JP2003204082A - 発光ダイオード - Google Patents
発光ダイオードInfo
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- H01L2224/42—Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/47—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
- H01L2224/48—Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
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- H01L2224/4809—Loop shape
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低コストで均質な白色の発光を得ることがで
きる発光ダイオード及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材
により青色発光素子を封止した発光ダイオードであっ
て、封止樹脂部材が、橙色の蛍光を発するペリレン系蛍
光染料をエポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解させるとと
もに、二酸化チタン粒子を混合してエポキシ樹脂配合物
を得た後に、エポキシ樹脂配合物を硬化させることによ
り形成されるものである発光ダイオード。
きる発光ダイオード及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材
により青色発光素子を封止した発光ダイオードであっ
て、封止樹脂部材が、橙色の蛍光を発するペリレン系蛍
光染料をエポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解させるとと
もに、二酸化チタン粒子を混合してエポキシ樹脂配合物
を得た後に、エポキシ樹脂配合物を硬化させることによ
り形成されるものである発光ダイオード。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、白色の光を発する
発光ダイオード及びその製造方法に関し、特に高輝度発
光ダイオード及びその製造方法に関する。
発光ダイオード及びその製造方法に関し、特に高輝度発
光ダイオード及びその製造方法に関する。
【従来の技術】従来、発光ダイオード(LED)におい
て白色系の発光を得るには、青、赤、緑の3種類の色の
発光素子を組み合わせて混色により白色の発光を得るい
わゆるマルチ・チップ型か、或いは、封止樹脂中に蛍光
物質を含有させて発光素子の発光色と蛍光物質の蛍光色
との混色により白色の発光を得るいわゆるワン・チップ
型がある。マルチ・チップ型は各LEDの駆動電圧や発
光出力に違いがあり、さらに温度特性や素子寿命にも違
いがあるために、効率良く白色光を得ることが困難であ
る。これに対してワン・チップ型LEDは、マルチ・チ
ップ型LEDに比べて消費電力が抑えられること等の理
由から、白色の発光を得るためには、ワン・チップ型L
EDが有効である。ワン・チップ型の白色LEDの中で
も、YAG蛍光体を含有させた樹脂によって青色素子を
封止した白色LEDが、従来、最も高輝度の白色を得ら
れることが知られている。しかしながら、無機系蛍光体
であるYAG蛍光体を用いた場合、均質な発光を得るた
めには無機系蛍光体を封止樹脂中に均一に分散させなけ
ればならないが、YAG蛍光体は比重が大きいため、Y
AG蛍光体を封止樹脂中に均一に分散させるのは困難で
ある。また、純粋な白色に極めて近い発光を得るために
は、YAG蛍光体を多量に封止樹脂中に分散させる必要
があり、コスト高になる。さらに、無機蛍光体を封止樹
脂中に分散させた場合は、一般に発光素子単独の場合に
比べて光度が低くなるため、十分な光度を得るために
は、LED発光の消費電力がその分大きくなる。これ
は、発光素子から発せられた光が封止樹脂中において無
機蛍光体により反射・散乱されて、基板等にそのエネル
ギーの一部が吸収されるためと考えられる。
て白色系の発光を得るには、青、赤、緑の3種類の色の
発光素子を組み合わせて混色により白色の発光を得るい
わゆるマルチ・チップ型か、或いは、封止樹脂中に蛍光
物質を含有させて発光素子の発光色と蛍光物質の蛍光色
との混色により白色の発光を得るいわゆるワン・チップ
型がある。マルチ・チップ型は各LEDの駆動電圧や発
光出力に違いがあり、さらに温度特性や素子寿命にも違
いがあるために、効率良く白色光を得ることが困難であ
る。これに対してワン・チップ型LEDは、マルチ・チ
ップ型LEDに比べて消費電力が抑えられること等の理
由から、白色の発光を得るためには、ワン・チップ型L
EDが有効である。ワン・チップ型の白色LEDの中で
も、YAG蛍光体を含有させた樹脂によって青色素子を
封止した白色LEDが、従来、最も高輝度の白色を得ら
れることが知られている。しかしながら、無機系蛍光体
であるYAG蛍光体を用いた場合、均質な発光を得るた
めには無機系蛍光体を封止樹脂中に均一に分散させなけ
ればならないが、YAG蛍光体は比重が大きいため、Y
AG蛍光体を封止樹脂中に均一に分散させるのは困難で
ある。また、純粋な白色に極めて近い発光を得るために
は、YAG蛍光体を多量に封止樹脂中に分散させる必要
があり、コスト高になる。さらに、無機蛍光体を封止樹
脂中に分散させた場合は、一般に発光素子単独の場合に
比べて光度が低くなるため、十分な光度を得るために
は、LED発光の消費電力がその分大きくなる。これ
は、発光素子から発せられた光が封止樹脂中において無
機蛍光体により反射・散乱されて、基板等にそのエネル
ギーの一部が吸収されるためと考えられる。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低コストで
均質な白色の発光を得ることができる発光ダイオード及
びその製造方法を提供することを主目的とする。
均質な白色の発光を得ることができる発光ダイオード及
びその製造方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明者は研究を重ね、以下の知見を見出した。 ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材により青色発
光素子を封止した発光ダイオードにおいて、青色発光素
子を封止する樹脂部材を以下の方法で形成すれば、蛍光
染料を封止樹脂中に極めて均一に含ませることができ、
その結果、極めて均一な白色の発光が得られる。すなわ
ち、エポキシ樹脂に橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光
染料を直接添加し加熱下に均一に溶解させるとともに、
二酸化チタン粒子を混合し、さらに硬化剤、添加剤等を
配合してエポキシ樹脂配合物を得、この配合物を硬化さ
せることにより封止樹脂を形成する方法である。 また、封止樹脂部材が、溶解状態の(分子単位で分
散した)ペリレン系蛍光染料とともに二酸化チタン粒子
を含むために、青色等への偏りがない又は殆どない極め
て純粋な白色光を発する発光ダイオードが得られる。ま
た、封止樹脂部材がエポキシ樹脂に溶解した状態のペリ
レン系蛍光染料と二酸化チタン粒子とを含むことによ
り、エポキシ樹脂に溶解しない状態のペリレン系蛍光染
料と二酸化チタン粒子とを含む場合に比べて、安定した
白色光を発する発光ダイオードが得られる。 以下の一般式(1)で表されるペリレン系化合物
(ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド:橙
色の蛍光を発する染料)は特に耐熱性に優れるため、加
熱によっても分解し難い。また、このペリレン系化合物
はエポキシ樹脂との相溶性に特に優れる。
に本発明者は研究を重ね、以下の知見を見出した。 ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材により青色発
光素子を封止した発光ダイオードにおいて、青色発光素
子を封止する樹脂部材を以下の方法で形成すれば、蛍光
染料を封止樹脂中に極めて均一に含ませることができ、
その結果、極めて均一な白色の発光が得られる。すなわ
ち、エポキシ樹脂に橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光
染料を直接添加し加熱下に均一に溶解させるとともに、
二酸化チタン粒子を混合し、さらに硬化剤、添加剤等を
配合してエポキシ樹脂配合物を得、この配合物を硬化さ
せることにより封止樹脂を形成する方法である。 また、封止樹脂部材が、溶解状態の(分子単位で分
散した)ペリレン系蛍光染料とともに二酸化チタン粒子
を含むために、青色等への偏りがない又は殆どない極め
て純粋な白色光を発する発光ダイオードが得られる。ま
た、封止樹脂部材がエポキシ樹脂に溶解した状態のペリ
レン系蛍光染料と二酸化チタン粒子とを含むことによ
り、エポキシ樹脂に溶解しない状態のペリレン系蛍光染
料と二酸化チタン粒子とを含む場合に比べて、安定した
白色光を発する発光ダイオードが得られる。 以下の一般式(1)で表されるペリレン系化合物
(ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド:橙
色の蛍光を発する染料)は特に耐熱性に優れるため、加
熱によっても分解し難い。また、このペリレン系化合物
はエポキシ樹脂との相溶性に特に優れる。
【化4】
(R1及びR2は、同一若しくは異なって、イソプロピル
基又は塩素原子を表し、又は、R1がメチル基若しくは
エチル基であるときにR2はC3−若しくはC4−アルキ
ル基を表す) 封止樹脂が、蛍光染料として、橙色の蛍光を発する
ペリレン系蛍光染料とともに黄緑色の蛍光を発するペリ
レン系蛍光染料を相溶状態で含有する場合は、一層純粋
な白色に近い白色光を発する発光ダイオードが得られ
る。 以下の一般式(2)で表されるペリレン系化合物
(黄緑色の蛍光を発する染料)は特に耐熱性に優れるた
め、加熱によっても分解し難い。また、このペリレン系
化合物はエポキシ樹脂との相溶性に特に優れる。
基又は塩素原子を表し、又は、R1がメチル基若しくは
エチル基であるときにR2はC3−若しくはC4−アルキ
ル基を表す) 封止樹脂が、蛍光染料として、橙色の蛍光を発する
ペリレン系蛍光染料とともに黄緑色の蛍光を発するペリ
レン系蛍光染料を相溶状態で含有する場合は、一層純粋
な白色に近い白色光を発する発光ダイオードが得られ
る。 以下の一般式(2)で表されるペリレン系化合物
(黄緑色の蛍光を発する染料)は特に耐熱性に優れるた
め、加熱によっても分解し難い。また、このペリレン系
化合物はエポキシ樹脂との相溶性に特に優れる。
【化5】
(式中、Xはハロゲン原子を示す。一方のYはシアノ基
を示し、他方のYはシアノ基又はハロゲン原子を示し、
Zは−COOR1を示す。または、両方のYはシアノ基
を示し、両方のZは、同一又は異なってシアノ基、ハロ
ゲン原子又は水素原子を示す。または、両方のYは−C
OOR1を示し、一方のZはシアノ基を示し、他方のZ
はシアノ基又はハロゲン原子を示す。(R1は、水素原
子、直鎖状又は分岐状のC1〜C18のアルキル基、C5〜
C18のシクロアルキル基により置換されたC1若しくは
C2のアルキル基又はC7〜C18のシクロアルキル基であ
って、シクロアルキル基は1〜4個の環を含有していて
よい)nは0、1又は2を示す。) 本発明は前記知見に基づき完成されたものであり、以下
の発光ダイオード及びその製造方法を提供する。 項1. ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材により
青色発光素子を封止した発光ダイオードであって、封止
樹脂部材が、橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料を
エポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解させるとともに、二
