁弁43,44による弁作動特性可変機構40の制
御を行う。また本実施形態では、第2弁作動特性可変機
構42を制御する電磁弁44のクリーニング処理(以下
「VTCクリーニング処理」という)が、電磁弁44に
供給する電流値を最小値から最大値まで変化させること
により、車両減速時で、エンジン1への燃料供給を停止
しているときに実行される。これにより、吸気弁の作動
位相CAINは、最遅角位相CAINMINから最進角
位相CAINMAXの間を変化する。 【0018】図4は、スロットル弁開度制御を行う処理
のフローチャートである。この処理は、所定時間(例え
ば5msec)毎にECU5のCPUで実行される。ス
テップS11では、前記センサの検出信号を読み込み、
ステップS12では、図5に示す目標開度演算処理を実
行し、スロットル弁3の目標開度THCMDを算出す
る。ステップS13では、図8に示すVTCクリーニン
グ補正処理を実行する。すなわちVTCクリーニング処
理に伴う目標開度THCMDの補正処理を行う。 【0019】ステップS14では、図11に示す目標開
度のリミット処理を実行する。ステップS15では、検
出したスロットル弁開度THが目標開度THCMDに一
致するようにアクチュエータ7を駆動するフィードバッ
ク制御を実行する。 【0020】図5は、図4のステップS12で実行され
る目標開度演算処理のフローチャートである。ステップ
S21では、アクセルペダルの踏み込み量AP及びシフ
ト位置SPに応じて,図6に示すTHBASEテーブル
を検索し、目標開度の基本値THBASEを算出する。
シフト位置SPが1速であるときは、図6のラインL1
1が選択され、シフト位置SPが2速以上であるとき
は、同図のラインL12が選択され、シフト位置SPが
後退位置にあるときは、同図のラインL13が選択され
る。各ラインL11〜L13は、アクセルペダル踏み込
み量APが増加するほど基本値THBASEが増加する
ように設定されている。 【0021】ステップS22では、車速VPに応じて図
7に示すKVテーブルを検索し、補正係数KVを算出す
る。KVテーブルは、最小値が「1.0」に設定され、
車速VPが増加するほど、補正係数KVが増加するよう
に設定されている。ステップS23では、下記式により
目標開度THCMDを算出する。 THCMD=THBASE×KV 【0022】図8は、図4のステップS13で実行され
るVTCクリーニング補正処理のフローチャートであ
る。ステップS31では、VTCクリーニング処理中で
あるか否かを判別し、VTCクリーニング処理中でない
ときは、直ちに本処理を終了する。VTCクリーニング
処理中であるときは、吸気弁の作動位相CAINに応じ
て図9に示すΔTHテーブルを検索し、補正値ΔTH
(負値)を算出する(ステップS32)。ΔTHテーブ
ルは、吸気弁の作動位相CAINが進角するほど、補正
値ΔTHが増加するように設定されている。ステップS
33では、下記式により目標開度THCMDを補正す
る。 THCMD=THCMD+ΔTH 【0023】本実施形態では、VTCクリーニング処理
により、吸気弁の作動位相CAINは、図10(a)に
示すように変化する。すなわち、最初は比較的小さい振
幅で電磁弁44を動作させ、最終的に最遅角位相CAI
NMINから最進角位相CAINMAXまで変化するよ
うに電磁弁44を動作させる。このとき図8のステップ
S32で算出される補正値ΔTHは、図10(b)に示
すように変化する。 【0024】図11は、図4のステップS14で実行さ
れる目標開度のリミット処理のフローチャートである。
ステップS41では、サブキーを使用しているか否かを
判別する。サブキーは、当該車両のドア錠の施錠及び解
錠と、イグニッションスイッチの操作のみを行うことが
できる車両用キーであり、通常のキー(メインキー)と
は異なり、トランクボックスやグローブボックスの解錠
は行うことができないキーである。サブキー使用中であ
るときは、目標開度THCMDを当該車両が60km/
hで走行できる程度の開度以下に制限する(ステップS
42)。サブキーが使用されるのは、例えばキーを預け
る形式の駐車場において駐車場係員が運転するような場
合である。したがって、高速走行は不要であり、このよ
うな制限によってサブキー使用時に急発進を防止する効
果が得られる。 【0025】ステップS41の答えが否定(NO)であ
るときは、リモコンスタータによる始動中であるか否か
を判別する(ステップS43)。リモコンスタータは、
車両から離れた場所からエンジンを始動する装置であ
る。リモコンスタータによる始動中は、エンジンの始動
が可能であればよいので、目標開度THCMDをアイド
ル開度に制限する(ステップS44)。これにより、リ
モコンスタータ使用時になんらかの異常が発生してエン
ジン回転数が急上昇するような事態を回避することがで
きる。 【0026】ステップS43の答が否定(NO)である
ときは、当該車両に設けられているナビゲーション装置
(図示せず)が操作されているか否かを判別する(ステ
ップS45)。ナビゲーション装置の操作中は、運転者
の注意力が低下するおそれがあるので、目標開度THC
MDの変化速度を所定速度以下に制限する(ステップS
46)。具体的には、目標開度の前回値THCMD(k-
1)と、今回値THCMD(k)との差である目標開度変化
量DTHCMD(=THCMD(k)−THCMD(k-1))
が所定変化量DTH0より大きいときは、今回値THC
MD(k)を前回値THCMD(k-1)と、所定変化量DTH
