JP2003211508A - 射出成形機の背圧制御方法及びその装置 - Google Patents
射出成形機の背圧制御方法及びその装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スクリュに作用する背圧力そのものを正確に
検出でき、さらにスクリュの後方軸部を回転可能に支持
する軸受等に背圧力が作用して摩耗損、弾性変形等を生
じないようにする。 【解決手段】 加熱筒1内に回転可能且つ軸方向に進退
可能に配設されたスクリュ2、同スクリュの後方軸部6
を回転可能に支持する軸受部を備えた支持板4、支持板
のガイド部材12、支持板をスクリュ軸方向に進退する
射出用電動サーボモータ14、及びスクリュを回転させ
る計量用電動サーボモータ13を有する射出成形機の背
圧制御装置において、溶融樹脂の滞留空間1Aの溶融樹
脂圧力を制御する第一の手段と、同第一の手段による制
御の進行中、溶融樹脂圧力に起因して生ずる支持板とス
クリュ後方軸部との相対変位を抑制すべくリニアアクチ
ュエータLAによりスクリュ前進方向に押付け力を与え
る。
検出でき、さらにスクリュの後方軸部を回転可能に支持
する軸受等に背圧力が作用して摩耗損、弾性変形等を生
じないようにする。 【解決手段】 加熱筒1内に回転可能且つ軸方向に進退
可能に配設されたスクリュ2、同スクリュの後方軸部6
を回転可能に支持する軸受部を備えた支持板4、支持板
のガイド部材12、支持板をスクリュ軸方向に進退する
射出用電動サーボモータ14、及びスクリュを回転させ
る計量用電動サーボモータ13を有する射出成形機の背
圧制御装置において、溶融樹脂の滞留空間1Aの溶融樹
脂圧力を制御する第一の手段と、同第一の手段による制
御の進行中、溶融樹脂圧力に起因して生ずる支持板とス
クリュ後方軸部との相対変位を抑制すべくリニアアクチ
ュエータLAによりスクリュ前進方向に押付け力を与え
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機の背圧
制御に係り、特に電動式射出成形機に好適な背圧制御方
法及びその装置に関する。
制御に係り、特に電動式射出成形機に好適な背圧制御方
法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、最も普及しているインライン型射
出成形機は、バレル即ち、加熱筒内に射出スクリュを回
転可能且つ進退可能に配置し、その加熱筒先端部、より
正確には加熱筒内であって、スクリュによって混練され
加熱された溶融樹脂を逆流防止弁を介して先端ノズル部
とスクリュ先端部分とで囲まれた空間(以下溶融樹脂の
滞留空間と称する)内へと導き、この滞留空間にある溶
融樹脂をノズル部を通して金型内へ射出・充填し成形品
を成形するものである。ここで、射出成形機の背圧(Ba
ck Pressure)とは、前記滞留空間内に満たされている
溶融樹脂の圧力に相当し、背圧力とは、この溶融樹脂圧
力がスクリュ前方端部に作用してスクリュが後退方向に
押し戻されるときの力に相当する。
出成形機は、バレル即ち、加熱筒内に射出スクリュを回
転可能且つ進退可能に配置し、その加熱筒先端部、より
正確には加熱筒内であって、スクリュによって混練され
加熱された溶融樹脂を逆流防止弁を介して先端ノズル部
とスクリュ先端部分とで囲まれた空間(以下溶融樹脂の
滞留空間と称する)内へと導き、この滞留空間にある溶
融樹脂をノズル部を通して金型内へ射出・充填し成形品
を成形するものである。ここで、射出成形機の背圧(Ba
ck Pressure)とは、前記滞留空間内に満たされている
溶融樹脂の圧力に相当し、背圧力とは、この溶融樹脂圧
力がスクリュ前方端部に作用してスクリュが後退方向に
押し戻されるときの力に相当する。
【0003】背圧制御は典型的には、前記射出成形機の
計量工程において遂行される。計量工程は、通常、次の
射出ショットに必要な量の溶融樹脂を前記滞留空間内に
確保するべく遂行される。即ち、加熱筒後方部に設けら
れたペレット等の成形材料の供給口から成形材料を所定
の供給割合で供給し、スクリュを所定の回転速度で回転
させて溶融樹脂を前記滞留空間内へ供給すると、その滞
留空間内の溶融樹脂圧力即ち、背圧が高まり、結果とし
てスクリュに前記背圧力が作用する。このとき、前記成
形材料の供給割合とスクリュ回転速度は変えずに、背圧
を所定値の範囲内に制御するのが、いわゆる計量工程に
おける背圧制御である。具体的には、背圧値を監視し、
その値が所定範囲にある状態でスクリュを後退させるよ
うにする。
計量工程において遂行される。計量工程は、通常、次の
射出ショットに必要な量の溶融樹脂を前記滞留空間内に
確保するべく遂行される。即ち、加熱筒後方部に設けら
れたペレット等の成形材料の供給口から成形材料を所定
の供給割合で供給し、スクリュを所定の回転速度で回転
させて溶融樹脂を前記滞留空間内へ供給すると、その滞
留空間内の溶融樹脂圧力即ち、背圧が高まり、結果とし
てスクリュに前記背圧力が作用する。このとき、前記成
形材料の供給割合とスクリュ回転速度は変えずに、背圧
を所定値の範囲内に制御するのが、いわゆる計量工程に
おける背圧制御である。具体的には、背圧値を監視し、
その値が所定範囲にある状態でスクリュを後退させるよ
うにする。
【0004】背圧制御は上記の計量工程のほか射出・充
填工程においても重要な制御項目となっている。この射
出・充填工程ではスクリュは回転せず、代わってスクリ
ュを所定の速度パターンで前進させる。その際、ノズル
部やゲート部を溶融樹脂が通過するときの流動抵抗や金
型キャビティへの溶融樹脂の流入の具合に起因して前記
滞留空間内の溶融樹脂圧力即ち、背圧は複雑に又急激に
変化する。
填工程においても重要な制御項目となっている。この射
出・充填工程ではスクリュは回転せず、代わってスクリ
ュを所定の速度パターンで前進させる。その際、ノズル
部やゲート部を溶融樹脂が通過するときの流動抵抗や金
型キャビティへの溶融樹脂の流入の具合に起因して前記
滞留空間内の溶融樹脂圧力即ち、背圧は複雑に又急激に
変化する。
【0005】前記計量工程においては、成形材料の供給
やスクリュの回転を一定にしても詳細に見れば逆流防止
弁から滞留空間内への溶融樹脂の流入は必ずしも均一で
はなく、スクリュ部分での混練・加熱状態に依存して、
又逆流防止弁自体のリングの姿勢・状況によって微妙に
変動する。一方、射出後の保圧工程においては、滞留空
間の容積が非常に少なくなるが、金型キャビティ内の溶
融樹脂はそれが冷却固化するまでゲート部、ノズル部を
介し滞留空間と連続流体として連通しており、その間ス
クリュを前進方向に付勢している。従って、この場合も
スクリュには背圧が作用することとなる。
やスクリュの回転を一定にしても詳細に見れば逆流防止
弁から滞留空間内への溶融樹脂の流入は必ずしも均一で
はなく、スクリュ部分での混練・加熱状態に依存して、
又逆流防止弁自体のリングの姿勢・状況によって微妙に
変動する。一方、射出後の保圧工程においては、滞留空
間の容積が非常に少なくなるが、金型キャビティ内の溶
融樹脂はそれが冷却固化するまでゲート部、ノズル部を
介し滞留空間と連続流体として連通しており、その間ス
クリュを前進方向に付勢している。従って、この場合も
スクリュには背圧が作用することとなる。
【0006】このように背圧は射出成形機の全ての工程
において発生し、成形品の成形条件に直接影響するとい
う点でそれぞれの工程での重要な制御項目となってお
り、従来からその制御を精度良く遂行することが望まれ
ていた。特に、ここ数年来、電動式射出成形機が小型、
中型の射出成形機分野に普及している理由の1つは、背
圧制御において油圧式に比べその制御性が格段に良いと
いう点である。そして、対象成形品も精密医療用部品や
航空機用部品、CD、CD−R、DVD等の薄肉の光学
成形品など内部歪を嫌う成形品の成形には、これら成形
品の性状に直接影響する溶融樹脂の背圧制御に要求され
る精度もますます高度化している。
において発生し、成形品の成形条件に直接影響するとい
う点でそれぞれの工程での重要な制御項目となってお
り、従来からその制御を精度良く遂行することが望まれ
ていた。特に、ここ数年来、電動式射出成形機が小型、
中型の射出成形機分野に普及している理由の1つは、背
圧制御において油圧式に比べその制御性が格段に良いと
いう点である。そして、対象成形品も精密医療用部品や
航空機用部品、CD、CD−R、DVD等の薄肉の光学
成形品など内部歪を嫌う成形品の成形には、これら成形
品の性状に直接影響する溶融樹脂の背圧制御に要求され
る精度もますます高度化している。
【0007】図7には、現在、通常ロードセルと称され
る荷重検出器を使用した電動式射出成形機の背圧制御に