酸化チタン粒子を混合してエポキシ樹脂配合物を得た後
に、エポキシ樹脂配合物を硬化させることにより形成さ
れるものである発光ダイオード。 項2. 橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料が、下
記の一般式(1)で表される化合物からなる群より選ば
れる少なくとも1種の化合物である項1に記載の発光ダ
イオード。
を示し、他方のYはシアノ基又はハロゲン原子を示し、
Zは−COOR1を示す。または、両方のYはシアノ基
を示し、両方のZは、同一又は異なってシアノ基、ハロ
ゲン原子又は水素原子を示す。または、両方のYは−C
OOR1を示し、一方のZはシアノ基を示し、他方のZ
はシアノ基又はハロゲン原子を示す。(R1は、水素原
子、直鎖状又は分岐状のC1〜C18のアルキル基、C5〜
C18のシクロアルキル基により置換されたC1若しくは
C2のアルキル基又はC7〜C18のシクロアルキル基であ
って、シクロアルキル基は1〜4個の環を含有していて
よい)nは0、1又は2を示す。) 本発明は前記知見に基づき完成されたものであり、以下
の発光ダイオード及びその製造方法を提供する。 項1. ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材により
青色発光素子を封止した発光ダイオードであって、封止
樹脂部材が、橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料を
エポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解させるとともに、二
酸化チタン粒子を混合してエポキシ樹脂配合物を得た後
に、エポキシ樹脂配合物を硬化させることにより形成さ
れるものである発光ダイオード。 項2. 橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料が、下
記の一般式(1)で表される化合物からなる群より選ば
れる少なくとも1種の化合物である項1に記載の発光ダ
イオード。
【化6】
(R1及びR2は、同一若しくは異なって、イソプロピル
基又は塩素原子を表し、又は、R1がメチル基若しくは
エチル基であるときにR2はC3−若しくはC4−アルキ
ル基を表す。) 項3. 加熱温度が80〜150℃である項1又は2に
記載の発光ダイオード。 項4. ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材により
青色発光素子を封止した発光ダイオードであって、封止
樹脂部材が、橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料及
び黄緑色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料をエポキシ
樹脂に加熱下に均一に溶解させるとともに、二酸化チタ
ン粒子を混合してエポキシ樹脂配合物を得た後に、エポ
キシ樹脂配合物を硬化させることにより形成されるもの
である発光ダイオード。 項5. 橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料が、下
記の一般式(1)で表される化合物からなる群より選ば
れる少なくとも1種の化合物である項4に記載の発光ダ
イオード。
基又は塩素原子を表し、又は、R1がメチル基若しくは
エチル基であるときにR2はC3−若しくはC4−アルキ
ル基を表す。) 項3. 加熱温度が80〜150℃である項1又は2に
記載の発光ダイオード。 項4. ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材により
青色発光素子を封止した発光ダイオードであって、封止
樹脂部材が、橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料及
び黄緑色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料をエポキシ
樹脂に加熱下に均一に溶解させるとともに、二酸化チタ
ン粒子を混合してエポキシ樹脂配合物を得た後に、エポ
キシ樹脂配合物を硬化させることにより形成されるもの
である発光ダイオード。 項5. 橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料が、下
記の一般式(1)で表される化合物からなる群より選ば
れる少なくとも1種の化合物である項4に記載の発光ダ
イオード。
【化7】
(R1及びR2は、同一若しくは異なって、イソプロピル
基又は塩素原子を表し、又は、R1がメチル基若しくは
エチル基であるときにR2はC3−若しくはC4−アルキ
ル基を表す。) 項6. 黄緑色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料が、
下記の一般式(2)で表される化合物からなる群より選
ばれる少なくとも1種の化合物である項4又は5に記載
の発光ダイオード。
基又は塩素原子を表し、又は、R1がメチル基若しくは
エチル基であるときにR2はC3−若しくはC4−アルキ
ル基を表す。) 項6. 黄緑色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料が、
下記の一般式(2)で表される化合物からなる群より選
ばれる少なくとも1種の化合物である項4又は5に記載
の発光ダイオード。
【化8】
(式中、Xはハロゲン原子を示す。一方のYはシアノ基
を示し、他方のYはシアノ基又はハロゲン原子を示し、
Zは−COOR1を示す。または、両方のYはシアノ基
を示し、両方のZは、同一又は異なってシアノ基、ハロ
ゲン原子又は水素原子を示す。または、両方のYは−C
OOR1を示し、一方のZはシアノ基を示し、他方のZ
はシアノ基又はハロゲン原子を示す。(R1は、水素原
子、直鎖状又は分岐状のC1〜C18のアルキル基、C5〜
C18のシクロアルキル基により置換されたC1若しくは
C2のアルキル基又はC7〜C18のシクロアルキル基であ
って、シクロアルキル基は1〜4個の環を含有していて
よい)nは0、1又は2を示す。) 項7. 加熱温度が80〜150℃である項4、5又は
6に記載の発光ダイオード。 項8. ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材により
青色発光素子を封止した発光ダイオードの製造方法であ
って、(a) エポキシ樹脂に橙色の蛍光を発するペリレ
ン系蛍光染料を添加し、ペリレン系蛍光染料をエポキシ
樹脂に加熱下に均一に溶解させるとともに、二酸化チタ
ン粒子を混合して液状封止樹脂配合物を得る工程と、
(b) 液状封止樹脂配合物で青色発光素子を被覆する工
程と、(c) 液状封止樹脂配合物を硬化させる工程とを
含む発光ダイオードの製造方法。 項9. 加熱温度が80〜150℃である項8に記載の
発光ダイオードの製造方法。 項10. ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材によ
り青色発光素子を封止した発光ダイオードの製造方法で
あって、(a) エポキシ樹脂に橙色の蛍光を発するペリ
レン系蛍光染料及び黄緑色の蛍光を発するペリレン系蛍
光染料を添加し、ペリレン系蛍光染料をエポキシ樹脂に
加熱下に均一に溶解させるとともに、二酸化チタン粒子
を混合して液状封止樹脂配合物を得る工程と、(b) 液
状封止樹脂配合物で青色発光素子を被覆する工程と、
(c) 液状封止樹脂配合物を硬化させる工程とを含む発
光ダイオードの製造方法。項11. 加熱温度が80〜
150℃である項10に記載の発光ダイオードの製造方
法。
を示し、他方のYはシアノ基又はハロゲン原子を示し、
Zは−COOR1を示す。または、両方のYはシアノ基
を示し、両方のZは、同一又は異なってシアノ基、ハロ
ゲン原子又は水素原子を示す。または、両方のYは−C
OOR1を示し、一方のZはシアノ基を示し、他方のZ
はシアノ基又はハロゲン原子を示す。(R1は、水素原
子、直鎖状又は分岐状のC1〜C18のアルキル基、C5〜
C18のシクロアルキル基により置換されたC1若しくは
C2のアルキル基又はC7〜C18のシクロアルキル基であ
って、シクロアルキル基は1〜4個の環を含有していて
よい)nは0、1又は2を示す。) 項7. 加熱温度が80〜150℃である項4、5又は
6に記載の発光ダイオード。 項8. ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材により
青色発光素子を封止した発光ダイオードの製造方法であ
って、(a) エポキシ樹脂に橙色の蛍光を発するペリレ
ン系蛍光染料を添加し、ペリレン系蛍光染料をエポキシ
樹脂に加熱下に均一に溶解させるとともに、二酸化チタ
ン粒子を混合して液状封止樹脂配合物を得る工程と、
(b) 液状封止樹脂配合物で青色発光素子を被覆する工
程と、(c) 液状封止樹脂配合物を硬化させる工程とを
含む発光ダイオードの製造方法。 項9. 加熱温度が80〜150℃である項8に記載の
発光ダイオードの製造方法。 項10. ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材によ
り青色発光素子を封止した発光ダイオードの製造方法で
あって、(a) エポキシ樹脂に橙色の蛍光を発するペリ
レン系蛍光染料及び黄緑色の蛍光を発するペリレン系蛍
光染料を添加し、ペリレン系蛍光染料をエポキシ樹脂に
加熱下に均一に溶解させるとともに、二酸化チタン粒子
を混合して液状封止樹脂配合物を得る工程と、(b) 液
状封止樹脂配合物で青色発光素子を被覆する工程と、
(c) 液状封止樹脂配合物を硬化させる工程とを含む発
光ダイオードの製造方法。項11. 加熱温度が80〜
150℃である項10に記載の発光ダイオードの製造方
法。
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。(I)発光ダイオード 基本的構成
本発明の発光ダイオードは、ペリレン系蛍光染料を含む
封止樹脂部材により青色発光素子を封止した発光ダイオ
ードであって、封止樹脂部材が、橙色の蛍光を発するペ
リレン系蛍光染料をエポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解
させるとともに、二酸化チタン粒子を混合してエポキシ
樹脂配合物を得た後に、エポキシ樹脂配合物を硬化させ
ることにより形成されるものである。本発明の発光ダイ
オードにおいて、封止樹脂部材中には、ペリレン系蛍光
染料が分子単位で分散しており、すなわちエポキシ樹脂
とペリレン系蛍光染料とが相溶している。また二酸化チ
タン粒子が分散している。本発明の封止樹脂部材の形状
は特に限定されず、塊状部材の他、膜状部材(封止樹脂
膜)等も封止樹脂部材に含まれる。本明細書において、
「発光素子」とは、封止樹脂により封止されていない状
態の発光ダイオードのいわゆるベアチップ(裸チップ)
をいう。蛍光染料 <橙色蛍光染料> 本発明において、橙色の蛍光を発する
染料としては、吸収極大波長が通常515〜560nm程度であ
る蛍光染料を用いることができる。橙色蛍光染料は、他
に470〜510nm程度の波長域及び440〜470 nm程度の波長
域に吸収を有するものであってもよい。このような橙色
の蛍光を発する染料としては、公知の蛍光染料を制限な
く使用できるが、特に以下の一般式(1)で表される化
合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を
使用することが好ましい。
封止樹脂部材により青色発光素子を封止した発光ダイオ
ードであって、封止樹脂部材が、橙色の蛍光を発するペ
リレン系蛍光染料をエポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解
させるとともに、二酸化チタン粒子を混合してエポキシ
樹脂配合物を得た後に、エポキシ樹脂配合物を硬化させ
ることにより形成されるものである。本発明の発光ダイ
