JP2003212506A - 燃料改質装置の起動制御 - Google Patents

燃料改質装置の起動制御

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JP2003212506A
JP2003212506A JP2002011118A JP2002011118A JP2003212506A JP 2003212506 A JP2003212506 A JP 2003212506A JP 2002011118 A JP2002011118 A JP 2002011118A JP 2002011118 A JP2002011118 A JP 2002011118A JP 2003212506 A JP2003212506 A JP 2003212506A
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JP2002011118A
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Masaaki Yamaoka
正明 山岡
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Toyota Motor Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01BBOILING; BOILING APPARATUS ; EVAPORATION; EVAPORATION APPARATUS
    • B01B1/00Boiling; Boiling apparatus for physical or chemical purposes ; Evaporation in general
    • B01B1/005Evaporation for physical or chemical purposes; Evaporation apparatus therefor, e.g. evaporation of liquids for gas phase reactions

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料改質装置の起動時間を従来に比べて短縮
する。 【解決手段】 燃料改質装置200を起動する際に、起
動前における蒸発部210と改質用EHC224の初期
状態に応じて、蒸発部210と改質用EHC224の昇
温開始タイミングの関係を調整し、蒸発部210と改質
用EHC224とを並行して昇温させることによって、
両者の昇温完了時間のズレを減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素系化合物
を含む原燃料から水素リッチな燃料ガスを生成するため
の燃料改質装置の制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料改質装置は、改質触媒を用いた改質
反応によって、炭化水素系化合物を含む改質原料から水
素リッチな燃料ガス(「改質ガス」とも呼ぶ)を生成す
る。ガソリンやメタノールのような液体状の改質原料を
用いる場合には、改質原料を気化させるための蒸発部
が、改質触媒を収納した改質部の上流側に設けられる。
このような燃料改質装置を起動する際には、蒸発部を最
初に起動・昇温し、気体状の改質原料を生成できる状態
になった後に、燃料改質装置の他の部分の運転を開始す
るのが普通である。
【0003】このような燃料改質装置では、その起動時
間を短縮することが1つの大きな技術課題である。例え
ば、特開平5−275103号公報に記載されている技
術では、改質触媒を収納した改質部を所定温度になるま
でバーナで加熱することによって、改質装置の起動時間
を短縮する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来技
術では、改質部を加熱したとしても、その後に蒸発部を
起動・昇温しなければならず、燃料改質装置全体の起動
時間を十分に短縮できないという問題があった。
【0005】本発明は、上述した従来の課題を解決する
ためになされたものであり、燃料改質装置の起動時間を
