JP2003208220A - 設備の劣化診断方法と劣化診断装置 - Google Patents

設備の劣化診断方法と劣化診断装置

Info

Publication number
JP2003208220A
JP2003208220A JP2002004028A JP2002004028A JP2003208220A JP 2003208220 A JP2003208220 A JP 2003208220A JP 2002004028 A JP2002004028 A JP 2002004028A JP 2002004028 A JP2002004028 A JP 2002004028A JP 2003208220 A JP2003208220 A JP 2003208220A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
data
facility
equipment
deterioration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002004028A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Itagaki
正人 板垣
Kenji Nakagawa
憲治 仲川
Jiro Ebara
二郎 江原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Industries Co Ltd filed Critical Hitachi Industries Co Ltd
Priority to JP2002004028A priority Critical patent/JP2003208220A/ja
Publication of JP2003208220A publication Critical patent/JP2003208220A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】運転状態によっては測定データが大きく変動す
る設備であっても、適正な劣化診断を行うことができる
設備の劣化診断方法と劣化診断装置を提供することであ
る。 【解決手段】設備に設置した測定器で設備の動作状態を
定期的に測定し、その測定データを演算処理手段で収集
し、収集した測定データで該設備における劣化を診断す
る方法であり、演算処理手段は測定データの収集にあた
り、設備の運転状態によっては測定データが大きく変動
する測定項目については設備の運転状態を判断して運転
状態毎に測定データを区別して測定の時刻データととも
に収録し、測定項目毎に収録した一定期間分の測定デー
タについて各運転状態における最大値と最小値と平均値
の少なくとも一種を算出し、算出した最大値、最小値、
平均値の少なくとも一種をそれらに対応させて既に設定
されている診断レベル値と比較して、設備における劣化
を診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、設備に設置した測
定器で設備の動作状態を定期的に測定し、その測定デー
タを演算処理手段で収集し、収集した測定データで該設
備における劣化を診断する設備の劣化診断方法と劣化診
断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の設備の劣化診断においては、通
常、その管理対象設備の性能を表わす代表的測定データ
を複数個連続測定し、その個々の値のいづれかが予め定
めておいた基準値(診断レベル値)に到達したら、劣化
状態になったと判断し、その旨を警告するようにしてい
る。
【0003】設備の管理者はこの警告に基づいて、設備
の性能チェック,部品修理,部品交換等のメンテナンス
作業を実施する。
【0004】設備として空気圧縮機を例にとって、説明
する。
【0005】空気圧縮機(圧縮機と略記)は工場用空気
源などとして使用されており、空気タンク(レシーバタ
ンク)に高圧空気を供給しているが、使用量の変動によ
り高圧空気の吐出を停止することがある。
【0006】この場合、入口部を閉じて空気吸込みを遮
蔽しており、ロータは復帰に備えてほぼ大気圧以下の圧
力状態で回転しており、圧縮機では、高圧空気を吐出し
ている全負荷運転(ロード運転)と、吐出してない非全
負荷運転(アンロード運転)とが存在し、分単位でそれ
らの運転状態が切り替っている。
【0007】運転状態の切り替りを吐出圧力で表すと、
概ね図5に示す通りであり、実線で示す曲線13は圧縮
機出口圧力、破線で示す曲線14はレシーバタンクの圧
力である。
【0008】起動すると数分間で昇圧され、例えば、設
定圧力の0.69(MPa)になり、レシーバタンクに高圧空
気が供給され、空気の消費量と供給量が等しければ、全
負荷運転状態(ロード運転)が続く。
【0009】消費空気量が減少すると、レシーバタンク
