JP2003207095A - 転がり軸受へのグリース充填方法及び装置 - Google Patents
転がり軸受へのグリース充填方法及び装置Info
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16C33/66—Special parts or details in view of lubrication
- F16C33/6603—Special parts or details in view of lubrication with grease as lubricant
- F16C33/6622—Details of supply and/or removal of the grease, e.g. purging grease
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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- F16C43/04—Assembling rolling-contact bearings
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
- F16C19/04—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
- F16C19/06—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 設備投資を抑え、しかも清浄度の向上と作業
能率の確保とを両立させつつ、玉軸受1の環状空間13
内に適性量のグリースを、万遍なく充填する。 【解決手段】 充填ノズル19の吐出口23、23から
上記環状空間13内に所定量のグリースを吐出する。こ
れと同時に、加圧チャンバ20内に圧縮空気を送り込
み、上記環状空間13内に空気の流れを、上記グリース
の送り込み方向に惹起させる。
能率の確保とを両立させつつ、玉軸受1の環状空間13
内に適性量のグリースを、万遍なく充填する。 【解決手段】 充填ノズル19の吐出口23、23から
上記環状空間13内に所定量のグリースを吐出する。こ
れと同時に、加圧チャンバ20内に圧縮空気を送り込
み、上記環状空間13内に空気の流れを、上記グリース
の送り込み方向に惹起させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る転がり軸受へのグ
リース充填方法及び装置は、ハードディスクドライブ装
置(HDD)やビデオテープレコーダ(VTR)等に組
み込まれる小型モータ用、或はHDDのスイングアーム
用の玉軸受、更には各種機械装置の回転支持部に組み込
む為の玉軸受の内部に所定量のグリースを正しく充填す
る為に利用する。
リース充填方法及び装置は、ハードディスクドライブ装
置(HDD)やビデオテープレコーダ(VTR)等に組
み込まれる小型モータ用、或はHDDのスイングアーム
用の玉軸受、更には各種機械装置の回転支持部に組み込
む為の玉軸受の内部に所定量のグリースを正しく充填す
る為に利用する。
【0002】
【従来の技術】HDDやVTR等、各種機器の回転支持
部分に組み込む玉軸受等の転がり軸受の内部には、潤滑
の為にグリースを充填する必要がある。又、封入グリー
ス量を正しく規制する事が、上記機器の耐久性、信頼性
を確保する為に必要である。例えば、グリースの充填量
が少な過ぎた場合には、早期に必要な潤滑性能を得られ
なくなって、上記回転支持部分で焼き付き等の問題を生
じる。反対に、充填量が多過ぎた場合には、回転支持部
分の抵抗が大きくなって、回転精度が確保できないだけ
でなく、グリースの余剰分が周囲に飛散して、清浄性を
要求される空間を汚染する危険性が高くなる。
部分に組み込む玉軸受等の転がり軸受の内部には、潤滑
の為にグリースを充填する必要がある。又、封入グリー
ス量を正しく規制する事が、上記機器の耐久性、信頼性
を確保する為に必要である。例えば、グリースの充填量
が少な過ぎた場合には、早期に必要な潤滑性能を得られ
なくなって、上記回転支持部分で焼き付き等の問題を生
じる。反対に、充填量が多過ぎた場合には、回転支持部
分の抵抗が大きくなって、回転精度が確保できないだけ
でなく、グリースの余剰分が周囲に飛散して、清浄性を
要求される空間を汚染する危険性が高くなる。
【0003】この為従来から一般的には、グリース充填
用のノズルにグリースを送り込む為のポンプの圧力を制
御する事で、転がり軸受内部へのグリースの充填量を調
整していた。但し、この様な従来方法は、グリースをノ
ズルから押し出す際、ノズルの開口端とグリースの切れ
が悪く、或る程度の量のグリースがノズル側に付着した
ままとなり、転がり軸受内部へのグリースの充填量が一
定しない。又、転がり軸受の一端側開口から送り込まれ
たグリースが、転動体や保持器に邪魔されて、この転が
り軸受の奥にまで入り込みにくい。この結果、転がり軸
受の使用開始初期段階では、一部にグリースが行き渡ら
ない可能性がある。
用のノズルにグリースを送り込む為のポンプの圧力を制
御する事で、転がり軸受内部へのグリースの充填量を調
整していた。但し、この様な従来方法は、グリースをノ
ズルから押し出す際、ノズルの開口端とグリースの切れ
が悪く、或る程度の量のグリースがノズル側に付着した
ままとなり、転がり軸受内部へのグリースの充填量が一
定しない。又、転がり軸受の一端側開口から送り込まれ
たグリースが、転動体や保持器に邪魔されて、この転が
り軸受の奥にまで入り込みにくい。この結果、転がり軸
受の使用開始初期段階では、一部にグリースが行き渡ら
ない可能性がある。
【0004】この様な不都合を解消する為の技術とし
て、特開2001−241453号公報には、図4〜5
に示す様な、転がり軸受へのグリース充填方法及び装置
に関する発明が記載されている。この従来技術の場合に
は、充填作業を行なう際に転がり軸受である玉軸受1
は、充填台2の上面に載置する。この状態で、この玉軸