関わる射出装置側の主要構成部分を示す。同図におい
て、参照番号1は通常バレルと称される加熱筒で、その
内部には供給口1Bから供給されるペレット等の成形材
料を混練・加熱するスクリュ2が回転及び軸方向移動可
能に配置されている。参照番号3及び5は加熱筒1の後
方で射出成形機の基台(図示せず)にそれぞれ立設配置
された前プレート及び後プレートであって、同前プレー
ト3、後プレート5の間には複数のガイド12が所定位
置に取り付けられている。これらのガイド12には、ス
クリュ2の軸部2Aを回転可能且つ軸方向への移動を規
制して支持する支持板4が摺動可能に設けられている。
る荷重検出器を使用した電動式射出成形機の背圧制御に
関わる射出装置側の主要構成部分を示す。同図におい
て、参照番号1は通常バレルと称される加熱筒で、その
内部には供給口1Bから供給されるペレット等の成形材
料を混練・加熱するスクリュ2が回転及び軸方向移動可
能に配置されている。参照番号3及び5は加熱筒1の後
方で射出成形機の基台(図示せず)にそれぞれ立設配置
された前プレート及び後プレートであって、同前プレー
ト3、後プレート5の間には複数のガイド12が所定位
置に取り付けられている。これらのガイド12には、ス
クリュ2の軸部2Aを回転可能且つ軸方向への移動を規
制して支持する支持板4が摺動可能に設けられている。
【0008】後プレート5には一対の射出用電動サーボ
モータ14が並列に取付け固定されており、同各射出用
電動サーボモータ14の回転はタイミングベルトにより
プーリ11を介し、前記後プレート5上に軸方向移動を
規制して取付けられている一対のナット9に伝達される
ようになっている。参照番号8は前記ナット9にその右
方側が螺合されているねじ軸であり、同ねじ軸8の左端
部はそれぞれ前記支持板4に回転及び軸方向移動をとも
に規制されて取付け固定されている。なお、上記一対の
射出用電動サーボモータ14は同期駆動されるようにな
っている。
モータ14が並列に取付け固定されており、同各射出用
電動サーボモータ14の回転はタイミングベルトにより
プーリ11を介し、前記後プレート5上に軸方向移動を
規制して取付けられている一対のナット9に伝達される
ようになっている。参照番号8は前記ナット9にその右
方側が螺合されているねじ軸であり、同ねじ軸8の左端
部はそれぞれ前記支持板4に回転及び軸方向移動をとも
に規制されて取付け固定されている。なお、上記一対の
射出用電動サーボモータ14は同期駆動されるようにな
っている。
【0009】さらに、参照番号6は前記スクリュ2の軸
部2A右端部を取付け固定した軸である。同軸6はさら
に支持板4の中央部分に設けた軸受支持部4Aの内周部
に玉軸受6A及びスラスト軸受6Bと皿ばね6Cを介し
て前記支持板4に対し回転可能且つその軸方向移動を規
制されて支持されている。参照番号13は支持板4の上
部に取付け固定された計量用電動サーボモータであっ
て、同計量用電動サーボモータ13の回転はタイミング
ベルトにより前記軸6左端外周部に固定されたプーリ1
0により軸6即ち、スクリュ2を回転させるようになっ
ている。参照番号7は背圧力を検出する荷重検出用ロー
ドセルである。この種のロードセルは外形がドーナツ型
をしており、ドーナツ本体の外周部と内周部との間は薄
肉状に形成され、その外周部は軸受支持部4Aに取付け
られ、内周部は軸6の右端に当接し、内周部に与えられ
る軸6からの荷重による前記薄肉状部分の弾性変形量と
して荷重即ち、背圧力が検出される。
部2A右端部を取付け固定した軸である。同軸6はさら
に支持板4の中央部分に設けた軸受支持部4Aの内周部
に玉軸受6A及びスラスト軸受6Bと皿ばね6Cを介し
て前記支持板4に対し回転可能且つその軸方向移動を規
制されて支持されている。参照番号13は支持板4の上
部に取付け固定された計量用電動サーボモータであっ
て、同計量用電動サーボモータ13の回転はタイミング
ベルトにより前記軸6左端外周部に固定されたプーリ1
0により軸6即ち、スクリュ2を回転させるようになっ
ている。参照番号7は背圧力を検出する荷重検出用ロー
ドセルである。この種のロードセルは外形がドーナツ型
をしており、ドーナツ本体の外周部と内周部との間は薄
肉状に形成され、その外周部は軸受支持部4Aに取付け
られ、内周部は軸6の右端に当接し、内周部に与えられ
る軸6からの荷重による前記薄肉状部分の弾性変形量と
して荷重即ち、背圧力が検出される。
【0010】なお、詳細は略すが軸6は回転をするので
軸6と内周部との間は軸受を介して結合することが好ま
しい。ここでは、軸方向の背圧力を問題としているので
同図示のごとく簡略化して示す。
軸6と内周部との間は軸受を介して結合することが好ま
しい。ここでは、軸方向の背圧力を問題としているので
同図示のごとく簡略化して示す。
【0011】参照番号30は背圧制御部であって、背圧
力設定部31からの設定値Refと前記ロードセル7か
らの検出信号LDSGとが差分演算部32で比較され、
その差分が射出用サーボモータ駆動回路33に与えら
れ、さらに同駆動回路33から電動サーボモータ14へ
信号SGとして与えられる。即ち、検出される背圧力が
背圧力設定部31の設定値Refとなるように制御され
る。
力設定部31からの設定値Refと前記ロードセル7か
らの検出信号LDSGとが差分演算部32で比較され、
その差分が射出用サーボモータ駆動回路33に与えら
れ、さらに同駆動回路33から電動サーボモータ14へ
信号SGとして与えられる。即ち、検出される背圧力が
背圧力設定部31の設定値Refとなるように制御され
る。
【0012】図5に示される背圧制御においては、実際
の背圧力は前記ロードセル7以外に玉軸受6Aやスラス
ト軸受6B及び皿ばね6Cを介して支持板4へ伝達され
る。従って、検出信号LDSGは実際の背圧力の大きさ
そのものではなく、前記玉軸受6A、スラスト軸受6B
及び皿ばね6C等で分担された背圧力の部分は反映され
ていない。この場合、ロードセル7とそれ以外の背圧力
分担部分とで背圧力の分担比率が一定ならば、前記差分
演算部32でその比率を考慮した演算がなされるように
はできる。
の背圧力は前記ロードセル7以外に玉軸受6Aやスラス
ト軸受6B及び皿ばね6Cを介して支持板4へ伝達され
る。従って、検出信号LDSGは実際の背圧力の大きさ
そのものではなく、前記玉軸受6A、スラスト軸受6B
及び皿ばね6C等で分担された背圧力の部分は反映され
ていない。この場合、ロードセル7とそれ以外の背圧力
分担部分とで背圧力の分担比率が一定ならば、前記差分
演算部32でその比率を考慮した演算がなされるように
はできる。
【0013】しかしながら、前記玉軸受6A、スラスト
軸受6B及び皿ばね6C等における背圧力の伝達を仔細
に見れば、背圧力により摩耗や軸方向の弾性変形を生ず
るだけでなく、その量も射出成形機の稼動状態によって
変化し、結果として前記分担比率は一定になるとは限ら
ない。例えば、背圧力が射出成形機の最大値のときの前
記比率と最小値の時の比率が同一であるとはいえない。
特に、背圧力の変化が非常に早い場合、ロードセル7以
外の背圧力分担部分での弾性変形開始直後は背圧力がほ
とんどロードセル7側に分担され、その弾性変形終了ま
での間、ロードセル7側の分担比率は徐々に低下する。
軸受6B及び皿ばね6C等における背圧力の伝達を仔細
に見れば、背圧力により摩耗や軸方向の弾性変形を生ず
るだけでなく、その量も射出成形機の稼動状態によって
変化し、結果として前記分担比率は一定になるとは限ら
ない。例えば、背圧力が射出成形機の最大値のときの前
記比率と最小値の時の比率が同一であるとはいえない。
特に、背圧力の変化が非常に早い場合、ロードセル7以
外の背圧力分担部分での弾性変形開始直後は背圧力がほ
とんどロードセル7側に分担され、その弾性変形終了ま
での間、ロードセル7側の分担比率は徐々に低下する。
【0014】上述したように、支持板4と軸6の間の背
圧力伝達の機械的メカニズムではロードセル7との間の
分担比率は一定になるとは限らず、従って、高精度の背
圧制御を行う場合、ロードセル7の検出信号LDSGは
必ずしも背圧力を忠実に反映しておらず、そのまま使用
することはできないという問題があった。
圧力伝達の機械的メカニズムではロードセル7との間の
分担比率は一定になるとは限らず、従って、高精度の背
圧制御を行う場合、ロードセル7の検出信号LDSGは
必ずしも背圧力を忠実に反映しておらず、そのまま使用
することはできないという問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記問題
点を解決するため鋭意検討した結果、図7に示される軸
6から軸受支持部4Aを経由して支持板4に到る間の、
玉軸受6Aとスラスト軸受6B及び皿ばね6C等におけ