圧力14は高くなり、上限圧力0.71(MPa)に到達する
と、圧力スイッチにより圧縮機入口アンロード弁が作動
して、圧縮機の空気入口部を密閉状態にする。これによ
り、入口圧力は大気圧より低く負圧になり、さらに圧縮
機出口とレシーバタンク間にある逆止弁は高圧空気の逆
流を阻止し、アンロード弁に連動している放気弁は圧縮
機出口側空気を大気に放出する。これにより、圧縮機出
口圧力13は、急激に低圧力になり、0.03(MPa)程度と
なる。つまり、圧縮機の負荷は低減され、圧縮機のロー
タは回転しているが真空に近い状態になり、圧縮機を駆
動している電動機の電力値が下った省電力のアンロード
運転となる。
【0010】レシーバタンク内の高圧空気が消費され、
レシーバタンク圧力14が下がり、下限圧力0.61(MP
a)に到達すると、圧縮機のアンロード弁が元にもどり
入口部が全開となり、ロード運転となる。
【0011】このように、圧縮機は分単位で頻繁にロー
ド運転とアンロード運転が繰り返されている。
【0012】また、このような設備でも負荷割合に影響
されない監視(測定)項目もあり、この項目は運転状態
の区別無しで監視測定される。
【0013】設備保全のための劣化診断では診断レベル
値として上限値あるいは下限値を設定し、それらの値に
達したら警報を出す方法をとっており、診断レベル値と
して通常は細かく区分せず全体の最大値であるロード運
転の上限値のみを採用している。
【0014】なお、このような技術を示すものとして、
特開平11−3113号公報がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】通常の設備において
は、全負荷運転(圧縮機でいうロード運転)と非全負荷
運転(圧縮機でいうアンロード運転)が存在し、かつ時
間的に測定データは変動する場合がほとんどである。特
に、圧縮機においては、分単位で全負荷運転と非全負荷
運転が頻繁に発生する。
【0016】監視のためのデータ測定は多数の測定項目
があるから個々の測定項目についてその運転状態に合わ
せて測定を行うことは大変であり、通常、サンプリング
周期を決めておいて、多数の測定項目に対し、定期的に
順次測定していく。このような場合、測定データは如何
なる運転状態のものか判別できない。そして、図5でも
分かるように、時刻によっては大幅に異なる。
【0017】従って、ロード運転からアンロード運転に
切り替る直前に圧縮機出口圧力が診断レベル値を超える
ものであっても、測定データがサンプリングの都合から
たまたま診断レベル値を下回っていれば、警報は発せら
れない。
【0018】また、劣化診断の診断レベルは1段階とし
ており、この値に達したら警報を発するが、その時、設
備の管理者は圧縮機を停止させしてしまう可能性が高
い。空気源は工場の生産活動にとって必要不可欠の設備
であり、このような停止が突発的に発生すると、生産停
止となりその損失は大きい。
【0019】それゆえ本発明の目的は、運転状態によっ
ては測定データが大きく変動する設備であっても、適正
な劣化診断を行うことができる設備の劣化診断方法と劣
化診断装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明方法の特徴とするところは、設備に設置した測定器で
設備の動作状態を定期的に測定し、その測定データを演
算処理手段で収集し、収集した測定データで該設備にお
ける劣化を診断する設備の劣化診断方法において、演算
処理手段は測定データの収集にあたり、設備の運転状態
によっては測定データが大きく変動する測定項目につい
ては該設備の運転状態を判断して運転状態毎に測定デー
タを区別して測定の時刻データとともに収録し、測定項
目毎に収録した一定期間分の測定データについて各運転
状態における最大値と最小値と平均値の少なくとも一種
を算出し、算出した最大値、最小値、平均値の少なくと
も一種をそれらに対応させて既に設定されている診断レ
ベル値と比較して、該設備における劣化を診断すること
にある。
【0021】また、上記目的を達成する本発明装置の特
徴とするところは、設備に設置した測定器で設備の動作
状態を定期的に測定し、その測定データを演算処理手段
で収集し、収集した測定データで該設備における劣化を
診断する設備の劣化診断装置において、設備の運転状態
によっては測定データが大きく変動する測定項目につい
ては該設備の運転状態を判断する運転状態判定手段と、
該運転状態判定手段で判断された運転状態毎に測定デー
タを区別して測定の時刻データとともに収録し、測定項
目毎に収録した一定期間分の測定データについて各運転
状態における最大値と最小値と平均値の少なくとも一種
を算出するデータ演算処理手段と、該データ演算処理手
段で算出した最大値、最小値、平均値の少なくとも一種
に対応する診断レベル値を設定格納している診断レベル
値データベースと、該データ演算処理手段で算出した最
大値、最小値、平均値の少なくとも一種をそれらに対応