従来に比べて短縮することのできる技術を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明によ
る燃料改質装置は、炭化水素系化合物を含む改質原料か
ら水素リッチな燃料ガスを生成するための燃料改質装置
であって、液体状改質原料を加熱し蒸発させて気体状改
質原料を生成するための蒸発部と、前記気体状改質原料
の改質を行う改質部と、前記燃料改質装置の起動時に予
熱を必要とする予熱部と、前記燃料改質装置の運転を制
御するための制御部と、を備える。前記制御部は、前記
燃料改質装置を起動する際に、起動前における前記蒸発
部と前記予熱部の初期状態に応じて前記蒸発部と前記予
熱部の昇温開始タイミングの関係を調整し、前記蒸発部
と前記予熱部とを並行して昇温させることによって、前
記蒸発部と前記予熱部の昇温完了時間のズレを減少させ
る起動モードを有することを特徴とする。
【0007】この燃料改質装置によれば、蒸発部と予熱
部の初期状態に応じて両者の昇温開始タイミングの関係
を調整し、これによって両者の昇温完了時間のズレを減
少させるので、蒸発部と予熱部とを常に一定の順序で起
動する場合に比べて燃料改質装置の起動時間を大幅に短
縮することが可能である。
【0008】前記予熱部は、前記改質部内の入口近傍に
少なくとも設けられた電気加熱式改質触媒部であるとし
てもよい。
【0009】この構成によれば、蒸発部と改質部とを改
質反応に適した温度にほぼ同時に昇温させることが可能
であり、この結果、改質部への気体状改質原料の供給の
開始と、改質部における改質反応の開始とのタイミング
を合致させることができる。
【0010】前記制御部は、前記蒸発部と前記予熱部の
初期状態に応じて、前記蒸発部の起動時の昇温に要する
第1の待ち時間と前記予熱部の起動時の昇温に要する第
2の待ち時間との差を推定し、前記第1と第2の待ち時
間の差を、前記蒸発部の昇温開始タイミングと前記予熱
部の昇温開始タイミングの差として設定するようにして
もよい。
【0011】また、前記制御部は、前記蒸発部の起動時
の昇温に要する第1の待ち時間と、前記予熱部の起動時
の昇温に要する第2の待ち時間とを個別に推定するよう
にしてもよい。
【0012】これらの構成によれば、蒸発部と予熱部の
昇温開始タイミングの調整をより精度良く行うことが可
能である。
【0013】前記蒸発部と前記予熱部の初期状態は、前
記蒸発部と前記予熱部の初期温度を含むことが好まし
い。
【0014】蒸発部と予熱部の初期温度は、これらの昇
温に要する時間に関係が深いので、これらの初期温度を
利用すれば、両者の昇温開始タイミングの調整をより精
度良く行うことが可能である。
【0015】前記蒸発部と前記予熱部の初期状態は、さ
らに、外気温と、前記蒸発部に供給される前記液体状改
質原料の温度と、のうちの少なくとも一方を含むことが
好ましい。
【0016】こうすれば、蒸発部と予熱部の昇温開始タ
イミングの調整をさらに精度良く行うことができる。
【0017】なお、本発明は、種々の態様で実現するこ
とが可能であり、例えば、燃料改質装置およびその制御
方法、燃料改質装置と燃料電池とを含む燃料電池システ
ムおよびその制御方法、それらの装置またはシステムを
備える移動体およびその制御方法、それらの方法または
装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、
そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、その
コンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化された
データ信号、等の態様で実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.実施例の装置構成: B.実施例の動作: C.変形例:
【0019】A.実施例の装置構成:図1は、本発明の
一実施例としての電気自動車の概略構成図である。この
電気自動車(以下、単に「車両」と呼ぶ)の車輪駆動機
構は、モータ20と、トルクコンバータ30と、変速機
40とを有している。モータ20の回転軸13は、トル
クコンバータ30に結合されている。トルクコンバータ
の出力軸14は、変速機40に結合されている。変速機
