JP2003205937A - 組立式コンテナ - Google Patents

組立式コンテナ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、組立、分解がきわめて簡単であ
り、再利用が可能な、組立式コンテナを提供する。 【解決手段】 底板1、左、右側板2,3および前後側
板4,5より構成され、それらには、それぞれ置換可能
な受具(雌部)と、止具(雄部)とが一体的に設けら
れ、それらを嵌合するだけで、組み立て可能であり、ま
た、それらの嵌合を解除するだけで分解可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組立自在であり、
再利用の可能な、組立式コンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工場、家庭などで荷物の運搬用に
コンテナが用いられているが、かかるコンテナとして、
ダンボールなどで作られた使い捨てのものや、折り畳み
式で再利用可能なものがよく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記使い捨
てのコンテナは、省資源化の要請に逆らうものであるば
かりでなくコスト高になるという問題があり、また、折
り畳み式で、再利用が可能なものは、その組立、分解が
面倒で作業性が悪く、労務コストが嵩むという別の問題
がある。
【0004】本発明はかかる実情に鑑みてなされたもの
で、再利用が可能であり、かつ組立、分解の容易な、新
規な組立式コンテナを提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、底板と、その四辺に着脱可
能に起立固定される、前、後側板および左、右側板とを
備えた、組立式コンテナであって、前記底板の四辺の各
縁部に、相互に着脱自在に嵌合可能な、受具と止具の何
れか一方を一体的に設け、一方、前記前、後側板および
左、右側板の各下縁にはそれらの他方を一体的に設け、
さらに、前記前、後側板と左、右側板の互いに接続し合
う側縁には、前記受具と止具の何れか一方と他方とをそ
れぞれ一体に設け、前記前、後側板および左、右側板
は、前記底板上に起立保持したのち、該底板上を、その
内側から外側に向けて移動させ、それぞれ対応する、前
記受具と止具とを嵌合することにより組み立てられるこ
とを特徴としており、かかる特徴によれば、受具と止具
との嵌脱により、組立式コンテナの組付、分解を簡単容
易に行うことができ、コンテナによる荷物の運搬能率を
大幅に向上することができ、また、再利用が可能なこと
から省資源化に寄与することができ、さらにコンテナの
製造コストを大幅に低減することができる。
【0006】また、前記目的を達成するために、請求項
2記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、互
いに嵌合する受具と止具の、外面は、前、後側板および
左、右側板の外面より突出することがなく、底板の外周
面と、前、後側板および左、右側板の外面とが略同一面
に形成されることを特徴としており、かかる特徴によれ
ば、前記請求項1記載の発明と同じ効果を奏する上に、
コンテナには、出張り部分がないため、他物に干渉する
ことがなく、取り扱いに便利であり、さらに占有スペー
スが小さくて済む。
【0007】また、前記目的を達成するために、請求項
3記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前
記互いに嵌合する受具と止具には、固定ピンが抜差可能
に打ち込まれることを特徴としており、かかる特徴によ
れば、前記請求項1記載の発明と同じ効果を奏する上
に、受具と止具の嵌合部の嵌合強度を一層高めることが
できる。
【0008】
【発明の実施例の形態】以下、本発明の実施の形態を、
添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0009】まず、図1〜6を参照して本発明の第1実
