JP2003207407A - 圧力センサパッケージ及びその製造方法 - Google Patents
圧力センサパッケージ及びその製造方法Info
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Abstract
にする圧力センサパッケージ及びその製造方法を提供す
ること。 【解決手段】圧力センサパッケージ100は、第1電極
110を有するパッケージ本体102と、第2電極11
2を有するダイアフラム104と、これらの間に設けら
れたセラミックス製のスペーサ108とを有している。
スペーサ108は、ダイアフラム104と一体に形成さ
れている。スペーサ108とパッケージ本体102と
は、Ag−Cu共晶合金である接合部材106により接
合されている。ダイアフラム104と接合部材106と
が直接接触しないため、接合部材106に応力集中が生
じにくくなり、ヒステリシスを低減することができる。
Description
容量の変化を利用して圧力を検出する圧力センサパッケ
ージ、及びその製造方法に関する。
を利用して圧力を検出するタイプの圧力センサパッケー
ジが知られている。図5(A)に、従来の圧力センサパ
ッケージの基本構成を示す。この圧力センサパッケージ
500は、セラミックス製のパッケージ本体502と、
このパッケージ本体502に対向配置されたセラミック
ス製のダイアフラム504とを備えて構成されている。
パッケージ本体502及びダイアフラム504の互いに
対向する面には、それぞれ電極510,512が形成さ
れている。パッケージ本体502には、これら電極51
0,512に接続されたICチップ514が取り付けら
れている。
ンスを設けるため、パッケージ本体502とダイアフラ
ム504との間には、リング形状のセラミックス製スペ
ーサ508が設けられている。このスペーサ508は、
パッケージ本体502と一体形成されている。スペーサ
508とダイアフラム504との間には、Ag−Cu共
晶合金からなる接合部材506が設けられている。パッ
ケージ本体502、ダイアフラム504、接合部材50
6及びスペーサ508によって囲まれた空間は、密閉空
間となる。外界の圧力Pの変化によりダイアフラム50
4が変形すると、対向する電極510,512間の容量
が変化し、この容量の変化がICチップ514により検
出される。
504の変形の際、図5(B)に示したように、ダイア
フラム504に接している接合部材506には、特にリ
ング形状の内側部分に応力集中が生じる。このような応
力集中によって接合部材506に塑性変形が生じると、
圧力検出にヒステリシスが発生する。従来は、圧力セン
サパッケージの検出精度が比較的低かったため、この程
度のヒステリシスは問題にならなかったが、検出精度の
更なる向上が要求される近年においては、ヒステリシス
の低減が急務となっている。
検出精度の向上を可能にする圧力センサパッケージ及び
その製造方法を提供することを目的とする。
に、本発明の圧力センサパッケージは、表面に第1電極
を有するセラミックス製パッケージ本体と、上記第1電
極に対向する第2電極を有し、上記パッケージ本体に対
して配置されるセラミックス製ダイアフラムと、上記パ
ッケージ本体と上記ダイアフラムとの間に介在して上記
第1電極と上記第2電極との間の間隔を規定するセラミ
ックス製スペーサと、上記第1電極と上記第2電極との
間の静電容量の変化に基づいて上記ダイアフラムに加わ
る圧力を検出するための半導体チップとを有する。
体とセラミックス製ダイアフラムとの間に塑性変形しに
くいセラミックス製スペーサを介在させることにより、
応力集中を回避でき、センサのヒステリシス特性を低減
することができる。
リング形状であることが好ましい。
本体と上記スペーサとを接合する接合部材を有してもよ
く、この場合、上記接合部材がAg(銀)とCu(銅)
とを有する合金であることが好ましい。
を接合部材により接合する構成としても、応力集中を回
避でき、センサのヒステリシス特性を低減することがで
きる。
ジの製造方法は、表面に第1電極を有するセラミックス
