JP2018168059A - ジルコニア仮焼体及びジルコニア焼結体 - Google Patents
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Abstract
Description
a1>a2>a3>a4
b1>b2>b3>b4
[組成物、仮焼体及び焼結体の製造]
組成の異なるジルコニア粉末を積層させて作製した組成物を基に焼結体を作製し、曲げ強度、色度、変形量を測定した。
実施例4において作製した仮焼体及び焼結体について、JISR1601に準拠して曲げ強度を測定した。比較例として、各粉末を充填する際に振動を与えなかった仮焼体及び焼結体についても曲げ強度を測定した。比較例1は、各層を充填するたびにプレス処理を施していない組成物から作製した仮焼体及び焼結体である。比較例2は、各層を充填するたびにプレス処理を施した組成物から作製した仮焼体及び焼結体である。曲げ強度は、JISR1601に準拠して測定した。ただし、試験片は、長手方向を積層方向に沿って切り出したものである。図4に示すように、試験片において、第2粉末と第3粉末間の境界が試験片の中央となるようにした。当該境界は、荷重印加方向に沿って(最も小さい面積方向に沿って)延在し、試験片を横断している。3点曲げ試験の荷重点を当該境界の位置に合わせて曲げ強度を測定した。表7に測定結果を示す。
実施例4において作製した焼結体について、JISR1607に準拠して破壊靭性を測定した。試験片における境界の位置は、上述の曲げ試験と同様である。また、押圧子は第2粉末と第3粉末間の境界の位置に合わせてある。この結果、破壊靭性も4.3MPa・m1/2であった。後述の実施例9に示すように、この数値は、積層無しに作製した焼結体の破壊靭性と同様であり、積層によって破壊靭性の低下が引き起こされていないことが分かる。
実施例4において、1000℃で2時間の仮焼によって作製した仮焼体をもって、上述の図1及び図2に示す試験片を作製し、当該試験片を1500℃で2時間焼成して、変形量(d/L×100)を測定した。変形量の測定方法は、上述の測定方法と同様とした。また、比較例として、曲げ試験と同様に、比較例1及び比較例2についても同じ試験片を作製し、焼結後の変形量を測定した。表8に、測定結果を示す。
実施例1〜4における、第1粉末、第2粉末、第3粉末、及び第4粉末について、それぞれ単独の焼結体を作製し、L*a*b*表色系による色度を測定した。色度は、焼結体を直径14mm、厚さ1.2mmの円板に加工し、その両面を研磨した後、オリンパス社製の測定装置CE100-DC/USを用いて測定した。また、色度の測定結果に基づき、隣接する層間の色差ΔE*ab1〜3を算出した。さらに、第1層と第4層間の色差ΔE*ab4を算出した。そして、(ΔE*ab1+ΔE*ab2+ΔE*ab3)−ΔE*ab4を算出した。表9〜12に色度を示す。表13に色差を示す。
[b*値の変化の測定]
ジルコニアとイットリアの混合粉末(100質量%)に対して、表14に示す添加率で顔料を添加した低添加率粉末及び高添加率粉末を作製し、表15に示す配合割合で組成物を作製し、実施例1〜4と同様にして焼結体を作製し、積層方向に沿って(図1にいう第2方向Yに沿って)L*a*b*表色系のb*値の変化を測定した。図6に、作製した試験片の模式図及び測定結果を示す。図6の上図は、試験片の模式図であり、寸法及び測定方向を示す。図6の下図は、測定結果を示すグラフである。焼結後の試験片は、焼結後に20mm×20mm×1mmの寸法を有するように作製した。第1層が第1粉末を充填した領域であり、第4層が第4粉末を充填した領域である。b*値の測定は、パパラボ社の2次元色彩計RC−300を用いて、29mm×22mmサイズの画像の中央に試験片を載置し、各層の境界面に対して垂直方向に走査して、約13μm間隔で実施した。図6の下図のグラフのX軸の数値は測定点数を示す。比較例3として、各層の粉末を積層する際に、振動を与えず、かつ各層を充填する度にプレス処理を施して作製した焼結体についても、同様にb*値の変化を測定した。比較例3における低添加率粉末及び高添加率粉末の組成及び配合割合は実施例5と同様である。図7に、試験片の模式図及び測定結果を示す。
顔料組成の異なるジルコニア粉末を積層させて作製した組成物を基に、歯科用補綴物となる焼結体を作製した。また、各層の基とした各粉末の焼結体の色度を測定した。さらに、実施例9に係る焼結体について、曲げ強度、破壊靭性及び水熱処理後の単斜晶のピーク比を測定した。
上記実施例においては、イットリアの含有率はジルコニア及びイットリアの合計モル数において4mol%であったが、実施例16においては3mol%の焼結体を作製して色度を測定した。測定に用いた焼結体は、イットリアの含有率以外は、表14及び表15に示す実施例4と同じである。表39に測定結果を示す。表12に示す色度と比較すると、イットリア含有率を下げると、L*が減少する傾向にあり、a*及びb*が増加する傾向にあった。