40の出力軸15は、ディファレンシャルギヤ16を介
して車輪18の車軸17に結合されている。
【0020】モータ20は、ロータ22と、ステータ2
4とを備える三相の同期モータである。ロータ22の外
周面には、複数個の永久磁石が設けられている。また、
ステータ24には、回転磁界を形成するための三相コイ
ルが巻回されている。モータ20は、ロータ22に備え
られた永久磁石による磁界と、ステータ24の三相コイ
ルによって形成される磁界との相互作用により回転駆動
する。また、ロータ22が外力によって回転させられる
場合には、これらの磁界の相互作用により三相コイルの
両端に起電力を生じさせる。この場合には、モータ20
は発電機として機能する。
【0021】モータ20には、主電源としての燃料電池
システム60と、補助電源としてのバッテリ(2次電
池)50と、の2つの電源が備えられている。バッテリ
50は燃料電池システム60が故障した場合や、車両の
始動時等のように燃料電池システム60から十分な電力
を出力することができない場合などに、不足する電力を
モータ20に供給する。バッテリ50の電力は、さら
に、車両の制御を行う制御ユニット70や、照明装置な
どの電力機器(図示せず)にも供給される。
【0022】2つの電源50,60からの電力は、それ
ぞれの駆動回路51,52と、切替スイッチ80とを介
してモータ20に供給される。切替スイッチ80は、バ
ッテリ50と、燃料電池システム60と、モータ20の
3者間の接続状態を任意に切り替えることができる。ス
テータ24は、切替スイッチ80および第1の駆動回路
51を介してバッテリ50に電気的に接続され、また、
切替スイッチ80および第2の駆動回路52を介して燃
料電池システム60に接続される。2つの駆動回路5
1,52は、それぞれトランジスタインバータで構成さ
れており、モータ20の三相それぞれに対して、ソース
側とシンク側の2つを一組としてトランジスタが複数備
えられている。これらの駆動回路51,52は、制御ユ
ニット70と電気的に接続されている。
【0023】制御ユニット70は、シフトレバー72
と、アクセルペダル74と、ブレーキペダル76とから
与えられる運転者の指令に基づいて、車両のための各種
の制御を実行する。制御ユニット70が駆動回路51,
52の各トランジスタのオン・オフの時間をPWM制御
すると、バッテリ50および燃料電池システム60を電
源とする擬似三相交流がステータ24の三相コイルに流
れ、回転磁界が形成される。モータ20は、このような
回転磁界の作用によって、先に説明した通り電動機また
は発電機として機能する。
【0024】なお、制御ユニット70の各種の制御動作
は、制御ユニット70に内蔵されている図示しないメモ
リ内に格納されたコンピュータプログラムを、制御ユニ
ット70が実行することによって実現される。このメモ
リとしては、ROMやハードディスクなどの種々の記録
媒体を利用することが可能である。
【0025】図2は、燃料電池システム60の構成を示
す説明図である。この燃料電池システム60は、FC制
御部100と、燃料改質装置200と、燃料電池300
とを備えている。燃料改質装置200は、蒸発部210
と、改質部220と、CO浄化部230とを有してい
る。
【0026】蒸発部210は、燃焼ガス流路212と、
改質原料流路214とを備えている。燃焼ガス流路21
2は、複数段の水平流路212aが略U字状の折り返し
部212bで順次接続された形状を有している。図2の
例では、燃焼ガス流路212は、2つの折り返し部21
2bで接続された3つの水平流路212aを有してい
る。改質原料流路214は、蒸発部210の下部から上
部に向けて鉛直方向に伸びる多数の鉛直流路214aに
分かれている。燃料ガスの水平流路212aと、改質原
料の鉛直流路214aとは、いわゆる直交型熱交換器を
構成している。
【0027】燃焼ガス流路212の最上段の入口部に
は、燃焼用空気と、燃焼原料(例えばメタノールや天然
ガス)と、燃料電池300のアノード排ガスとが供給さ
れている。燃焼用空気と燃焼原料の流量は、それぞれの
アクチュエータ242,244によって調整される。ま
た、アノード排ガスの流量は、アノード排ガス流路26
0に設けられた流量調整弁262によって調整される。
【0028】燃焼ガス流路211の入口近傍には、電気