オードにおいて、封止樹脂部材中には、ペリレン系蛍光
染料が分子単位で分散しており、すなわちエポキシ樹脂
とペリレン系蛍光染料とが相溶している。また二酸化チ
タン粒子が分散している。本発明の封止樹脂部材の形状
は特に限定されず、塊状部材の他、膜状部材(封止樹脂
膜)等も封止樹脂部材に含まれる。本明細書において、
「発光素子」とは、封止樹脂により封止されていない状
態の発光ダイオードのいわゆるベアチップ(裸チップ)
をいう。蛍光染料 <橙色蛍光染料> 本発明において、橙色の蛍光を発する
染料としては、吸収極大波長が通常515〜560nm程度であ
る蛍光染料を用いることができる。橙色蛍光染料は、他
に470〜510nm程度の波長域及び440〜470 nm程度の波長
域に吸収を有するものであってもよい。このような橙色
の蛍光を発する染料としては、公知の蛍光染料を制限な
く使用できるが、特に以下の一般式(1)で表される化
合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を
使用することが好ましい。
【化9】
(R1及びR2は、同一若しくは異なって、イソプロピル
基又は塩素原子を表し、又は、R1がメチル基若しくは
エチル基であるときにR2はC3−若しくはC4−アルキ
ル基を表す) 一般式(1)の化合物において、R2におけるC3−アル
キル基としては、n−プロピル基、i−プロピル基等が
挙げられる。C4−アルキル基としては、n−ブチル
基、i−ブチル基、sec−ブチル基又はtert−ブチル基等
が挙げられる。中でも、R1及びR2が共に塩素原子であ
る化合物、R1及びR2が共にイソプロピル基である化合
物、又は、R1がメチル基若しくはエチル基でありR2が
イソプロピル基、tert−ブチル基若しくはsec−ブチル
基である化合物が好ましい。橙色蛍光染料は、1種を単
独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
橙色蛍光染料の使用量は、エポキシ樹脂に対して、通常
0.001〜5重量%程度、特に0.01〜1重量%程
度とすることが好ましい。橙色蛍光染料の濃度は、発光
素子を封止する封止樹脂部材の厚みと関係する。封止厚
み(封止高さ)が例えば1mm以上の厚膜の場合は、蛍光
染料の濃度を低くし、逆に、封止厚み(封止高さ)を薄
くする場合は、蛍光染料の濃度を高くすればよい。所定
の封止樹脂部材の封止厚みに対し、橙色蛍光染料の使用
量が多すぎると青色LEDからの発光が弱くなる。逆
に、橙色蛍光染料の使用量が少なすぎると青みが増し、
白色にはほど遠くなってしまう。前記範囲であればこの
ような問題は生じない。<黄緑色蛍光染料> また、封止樹脂には、橙色の蛍光を
発するペリレン系蛍光染料の他に黄緑色の蛍光を発する
ペリレン系蛍光染料が含まれていてもよい。これによ
り、橙色蛍光染料単独の場合に比べて、一層純粋な白色
に近い白色光を発する発光ダイオードが得られる。この
場合の本発明の発光ダイオードは、ペリレン系蛍光染料
を含む封止樹脂部材により青色発光素子を封止した発光
ダイオードであって、封止樹脂部材が、橙色の蛍光を発
するペリレン系蛍光染料及び黄緑色の蛍光を発するペリ
レン系蛍光染料をエポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解さ
せるとともに、二酸化チタン粒子を混合してエポキシ樹
脂配合物を得た後に、エポキシ樹脂配合物を硬化させる
ことにより形成されるものである。黄緑色の蛍光を発す
るペリレン系蛍光染料としては、吸収極大波長が、通常
440〜500nm程度の蛍光染料を用いることができる。こ
のような黄緑色蛍光染料としては、公知の蛍光染料を制
限なく使用できるが、特に以下の一般式(2)で表され
る化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合
物を使用することが好ましい。
基又は塩素原子を表し、又は、R1がメチル基若しくは
エチル基であるときにR2はC3−若しくはC4−アルキ
ル基を表す) 一般式(1)の化合物において、R2におけるC3−アル
キル基としては、n−プロピル基、i−プロピル基等が
挙げられる。C4−アルキル基としては、n−ブチル
基、i−ブチル基、sec−ブチル基又はtert−ブチル基等
が挙げられる。中でも、R1及びR2が共に塩素原子であ
る化合物、R1及びR2が共にイソプロピル基である化合
物、又は、R1がメチル基若しくはエチル基でありR2が
イソプロピル基、tert−ブチル基若しくはsec−ブチル
基である化合物が好ましい。橙色蛍光染料は、1種を単
独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
橙色蛍光染料の使用量は、エポキシ樹脂に対して、通常
0.001〜5重量%程度、特に0.01〜1重量%程
度とすることが好ましい。橙色蛍光染料の濃度は、発光
素子を封止する封止樹脂部材の厚みと関係する。封止厚
み(封止高さ)が例えば1mm以上の厚膜の場合は、蛍光
染料の濃度を低くし、逆に、封止厚み(封止高さ)を薄
くする場合は、蛍光染料の濃度を高くすればよい。所定
の封止樹脂部材の封止厚みに対し、橙色蛍光染料の使用
量が多すぎると青色LEDからの発光が弱くなる。逆
に、橙色蛍光染料の使用量が少なすぎると青みが増し、
白色にはほど遠くなってしまう。前記範囲であればこの
ような問題は生じない。<黄緑色蛍光染料> また、封止樹脂には、橙色の蛍光を
発するペリレン系蛍光染料の他に黄緑色の蛍光を発する
ペリレン系蛍光染料が含まれていてもよい。これによ
り、橙色蛍光染料単独の場合に比べて、一層純粋な白色
に近い白色光を発する発光ダイオードが得られる。この
場合の本発明の発光ダイオードは、ペリレン系蛍光染料
を含む封止樹脂部材により青色発光素子を封止した発光
ダイオードであって、封止樹脂部材が、橙色の蛍光を発
するペリレン系蛍光染料及び黄緑色の蛍光を発するペリ
レン系蛍光染料をエポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解さ
せるとともに、二酸化チタン粒子を混合してエポキシ樹
脂配合物を得た後に、エポキシ樹脂配合物を硬化させる
ことにより形成されるものである。黄緑色の蛍光を発す
るペリレン系蛍光染料としては、吸収極大波長が、通常
440〜500nm程度の蛍光染料を用いることができる。こ
のような黄緑色蛍光染料としては、公知の蛍光染料を制
限なく使用できるが、特に以下の一般式(2)で表され
る化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合
物を使用することが好ましい。
【化10】
(式中、Xはハロゲン原子を示す。一方のYはシアノ基
を示し、他方のYはシアノ基又はハロゲン原子を示し、
Zは−COOR1を示す。または、両方のYはシアノ基
を示し、両方のZは、同一又は異なってシアノ基、ハロ
ゲン原子又は水素原子を示す。または、両方のYは−C
OOR1を示し、一方のZはシアノ基を示し、他方のZ
はシアノ基又はハロゲン原子を示す。(R1は、水素原
子、直鎖状又は分岐状のC1〜C18のアルキル基、C5〜
C18のシクロアルキル基により置換されたC1若しくは
C2のアルキル基又はC7〜C18のシクロアルキル基であ
って、シクロアルキル基は1〜4個の環を含有していて
よい)nは0、1又は2を示す。) 一般式(2)の化合物の中では、以下の化合物が好まし
い。 ・Xが塩素原子又は臭素原子であり、nが0、1又は2
であり、両方のYがシアノ基であり、両方のZが、同一
又は異なって、水素原子、シアン基、ハロゲン原子(特
に塩素原子又は臭素原子)である化合物。 ・Xが塩素原子又は臭素原子であり、nが0、1又は2
であり、両方のYがシアノ基であり、片方のZがシアノ
基であり、他方のZが臭素原子又はシアノ基である化合
物。 ・Xが塩素原子又は臭素原子であり、nが0、1又は2
であり、両方のYが−COOR1であり、片方のZがシ
アノ基であり、他方のZがシアノ基又はハロゲン原子
(特に塩素原子又は臭素原子)である化合物。 この場合、R1は水素原子、直鎖状又は分岐状のC1〜C
18のアルキル基、C5〜C18のシクロアルキル基により
置換されたC1若しくはC2のアルキル基又はC 7〜C18
のシクロアルキル基であって、シクロアルキル基は1〜
4個の環を含有していてよい。R1はC4〜C18のアルキ
ル基であることが好ましく、n−ブチル基、i−ブチル
基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、n−オク
チル基、トリデシル基又はオクタデシル基であることが
より好ましい。特に、Xが塩素原子又は臭素原子であ
り、nが0、1又は2であり、両方のYが−COOR1
であり、両方のZがシアノ基である化合物が好ましい。
この場合、R1は直鎖状又は分岐状のC4〜C18のアルキ
ル基であるものが好ましく、n−ブチル基、i−ブチル
基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、n−オク
チル基、n−トリデシル基又はn−オクタデシル基であ
るものがより好ましい。黄緑色蛍光染料は、1種を単独
で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
黄緑色蛍光染料を使用する場合は、その使用量は、エポ
キシ樹脂に対して通常0.001〜5重量%程度、特に0.01
〜1重量%程度とすることが好ましい。また、橙色蛍光
染料と黄緑色蛍光染料との比率(橙色/黄緑色)が1/
4〜4/1程度、特に3/2〜4/1程度であることが
好ましい。黄緑色蛍光染料の使用量が前記範囲であれ
ば、黄緑色蛍光染料の添加による効果が十分に得られる
とともに、青みがかからず白色に見える。二酸化チタン粒子 本発明の発光ダイオードの封止樹脂中には、二酸化チタ
ン粒子が含まれる。二酸化チタン粒子は、ルチル型、ア
ナターゼ型又はブルーカイト型のいずれの結晶型のもの
であってもよいが、アナターゼ型が好ましい。これらの
二酸化チタン粒子は、公知の方法により製造できるが、
石原産業社等から購入することもできる。また二酸化チ
タン粒子の平均粒径は、通常10〜500μm程度、特に20〜
100μm程度であることが好ましい。本発明において、二
酸化チタン粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡を用い
て5個の粒子の長径を測定し、それらの値を平均するこ
とにより得られる。平均粒径が前記範囲であれば、封止
樹脂配合物中で二酸化チタン粒子が沈降することがな
く、かつ、二酸化チタン粒子が光触媒効果を発揮して封
止樹脂配合物の諸物性に影響を及ぼすということがな
い。二酸化チタン粒子の含有量は、ペリレン系蛍光染料
に対して0.001〜50重量%程度、特に0.01〜5重量%程
度とすることが好ましい。二酸化チタン粒子の使用量が
余りに多いとその隠蔽効果により発光素子からの光が弱
められるが、前記範囲であれば、二酸化チタン粒子添加
による効果が十分に得られるととともに、実用上十分な
光量が得られる。エポキシ樹脂 本発明において封止樹脂部材の基材樹脂としては、通常
エポキシ樹脂を用いる。エポキシ樹脂は、蛍光染料を溶
解させ易いこと、電気特性に優れること、作業性がよい
こと、低価格であること等の点で好ましい。エポキシ樹
脂は特にペリレン系蛍光染料を溶解させ易い樹脂であ
る。エポキシ樹脂としては、粘度50,000ps程度
以下、特に5,000ps程度以下の低粘度の液状のエ
ポキシ樹脂を用いることが好ましい。エポキシ樹脂の粘
度の下限値は、通常0.1ps程度である。エポキシ樹
脂の粘度が高すぎると樹脂と蛍光染料との相溶性悪くな
り、加温しながら蛍光染料を溶解させる場合でも、蛍光
染料を樹脂中に均一に分散させることは困難である。前
記範囲であればこのような問題は生じない。本発明にお
いてエポキシ樹脂の粘度は、BH型粘度計を用いて測定し
た値である。上記粘度を有するエポキシ樹脂は、エポキ
シ当量(g/eq)値を50〜400程度とすることにより選択で
