JP2003212546A - ジルコニア微粉末及びその製造方法 - Google Patents

ジルコニア微粉末及びその製造方法

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賢治 竹林
Shuji Sasabe
修司 笹辺
Kogun Gen
向群 厳
Hiroshi Kosa
啓史 甲佐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微粉末の正方晶率の低下を軽減して、得られ
る焼結体の反り、歪みや強度低下を少なくすることがで
きるジルコニア微粉末の製造方法、並びにその製造方法
によって得ることができるジルコニア微粉末を提供す
る。 【解決手段】 ジルコニアゾルを乾燥、仮焼、及び粉砕
してジルコニア又は部分安定化ジルコニアの微粉末を得
るジルコニア微粉末の製造方法において、前記粉砕を乾
式粉砕により凝集粒子の平均粒子径が2.0μm以下と
なるまで行うことを特徴とするジルコニア微粉末の製造
方法、並びにその製造方法によって得ることができるジ
ルコニア微粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジルコニアゾルを
乾燥、仮焼、及び粉砕してジルコニア又は部分安定化ジ
ルコニアの微粉末を得るジルコニア微粉末の製造方法、
並びにその製造方法によって得ることができるジルコニ
ア微粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりジルコニア微粉末は、必要に応
じてバインダーが添加された後に焼結されて、固体電解
質、酸素センサなどの機能性セラミックスや、光コネク
タ部品などの構造用セラミックス等として使用されてい
る。このようなジルコニア微粉末の製造方法としては、
加水分解法、共沈法、アルコキシド法、水熱合成法など
によりジルコニアゾルを得た後、これを脱水・乾燥し、
更に仮焼したものを粉砕する方法が一般的であった。そ
の際の粉砕は、ジルコニア微粉末の焼結が好適に行われ
るように、凝集粒子の平均粒子径が2μm以下(特に1
μm以下が好ましい)となるまで行われていた。
【0003】そして、このような微粉砕を行う方法とし
ては、湿式粉砕による方法のみが知られており、乾式粉
砕による方法は現在まで行われていなかった。例えば、
特開平10−35323号公報では、懸濁液を攪拌型ボ
ールミルで微粉砕しており、特開平11−35323号
公報では、湿式ボールミルが使用され、特開2001−
89145号公報では媒体攪拌ミルを用いた湿式粉砕法
が採用され、特開2001−80919号公報でも湿式
粉砕法が採用されている。なお、2000−16922
2号公報には、実施例において仮焼後の粉体をボールミ
ルで解砕する旨の記載があるが、前後の文脈より湿式粉
砕であることが明らかである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように湿式粉砕による方法では、仮焼後の粉体を懸濁液
(スラリー化)とした後、再び乾燥させる工程が必要と
なり、工程が複雑化するだけでなく、製造コスト的にも
有利な方法とは言えなかった。また、湿式粉砕により、
特に凝集粒子の平均粒子径が小さい部分安定化ジルコニ
アの微粉末を製造する場合、得られる微粉末の正方晶率
が大幅に低下し(単斜晶率の増加)、焼結の際に収縮の
不均一化が生じることで得られる焼結体に反りや歪みが
生じたり、強度が低下し易いことが判明した。
【0005】それにも係わらず、湿式粉砕機が多用され
ていたのは、乾式粉砕によっては、上記の如き微粉砕が
行いにくく、しかも上記の如き問題が、当業者に認識さ
れていなかったためと考えられる。
【0006】そこで、本発明の目的は、微粉末の正方晶
率の低下を軽減して、得られる焼結体の反り、歪みや強
度低下を少なくすることができるジルコニア微粉末の製
造方法、並びにその製造方法によって得ることができる
ジルコニア微粉末を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、上記知見に基づいて、粉砕後の微粉末の
