JP2003212994A - ポリイミド樹脂 - Google Patents

ポリイミド樹脂

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JP2003212994A
JP2003212994A JP2002015371A JP2002015371A JP2003212994A JP 2003212994 A JP2003212994 A JP 2003212994A JP 2002015371 A JP2002015371 A JP 2002015371A JP 2002015371 A JP2002015371 A JP 2002015371A JP 2003212994 A JP2003212994 A JP 2003212994A
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JP
Japan
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dianhydride
thio
thiobis
polyimide resin
benzene
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JP2002015371A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Hirako
千芳 平子
Michio Suzuki
三千雄 鈴木
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐熱性かつ高屈折率を有するポリイミド樹
脂を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(1); (式中、R,Rは、炭素数1〜3のアルキル基、m
は0〜3の整数、nは0〜4の整数を表す。)で表され
る1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシ
フェニル)チオ]ベンゼン]二無水物類とジアミンとを
極性有機溶媒中で脱水重縮合させることにより得られる
ポリイミド樹脂。このポリアミド樹脂のガラス転移温度
が、180〜250℃であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ポリイミド樹脂に
関する。さらに詳しくは、高耐熱性かつ高屈折率を有す
るポリイミド樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】テトラカルボン酸二無水物類とジアミン
類とから得られるポリイミド樹脂は、重合性、透明性、
耐熱性、機械特性、および電気特性等の物理的・化学的
特性に優れており、従来より、電気光学装置、液晶表示
装置等の分野で素材として使用されている。
【0003】近年、このようなポリイミド樹脂は、より
過酷な条件下での使用に耐え得るような物理的・化学的
特性に加え、より優れた光学特性が要求されている。こ
れらの諸特性はテトラカルボン酸二無水物類の構造と密
接に関連していることが知られている。例えば、アルキ
レン基含有芳香族テトラカルボン酸二無水物等が知られ
ている(特開2000−344759号公報)。しかし
ながら、このようなテトラカルボン酸二無水物類とジア
ミン類とから得られるポリイミド樹脂は、耐熱性および
屈折率に未だ改良の余地がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高耐
熱性かつ高屈折率を有するポリイミド樹脂を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、下記一般式(1);
【0006】
【化2】 (式中、R,Rは、炭素数1〜3のアルキル基、m
は0〜3の整数、nは0〜4の整数を表す。)
【0007】で表される1,1’−チオビス[4−
[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]
二無水物類とジアミンとを極性有機溶媒中で脱水重縮合
させることにより得られるポリイミド樹脂が、高耐熱性
かつ高屈折率を有することを見出し、本発明を完成し
た。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のポリイミド樹脂は、1,
1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)チオ]ベンゼン]二無水物類とジアミンとを極性有
機溶媒中で脱水重縮合させることにより得られる樹脂で
ある。
【0009】本発明においては、中でもガラス転移温度
が180〜250℃のポリイミド樹脂が好ましい。ガラ
ス転移温度が180℃未満の場合、耐熱性が低くなるお
それがある。また、ガラス転移温度が250℃を超える
場合、工業的に製造が困難であるおそれがある。ここ
で、本発明におけるガラス転移温度は、示差熱走査熱量
計(セイコー電子工業株式会社製、商品名:DSC−1
20型)を用い、昇温速度10℃/minの条件で加熱
し、測定した値をいう。
【0010】本発明に用いられる、1,1’−チオビス
[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]ベン
ゼン]二無水物類は、下記一般式(1)で表される化合
物である。
【0011】
【化3】
【0012】式中、R,Rは、炭素数1〜3のアル
キル基、mは0〜3の整数、nは0〜4の整数を表す。
【0013】炭素数1〜3のアルキル基の具体例として
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基等が挙げられる。
【0014】1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジ
カルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物類の具
体例としては、1,1’−チオビス[4−[(3,4−
ジカルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、
1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)チオ]−2−メチルベンゼン]二無水物、1,
