JP2003203996A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
有する半導体記憶装置を提供する。 【解決手段】 シリコン基板111上には、膜厚2nm
〜6nmのシリコン酸化膜112を形成し、このシリコ
ン酸化膜112上にはポリシリコン膜113を設けてい
る。ポリシリコン膜113上には、シリコン酸化膜11
4、ポリシリコン膜115、シリコン酸化膜116、ポ
リシリコン膜117およびシリコン酸化膜118からな
る複合膜を形成している。そして、シリコン酸化膜11
8上には、ポリシリコン膜119を形成している。
Description
導体記憶装置に関する。
素子としては、フラッシュメモリがある。このフラッシ
ュメモリは、メモリ膜をゲート絶縁膜部に有する電界効
果トランジスタを備えている。上記メモリ膜は、フロー
ティングゲートと呼ばれる導電体膜と、この導電体膜を
上下で挟む絶縁体膜とで構成されている。
トランジスタのチャネル領域からフローティングゲート
へ電子を注入または放出することにより、フローティン
グゲート中の電荷量を変化させ、この電荷量の寡多を記
憶情報として保持する。記憶情報の読み出しは、書き込
み時と消去時のフローティングゲート中の電荷量の寡多
を、電界効果トランジスタのしきい値電圧差(△Vt
h)として検知することにより行う。
来のフラッシュメモリでは、書き換え動作時の電圧が高
いという問題があった。フラッシュメモリの動作例とし
ては、例えば、書き込み時には選択ワード線に−8V、
選択ビット線に6Vを印加し、消去時には選択ワード線
に10V、ビット線に−8Vを印加する。このように動
作電圧が高いため、書き込みおよび消去時の消費電力が
大きく、低消費電力化を阻害していた。
ローティングゲートとチャネル領域の間の絶縁膜(ゲー
ト絶縁膜)に高電界がかかるため、絶縁破壊等の素子の
劣化し、信頼性が低下してしまうという問題があった。
能で信頼性が高いメモリ膜を有する半導体記憶装置を提
供することにある。
め、第1の発明の半導体記憶装置は、半導体基板上に形
成された絶縁膜と、上記絶縁膜上に形成された第1の導
電体膜と、上記第1の導電体膜上に形成され、絶縁体と
導電体とからなる複合膜と、上記複合膜上に形成された
第2の導電体膜とを備え、上記絶縁膜、上記第1の導電
体膜および上記複合膜でメモリ膜が構成され、上記第
1,第2の導電体膜は上記複合膜の上記絶縁体に接触
し、上記絶縁膜はシリコン酸化膜またはシリコン窒化酸
化膜であり、かつ、上記絶縁膜の膜厚が2nm〜6nm
であることを特徴としている。
よれば、上記半導体基板と上記第2の導電体膜が夫々電
極となり、それらに挟まれた部分が電荷蓄積部となって
メモリ膜を構成する。このメモリ膜は、低電圧(例えば
±3V)で書き込み・消去が行なわれ、良好なしきい値
電圧差を有する持つ。したがって、従来技術のフラッシ
ュメモリに用いられているメモリ膜に比べて著しく低電
圧動作が可能である。また、低電圧動作が可能なことに
より、メモリ膜の劣化を抑制することができる。したが
って、低電圧で動作可能で信頼性の高いメモリ膜を有す
る半導体記憶装置を提供できる。
膜またはシリコン窒化酸化膜であり、かつ、上記絶縁膜
の膜厚が2nm以上であるから、低電圧動作において良
好なしきい値電圧差および保持特性が得られ、良好な低
電圧動作特性および高い信頼性を有するメモリ膜を提供
できる。また、上記絶縁膜はシリコン酸化膜またはシリ
コン窒化酸化膜であり、かつ、上記絶縁膜の膜厚が2n
m以上であるから、低電圧において良好な書き込みと消
去スピードが得られ、書き込みおよび消去動作の高速化
が可能になる。
シリコン窒化酸化膜であり、かつ、上記絶縁膜の膜厚が
6nm以下であるので、半導体基板と第2の導電体膜と
の間の膜厚が薄くなり、この絶縁膜を例えば電界効果ト
ランジスタのゲート絶縁膜として用いた場合には、電界
効果トランジスタの単チャネル効果が良くなり、さらな
る微細化が可能になる。
導体基板上に形成された絶縁膜と、上記絶縁膜上に形成
された第1の導電体膜と、上記第1の導電体膜上に形成
され、絶縁体と導電体とからなる複合膜と、上記複合膜
上に形成された第2の導電体膜とを備え、上記絶縁膜、
上記第1の導電体膜および上記複合膜でメモリ膜が構成
され、上記第1,第2の導電体膜は上記複合膜の上記絶
縁体に接触し、上記複合膜の上記絶縁体は少なくとも1