る摩耗損、弾性変形等の機械的メカニズムを介さない別
の背圧力伝達経路とすることによって前記問題が解決で
きることを突き止めた。
点を解決するため鋭意検討した結果、図7に示される軸
6から軸受支持部4Aを経由して支持板4に到る間の、
玉軸受6Aとスラスト軸受6B及び皿ばね6C等におけ
る摩耗損、弾性変形等の機械的メカニズムを介さない別
の背圧力伝達経路とすることによって前記問題が解決で
きることを突き止めた。
【0016】従って、本発明の目的は、スクリュに作用
する背圧力そのものを正確に検出でき、さらにスクリュ
後方軸部を回転可能に支持する軸受等に背圧力が作用し
て摩耗損、弾性変形等を生じないようにした射出成形機
の背圧制御方法及びその装置を提供することにある。
する背圧力そのものを正確に検出でき、さらにスクリュ
後方軸部を回転可能に支持する軸受等に背圧力が作用し
て摩耗損、弾性変形等を生じないようにした射出成形機
の背圧制御方法及びその装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による射出成形機の背圧制御方法は、型締装
置側の一端部にノズル部を有し他端部近傍外周部に成形
材料供給口を備えた加熱筒、同加熱筒内に回転可能且つ
軸方向に進退可能に配設されたスクリュ、同スクリュの
後方軸部を回転可能に支持する軸受部を備えた支持板、
前記支持板をスクリュ軸方向に案内するガイド部材、前
記支持板をスクリュ軸方向に進退させる第一の駆動手段
及び、前記スクリュを回転させる第二の駆動手段を備え
た射出成形機の背圧制御方法において、前記加熱筒内の
ノズル部とスクリュ前方端部で形成される溶融樹脂の滞
留空間に満たされている溶融樹脂の圧力を所望の値に制
御する第一のステップと、同第一のステップの進行中に
おいて、前記滞留空間内の溶融樹脂圧力に起因して生ず
る前記支持板と前記スクリュの後方軸部とのスクリュ軸
方向に関する相対変位を抑制すべく前記スクリュの前進
方向に押付け力を与える第二のステップとからなる。
め、本発明による射出成形機の背圧制御方法は、型締装
置側の一端部にノズル部を有し他端部近傍外周部に成形
材料供給口を備えた加熱筒、同加熱筒内に回転可能且つ
軸方向に進退可能に配設されたスクリュ、同スクリュの
後方軸部を回転可能に支持する軸受部を備えた支持板、
前記支持板をスクリュ軸方向に案内するガイド部材、前
記支持板をスクリュ軸方向に進退させる第一の駆動手段
及び、前記スクリュを回転させる第二の駆動手段を備え
た射出成形機の背圧制御方法において、前記加熱筒内の
ノズル部とスクリュ前方端部で形成される溶融樹脂の滞
留空間に満たされている溶融樹脂の圧力を所望の値に制
御する第一のステップと、同第一のステップの進行中に
おいて、前記滞留空間内の溶融樹脂圧力に起因して生ず
る前記支持板と前記スクリュの後方軸部とのスクリュ軸
方向に関する相対変位を抑制すべく前記スクリュの前進
方向に押付け力を与える第二のステップとからなる。
【0018】その場合、前記第二のステップが、前記前
進方向への押付け力に相当する信号を生成し、同信号を
背圧力検出信号として前記第一の駆動手段の駆動制御に
用いるステップをさらに含むように構成することができ
る。
進方向への押付け力に相当する信号を生成し、同信号を
背圧力検出信号として前記第一の駆動手段の駆動制御に
用いるステップをさらに含むように構成することができ
る。
【0019】又、その際、前記第二のステップが、前記
滞留空間内の溶融樹脂圧力を検出し、同検出された圧力
に対応する背圧力を求め、同求められた背圧力に等しい
押付け力を前記スクリュ後方軸部を介して付勢するよう
に構成することもできる。
滞留空間内の溶融樹脂圧力を検出し、同検出された圧力
に対応する背圧力を求め、同求められた背圧力に等しい
押付け力を前記スクリュ後方軸部を介して付勢するよう
に構成することもできる。
【0020】又、上記目的を達成するため、本発明によ
る射出成形機の背圧制御装置は、型締装置側の一端部に
ノズル部を有し他端部近傍外周部に成形材料供給口を備
えた加熱筒、同加熱筒内に回転可能且つ軸方向に進退可
能に配設されたスクリュ、同スクリュの後方軸部を回転
可能に支持する軸受部を備えた支持板、前記支持板をス
クリュ軸方向に案内するガイド部材、前記支持板をスク
リュ軸方向に進退させる第一の駆動手段及び、前記スク
リュを回転させる第二の駆動手段を備えた射出成形機の
背圧制御装置において、前記加熱筒内のノズル部とスク
リュ前方端部で形成される溶融樹脂の滞留空間に満たさ
れている溶融樹脂の圧力を所望の値に制御する第一の手
段と、同第一の手段による制御の進行中において、前記
滞留空間内の溶融樹脂圧力に起因して生ずる前記支持板
と前記スクリュの後方軸部とのスクリュ軸方向に関する
相対変位を抑制すべく前記スクリュの前進方向に押付け
力を与える第二の手段とからなる。
る射出成形機の背圧制御装置は、型締装置側の一端部に
ノズル部を有し他端部近傍外周部に成形材料供給口を備
えた加熱筒、同加熱筒内に回転可能且つ軸方向に進退可
能に配設されたスクリュ、同スクリュの後方軸部を回転
可能に支持する軸受部を備えた支持板、前記支持板をス
クリュ軸方向に案内するガイド部材、前記支持板をスク
リュ軸方向に進退させる第一の駆動手段及び、前記スク
リュを回転させる第二の駆動手段を備えた射出成形機の
背圧制御装置において、前記加熱筒内のノズル部とスク
リュ前方端部で形成される溶融樹脂の滞留空間に満たさ
れている溶融樹脂の圧力を所望の値に制御する第一の手
段と、同第一の手段による制御の進行中において、前記
滞留空間内の溶融樹脂圧力に起因して生ずる前記支持板
と前記スクリュの後方軸部とのスクリュ軸方向に関する
相対変位を抑制すべく前記スクリュの前進方向に押付け
力を与える第二の手段とからなる。
【0021】その場合、前記第二の手段が、前記前進方
向への押付け力に相当する信号を生成し同信号を背圧力
検出信号として前記第一の駆動手段に与える手段をさら
に含むようにすることができる。
向への押付け力に相当する信号を生成し同信号を背圧力
検出信号として前記第一の駆動手段に与える手段をさら
に含むようにすることができる。
【0022】又、その際、前記第二の手段が、前記滞留
空間内の溶融樹脂圧力を検出する圧力検出器と、検出さ
れた圧力に対応する背圧力を求める手段と、その求めら
れた背圧力に等しい押付け力を前記スクリュ後方軸部を
介して付勢する押付け力発生手段とからなるように構成
することができる。
空間内の溶融樹脂圧力を検出する圧力検出器と、検出さ
れた圧力に対応する背圧力を求める手段と、その求めら
れた背圧力に等しい押付け力を前記スクリュ後方軸部を
介して付勢する押付け力発生手段とからなるように構成
することができる。
【0023】又、上記押付け力発生手段には、リニアア
クチュエータを用い、前記支持板に取付け固定された支
持台上に前記リニアアクチュエータの固定側を取付け、
その可動側の一端部を介して前記スクリュ後方軸部を押
付けるように構成することができる。
クチュエータを用い、前記支持板に取付け固定された支
持台上に前記リニアアクチュエータの固定側を取付け、
その可動側の一端部を介して前記スクリュ後方軸部を押
付けるように構成することができる。
【0024】
【作用】スクリュの後方軸部を軸受部分を介して回転可
能に支持する支持板が第一の駆動手段によってガイド上
を摺動可能に移動する。加熱筒内の溶融樹脂滞留空間の
溶融樹脂圧力によりスクリュが背圧力を受けその後方軸
部と前記支持板との相対変位を生ずる。この相対変位を
瞬時に抑制するよう前記スクリュの後方軸部をスクリュ
前進側へと付勢する押付け力発生手段を前記支持板に固
定した支持台に配置する。従って、スクリュに作用する
背圧力は前記軸受部分を介さず、前記押付け力発生手段
を介して前記支持板に与えられる。即ち、従来とは異な
る背圧力の伝達経路を形成するものである。これによ
り、前記軸受部分の背圧力によるスラスト方向の負担が
無くなり軸受部分の寿命を延ばすことができる。又、前
記押付け力に相当する信号を背圧力検出信号として前記
第一の駆動手段による背圧制御に利用することができ、
従来の、ロードセルを用いた背圧力検出における機械的
メカニズムに基づく検出信号の不安定性を解消すること
も併せて可能とするものである。
能に支持する支持板が第一の駆動手段によってガイド上
を摺動可能に移動する。加熱筒内の溶融樹脂滞留空間の
溶融樹脂圧力によりスクリュが背圧力を受けその後方軸
部と前記支持板との相対変位を生ずる。この相対変位を
瞬時に抑制するよう前記スクリュの後方軸部をスクリュ
前進側へと付勢する押付け力発生手段を前記支持板に固
定した支持台に配置する。従って、スクリュに作用する