受1の内部空間であって、内輪3の外周面と外輪4の内
周面との間に存在する環状空間5に、充填ノズル6から
所定量のグリースを充填する。この充填ノズル6の下端
部は、上記環状空間5の上端開口部内に進入可能な大き
さを有する。又、上記充填台2の上面で上記環状空間5
の下端開口に対向する部分には吸気口7、7が設けられ
ている。
て、特開2001−241453号公報には、図4〜5
に示す様な、転がり軸受へのグリース充填方法及び装置
に関する発明が記載されている。この従来技術の場合に
は、充填作業を行なう際に転がり軸受である玉軸受1
は、充填台2の上面に載置する。この状態で、この玉軸
受1の内部空間であって、内輪3の外周面と外輪4の内
周面との間に存在する環状空間5に、充填ノズル6から
所定量のグリースを充填する。この充填ノズル6の下端
部は、上記環状空間5の上端開口部内に進入可能な大き
さを有する。又、上記充填台2の上面で上記環状空間5
の下端開口に対向する部分には吸気口7、7が設けられ
ている。
【0005】充填作業時には、先ず、上記玉軸受1を上
記充填台2の上面に載せて、上記環状空間5の下端開口
と上記各吸気口7、7とを整合させる。次いで、上記充
填ノズル6を下降させる事により、この充填ノズル6の
下端部を上記環状空間5の上端開口部内に進入させる。
その後、この充填ノズル6から所定量のグリースを押し
出すと共に、この充填ノズル6がグリースを押し出して
いる間、負圧チャンバ8内を負圧源に通じさせて、上記
各吸気口7、7による上記環状空間5内の空気吸引を行
なう。この為、この環状空間5にグリースを、空気の流
れに乗せて送り込める。この為、上記充填ノズル6の開
口端とグリースとの切れが良く、グリースがこの充填ノ
ズル6側に付着したままとなる事が殆どなくなり、上記
環状空間5へのグリースの充填量が一定する。又、上記
空気の流れによってグリースが、この環状空間5の奥に
まで入り込む為、上記玉軸受1の使用開始初期段階か
ら、良好な潤滑性を得られる。又、同様の理由で、グリ
ースが上記玉軸受1の外部に飛散する事を防止できる。
記充填台2の上面に載せて、上記環状空間5の下端開口
と上記各吸気口7、7とを整合させる。次いで、上記充
填ノズル6を下降させる事により、この充填ノズル6の
下端部を上記環状空間5の上端開口部内に進入させる。
その後、この充填ノズル6から所定量のグリースを押し
出すと共に、この充填ノズル6がグリースを押し出して
いる間、負圧チャンバ8内を負圧源に通じさせて、上記
各吸気口7、7による上記環状空間5内の空気吸引を行
なう。この為、この環状空間5にグリースを、空気の流
れに乗せて送り込める。この為、上記充填ノズル6の開
口端とグリースとの切れが良く、グリースがこの充填ノ
ズル6側に付着したままとなる事が殆どなくなり、上記
環状空間5へのグリースの充填量が一定する。又、上記
空気の流れによってグリースが、この環状空間5の奥に
まで入り込む為、上記玉軸受1の使用開始初期段階か
ら、良好な潤滑性を得られる。又、同様の理由で、グリ
ースが上記玉軸受1の外部に飛散する事を防止できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の場
合には、環状空間5内にグリースを行き渡らせるべく、
この環状空間5内に空気の流れを惹起させる為に、負圧
を利用している。この為、設備費が嵩む他、上記環状空
間5内への塵芥の進入防止と充填作業の能率向上との両
立を図る事が難しい。この理由は、何れも、利用できる
圧力差の最大値が1気圧である事に基づく。
合には、環状空間5内にグリースを行き渡らせるべく、
この環状空間5内に空気の流れを惹起させる為に、負圧
を利用している。この為、設備費が嵩む他、上記環状空
間5内への塵芥の進入防止と充填作業の能率向上との両
立を図る事が難しい。この理由は、何れも、利用できる
圧力差の最大値が1気圧である事に基づく。
【0007】先ず、設備費が嵩む理由は、軸受工場に多
数のグリース充填装置を設置する場合、負圧源となる真
空ポンプを複数設ける必要がある為である。即ち、真空
ポンプからグリース充填装置までの距離が長くなると、
余程径の大きな配管を使用しない限り、途中での圧力損
失が増大して、当該グリース充填装置部分に十分な負圧
を導入できなくなり、上記環状空間5内に十分な気流を
惹起させる事が難しくなる。この為、各グリース充填装
置の近傍に真空ポンプを設置する必要が生じ、その分、
設備費が嵩んでしまう。
数のグリース充填装置を設置する場合、負圧源となる真
空ポンプを複数設ける必要がある為である。即ち、真空
ポンプからグリース充填装置までの距離が長くなると、
余程径の大きな配管を使用しない限り、途中での圧力損
失が増大して、当該グリース充填装置部分に十分な負圧
を導入できなくなり、上記環状空間5内に十分な気流を
惹起させる事が難しくなる。この為、各グリース充填装
置の近傍に真空ポンプを設置する必要が生じ、その分、
設備費が嵩んでしまう。
【0008】又、塵芥の進入防止と充填作業の能率向上
との両立を図る事が難しい理由は、上記環状空間5内に
十分な気流を惹起させる為の空気を、フィルタを通過し
た清浄空気とした場合に、この気流の速度が低くなる為
である。即ち、HDDやVTR等の回転支持部分に組み
込む玉軸受1内にグリースを充填する場合、空気中に浮
遊する微細な塵が上記環状空間5内に入り込まない様
に、上記空気として、高密度フィルタを通過した清浄空
気とする事が好ましい。但し、通気抵抗が大きな高密度
フィルタの両側に1気圧以下の圧力差を生じさせても、
流通する空気の量は限られたものとなり、上記環状空間
5内に十分な気流を惹起させる事は難しい。本発明の転
がり軸受へのグリース充填方法及び装置は、この様な事
情に鑑みて発明したものである。
との両立を図る事が難しい理由は、上記環状空間5内に
十分な気流を惹起させる為の空気を、フィルタを通過し
た清浄空気とした場合に、この気流の速度が低くなる為
である。即ち、HDDやVTR等の回転支持部分に組み
込む玉軸受1内にグリースを充填する場合、空気中に浮