きる。エポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル型、
グリシジルエステル型、グリシジルアミン型、脂環型、
脂肪族型、又はこれらの蒸留品、水添型などが挙げられ
る。また、エポキシアクリレート類も挙げられる。グリ
シジルエーテル型のエポキシ樹脂としては、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビス
フェノールAD型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ
樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキ
シ樹脂のような2官能エポキシ樹脂;フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、DPPノボラック型エポキシ樹脂、トリス・
ヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェ
ニロールエタン型エポキシ樹脂のような多官能エポキシ
樹脂などが挙げられる。また、脂環型エポキシ樹脂とし
ては、アリシクリック・ジエポキシ・アセタール、アリ
シクリック・ジエポキシ・アジペイト、アリシクリック
・ジエポキシ・カルボキシレイト、ビニル・シクロヘキ
セン・ジオキサイドなどが挙げられる。他にも、トリグ
リシジルイソシアネート型エポキシ樹脂、ヒダントイン
エポキシ樹脂などが挙げられる。特に、グリシジルエー
テル型、脂環型、脂肪族型、又はこれらの蒸留品、水添
型などが好ましい。これらは、常温で液状、半固形状又
は固形状のいずれの形態であっても、加温することによ
り蛍光染料と相溶可能なものであれば使用できる。青色
発光素子からは紫外線が多量に発生しているために、封
止樹脂は紫外線により劣化し難いものであることが望ま
れるところ、これらのエポキシ樹脂は、紫外線により劣
化し難い点で好ましい。中でも、グリシジルエーテル型
のエポキシ樹脂が好ましい。特に水添型ビスフェノール
A型エポキシ樹脂又は水添型ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂が好ましい。水添型ビスフェノールA型エポキシ
樹脂及び水添型ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、紫
外線により劣化し難いとともに、光の透過性に優れるた
めに好ましい。エポキシ樹脂は、1種を単独で又は2種
以上を組み合わせて使用できる。封止樹脂中のその他の成分 封止樹脂には、封止樹脂の添加剤として公知のもの、例
えば消泡剤、レベリング剤、変色防止剤、カップリング
剤、チクソ性付与剤、光拡散剤、酸化防止剤又は紫外線
吸収剤等を添加することができる。発光素子 本発明における青色発光素子には、青色光ないしは紫外
線を発する素子が含まれる。このような青色発光素子と
しては、InGaN系素子が代表的であるが、これに限
られず、SiC系素子、GaN系素子、ZnS系素子、
ZnSe系素子等、青色近傍の光を発する公知の発光素
子を使用できる。(II)発光ダイオードの製造方法 基本的構成 本発明の発光ダイオードの製造方法は、ペリレン系蛍光
染料を含む封止樹脂部材により青色発光素子を封止した
発光ダイオードの製造方法であって、(a) エポキシ樹
脂に橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料を添加し、
ペリレン系蛍光染料をエポキシ樹脂に加熱下に均一に溶
解させるとともに、二酸化チタン粒子を混合して液状封
止樹脂配合物を得る工程と、(b) 液状封止樹脂配合物
で青色発光素子を被覆する工程と、(c) 液状封止樹脂
配合物を硬化させる工程とを含む方法である。液状封止樹脂配合物を得る工程 通常は、予め基材樹脂としてのエポキシ樹脂を加熱して
おき、そこにペリレン系蛍光染料を添加し、同程度の温
度を保ちつつ、攪拌することによって、蛍光染料を基材
樹脂中に溶解させればよい。エポキシ樹脂の加熱温度
は、樹脂や染料の種類によって異なるが、通常80〜1
50℃程度、特に90〜135℃程度が好ましい。な
お、常温のエポキシ樹脂にペリレン系蛍光染料を添加し
てからこの樹脂を前記温度にまで加熱することもでき
る。溶解時の温度が余りに高いと染料粉末の特徴である
粉末同士の凝集が生じて、蛍光染料分子をエポキシ樹脂
中に均一に分散させることができない。逆に、溶解時の
温度が余りに低いと蛍光染料をエポキシ樹脂中に溶解さ
せることができず、蛍光染料分子をエポキシ樹脂中に均
一に分散させることができない。前記温度範囲であれば
このような問題は生じない。また、エポキシ樹脂にペリ
レン系蛍光染料を均一に溶解させるために、染料を添加
したエポキシ樹脂を加熱下に撹拌、超音波処理等を行う
ことができる。また、二酸化チタン粒子は、ペリレン系
蛍光染料とともにエポキシ樹脂に加えておき、この樹脂
及び染料とともに加熱下に樹脂中に均一に分散させるこ
とができる。又は、エポキシ樹脂中にペリレン系蛍光染
料を添加し、該染料を加熱下に均一に該樹脂中に溶解さ
せた後に、この樹脂に二酸化チタン粒子を混合し撹拌す
ることにより二酸化チタン粒子を樹脂中に均一に分散さ
せることもできる。ペリレン系蛍光染料の溶解を確認し
易い点で後者の手順が好ましい。また、必要量のエポキ
シ樹脂の一部にペリレン系蛍光染料が溶解し二酸化チタ
ン粒子が均一に分散したペーストを調製しておき、この
ペーストを室温程度まで冷却した後、残部のエポキシ樹
脂に混合することもできる。その他の添加剤は、蛍光染
料を溶解させた後に加えることもできるが、加熱により
溶解させる必要があるものや加熱しても分解し難いもの
は、蛍光染料とともに加熱された基材樹脂中に添加すれ
ばよい。得られた透明着色樹脂を常温程度に冷却した
後、通常は、硬化剤及び必要に応じて硬化促進剤を添加
する。硬化剤は特に限定されず、例えば液状の無色の酸
無水物などを使用できる。液状の無色の酸無水物として
は、例えば無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメ
リット酸、無水パイロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジッ
ク酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸等が挙げられ、
特に十分に精製され着色の少ないものが好ましい。硬化
剤は、エポキシ樹脂のエポキシ当量の通常60〜120
%程度、特に80〜110%程度を添加することが好ま
しい。硬化剤の添加量が余りに少ないと、エポキシ樹脂
配合物中に未硬化の部分が生じる。また、硬化剤の添加
量が余りに多いと、エポキシ樹脂配合物そのもののが、
吸湿しやすくなって硬化特性上問題がある。前記範囲で
あればこのような問題は生じない。硬化促進剤として
は、例えばイミダゾール類、トリフェニルフォスフィン
類、トリブチルフォスフィンまたはそれらの塩類、DBU
(ジアザビスシクロウンデセン)、三級アミン、カルボ
ン酸金属塩類等を使用できる。硬化促進剤の使用量は硬
化剤に対して0.001〜50重量%程度、特に0.0
1〜10重量%程度とすることが好ましい。硬化剤及び
硬化促進剤を使用するのに代えて、例えばカチオン系重
合触媒のような硬化触媒などを使用することもできる。
また、グリシジルエーテル型やエポキシアクリレート類
のような光硬化型のエポキシ樹脂を使用する場合は、硬
化剤及び硬化促進剤を使用するのに代えて光反応開始剤
を使用すればよい。光反応開始剤としては、芳香族ジア
ゾニウム塩(HPF6、HSbF6等)、芳香族スルホニウム
塩、芳香族ヨウドニウム塩のようなブレンステッド酸の
オニウム塩類;ブレンステッド酸の鉄芳香族化合物塩;
アルミニウム錯体/光分解性ケイ素化合物系触媒等が挙
げられる。被覆工程・硬化工程 上記のようにして得られたエポキシ樹脂、蛍光染料、硬
化剤等からなる液状封止樹脂配合物で青色発光素子(紫
外線発光素子を含む)を被覆した後、液状封止樹脂配合
物を硬化させることにより、本発明の白色LEDが得ら
れる。青色発光素子の被覆方法は、特に限定されず、滴
下後に硬化させる方法、印刷封止(PES)、真空印刷
封止(VPES)、ディスペンサー方式、トランスファ
ーによる金型成型、射出成型等の成型方式、スピンコー
ターなどを用いた塗布法等の公知の方法を採用できる。
これらの方法により、レンズの形成、キャスティング又
は板状の樹脂形成などを行うことができる。特に、滴下
後に硬化させる方法、印刷封止又は真空印刷封止が好ま
しい。封止厚さは、特に限定されないが、通常0.1mm〜5
0mm程度、特に0.5mm〜10mm程度とすることが好ましい。
硬化は、硬化剤を添加した封止樹脂配合物を加熱するこ
とにより行える。加熱により封止樹脂配合物を硬化させ
る場合は、硬化条件は、通常60〜180℃程度で30
〜600分間程度、特に90〜150℃程度で60〜3
00分間程度の条件が好ましい。但し、パッケージにお
いて、封止エリアにより、硬化物特性がそのパッケージ
に適合していれば、硬化条件(温度及び時間)は上記範
囲に限定されない。また、光硬化型のエポキシ樹脂を使
用する場合は、通常は、高圧水銀ランプやメタルハライ
ドランプのようなUVランプを用いて、100〜5000mJ/cm2
程度の光を照射することにより該樹脂を硬化させること
ができる。100〜1000mJ/cm2程度の光を照射した後、さ
らに硬化物性を向上させるために、オーブン乾燥機等で
樹脂配合物を熱硬化させることがより好ましい。次に、
本発明の発光ダイオードの形状のバリエーションを図面
を参照して説明する。以下の各図面において、同じ部材
には同じ符号を付している。図1は、本発明の第1実施
形態である発光ダイオードの断面図である。(イ)、
(ロ)、(ハ)、(ニ)は第1実施形態のバリエーショ
ンを示す断面図である。発光ダイオード1において、基
板2上に搭載された青色発光素子3は封止樹脂部材4に
よって封止されている。封止樹脂部材4は次のようにし
て形成される。すなわち、加熱により軟化させたエポキ
シ樹脂にペリレン系蛍光染料等を添加し、加熱しつつ攪
拌することにより蛍光染料を溶解させ、さらに二酸化チ
タン粒子を混合した後、常温程度にまで冷却後、硬化剤
及び添加剤等を添加して封止樹脂配合物を得る。このよ
うにして得られた封止樹脂配合物を発光素子3上に供給
し、加熱により硬化させる。このようにして形成された
封止樹脂部材4中にはペリレン系蛍光染料が分子単位で
分散した状態又は相溶状態で含まれるとともに、二酸化
チタン粒子が分散している。この発光ダイオード1によ
ると、封止樹脂部材4中のペリレン系有機蛍光染料によ
る蛍光と青色発光素子3からの光との混色により、白色
の発光が得られる。図2は、本発明の第2実施形態の発
光ダイオードの断面図である。(イ)、(ロ)、
(ハ)、(ニ)は第2実施形態のバリエーションを示す
断面図である。この発光ダイオード1は、第1の形状の
発光ダイオードにおいて封止樹脂が2層からなるもので
あり、発光素子3を直接封止する下層がペリレン系蛍光
染料を相溶状態で含む封止樹脂部材4であり、その上層
がペリレン系蛍光染料を含まない第2封止樹脂部材4a
である。その他の構成は第1実施形態の発光ダイオード
と同様である。図3は、本発明の第3実施形態の発光ダ
イオードの断面図である。この発光ダイオードは、リー
ド端子を備えるいわゆる砲弾型のマウントリードタイプ
と呼ばれるものである。この発光ダイオードは、カップ
5内に青色発光素子3が載置され、発光素子3はペリレ
ン系蛍光染料を相溶状態で含む封止樹脂部材4で封止さ
れている。また、発光素子3にはリード端子6が接続さ
れている。さらに、これらがペリレン系蛍光染料を含ま
ない砲弾型の第2封止樹脂部材4aで覆われている。そ
の他の構成は第1実施形態の発光ダイオードと同様であ
る。
を示し、他方のYはシアノ基又はハロゲン原子を示し、
Zは−COOR1を示す。または、両方のYはシアノ基
を示し、両方のZは、同一又は異なってシアノ基、ハロ
ゲン原子又は水素原子を示す。または、両方のYは−C