させて該診断レベル値データベースに設定格納されてい
る診断レベル値と比較して該設備における劣化を診断す
る運転状態対応診断手段、を有することにある。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図に
従って説明する。
【0023】図1において、設備運転施設1には、例え
ば圧縮機のような管理対象設備1aがあり、その運転状
態をデータ測定手段1bで測定している。設備用集中制
御手段(コンピュータ)1cは内蔵している通信プロト
コルによりデータ測定手段1bに対し予め決めてある測
定のサンプリング周期でオンラインによりリアルタイム
で測定データを伝送させている。
【0024】紙面の簡略化のために管理対象設備1aや
データ測定手段1bは1個ずつ記載しているが、実際に
は管理対象設備1aは複数個存在し、データ測定手段1
bは個々の管理対象設備1aについて複数個存在する。
【0025】従って、設備用集中制御手段1cでは、デ
ータ測定手段1bで測定した性能に関する各測定データ
に管理対象設備1aのコード,測定項目のコード,ロー
ド運転あるいはアンロード運転など運転状態を表わすコ
ードを付加する。測定のサンプリング周期は決められて
おり、一定期間(例えば、1日間)に多数回測定される
ので、設備用集中制御手段1cでは、測定データにさら
に測定の日時の関するデータと何番目のサンプリングに
当たる測定データであるか順序に関するデータを付加し
て内蔵している通信プロトコルにより通信インターフェ
ース1dと通信手段3を介して、遠隔にある中央管理施
設2の中央管理装置(コンピュータ)4に送る。
【0026】以下、個々の測定データとこれに対応して
付加されるコードやデータの一連のものを送信データと
呼ぶ。
【0027】中央管理施設2では通信インターフェース
2aを介して設備用集中制御手段1cから送信されてく
る送信データを中央管理装置4において内蔵している通
信プロトコルに従って収集(データの取り込み)し、次
のように処理する。
【0028】中央管理装置4には、個々の送信データか
ら管理対象設備1aのコード,測定項目のコードおよび
運転状態を表わすコードを読んで管理対象設備1a毎の
運転状態を判定する運転状態判定手段4aと、各管理対
象設備1aの各測定項目について運転状態判定手段4a
で判定した運転状態毎に区別して各測定データに測定の
日時の関するデータと何番目のサンプリングに当たる測
定データであるか順序に関するデータとを付加して収録
するデータ演算処理手段4bを備えている。
【0029】このデータ演算処理手段4bでは、負荷割
合運転にあまり影響を受けない測定データも測定項目毎
に収録し、一定期間、例えば1日分の測定データの収録
をする。更に測定項目毎に各運転状態について1日分
(一定期間)の測定データが溜まったところで各運転状
態毎に区別して測定データの最大値、最小値、平均値を
算出して収録することも行う。
【0030】最大値の算出では、コードで指定できる特
定の測定項目について1日分(一定期間)の全測定デー
タについてサンプリング順番に沿って2個の測定データ
を順次読み出して大きい方を選択することを繰り返し、
最後に残るものを最大値とする。最小値の算出では、逆
に小さいほうを選択することで実行する。平均値は、コ
ードで指定できる特定の測定項目について1日分(一定
期間)の全測定データを加算しそのサンプリング数で除
すことで得ることができる。
【0031】中央管理装置4は、収録した各測定データ
の各運転状態について最大値,最小値,平均値と診断レ
ベル値データベース4eに予め設定してある診断レベル
値とを比較する運転状態対応診断手段4cと、この診断
結果に基づいて警告提示する診断結果表示手段4dとを
備えている。
【0032】診断結果表示手段4dにおける警告提示
は、画面点滅,音声等であり、この提示内容の一部は、
前述の通信インターフェース1d及び2aを介して、通
信手段3により設備運転施設1の設備用集中制御手段1
cの表示画面に送信する。
【0033】図1では中央管理装置4の構成を図2に示
す劣化診断のフローに合わせてデータ処理の流れを中心
とした機能で示しているが、実際には運転状態判定手段
4a,データ演算処理手段4b,運転状態対応診断手段
4c,診断結果表示手段4d,診断レベル値データベー
ス4eおよび図2のフローを実行するプログラムを格納
している図示していないROMや収集した測定データや
演算結果などを収録する図示していないRAMなどがバ
スに繋がっていて通信インターフェース2aで外部と連
動する。運転状態判定手段4a,データ演算処理手段4
bおよび運転状態対応診断手段4cはその機能を上記R
OMにプログラムとして持たせ、演算処理は中央処理手
段(CPU)で実行するようにしても良い。
【0034】次に、図1の設備1aを圧縮機と仮定し
て、中央管理装置4における設備の劣化診断方法につい