遊する微細な塵が上記環状空間5内に入り込まない様
に、上記空気として、高密度フィルタを通過した清浄空
気とする事が好ましい。但し、通気抵抗が大きな高密度
フィルタの両側に1気圧以下の圧力差を生じさせても、
流通する空気の量は限られたものとなり、上記環状空間
5内に十分な気流を惹起させる事は難しい。本発明の転
がり軸受へのグリース充填方法及び装置は、この様な事
情に鑑みて発明したものである。
【0009】
【問題を解決するための手段】本発明の転がり軸受への
グリース充填方法及び装置のうち、請求項1に記載した
転がり軸受へのグリース充填方法は、外周面に内輪軌道
を有する内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、こ
れら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた
複数の転動体とを備えた転がり軸受の内部で、上記内輪
軌道と外輪軌道との間に存在する環状空間内にグリース
を充填する為の方法であって、次の〜に示す第一〜
第三行程を順次行なう。 上面に排気口が設けられた充填台に上記転がり軸受
を、この排気口と上記環状空間とを整合させた状態で載
置する第一行程。 上記充填台の上方に設けられた充填ノズルの下端部
を上記環状空間の上端開口部内に進入させると共に、上
記充填台の上方に設けられた加圧チャンバを上記環状空
間の上端開口に導通させる第二行程。 上記加圧チャンバ内に圧力気体を導入して上記転が
り軸受及び上記充填ノズルの下端部が存在する空間の圧
力を上昇させる事により、上記環状空間内に上記グリー
スの充填方向に一致する方向の気流を惹起させた状態
で、上記充填ノズルから所定量のグリースを押し出す第
三行程。
グリース充填方法及び装置のうち、請求項1に記載した
転がり軸受へのグリース充填方法は、外周面に内輪軌道
を有する内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、こ
れら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた
複数の転動体とを備えた転がり軸受の内部で、上記内輪
軌道と外輪軌道との間に存在する環状空間内にグリース
を充填する為の方法であって、次の〜に示す第一〜
第三行程を順次行なう。 上面に排気口が設けられた充填台に上記転がり軸受
を、この排気口と上記環状空間とを整合させた状態で載
置する第一行程。 上記充填台の上方に設けられた充填ノズルの下端部
を上記環状空間の上端開口部内に進入させると共に、上
記充填台の上方に設けられた加圧チャンバを上記環状空
間の上端開口に導通させる第二行程。 上記加圧チャンバ内に圧力気体を導入して上記転が
り軸受及び上記充填ノズルの下端部が存在する空間の圧
力を上昇させる事により、上記環状空間内に上記グリー
スの充填方向に一致する方向の気流を惹起させた状態
で、上記充填ノズルから所定量のグリースを押し出す第
三行程。
【0010】又、請求項2、3に記載した転がり軸受へ
のグリース充填装置は、何れも、外周面に内輪軌道を有
する内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、これら
内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数
の転動体とを備えた転がり軸受の内部であって、上記内
輪軌道と外輪軌道との間に存在する環状空間内にグリー
スを充填する為の装置である。
のグリース充填装置は、何れも、外周面に内輪軌道を有
する内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、これら
内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数
の転動体とを備えた転がり軸受の内部であって、上記内
輪軌道と外輪軌道との間に存在する環状空間内にグリー
スを充填する為の装置である。
【0011】このうちの請求項2に記載した転がり軸受
へのグリース充填装置は、充填台と、充填ノズルと、加
圧チャンバと、給気装置と、定量供給装置と、給気通路
とを備える。このうちの充填台は、上面の一部で上記環
状空間の下端開口に対向する部分に排気口が設けられて
いる。尚、この排気口は、複数設けたり、或は開口部を
環状凹孔とする等により、上記環状空間の下端開口に、
円周方向に関して極力均等に配置する。又、上記充填ノ
ズルは、上記充填台の上方に、この充填台に対する昇降
自在に設けられている。そして、下端部を上記環状空間
の上端開口部内に進入可能な大きさとすると共に、下端
面に複数の吐出口を有する。又、上記加圧チャンバは、
上記充填台の上方に、この充填台に対する昇降自在に設
けられている。そして、この充填台に対する下降時に、
上記転がり軸受及び上記充填ノズルの下端部が存在する
空間を囲むものである。又、上記給気装置は、上記加圧
チャンバ内に圧縮気体を送り込む為のもので、コンプレ
ッサ等を使用する。又、上記定量供給装置は、上記充填
ノズルとグリースを貯溜したタンクとの間に設けられる
もので、ポンプと定量弁等により構成され、上記充填ノ
ズルに向けて一度に所定量ずつのグリースを送るもので
ある。更に、上記給気通路は、上記充填台の一部で上記
複数の排気口の中央部分に設けられたもので、上記加圧
チャンバ内の圧力気体を上記内輪の内径側に導く為のも
のである。
へのグリース充填装置は、充填台と、充填ノズルと、加
圧チャンバと、給気装置と、定量供給装置と、給気通路
とを備える。このうちの充填台は、上面の一部で上記環
状空間の下端開口に対向する部分に排気口が設けられて
いる。尚、この排気口は、複数設けたり、或は開口部を
環状凹孔とする等により、上記環状空間の下端開口に、
円周方向に関して極力均等に配置する。又、上記充填ノ
ズルは、上記充填台の上方に、この充填台に対する昇降
自在に設けられている。そして、下端部を上記環状空間
の上端開口部内に進入可能な大きさとすると共に、下端