背圧力は前記軸受部分を介さず、前記押付け力発生手段
を介して前記支持板に与えられる。即ち、従来とは異な
る背圧力の伝達経路を形成するものである。これによ
り、前記軸受部分の背圧力によるスラスト方向の負担が
無くなり軸受部分の寿命を延ばすことができる。又、前
記押付け力に相当する信号を背圧力検出信号として前記
第一の駆動手段による背圧制御に利用することができ、
従来の、ロードセルを用いた背圧力検出における機械的
メカニズムに基づく検出信号の不安定性を解消すること
も併せて可能とするものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図1乃至図6を参照して詳細に説明する。図1は本発
明の概念図を示す。即ち、同図1において、Aは背圧力
がないときの支持板に対するスクリュの相対位置の設定
を示しており、例えば支持板にスクリュを回転可能に組
み付けた状態を意味しており、その出力Refの値をゼ
ロと定義する。この状態で、スクリュSに背圧力F1が
作用し、この背圧力F1によりスクリュSの後方部が微
小量ΔL後方へ相対変位したとする。
て図1乃至図6を参照して詳細に説明する。図1は本発
明の概念図を示す。即ち、同図1において、Aは背圧力
がないときの支持板に対するスクリュの相対位置の設定
を示しており、例えば支持板にスクリュを回転可能に組
み付けた状態を意味しており、その出力Refの値をゼ
ロと定義する。この状態で、スクリュSに背圧力F1が
作用し、この背圧力F1によりスクリュSの後方部が微
小量ΔL後方へ相対変位したとする。
【0026】この量ΔLは加算部Bにおいて前記出力R
ef即ち、ゼロと加算され誤差信号ΔLを形成し押付け
力発生手段Cに与えられる。この押付け力発生手段Cで
はΔLに相当する押付け力F2を発生させるようにし、
瞬時にスクリュSの相対変位はゼロにされる。即ち、ス
クリュSは背圧力F1を左方の前進側から受け、右方か
らはその背圧力F1と等しい押付け力F2を受けるの
で、結果として背圧力F1があっても、スクリュSは元
の背圧力F1がないときの相対位置を保持できるように
なっている。
ef即ち、ゼロと加算され誤差信号ΔLを形成し押付け
力発生手段Cに与えられる。この押付け力発生手段Cで
はΔLに相当する押付け力F2を発生させるようにし、
瞬時にスクリュSの相対変位はゼロにされる。即ち、ス
クリュSは背圧力F1を左方の前進側から受け、右方か
らはその背圧力F1と等しい押付け力F2を受けるの
で、結果として背圧力F1があっても、スクリュSは元
の背圧力F1がないときの相対位置を保持できるように
なっている。
【0027】図2は本発明を適用した電動式射出成形機
の背圧制御に関わる射出装置側の主要構成部分を示し、
図3はその制御ブロックを示す。図2において、参照番
号1乃至14及び1B、2A、4A、6A、6B、6C
は、図7で既に説明した従来技術における各要素と同一
なので、これら各要素の詳細な説明は省略する。
の背圧制御に関わる射出装置側の主要構成部分を示し、
図3はその制御ブロックを示す。図2において、参照番
号1乃至14及び1B、2A、4A、6A、6B、6C
は、図7で既に説明した従来技術における各要素と同一
なので、これら各要素の詳細な説明は省略する。
【0028】加熱筒1の左端部にはノズル部1Cが形成
されている。BPSは溶融樹脂の滞留空間1A内の溶融
樹脂の圧力を検出する圧力センサで検出信号SG1を与
える。参照番号18はその左端部を軸受支持部4Aに取
付け固定された支持台であり、同支持台18の内面に一
対の磁石17が対向して固定されている。
されている。BPSは溶融樹脂の滞留空間1A内の溶融
樹脂の圧力を検出する圧力センサで検出信号SG1を与
える。参照番号18はその左端部を軸受支持部4Aに取
付け固定された支持台であり、同支持台18の内面に一
対の磁石17が対向して固定されている。
【0029】参照番号15はコイル、参照番号16はコ
イル15を搭載しているコイル軸である。コイル軸16
は図略のガイドによってスクリュ軸方向にのみ移動可能
に設けられている。信号SG1はコイル15に与えら
れ、同信号によりコイル軸16の磁石17に対する相対
位置が指定できるように構成される。又、図示しないが
前記相対位置を検知するスケールも軸方向に配置されて
いる。なお、前記コイル15と磁石17の配置を逆にし
てもよい。
イル15を搭載しているコイル軸である。コイル軸16
は図略のガイドによってスクリュ軸方向にのみ移動可能
に設けられている。信号SG1はコイル15に与えら
れ、同信号によりコイル軸16の磁石17に対する相対
位置が指定できるように構成される。又、図示しないが
前記相対位置を検知するスケールも軸方向に配置されて
いる。なお、前記コイル15と磁石17の配置を逆にし
てもよい。
【0030】前記コイル15、コイル軸16、磁石17
及び支持台18は本発明における押付け力発生手段に対
応しており、そのうちコイル15、コイル軸16及び磁
石17は本発明のリニアアクチュエータLAを構成し、
磁石17は本発明におけるリニアアクチュエータLAの
固定部、コイル15及びコイル軸16は可動部を構成す
る。又、軸6は本発明におけるスクリュ後方軸部に対応
する。又、射出用電動サーボモータ14、タイミングベ
ルト及びプーリ11、ナット9及びねじ軸8は本発明に
おける第一の駆動手段を構成し、計量用電動サーボモー
タ13及びプーリ10は本発明における第二の駆動手段
を構成している。
及び支持台18は本発明における押付け力発生手段に対
応しており、そのうちコイル15、コイル軸16及び磁
石17は本発明のリニアアクチュエータLAを構成し、
磁石17は本発明におけるリニアアクチュエータLAの
固定部、コイル15及びコイル軸16は可動部を構成す
る。又、軸6は本発明におけるスクリュ後方軸部に対応
する。又、射出用電動サーボモータ14、タイミングベ
ルト及びプーリ11、ナット9及びねじ軸8は本発明に
おける第一の駆動手段を構成し、計量用電動サーボモー
タ13及びプーリ10は本発明における第二の駆動手段
を構成している。
【0031】前記リニアアクチュエータLAの種類とし
ては、前記対向電磁石型のリニアモータの他、ボイスコ
イル型のリニアモータ、流体圧型、圧電素子を利用した
圧電型等の種々のリニアアクチュエータを利用可能であ
る。さらに、図示においてはコイル軸16の左端は軸6
の右端部に直接当接しているが、計量工程において軸6
は回転するので、ベアリング等による回転軸受や静圧軸
受を介して力の授受を行うことが望ましい。
ては、前記対向電磁石型のリニアモータの他、ボイスコ
イル型のリニアモータ、流体圧型、圧電素子を利用した
圧電型等の種々のリニアアクチュエータを利用可能であ
る。さらに、図示においてはコイル軸16の左端は軸6
の右端部に直接当接しているが、計量工程において軸6
は回転するので、ベアリング等による回転軸受や静圧軸
受を介して力の授受を行うことが望ましい。
【0032】符号Zは、図1で説明したスクリュ2の支
持板4に対する背圧力による相対変位ΔLの検出例を機
能的に示しており、このようなセンサとして電気容量の
変化を検出する容量型センサを示す。
持板4に対する背圧力による相対変位ΔLの検出例を機
能的に示しており、このようなセンサとして電気容量の
変化を検出する容量型センサを示す。
【0033】次に、図3の制御ブロックにより図2の動
作を説明する。背圧制御装置100において、今、計量
工程が遂行されるものとし、成形材料の供給口1Bから
成形材料が所定の供給割合で供給され、計量用電動サー
ボモータ13は所定の回転数で駆動され、溶融樹脂の滞
留空間1A内に溶融樹脂が流入するものとし、そのとき
の背圧が設定背圧値となるように射出用電動サーボモー
タ14による支持板4の後退移動が制御される。
作を説明する。背圧制御装置100において、今、計量
工程が遂行されるものとし、成形材料の供給口1Bから
成形材料が所定の供給割合で供給され、計量用電動サー
ボモータ13は所定の回転数で駆動され、溶融樹脂の滞
留空間1A内に溶融樹脂が流入するものとし、そのとき
の背圧が設定背圧値となるように射出用電動サーボモー
タ14による支持板4の後退移動が制御される。
【0034】背圧制御装置100において、背圧センサ
BPSからの背圧検出信号SG1が背圧力演算部101
に与えられると同演算部101は信号SG1に相当する
背圧力を、スクリュの断面積をパラメータの1つとして
用いて演算する。この演算結果はリニアアクチュエータ
駆動回路102に与えられ駆動信号SG2としてリニア
アクチュエータLA、即ち、コイル15に与えられる。
なお、前記背圧力演算部101に代わって予め種々の背
圧に対し演算結果をメモリに記憶させ必要なときこれを
参照テーブル103から参照することもできる。同時