OOR1を示し、一方のZはシアノ基を示し、他方のZ
はシアノ基又はハロゲン原子を示す。(R1は、水素原
子、直鎖状又は分岐状のC1〜C18のアルキル基、C5〜
C18のシクロアルキル基により置換されたC1若しくは
C2のアルキル基又はC7〜C18のシクロアルキル基であ
って、シクロアルキル基は1〜4個の環を含有していて
よい)nは0、1又は2を示す。) 一般式(2)の化合物の中では、以下の化合物が好まし
い。 ・Xが塩素原子又は臭素原子であり、nが0、1又は2
であり、両方のYがシアノ基であり、両方のZが、同一
又は異なって、水素原子、シアン基、ハロゲン原子(特
に塩素原子又は臭素原子)である化合物。 ・Xが塩素原子又は臭素原子であり、nが0、1又は2
であり、両方のYがシアノ基であり、片方のZがシアノ
基であり、他方のZが臭素原子又はシアノ基である化合
物。 ・Xが塩素原子又は臭素原子であり、nが0、1又は2
であり、両方のYが−COOR1であり、片方のZがシ
アノ基であり、他方のZがシアノ基又はハロゲン原子
(特に塩素原子又は臭素原子)である化合物。 この場合、R1は水素原子、直鎖状又は分岐状のC1〜C
18のアルキル基、C5〜C18のシクロアルキル基により
置換されたC1若しくはC2のアルキル基又はC 7〜C18
のシクロアルキル基であって、シクロアルキル基は1〜
4個の環を含有していてよい。R1はC4〜C18のアルキ
ル基であることが好ましく、n−ブチル基、i−ブチル
基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、n−オク
チル基、トリデシル基又はオクタデシル基であることが
より好ましい。特に、Xが塩素原子又は臭素原子であ
り、nが0、1又は2であり、両方のYが−COOR1
であり、両方のZがシアノ基である化合物が好ましい。
この場合、R1は直鎖状又は分岐状のC4〜C18のアルキ
ル基であるものが好ましく、n−ブチル基、i−ブチル
基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、n−オク
チル基、n−トリデシル基又はn−オクタデシル基であ
るものがより好ましい。黄緑色蛍光染料は、1種を単独
で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
黄緑色蛍光染料を使用する場合は、その使用量は、エポ
キシ樹脂に対して通常0.001〜5重量%程度、特に0.01
〜1重量%程度とすることが好ましい。また、橙色蛍光
染料と黄緑色蛍光染料との比率(橙色/黄緑色)が1/
4〜4/1程度、特に3/2〜4/1程度であることが
好ましい。黄緑色蛍光染料の使用量が前記範囲であれ
ば、黄緑色蛍光染料の添加による効果が十分に得られる
とともに、青みがかからず白色に見える。二酸化チタン粒子 本発明の発光ダイオードの封止樹脂中には、二酸化チタ
ン粒子が含まれる。二酸化チタン粒子は、ルチル型、ア
ナターゼ型又はブルーカイト型のいずれの結晶型のもの
であってもよいが、アナターゼ型が好ましい。これらの
二酸化チタン粒子は、公知の方法により製造できるが、
石原産業社等から購入することもできる。また二酸化チ
タン粒子の平均粒径は、通常10〜500μm程度、特に20〜
100μm程度であることが好ましい。本発明において、二
酸化チタン粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡を用い
て5個の粒子の長径を測定し、それらの値を平均するこ
とにより得られる。平均粒径が前記範囲であれば、封止
樹脂配合物中で二酸化チタン粒子が沈降することがな
く、かつ、二酸化チタン粒子が光触媒効果を発揮して封
止樹脂配合物の諸物性に影響を及ぼすということがな
い。二酸化チタン粒子の含有量は、ペリレン系蛍光染料
に対して0.001〜50重量%程度、特に0.01〜5重量%程
度とすることが好ましい。二酸化チタン粒子の使用量が
余りに多いとその隠蔽効果により発光素子からの光が弱
められるが、前記範囲であれば、二酸化チタン粒子添加
による効果が十分に得られるととともに、実用上十分な
光量が得られる。エポキシ樹脂 本発明において封止樹脂部材の基材樹脂としては、通常
エポキシ樹脂を用いる。エポキシ樹脂は、蛍光染料を溶
解させ易いこと、電気特性に優れること、作業性がよい
こと、低価格であること等の点で好ましい。エポキシ樹
脂は特にペリレン系蛍光染料を溶解させ易い樹脂であ
る。エポキシ樹脂としては、粘度50,000ps程度
以下、特に5,000ps程度以下の低粘度の液状のエ
ポキシ樹脂を用いることが好ましい。エポキシ樹脂の粘
度の下限値は、通常0.1ps程度である。エポキシ樹
脂の粘度が高すぎると樹脂と蛍光染料との相溶性悪くな
り、加温しながら蛍光染料を溶解させる場合でも、蛍光
染料を樹脂中に均一に分散させることは困難である。前
記範囲であればこのような問題は生じない。本発明にお
いてエポキシ樹脂の粘度は、BH型粘度計を用いて測定し
た値である。上記粘度を有するエポキシ樹脂は、エポキ
シ当量(g/eq)値を50〜400程度とすることにより選択で
きる。エポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル型、
グリシジルエステル型、グリシジルアミン型、脂環型、
脂肪族型、又はこれらの蒸留品、水添型などが挙げられ
る。また、エポキシアクリレート類も挙げられる。グリ
シジルエーテル型のエポキシ樹脂としては、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビス
フェノールAD型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ
樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキ
シ樹脂のような2官能エポキシ樹脂;フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、DPPノボラック型エポキシ樹脂、トリス・
ヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェ
ニロールエタン型エポキシ樹脂のような多官能エポキシ
樹脂などが挙げられる。また、脂環型エポキシ樹脂とし
ては、アリシクリック・ジエポキシ・アセタール、アリ
シクリック・ジエポキシ・アジペイト、アリシクリック
・ジエポキシ・カルボキシレイト、ビニル・シクロヘキ
セン・ジオキサイドなどが挙げられる。他にも、トリグ
リシジルイソシアネート型エポキシ樹脂、ヒダントイン
エポキシ樹脂などが挙げられる。特に、グリシジルエー
テル型、脂環型、脂肪族型、又はこれらの蒸留品、水添
型などが好ましい。これらは、常温で液状、半固形状又
は固形状のいずれの形態であっても、加温することによ
り蛍光染料と相溶可能なものであれば使用できる。青色
発光素子からは紫外線が多量に発生しているために、封
止樹脂は紫外線により劣化し難いものであることが望ま
れるところ、これらのエポキシ樹脂は、紫外線により劣
化し難い点で好ましい。中でも、グリシジルエーテル型
のエポキシ樹脂が好ましい。特に水添型ビスフェノール
A型エポキシ樹脂又は水添型ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂が好ましい。水添型ビスフェノールA型エポキシ
樹脂及び水添型ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、紫
外線により劣化し難いとともに、光の透過性に優れるた
めに好ましい。エポキシ樹脂は、1種を単独で又は2種
以上を組み合わせて使用できる。封止樹脂中のその他の成分 封止樹脂には、封止樹脂の添加剤として公知のもの、例
えば消泡剤、レベリング剤、変色防止剤、カップリング
剤、チクソ性付与剤、光拡散剤、酸化防止剤又は紫外線
吸収剤等を添加することができる。発光素子 本発明における青色発光素子には、青色光ないしは紫外
線を発する素子が含まれる。このような青色発光素子と
しては、InGaN系素子が代表的であるが、これに限
られず、SiC系素子、GaN系素子、ZnS系素子、
ZnSe系素子等、青色近傍の光を発する公知の発光素
子を使用できる。(II)発光ダイオードの製造方法 基本的構成 本発明の発光ダイオードの製造方法は、ペリレン系蛍光
染料を含む封止樹脂部材により青色発光素子を封止した
発光ダイオードの製造方法であって、(a) エポキシ樹
脂に橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料を添加し、
ペリレン系蛍光染料をエポキシ樹脂に加熱下に均一に溶
解させるとともに、二酸化チタン粒子を混合して液状封
止樹脂配合物を得る工程と、(b) 液状封止樹脂配合物
で青色発光素子を被覆する工程と、(c) 液状封止樹脂
配合物を硬化させる工程とを含む方法である。液状封止樹脂配合物を得る工程 通常は、予め基材樹脂としてのエポキシ樹脂を加熱して
おき、そこにペリレン系蛍光染料を添加し、同程度の温
度を保ちつつ、攪拌することによって、蛍光染料を基材
樹脂中に溶解させればよい。エポキシ樹脂の加熱温度
は、樹脂や染料の種類によって異なるが、通常80〜1
50℃程度、特に90〜135℃程度が好ましい。な
お、常温のエポキシ樹脂にペリレン系蛍光染料を添加し
てからこの樹脂を前記温度にまで加熱することもでき
る。溶解時の温度が余りに高いと染料粉末の特徴である
粉末同士の凝集が生じて、蛍光染料分子をエポキシ樹脂
中に均一に分散させることができない。逆に、溶解時の
温度が余りに低いと蛍光染料をエポキシ樹脂中に溶解さ
せることができず、蛍光染料分子をエポキシ樹脂中に均
一に分散させることができない。前記温度範囲であれば
このような問題は生じない。また、エポキシ樹脂にペリ
レン系蛍光染料を均一に溶解させるために、染料を添加
したエポキシ樹脂を加熱下に撹拌、超音波処理等を行う
ことができる。また、二酸化チタン粒子は、ペリレン系
蛍光染料とともにエポキシ樹脂に加えておき、この樹脂
及び染料とともに加熱下に樹脂中に均一に分散させるこ
とができる。又は、エポキシ樹脂中にペリレン系蛍光染
料を添加し、該染料を加熱下に均一に該樹脂中に溶解さ
せた後に、この樹脂に二酸化チタン粒子を混合し撹拌す
ることにより二酸化チタン粒子を樹脂中に均一に分散さ
せることもできる。ペリレン系蛍光染料の溶解を確認し
易い点で後者の手順が好ましい。また、必要量のエポキ
シ樹脂の一部にペリレン系蛍光染料が溶解し二酸化チタ
ン粒子が均一に分散したペーストを調製しておき、この
ペーストを室温程度まで冷却した後、残部のエポキシ樹
脂に混合することもできる。その他の添加剤は、蛍光染
料を溶解させた後に加えることもできるが、加熱により
溶解させる必要があるものや加熱しても分解し難いもの
は、蛍光染料とともに加熱された基材樹脂中に添加すれ
ばよい。得られた透明着色樹脂を常温程度に冷却した
後、通常は、硬化剤及び必要に応じて硬化促進剤を添加
する。硬化剤は特に限定されず、例えば液状の無色の酸
無水物などを使用できる。液状の無色の酸無水物として
は、例えば無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメ
リット酸、無水パイロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジッ
ク酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸等が挙げられ、
特に十分に精製され着色の少ないものが好ましい。硬化
剤は、エポキシ樹脂のエポキシ当量の通常60〜120
%程度、特に80〜110%程度を添加することが好ま
しい。硬化剤の添加量が余りに少ないと、エポキシ樹脂
配合物中に未硬化の部分が生じる。また、硬化剤の添加
量が余りに多いと、エポキシ樹脂配合物そのもののが、
吸湿しやすくなって硬化特性上問題がある。前記範囲で
あればこのような問題は生じない。硬化促進剤として
は、例えばイミダゾール類、トリフェニルフォスフィン