加熱式燃焼触媒部216(「EHC」と呼ぶ)が設けら
れている。このEHC216は、燃焼原料やアノード排
ガス中の水素ガスの酸化反応を促進させるための燃焼触
媒と、電気加熱式ヒータとを有している。蒸発部210
の起動時には、このEHC216を電気加熱で昇温させ
ることによって、燃焼原料やアノード排ガスの燃焼反応
を早期に開始させることが可能である。なお、蒸発部2
10内のEHC216を、「燃焼用EHC」と呼ぶ。
【0029】燃焼原料やアノード排ガスを含む燃焼ガス
は、燃焼しながら燃焼ガス流路212の最上段から最下
段まで流れてゆき、最下段の出口から排気ガスが排出さ
れる。一方、液体状の改質原料は、改質原料流路214
の下部の入口から供給され、鉛直流路214aを上向き
に流れながら、燃焼ガスによって加熱されて蒸発する。
図2の例では、燃焼ガス流路212の最下段の水平流路
212aに相当する高さの範囲では改質原料は液体状で
あり、中段と最上段の水平流路212aに相当する高さ
の範囲では改質原料は気体である。換言すれば、図2の
例では改質原料の液面が最下段と中段の水平流路212
aの境界近傍に存在している。なお、液体状の改質原料
としては、エタノールと水の混合物や、ガソリンと水の
混合物などが利用可能である。
【0030】こうして蒸発部210で気化された気体状
の改質原料(「改質原料ガス」と呼ぶ)は、部分酸化用
空気と共に改質部220に導入される。改質部220
は、改質触媒222を収容している。この改質触媒22
2は、例えばハニカム状の担体に担持されている。改質
部220の流路の入口部と中央部には、電気加熱式改質
触媒部(EHC)224がそれぞれ設けられている。こ
れらのEHC224は、改質原料ガスの改質反応を促進
させるための改質触媒と、電気加熱式ヒータとを有して
いる。燃料改質装置200の起動時には、これらのEH
C224を電気加熱で昇温させることによって、改質反
応を早期に開始させることが可能である。入口近傍のE
HC224には、温度センサ226が設置されている。
なお、中央部のEHC224は省略してもよい。以下で
は、改質部220内のEHC224を、「改質用EH
C」と呼ぶ。
【0031】改質反応後のガス(「改質ガス」と呼ぶ)
は、通常は一酸化炭素を含んでいる。CO浄化部230
は、この改質ガス内の一酸化炭素を低減する機能を有す
る。CO浄化部230内の反応としては、シフト反応や
選択酸化反応が利用される。例えば、メタノールと水を
含む改質原料を使用した場合には、選択酸化反応のみが
CO浄化部230で利用される。一方、ガソリンと水を
含む改質原料を使用した場合には、シフト反応と選択酸
化反応の両方がCO浄化部230で利用される。後者の
場合には、CO浄化部230は、シフト反応部と選択酸
化部とに分けられる。
【0032】CO浄化部230からは、一酸化炭素が少
ない水素リッチな燃料ガスが排出される。この燃料ガス
は、燃料電池300のアノード側に供給され、カソード
側には空気が供給される。燃料電池300に供給される
燃料ガスの流量は、流量調整弁254によって制御され
る。なお、燃料改質装置200から燃料電池300への
燃料ガス流路上には、圧力センサ252の他に、図示し
ない温度センサや流量センサなどが設けられている。F
C制御部100は、これらの各種のセンサからの信号
と、車両本体の制御ユニット70(図1)からの指令と
に応じて、燃料改質装置200と燃料電池300の運転
状態を制御する。
【0033】B.実施例の動作:図3は、実施例におけ
る燃料電池システム60の起動手順を示すフローチャー
トである。ステップS1では、FC制御部100が、燃
料電池システム60の起動指令を制御ユニット70(図
1)から受信する。この起動指令は、例えば、電気自動
車のキーオンに応じて発生する。
【0034】ステップS2では、FC制御部100が、
蒸発部210の初期状態に応じてその起動待ち時間T1
を推定する。ここで、「蒸発部210の起動待ち時間T
1」とは、蒸発部210の昇温に要する時間を意味して
おり、具体的には、例えば蒸発部210の所定の部位に
おける温度が、所定の温度に達するのに要する時間であ
る。蒸発部210の起動待ち時間T1は、蒸発部210
の初期温度や、液体状改質原料の温度、外気温度などに