1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)チオ]−3−メチルベンゼン]二無水物、1,1’
−チオビス[2−エチル−4−[(3,4−ジカルボキ
シフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’−チ
オビス[3−エチル−4−[(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’−チオビ
ス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]−
2−n−プロピルベンゼン]二無水物、1,1’−チオ
ビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]
−3−n−プロピルベンゼン]二無水物、1,1’−チ
オビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)チ
オ]−2−イソプロピルベンゼン]二無水物、1,1’
−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)
チオ]−3−イソプロピルベンゼン]二無水物、1,
1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)チオ]−2,6−ジメチルベンゼン]二無水物、
1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)チオ]−3,5−ジメチルベンゼン]二無水
物、1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキ
シ−2−メチルフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、
1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシ−
5−メチルフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,
1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシ−6−
メチルフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’
−チオビス[4−[(2−エチル−3,4−ジカルボキ
シフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’−チ
オビス[4−[(5−エチル−3,4−ジカルボキシフ
ェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’−チオビ
ス[4−[(6−エチル−3,4−ジカルボキシフェニ
ル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’−チオビス
[4−[(3,4−ジカルボキシ−2−n−プロピルフ
ェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’−チオビ
ス[4−[(3,4−ジカルボキシ−5−n−プロピル
フェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’−チオ
ビス[4−[(3,4−ジカルボキシ−6−n−プロピ
ルフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’−チ
オビス[4−[(3,4−ジカルボキシ−2−イソプロ
ピルフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’−
チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシ−5−イソプ
ロピルフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物、1,1’
−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシ−6−イソ
プロピルフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物等が挙げ
られる。これらの中でも、1,1’−チオビス[4−
[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]
二無水物が好適に用いられる。
【0015】上記1,1’−チオビス[4−[(3,4
−ジカルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物類
の製造方法は、特に限定されないが、例えば、1,1’
−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)
チオ]ベンゼン]二無水物の場合、4,4’−チオジベ
ンゼンチオールと4−ハロゲノ無水フタル酸とを、極性
有機溶媒中、アルカリ金属フッ化物の存在下に反応させ
る方法等が挙げられる。
【0016】本発明に用いられるジアミンとしては、芳
香族ジアミン、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン等が挙
げられる。
【0017】前記芳香族ジアミンの具体例としては、m
−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ビス
(4−アミノフェニル)エーテル、(3−アミノフェニ
ル)(4’−アミノフェニル)エーテル、ビス(4−ア
ミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)
(4’−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ
フェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4’
−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェ
ニル)メタン、(3−アミノフェニル)(4’−アミノ
フェニル)メタン、4,4’−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス
(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,4
−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィ
ド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルフィド、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン、2,2’,6,6’−テトラメチル−
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’,6,
6’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、m−キ
シリレンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジア
ミン等が挙げられる。
【0018】脂肪族ジアミンとしては、ポリメチレンジ
アミン、ポリエーテルジアミン等が挙げられる。
【0019】脂環式ジアミンとしては、1,3−ジアミ
ノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、
1,3−ジアミノシクロペンタン等が挙げられる。
【0020】前記ジアミンの中でも、芳香族ジアミンが
好適に用いられ、とりわけ、m−フェニレンジアミン、
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4
−アミノフェニル)エーテルがより好適に用いられる。
なお、これらのジアミンは、2種以上混合して用いても
よい。
【0021】本発明のポリイミド樹脂は、1,1’−チ
オビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)チ
オ]ベンゼン]二無水物類とジアミンとを極性有機溶媒
中で脱水重縮合させることにより製造することができ
る。
【0022】より具体的には、まず、1,1’−チオビ
ス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]ベ
ンゼン]二無水物類とジアミンとを極性有機溶媒中で攪
拌混合して溶解した後、脱水重縮合させ、次いで極性有
機溶媒を除去することによりポリイミド樹脂を製造する
ことができる。
【0023】前記ジアミンの使用量は、1,1’−チオ
ビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]
ベンゼン]二無水物類に対して、0.9〜1.1倍モ
ル、好ましくは0.95〜1.05倍モルであることが
望ましい。ジアミンの使用量が0.9倍モル未満の場
合、得られるポリイミド樹脂の分子量が小さくなり、耐
熱性が低下するおそれがある。また、ジアミンの使用量
が1.1倍モルを超える場合、高分子鎖末端にアミノ基
が残り、耐熱性が低下するおそれがある。
【0024】本発明に用いられる極性有機溶媒として
は、特に限定されず、例えば、N−メチル−2−ピロリ
ドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチ
ルイミダゾリジノン、ジグライム、トリグライム等が挙
げられる。これらの中でも、N−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチルホルムアミドが好適に用いられ
る。なお、これらの極性有機溶媒は、2種以上混合して
用いてもよい。
【0025】前記極性有機溶媒の使用量は、1,1’−
チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)チ
オ]ベンゼン]二無水物類とジアミンの合計重量に対し
て、0.5〜25倍重量、好ましくは1〜20倍重量で
あることが望ましい。極性有機溶媒の使用量が0.5倍
重量未満の場合、脱水重縮合の際にポリイミド樹脂が不
均一に脱水重縮合し、屈折率が低下するおそれがある。
また、極性有機溶媒の使用量が25倍重量を超える場
合、使用量に対する効果が無く、経済的でない。
【0026】1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジ
カルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物類とジ
アミンとを極性有機溶媒中で攪拌混合する際の温度は、
通常、10〜90℃、好ましくは20〜80℃であるこ
とが望ましい。攪拌混合時間はジアミン、極性有機溶媒
の種類および攪拌混合温度により異なるが、通常4〜2
4時間であることが望ましい。
【0027】上記脱水重縮合させる方法としては、加熱
により脱水重縮合させる方法;縮合触媒や脱水剤等の存
在下に化学重縮合させる方法等が挙げられる。これらの
中でも、加熱により脱水重縮合させる方法が好適に用い
られる。
【0028】上記脱水重縮合は、例えば、3段階で行わ
せるのが好ましい。すなわち、まず、第1段階として、
130〜170℃で0.5〜5時間、好ましくは140
〜160℃で0.5〜5時間、次に、第2段階として、
180〜220℃で0.5〜5時間、好ましくは190
〜210℃で0.5〜5時間、さらに、第3段階とし
て、230〜270℃で0.5〜10時間、好ましくは
240〜260℃で0.5〜10時間の3段階で脱水重
縮合を行う。
【0029】前記極性有機溶媒を除去する方法として
は、脱水重縮合の後に減圧留去または加熱留去する方
法;脱水重縮合させる際の熱を利用して脱水重縮合と同
時に極性有機溶媒を加熱留去する方法等が挙げられる。
これらの中でも、脱水重縮合させる際の熱を利用して脱
水重縮合と同時に極性有機溶媒を加熱留去する方法が好
適に用いられる。
【0030】前記極性有機溶媒溶液をガラス板等の平滑
な表面に塗布し、脱水重縮合させて極性有機溶媒を留去
させることにより、フィルム状のポリイミド樹脂を得る
ことができる。また、前記極性有機溶媒溶液を型に注入
し、脱水重縮合させて極性有機溶媒を留去させることに
より、任意の形状のポリイミド樹脂を得ることができ
る。
【0031】
【実施例】以下、製造例、実施例および比較例によって
本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実
施例により何ら限定されるものではない。