正方晶率を維持する方法について鋭意研究したところ、
乾式粉砕法を採用することにより、得られる微粉末の正
方晶率の低下を軽減できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0008】即ち、本発明のジルコニア微粉末の製造方
法は、ジルコニアゾルを乾燥、仮焼、及び粉砕してジル
コニア又は部分安定化ジルコニアの微粉末を得るジルコ
ニア微粉末の製造方法において、前記粉砕を乾式粉砕に
より凝集粒子の平均粒子径が2.0μm以下となるまで
行うことを特徴とする。
【0009】上記において、前記乾式粉砕で得られた微
粉末のX線回折法により求めた正方晶率または正方晶率
と立方晶率の和が70〜100%であることが好まし
い。本発明における正方晶率または正方晶率と立方晶率
の和、平均粒子径などの物性は、具体的には実施例に記
載の方法で測定される値である。
【0010】また、前記乾式粉砕を行うにあたりカウン
ター式ジェットミルを使用することが好ましい。
【0011】一方、本発明のジルコニア微粉末は、X線
回折法により求めた正方晶率または正方晶率と立方晶率
の和が85〜100%であり、凝集粒子の平均粒子径が
2.0μm以下であることを特徴とする。
【0012】[作用効果]本発明の製造方法によると、
乾式粉砕法を採用することにより、実施例の結果が示す
ように、得られる微粉末の単斜晶率の増加を軽減でき、
焼結した際の焼結体の反り、歪みや強度低下を少なくす
ることができる。
【0013】特に、前記乾式粉砕で得られた微粉末のX
線回折法により求めた正方晶率または正方晶率と立方晶
率の和が70〜100%である場合に、焼結した際の焼
結体の反りや強度低下を少なくする効果がより確実に得
られるようになる。
【0014】前記乾式粉砕を行うにあたりカウンター式
ジェットミルを使用する場合、粒子同士の衝突による粉
砕であるため、不純物の混入が少なくなり、また、粒子
径の小さいものが得られ易くなる。
【0015】一方、本発明のジルコニア微粉末による
と、X線回折法により求めた正方晶率または正方晶率と
立方晶率の和が従来品より大きく、しかも凝集粒子の平
均粒子径が2.0μm以下であるため、好適な焼結が行
えると共に、得られる焼結体の反り、歪みや強度低下を
少なくすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。まず、本発明の製造方法の原料となるジル
コニアゾルの製法について説明する。
【0017】本発明において、ジルコニアゾルとは、ジ
ルコニウム化合物(水和物、水酸化物等)を主成分と
し、必要に応じて安定化剤等の添加剤を含むコロイド状
物を指す。一方、部分安定化ジルコニアとは、安定化剤
を固溶させることで、正方晶を安定な相(準安定相)と
して存在させたものである。このようなジルコニアゾル
は、加水分解法、共沈法、アルコキシド法、水熱合成法
などにより得ることができる。以下、加水分解法を例に
とり説明する。
【0018】加水分解法は、ジルコニウム塩水溶液の加
水分解によりジルコニアゾルを得るものである。加水分
解は、例えば、ジルコニウム塩水溶液を加水分解させる
方法、ジルコニウム塩水溶液にアルカリまたは酸などを
添加して加水分解させる方法、陰イオン交換樹脂により
ジルコニウム塩を構成している陰イオンの一部を除去し
て加水分解させる方法、水酸化ジルコニウムと酸との混
合スラリーを加水分解させる方法などを挙げることがで
きる。また、加水分解反応を促進させるために、水和ジ
ルコニアゾルを上記の反応液に添加して、加水分解を行
ってもよい。
【0019】水和ジルコニアゾルの製造に用いられるジ
ルコニウム塩としては、オキシ塩化ジルコニウム、硝酸
ジルコニル、塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、炭
酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウムなどを挙げることが
できるが、オキシ塩化ジルコニウムが好ましい。この他
に水酸化ジルコニウムと酸との混合物を用いてもよい。