て,図2に従って説明する。
【0035】中央管理装置4は、ステップ(以下Sと略
す。)11で通信インターフェース2aを介して送信デ
ータを取り込むと、運転状態判定手段4aに送る。運転
状態判定手段4aは、運転状態を表わすコードを読んで
S12で運転状態の区別が不必要な測定データをより分
けデータ演算処理手段4bに送って収録させる。運転状
態を表わすコードとしてロード運転あるいはアンロード
運転のコードがあれば、測定データをS13にて全負荷
運転(ロード運転)状態と非全負荷運転(アンロード運
転)状態とに分類し、データ演算処理手段4bに送って
収録させる。
【0036】ここで、全負荷運転、非全負荷運転および
区別しない運転の各状態における、監視測定項目の具体
例を述べる。
【0037】スクリュー圧縮機の測定データにおいて、
モータ電流値や吐出圧力などは、ロード状態とアンロー
ド状態で大幅に変化するので、測定データは区別して演
算処理される。しかし、圧縮機に供給される潤滑油の給
油圧力や温度などは、ロード状態とアンロード状態で変
化しないので、測定データは区別されずに演算処理され
る。
【0038】データ演算処理手段4bでは、S14にて
運転状態の3分類に応じて個々に区別して収録してお
り、1日分における測定データが溜まったところで、前
述の方法で最大値(Xa)、最小値(Xi)および平均
値(Xm)を算出し、収録するとともに運転状態対応診
断手段4cに送る。
【0039】運転状態対応診断手段4cでは、順次、S
15で予告値に対する診断1、S17で警報値に対する
診断2、S19で故障値に対する診断3を行なう。
【0040】これらの診断レベル値である予告値,警報
値および故障値は、設備の機種に対応し、さらに運転状
態を考慮して、前述の診断レベル値データベース4eに
予め設定(格納)されている。
【0041】この3段階の劣化診断方法を詳細に説明す
る。
【0042】1日毎の測定データのトレンドの一例は、
図3の通りである。
【0043】図3は、次の手順で求められる。監視対象
である設備の測定項目毎の測定データは、一定時間間隔
(サンプリング周期)毎に運転状態を示すコードを付け
て収集される。従って、ロード運転とアンロード運転を
区別して、1日分の測定データが収録されている。これ
ら全データから平均値(Xm)が算出され、個々の数値
の大小比較から各最大値(Xa)と最小値(Xi)が算
出される。1日経過すると、ある監視項目に対して、ロ
ード状態とアンロード状態での平均値、最大値及び最小
値の合計6個の演算値か、区別なし状態での平均値、最
大値及び最小値の合計3個の演算値、のいずれかが求ま
る。
【0044】これらの演算値の推移の一例を表したの
が、図3であり、横軸が日にち、縦軸が測定値となる、
ロード運転とアンロード運転の各最大値(Xa)、最小
値(Xi)および平均値(Xm)の合計6本の折れ線グ
ラフである。しかし、ここでは上限値で判定する場合の
3本を示した。
【0045】なお、送信データには測定した日時のコー
ドを付けてあるから、演算や表示のための期間や月日の
指定は容易である。
【0046】次に、3段階の劣化診断を図4に従って説
明する。
【0047】図2におけるS15の第1段階の診断1
は、図3のトレンドの変化割合から判断する。
【0048】図4に示すように、直前長期間(Yb日間
で、一例として数十日間)の平均値(Xm)の平均(X
db)に対する、直前短期間(Ya日間で、一例として
数日間)の平均値(Xm)の平均(Xda)の変化量
(Xda−Xdb)の割合値Xdd(%)を求め、この
割合値Xdd(%)と、図4に示した予告値の診断レベ
ル値A0(%)とを、比較判定する。
【0049】この場合、 (1a)Xdd<A0であればYES(図4ではOK)
で、S17に進む、 (1b)Xdd≧A0であればNOで、S16に進み、ア
ラーム 表示(警報)することになる。
【0050】ここで測定データの平均値(Xm)を用い
た理由は、時間的変動の多い設備においては最大値(X
a)や最小値(Xi)は外乱の影響を受け易いが、平均
値(Xm)は外乱の影響が最も少なく、かつ日々の状態
量を表わしているからである。
【0051】ここで、診断1はYb日間の測定データが
蓄積されてから実行できるので、それ以前では次のステ
ップであるS17に飛ぶようにしておく。なお、Yb日
間が数十日であれば、新規導入の設備では正常運転開始
後のこの期間中に故障に至ることは、実際上ほとんど無
いので、事実上問題は無い。
【0052】S17の第2段階の診断2では、図3のト
レンドの最大値(Xa)から判断する。この最大値(X
a)と、図4に示した警報値の診断レベル値B0とを比
較し判定する。この場合、 (2a)Xa<B0であればYES(図4ではOK)で、
S19に進む、 (2b)Xa≧B0であればNOで、S18に進み、アラ
ーム 表示(警報)する。
【0053】この診断レベル値B0は、後述の故障値の