製パッケージ本体を形成する工程と、表面に第2電極を
有するセラミックス製ダイアフラムを形成する工程と、
上記パッケージ本体と上記ダイアフラムとの間に介在し
て上記第1電極と上記第2電極との間の間隔を規定する
セラミックス製スペーサを形成する工程と、上記ダイア
フラムの上記第2電極を有する面側に上記スペーサを配
置して焼成して上記ダイアフラムと上記スペーサとを一
体化する工程と、上記第1電極と上記第2電極とが所定
の間隔で対向するように上記パッケージ本体の上記第1
電極を有する面側に上記スペーサを接合部材を介して接
合する工程とを有する。
ジの製造方法は、表面に第1電極を有するセラミックス
製パッケージ本体を形成する工程と、表面に第2電極を
有するセラミックス製ダイアフラムを形成する工程と、
上記パッケージ本体と上記ダイアフラムとの間に介在し
て上記第1電極と上記第2電極との間の間隔を規定する
セラミックス製スペーサを形成する工程と、上記第1電
極と上記第2電極とが所定の間隔で対向するように上記
パッケージ本体と上記スペーサと上記ダイアフラムとを
重ね合わせる工程と、上記パッケージ本体と上記スペー
サと上記ダイアフラムとを焼成してそれらを一体化する
工程とを有する。
て本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実
施の形態に係る圧力センサパッケージの構造を示す断面
図である。この圧力センサパッケージ100は、セラミ
ックス製のパッケージ本体102と、このパッケージ本
体102に対向配置された薄い円板形状のダイアフラム
104とを備えている。パッケージ本体102及びダイ
アフラム104の互いに対向する面には、それぞれ第1
電極110及び第2電極112が形成されている。パッ
ケージ本体102には、これら電極110,112に接
続されたICチップ114が取り付けられている。
4との間には、これらの間隔を規定するためのリング形
状のスペーサ108が設けられている。このスペーサ1
08は、セラミックス製であり、ダイアフラム104の
第2電極112側の面に一体形成されている。スペーサ
108とパッケージ本体102との間には、Ag−Cu
の共晶合金からなる接合部材106が設けられている。
パッケージ本体102、ダイアフラム104、接合部材
106及びスペーサ108により囲まれた空間は、密閉
空間となる。接合部材106は、密閉空間をシールする
という機能も有している。
ックス基板120を重ね合わせたものであり、各セラミ
ックス基板120には、例えばW(タングステン)より
なる導体パターン122が形成されている。各導体パタ
ーン122は、各セラミックス基板120を貫通するス
ルーホールを介して互いに接続されている。ICチップ
114は、各セラミックス基板120の導体パターン1
22を介して電極110,112に接続されている。
より、ガラスエポキシ樹脂よりなる実装基板118に取
り付けられている。又、パッケージ本体102の周囲
は、シリコン樹脂等からなる保護樹脂124によって覆
われている。
4が変形すると、対向する電極110,112の間隔が
変化し、これにより電極110,112間の容量が変化
し、この容量変化がICチップ114により検出され
る。本実施の形態において、ダイアフラム104と接合
部材106との間にスペーサ108を介在させる構成と
したのは、ダイアフラム104が変形した際の接合部材
106における応力集中を回避して、その塑性変形を抑
制するためである。尚、スペーサ108はセラミックス
製であるため、極めて塑性変形しにくいものである。
ージ100の製造方法を説明するための図である。本実
施の形態では、まず、薄い円板状に形成したセラミック
ス材料の表面に導電性ペーストを印刷し、焼成すること
により、図2(A)に示したように、第2電極112を
有するダイアフラム104を形成する。又、セラミック
ス材料をリング形状に成形して焼成することにより、ス
ペーサ108を形成する。このスペーサ108を、ダイ
アフラム104の第2電極112側の面に重ね合わせ、
それぞれの形成時の焼成温度よりも高温で焼成して一体