依存する。従って、起動待ち時間T1の推定は、これら
の3つの温度のうちの少なくとも1つ(例えば蒸発部2
10の初期温度)に基づいて行うことが好ましく、2つ
以上を用いればより正確に推定することが可能である。
【0035】図4は、外気温度と、蒸発部210の起動
待ち時間T1との関係のマップの一例を示すグラフであ
る。このようなマップを利用すれば、外気温度から起動
待ち時間T1の推定値を直ちに得ることができる。な
お、N種類(Nは2以上の整数)の温度に基づいて起動
待ち時間T1を推定する場合には、このようなマップを
N入力1出力のルックアップテーブルとして構成してお
けばよい。あるいは、このようなマップを利用する代わ
りに、FC制御部100が、蒸発部210における熱収
支を計算することによって、その起動待ち時間T1をそ
の都度推定するようにしてもよい。
【0036】ステップS3では、FC制御部100が、
改質用EHC224の初期状態に応じてその起動待ち時
間T2を推定する。ここで、「改質用EHC224の起
動待ち時間T2」とは、EHC224の昇温に要する時
間を意味している。改質用EHC224の起動待ち時間
T2は、改質用EHC224の初期温度や外気温度に基
づいて、蒸発部210の起動待ち時間T1と同様な方法
に従って推定される。
【0037】ステップS4では、蒸発部210と改質用
EHC224の起動待ち時間T1,T2が比較され、よ
り待ち時間の長い方の昇温が先に開始される。具体的に
は、蒸発部210の起動待ち時間T1よりも改質用EH
C224の起動待ち時間T2が長い場合には、ステップ
S5においてまず改質用EHC224が通電されて、そ
の昇温が開始される。そして、時間T2,T1の差分
(T2−T1)に相当する時間が経過した後に、蒸発部
210の昇温が開始される。
【0038】蒸発部210の昇温手順は、例えば以下の
通りである。まず燃焼用EHC216の通電を開始して
昇温させ、次に、少量の燃焼燃料を供給してプレヒート
を行う。こうして、燃焼ガス流路212がある程度昇温
された後に、燃焼燃料の供給量を増加して蒸発部210
の昇温を加速する。なお、燃焼用のEHC216が存在
しない場合には、少量の燃焼燃料によるプレヒートから
昇温手順が開始される。
【0039】こうして、蒸発部210の昇温開始から起
動待ち時間T1だけ経過すると、蒸発部210が十分に
昇温され、改質原料ガスを改質部220に供給できる状
態となる。このとき、ステップS5において先に昇温が
開始されていた改質用EHC224もほぼ同時に十分に
昇温された状態になる。そこで、ステップS9におい
て、蒸発部210から供給される改質燃料ガスを用い
て、改質部220の運転(すなわち改質反応)が開始さ
れる。具体的には、ステップS9では、改質部220へ
の部分酸化用空気の投入が開始される。
【0040】一方、ステップS4において、蒸発部21
0の起動待ち時間T1が改質用EHC224の起動待ち
時間T2よりも長い場合には、ステップS7においてま
ず蒸発部210の昇温が開始される。そして、(T1−
T2)の時間が経過した後に、改質用EHC224の昇
温が開始される。そして、蒸発部210と改質用EHC
224の昇温がほぼ同時に完了した時点で、ステップS
9において改質部220の運転が開始される。
【0041】なお、蒸発部210の起動待ち時間T1と
改質用EHC224の起動待ち時間T2とが等しい場合
には、蒸発部210と改質用EHC224の昇温が同時
に開始される。
【0042】図5は、蒸発部210の起動待ち時間T1
よりも改質用EHC224の起動待ち時間T2が長い場
合の動作を示すタイミングチャートである。時刻t0で
起動指令が受信されると、まず改質用EHCの電力の投
入が開始され(図5(D))、これに応じて改質用EH
Cの温度が上昇し始める(図5(E))。そして、(T
2−T1)経過後の時刻t1からは、蒸発部210の昇
温が開始される。具体的には、燃焼用EHC216の電
力投入が開始される(図5(B))。その後、燃焼燃料
の投入も開始されて昇温が加速され(図5(C))、時
刻t1から時間T1だけ経過した時刻t2では、蒸発部
210が十分に昇温された状態に達する。従って、時刻
t2では、本格的な改質反応の開始に十分な量の改質原
料ガスが蒸発部210から発生する(図5(A))。こ