施例について説明するに、図1は、組立式コンテナの斜
視図、図2は、組立式コンテナの組み立て前の状態を示
す平面図、図3は組立式コンテナの組み立て途中の状態
を示す斜視図、図4は、図1の4矢視仮想縁部分の拡大
図、図5は、図4の5−5線に沿う拡大断面図、図6は
組立式コンテナの組み立て工程を示す平面図である。
【0010】図1、2に示すように、この組立式コンテ
ナCは、底板1と、この底板1の左右側縁に起立固定さ
れる、左、右側板2,3と、底板1の前後側縁に起立固
定される前、後側板4,5とより、上面開放の直方体に
形成され、底板1、左、右側板2,3および前、後側板
4,5は、鉄板、アルミ板などの金属板、ベニヤ板など
の木板、発泡スチロール板などの合成樹脂板、ダンボー
ルなどの紙板などの適宜な材料により形成される。
【0011】長方形状に形成される底板1には、その長
辺側の左右側縁に沿って4つの受具(雌部)1fが、ま
た、その短辺側の前後側縁に沿って2つの受具(雌部)
1fがそれぞれ間隔をあけて一体に形成されている。こ
れらの底板側の受具(雌部)1fは、何れも同じ構造を
有していて、図4,5に明瞭に示すように、底板1の内
方に向けて開口され、その周囲を閉じられた四角な雌孔
hを有して断面アングル状に形成されている。
【0012】一方、左、右側板2,3は底板1の長辺と
同じ長さの長辺を有してそれぞれ長方形に形成され、そ
の下縁の外面には、底板1の4つの受具(雌部)1fに
対応して4つの側板側の止具(雄部)2m,3mが外向
きに一体に突設されている。これらの止具(雄部)2
m,3mは四角なブロック状に形成され、前記底板1の
左右側縁の前記4つの受具(雌部)1fにそれぞれ抜差
自在に嵌合可能である。
【0013】また、図2,3に示すように、左、右側板
2,3の前後側縁の内面には、前記底板1に設けた受具
(雌部)1fと同じ構造の2つの側板側の受具(雌部)
2f,3fが上下方向に間隔をあけて固定されている。
【0014】さらに、前記前、後側板4,5は、その横
幅が、底板1の短辺側に幅よりも短い四角形に形成さ
れ、それらの底縁の外面には、前記底板1の2つの受具
(雌部)2fに対応して、2つの止具(雄部)4m,5
mが間隔をあけてそれぞれ固定され、さらに、それらの
前、後側板4,5の外縁にも前記左、右側板2,3の2
つの受具(雌部)2f,3fに対応する、2つの止具
(雄部)4m,5mがそれぞれ間隔をあけて固定されて
いる。
【0015】図1,3に示すように、コンテナCの開口
上面の、各コーナー部には、前側板4と、左、右側板
3,4間および後側板5と左、右側板3,4の各上縁間
に跨がって係止片7が抜差自在に係止される。
【0016】つぎに、図6を参照して、組立式コンテナ
Cの組み立て工程について説明すると、支持面に置かれ
る底板1上に、起立状態に保持した左、右側板2,3
を、底板1の内側から外側へと矢印a方向に移動(図6
(a)参照)することにより、それらの下縁の4つの止
具(雄部)2m,3mを、底板1の左右側縁の4つの受
具(雌部)1fの雌孔hにそれぞれ嵌合する。これによ
り、底板1の左右側縁には、左、右側板2,3がそれぞ
れ起立状態に保持される(図6(b)参照)。
【0017】つぎに、底板1上において、左、右側板
2,3間において、起立状態で保持した前、後側板4,
5を、底板1の内側から外側へと矢印b方向に移動(図
6(b)参照)することにより、それらの下縁の2つの
止具(雄部)4m,5mを、底板1の前後の2つの受具
1fの雌孔hにそれぞれ嵌合すると同時に、それらの側
縁の2つの止具(雄部)4m,5mを、左、右側板2,
3の前後左右側縁の2つの受具2f,3fの雌孔hにそ
れぞれ嵌合する。これにより、底板1の前後縁には、
前、後側板4,5がそれぞれ起立状態に固定され、また
左、右側板2,3と前、後側板4,5の互いに衝合する
側縁同志が一体に接続される。
【0018】以上により、底板1には、左、右側板2,
3および前、後側板4,5が固定され、最後に左、右側
板2,3と、前、後側板4,5の各コーナー上縁に係止