診断レベル値C0より、若干低めに設定(故障値レベル
より緩い基準で設定)してある。その理由は、故障値の
診断レベル値C0は設備を停止させる値であるが、診断
レベル値B0は停止する直前の劣化状態の予兆を捉え、
警告提示することを目的にしているためである。
【0054】S19の第3段階の診断3は、図3のトレ
ンドの最大値(Xa)から判断する。この最大値(X
a)と、図4に示した故障値の診断レベル値C0とを比
較し、判定する。この場合、 (3a)Xa<C0であればYES(図4ではOK)で、
S23に進む、 (3b)Xa≧C0であればNOで、S20に進み、ア
ラーム 表示(警報)する。
【0055】この診断レベル値C0は、設備を停止させ
限界値であり、設備にとっては最悪の状態になっている
ことを想定したものである。
【0056】なお、警報値および故障値の診断レベル値
B0、C0が測定項目によっては、下限値である場合は
測定データのトレンドは図6に示す通りであり、上記診
断2および3においては、最大値(Xa)の変わりに最
小値(Xi)を用い、図4に示した判定式は逆になる。
【0057】図1の診断結果表示手段4dは、上述した
ように各診断段階に対応して、図2のS16、S18あ
るいはS20で各故障値レベルのアラーム表示をし、画
面表示に加えて警告音や音声等を伴って提示する。さら
に、S21でアラーム表示に対応した原因推定および対
策決定を行ない、S22でメンテナンス実行内容を表示
提案する。
【0058】最後に、S23で処理停止の是非を判断
し、通常は最初のS11に戻り、上述の手順を繰り返し
続行する。
【0059】以上説明したこれら3段階の劣化診断の
内、測定項目の重要度や稼動状況を考慮して、各運転状
態における最大値と最小値と平均値の少なくとも一種を
算出し、S17での診断2の警報値レベルの劣化診断ス
テップを省略するなど、適宜に診断を省いてもよい。
【0060】以上説明したように本実施形態によれば、
3段階の診断レベル値で測定データを監視しているの
で、圧縮機が故障停止する以前に、その劣化状態の予兆
を捉える事ができ、しかも測定データをロード状態とア
ンロード状態に区別して評価しているので、劣化現象の
原因と該当部品を設備を止める事なく的確に判断する事
ができる。
【0061】さらに、その劣化状況に関連するメンテナ
ンスを生産の影響しない時期に計画的に止めて行うこと
ができる。
【0062】上記実施形態では、中央管理装置4を設備
運転施設1から離れた場所に設置している例であるが、
中央管理装置4を設備運転施設1に設置してもよく、そ
の場合は設備用集中制御手段1cと中央管理装置4が持
つ機能を1個の演算処理手段に合体せしめるようにして
も良い。
【0063】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、運転
状態によっては測定データが大きく変動する設備であっ
ても、適正な劣化診断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である設備の劣化診断装置
を示すブロック図である。
【図2】図1に示した設備の劣化診断装置における劣化
診断のフローチャートである。
【図3】設備における一測定データのトレンドグラフで
ある。
【図4】図1に示した設備の劣化診断装置における劣化
診断の3段階判定を説明する図である。
【図5】圧縮機の代表的な運転パターンを示す図であ
る。
【図6】設備における他の測定データのトレンドグラフ
である。
【符号の説明】
1…設備運転施設 1a…設備 1b…データ測定手段 1c…設備用集中制御手段 1d、2a…通信インターフェース 2…中央管理施設 3…通信手段 4…中央管理装置 4a…運転状態判定手段 4b…データ演算処理手段 4c…運転状態対応診断手段 4d…診断結果表示手段 4e…診断レベル値データベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江原 二郎 東京都足立区中川四丁目13番17号 株式会 社日立インダストリイズ内 Fターム(参考) 3H045 FA03 FA17 FA23 FA25 5H223 DD09 EE06 FF06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設備に設置した測定器で設備の動作状態を
    定期的に測定し、その測定データを演算処理手段で収集
    し、収集した測定データで該設備における劣化を診断す
    る設備の劣化診断方法において、 演算処理手段は測定データの収集にあたり、設備の運転
    状態によっては測定データが大きく変動する測定項目に
    ついては該設備の運転状態を判断して運転状態毎に測定
    データを区別して測定の時刻データとともに収録し、測
    定項目毎に収録した一定期間分の測定データについて各
    運転状態における最大値と最小値と平均値の少なくとも