の時刻t2では、改質用EHC224の温度も十分に上
昇しているので、改質用EHC224の電力投入は停止
される。なお、時刻t2以降は、改質反応で発生する熱
によって改質触媒が高温に保たれる。こうして、時刻t
2において蒸発部210と改質用EHC224の昇温が
ほぼ同時に完了すると、改質部220への部分酸化用空
気が投入されて(図5(F))、改質反応が本格的に開
始される。
【0043】以上のように、本実施例では、FC制御部
100は、起動前における蒸発部210と改質用EHC
224の初期状態に応じてそれぞれの昇温開始タイミン
グの関係を調整し、両者を並行して昇温させることによ
って昇温完了時間のズレを減少させる起動モードを有し
ている。従って、蒸発部210と改質用EHC224と
を常に一定の順序で起動する場合に比べて、燃料改質装
置200の起動に要する時間を大幅に短縮することが可
能である。
【0044】C.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0045】C1.変形例1:上記実施例では、蒸発部
210と改質用EHC224の起動待ち時間T1,T2
を個別に推定し、これらの起動待ち時間T1,T2に応
じてそれぞれの起動開始タイミングを設定していたが、
起動待ち時間T1,T2を個別に推定すること無く、そ
れぞれの起動開始タイミングの関係を調整することも可
能である。例えば、蒸発部210と改質用EHC224
の初期状態(例えば外気温度)と、それぞれの起動開始
タイミングの差(T2−T1)との関係を予めマップと
して容易しておき、これに応じてそれぞれの起動開始タ
イミングを設定するようにしてもよい。
【0046】C2.変形例2:上記実施例では、いわゆ
るコールドスタート(燃料改質装置200の各部の温度
が外気温とほぼ等しい状態)の場合について説明してい
たが、ホットスタート(燃料改質装置200の各部の温
度が外気温よりも高い状態)の場合にも、図3の手順が
同様に適用可能である。特にホットスタートの場合に
は、蒸発部210と改質用EHC224の初期温度をそ
れぞれの起動開始タイミングの調整に反映することによ
って、燃料改質装置200の起動時間をより効率良く短
縮することができる。
【0047】C3.変形例3:上記実施例では、蒸発部
210と改質用EHC224の昇温開始タイミングを調
整するようにしていたが、本発明は、改質用EHC以外
の部分と蒸発部210との間の昇温開始タイミングの調
整に適用することも可能である。例えば、あるタイプの
燃料改質装置では、燃料ガス中の水素濃度を高めるとと
もに不純物ガス濃度を低減するために、改質部220の
下流側(例えば、改質部220の直後やCO浄化部23
0の直後)に水素分離膜が設けられている。この場合に
は、燃料改質装置の起動時に、水素分離膜に付属する加
熱部(例えば電気ヒータや燃焼触媒)を用いて、水素分
離膜を昇温させておく必要がある。このような燃料改質
装置では、水素分離膜用の加熱部の昇温開始タイミング
と、蒸発部210の昇温開始タイミングとを、それぞれ
の初期状態に応じて調整することが好ましい。
【0048】この説明からも理解できるように、本発明
は、一般に、液体状改質原料を加熱し蒸発させて気体状
改質原料を生成するための蒸発部と、燃料改質装置の起
動時に予熱を必要とする予熱部と、の間の昇温開始タイ
ミングの調整に適用することが可能である。
【0049】C4.変形例4:改質燃料としては、メタ
ノールやガソリン以外の種々の炭化水素系燃料を使用可
能である。例えば、メタノール以外のアルコールや、ア
ルデヒド、エーテルなどの種々の炭化水素系化合物を利
用することができる。
【0050】C5.変形例5:上記実施例では、燃料電
池システム60を使用した電気自動車の例について説明
したが、本発明は、車輪駆動用の原動機として、モータ
と内燃機関との2つの原動機を用いたハイブリッド自動
車(ハイブリッド車両)にも適用することができる。ま
た、本発明は、船舶や電車などのような、自動車以外の
移動体にも適用可能である。すなわち、本発明は、一般
に、燃料電池と、燃料改質装置と、燃料電池を含む電源
から供給される電力によって駆動される原動機と、を備
える移動体に適用可能である。また、本発明は、設置型