片7をそれぞれ係合して、図1に示す組立式コンテナが
組み立てられる。
【0019】また、前記組立式コンテナCを分解すると
きは、前記組立工程と逆の工程を行えばよい。
【0020】なお、前記係止片7は省略しても、組立式
コンテナは、その使用状態を保持することが可能であ
り、前記係止片7は、これを省略してもよい。
【0021】また、組立式コンテナCが、発泡スチロー
ルなどの合成樹脂材、ベニヤ板などの木板により形成さ
れときは、図5鎖線に示すように、互いに嵌合する、複
数の受具(雌部)、止具(雄部)の少なくとも一部に固
定ピンpを打込むようにしてもよい。
【0022】以上のように、底板1、左、右側板2,3
および前,後側板4,5に設けた、互いに対応する受具
(雌部)1f,2f,3fと、止具(雄部)2m,3
m,4m,5mとを単に嵌脱するだけで、組立式コンテ
ナCを組み立て、あるいは分解することができ、荷物の
運搬用コンテナとして極めて便利であり、またコンテナ
の再利用が可能であることから、コンテナによる荷物の
運搬コストを低減し、省資源化に寄与することができ
る。
【0023】つぎに、図7,8を参照して、本発明組立
式コンテナの第2実施例について説明するに、図7は、
受具(雌部)と、止具(雄部)の嵌合状態を示す、一部
破断斜視図、図8は、図7の8−8線に沿う断面図であ
り、図中、前記第1実施例と同じ要素には、同じ符号が
付される。
【0024】この第2実施例は、互いに嵌合可能な受具
(雌部)と、止具(雄部)のうち、受具(雌部)の構造
が、前記第1実施例のものと若干相違しており、すなわ
ち底板1および左、右側板2,3に一体に形成される受
具(雌部)1f,2f,3fは、底板1あるいは左、右
側板2,3の端縁に一体に突設した張出舌片をアングル
状に屈曲して形成されており、該受具(雌部)1f,2
f,3fには、前方および左右の開放された雌孔hが形
成され、この雌孔hに、止具(雄部)2m乃至5mが嵌
合される。
【0025】しかして、この第2実施例では、組立式コ
ンテナCの素材として、鉄板、アルミ板などの金属板に
より形成するのに適している。
【0026】つぎに、図9〜11を参照して、本発明組
立式コンテナの第3実施例について説明するに、図9
は、組立式コンテナの組み立て途中の状態を示す斜視
図、図10は、図9の10矢視の仮想円囲い部分の拡大
図、図11は、図10の11−11線に沿う断面図であ
り、図中、前記第1、2実施例と同じ要素には、同じ符
号が付される。
【0027】この第3実施例は、底板1の外周面と、そ
の上に組み立てられる左、右側板2,3および前、後側
板4,5の外面とが同一面になるように設計した場合で
あり、コンテナCの左、右側板2,3および前、後側板
4,5は、何れも肉厚に形成され、その内部に、互いに
嵌合する受具(雌部)と、止具(雄部)が納まるように
する。以下に、その構造を、図9,10を参照して、そ
の一例として、底板1と、前側板4の受具(雌部)1f
と、前側板の止具(雄部)4mについて説明すると、底
板1の側縁には、断面アングル状の受具(雌部)1fが
固定されており、この受具(雌部)1fの幅dは、前側
板4の肉厚Dよりも短い。そして、この受具(雌部)1
fには、底板1の内方およびその前後に開放する雌孔h
が形成されている。一方、前側板4の下縁には、断面L
字状の止具(雄部)4mが固定され、この止具(雄部)
4mの内面は、前側板4の内面と同一面に形成される。
底板1上に前側板4を起立固定すべく、受具(雌部)1
fに止具(雄部)4mを嵌合すれば、図11に示すよう
に、底板1の外周面と前側板4の外面とが同一面とな
り、また、前側板4の内面に、受具(雌部)1fと止具
(雄部)4mとの嵌合による段差が形成されない。
【0028】そして、図9,10に示す受具(雌部)と
止具(雄部)との嵌合により、図9に示すように、前記
第1実施例と同じ組み立て工程にてコンテナCを組み立
てることができる。
【0029】また、この第3実施例のものでは、前記第
1実施例の係止片7を省略して、コンテナCの開口上面
に、蓋板Coの裏面の凸部を嵌合させ、張出部のない、