面に複数の吐出口を有する。又、上記加圧チャンバは、
上記充填台の上方に、この充填台に対する昇降自在に設
けられている。そして、この充填台に対する下降時に、
上記転がり軸受及び上記充填ノズルの下端部が存在する
空間を囲むものである。又、上記給気装置は、上記加圧
チャンバ内に圧縮気体を送り込む為のもので、コンプレ
ッサ等を使用する。又、上記定量供給装置は、上記充填
ノズルとグリースを貯溜したタンクとの間に設けられる
もので、ポンプと定量弁等により構成され、上記充填ノ
ズルに向けて一度に所定量ずつのグリースを送るもので
ある。更に、上記給気通路は、上記充填台の一部で上記
複数の排気口の中央部分に設けられたもので、上記加圧
チャンバ内の圧力気体を上記内輪の内径側に導く為のも
のである。
【0012】又、請求項3に記載した転がり軸受へのグ
リース充填装置は、充填台と、充填ノズルと、加圧チャ
ンバと、給気装置と、定量供給装置とを備える。上述の
請求項2に記載した充填装置の場合とは異なり、充填台
には、排気口を設けるのみで、給気通路は設けない。こ
の充填台の構成に関しては、この給気通路を設けない点
を除き、請求項2に記載した充填装置の場合と同様であ
る。又、上記充填ノズル、上記給気装置、上記定量供給
装置の構成に関しても、請求項2に記載した充填装置の
場合と同様である。但し、請求項3に記載した充填装置
の場合には、上記加圧チャンバを、上記充填ノズルの下
端部により周囲を囲まれた空間部分により構成してい
る。
リース充填装置は、充填台と、充填ノズルと、加圧チャ
ンバと、給気装置と、定量供給装置とを備える。上述の
請求項2に記載した充填装置の場合とは異なり、充填台
には、排気口を設けるのみで、給気通路は設けない。こ
の充填台の構成に関しては、この給気通路を設けない点
を除き、請求項2に記載した充填装置の場合と同様であ
る。又、上記充填ノズル、上記給気装置、上記定量供給
装置の構成に関しても、請求項2に記載した充填装置の
場合と同様である。但し、請求項3に記載した充填装置
の場合には、上記加圧チャンバを、上記充填ノズルの下
端部により周囲を囲まれた空間部分により構成してい
る。
【0013】
【作用】上述の様に構成する、本発明の転がり軸受への
グリース充填方法及び装置の場合には、環状空間内にグ
リースを行き渡らせるべく、この環状空間内に空気の流
れを惹起させる為に、正圧を利用している。従って、利
用できる圧力差が1気圧に限定されず、より大きな圧力
差を利用できる。この為、コンプレッサ等の1個の圧力
源により多数の充填装置への圧力気体を供給できて、設
備費の低廉化を図れる他、高密度フィルタを通過する空
気の量を多くできて、上記環状空間内への塵芥の進入防
止と充填作業の能率向上との両立を図る事が可能にな
る。
グリース充填方法及び装置の場合には、環状空間内にグ
リースを行き渡らせるべく、この環状空間内に空気の流
れを惹起させる為に、正圧を利用している。従って、利
用できる圧力差が1気圧に限定されず、より大きな圧力
差を利用できる。この為、コンプレッサ等の1個の圧力
源により多数の充填装置への圧力気体を供給できて、設
備費の低廉化を図れる他、高密度フィルタを通過する空
気の量を多くできて、上記環状空間内への塵芥の進入防
止と充填作業の能率向上との両立を図る事が可能にな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、請求項1、2に対応す
る、本発明の実施の形態の第1例を示している。グリー
スを充填すべき転がり軸受である玉軸受1は、外周面に
内輪軌道9を有する内輪3と、内周面に外輪軌道10を
有する外輪4と、上記内輪軌道9と外輪軌道10との間
に転動自在に設けられた、それぞれが転動体である複数
の玉11、11と、これら各玉11、11を転動自在に
保持する保持器12とを備える。上記内輪軌道9と外輪
軌道10との間には、上記玉11、11及び保持器12
を設けた環状空間13が存在し、本発明の方法及び装置
によって、この環状空間13の奥部にまでグリースを充
填する。
る、本発明の実施の形態の第1例を示している。グリー
スを充填すべき転がり軸受である玉軸受1は、外周面に
内輪軌道9を有する内輪3と、内周面に外輪軌道10を
有する外輪4と、上記内輪軌道9と外輪軌道10との間
に転動自在に設けられた、それぞれが転動体である複数
の玉11、11と、これら各玉11、11を転動自在に
保持する保持器12とを備える。上記内輪軌道9と外輪
軌道10との間には、上記玉11、11及び保持器12
を設けた環状空間13が存在し、本発明の方法及び装置
によって、この環状空間13の奥部にまでグリースを充
填する。
【0015】充填装置は、充填台2aと、この充填台2
aの上面所定位置に上記玉軸受1を出し入れする図示し
ない搬送装置とを有する。そして、この搬送装置により
上記充填台2aの上面に送り込んだ上記玉軸受1内に、
所定量のグリースを充填する様にしている。上記充填台
2aは、基体14の上面に形成した凹孔15部分に載置
板16を嵌合支持する事で構成されている。この載置板
16には、複数の排気口17、17を設けている。この
排気口17、17の配列状態は、前述の図5に示した、
従来技術に於ける吸気口7、7の配列状態と同じであ
る。即ち、上記排気口17、17の上端開口は、上記載
置板16上面の同一円弧上位置に開口している。そし
て、これら複数の排気口17、17の上端開口は、前記
玉軸受1を上記載置板16の上面に載置した場合に、こ
の玉軸受1の環状空間13の下端開口に対向する。又、
上記基体14の内部で上記載置板16の下側に存在する
合流チャンバ18は、排気路33を介して大気に解放さ
れている。
aの上面所定位置に上記玉軸受1を出し入れする図示し
ない搬送装置とを有する。そして、この搬送装置により
上記充填台2aの上面に送り込んだ上記玉軸受1内に、
所定量のグリースを充填する様にしている。上記充填台
2aは、基体14の上面に形成した凹孔15部分に載置
板16を嵌合支持する事で構成されている。この載置板
16には、複数の排気口17、17を設けている。この