0との和に変更する。これにより、車両の急加速を防止
することができる。 【0027】ステップS47では、図12に示す、オク
タン価に応じた開度制限処理を実行する。図12の処理
により、開度制限係数KOCTが算出される。ステップ
S48では、下記式により開度制限係数KOCTを用い
た目標開度THCMDの補正を行う。 THCMD=THCMD×KOCT 【0028】図12は、図11のステップS46で実行
される、オクタン価に応じた開度制限処理のフローチャ
ートである。ステップS51では、目標開度変化量DT
HCMDが所定変化量XDTH(例えば2度/5mse
c)より小さいか否かを判別し、DTHCMD<XDT
Hであるときは、オクタン価に応じた目標開度制限を行
う必要がないと判定し、開度制限係数KOCTを「1」
に設定する(ステップS52)。 【0029】DTHCMD≧XDTHであるときは、使
用中の燃料のオクタン価OCTに応じて図13に示すK
OCTテーブルを検索し、開度制限係数KOCTを算出
する(ステップS53)。KOCTテーブルは、オクタ
ン価OCTがエンジン1に対応した標準オクタン価OC
T0より高い範囲では、開度制限係数KOCTが「1.
0」に設定され、オクタン価OCTが標準オクタン価O
CT0より低い範囲では、オクタン価OCTが低下する
ほど、開度制限係数KOCTが減少するように設定され
ている。したがって、目標開度THCMDは、オクタン
価OCTが低下するほど減少するように補正される。 【0030】使用中の燃料のオクタン価OCTは、ノッ
キングの発生を検出するノッキングセンサ(図示せず)
の出力と、検出したエンジン回転数NE及び吸気管内絶
対圧PBAに応じて、ECU5のCPUで実行される図
示しない処理により推定される。推定手法は概略以下の
通りである。先ずオクタン価OCTを標準オクタン価O
CT0に設定する。そしてノッキングセンサによりノッ
キングが検出されない状態が所定点火期間継続したとき
は、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応
じて設定される加算項DRUPを算出し、下記式により
オクタン価OCTをインクリメントする。 OCT=OCT+DRUP 一方ノッキングセンサによりノッキングが検出されたと
きは、下記式によりオクタン価OCTをデクリメントす
る。 OCT=OCT−DRDOWN このような演算により、オクタン価OCTは、ノッキン
グの発生頻度に応じた値となり、使用中の燃料のオクタ
ン価として推定することができる。さらに、このように
して算出されるオクタン価OCTが所定上下限値の範囲
内に入るようにリミット処理が行われる。なお詳細な推
定手法は、例えば特許第2844418号公報に示され
ている。 【0031】図12の処理により、スロットル弁3の目
標開度THCMDの変化量DTHCMDが大きいとき、
すなわちアクセルペダルが急激に踏み込まれたときに
は、使用中の燃料のオクタン価OCTに応じて、目標開
度THCMDが減少方向の補正される。その結果、オク
タン価OCTに応じてスロットル弁開度THの変化速度
(スロットル弁3の動作速度)が低下し、低オクタン価
燃料を使用している場合において、吸入空気量が急激に
増加するときに発生しやすいノッキングを、効果的に抑
制することができる。さらに、従来のように目標開度T
HCMDを上限値以下に制限する手法と異なり、目標開
度THCMDが急激に増加するときのみ、減少方向に補
正する手法を採用したので、エンジンの出力を最大とす
ることも可能であり、エンジン出力が不足する事態を回
避することができる。 【0032】本実施形態では、アクチュエータ7が駆動
手段に相当し、ECU5がオクタン価推定手段及びスロ
ットル弁制御手段を構成する。より具体的には、ECU
5のCPUによるオクタン価推定処理がオクタン価推定
手段に相当し、図12の処理がスロットル弁制御手段に
相当する。 【0033】なお本発明は上述した実施形態に限るもの
ではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した
実施形態では、第2弁作動特性可変機構42は、吸気弁
の作動位相のみを変更できるものとしたが、排気弁の作
動位相のみ変更可能なもの、または吸気弁及び排気弁の
作動位相をともに変更可能なものとしてもよい。第2弁
作動特性可変機構42が、排気弁の作動位相のみ変更可
能なものである場合には、排気弁の作動位相が遅角する
ほど、補正値ΔTHの絶対値が増加するように(吸入空
気量が減少するように)設定する。また第2弁作動特性
可変機構42が、吸気弁及び排気弁の作動位相をともに
変更可能なものである場合には、吸気弁の作動位相と、
排気弁の作動位相との差が減少するほど、補正値ΔTH
の絶対値が増加するように設定する。 【0034】また上述した実施形態では、スロットル弁
開度センサ4によりスロットル弁開度THが検出される
が、このスロットル弁開度センサ4に加えて、アクチュ
エータ7とスロットル弁3の弁体との間に設けられてい
るギヤが回転する際の歯数を計測する歯数計測手段を設
けるようにしてよい。歯数計測手段は、スロットル弁3
が全閉状態から開弁作動する際に、ギヤの回転歯数を光
ピックアップあるいは磁気ピックアップにより計測す
る。計測した回転歯数は、スロットル弁開度に比例する
ので、この回転歯数に基づいてスロットル弁開度センサ
4の検出開度の校正をすることができ、正確なスロット
ル弁開度THを得ることが可能となる。 【0035】またアクチュエータ7として直流モータを