【0032】製造例(1,1’−チオビス[4−
[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]
二無水物の製造例) 攪拌装置、冷却器および温度計を備え付けた500mL
容の四つ口フラスコに、4,4’−チオジベンゼンチオ
ール12.5g(0.05モル)、4−ブロモ無水フタ
ル酸23.1g(0.10モル)、フッ化カリウム1
1.9g(0.20モル)およびN,N−ジメチルホル
ムアミド75gを仕込み、窒素ガスを緩やかに通じなが
ら、110℃で2時間反応させた。
【0033】反応終了後、反応液を10℃まで冷却し
て、不純物を析出させた。析出した不純物を濾過して除
去し、濾液を得た。得られた濾液にアセトニトリル30
0gを滴下して、1,1’−チオビス[4−[(3,4
−ジカルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物を
析出させた。析出した1,1’−チオビス[4−
[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]
二無水物を濾取、乾燥して1,1’−チオビス[4−
[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]
二無水物の黄色固体18.4g(0.34モル)を得
た。
【0034】実施例1 攪拌装置、冷却器および温度計を備え付けた100mL
容の四つ口フラスコに、m−フェニレンジアミン0.5
4g(0.005モル)、N−メチル−2−ピロリドン
12.5gを仕込み、製造例により得られた1,1’−
チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシフェニル)チ
オ]ベンゼン]二無水物2.71g(0.005モル)
を25℃で添加し、添加後同温度で5時間攪拌溶解して
透明粘稠な極性有機溶媒溶液を得た。
【0035】得られた極性有機溶媒溶液をガラス板に塗
布し150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で
3時間脱水重縮合させると共にN−メチル−2−ピロリ
ドンを留去して、膜厚43μmのフィルム状のポリイミ
ド樹脂を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス転移温
度は、230℃であった。
【0036】実施例2 攪拌装置、冷却器および温度計を備え付けた100mL
容の四つ口フラスコに、ビス[4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル]スルホン2.16g(0.005モ
ル)、N−メチル−2−ピロリドン12.5gを仕込
み、製造例により得られた1,1’−チオビス[4−
[(3,4−ジカルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]
二無水物2.71g(0.005モル)を25℃で添加
し、添加後同温度で5時間攪拌溶解して透明粘稠な極性
有機溶媒溶液を得た。
【0037】得られた極性有機溶媒溶液をガラス板に塗
布し150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で
3時間脱水重縮合させると共にN−メチル−2−ピロリ
ドンを留去して、膜厚46μmのフィルム状のポリイミ
ド樹脂を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス転移温
度は、206℃であった。
【0038】実施例3 攪拌装置、冷却器および温度計を備え付けた100mL
容の四つ口フラスコに、ビス(4−アミノフェニル)ス
ルフィド1.08g(0.005モル)、N,N−ジメ
チルホルムアミド12.5gを仕込み、製造例により得
られた1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボ
キシフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物2.71g
(0.005モル)を25℃で添加し、添加後同温度で
5時間攪拌溶解して透明粘稠な極性有機溶媒溶液を得
た。
【0039】得られた極性有機溶媒溶液をガラス板に塗
布し150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で
3時間脱水重縮合させると共にN,N−ジメチルホルム
アミドを留去して、膜厚43μmのフィルム状のポリイ
ミド樹脂を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス転移
温度は、215℃であった。
【0040】実施例4 攪拌装置、冷却器および温度計を備え付けた100mL
容の四つ口フラスコに、ビス(4−アミノフェニル)エ
ーテル1.00g(0.005モル)、N−メチル−2
−ピロリドン12.5gを仕込み、製造例により得られ
た1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシ
フェニル)チオ]ベンゼン]二無水物2.71g(0.
005モル)を25℃で添加し、添加後同温度で5時間
攪拌溶解して透明粘稠な極性有機溶媒溶液を得た。
【0041】得られた極性有機溶媒溶液をガラス板に塗
布し150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で
3時間脱水重縮合させると共にN−メチル−2−ピロリ
ドンを留去して、膜厚45μmのフィルム状のポリイミ
ド樹脂を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス転移温
度は、194℃であった。
【0042】比較例1 攪拌装置、冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備え
付けた100mL容の五つ口フラスコに、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン2.16
g(0.005モル)、γ−ブチロラクトン12.5
g、キシレン1.4gを仕込み、窒素置換した後、窒素
気流下に攪拌しながら、3,4−ジカルボキシテトラリ
ン−1−コハク酸二無水物1.5g(0.005モル)
を60℃で添加し、添加後同温度で5時間攪拌溶解して