類、トリブチルフォスフィンまたはそれらの塩類、DBU
(ジアザビスシクロウンデセン)、三級アミン、カルボ
ン酸金属塩類等を使用できる。硬化促進剤の使用量は硬
化剤に対して0.001〜50重量%程度、特に0.0
1〜10重量%程度とすることが好ましい。硬化剤及び
硬化促進剤を使用するのに代えて、例えばカチオン系重
合触媒のような硬化触媒などを使用することもできる。
また、グリシジルエーテル型やエポキシアクリレート類
のような光硬化型のエポキシ樹脂を使用する場合は、硬
化剤及び硬化促進剤を使用するのに代えて光反応開始剤
を使用すればよい。光反応開始剤としては、芳香族ジア
ゾニウム塩(HPF6、HSbF6等)、芳香族スルホニウム
塩、芳香族ヨウドニウム塩のようなブレンステッド酸の
オニウム塩類;ブレンステッド酸の鉄芳香族化合物塩;
アルミニウム錯体/光分解性ケイ素化合物系触媒等が挙
げられる。被覆工程・硬化工程 上記のようにして得られたエポキシ樹脂、蛍光染料、硬
化剤等からなる液状封止樹脂配合物で青色発光素子(紫
外線発光素子を含む)を被覆した後、液状封止樹脂配合
物を硬化させることにより、本発明の白色LEDが得ら
れる。青色発光素子の被覆方法は、特に限定されず、滴
下後に硬化させる方法、印刷封止(PES)、真空印刷
封止(VPES)、ディスペンサー方式、トランスファ
ーによる金型成型、射出成型等の成型方式、スピンコー
ターなどを用いた塗布法等の公知の方法を採用できる。
これらの方法により、レンズの形成、キャスティング又
は板状の樹脂形成などを行うことができる。特に、滴下
後に硬化させる方法、印刷封止又は真空印刷封止が好ま
しい。封止厚さは、特に限定されないが、通常0.1mm〜5
0mm程度、特に0.5mm〜10mm程度とすることが好ましい。
硬化は、硬化剤を添加した封止樹脂配合物を加熱するこ
とにより行える。加熱により封止樹脂配合物を硬化させ
る場合は、硬化条件は、通常60〜180℃程度で30
〜600分間程度、特に90〜150℃程度で60〜3
00分間程度の条件が好ましい。但し、パッケージにお
いて、封止エリアにより、硬化物特性がそのパッケージ
に適合していれば、硬化条件(温度及び時間)は上記範
囲に限定されない。また、光硬化型のエポキシ樹脂を使
用する場合は、通常は、高圧水銀ランプやメタルハライ
ドランプのようなUVランプを用いて、100〜5000mJ/cm2
程度の光を照射することにより該樹脂を硬化させること
ができる。100〜1000mJ/cm2程度の光を照射した後、さ
らに硬化物性を向上させるために、オーブン乾燥機等で
樹脂配合物を熱硬化させることがより好ましい。次に、
本発明の発光ダイオードの形状のバリエーションを図面
を参照して説明する。以下の各図面において、同じ部材
には同じ符号を付している。図1は、本発明の第1実施
形態である発光ダイオードの断面図である。(イ)、
(ロ)、(ハ)、(ニ)は第1実施形態のバリエーショ
ンを示す断面図である。発光ダイオード1において、基
板2上に搭載された青色発光素子3は封止樹脂部材4に
よって封止されている。封止樹脂部材4は次のようにし
て形成される。すなわち、加熱により軟化させたエポキ
シ樹脂にペリレン系蛍光染料等を添加し、加熱しつつ攪
拌することにより蛍光染料を溶解させ、さらに二酸化チ
タン粒子を混合した後、常温程度にまで冷却後、硬化剤
及び添加剤等を添加して封止樹脂配合物を得る。このよ
うにして得られた封止樹脂配合物を発光素子3上に供給
し、加熱により硬化させる。このようにして形成された
封止樹脂部材4中にはペリレン系蛍光染料が分子単位で
分散した状態又は相溶状態で含まれるとともに、二酸化
チタン粒子が分散している。この発光ダイオード1によ
ると、封止樹脂部材4中のペリレン系有機蛍光染料によ
る蛍光と青色発光素子3からの光との混色により、白色
の発光が得られる。図2は、本発明の第2実施形態の発
光ダイオードの断面図である。(イ)、(ロ)、
(ハ)、(ニ)は第2実施形態のバリエーションを示す
断面図である。この発光ダイオード1は、第1の形状の
発光ダイオードにおいて封止樹脂が2層からなるもので
あり、発光素子3を直接封止する下層がペリレン系蛍光
染料を相溶状態で含む封止樹脂部材4であり、その上層
がペリレン系蛍光染料を含まない第2封止樹脂部材4a
である。その他の構成は第1実施形態の発光ダイオード
と同様である。図3は、本発明の第3実施形態の発光ダ
イオードの断面図である。この発光ダイオードは、リー
ド端子を備えるいわゆる砲弾型のマウントリードタイプ
と呼ばれるものである。この発光ダイオードは、カップ
5内に青色発光素子3が載置され、発光素子3はペリレ
ン系蛍光染料を相溶状態で含む封止樹脂部材4で封止さ
れている。また、発光素子3にはリード端子6が接続さ
れている。さらに、これらがペリレン系蛍光染料を含ま
ない砲弾型の第2封止樹脂部材4aで覆われている。そ
の他の構成は第1実施形態の発光ダイオードと同様であ
る。
【発明の効果】本発明によると、低コストで均質な白色
の発光を得ることができる発光ダイオード及びその製造
方法が提供される。さらにいえば、本発明の発光ダイオ
ードは、封止樹脂中に溶解状態のペリレン系蛍光染料と
ともに二酸化チタン粒子を含むため、純粋な白色に極め
て近い白色光を発する。また、溶解状態でないペリレン
系蛍光染料と二酸化チタン粒子とを含む場合に比べて、
安定した白色色を発する発光ダイオードが得られる。ま
た、二酸化チタン粒子は光拡散効果を有するため、柔ら
かい白い明るさを呈する白色LEDが得られる。また、本
発明の発光ダイオードは、エポキシ樹脂中にペリレン系
蛍光染料を直接添加し、蛍光染料をエポキシ樹脂中に加
熱下に均一に溶解させた後に、エポキシ樹脂配合物を硬
化させることにより封止樹脂を形成しているため、封止
樹脂中に蛍光染料が分子単位で極めて均一に分散してお
り、その結果、極めて均一な発光が得られる。また、ペ
リレン系蛍光染料のうちでも、前述した一般式(1)の
化合物及び一般式(2)の化合物は耐熱性に優れるため
にエポキシ樹脂に加熱により溶解させても分解し難く、
本発明のペリレン系蛍光染料として適する。また、ペリ
レン系蛍光染料と青色発光素子とを組み合わせることに
より、少量の蛍光染料で白色度の高い発光が得られ、そ
の分低コストの発光ダイオードとなる。また、本発明方
法においては、ペリレン系蛍光染料をエポキシ樹脂に直
接添加して加熱下に均一に溶解させるため、蛍光染料を
一旦溶剤に溶解させ、この溶液をエポキシ樹脂に添加す
る方法に比べて簡単に封止樹脂を形成できるとともに、
より均一に発光する発光ダイオードが得られる。
の発光を得ることができる発光ダイオード及びその製造
方法が提供される。さらにいえば、本発明の発光ダイオ
ードは、封止樹脂中に溶解状態のペリレン系蛍光染料と
ともに二酸化チタン粒子を含むため、純粋な白色に極め
て近い白色光を発する。また、溶解状態でないペリレン
系蛍光染料と二酸化チタン粒子とを含む場合に比べて、
安定した白色色を発する発光ダイオードが得られる。ま
た、二酸化チタン粒子は光拡散効果を有するため、柔ら
かい白い明るさを呈する白色LEDが得られる。また、本
発明の発光ダイオードは、エポキシ樹脂中にペリレン系
蛍光染料を直接添加し、蛍光染料をエポキシ樹脂中に加
熱下に均一に溶解させた後に、エポキシ樹脂配合物を硬
化させることにより封止樹脂を形成しているため、封止
樹脂中に蛍光染料が分子単位で極めて均一に分散してお
り、その結果、極めて均一な発光が得られる。また、ペ
リレン系蛍光染料のうちでも、前述した一般式(1)の
化合物及び一般式(2)の化合物は耐熱性に優れるため
にエポキシ樹脂に加熱により溶解させても分解し難く、
本発明のペリレン系蛍光染料として適する。また、ペリ
レン系蛍光染料と青色発光素子とを組み合わせることに
より、少量の蛍光染料で白色度の高い発光が得られ、そ
の分低コストの発光ダイオードとなる。また、本発明方
法においては、ペリレン系蛍光染料をエポキシ樹脂に直
接添加して加熱下に均一に溶解させるため、蛍光染料を
一旦溶剤に溶解させ、この溶液をエポキシ樹脂に添加す
る方法に比べて簡単に封止樹脂を形成できるとともに、
より均一に発光する発光ダイオードが得られる。
【実施例】以下、本発明を実施例及び試験例を示して説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。<平均粒径の測定方法> 実施例において、二酸化チタン
粒子の平均粒径は、添付のカタログに記載された値であ
る。実施例1(橙色蛍光染料) 液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート8
28(商品名)、ジャパンエポキシ樹脂社製)100重
量部を120℃に加熱しておき、見かけ上濃赤色を呈し
た吸収極大波長560nmのペリレン系有機染料(上記一般
式(1)においてR1及びR2が共にイソプロピル基である
化合物)の粉末を8重量部加えて、同温度に保ちつつ攪
拌することによって、蛍光染料を完全に溶解させて、橙
色の溶解ペーストを作成した。次いで、これを室温に冷
却し、主剤のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコ
ート828)100重量部中にこのペーストを1重量部
とカチオン系重合触媒(SI−100L(商品名)三新
化学社製)5重量部を加えて攪拌した。この組成物を5
個の青色の発光ダイオード素子(ユニロイヤルオプトエ
レクトロニクス社製、UNPRC470-0G3)に滴下して1.0mm
厚さで封止し、90℃で1時間、次いで120℃で2時
間加熱して基材樹脂を硬化させることによって、図1の
(イ)のタイプの白色LEDを得た。封止厚さは0.8mm
であった。実施例2(橙色蛍光染料及び二酸化チタン粒子) 実施例1において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(エピコート828)100重量部に、見かけ上濃赤色を呈し
た吸収極大波長560nmのペリレン系有機染料(上記一般
式(1)においてR1及びR2が共にイソプロピル基である
化合物)の粉末8重量部を加えて橙色の溶解ペーストを
作成した後、さらに平均粒径50μmのアナタ−ゼ型二酸
化チタン粒子(石原産業社製)1.0重量部を添加し撹拌
することにより、二酸化チタン粒子が分散した橙色の溶
解ペーストを得た。その他は、実施例1と同様にして図
1の(イ)のタイプの白色LEDを得た。実施例3(橙色蛍光染料、黄緑色蛍光染料及び二酸化チ
タン粒子) 液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート8
28(商品名)、ジャパンエポキシ樹脂社製)100重
量部を120℃に加熱しておき、見かけ上濃赤色を呈し
た吸収極大波長560nmのペリレン系有機染料(上記一般
式(1)においてR1及びR2が共にイソプロピル基である
化合物)の粉末を8重量部及び見かけ上オレンジ色を呈
した吸収極大波長500nmのペリレン系蛍光染料(上記一
般式(2)においてXが塩素原子、両方のYが水素原子、
両方のZがシアノ基、nが1を表す化合物)を2重量部加
えて、同温度に保ちつつ攪拌することによって、蛍光染
料を完全に溶解させ、さらに平均粒径50μmのアナタ−
ゼ型二酸化チタン粒子(石原産業社製)1.0重量部を添
加し撹拌することにより、二酸化チタン粒子が分散した
橙色の溶解ペーストを得た。このペーストを用いて実施
例1と同様にして図1の(イ)のタイプの白色LEDを得
た。比較例1 実施例1と同じ液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂
100重量部に、実施例1と同じペリレン系有機染料粉
末を8重量部加えて混ぜ、室温の20〜25℃に保ち、
ロールミルで混練し、橙色の溶解ペーストを作成した。
次いで、主剤のビスフェノールA型エポキシ樹脂100重
量部中にこのペーストを1重量部と、これに実施例1と
同じカチオン系重合触媒を5重量部加えて攪拌した。そ
の他は、実施例1と同様にして図1の(イ)のタイプの
白色LEDを得た。比較例2 実施例1と同じペリレン系有機染料粉末8重量部を有機