の燃料改質装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての電気自動車の概略構
成図。
【図2】燃料電池システム60の内部構成を示す説明
図。
【図3】実施例における燃料電池システム60の起動手
順を示すフローチャート。
【図4】外気温度と蒸発部210の起動待ち時間T1と
の関係のマップの一例を示すグラフ。
【図5】T1<T2の場合の動作を示すタイミングチャ
ート。
【符号の説明】
13…回転軸 14,15…出力軸 16…ディファレンシャルギヤ 17…車軸 18…車輪 20…モータ 22…ロータ 24…ステータ 30…トルクコンバータ 40…変速機 50…バッテリ 51,52…駆動回路 60…燃料電池システム 70…制御ユニット 72…シフトレバー 74…アクセルペダル 76…ブレーキペダル 80…切替スイッチ 100…FC制御部 200…燃料改質装置 210…蒸発部 211…燃焼ガス流路 212…燃焼ガス流路 212a…水平流路 212b…折り返し部 214…改質原料流路 214a…鉛直流路 216…電気加熱式燃焼触媒部(燃焼用EHC) 220…改質部 222…改質触媒 224…改質用EHC 226…温度センサ 230…CO浄化部 242,244…アクチュエータ 252…圧力センサ 254…流量調整弁 260…アノード排ガス流路 262…流量調整弁 300…燃料電池

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素系化合物を含む改質原料から水
    素リッチな燃料ガスを生成するための燃料改質装置であ
    って、 液体状改質原料を加熱し蒸発させて気体状改質原料を生
    成するための蒸発部と、 前記気体状改質原料の改質を行う改質部と、 前記燃料改質装置の起動時に予熱を必要とする予熱部
    と、 前記燃料改質装置の運転を制御するための制御部と、を
    備え、 前記制御部は、前記燃料改質装置を起動する際に、起動
    前における前記蒸発部と前記予熱部の初期状態に応じて
    前記蒸発部と前記予熱部の昇温開始タイミングの関係を
    調整し、前記蒸発部と前記予熱部とを並行して昇温させ
    ることによって、前記蒸発部と前記予熱部の昇温完了時
    間のズレを減少させる起動モードを有することを特徴と
    する燃料改質装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の燃料改質装置であって、 前記予熱部は、前記改質部内の入口近傍に少なくとも設
    けられた電気加熱式改質触媒部である、燃料改質装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の燃料改質装置で
    あって、 前記制御部は、 前記蒸発部と前記予熱部の初期状態に応じて、前記蒸発
    部の起動時の昇温に要する第1の待ち時間と前記予熱部
    の起動時の昇温に要する第2の待ち時間との差を推定
    し、 前記第1と第2の待ち時間の差を、前記蒸発部の昇温開
    始タイミングと前記予熱部の昇温開始タイミングの差と
    して設定する、燃料改質装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の燃料改質装置であって、 前記制御部は、 前記蒸発部の起動時の昇温に要する第1の待ち時間と、
    前記予熱部の起動時の昇温に要する第2の待ち時間とを
    個別に推定する、燃料改質装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の燃
    料改質装置であって、 前記蒸発部と前記予熱部の初期状態は、前記蒸発部と前
    記予熱部の初期温度を含む、燃料改質装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の燃料改質装置であって、 前記蒸発部と前記予熱部の初期状態は、さらに、外気温
    と、前記蒸発部に供給される前記液体状改質原料の温度
    と、のうちの少なくとも一方を含む、燃料改質装置。
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