排気口17、17の配列状態は、前述の図5に示した、
従来技術に於ける吸気口7、7の配列状態と同じであ
る。即ち、上記排気口17、17の上端開口は、上記載
置板16上面の同一円弧上位置に開口している。そし
て、これら複数の排気口17、17の上端開口は、前記
玉軸受1を上記載置板16の上面に載置した場合に、こ
の玉軸受1の環状空間13の下端開口に対向する。又、
上記基体14の内部で上記載置板16の下側に存在する
合流チャンバ18は、排気路33を介して大気に解放さ
れている。
【0016】又、前記充填台2aを構成する載置板16
の上方には、充填ノズル19及び加圧チャンバ20が、
昇降自在に設けられている。このうちの充填ノズル19
は、基部でありグリースを充填する充填チャンバ21の
下面に、上記充填ノズル19の下端部を成す、円筒状の
挿入部22を設けて成る。そして、この挿入部22の下
面に、グリースを充填すべき玉軸受1に設けた玉11、
11と同数の吐出口23、23を、円周方向に亙り等間
隔に開口させている。尚、上記挿入部22の内径は上記
玉軸受1を構成する内輪3の外径よりも少し大きく、同
じく外径は外輪4の内径よりも少し大きく、且つ、この
外輪4の開口端部に形成した、シール板を係止する為の
段部24の直径よりも少し小さくしている。又、上記充
填ノズル19の充填チャンバ21には、図示しないグリ
ース供給装置により、所定量ずつのグリースを送り込み
自在としている。このグリース供給装置は、グリースを
貯溜したタンクと上記充填チャンバ21にグリースを送
り込む為の供給管とを有する。上記タンクと供給管との
間には、上記充填チャンバ21に向けてグリースを送る
為のポンプと、一度に所定量のグリースのみを上記充填
チャンバ21に送り込む定量弁とを設けている。
の上方には、充填ノズル19及び加圧チャンバ20が、
昇降自在に設けられている。このうちの充填ノズル19
は、基部でありグリースを充填する充填チャンバ21の
下面に、上記充填ノズル19の下端部を成す、円筒状の
挿入部22を設けて成る。そして、この挿入部22の下
面に、グリースを充填すべき玉軸受1に設けた玉11、
11と同数の吐出口23、23を、円周方向に亙り等間
隔に開口させている。尚、上記挿入部22の内径は上記
玉軸受1を構成する内輪3の外径よりも少し大きく、同
じく外径は外輪4の内径よりも少し大きく、且つ、この
外輪4の開口端部に形成した、シール板を係止する為の
段部24の直径よりも少し小さくしている。又、上記充
填ノズル19の充填チャンバ21には、図示しないグリ
ース供給装置により、所定量ずつのグリースを送り込み
自在としている。このグリース供給装置は、グリースを
貯溜したタンクと上記充填チャンバ21にグリースを送
り込む為の供給管とを有する。上記タンクと供給管との
間には、上記充填チャンバ21に向けてグリースを送る
為のポンプと、一度に所定量のグリースのみを上記充填
チャンバ21に送り込む定量弁とを設けている。
【0017】一方、上記加圧チャンバ20は、上記充填
チャンバ21の周囲に固設して、上記挿入部22の周囲
を囲み、上記充填ノズル19と共に昇降自在としてい
る。この為に上記加圧チャンバ20は、上記充填チャン
バ21の外周面にその内周縁部を結合固定する円輪状の
基板部25と、この基板部25の外周縁部から下方に折
れ曲がった円筒状の周壁部26とを備える。更に、この
周壁部26の下端縁に、ゴムの如きエラストマー等の弾
性材製のシールリップ27を全周に亙って装着してい
る。このシールリップ27の下端縁は、上記加圧チャン
バ20の下降時に上記載置板16の上面に弾性的に当接
して、この加圧チャンバ20の内部を外部空間から遮断
する。更に、この加圧チャンバ20内には、上記基板部
25にコネクタ28を介して接続した給気チューブ29
により、高密度フィルタを通過した、清浄な圧縮空気を
送り込み自在としている。
チャンバ21の周囲に固設して、上記挿入部22の周囲
を囲み、上記充填ノズル19と共に昇降自在としてい
る。この為に上記加圧チャンバ20は、上記充填チャン
バ21の外周面にその内周縁部を結合固定する円輪状の
基板部25と、この基板部25の外周縁部から下方に折
れ曲がった円筒状の周壁部26とを備える。更に、この
周壁部26の下端縁に、ゴムの如きエラストマー等の弾
性材製のシールリップ27を全周に亙って装着してい
る。このシールリップ27の下端縁は、上記加圧チャン
バ20の下降時に上記載置板16の上面に弾性的に当接
して、この加圧チャンバ20の内部を外部空間から遮断
する。更に、この加圧チャンバ20内には、上記基板部
25にコネクタ28を介して接続した給気チューブ29
により、高密度フィルタを通過した、清浄な圧縮空気を
送り込み自在としている。
【0018】又、前記充填台21を構成する載置板16
の上面中央部で、前記複数の排気口17、17により周
囲を囲まれた部分には、給気通路30の一端を開口させ
ている。そして、この給気通路30の他端を、上記複数
の排気口17、17よりも直径方向外側部分で、且つ、
上記シールリップ27の下端縁が当接する部分よりも径
方向内側部分に於いて、上記載置板16の上面に開口さ
せている。従って、上記給気通路30は、上記加圧チャ
ンバ20内で、上記載置板16の上面に載置された玉軸
受1の周囲に存在する圧縮空気を、この玉軸受1を構成
する内輪3の径方向内側に導入自在である。
の上面中央部で、前記複数の排気口17、17により周
囲を囲まれた部分には、給気通路30の一端を開口させ
ている。そして、この給気通路30の他端を、上記複数
の排気口17、17よりも直径方向外側部分で、且つ、
上記シールリップ27の下端縁が当接する部分よりも径
方向内側部分に於いて、上記載置板16の上面に開口さ
せている。従って、上記給気通路30は、上記加圧チャ
ンバ20内で、上記載置板16の上面に載置された玉軸
受1の周囲に存在する圧縮空気を、この玉軸受1を構成
する内輪3の径方向内側に導入自在である。
【0019】上述の様に構成される、本発明の転がり軸