層のシリコン窒化膜を含むことを特徴としている。
よれば、上記第1の発明の半導体記憶装置と同様に、上
記半導体基板と上記第2の導電体膜が夫々電極となり、
それらに挟まれた部分が電荷蓄積部となってメモリ膜を
構成する。このメモリ膜は、低電圧(例えば±3V)で
書き込み・消去が行なわれ、良好なしきい値電圧差を持
つ。したがって、従来技術のフラッシュメモリに用いら
れているメモリ膜に比べて著しく低電圧動作が可能であ
る。また、低電圧動作が可能なことにより、メモリ膜の
劣化を抑制することができる。したがって、低電圧で動
作可能で信頼性の高いメモリ膜を有する半導体記憶装置
を提供できる。
くとも1層のシリコン窒化膜を含むから、低電圧動作に
おいて良好なしきい値電圧差および保持特性が得られ、
良好な低電圧動作特性および高い信頼性を持つメモリ膜
を提供できる。
ン導電体膜と接触する場合、シリコン窒化膜とシリコン
導電体膜との界面、および、シリコン窒化膜自体によっ
て、電子を捕獲することができる。その結果、書き込み
/消去しきい値電圧差、書き込み/消去速度および電荷
保持時間が増大される。したがって、書き込み/消去電
圧の低電圧化、書き込みおよび消去動作の高速化が可能
になり、良好な低電圧動作特性および高い信頼性を持つ
メモリ膜を有する半導体記憶装置を提供できる。
導体基板上に形成された絶縁膜と、上記絶縁膜上に形成
された第1の導電体膜と、上記第1の導電体膜上に形成
され、絶縁体と導電体とからなる複合膜と、上記複合膜
上に形成された第2の導電体膜とを備え、上記絶縁膜、
上記第1の導電体膜および上記複合膜でメモリ膜が構成
され、上記第1,第2の導電体膜は上記複合膜の上記絶
縁体に接触し、上記第1の導電体膜はシリコンからな
り、かつ、上記第1の導電体膜の膜厚が2nm〜3.5
nmであることを特徴としてる。
よれば、上記第1の発明の半導体記憶装置と同様に、上
記半導体基板と上記第2の導電体膜が夫々電極となり、
それらに挟まれた部分が電荷蓄積部となってメモリ膜を
構成する。このメモリ膜は、低電圧(例えば±3V)で
書き込み・消去が行なわれ、良好なしきい値電圧差を持
つ。したがって、従来技術のフラッシュメモリに用いら
れているメモリ膜に比べて著しく低電圧動作が可能であ
る。また、低電圧動作が可能なことにより、メモリ膜の
劣化を抑制することができる。したがって、低電圧で動
作可能で信頼性の高いメモリ膜を有する半導体記憶装置
を提供できる。
膜厚が2nm〜3.5nmのシリコンを用いているた
め、低電圧動作においてさらに良好なしきい値電圧差お
よび保持特性を得ることができ、良好な低電圧動作特性
および高い信頼性を持つメモリ膜を有する半導体記憶装
置を提供できる。
明の半導体記憶装置において、上記複合膜の上記絶縁体
は少なくとも1層のシリコン窒化膜を含む。
1,第2の発明における作用・効果を併せ持つので、さ
らなる良好な特性を得ることができる。
明の半導体記憶装置、または、第2の発明の半導体記憶
装置、または、上記複合膜の上記絶縁体は少なくとも1
層のシリコン窒化膜を含む一実施形態の半導体記憶装置
において、上記第1の導電体膜はシリコンからなり、か
つ、上記第1の導電体膜の膜厚が2nm〜3.5nmで
ある。
上記第1,第3の発明における作用・効果、または、上
記第2,第3の発明における作用効果、または、第1〜
第3の発明における作用効果を併せ持つので、さらなる
良好な特性を得ることができる。
膜の上記導電体は2層〜4層の第3の導電体膜であり、
この第3の導電体膜は上記複合膜の上記絶縁体で互いに
分離されている。
上記複合膜の上記導電体が2層〜4層の第3の導電体膜
であることにより、第3の導電体膜が1層の場合と比べ
て格段に大きなしきい値電圧差および保持特性が得られ
る。
層の第3の導電体膜であることにより、更なる微細化が
可能であり、微細化に適したメモリ膜を作製することが
できる。
場合は、メモリ膜の膜厚が厚くなり、短チャネル効果が
増大し、更なる微細化が困難となる。
膜の上記導電体は微粒子である。
上記微粒子によって電荷蓄積されるため、絶縁破壊等に
よる蓄積電荷のリークが、リーク箇所にある微粒子のみ
に抑えられる。したがって、絶縁破壊等の素子の劣化に
よる信頼性の低下をより抑制することができる。
メートル(nm)オーダーの寸法を持つ粒子を意味す
る。
子はシリコンからなり、かつ、上記微粒子の直径は6.
5nm〜8nmである。
子がシリコンからなり、かつ、その微粒子の直径が6.