[付記1]
ジルコニア及びジルコニアの相転移を抑制する安定化剤を含有し、組成が異なる複数のジルコニア粉末を形成し、
前記複数のジルコニア粉末を積層させてジルコニア組成物を形成し、
前記ジルコニア組成物を焼結させたジルコニア焼結体を作製し、
JISR1601に準拠し、前記複数のジルコニア粉末の境界が荷重印加方向に沿って試験片を横断するように存在する焼結体の試験片に対して、3点曲げ試験の荷重点を前記境界の位置に合わせて測定した曲げ強度が1100MPa以上であることを特徴とするジルコニア焼結体。
[付記2]
前記曲げ強度が1200MPa以上であることを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記3]
前記ジルコニア組成物を800℃〜1200℃で仮焼させたジルコニア仮焼体を作製したとき、
JISR1601に準拠し、前記複数のジルコニア粉末の境界が荷重印加方向に沿って試験片を横断するように存在する仮焼体の試験片に対して、3点曲げ試験の荷重点を前記境界の位置に合わせて測定した曲げ強度は、前記ジルコニア粉末の1つを単独で前記試験片の仮焼温度と同じ温度で仮焼させたジルコニア仮焼体の曲げ強度の90%以上であることを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記4]
前記複数のジルコニア粉末は、顔料を含有し、顔料の含有率がそれぞれ異なることを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記5]
前記複数のジルコニア粉末を単独で1500℃で焼結させた各焼結体について、JISR1601に準拠して測定した曲げ強度が1100MPa以上であることを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記6]
ジルコニア及びジルコニアの相転移を抑制する安定化剤を含有し、組成が異なる複数のジルコニア粉末を形成し、
前記複数のジルコニア粉末を積層させてジルコニア組成物を形成し、
前記組成物を800℃〜1200℃で仮焼させたジルコニア仮焼体であって、
JISR1601に準拠し、前記複数のジルコニア粉末の境界が荷重印加方向に沿って試験片を横断するように存在する仮焼体の試験片に対して、3点曲げ試験の荷重点を前記境界の位置に合わせて測定した曲げ強度は、前記ジルコニア粉末の1つを単独で前記試験片の仮焼温度と同じ温度で仮焼させたジルコニア仮焼体の曲げ強度の90%以上であることを特徴とするジルコニア仮焼体。
[付記7]
前記複数のジルコニア粉末は、顔料を含有し、顔料の含有率がそれぞれ異なることを特徴とする付記に記載のジルコニア仮焼体。
[付記8]
ジルコニア、ジルコニアの相転移を抑制する安定化剤及び顔料を含有し、前記顔料の含有率が異なる複数の積層用粉末を作製する工程と、
複数の前記積層用粉末を型内に積層する積層工程と、を含み、
前記積層工程において、少なくとも2つの前記積層用粉末を前記型に充填した後、前記型を振動させることを特徴とするジルコニア組成物の製造方法。
[付記9]
前記積層工程において、1つの前記積層用粉末を前記型に充填する度に前記型を振動させることを特徴とする付記に記載のジルコニア組成物の製造方法。
[付記10]
ジルコニア、ジルコニアの相転移を抑制する安定化剤及び顔料を含有し、前記顔料の含有率が異なる低添加率粉末及び高添加率粉末を作製する工程と、
前記低添加率粉末と前記高添加率粉末とを混合して少なくとも1つの積層用粉末を作製する混合工程と、
前記低添加率粉末、前記高添加率粉末及び前記積層用粉末のうち、少なくとも2つの粉末を型内に積層する積層工程と、
を含むことを特徴とするジルコニア組成物の製造方法。
[付記11]
前記積層工程において、少なくとも2つの粉末を前記型に充填した後、前記型を振動させることを特徴とする付記に記載のジルコニア組成物の製造方法。
[付記12]
前記混合工程において、前記低添加率粉末と前記高添加率粉末の混合割合が異なる2以上の前記積層用粉末を作製し、
前記積層工程において、前記低添加率粉末又は前記高添加率粉末の含有率が順に変化するように、複数の粉末を積層することを特徴とする付記に記載のジルコニア組成物の製造方法。
[付記13]
前記積層工程において、1つの粉末を前記型に充填した後、当該粉末の上面を平坦にならすことを特徴とする付記に記載のジルコニア組成物の製造方法。
[付記14]
前記積層工程において、粉末中の顔料の含有率が順に変化するように、前記粉末を積層することを特徴とする付記に記載のジルコニア組成物の製造方法。
[付記15]
付記に記載のジルコニア組成物の製造方法と、
前記組成物を800℃〜1200℃で焼成する工程と、