【0020】ジルコニウム塩水溶液に添加するアルカリ
としては、アンモニア,水酸化ナトリウム,水酸化カリ
ウムなどを挙げることができるが、これらの他に尿素の
ように分解して塩基性を示す化合物でもよい。また、酸
としては塩酸,硝酸,硫酸を挙げることができるが、こ
れらの他に酢酸,クエン酸などの有機酸を用いてもよ
い。水和ジルコニアゾルの原料として水酸化ジルコニウ
ムを用いる場合、その製造法としては種々の方法を選択
することができ、例えばジルコニウム塩水溶液をアルカ
リで中和することにより水酸化ジルコニウムを得ること
ができる。
【0021】使用するジルコニウム塩水溶液の濃度は、
0.01〜4mol/リットルとすることが好ましく、
より好ましくは0.1〜2mol/リットルである。加
水分解時の反応温度は、90℃〜煮沸温度が好ましく、
より望ましくは95℃〜煮沸温度がよい。
【0022】本発明では、このようにして得られたジル
コニアゾルを乾燥する。乾燥方法は何れの方法でもよ
く、例えば、ジルコニアゾルを含む懸濁液をそのまま、
または該懸濁液に有機溶媒を添加してスプレー乾燥する
方法、該懸濁液にアルカリなどを添加して濾過・水洗し
たあとに乾燥する方法を挙げることができる。但し、一
旦ろ過などにより脱水を行った後に乾燥することが、後
工程において有害なイオン成分を除去できるため好まし
い。また、脱水方法としては、水を減圧留去等により除
去し濃縮し、この濃縮した物、メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール或いはアセトン等の有
機溶媒を加えて溶媒置換を行い、脱水処理し、溶媒を除
去する方法もある。
【0023】また、安定化剤を含む部分安定化ジルコニ
アの微粉末を得る場合には、ジルコニアゾルの懸濁液に
安定化剤を添加して乾燥してもよく、あるいは加水分解
のときに前もって添加してもよく、両者に分割して添加
してもよい。また、安定化剤を添加してからアルカリを
用いて共沈させた後、乾燥を行ってもよい。
【0024】安定化剤としては、例えば、カルシウム、
マグネシウム、又はイットリウム、チタン、セリウム、
ケイ素、ジスプロシウム、ランタン系希土類、遷移金属
等、3価以上の金属元素の水溶性塩、酸化物、水酸化
物、水和物などが挙げられる。なお、安定化剤は、仮焼
後において、上記金属の酸化物等として機能するが、当
該金属酸化物の生成プロセスに応じた原料化合物が通常
添加される。
【0025】また、必要に応じて安定化剤以外の金属化
合物、例えば、アルミナ、スピネル、マグネシア、シリ
カ、ムライトなどを添加してもよい。その際、これらを
水溶性化合物として添加してもよいが、粉体として添加
・混合するのが好ましく、本発明の製造方法で得られる
ジルコニア微粉末に対して、乾式操作で混合したり、仮
焼後の粉体に対して混合するのが好ましい。
【0026】次いで、本発明では、上記の乾燥したジル
コニア微粒子を仮焼するが、前記の乾燥と仮焼を分けず
に行ってもよい。仮焼温度は、300〜1300℃の範
囲にするのが好ましく、より望ましい仮焼温度は、50
0〜1200℃である。仮焼温度が300℃よりも低く
なると、安定化剤と十分に固溶したジルコニア微粉末が
得にくくなり、いっぽう、1300℃よりも高くなる
と、粒子間の焼結による強固な凝集が起こるために分散
性のよいジルコニア微粉末が得にくくなる傾向がある。
【0027】仮焼時の雰囲気ガスは、種々のガスを選択
することができる。このときに使用するガスは、水蒸気
を含んでいてもよい。ガスの種類としては、空気、二酸
化炭素、酸素等を挙げることができる。
【0028】仮焼の保持時間は、仮焼温度にもよるが例
えば0.5〜10時間が適当である。保持時間が0.5
時間よりも小さくなると均一に仮焼されにくく、10時
間よりも長くなると生産性が低下する傾向がある。
【0029】本発明では、得られた仮焼物を粉砕してジ
ルコニア又は部分安定化ジルコニアの微粉末を得る際
に、乾式粉砕により凝集粒子の平均粒子径が2.0μm
以下となるまで行う。凝集粒子の平均粒子径が2.0μ
mを超えると、ジルコニア微粉末の好適な焼結が行いに
くくなる。かかる観点より、凝集粒子の平均粒子径が