使用する場合には、その直流モータへ供給する電流を計
測する電流計測手段を設けるようにしてもよい。電流計
測手段に出力に基づいて、スロットル弁開度を算出し、
該算出したスロットル弁開度によって、スロットル弁開
度センサ4の検出開度を校正するようにしてもよい。さ
らに、アクチュエータ7は、その作動を停止させたとき
に、スロットル弁3を所定の開度に維持する機構を設
け、例えば、スロットル弁開度センサ5の故障時に、ア
クチュエータ7の作動を停止させても、エンジン1を停
止させることなく、退避走行可能に構成し、アクセルセ
ンサ31の出力やエンジン1の補機による負荷に応じ
て、エンジン1へ供給する混合気の空燃比を、負荷が高
いほど小さくするようにしてもよい。 【0036】 【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、機
関に供給される燃料のオクタン価が低いほど、スロット
ル弁の動作速度が遅くなるようにスロットル弁の駆動手
段が制御されるので、運転者がアクセルペダルを急激に
踏み込んだような場合に、使用している燃料のオクタン
価に応じてスロットル弁の動作速度が抑制される。その
結果、オクタン価の低い燃料を使用しているときでも、
ノッキングを確実に防止することができる。また、従来
の手法のように、スロットル弁開度の上限値を小さくす
るものではないので、必要であれば機関出力を最大とす
ることも可能である。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその
制御装置の構成を示す図である。 【図2】弁作動特性可変装置の構成を説明するための図
である。 【図3】弁作動特性を示す図である。 【図4】スロットル弁の開度制御を行う処理のフローチ
ャートである。 【図5】目標開度(THCMD)を演算する処理のフロ
ーチャートである。 【図6】図5の処理で使用されるTHBASEテーブル
を示す図である。 【図7】図5の処理で使用されるKVテーブルを示す図
である。 【図8】クリーニング処理に伴う目標開度の補正を行う
処理のフローチャートである。 【図9】図8の処理で使用されるテーブルを示す図であ
る。 【図10】クリーニング処理実行時の、吸気弁の作動位
相(CAIN)及び目標開度の補正値(ΔTH)の推移
を示すタイムチャートである。 【図11】目標開度のリミット処理のフローチャートで
ある。 【図12】オクタン価に応じて開度制限補正係数(KO
CT)を算出する処理のフローチャートである。 【図13】図12の処理で使用されるテーブルを示す図
である。 【符号の説明】 1 内燃機関 3 スロットル弁 5 電子コントロールユニット(オクタン価推定手段、
スロットル弁制御手段) 7 アクチュエータ(駆動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 典男 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 山崎 英世 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 橋本 英史 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 山本 裕司 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 豊川 政行 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 高木 康雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 佐藤 典子 栃木県芳賀郡芳賀町芳賀台143番地 株式 会社ピーエスジー内 Fターム(参考) 3G065 CA18 DA04 FA08 FA11 GA01 GA09 GA10 GA11 GA27 GA31 GA41 KA36 3G084 BA05 DA38 EA11 EB13 EC03 FA02 FA05 FA06 FA10 FA11 FA20 FA25 FA38 3G301 HA19 JA22 LA03 ND05 PA07Z PA10Z PA11A PA11Z PB00Z PC08Z PE03Z PE08Z PF01Z PF03Z PF08Z

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 内燃機関の吸気系に設けられたスロット
    ル弁を駆動する駆動手段を備える内燃機関の制御装置に
    おいて、 前記機関に供給される燃料のオクタン価を推定するオク
    タン価推定手段と、 前記燃料のオクタン価が低いほど、前記スロットル弁の
    動作速度が遅くなるように前記駆動手段を制御するスロ
    ットル弁制御手段とを備えることを特徴とする内燃機関
    の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005155469A (ja) * 2003-11-26 2005-06-16 Toyota Motor Corp 複数燃料内燃機関の制御装置
JP2008106766A (ja) * 2006-10-24 2008-05-08 Ford Global Technologies Llc 多種燃料エンジンの制御装置及び方法

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