受へのグリース充填装置により、玉軸受1にグリースを
充填する場合、次の様にして行なう。充填作業時には、
図示しない搬送装置により玉軸受1を、上記載置板16
の上面に送り込む。この際、上記充填ノズル19及び加
圧チャンバ20は上昇させておく。又、上記玉軸受1を
上記載置板16の上面に載置した状態で、この載置板1
6上面の排気口17、17と上記玉軸受1の環状空間1
3とを対向させる。
受へのグリース充填装置により、玉軸受1にグリースを
充填する場合、次の様にして行なう。充填作業時には、
図示しない搬送装置により玉軸受1を、上記載置板16
の上面に送り込む。この際、上記充填ノズル19及び加
圧チャンバ20は上昇させておく。又、上記玉軸受1を
上記載置板16の上面に載置した状態で、この載置板1
6上面の排気口17、17と上記玉軸受1の環状空間1
3とを対向させる。
【0020】次いで、上記充填ノズル19及び加圧チャ
ンバ20を下降させ、この充填ノズル19の挿入部22
を上記環状空間13の上端部に挿入し、この挿入部22
の下端外周縁部を、前記外輪4の開口部内周面に形成し
た段部24に突き当てる。この状態で、上記挿入部22
の下端面に開口した複数の吐出口23、23は、例えば
玉11、11に、或は保持器12の一部で隣り合う玉1
1、11の間部分に、それぞれ対向する。同時に、上記
加圧チャンバ20に付属の前記シールリップ27の下端
縁が、上記載置板16の上面で前記給気通路30の他端
開口よりも径方向外側部分に当接する。
ンバ20を下降させ、この充填ノズル19の挿入部22
を上記環状空間13の上端部に挿入し、この挿入部22
の下端外周縁部を、前記外輪4の開口部内周面に形成し
た段部24に突き当てる。この状態で、上記挿入部22
の下端面に開口した複数の吐出口23、23は、例えば
玉11、11に、或は保持器12の一部で隣り合う玉1
1、11の間部分に、それぞれ対向する。同時に、上記
加圧チャンバ20に付属の前記シールリップ27の下端
縁が、上記載置板16の上面で前記給気通路30の他端
開口よりも径方向外側部分に当接する。
【0021】次に、前記図示しないグリース供給装置よ
り上記充填チャンバ21内にグリースを送り込む事で、
上記挿入部22先端の吐出口23、23から所定量(例
えば0.5〜1mg)のグリースを押し出すと共に、この
吐出口23、23からグリースを押し出している間、上
記給気通路30を通じて上記環状空間13内に空気を流
通させる。この為に、前記給気チューブ29から上記加
圧チャンバ20内に圧縮空気を送り込み、この圧縮空気
を、上記給気通路30を通じて、前記玉軸受1の内輪3
の径方向内側に導入する。この圧縮空気の導入に伴って
上記環状空間13内には、上記挿入部22の下端部内周
面と内輪3の外周面との間の隙間を通じて、圧縮空気が
送り込まれる。尚、これらグリース28の押し出しと圧
縮空気の導入とは、極く短時間の間に行なわれる。
り上記充填チャンバ21内にグリースを送り込む事で、
上記挿入部22先端の吐出口23、23から所定量(例
えば0.5〜1mg)のグリースを押し出すと共に、この
吐出口23、23からグリースを押し出している間、上
記給気通路30を通じて上記環状空間13内に空気を流
通させる。この為に、前記給気チューブ29から上記加
圧チャンバ20内に圧縮空気を送り込み、この圧縮空気
を、上記給気通路30を通じて、前記玉軸受1の内輪3
の径方向内側に導入する。この圧縮空気の導入に伴って
上記環状空間13内には、上記挿入部22の下端部内周
面と内輪3の外周面との間の隙間を通じて、圧縮空気が
送り込まれる。尚、これらグリース28の押し出しと圧
縮空気の導入とは、極く短時間の間に行なわれる。
【0022】従って、上記各吐出口23、23から吐出
されたグリースは上記環状空間13内に、空気の流れに
乗って送り込まれる。従って、上記各吐出口23、23
の開口端とグリースとの切れが良く、グリースがノズル
側に付着したままとなる事が殆どない。この為、上記環
状空間13へのグリースの充填量が一定する。又、上記
空気の流れによってグリースが、上記環状空間13の奥
にまで入り込み、玉軸受1の使用開始初期段階から、良
好な潤滑性を得られる。尚、上記開口端とグリースとの
切れを更に良くする為、前記挿入部22にヒータを付設
し、この挿入部22内のグリースの粘度を低下させる事
もできる。この様にして環状空間13内に所定量のグリ
ースを充填した玉軸受1は、図示しない排出装置により
排出する。
されたグリースは上記環状空間13内に、空気の流れに
乗って送り込まれる。従って、上記各吐出口23、23
の開口端とグリースとの切れが良く、グリースがノズル
側に付着したままとなる事が殆どない。この為、上記環
状空間13へのグリースの充填量が一定する。又、上記
空気の流れによってグリースが、上記環状空間13の奥
にまで入り込み、玉軸受1の使用開始初期段階から、良
好な潤滑性を得られる。尚、上記開口端とグリースとの
切れを更に良くする為、前記挿入部22にヒータを付設
し、この挿入部22内のグリースの粘度を低下させる事
もできる。この様にして環状空間13内に所定量のグリ
ースを充填した玉軸受1は、図示しない排出装置により
排出する。
【0023】特に、本例の転がり軸受へのグリース充填
方法及び装置の場合には、上記環状空間13内にグリー
スを行き渡らせるべく、この環状空間13内に空気の流
れを惹起させる為に、圧縮空気を利用している。この
為、前述した従来技術の場合とは異なり、利用できる圧
力差が1気圧に限定されず、より大きな圧力差を利用で
きる。この為、コンプレッサ等の1個の圧力源により多
数の充填装置への圧力気体を供給できて、設備費の低廉
化を図れる。この場合に、圧力源に近い充填装置と遠い
充填装置との間で圧力差が生じる場合には、給気流路の
途中で各充填装置の近傍部分に圧力調製弁を設けて、各
充填装置に送り込む圧縮空気の圧力を適正にする。更に
は、大きな圧力差を利用できる為、上記環状空間13を
流通する空気の清浄度を高めるべく、高密度フィルタを
利用しても、この高密度フィルタを通過する空気の量を