1.5μm以下、特に0.1〜1.0μmとなるまで乾
式粉砕を行うのが好ましい。 上記の粒径への乾式粉砕
を行うための粉砕装置としては、カウンター式ジェット
ミル、衝突式ジェットミルなどのジェットミル、乾式ボ
ールミルなどの乾式媒体ミル、その他の機械式衝撃粉砕
機などが挙げられるが、前述の理由よりカウンター式ジ
ェットミルを用いるのが好ましい。カウンター式ジェッ
トミルとしては、所望の粒子径のものが分級できるよう
に、分級機構を有するものが好ましい。また、装置内部
の摩耗部分をジルコニアで形成できるものが好ましい。
このようなカウンター式ジェットミルは、ホソカワミク
ロン(株)製、型式:100AFG、同200AFGな
どが市販されている。また、乾式粉砕により上記の粒径
を得る目的で、閉回路粉砕や回分粉砕を行ってもよい。
【0030】また、この乾式粉砕で得られた微粉末のX
線回折法により求めた正方晶率または正方晶率と立方晶
率の和が70〜100%であるのが好ましく、85〜1
00%であるのがより好ましく、90〜100%である
のが更に好ましい。このような正方晶率の微粉末は、焼
結の際に結晶転移等が少ないため、得られる焼結体に反
りが生じたり、強度が低下しにくくなる。また、同様の
理由より、単斜晶率が30%未満が好ましく、20%未
満がより好ましく、10%未満が更に好ましい。
【0031】また、得られた微粉末のBET比表面積
は、例えば5〜40m2 /gである。得られた微粉末の
組成は、前記金属元素中にジルコニウムを80%以上含
み、残りの金属元素は、前述の安定化剤やその他の添加
剤を構成する金属元素、又はハフニウムなどの不純物で
構成される。
【0032】以上のようにして得ることができるジルコ
ニア微粉末は、典型的には、X線回折法により求めた正
方晶率または正方晶率と立方晶率の和が85〜100%
であり、凝集粒子の平均粒子径が2.0μm以下である
ジルコニア微粉末である。このようなジルコニア微粉末
は、通常行われている方法で焼結して焼結体とすること
ができる。なお、焼結に際し、その温度は1200〜1
600℃、特に1300〜1500℃とすることがで
き、また時間は30分〜4時間とすることができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。なお、実施例等における物性
は下記のようにして測定を行った。
【0034】〔ジルコニア微粉末の正方晶率と単斜晶
率〕ジルコニア微粉末の正方晶率及び立方晶率と単斜晶
率は、体積含有率として、次のようにして求めた。ジル
コニア微粉末を試料として、X線回折法により回折強度
を測定し、次式により計算した値を結晶相の含有率とし
た。単斜晶(%)={M(111)+M(11-1)}/{M(111)+
M(11-1)+ T(111)+C(111) }正方晶(%)=T(111)
/{M(111)+M(11-1)+ T(111)+C(111) }立方晶
(%)=C(111)/{M(111)+M(11-1)+ T(111)+C(11
1) }M(111) 、M(11-1):単斜晶M(111) 面とM(11-
1)の回折強度、T(111) :正方晶T(111) 面の回折強
度、C(111):立方晶C(111) 面の回折強度。また、各
々の回折ピークの強度は、回折角(2θ)が25〜80
゜の範囲の回折パターンをもとにコンピューターを用い
たホールパターンフィッティング法により求めた。
【0035】〔BET比表面積〕BET比表面積は、吸
着分子を窒素ガスとして、マウンテック社製のMacs
orb Model−1201を用いて測定した。
【0036】〔凝集粒子の平均粒径〕凝集粒子の平均粒
径は、リーズ・アンド・ノースラップ社製のマイクロト
ラック 9320HRAを用いて測定した。
【0037】〔実施例1〕0.4mol/LのZrOC
2 水溶液を攪拌しながら加熱し、200時間、100
℃で維持して水和ジルコニアゾルを得た。この水和ジル
コニアゾルをフィルタでろ過し、イットリア換算で3m
ol%にあたるYC13 水溶液を加え攪拌し、さらにp
H10になるまでアンモニア水を滴下し、共沈物を得