蓋板Co付の組立式コンテナCとして利用される。
【0030】以上、本発明の三実施例について説明した
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。
【0031】たとえば、前記受具(雌部)と、止具(雄
部)とは、相互に置換が可能でありまた、前記受具(雌
部)と止具(雄部)の嵌合部の断面形状は、四角形状の
ほか、他の多角形状、円形状、三角形状などどのような
形状であってもよい。また、それらの材質を問わない。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本請求項1記載の発明に
よれば、受具と止具との嵌脱により、組立式コンテナの
組付、分解を簡単容易に行うことができ、コンテナによ
る荷物の運搬能率を大幅に向上することができ、また、
再利用が可能なことから省資源化に寄与することがで
き、さらにコンテナの製造コストを大幅に低減すること
ができる。
【0033】また、本請求項2記載の発明によれば、前
記請求項1記載の発明と同じ効果を奏する上に、コンテ
ナには、出張り部分がないため、他物に干渉することが
なく、取り扱いに便利であり、さらに占有スペースが小
さくて済む。
【0034】さらに、本請求項3記載の発明によれば、
前記請求項1記載の発明と同じ効果を奏する上に、受具
と止具の嵌合部の嵌合強度を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】組立式コンテナの斜視図(第1実施例)
【図2】組立式コンテナの組み立て前の状態を示す平面
【図3】組立式コンテナの組み立て途中の状態を示す斜
視図
【図4】図1の4矢視仮想縁部分の拡大図
【図5】図4の5−5線に沿う拡大断面図
【図6】組立式コンテナの組み立て工程を示す平面図
【図7】受具(雌部)と、止具(雄部)の嵌合状態を示
す、一部破断斜視図(第2実施例 )
【図8】図7の8−8線に沿う断面図
【図9】組立式コンテナの組み立て途中の状態を示す斜
視図(第3実施例)
【図10】図9の10矢視の仮想円囲い部分の拡大図
【図11】図10の11−11線に沿う断面図
【符号の説明】
1 底板 2 左側板 3 右側板 4 前側板 5 後側板 p 固定ピン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底板(1)と、その四辺に着脱可能に起
    立固定される、前、後側板(4,5)および左、右側板
    (2,3)とを備えた、組立式コンテナであって、 前記底板(1)の四辺の各縁部に、相互に着脱自在に嵌
    合可能な、受具と止具の何れか一方を一体的に設け、一
    方、前記前、後側板(4,5)および左、右側板(2,
    3)の各下縁にはそれらの他方を一体的に設け、さら
    に、前記前、後側板(4,5)と左、右側板(2,3)
    の互いに接続し合う側縁には、前記受具と止具の何れか
    一方と他方とをそれぞれ一体に設け、 前記前、後側板(4,5)および左、右側板(2,3)
    は、前記底板(1)上に起立保持したのち、該底板
    (1)上を、その内側から外側に向けて移動させ、それ
    ぞれ対応する、前記受具と止具とを嵌合することにより
    組み立てられることを特徴とする、組立式コンテナ。
  2. 【請求項2】 互いに嵌合する受具と止具の外面は、
    前、後側板(4,5)および左、右側板(2,3)の外
    面より突出することがなく、底板(1)の外周面と、
    前、後側板(4,5)および左、右側板(2,3)の外
    面とが略同一面に形成されることを特徴とする、前記請
    求項1記載の組立式コンテナ。
  3. 【請求項3】 前記互いに嵌合する受具と止具には、固
    定ピン(p)が抜差可能に打ち込まれることを特徴とす
    る、前記請求項1または2記載の組立式コンテナ。
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