に、前記背圧力演算部101の出力は背圧力設定部10
4で指令された指令値Refと比較されるべく加算部1
05に与えられ、その差分が誤差信号として射出用電動
サーボモータ14の駆動部106へ与えられ、同駆動部
106からの駆動信号SG3が射出用電動サーボモータ
14に与えられる。
BPSからの背圧検出信号SG1が背圧力演算部101
に与えられると同演算部101は信号SG1に相当する
背圧力を、スクリュの断面積をパラメータの1つとして
用いて演算する。この演算結果はリニアアクチュエータ
駆動回路102に与えられ駆動信号SG2としてリニア
アクチュエータLA、即ち、コイル15に与えられる。
なお、前記背圧力演算部101に代わって予め種々の背
圧に対し演算結果をメモリに記憶させ必要なときこれを
参照テーブル103から参照することもできる。同時
に、前記背圧力演算部101の出力は背圧力設定部10
4で指令された指令値Refと比較されるべく加算部1
05に与えられ、その差分が誤差信号として射出用電動
サーボモータ14の駆動部106へ与えられ、同駆動部
106からの駆動信号SG3が射出用電動サーボモータ
14に与えられる。
【0035】従って、滞留空間1Aの圧力が設定値Re
fを超え大きい場合は、その超過分だけさらに射出用電
動サーボモータ14が後退速度を増加させるように指令
され、滞留空間1Aの容積を相対的に増すことにより背
圧を低下させる。これと逆の場合は、同様にして射出用
電動サーボモータ14が後退速度を減少させるように指
令され、滞留空間1Aの容積を相対的に減少することに
より背圧を増加させる。なお、滞留空間1Aの圧力が背
圧設定値に対しどのように差分が変化しても、軸6に
は、瞬時に実際の背圧力を抑止するようリニアアクチュ
エータLAのコイル軸16を介して押付け力が与えられ
るようになっている。
fを超え大きい場合は、その超過分だけさらに射出用電
動サーボモータ14が後退速度を増加させるように指令
され、滞留空間1Aの容積を相対的に増すことにより背
圧を低下させる。これと逆の場合は、同様にして射出用
電動サーボモータ14が後退速度を減少させるように指
令され、滞留空間1Aの容積を相対的に減少することに
より背圧を増加させる。なお、滞留空間1Aの圧力が背
圧設定値に対しどのように差分が変化しても、軸6に
は、瞬時に実際の背圧力を抑止するようリニアアクチュ
エータLAのコイル軸16を介して押付け力が与えられ
るようになっている。
【0036】さらに、射出・充填工程中の背圧制御にお
いては、計量用電動サーボモータ13は停止され、射出
用電動サーボモータ14により支持板4を前進させる中
で遂行される。即ち、支持板4、軸受支持部4A、スラ
スト軸受6B及び皿ばね6Cを介し軸6を経てスクリュ
2を前進させる。ただし、滞留空間1Aで検出される背
圧には、溶融樹脂のノズル部1C、ゲート部等を通過す
るときの流動抵抗が反映するので、計量工程に比べさら
に複雑に変化する。しかし、背圧センサBPSが正確に
その背圧値を検出する限り、上述したように軸6に対
し、瞬時に実際の背圧力を抑止するようにリニアアクチ
ュエータLAのコイル軸16を介して押付け力が与えら
れるようになっている。スクリュ2の前進中の背圧が設
定値Refを超えるときは、スクリュ2の速度を減少さ
せるよう射出用電動サーボモータ14が駆動される。逆
の場合は、スクリュの前進速度を増加させるように射出
用電動サーボモータ14が制御される。
いては、計量用電動サーボモータ13は停止され、射出
用電動サーボモータ14により支持板4を前進させる中
で遂行される。即ち、支持板4、軸受支持部4A、スラ
スト軸受6B及び皿ばね6Cを介し軸6を経てスクリュ
2を前進させる。ただし、滞留空間1Aで検出される背
圧には、溶融樹脂のノズル部1C、ゲート部等を通過す
るときの流動抵抗が反映するので、計量工程に比べさら
に複雑に変化する。しかし、背圧センサBPSが正確に
その背圧値を検出する限り、上述したように軸6に対
し、瞬時に実際の背圧力を抑止するようにリニアアクチ
ュエータLAのコイル軸16を介して押付け力が与えら
れるようになっている。スクリュ2の前進中の背圧が設
定値Refを超えるときは、スクリュ2の速度を減少さ
せるよう射出用電動サーボモータ14が駆動される。逆
の場合は、スクリュの前進速度を増加させるように射出
用電動サーボモータ14が制御される。
【0037】保圧工程の場合は、基本的には射出・充填
工程の場合と類似するが、スクリュ2の前進はほとんど
なく、しかも背圧に相当する保持圧を短時間に種々変化
させるために、背圧設定部の設定値Refを種々変更さ
せる一種の追値制御を行う。この場合も、背圧力が作用
する軸6には、瞬時に実際の背圧力を抑止するようにリ
ニアアクチュエータLAのコイル軸16を介して押付け
力が与えられるようになっている。この押付け力を生成
する信号は、圧力センサBPSから演算又はメモリテー
ブルを参照して与えられる。
工程の場合と類似するが、スクリュ2の前進はほとんど
なく、しかも背圧に相当する保持圧を短時間に種々変化
させるために、背圧設定部の設定値Refを種々変更さ
せる一種の追値制御を行う。この場合も、背圧力が作用
する軸6には、瞬時に実際の背圧力を抑止するようにリ
ニアアクチュエータLAのコイル軸16を介して押付け
力が与えられるようになっている。この押付け力を生成
する信号は、圧力センサBPSから演算又はメモリテー
ブルを参照して与えられる。
【0038】図4は他の実施例であって、各要素の参照
番号で図2と同一のものは同一要素を示す。図4におい
て、参照番号7はロードセルであって、図7で説明した
ように軸6及び軸受支持部4Aに取付けられている。
又、ロードセル7の右端側にはリニアアクチュエータL
Aの可動部を構成するコイル軸16の左端面が接するよ
う配置されている。ロードセル7に対し、左方からの背
圧力が少しでも与えられるとロードセル7からの出力が
発生しこの信号はリニアアクチュエータLAの駆動信号
として与えられ、結果的にコイル軸16によってロード
セル7を介し軸6へ押付け力が与えられる。ロードセル
7の出力がゼロの状態になると、背圧力は軸受6A、6
B及び皿ばね6Cには分担されないので、その全部がロ
ードセル7を介してコイル軸16へ与えられ、同時にそ
れと同じ力がリニアアクチュエータLAのコイル15、
磁石17によって発生され均衡を保っている。
番号で図2と同一のものは同一要素を示す。図4におい
て、参照番号7はロードセルであって、図7で説明した
ように軸6及び軸受支持部4Aに取付けられている。
又、ロードセル7の右端側にはリニアアクチュエータL
Aの可動部を構成するコイル軸16の左端面が接するよ
う配置されている。ロードセル7に対し、左方からの背
圧力が少しでも与えられるとロードセル7からの出力が
発生しこの信号はリニアアクチュエータLAの駆動信号
として与えられ、結果的にコイル軸16によってロード
セル7を介し軸6へ押付け力が与えられる。ロードセル
7の出力がゼロの状態になると、背圧力は軸受6A、6
B及び皿ばね6Cには分担されないので、その全部がロ
ードセル7を介してコイル軸16へ与えられ、同時にそ
れと同じ力がリニアアクチュエータLAのコイル15、
磁石17によって発生され均衡を保っている。
【0039】一方、電動サーボモータ14による背圧制
御のため、その均衡状態でコイル15に流れている電流
値は背圧力に相当すると考えられるので、この電流値が
背圧検出信号に対応するものとして電動サーボモータ1
4の駆動回路へフィードバックされるようになってい
る。この例の場合、ロードセル7は背圧力の値自体を正
確に検出するというよりは、リニアアクチュエータLA
としてコイル軸16を介し左方へ付勢される押付け力を
定めるフィードバック用センサとして機能している。
御のため、その均衡状態でコイル15に流れている電流
値は背圧力に相当すると考えられるので、この電流値が
背圧検出信号に対応するものとして電動サーボモータ1
4の駆動回路へフィードバックされるようになってい
る。この例の場合、ロードセル7は背圧力の値自体を正
確に検出するというよりは、リニアアクチュエータLA
としてコイル軸16を介し左方へ付勢される押付け力を
定めるフィードバック用センサとして機能している。
【0040】図5は、さらに他の例を示す。同図5は、
第一の駆動手段を構成する射出用電動サーボモータ1
4、プーリ11、ナット9及びねじ軸8が1ユニットの
みであって、ねじ軸8の左端部が支持台18の右端部に
取付けられている点が図4と相違する。図6は、さらに
他の例を示すもので、図4に示されたリニアアクチュエ
ータLAとしてのコイル軸等に代えて圧電型アクチュエ
ータ19を取り付けた点を除き図4と同じ構成をしてい