溶剤(BGM)40重量部に溶解させた溶液48重量部
を、実施例1と同じエポキシ樹脂100重量部に混合
し、実施例1と同じカチオン系重合触媒5重量部を加え
て攪拌した。その他は、実施例1と同様にして図1の
(イ)のタイプの白色LEDを得た。比較例3 基材樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピ
コート828:ジャパンエポキシ樹脂社製)100重量
部を120℃に加温しておき、これにYAG蛍光体を20
重量部添加し、100℃で120分間加熱しつつ撹拌すること
により、蛍光染料を溶解させた。次いで、これを室温ま
で冷却し、硬化剤として酸無水物(MH-700:新日本理化
社製)100重量部を加えて撹拌した。次いで、これを用
いてInGaN系青色発光素子(ユニロイヤルオプトエ
レクトロニクス社製、UNPRC470-0G3)を覆い、120℃
で180分間加熱して基材樹脂を硬化させることにより
図1の(イ)のタイプの発光ダイオードを得た。封止厚
さは0.8mmであった。<色度の評価> 実施例1、比較例1及び比較例2の各白
色LEDによる光の色度を、分光光度計(CS−100
0、ミノルタ社製)で測定した。結果を以下の表1に示
す。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。<平均粒径の測定方法> 実施例において、二酸化チタン
粒子の平均粒径は、添付のカタログに記載された値であ
る。実施例1(橙色蛍光染料) 液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート8
28(商品名)、ジャパンエポキシ樹脂社製)100重
量部を120℃に加熱しておき、見かけ上濃赤色を呈し
た吸収極大波長560nmのペリレン系有機染料(上記一般
式(1)においてR1及びR2が共にイソプロピル基である
化合物)の粉末を8重量部加えて、同温度に保ちつつ攪
拌することによって、蛍光染料を完全に溶解させて、橙
色の溶解ペーストを作成した。次いで、これを室温に冷
却し、主剤のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコ
ート828)100重量部中にこのペーストを1重量部
とカチオン系重合触媒(SI−100L(商品名)三新
化学社製)5重量部を加えて攪拌した。この組成物を5
個の青色の発光ダイオード素子(ユニロイヤルオプトエ
レクトロニクス社製、UNPRC470-0G3)に滴下して1.0mm
厚さで封止し、90℃で1時間、次いで120℃で2時
間加熱して基材樹脂を硬化させることによって、図1の
(イ)のタイプの白色LEDを得た。封止厚さは0.8mm
であった。実施例2(橙色蛍光染料及び二酸化チタン粒子) 実施例1において、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(エピコート828)100重量部に、見かけ上濃赤色を呈し
た吸収極大波長560nmのペリレン系有機染料(上記一般
式(1)においてR1及びR2が共にイソプロピル基である
化合物)の粉末8重量部を加えて橙色の溶解ペーストを
作成した後、さらに平均粒径50μmのアナタ−ゼ型二酸
化チタン粒子(石原産業社製)1.0重量部を添加し撹拌
することにより、二酸化チタン粒子が分散した橙色の溶
解ペーストを得た。その他は、実施例1と同様にして図
1の(イ)のタイプの白色LEDを得た。実施例3(橙色蛍光染料、黄緑色蛍光染料及び二酸化チ
タン粒子) 液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート8
28(商品名)、ジャパンエポキシ樹脂社製)100重
量部を120℃に加熱しておき、見かけ上濃赤色を呈し
た吸収極大波長560nmのペリレン系有機染料(上記一般
式(1)においてR1及びR2が共にイソプロピル基である
化合物)の粉末を8重量部及び見かけ上オレンジ色を呈
した吸収極大波長500nmのペリレン系蛍光染料(上記一
般式(2)においてXが塩素原子、両方のYが水素原子、
両方のZがシアノ基、nが1を表す化合物)を2重量部加
えて、同温度に保ちつつ攪拌することによって、蛍光染
料を完全に溶解させ、さらに平均粒径50μmのアナタ−
ゼ型二酸化チタン粒子(石原産業社製)1.0重量部を添
加し撹拌することにより、二酸化チタン粒子が分散した
橙色の溶解ペーストを得た。このペーストを用いて実施
例1と同様にして図1の(イ)のタイプの白色LEDを得
た。比較例1 実施例1と同じ液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂
100重量部に、実施例1と同じペリレン系有機染料粉
末を8重量部加えて混ぜ、室温の20〜25℃に保ち、
ロールミルで混練し、橙色の溶解ペーストを作成した。
次いで、主剤のビスフェノールA型エポキシ樹脂100重
量部中にこのペーストを1重量部と、これに実施例1と
同じカチオン系重合触媒を5重量部加えて攪拌した。そ
の他は、実施例1と同様にして図1の(イ)のタイプの
白色LEDを得た。比較例2 実施例1と同じペリレン系有機染料粉末8重量部を有機
溶剤(BGM)40重量部に溶解させた溶液48重量部
を、実施例1と同じエポキシ樹脂100重量部に混合
し、実施例1と同じカチオン系重合触媒5重量部を加え
て攪拌した。その他は、実施例1と同様にして図1の
(イ)のタイプの白色LEDを得た。比較例3 基材樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピ
コート828:ジャパンエポキシ樹脂社製)100重量
部を120℃に加温しておき、これにYAG蛍光体を20
重量部添加し、100℃で120分間加熱しつつ撹拌すること
により、蛍光染料を溶解させた。次いで、これを室温ま
で冷却し、硬化剤として酸無水物(MH-700:新日本理化
社製)100重量部を加えて撹拌した。次いで、これを用
いてInGaN系青色発光素子(ユニロイヤルオプトエ
レクトロニクス社製、UNPRC470-0G3)を覆い、120℃
で180分間加熱して基材樹脂を硬化させることにより
図1の(イ)のタイプの発光ダイオードを得た。封止厚
さは0.8mmであった。<色度の評価> 実施例1、比較例1及び比較例2の各白
色LEDによる光の色度を、分光光度計(CS−100
0、ミノルタ社製)で測定した。結果を以下の表1に示
す。
【表1】
表1から明らかなように、ペリレン系蛍光染料を加熱せ
ずに基材樹脂に混合した比較例1では色度のばらつきが
大きい。これは、染料が粉末のままで存在するために比
重差によって樹脂中で沈降すること、及び、粉末粒子の
大きさの分布により粉末が不均一に分散することに起因
していると考えられる。また、ペリレン系蛍光染料を溶
剤に溶解させた溶液を基材樹脂と混合した比較例2にお
いても色度のばらつきが大きい。これは、加熱による基
材樹脂の硬化中に溶剤が蒸発し、これに伴い封止樹脂の
体積が減少して、その結果、封止樹脂中の染料の濃度に
バラツキが生じたためと考えられる。また、溶剤蒸発に
伴い封止樹脂が対流するために、封止樹脂中の染料の濃
度にバラツキが生じたためと考えられる。これに対し
て、蛍光染料を加熱された基材樹脂に直接添加して溶解
させた実施例1では、色度のばらつきが極めて少なく、
5個の白色LEDは極めて近似した白色光を発光してい
る。これは、樹脂中に蛍光染料を完全に溶解させた結
果、基材樹脂自体が着色したため、硬化時に染料の濃度
のバラツキが生じなかったことによると考えられる。即
ち、有機溶剤等硬化時に蒸発するような成分を用いるこ
となく、蛍光染料を基材樹脂中に完全に溶解させること
により、樹脂自体が着色した着色透明樹脂を得、それを
用いることによって、色のバラツキがない安定した発光
色の白色LEDを効率よく製造することができることが分
かる。<発光スペクトルの測定> 次に、実施例1、2、3及び
比較例3の各白色LEDについて、発光スペクトルを測定
した。発光ダイオードの通電電流は20mAとし、周囲温度
は約25℃であった。発光スペクトルを図4に示す。図4
の(A)、(B)、(C)及び(D)は、それぞれ実施例1、2、3
及び比較例3の結果を示す。図4から明らかなように、
封止樹脂中に蛍光染料として橙色ペリレン系蛍光染料の
み加えた実施例1の白色LEDでは、470nm付近に強いピー
クが検出され、また520〜600nm付近にも弱くブロードな
ピークが検出された。また封止樹脂中に橙色ペリレン系
蛍光染料と二酸化チタン粒子とを添加した実施例2の白
色LED、及び、封止樹脂中に橙色ペリレン系蛍光染料及
び黄緑色蛍光染料と二酸化チタン粒子とを添加した実施
例3の白色LEDでは、470nm付近及び575nm付近にそれぞ
れ強いピークが検出された。一方、無機蛍光体のYAG蛍
光体を用いた比較例3の白色LEDでは、470nm付近に強い
ピークが検出され、また500〜600nm付近に弱くブロード
なピークが検出された。これらの結果、封止樹脂中にペ
リレン系蛍光染料及び二酸化チタン粒子を含有する白色
LEDでは、二酸化チタン粒子を含有しない白色LEDやYAG
蛍光染料を用いた白色LEDに比べて発光波長の偏りが少
ないことが分かる。<XYZ表色系色度図の作成> 次に、実施例1、2、3及
び比較例3の各白色LEDについて、XYZ表色系色度図を作
成した。この色度図を図5に示す。図5の(A)、(B)、
(C)及び(D)は、それぞれ実施例1、2、3及び比較例3
の結果を示す。図5から明らかなように、橙色蛍光染料
のみ用いた実施例1の白色LEDでは加法混色で得られる
色度点は(X=0.22、Y=0.21)であり若干青に近い。ま
た、橙色蛍光染料と二酸化チタン粒子とを用いた実施例
2の白色LED及び橙色蛍光染料及び黄緑色蛍光染料と二
酸化チタン粒子とを用いた実施例3の白色LEDでは、加
法混色で得られる色度点は(X=0.33、Y=0.33)である。
この色度点(X=0.33、Y=0.33)は、純粋な白色の場合の
該色度点と一致している。なお、比較例3の白色LEDで
は、加法混色で得られる色度点は(X=0.27、Y=0.28)で
あった。これらのことから、封止樹脂中にペリレン系蛍
光染料及び二酸化チタン粒子を含有する白色LEDでは、
純粋な白色の発光が得られることが分かる。
ずに基材樹脂に混合した比較例1では色度のばらつきが
大きい。これは、染料が粉末のままで存在するために比
重差によって樹脂中で沈降すること、及び、粉末粒子の
大きさの分布により粉末が不均一に分散することに起因
していると考えられる。また、ペリレン系蛍光染料を溶
剤に溶解させた溶液を基材樹脂と混合した比較例2にお
いても色度のばらつきが大きい。これは、加熱による基
材樹脂の硬化中に溶剤が蒸発し、これに伴い封止樹脂の
体積が減少して、その結果、封止樹脂中の染料の濃度に
バラツキが生じたためと考えられる。また、溶剤蒸発に
伴い封止樹脂が対流するために、封止樹脂中の染料の濃
度にバラツキが生じたためと考えられる。これに対し
て、蛍光染料を加熱された基材樹脂に直接添加して溶解
させた実施例1では、色度のばらつきが極めて少なく、
5個の白色LEDは極めて近似した白色光を発光してい
る。これは、樹脂中に蛍光染料を完全に溶解させた結
果、基材樹脂自体が着色したため、硬化時に染料の濃度
のバラツキが生じなかったことによると考えられる。即
ち、有機溶剤等硬化時に蒸発するような成分を用いるこ
となく、蛍光染料を基材樹脂中に完全に溶解させること
により、樹脂自体が着色した着色透明樹脂を得、それを
用いることによって、色のバラツキがない安定した発光
色の白色LEDを効率よく製造することができることが分
かる。<発光スペクトルの測定> 次に、実施例1、2、3及び
比較例3の各白色LEDについて、発光スペクトルを測定
した。発光ダイオードの通電電流は20mAとし、周囲温度
は約25℃であった。発光スペクトルを図4に示す。図4
の(A)、(B)、(C)及び(D)は、それぞれ実施例1、2、3
及び比較例3の結果を示す。図4から明らかなように、
封止樹脂中に蛍光染料として橙色ペリレン系蛍光染料の
み加えた実施例1の白色LEDでは、470nm付近に強いピー