を含むことを特徴とするジルコニア仮焼体の製造方法。
[付記16]
付記に記載のジルコニア組成物の製造方法と、
前記組成物を1400℃〜1600℃で焼成する工程と、
を含むことを特徴とするジルコニア焼結体の製造方法。
[付記17]
付記に記載のジルコニア仮焼体の製造方法と、
前記仮焼体を1400℃〜1600℃で焼成する工程と、
を含むことを特徴とするジルコニア焼結体の製造方法。
[付記18]
ジルコニア及びジルコニアの相転移を抑制する安定化剤としてイットリアを含有し、組成が異なる複数のジルコニア粉末を形成し、
前記複数のジルコニア粉末を積層させてジルコニア組成物を形成し、
前記ジルコニア組成物を800℃〜1200℃で焼成して製造された状態のジルコニア仮焼体であって、
前記仮焼体を幅50mm×高さ10mm×奥行き5mmの寸法の直方体形状に成形したものを試験片とし、前記試験片において、幅50mm×奥行き5mmとなる面を底面としたとき、前記ジルコニア粉末の積層によって形成される境界面が前記底面と平行になっており、
前記試験片を1500℃で2時間焼成し、
2つの前記底面のうち、凹面に変形した底面を下にして載置したとき、
(凹面に変形した前記底面と接地面との最大間隔)/(前記幅方向における接地部分間の距離)×100が0.15以下であることを特徴とするジルコニア仮焼体。
[付記19]
(凹面に変形した前記底面と接地面との最大間隔)/(前記幅方向における接地部分間の距離)×100が0.1以下であることを特徴とする付記に記載のジルコニア仮焼体。
[付記20]
前記複数のジルコニア粉末は、顔料を含有し、顔料の含有率がそれぞれ異なることを特徴とする付記に記載のジルコニア仮焼体。
[付記21]
付記に記載のジルコニア仮焼体を1400℃〜1600℃で焼結した状態であることを特徴とするジルコニア焼結体。
[付記22]
一端から他端に向かう第1方向に延在する直線上において、
前記一端から全長の25%までの区間にある第1点のL*a*b*表色系による色度(L*,a*,b*)を(L1,a1,b1)とし、
前記他端から全長の25%までの区間にある第2点のL*a*b*表色系による色度(L*,a*,b*)を(L2,a2,b2)としたとき、
L1が58.0以上76.0以下であり、
a1が−1.6以上7.6以下であり、
b1が5.5以上26.7以下であり、
L2が71.8以上84.2以下であり、
a2が−2.1以上1.8以下であり、
b2が1.9以上16.0以下であり、
L1<L2であり、
a1>a2であり、
b1>b2であり、
前記第1点から前記第2点に向かってL*a*b*表色系による色度の増減傾向が変化しないことを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記23]
前記第1点と前記第2点とを結ぶ直線上において、
前記第1点から前記第2点に向かってL*値が1以上減少する区間が存在せず、
前記第1点から前記第2点に向かってa*値が1以上増加する区間が存在せず、
前記第1点から前記第2点に向かってb*値が1以上増加する区間が存在しない
ことを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記24]
前記第1点から前記第2点を結ぶ直線上において、前記第1点と前記第2点の間にある第3点のL*a*b*表色系による色度(L*,a*,b*)を(L3,a3,b3)としたとき、
L3が62.5以上80.5以下であり、
a3が−1.8以上5.5以下であり、
b3が4.8以上21.8以下であり、
L1<L3<L2であり、
a1>a3>a2であり、
b1>b3>b2である、
ことを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記25]
前記第1点から前記第2点を結ぶ直線上において、前記第3点と前記第2点の間にある第4点のL*a*b*表色系による色度(L*,a*,b*)を(L4,a4,b4)としたとき、
L4が69.1以上82.3以下であり、
a4が−2.1以上1.8以下であり、
b4が3.5以上16.2以下であり、
L1<L3<L4<L2であり、
a1>a3>a4>a2であり、
b1>b3>b4>b2である、
ことを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記26]
前記第3点は前記一端から全長の45%の距離にあり、
前記第4点は前記一端から全長の55%の距離にある、
ことを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記27]
前記第1点、前記第3点、前記第4点及び前記第2点において、
隣接する2点におけるL*値の差をΔL*とし、
隣接する2点におけるa*値の差をΔa*とし、
隣接する2点におけるb*値の差をΔb*とし、
以下の式1よりΔE*abを算出した場合、