化させる。
ス材料の表面にそれぞれ導電性ペーストを印刷し、焼成
することにより、導体パターン(図2では省略)を有す
る複数のセラミックス基板120を形成する。これらセ
ラミックス基板120を重ね合わせ、各セラミックス基
板120の形成時の焼成温度よりも高い温度で焼成して
一体化させる。これにより、図2(B)に示したよう
に、第1電極110を有するパッケージ本体102を形
成する。
アフラム104と一体化したスペーサ108を、Ag−
Cu共晶合金よりなる接合部材106を介して、パッケ
ージ本体102の第1電極110側の面に重ね合わせ
る。接合は、接合部材106が流動性を持つ程度に加熱
した状態で行う。これにより、パッケージ本体102,
ダイアフラム104、接合部材106及びスペーサ10
8が一体になる。そののち、図1に示したように、パッ
ケージ本体102にICチップ114を装着し、ICチ
ップ114への配線処理等を施す。更に、はんだ116
を用いて実装基板118に実装し、パッケージ本体10
2の周囲を保護樹脂124によって覆う。これにより、
図1に示した圧力センサパッケージ100が得られる。
ダイアフラム104と接合部材106とを接触させず、
セラミックス製のスペーサ108を間に介在させている
ため、ダイアフラム104が変形した際、接合部材10
6において応力集中が生じにくくなる。従って、接合部
材106の塑性変形(残留応力)に起因するヒステリシ
スを低減することができる。これにより、圧力センサパ
ッケージ100の検出感度の向上が可能になる。
例を示すと、外界の圧力1000KPaをダイアフラム
にかけた場合、検出されるヒステリシスは0.05%で
ある。一方、従来のようにダイアフラムと接合部材とを
接触させた圧力センサパッケージにおいては、0.08
%のヒステリシスが検出される。すなわち、本実施の形
態によれば、ヒステリシスを約40%に抑制できる。
圧力センサパッケージ300の構造を示す断面図であ
る。本実施の形態に係る圧力センサパッケージ300
は、Ag−Cu共晶合金よりなる接合部材を用いずに、
パッケージ本体102、スペーサ306及びダイアフラ
ム104を一体として焼成することにより形成されてい
る。尚、第1の実施の形態(図1)に係る圧力センサパ
ッケージ100の構成要素と同一の構成要素には同一符
号を付し、詳細説明を省略する。
ッケージ本体102の表面に、リング形状を有するセラ
ミックス製のスペーサ306が一体形成されており、こ
のスペーサ306の表面にダイアフラム104が一体形
成されている。これは、塑性変形しやすい接合部材を用
ないようにすることで、ヒステリシスを完全に排除する
ためである。
ージ100の製造方法を説明するための図である。本実
施の形態では、基板状に形成した複数のセラミックス材
料の表面にそれぞれ導電性ペーストを印刷し、焼成する
ことにより、導体パターン(図4では省略)を有する複
数のセラミックス基板120を形成する。これらセラミ
ックス基板120を重ね合わせ、各セラミックス基板1
20の形成時の焼成温度よりも高い温度で焼成して一体
化させることにより、図4(A)に示したように、第1
電極110を有するパッケージ本体102を形成する。
ックス材料をリング形状に成形して焼成することによ
り、スペーサ306を形成する。次いで、このスペーサ
306をパッケージ本体102の表面に重ね合わせる。
料の表面に導電性ペーストを印刷し、焼成することによ
り、図4(C)に示したように、電極112を有するダ
イアフラム104を形成する。次いで、このダイアフラ
ム104を、第2電極112側がパッケージ本体102
に向くように、パッケージ本体102に重ね合わせる。
合わせたパッケージ本体102、ダイアフラム104及
びスペーサ306を、それぞれの形成時の焼成温度より
も高い温度で焼成して一体化させることにより、図3に
示した形状の圧力センサパッケージ300を得る。その
のち、図3に示したように、パッケージ本体102にI
Cチップ114を装着し、ICチップ114への配線処
理等を施し、はんだ116を用いて実装基板118に実