る。
第一の駆動手段を構成する射出用電動サーボモータ1
4、プーリ11、ナット9及びねじ軸8が1ユニットの
みであって、ねじ軸8の左端部が支持台18の右端部に
取付けられている点が図4と相違する。図6は、さらに
他の例を示すもので、図4に示されたリニアアクチュエ
ータLAとしてのコイル軸等に代えて圧電型アクチュエ
ータ19を取り付けた点を除き図4と同じ構成をしてい
る。
【0041】以上の実施形態の説明においては、第一の
駆動手段及び第二の駆動手段として射出用電動サーボモ
ータ14及び計量用サーボモータ13を示したが、本発
明の趣旨からすれば上記電動サーボモータに代わり、油
圧モータを採用することを妨げない。又、第一の駆動手
段には、射出用電動サーボモータ14の代わりに直動型
のリニアモータや油圧シリンダを採用してもよい。
駆動手段及び第二の駆動手段として射出用電動サーボモ
ータ14及び計量用サーボモータ13を示したが、本発
明の趣旨からすれば上記電動サーボモータに代わり、油
圧モータを採用することを妨げない。又、第一の駆動手
段には、射出用電動サーボモータ14の代わりに直動型
のリニアモータや油圧シリンダを採用してもよい。
【0042】本発明の変形例について以下に説明する。
前述した図2、図4、図5、図6に示した例では、押付
け力発生手段を機能させるためいずれの場合もその押付
け力発生手段とは独立したセンサを用いている。図2で
は背圧センサBPSが、図4、図5及び図6ではロード
セル7がそれに該当する。他の変形例においてはこのよ
うなセンサは必ずしも必要としない。即ち、図2におい
て、リニアアクチュエータLAの可動部即ちコイル軸1
6及びコイル15を軸6と一体的に結合されているよう
形成する。その場合、コイル軸16及びコイル15は磁
石17に対し回転を許容されている。このように軸6と
リニアアクチュエータLAの可動部であるコイル軸16
とを一体的に結合し、背圧力のない状態での軸6と支持
板4との相対位置を基準位置としてリニアアクチュエー
タLAに対しその状態を保持するよう指令する。
前述した図2、図4、図5、図6に示した例では、押付
け力発生手段を機能させるためいずれの場合もその押付
け力発生手段とは独立したセンサを用いている。図2で
は背圧センサBPSが、図4、図5及び図6ではロード
セル7がそれに該当する。他の変形例においてはこのよ
うなセンサは必ずしも必要としない。即ち、図2におい
て、リニアアクチュエータLAの可動部即ちコイル軸1
6及びコイル15を軸6と一体的に結合されているよう
形成する。その場合、コイル軸16及びコイル15は磁
石17に対し回転を許容されている。このように軸6と
リニアアクチュエータLAの可動部であるコイル軸16
とを一体的に結合し、背圧力のない状態での軸6と支持
板4との相対位置を基準位置としてリニアアクチュエー
タLAに対しその状態を保持するよう指令する。
【0043】今、背圧力がスクリュ2に与えられると軸
6、従ってリニアアクチュエータLAの可動部であるコ
イル軸16は、磁石17に対し微小量のずれ、即ち、相
対変位を付与されるが、同時にその変位が打ち消される
よう自己保持される。そして、この自己保持されている
状態でリニアアクチュエータLA内に流れる制御信号の
増分を検出し、これを背圧力の検出信号とみなして第一
の駆動手段の背圧制御に利用する自己フィードバック機
能を備えるものである。このように構成した場合は、背
圧や背圧力を専用に検出するセンサが不要であり、さら
に又、スクリュ後方軸部が回転しているとき押付け力発
生手段による押付け力を、前記スクリュ後方軸部の端面
に与える押付け部材との干渉、即ち、回転するスクリュ
軸端面に対し押付け力を機械的に付勢する際に生ずる不
具合を回避するものである。
6、従ってリニアアクチュエータLAの可動部であるコ
イル軸16は、磁石17に対し微小量のずれ、即ち、相
対変位を付与されるが、同時にその変位が打ち消される
よう自己保持される。そして、この自己保持されている
状態でリニアアクチュエータLA内に流れる制御信号の
増分を検出し、これを背圧力の検出信号とみなして第一
の駆動手段の背圧制御に利用する自己フィードバック機
能を備えるものである。このように構成した場合は、背
圧や背圧力を専用に検出するセンサが不要であり、さら
に又、スクリュ後方軸部が回転しているとき押付け力発
生手段による押付け力を、前記スクリュ後方軸部の端面
に与える押付け部材との干渉、即ち、回転するスクリュ
軸端面に対し押付け力を機械的に付勢する際に生ずる不
具合を回避するものである。
【0044】
【発明の効果】本発明の背圧制御方法においては、型締
装置側の一端部にノズル部を有し他端部近傍外周部に成
形材料供給口を備えた加熱筒、同加熱筒内に回転可能且
つ軸方向に進退可能に配設されたスクリュ、同スクリュ
の後方軸部を回転可能に支持する軸受部を備えた支持
板、前記支持板をスクリュ軸方向に案内するガイド部
材、前記支持板をスクリュ軸方向に進退させる第一の駆
動手段及び、前記スクリュを回転させる第二の駆動手段
を備えた射出成形機の背圧制御方法において、加熱筒内
のノズル部とスクリュ前方端部で形成される溶融樹脂の
滞留空間に満たされている溶融樹脂の圧力を所望の値に
制御する第一のステップと、同第一のステップの進行中
において、前記滞留空間内の溶融樹脂圧力に起因して生
ずる前記支持板と前記スクリュの後方軸部とのスクリュ
軸方向に関する相対変位を抑制すべく前記スクリュの前
進方向に押付け力を与える第二のステップとからなり、
さらに又、前記第二のステップが、前記前進方向への押
付け力に相当する信号を生成し、同信号を背圧力検出信
号として前記第一のステップの制御に用いるようにして
いる。
装置側の一端部にノズル部を有し他端部近傍外周部に成
形材料供給口を備えた加熱筒、同加熱筒内に回転可能且
つ軸方向に進退可能に配設されたスクリュ、同スクリュ
の後方軸部を回転可能に支持する軸受部を備えた支持
板、前記支持板をスクリュ軸方向に案内するガイド部
材、前記支持板をスクリュ軸方向に進退させる第一の駆
動手段及び、前記スクリュを回転させる第二の駆動手段
を備えた射出成形機の背圧制御方法において、加熱筒内
のノズル部とスクリュ前方端部で形成される溶融樹脂の
滞留空間に満たされている溶融樹脂の圧力を所望の値に
制御する第一のステップと、同第一のステップの進行中
において、前記滞留空間内の溶融樹脂圧力に起因して生
ずる前記支持板と前記スクリュの後方軸部とのスクリュ
軸方向に関する相対変位を抑制すべく前記スクリュの前
進方向に押付け力を与える第二のステップとからなり、
さらに又、前記第二のステップが、前記前進方向への押
付け力に相当する信号を生成し、同信号を背圧力検出信
号として前記第一のステップの制御に用いるようにして
いる。
【0045】従って、スクリュにかかる背圧力があって
も、同スクリュの後方軸部と前記支持板の相対変位を抑
制するように押付け力を与えるので、背圧力は前記スク
リュの後方軸部を回転可能に支持する軸受部を介さずに
支持板へ伝達されるようになっており、同軸受部には射
出成形機の稼動中背圧力によるスラスト方向の力は作用
せず、それによる摩耗、損傷等を回避できるという効果
を奏する。又、その際、押付け力に相当する信号を生成
し、同信号を背圧力検出信号として利用すれば、専用の
背圧力検出器を設置する必要もないという効果も奏す
る。
も、同スクリュの後方軸部と前記支持板の相対変位を抑
制するように押付け力を与えるので、背圧力は前記スク
リュの後方軸部を回転可能に支持する軸受部を介さずに
支持板へ伝達されるようになっており、同軸受部には射
出成形機の稼動中背圧力によるスラスト方向の力は作用
せず、それによる摩耗、損傷等を回避できるという効果
を奏する。又、その際、押付け力に相当する信号を生成
し、同信号を背圧力検出信号として利用すれば、専用の
背圧力検出器を設置する必要もないという効果も奏す
る。
【0046】又、本発明による射出成形機の背圧制御装
置は、型締装置側の一端部にノズル部を有し他端部近傍
外周部に成形材料供給口を備えた加熱筒、同加熱筒内に
回転可能且つ軸方向に進退可能に配設されたスクリュ、
同スクリュの後方軸部を回転可能に支持する軸受部を備
えた支持板、前記支持板をスクリュ軸方向に案内するガ
イド部材、前記支持板をスクリュ軸方向に進退させる第
一の駆動手段及び、前記スクリュを回転させる第二の駆
動手段を備えた射出成形機の背圧制御装置において、前
記加熱筒内のノズル部とスクリュ前方端部で形成される
溶融樹脂の滞留空間に満たされている溶融樹脂の圧力を
所望の値に制御する第一の手段と、同第一の手段による
制御の進行中において、前記滞留空間内の溶融樹脂圧力
に起因して生ずる前記支持板と前記スクリュの後方軸部