前記第1点と前記第3点間のΔE*abは3.7以上14.3以下であり、
前記第3点と前記第4点間のΔE*abは1.8以上10.5以下であり、
前記第4点と前記第2点間のΔE*abは1.0以上9.0以下である、
ことを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[式1]
[付記28]
前記第1点から前記第2点を結ぶ直線上において、前記第1点と前記第2点の間にある第3点のL*a*b*表色系による色度(L*,a*,b*)を(L3,a3,b3)としたとき、
L3が69.1以上82.3以下であり、
a3が−2.1以上1.8以下であり、
b3が3.5以上16.2以下であり、
L1<L3<L2であり、
a1>a3>a2であり、
b1>b3>b2である、
ことを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記29]
一端から他端に向かう第1方向に向かって色が変化しており、
前記一端から前記他端に向かう直線上においてL*a*b*表色系による色度の増減傾向が変化しないことを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記30]
前記一端と前記他端とを結ぶ直線上において、前記第1点から前記第2点に向かってL*値は増加傾向にあり、a*値及びb*値は減少傾向にあることを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記31]
前記一端から前記他端までの距離は5mm〜18mmであることを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記32]
前記第1方向と直交する第2方向に沿って色が変化しないことを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記33]
前記第2方向に延在する直線上の2点において、
前記2点間のL*値の差をΔL*とし、
前記2点間のa*値の差をΔa*とし、
前記2点間のb*値の差をΔb*とし、
以下の式2よりΔE*abを算出した場合、
ΔE*abが1未満であることを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[式2]
[付記34]
JISR1601に準拠して測定した曲げ強度が1000MPa以上であることを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記35]
JISR1607に準拠して測定した破壊靭性が3.5MPa・m1/2以上であることを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記36]
180℃、1MPaで5時間水熱処理試験を施した後のジルコニア焼結体のX線回折パターンにおいて、2θが30°付近の正方晶由来の[111]ピークが生ずる位置付近に存在するピークの高さに対する、2θが28°付近の単斜晶由来の[11−1]ピークが生ずる位置付近に存在するピークの高さの比が1以下であることを特徴とする付記に記載のジルコニア焼結体。
[付記37]
800℃〜1200℃で焼成することにより付記に記載の仮焼体となることを特徴とするジルコニア組成物。
[付記38]
1400℃〜1600℃で焼結することにより付記に記載のジルコニア焼結体となることを特徴とするジルコニア組成物。
[付記39]
付記に記載の仮焼体を切削加工した後に焼結した状態であることを特徴とする歯科用補綴物。
[付記40]
切削加工は、CAD/CAMシステムを用いて切削加工した後に焼結した状態であることを特徴とする付記に記載の歯科用補綴物。
20,22 仮焼体
20a,22a 底面
21a,21b 第1層,第2層
23a〜23d 第1〜第4層
30 接地面
A〜D 第1点〜第4点
P 一端
Q 他端
X 第1方向
Y 第2方向
Claims (8)
- ジルコニア及びジルコニアの相転移を抑制する安定化剤を含有し、組成が異なる複数のジルコニア粉末を形成し、
前記複数のジルコニア粉末を積層させてジルコニア組成物を形成し、
前記ジルコニア組成物を焼成して製造された状態のジルコニア仮焼体であって、
前記ジルコニア組成物を800℃〜1200℃で焼成して製造されたジルコニア仮焼体を幅50mm×高さ10mm×奥行き5mmの寸法の直方体形状に成形したものを試験片とし、前記試験片において、幅50mm×奥行き5mmとなる面を底面としたとき、前記ジルコニア粉末の積層によって形成される境界面が前記底面と平行になっており、
前記試験片を1500℃で2時間焼成し、
2つの前記底面のうち、凹面に変形した底面を下にして載置したとき、