た。この共沈物をフィルタでろ過し、純水で洗浄し、噴
霧乾燥してイットリウム含有水和ジルコニア微粉末を得
た。この水和ジルコニアゾルを1050℃、大気下で2
時間仮焼し、部分安定化ジルコニア微粉末を得た。
【0038】得られたジルコニア微粉末のBET比表面
積は12.1m2 /gだった。このジルコニア微粉末を
流動層式のカウンター式ジェットミル(ホソカワミクロ
ン(株)製、型式:100AFG)にて乾式粉砕した。
その際、内蔵する分級機の回転数は18,000rpm
とした。得られたジルコニア微粉末の凝集粒子の平均粒
径は0.9μm、BET比表面積は12.6m2 /gだ
った。また、ジルコニア微粉末の正方晶率は96%、単
斜晶率は4%だった。
【0039】〔実施例2〕0.2mol/LのZrOC
2 水溶液を攪拌しながら加熱し、100時間、100
℃で維持して水和ジルコニアゾルを得た。その以後は乾
式粉砕まで実施例1と同じ手順で行った。得られたジル
コニア微粉末の凝集粒子の平均粒径は1.0μm、BE
T比表面積は12.3m2 /gだった。また、ジルコニ
ア微粉末の正方晶率は94%、単斜晶率は6%だった。
【0040】〔比較例1〕実施例1と同じ手順で仮焼ま
で行って、部分安定化ジルコニア微粉末を得た。得られ
たジルコニア微粉末に粉末濃度40重量%になるように
純水を添加し、このスラリーを湿式媒体ミル(ホソカワ
ミクロン(株)製、型式:AQ−5、媒体:ジルコニア
ボール)で湿式粉砕した。得られたジルコニア微粉末の
懸濁液中の平均粒径は0.9μmだった。この懸濁液を
乾燥し、得られたジルコニア微粉末のBET比表面積は
15.1m2 /gだった。またジルコニア微粉末の正方
晶率は63%、単斜晶率は37%だった。
【0041】〔焼結体の製造例〕実施例1,2及び比較
例1で得られたジルコニア微粉末アルミナ粉を0.2
5重量%混合した。この粉末を700kgf/cm2
プレス成形した後、1tf/cm2 でCIP成形した。
得られた成形体を1350℃で2時間焼結することで、
長さ40mm×幅4mm×厚さ3mmの四角柱状の焼結
体を得た。各々の焼結体の反りを比較したところ、反り
量は、各々0.5mm、0.7mm、4.8mmであっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 厳 向群 大阪府枚方市招提田近1−9 ホソカワミ クロン株式会社内 (72)発明者 甲佐 啓史 大阪府枚方市招提田近1−9 ホソカワミ クロン株式会社内 Fターム(参考) 4G031 AA12 AA29 BA03 BA07 BA20 GA01 GA02 GA03 GA11 4G048 AA02 AB01 AB05 AC06 AC08 AD04 AD06 AE05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジルコニアゾルを乾燥、仮焼、及び粉砕
    してジルコニア又は部分安定化ジルコニアの微粉末を得
    るジルコニア微粉末の製造方法において、前記粉砕を乾
    式粉砕により凝集粒子の平均粒子径が2.0μm以下と
    なるまで行うことを特徴とするジルコニア微粉末の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記乾式粉砕で得られた微粉末のX線回
    折法により求めた正方晶率または正方晶率と立方晶率の
    和が70〜100%である請求項1記載のジルコニア微
    粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記乾式粉砕を行うにあたりカウンター
    式ジェットミルを使用する請求項1又は2に記載のジル
    コニア微粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】 X線回折法により求めた正方晶率または
    正方晶率と立方晶率の和が85〜100%であり、凝集
    粒子の平均粒子径が2.0μm以下であるジルコニア微
    粉末。
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