    一種を算出し、算出した最大値、最小値、平均値の少な
    くとも一種をそれらに対応させて既に設定されている診
    断レベル値と比較して、該設備における劣化を診断する
    ことを特徴とする設備の劣化診断方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の設備の劣化診断方法にお
    いて、 既に設定されている診断レベル値は、設備を停止させる
    ための限界を示す故障値レベル、設備を停止させるため
    の限界に近いことを示す該故障値レベルより緩い基準で
    ある警報値レベル、および、測定データの変化割合から
    運転状態が異常であることを示す変化割合の予告値レベ
    ル、の3種であることを特徴とする設備の劣化診断方
    法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の設備の劣化診断方法にお
    いて、 絶対値の故障値レベルと警報値レベルに対する測定デー
    タは最大値か最小値のいずれかを用い、変化割合の予告
    値レベルに対する測定データは平均値を用いることを特
    徴とする設備の劣化診断方法。
  4. 【請求項4】設備に設置した測定器で設備の動作状態を
    定期的に測定し、その測定データを演算処理手段で収集
    し、収集した測定データで該設備における劣化を診断す
    る設備の劣化診断装置において、 設備の運転状態によっては測定データが大きく変動する
    測定項目については該設備の運転状態を判断する運転状
    態判定手段と、 該運転状態判定手段で判断された運転状態毎に測定デー
    タを区別して測定の時刻データとともに収録し、測定項
    目毎に収録した一定期間分の測定データについて各運転
    状態における最大値と最小値と平均値の少なくとも一種
    を算出するデータ演算処理手段と、 該データ演算処理手段で算出した最大値、最小値、平均
    値の少なくとも一種に対応する診断レベル値を設定格納
    している診断レベル値データベースと、 該データ演算処理手段で算出した最大値、最小値、平均
    値の少なくとも一種をそれらに対応させて該診断レベル
    値データベースに設定格納されている診断レベル値と比
    較して該設備における劣化を診断する運転状態対応診断
    手段、 を有することを特徴とする設備の劣化診断装置。
JP2002004028A 2002-01-11 2002-01-11 設備の劣化診断方法と劣化診断装置 Pending JP2003208220A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002004028A JP2003208220A (ja) 2002-01-11 2002-01-11 設備の劣化診断方法と劣化診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002004028A JP2003208220A (ja) 2002-01-11 2002-01-11 設備の劣化診断方法と劣化診断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003208220A true JP2003208220A (ja) 2003-07-25

Family

ID=27643466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002004028A Pending JP2003208220A (ja) 2002-01-11 2002-01-11 設備の劣化診断方法と劣化診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003208220A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006125275A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 流体機械の性能診断装置及びシステム
CN102400902A (zh) * 2010-09-15 2012-04-04 中国石油天然气股份有限公司 往复式压缩机性能状态可靠性评价方法
WO2013124961A1 (ja) * 2012-02-20 2013-08-29 株式会社日立産機システム 空気圧縮機の監視システム
JP2021002398A (ja) * 2015-07-31 2021-01-07 ファナック株式会社 故障予知装置、故障予知システム及び故障予知方法