透明粘稠な極性有機溶媒溶液を得た。
【0043】得られた極性有機溶媒溶液をガラス板に塗
布し150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で
3時間脱水重縮合させると共にγ−ブチロラクトンおよ
びキシレンを留去して、膜厚47μmのフィルム状のポ
リイミド樹脂を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス
転移温度は、277℃であった。
【0044】比較例2 攪拌装置、冷却器、温度計および窒素ガス導入管を備え
付けた100mL容の五つ口フラスコに、ビス(4−ア
ミノフェニル)エーテル1.0g(0.005モル)、
γ−ブチロラクトン12.5g、キシレン1.4gを仕
込み、窒素置換した後、窒素気流下に攪拌しながら、
3,4−ジカルボキシテトラリン−1−コハク酸二無水
物1.5g(0.005モル)を60℃で添加し、添加
後同温度で5時間攪拌溶解して透明粘稠な極性有機溶媒
溶液を得た。
【0045】得られた極性有機溶媒溶液をガラス板に塗
布し150℃で1時間、200℃で1時間、250℃で
3時間脱水重縮合させると共にγ−ブチロラクトンおよ
びキシレンを留去して、膜厚51μmのフィルム状のポ
リイミド樹脂を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス
転移温度は、281℃であった。
【0046】[評価]上記実施例および比較例で得られ
たフィルム状のポリイミド樹脂について、5%重量減少
温度および屈折率を以下の方法により測定した。
【0047】(1)5%重量減少温度 熱重量分析計(セイコー電子工業株式会社製、商品名:
TGA−120型)を用い、昇温速度10℃/minの
条件で加熱し、重量が5%減少した際の温度を求めた。
その結果を表1に示した。
【0048】(2)屈折率 アッベ屈折計(アタゴ社製、商品名:AT−4型)を用
いて、23℃における屈折率を測定した。その結果を表
1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】表1の結果より、実施例1〜4のポリイミ
ド樹脂は、高耐熱性かつ高屈折率であるといえる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、高耐熱性かつ高屈折率
を有するポリイミド樹脂を提供することができる。
【0052】この高耐熱性かつ高屈折率を有する新規な
ポリイミド樹脂は、フレネルレンズ、レンチキュラーレ
ンズ、眼鏡用レンズ、プラスチック光ファイバー、LC
D用プリズムシート、配向膜、導光板、拡散シート、光
導波路等の光学材料及びプリント配線基板、電子部品材
料等に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J043 PA08 QB15 QB26 QB31 RA35 SA06 SA44 SA52 SB01 TA22 TA66 TA67 UA041 UA121 UA131 UA141 UA151 UA152 UA771 UA781 UB011 UB021 UB061 UB121 UB132 UB141 UB151 UB241 UB281 UB282 UB301 VA011 VA021 VA031 VA032 VA041 VA051 VA062 XA16 XA19 ZA12 ZA52

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1); 【化1】 (式中、R,Rは、炭素数1〜3のアルキル基、m
    は0〜3の整数、nは0〜4の整数を表す。)で表され
    る1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシ
    フェニル)チオ]ベンゼン]二無水物類とジアミンとを
    極性有機溶媒中で脱水重縮合させることにより得られる
    ポリイミド樹脂。
  2. 【請求項2】ガラス転移温度が、180〜250℃であ
    る請求項1記載のポリイミド樹脂。
  3. 【請求項3】1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジ
    カルボキシフェニル)チオ]ベンゼン]二無水物類が、
    1,1’−チオビス[4−[(3,4−ジカルボキシフ
    ェニル)チオ]ベンゼン]二無水物である請求項1記載
    のポリイミド樹脂。
  4. 【請求項4】ジアミンが、芳香族ジアミンである請求項
    1記載のポリイミド樹脂。
  5. 【請求項5】芳香族ジアミンが、m−フェニレンジアミ
    ン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ス
    ルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルフィドまたは
    ビス(4−アミノフェニル)エーテルである請求項4記
    載のポリイミド樹脂。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007332185A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Nitto Denko Corp ポリイミド化合物およびその製法
WO2020162693A1 (ko) * 2019-02-08 2020-08-13 연세대학교 산학협력단 고 굴절률 특성을 갖는 자가치유 가능한 적외선 투과성 폴리이미드 광학 고분자 재료 및 이의 복합체
KR20200097653A (ko) * 2019-02-08 2020-08-19 연세대학교 산학협력단 고 굴절률 특성을 갖는 자가치유 가능한 적외선 투과성 폴리이미드 광학 고분자 재료 및 이의 복합체

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KR102430280B1 (ko) 2019-02-08 2022-08-09 연세대학교 산학협력단 고 굴절률 특성을 갖는 자가치유 가능한 적외선 투과성 폴리이미드 광학 고분자 재료 및 이의 복합체

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