とのスクリュ軸方向に関する相対変位を抑制すべく前記
スクリュの前進方向に押付け力を与える第二の手段とか
らなっており、又、その際、前記第二の手段として、前
記滞留空間内の溶融樹脂圧力を検出する圧力検出器と、
検出された圧力に対応する背圧力を求める手段と、その
求められた背圧力に等しい押付け力を前記スクリュの後
方軸部を介して付勢する押付け力発生手段を備えるよう
構成されている。
置は、型締装置側の一端部にノズル部を有し他端部近傍
外周部に成形材料供給口を備えた加熱筒、同加熱筒内に
回転可能且つ軸方向に進退可能に配設されたスクリュ、
同スクリュの後方軸部を回転可能に支持する軸受部を備
えた支持板、前記支持板をスクリュ軸方向に案内するガ
イド部材、前記支持板をスクリュ軸方向に進退させる第
一の駆動手段及び、前記スクリュを回転させる第二の駆
動手段を備えた射出成形機の背圧制御装置において、前
記加熱筒内のノズル部とスクリュ前方端部で形成される
溶融樹脂の滞留空間に満たされている溶融樹脂の圧力を
所望の値に制御する第一の手段と、同第一の手段による
制御の進行中において、前記滞留空間内の溶融樹脂圧力
に起因して生ずる前記支持板と前記スクリュの後方軸部
とのスクリュ軸方向に関する相対変位を抑制すべく前記
スクリュの前進方向に押付け力を与える第二の手段とか
らなっており、又、その際、前記第二の手段として、前
記滞留空間内の溶融樹脂圧力を検出する圧力検出器と、
検出された圧力に対応する背圧力を求める手段と、その
求められた背圧力に等しい押付け力を前記スクリュの後
方軸部を介して付勢する押付け力発生手段を備えるよう
構成されている。
【0047】従って、前述した効果に加え、前記圧力検
出器の検出信号を前記押付け力発生手段による押付け力
を生成するためと、前記第一の手段における第一の駆動
手段の制御用との両方に利用できるので、従来のように
検出器をスクリュの後方軸部に配置する必要がない。さ
らに、前記押付け力発生手段として、可動部の回転を許
容するタイプのリニアアクチュエータを備え、その可動
部の一端を前記スクリュの後方軸部と一体的に結合した
場合には、押付け力発生手段により押付け力をスクリュ
の後方軸部に付勢するとき、スクリュの後方軸部の回転
との干渉の問題を解消でき、さらに、この場合には、特
に背圧や背圧力を検出するセンサを必要としないという
効果を併せて奏する。
出器の検出信号を前記押付け力発生手段による押付け力
を生成するためと、前記第一の手段における第一の駆動
手段の制御用との両方に利用できるので、従来のように
検出器をスクリュの後方軸部に配置する必要がない。さ
らに、前記押付け力発生手段として、可動部の回転を許
容するタイプのリニアアクチュエータを備え、その可動
部の一端を前記スクリュの後方軸部と一体的に結合した
場合には、押付け力発生手段により押付け力をスクリュ
の後方軸部に付勢するとき、スクリュの後方軸部の回転
との干渉の問題を解消でき、さらに、この場合には、特
に背圧や背圧力を検出するセンサを必要としないという
効果を併せて奏する。
【図1】本発明の趣旨を説明する概念図である。
【図2】本発明の一実施形態例を示すもので、背圧力の
伝達機構に係る射出装置の要部構成図である。
伝達機構に係る射出装置の要部構成図である。
【図3】図2に示した装置における背圧力の制御動作を
説明する制御ブロック図である。
説明する制御ブロック図である。
【図4】本発明の他の実施形態例を説明するもので、押
付け力発生手段としてロードセルとリニアアクチュエー
タを用いた射出装置の要部構成図である。
付け力発生手段としてロードセルとリニアアクチュエー
タを用いた射出装置の要部構成図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態例を説明するもの
で、図4において、射出用駆動モータユニットを1つと
した例を示す図である。
で、図4において、射出用駆動モータユニットを1つと
した例を示す図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態例を説明するもの
で、図4においてリニアアクチュエータとして圧電型を
備えた例を示す図である。
で、図4においてリニアアクチュエータとして圧電型を
備えた例を示す図である。
【図7】ロードセルを用いた従来の背圧制御機構の要部
を説明する図である。
を説明する図である。
1 加熱筒
1A 滞留空間
1B 成形材料供給口
1C ノズル部
2 スクリュ
2A スクリュ軸部
3 前プレート
4 支持板
4A 軸受支持部
5 後プレート
6 軸
6A 玉軸受
6B スラスト軸受
6C 皿ばね
7 荷重検出器
8 ねじ軸
9 ナット
10 プーリ
11 プーリ
12 ガイド
13 計量用電動サーボモータ
14 射出用電動サーボモータ
15 コイル
16 コイル軸
17 磁石
18 支持台
19 圧電型アクチュエータ
30 背圧制御部
31 背圧力設定部
32 差分演算部
33 射出用サーボモータ駆動回路
101 背圧力設定部
102 リニアアクチュエータ駆動回路
103 背圧力参照テーブル
104 背圧力設定部
105 加算部
106 サーボモータ駆動部
A 支持板に対するスクリュの相対位置設定
B 加算部
C 押付け力発生手段
F 背圧力
S スクリュ
BPS 背圧センサ
LA リニアアクチュエータ
Claims (25)
- 【請求項1】 型締装置側の一端部にノズル部を有し他
端部近傍外周部に成形材料供給口を備えた加熱筒、同加
熱筒内に回転可能且つ軸方向に進退可能に配設されたス
クリュ、同スクリュの後方軸部を回転可能に支持する軸
受部を備えた支持板、前記支持板をスクリュ軸方向に案
内するガイド部材、前記支持板をスクリュ軸方向に進退
させる第一の駆動手段及び、前記スクリュを回転させる
第二の駆動手段を備えた射出成形機の背圧制御方法にお
いて、 前記加熱筒内のノズル部とスクリュ前方端部で形成され
る溶融樹脂の滞留空間に満たされている溶融樹脂の圧力
を所望の値に制御する第一のステップと、 同第一のステップの進行中において、前記滞留空間内の
溶融樹脂圧力に起因して生ずる前記支持板と前記スクリ
ュの後方軸部とのスクリュ軸方向に関する相対変位を抑
制すべく前記スクリュの前進方向に押付け力を与える第
二のステップと、 からなることを特徴とする射出成形機の背圧制御方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記第二のステップ
が、前記前進方向への押付け力に相当する信号を生成
し、同信号を背圧力検出信号として前記第一の駆動手段
の駆動制御に用いるステップをさらに含むことを特徴と
する射出成形機の背圧制御方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、前記第一のス
テップが、前記第一の駆動手段を駆動しスクリュの軸方
向位置を変化させて前記溶融樹脂滞留空間の容積を調整
することにより、前記滞留空間内の溶融樹脂圧力を所望
の値に制御するように構成されていることを特徴とする
射出成形機の背圧制御方法。 - 【請求項4】 請求項1又は2において、前記第一のス
テップが、前記第二の駆動手段を駆動し前記滞留空間内
に供給される溶融樹脂の量を調整することにより、前記
滞留空間内の溶融樹脂圧力を所望の値に制御するように
構成されていることを特徴とする射出成形機の背圧制御
方法。 - 【請求項5】 請求項1又は2において、前記第一のス
テップが、前記成形材料供給口からの成形材料の供給量
を調整することにより、前記滞留空間内の溶融樹脂圧力
を所望の値に制御するように構成されていることを特徴
とする射出成形機の背圧制御方法。 - 【請求項6】 請求項1又は2において、前記第二のス
テップが、前記滞留空間内の溶融樹脂圧力を検出し、同
検出された圧力に対応する背圧力を求め、同求められた
背圧力に等しい押付け力を前記スクリュの後方軸部を介
して付勢するように構成されていることを特徴とする射
出成形機の背圧制御方法。 - 【請求項7】 請求項1又は2において、前記第二のス
テップが、スクリュの軸方向に関する前記支持板と前記
スクリュの後方軸部との相対位置の変化を検出し、同検
出された相対位置の変化が可及的ゼロに近づくように前
記スクリュの後方軸部を介して押付け力を付勢するよう
に構成されていることを特徴とする射出成形機の背圧制
御方法。 - 【請求項8】 請求項1又は2において、前記第二のス
テップが、前記滞留空間の溶融樹脂からスクリュに与え
られる背圧力に相当する負荷を検出し、同負荷の値が可
及的ゼロに近づくように前記スクリュの後方軸部を介し
て押付け力を付勢するように構成されていることを特徴
とする射出成形機の背圧制御方法。 - 【請求項9】 型締装置側の一端部にノズル部を有し他