装する。更に、パッケージ本体102の周囲を保護樹脂
124によって覆う。これにより、図3に示した圧力セ
ンサパッケージ300が得られる。
圧力センサパッケージ300は、パッケージ本体10
2、ダイアフラム104及びスペーサ306を一体に焼
成することにより形成されるため、Ag−Cu共晶合金
である接合部材が不要になる。従って、接合部材におけ
る応力集中に起因するヒステリシスを完全に排除するこ
とができる。
明した。しかしながら本発明は上記実施形態に示した事
項に限定されず、特許請求の範囲の記載に基いてその変
更、改良等が可能であることは明らかである。例えば、
第1の実施の形態において用いた接合部材106は、A
g−Cu共晶合金以外の合金であってもよい。
ムと接合部材との間にセラミックス製のスペーサを介在
させるようにしたので、又は、ダイアフラムとスペーサ
とパッケージ本体とを接合部材を用いずに一体形成する
ようにしたので、接合部材における応力集中に起因する
ヒステリシスを低減でき、圧力センサパッケージの検出
精度の向上に資することができる。
ッケージの構造を示す断面図である。
を説明するための断面図である。
ッケージの構造を示す断面図である。
を説明するための断面図である。
断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】表面に第1電極を有するセラミックス製パ
ッケージ本体と、 上記第1電極に対向する第2電極を有し、上記パッケー
ジ本体に対して配置されるセラミックス製ダイアフラム
と、 上記パッケージ本体と上記ダイアフラムとの間に介在し
て上記第1電極と上記第2電極との間の間隔を規定する
セラミックス製スペーサと、 上記第1電極と上記第2電極との間の静電容量の変化に
基づいて上記ダイアフラムに加わる圧力を検出するため
の半導体チップと、 を有する圧力センサパッケージ。 - 【請求項2】上記スペーサがリング形状である請求項1
に記載の圧力センサパッケージ。 - 【請求項3】上記パッケージ本体と上記スペーサとを接
合する接合部材を有する請求項1又は2に記載の圧力セ
ンサパッケージ。 - 【請求項4】上記接合部材がAg(銀)とCu(銅)と
を有する合金である請求項3に記載の圧力センサパッケ
ージ。 - 【請求項5】表面に第1電極を有するセラミックス製パ
ッケージ本体を形成する工程と、 表面に第2電極を有するセラミックス製ダイアフラムを
形成する工程と、 上記パッケージ本体と上記ダイアフラムとの間に介在し
て上記第1電極と上記第2電極との間の間隔を規定する
セラミックス製スペーサを形成する工程と、 上記ダイアフラムの上記第2電極を有する面側に上記ス
ペーサを配置して焼成して上記ダイアフラムと上記スペ
ーサとを一体化する工程と、 上記第1電極と上記第2電極とが所定の間隔で対向する
ように上記パッケージ本体の上記第1電極を有する面側
に上記スペーサを接合部材を介して接合する工程と、 を有する圧力センサパッケージの製造方法。 - 【請求項6】表面に第1電極を有するセラミックス製パ
ッケージ本体を形成する工程と、 表面に第2電極を有するセラミックス製ダイアフラムを
形成する工程と、 上記パッケージ本体と上記ダイアフラムとの間に介在し
て上記第1電極と上記第2電極との間の間隔を規定する
セラミックス製スペーサを形成する工程と、 上記第1電極と上記第2電極とが所定の間隔で対向する
ように上記パッケージ本体と上記スペーサと上記ダイア
フラムとを重ね合わせる工程と、 上記パッケージ本体と上記スペーサと上記ダイアフラム
とを焼成してそれらを一体化する工程と、 を有する圧力センサパッケージの製造方法。
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JP2002005524A JP3545385B2 (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | 圧力センサパッケージ及びその製造方法 |
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