多くできる。この為、充填作業時に上記環状空間13を
流通する空気の量を十分に確保できて、この環状空間1
3内への塵芥の進入防止と充填作業の能率向上との両立
を図る事が可能になる。
方法及び装置の場合には、上記環状空間13内にグリー
スを行き渡らせるべく、この環状空間13内に空気の流
れを惹起させる為に、圧縮空気を利用している。この
為、前述した従来技術の場合とは異なり、利用できる圧
力差が1気圧に限定されず、より大きな圧力差を利用で
きる。この為、コンプレッサ等の1個の圧力源により多
数の充填装置への圧力気体を供給できて、設備費の低廉
化を図れる。この場合に、圧力源に近い充填装置と遠い
充填装置との間で圧力差が生じる場合には、給気流路の
途中で各充填装置の近傍部分に圧力調製弁を設けて、各
充填装置に送り込む圧縮空気の圧力を適正にする。更に
は、大きな圧力差を利用できる為、上記環状空間13を
流通する空気の清浄度を高めるべく、高密度フィルタを
利用しても、この高密度フィルタを通過する空気の量を
多くできる。この為、充填作業時に上記環状空間13を
流通する空気の量を十分に確保できて、この環状空間1
3内への塵芥の進入防止と充填作業の能率向上との両立
を図る事が可能になる。
【0024】次に、図2〜3は、請求項1、3に対応す
る、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の
場合には、充填ノズル19の下端部に設けた円筒状の挿
入部22より周囲を囲まれた空間部分を加圧チャンバ3
1としている。これに合わせて、上記充填ノズル19を
構成する充填チャンバ21の下端部に、上記加圧チャン
バ31内に圧縮空気を送り込む為の給気通路32を設け
ている。この給気通路32の一端(上流端)は上記充填
チャンバ21の下端部外周面に開口しており、この一端
開口部に、図示しないコネクタを介して、やはり図示し
ない給気チューブの下流端を接続する。又、上記給気通
路32の他端(下流端)は、上記充填チャンバ21の下
面で上記挿入部22よりも径方向内側部分に開口してい
る。
る、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の
場合には、充填ノズル19の下端部に設けた円筒状の挿
入部22より周囲を囲まれた空間部分を加圧チャンバ3
1としている。これに合わせて、上記充填ノズル19を
構成する充填チャンバ21の下端部に、上記加圧チャン
バ31内に圧縮空気を送り込む為の給気通路32を設け
ている。この給気通路32の一端(上流端)は上記充填
チャンバ21の下端部外周面に開口しており、この一端
開口部に、図示しないコネクタを介して、やはり図示し
ない給気チューブの下流端を接続する。又、上記給気通
路32の他端(下流端)は、上記充填チャンバ21の下
面で上記挿入部22よりも径方向内側部分に開口してい
る。
【0025】この様に構成する本例の場合には、グリー
スの充填作業時に、上記給気通路32を通じて上記加圧
チャンバ31内に導入した圧縮空気を、そのまま玉軸受
1の環状空間13内に送り込む。この加圧チャンバ31
内に導入した圧縮空気がこの環状空間13を通じての
み、大気中に排出される様に、載置板16aには、この
環状空間13に整合する排気口17、17のみを設けて
いる(第1例の様な給気通路30は設けていない)。そ
の他の構成及び作用は、上述した第1例の場合と同様で
あるから、同等部分には同一符号を付して重複する説明
は省略する。
スの充填作業時に、上記給気通路32を通じて上記加圧
チャンバ31内に導入した圧縮空気を、そのまま玉軸受
1の環状空間13内に送り込む。この加圧チャンバ31
内に導入した圧縮空気がこの環状空間13を通じての
み、大気中に排出される様に、載置板16aには、この
環状空間13に整合する排気口17、17のみを設けて
いる(第1例の様な給気通路30は設けていない)。そ
の他の構成及び作用は、上述した第1例の場合と同様で
あるから、同等部分には同一符号を付して重複する説明
は省略する。
【0026】
【発明の効果】本発明の転がり軸受へのグリース充填方
法及び装置は、以上に述べた通り構成され作用するの
で、転がり軸受に適性量のグリースをまんべんなく充填
できて、転がり軸受を組み込んだ各種機器の、耐久性及
び信頼性を含む性能向上を図れる。しかも、設備投資に
要するコストを抑えつつ、能率の良い充填作業を行なえ
る。
法及び装置は、以上に述べた通り構成され作用するの
で、転がり軸受に適性量のグリースをまんべんなく充填
できて、転がり軸受を組み込んだ各種機器の、耐久性及
び信頼性を含む性能向上を図れる。しかも、設備投資に
要するコストを抑えつつ、能率の良い充填作業を行なえ
る。
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す縦断面図。
【図2】同第2例を示す縦断面図。
【図3】図2のA部拡大断面図。
【図4】従来装置の1例を示す縦断面図。
【図5】充填台の平面図。
1 玉軸受
2、2a 充填台
3 内輪
4 外輪
5 環状空間
6 充填ノズル
7 吸気口
8 負圧チャンバ
9 内輪軌道
10 外輪軌道
11 玉
12 保持器
13 環状空間
14 基体
15 凹孔
16、16a 載置板
17 排気口
18 合流チャンバ
19 充填ノズル
20 加圧チャンバ
21 充填チャンバ
22 挿入部
23 吐出口
24 段部
25 基板部
26 周壁部
27 シールリップ
28 コネクタ
29 給気チューブ
30 給気通路
31 加圧チャンバ
32 給気通路
33 排気路
Claims (3)
- 【請求項1】 外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周
面に外輪軌道を有する外輪と、これら内輪軌道と外輪軌
道との間に転動自在に設けられた複数の転動体とを備え
た転がり軸受の内部であって、上記内輪軌道と外輪軌道
との間に存在する環状空間内にグリースを充填する為、 上面に排気口が設けられた充填台に上記転がり軸受を、