US11275345B2 (en) 2015-07-31 2022-03-15 Fanuc Corporation Machine learning Method and machine learning device for learning fault conditions, and fault prediction device and fault prediction system including the machine learning device

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006125275A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 流体機械の性能診断装置及びシステム
JP4625306B2 (ja) * 2004-10-28 2011-02-02 三菱重工業株式会社 流体機械の性能診断装置及びシステム
CN102400902A (zh) * 2010-09-15 2012-04-04 中国石油天然气股份有限公司 往复式压缩机性能状态可靠性评价方法
WO2013124961A1 (ja) * 2012-02-20 2013-08-29 株式会社日立産機システム 空気圧縮機の監視システム
CN104160152A (zh) * 2012-02-20 2014-11-19 株式会社日立产机系统 空气压缩机的监视系统
JP2021002398A (ja) * 2015-07-31 2021-01-07 ファナック株式会社 故障予知装置、故障予知システム及び故障予知方法
US11275345B2 (en) 2015-07-31 2022-03-15 Fanuc Corporation Machine learning Method and machine learning device for learning fault conditions, and fault prediction device and fault prediction system including the machine learning device
JP7104121B2 (ja) 2015-07-31 2022-07-20 ファナック株式会社 故障予知装置、故障予知システム及び故障予知方法
JP2022125288A (ja) * 2015-07-31 2022-08-26 ファナック株式会社 異常予知装置、異常予知システム、異常予知方法及び異常予知プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5129725B2 (ja) 装置異常診断方法及びシステム
JP6469980B2 (ja) 故障診断システム及び故障診断方法
JP3870814B2 (ja) 圧縮エア監視システム
US20090120111A1 (en) Remote Diagnostics and Prognostics for Refrigerant Systems
EP3944043B1 (en) Maintenance work assistance device
KR20050026020A (ko) 모니터링 방법과, 컴퓨터 프로그램 제품과, 데이터 저장매체 및 장치
CN111706499B (zh) 一种真空泵的预测维护系统及方法及真空泵自动采购系统
JP2012242982A (ja) プラントの機器維持管理システム
JP2004240642A (ja) プラント機器の保守支援装置
KR101578827B1 (ko) 복수 공기압축기의 에너지효율 최적화 운전방법
JP2003208220A (ja) 設備の劣化診断方法と劣化診断装置
JP2001125626A (ja) プラント機器管理装置
JP3976320B2 (ja) 空調機の故障診断装置
JP2004227357A (ja) 設備の劣化診断方法と劣化診断装置
CN115183389A (zh) 一种基于空调机房全生命周期的智能诊断方法
JP2003228413A (ja) 設備の劣化診断方法およびその装置
JP2005309724A (ja) 異常診断システム及び異常診断方法
JP5831197B2 (ja) 評価装置、評価方法および評価プログラム
JP2006509950A (ja) 往復圧縮機を監視する方法及びシステム
US20080167745A1 (en) Method And Device For The Diagnosis Of Technical Devices Disposed Within An Industrial Installation
TW202113230A (zh) 資訊處理系統、資訊處理方法及程式
JP7489615B2 (ja) 診断システム、診断方法及びプログラム
CN110701727B (zh) 用于检测hvac系统中故障的方法和系统以及存储器
US8818765B2 (en) System and method to monitor compressor rack operation
JP3113382B2 (ja) 故障監視装置及びファジイ推論による故障監視方法