端部近傍外周部に成形材料供給口を備えた加熱筒、同加
熱筒内に回転可能且つ軸方向に進退可能に配設されたス
クリュ、同スクリュの後方軸部を回転可能に支持する軸
受部を備えた支持板、前記支持板をスクリュ軸方向に案
内するガイド部材、前記支持板をスクリュ軸方向に進退
させる第一の駆動手段及び、前記スクリュを回転させる
第二の駆動手段を備えた射出成形機の背圧制御装置にお
いて、 前記加熱筒内のノズル部とスクリュ前方端部で形成され
る溶融樹脂の滞留空間に満たされている溶融樹脂の圧力
を所望の値に制御する第一の手段と、 同第一の手段による制御の進行中において、前記滞留空
間内の溶融樹脂圧力に起因して生ずる前記支持板と前記
スクリュの後方軸部とのスクリュ軸方向に関する相対変
位を抑制すべく前記スクリュの前進方向に押付け力を与
える第二の手段と、 からなることを特徴とする射出成形機の背圧制御装置。 - 【請求項10】 請求項9において、前記第二の手段
が、前記前進方向への押付け力に相当する信号を生成し
同信号を背圧力検出信号として前記第一の駆動手段に与
える手段をさらに含むことを特徴とする射出成形機の背
圧制御装置。 - 【請求項11】 請求項9又は10において、前記第二
の手段が、前記滞留空間内の溶融樹脂圧力を検出する圧
力検出器と、検出された圧力に対応する背圧力を求める
手段と、その求められた背圧力に等しい押付け力を前記
スクリュの後方軸部を介して付勢する押付け力発生手段
とから構成されていることを特徴とする射出成形機の背
圧制御装置。 - 【請求項12】 請求項9又は10において、前記第二
の手段が、スクリュの軸方向に関する前記支持板と前記
スクリュの後方軸部との相対位置の変化を検出する位置
検出器と、同検出された相対位置の変化が可及的ゼロに
近づくよう前記スクリュ後方軸部を介して押付け力を付
勢する押付け力発生手段とから構成されていることを特
徴とする射出成形機の背圧制御装置。 - 【請求項13】 請求項9又は10において、前記第二
の手段が、前記滞留空間の溶融樹脂からスクリュに与え
られる背圧力に相当する負荷を検出する負荷検出器と、
同負荷の値が可及的ゼロに近づくよう前記スクリュ後方
軸部を介して押付け力を付勢する押付け力発生手段とか
ら構成されていることを特徴とする射出成形機の背圧制
御装置。 - 【請求項14】 請求項11において、前記圧力検出器
により検出された溶融樹脂の圧力に対応する背圧力を求
める手段が、前記スクリュの断面積を演算パラメータの
1つとする背圧力演算部を備えることを特徴とする射出
成形機の背圧制御装置。 - 【請求項15】 請求項11において、前記圧力検出器
により検出された溶融樹脂の圧力に対応する背圧力を求
める手段が、予め前記滞留空間内の種々の溶融樹脂圧力
に対応する背圧力を算出して記憶させたメモリテーブル
を有し、検出された溶融樹脂の圧力に対応する背圧力を
前記メモリテーブルを参照して求めるように構成されて
いることを特徴とする射出成形機の背圧制御装置。 - 【請求項16】 請求項9又は10において、前記第一
の駆動手段が、射出用のリニアモータを備えることを特
徴とする射出成形機の背圧制御装置。 - 【請求項17】 請求項9又は10において、前記第一
の駆動手段が、射出用電動サーボモータを有し、同射出
用電動サーボモータと前記支持板との間に、前記射出用
電動サーボモータの回転を直線運動に変換する変換機構
を介在させてなることを特徴とする射出成形機の背圧制
御装置。 - 【請求項18】 請求項9又は10において、前記第二
の駆動手段が、前記支持板上に取付け固定された計量用
電動サーボモータを有し、同計量用電動サーボモータに
よりプーリを介して前記スクリュの後方軸部を回転させ
るように構成されていることを特徴とする射出成形機の
背圧制御装置。 - 【請求項19】 請求項11、12又は13において、
前記押付け力発生手段が、リニアアクチュエータを有
し、前記支持板に取付け固定された支持台上に前記リニ
アアクチュエータの固定側を取付け、その可動側の一端
部を介して前記スクリュの後方軸部を押付けるように構
成されていることを特徴とする射出成形機の背圧制御装
置。 - 【請求項20】 請求項19において、前記リニアアク
チュエータはボイスコイル型アクチュエータで構成して
なることを特徴とする射出成形機の背圧制御装置。 - 【請求項21】 請求項19において、前記リニアアク
チュエータは圧電型アクチュエータで構成してなること
を特徴とする射出成形機の背圧制御装置。 - 【請求項22】 請求項9又は10において、前記スク
リュの前進方向に押付け力を与える第二の手段が、可動
部が固定部に対し回転を許容されるタイプのリニアアク
チュエータを有し、前記支持板に取付け固定された支持
台上に前記リニアアクチュエータの固定部を搭載固定
し、前記リニアアクチュエータの可動部の一端部を介し
て前記スクリュ後方軸部に押付け力を与えるように構成
されていることを特徴とする射出成形機の背圧制御装
置。 - 【請求項23】 請求項22において、前記リニアアク
チュエータの可動部の一端部を前記スクリュの後方軸部
と一体的に結合してなるように構成されていることを特
徴とする射出成形機の背圧制御装置。 - 【請求項24】 請求項23において、前記リニアアク
チュエータは、背圧力を解除した状態で予め定められた
前記支持板に対する前記スクリュの軸方向位置を基準位
置として保持するよう自己フィードバック機能を有する
ことを特徴とする射出成形機の背圧制御装置。 - 【請求項25】 請求項24において、前記リニアアク
チュエータがその可動部を前記基準位置に保持制御して
いるとき前記リニアアクチュエータ内に生成される制御
信号の値を背圧力検出信号として前記第一の駆動手段の
制御に用いるように構成されていることを特徴とする射
出成形機の背圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002009338A JP2003211508A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 射出成形機の背圧制御方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002009338A JP2003211508A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 射出成形機の背圧制御方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003211508A true JP2003211508A (ja) | 2003-07-29 |
Family
ID=27647356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002009338A Pending JP2003211508A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 射出成形機の背圧制御方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003211508A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012173224A1 (ja) * | 2011-06-16 | 2012-12-20 | 富士フイルム株式会社 | 射出成形方法 |
KR101366409B1 (ko) | 2012-03-01 | 2014-02-24 | 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 | 사출성형기 |
-
2002
- 2002-01-18 JP JP2002009338A patent/JP2003211508A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012173224A1 (ja) * | 2011-06-16 | 2012-12-20 | 富士フイルム株式会社 | 射出成形方法 |
JP2013018283A (ja) * | 2011-06-16 | 2013-01-31 | Fujifilm Corp | 射出成形方法 |
KR101366409B1 (ko) | 2012-03-01 | 2014-02-24 | 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 | 사출성형기 |
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