この排気口と上記環状空間とを整合させた状態で載置す
る第一行程と、 上記充填台の上方に設けられた充填ノズルの下端部を上
記環状空間の上端開口部内に進入させると共に、上記充
填台の上方に設けられた加圧チャンバを上記環状空間の
上端開口に導通させる第二行程と、 上記加圧チャンバ内に圧力気体を導入して上記転がり軸
受及び上記充填ノズルの下端部が存在する空間の圧力を
上昇させる事により、上記環状空間内に上記グリースの
充填方向に一致する方向の気流を惹起させた状態で、上
記充填ノズルから所定量のグリースを押し出す第三行程
とを順次行なう、 転がり軸受へのグリース充填方法。 - 【請求項2】 外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周
面に外輪軌道を有する外輪と、これら内輪軌道と外輪軌
道との間に転動自在に設けられた複数の転動体とを備え
た転がり軸受の内部であって、上記内輪軌道と外輪軌道
との間に存在する環状空間内にグリースを充填する為、 上面の一部で上記環状空間の下端開口に対向する部分に
排気口が設けられた充填台と、 この充填台の上方に、この充填台に対する昇降自在に設
けられ、下端部を上記環状空間の上端開口部内に進入可
能な大きさとすると共に、下端面に複数の吐出口を有す
る充填ノズルと、 上記充填台の上方に、この充填台に対する昇降自在に設
けられ、この充填台に対する下降時に、上記転がり軸受
及び上記充填ノズルの下端部が存在する空間を囲む加圧
チャンバと、 この加圧チャンバ内に圧縮気体を送り込む為の給気装置
と、 上記充填ノズルとグリースを貯溜したタンクとの間に設
けられ、上記充填ノズルに向けて一度に所定量ずつのグ
リースを送る為の定量供給装置と、 上記充填台の一部で上記複数の排気口の中央部分に設け
られた、上記加圧チャンバ内の圧力気体を上記内輪の内
径側に導く為の給気通路とを備えた、 転がり軸受へのグリース充填装置。 - 【請求項3】 外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周
面に外輪軌道を有する外輪と、これら内輪軌道と外輪軌
道との間に転動自在に設けられた複数の転動体とを備え
た転がり軸受の内部であって、上記内輪軌道と外輪軌道
との間に存在する環状空間内にグリースを充填する為、 上面の一部で上記環状空間の下端開口に対向する部分に
排気口が設けられた充填台と、 この充填台の上方に、この充填台に対する昇降自在に設
けられ、円周方向に連続した円筒状とした下端部を上記
環状空間の上端開口部内に進入可能な大きさとすると共
に、下端面に複数の吐出口を有する充填ノズルと、 上記充填ノズルの下端部により周囲を囲まれた空間部分
により構成される加圧チャンバと、 この加圧チャンバ内に圧縮気体を送り込む為の給気装置
と、 上記充填ノズルとグリースを貯溜したタンクとの間に設
けられ、上記充填ノズルに向けて一度に所定量ずつのグ
リースを送る為の定量供給装置とを備えた、 転がり軸受へのグリース充填装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002005847A JP2003207095A (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | 転がり軸受へのグリース充填方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002005847A JP2003207095A (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | 転がり軸受へのグリース充填方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003207095A true JP2003207095A (ja) | 2003-07-25 |
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ID=27644771
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002005847A Pending JP2003207095A (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | 転がり軸受へのグリース充填方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003207095A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005098467A (ja) * | 2003-09-26 | 2005-04-14 | Koyo Seiko Co Ltd | 軸受装置 |
JP2010270769A (ja) * | 2009-05-19 | 2010-12-02 | Katanaya Co Ltd | グリスの充填装置及びグリスの充填方法 |
US8985279B2 (en) | 2010-03-16 | 2015-03-24 | Nok Klueber Co., Ltd. | Method for feeding grease composition for grease-feeding |
EP3214331A4 (en) * | 2014-09-12 | 2018-08-01 | NSK Ltd. | Grease sealing method and sealing device for ball bearings and ball bearings produced using said sealing method |
-
2002
- 2002-01-15 JP JP2002005847A patent/JP2003207095A/ja active Pending
Cited By (6)
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