(凹面に変形した前記底面と接地面との最大間隔)/(前記幅方向における接地部分間の距離)×100が0.15以下であることを特徴とするジルコニア仮焼体。 - ジルコニア及びジルコニアの相転移を抑制する安定化剤を含有し、組成が異なる複数のジルコニア粉末を形成し、
前記複数のジルコニア粉末を積層させてジルコニア組成物を形成し、
前記ジルコニア組成物を焼成して製造された状態のジルコニア仮焼体であって、
前記ジルコニア組成物を800℃〜1200℃で焼成して製造されたジルコニア仮焼体の試験片を作製し、
JISR1601に準拠し、層間の境界が荷重印加方向に沿って前記試験片を横断するように存在する前記試験片に対して、3点曲げ試験の荷重点を前記境界の位置に合わせて測定した曲げ強度が、前記複数のジルコニア粉末の1つを単独で前記試験片の仮焼温度と同じ温度で仮焼させたジルコニア仮焼体の曲げ強度の90%以上であることを特徴とする、ジルコニア仮焼体。 - ジルコニア及びジルコニアの相転移を抑制する安定化剤を含有し、組成が異なる複数のジルコニア粉末を形成し、
前記複数のジルコニア粉末を積層させてジルコニア組成物を形成し、
前記ジルコニア組成物を焼成して製造された状態のジルコニア仮焼体であって、
前記ジルコニア組成物を800℃〜1200℃で焼成してジルコニア仮焼体を製造し、前記仮焼体を1400〜1600℃で焼成して製造されたジルコニア焼結体の試験片を作製し、
JISR1601に準拠し、層間の境界が荷重印加方向に沿って前記試験片を横断するように存在する前記試験片に対して、3点曲げ試験の荷重点を前記境界の位置に合わせて測定した曲げ強度が、前記複数のジルコニア粉末の1つを単独で前記試験片の焼結温度と同じ温度で焼結させたジルコニア焼結体の曲げ強度の90%以上であることを特徴とする、ジルコニア仮焼体。 - 前記複数のジルコニア粉末は、顔料を含有し、顔料の含有率がそれぞれ異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のジルコニア仮焼体。
- ジルコニア及びジルコニアの相転移を抑制する安定化剤を含有し、組成が異なる複数のジルコニア粉末を形成し、
前記複数のジルコニア粉末を積層させてジルコニア組成物を形成し、
前記ジルコニア組成物を用いて製造された状態のジルコニア焼結体であって、
前記ジルコニア組成物を800℃〜1200℃で焼成して製造されたジルコニア仮焼体を幅50mm×高さ10mm×奥行き5mmの寸法の直方体形状に成形したものを試験片とし、前記試験片において、幅50mm×奥行き5mmとなる面を底面としたとき、前記ジルコニア粉末の積層によって形成される境界面が前記底面と平行になっており、
前記試験片を1500℃で2時間焼成し、
2つの前記底面のうち、凹面に変形した底面を下にして載置したとき、
(凹面に変形した前記底面と接地面との最大間隔)/(前記幅方向における接地部分間の距離)×100が0.15以下であることを特徴とするジルコニア焼結体。 - ジルコニア及びジルコニアの相転移を抑制する安定化剤を含有し、組成が異なる複数のジルコニア粉末を形成し、
前記複数のジルコニア粉末を積層させてジルコニア組成物を形成し、
前記ジルコニア組成物を用いて製造された状態のジルコニア焼結体であって、
前記ジルコニア組成物を800℃〜1200℃で焼成して製造されたジルコニア仮焼体の試験片を作製し、
JISR1601に準拠し、層間の境界が荷重印加方向に沿って前記試験片を横断するように存在する前記試験片に対して、3点曲げ試験の荷重点を前記境界の位置に合わせて測定した曲げ強度が、前記複数のジルコニア粉末の1つを単独で前記試験片の仮焼温度と同じ温度で仮焼させたジルコニア仮焼体の曲げ強度の90%以上であることを特徴とする、ジルコニア焼結体。 - ジルコニア及びジルコニアの相転移を抑制する安定化剤を含有し、組成が異なる複数のジルコニア粉末を形成し、
前記複数のジルコニア粉末を積層させてジルコニア組成物を形成し、
前記ジルコニア組成物を用いて製造された状態のジルコニア焼結体であって、
前記ジルコニア組成物を800℃〜1200℃で焼成してジルコニア仮焼体を製造し、前記仮焼体を1400〜1600℃で焼成して製造されたジルコニア焼結体の試験片を作製し、
JISR1601に準拠し、層間の境界が荷重印加方向に沿って前記試験片を横断するように存在する前記試験片に対して、3点曲げ試験の荷重点を前記境界の位置に合わせて測定した曲げ強度が、前記複数のジルコニア粉末の1つを単独で前記試験片の焼結温度と同じ温度で焼結させたジルコニア焼結体の曲げ強度の90%以上であることを特徴とする、ジルコニア焼結体。 - 前記複数のジルコニア粉末は、顔料を含有し、顔料の含有率がそれぞれ異なることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載のジルコニア焼結体。
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