クが検出され、また520〜600nm付近にも弱くブロードな
ピークが検出された。また封止樹脂中に橙色ペリレン系
蛍光染料と二酸化チタン粒子とを添加した実施例2の白
色LED、及び、封止樹脂中に橙色ペリレン系蛍光染料及
び黄緑色蛍光染料と二酸化チタン粒子とを添加した実施
例3の白色LEDでは、470nm付近及び575nm付近にそれぞ
れ強いピークが検出された。一方、無機蛍光体のYAG蛍
光体を用いた比較例3の白色LEDでは、470nm付近に強い
ピークが検出され、また500〜600nm付近に弱くブロード
なピークが検出された。これらの結果、封止樹脂中にペ
リレン系蛍光染料及び二酸化チタン粒子を含有する白色
LEDでは、二酸化チタン粒子を含有しない白色LEDやYAG
蛍光染料を用いた白色LEDに比べて発光波長の偏りが少
ないことが分かる。<XYZ表色系色度図の作成> 次に、実施例1、2、3及
び比較例3の各白色LEDについて、XYZ表色系色度図を作
成した。この色度図を図5に示す。図5の(A)、(B)、
(C)及び(D)は、それぞれ実施例1、2、3及び比較例3
の結果を示す。図5から明らかなように、橙色蛍光染料
のみ用いた実施例1の白色LEDでは加法混色で得られる
色度点は(X=0.22、Y=0.21)であり若干青に近い。ま
た、橙色蛍光染料と二酸化チタン粒子とを用いた実施例
2の白色LED及び橙色蛍光染料及び黄緑色蛍光染料と二
酸化チタン粒子とを用いた実施例3の白色LEDでは、加
法混色で得られる色度点は(X=0.33、Y=0.33)である。
この色度点(X=0.33、Y=0.33)は、純粋な白色の場合の
該色度点と一致している。なお、比較例3の白色LEDで
は、加法混色で得られる色度点は(X=0.27、Y=0.28)で
あった。これらのことから、封止樹脂中にペリレン系蛍
光染料及び二酸化チタン粒子を含有する白色LEDでは、
純粋な白色の発光が得られることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である発光ダイオードの
断面図である。(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、第
1実施形態の4種類のバリエーションを示す断面図であ
る。
断面図である。(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、第
1実施形態の4種類のバリエーションを示す断面図であ
る。
【図2】本発明の第2実施形態である発光ダイオードの
断面図である。(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、第
2実施形態の4種類のバリエーションを示す断面図であ
る。
断面図である。(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)は、第
2実施形態の4種類のバリエーションを示す断面図であ
る。
【図3】本発明の第3実施形態である発光ダイオードの
断面図である。
断面図である。
【図4】(A)、(B)、(C)及び(D)は、それぞれ実施例1、
2、3及び比較例3により得られた白色LEDの発光スペ
クトルである。
2、3及び比較例3により得られた白色LEDの発光スペ
クトルである。
【図5】(A)、(B)、(C)及び(D)は、それぞれ実施例1、
2、3及び比較例3により得られた白色LEDのXYZ表色系
色度図である。
2、3及び比較例3により得られた白色LEDのXYZ表色系
色度図である。
1 発光ダイオード
2 基板
3 発光素子
4 封止樹脂部材
4a 第2封止樹脂部材
5 カップ
6 リード端子
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 大山 紀隆
大阪府高槻市大畑町21−1シャルマンコー
ポ摂津富田301号
Fターム(参考) 5F041 AA05 AA11 CA33 CA34 CA40
CA42 CA43 DA18 DA19 DA44
DA58 DB01 EE25
Claims (11)
- 【請求項1】 ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材
により青色発光素子を封止した発光ダイオードであっ
て、封止樹脂部材が、橙色の蛍光を発するペリレン系蛍
光染料をエポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解させるとと
もに、二酸化チタン粒子を混合してエポキシ樹脂配合物
を得た後に、エポキシ樹脂配合物を硬化させることによ
り形成されるものであることを特徴とする発光ダイオー
ド。 - 【請求項2】 橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料
が、下記の一般式(1)で表される化合物からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1に記
載の発光ダイオード。 【化1】 (R1及びR2は、同一若しくは異なって、イソプロピル
基又は塩素原子を表し、又は、R1がメチル基若しくは
エチル基であるときにR2はC3−若しくはC4−アルキ
ル基を表す。) - 【請求項3】 加熱温度が80〜150℃である請求項
1又は2に記載の発光ダイオード。 - 【請求項4】 ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材
により青色発光素子を封止した発光ダイオードであっ
て、封止樹脂部材が、橙色の蛍光を発するペリレン系蛍
光染料及び黄緑色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料を
エポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解させるとともに、二
酸化チタン粒子を混合してエポキシ樹脂配合物を得た後
に、エポキシ樹脂配合物を硬化させることにより形成さ
れるものであることを特徴とする発光ダイオード。 - 【請求項5】 橙色の蛍光を発するペリレン系蛍光染料
が、下記の一般式(1)で表される化合物からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項4に記
載の発光ダイオード。 【化2】 (R1及びR2は、同一若しくは異なって、イソプロピル
基又は塩素原子を表し、又は、R1がメチル基若しくは
エチル基であるときにR2はC3−若しくはC4−アルキ
ル基を表す。) - 【請求項6】 黄緑色の蛍光を発するペリレン系蛍光染
料が、下記の一般式(2)で表される化合物からなる群
より選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項4又
は5に記載の発光ダイオード。 【化3】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。一方のYはシアノ基
を示し、他方のYはシアノ基又はハロゲン原子を示し、
Zは−COOR1を示す。または、両方のYはシアノ基
を示し、両方のZは、同一又は異なってシアノ基、ハロ
ゲン原子又は水素原子を示す。または、両方のYは−C
OOR1を示し、一方のZはシアノ基を示し、他方のZ
はシアノ基又はハロゲン原子を示す。(R1は、水素原
子、直鎖状又は分岐状のC1〜C18のアルキル基、C5〜
C18のシクロアルキル基により置換されたC1若しくは
C2のアルキル基又はC7〜C18のシクロアルキル基であ
って、シクロアルキル基は1〜4個の環を含有していて
よい)nは0、1又は2を示す。) - 【請求項7】 加熱温度が80〜150℃である請求項
4、5又は6に記載の発光ダイオード。 - 【請求項8】 ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部材
により青色発光素子を封止した発光ダイオードの製造方
法であって、(a) エポキシ樹脂に橙色の蛍光を発する
ペリレン系蛍光染料を添加し、ペリレン系蛍光染料をエ
ポキシ樹脂に加熱下に均一に溶解させるとともに、二酸
化チタン粒子を混合して液状封止樹脂配合物を得る工程
と、(b) 液状封止樹脂配合物で青色発光素子を被覆す
る工程と、(c) 液状封止樹脂配合物を硬化させる工程
とを含むことを特徴とする発光ダイオードの製造方法。 - 【請求項9】 加熱温度が80〜150℃である請求項
8に記載の発光ダイオードの製造方法。 - 【請求項10】 ペリレン系蛍光染料を含む封止樹脂部
材により青色発光素子を封止した発光ダイオードの製造
方法であって、(a) エポキシ樹脂に橙色の蛍光を発す
るペリレン系蛍光染料及び黄緑色の蛍光を発するペリレ
ン系蛍光染料を添加し、ペリレン系蛍光染料をエポキシ
樹脂に加熱下に均一に溶解させるとともに、二酸化チタ
ン粒子を混合して液状封止樹脂配合物を得る工程と、
(b) 液状封止樹脂配合物で青色発光素子を被覆する工
程と、(c) 液状封止樹脂配合物を硬化させる工程とを
含むことを特徴とする発光ダイオードの製造方法。 - 【請求項11】 加熱温度が80〜150℃である請求
項10に記載の発光ダイオードの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002317007A JP2003204082A (ja) | 2001-10-31 | 2002-10-31 | 発光ダイオード |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001334361 | 2001-10-31 | ||
JP2001-334361 | 2001-10-31 | ||
JP2002317007A JP2003204082A (ja) | 2001-10-31 | 2002-10-31 | 発光ダイオード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003204082A true JP2003204082A (ja) | 2003-07-18 |
Family
ID=27666718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002317007A Pending JP2003204082A (ja) | 2001-10-31 | 2002-10-31 | 発光ダイオード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003204082A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005136101A (ja) * | 2003-10-29 | 2005-05-26 | Stanley Electric Co Ltd | 半導体発光装置 |
JP2008208179A (ja) * | 2007-02-23 | 2008-09-11 | Matsushita Electric Works Ltd | 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置 |
-
2002
- 2002-10-31 JP JP2002317007A patent/JP2003204082A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005136101A (ja) * | 2003-10-29 | 2005-05-26 | Stanley Electric Co Ltd | 半導体発光装置 |
JP4526257B2 (ja) * | 2003-10-29 | 2010-08-18 | スタンレー電気株式会社 | 半導体発光装置 |
JP2008208179A (ja) * | 2007-02-23 | 2008-09-11 | Matsushita Electric Works Ltd | 光半導体封止用樹脂組成物及び光半導体装置 |
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