5nm〜8nmであるから、低電圧動作においてさらに
良好なしきい値電圧差および保持特性が得られ、さらに
良好な低電圧動作特性および極めて高い信頼性を持つメ
モリ膜を有する半導体記憶装置を提供できる。
により詳細に説明する。本発明が、以下の実施の形態に
限定されないことは言うまでもない。
Nチャネル型素子をメモリとした場合について述べてい
るが、Pチャネル型素子をメモリとして用いてもよい。
この場合は、不純物の導電型を全て逆にすれば良い。
を、図1〜図3を用いて説明する。本実施形態は、電荷
の保持が可能なメモリ膜およびその製造方法に関する。
本実施形態のメモリ膜は、第1の電極となるシリコン基
板と、第2の電極となる導電体膜との間に、絶縁体およ
び導電体からなる電荷蓄積体が挟まれた構造を有してい
る。また、図1〜3においては、便宜上メモリ膜中の絶
縁体を膜状のものとして説明しているが、隣り合う絶縁
膜が同質である場合は、特にそれを区別しない。
膜の構造は、次に述べる第1〜第3の構造の3種類に分
類される。
図1に示す。半導体基板としてのシリコン基板111上
に、絶縁膜としてのシリコン酸化膜112が形成されて
おり、このシリコン酸化膜112上には、第1の導電体
膜としてのポリシリコン膜113が形成されている。そ
して、ポリシリコン膜113上には複合膜を形成してい
る。この複合膜は、上から順にシリコン酸化膜118/
ポリシリコン膜117/シリコン酸化膜116/ポリシ
リコン膜115/シリコン酸化膜114というように、
第3の導電体膜としてのポリシリコン膜と絶縁体として
のシリコン酸化膜とを交互に複数回積層して形成されて
いる。つまり、上記複合膜は、シリコン酸化膜114、
ポリシリコン膜115、シリコン酸化膜116、ポリシ
リコン膜117および酸化膜118からなり、ポリシリ
コン膜113,115,117は互いにシリコン酸化膜
114,116,118により分離されている。また、
上記複合膜の最上層のシリコン酸化膜118上には、第
2の導電体膜としてのポリシリコン膜119を形成して
いる。
4,116,118であったが、少なくとも1層のシリ
コン窒化膜を含むものであっても良い。
化膜が形成されていても良いが、図1では省略してい
る。また、上記シリコン基板112は第1の電極とな
り、ポリシリコン膜119は第2の電極となる。
図2に示す。半導体基板としてのシリコン基板211上
に、絶縁膜としてのシリコン酸化膜212が形成され、
さらにシリコン酸化膜212上には第1の導電体膜とし
てのポリシリコン膜213が形成されている。そして、
ポリシリコン膜213上には複合膜を形成している。こ
の複合膜は、上から順にシリコン酸化膜218/シリコ
ン微粒子217/シリコン酸化膜216/シリコン微粒
子215/シリコン酸化膜214というように、微粒子
としてのシリコン微粒子と絶縁体としてのシリコン酸化
膜とを交互に複数回積層して形成されている。つまり、
上記複合膜は、シリコン酸化膜214、シリコン微粒子
215、シリコン酸化膜216、シリコン微粒子217
およびシリコン酸化膜218からなっている。シリコン
酸化膜216,218は、シリコン微粒子215,21
7を包むように形成される。つまり、シリコン酸化膜2
14,216,218からなるシリコン絶縁体は、シリ
コン微粒子215,217を内部に含む形状となってい
る。また、上記複合層の最上層のシリコン酸化膜218
上には、第2の導電体膜としてのポリシリコン膜219
が形成されている。
粒子の表面には自然酸化膜が形成されていても良いが、
図2では省略している。また、上記シリコン基板211
は第1の電極となり、ポリシリコン膜219は第2の電
極となる。
きさは、あまりに小さいと量子サイズ効果が大きくなっ
て、電荷の移動に大きな電圧が必要となり、あまりに大
きいと、素子が微細化したときに素子毎の微粒子数のば
らつきが大きくなり、素子特性がばらつく可能性があ
る。したがって、シリコン微粒子215,217の大き
さは、直径2nm〜8nmであることが最も好ましい。
薄いとトンネル効果により電荷の保持時間が短くなり、
余りに厚いと短チャネル効果の増大により素子の微細化
が阻害されるので、膜厚2nm〜6nmであることが最
も好ましい。
のシリコン微粒子によって電荷蓄積されるため、絶縁破
壊等による蓄積電荷のリークが、リーク箇所にある微粒
子のみに抑えられる。よって、絶縁破壊等の素子の劣化
による信頼性の低下が抑制され、さらに低電圧動作にお
いて良好な保持特性を得ることができ、良好な低電圧動
作特性および高い信頼性を得ることができる。
図3に示す。シリコン基板311上に、絶縁膜としての
シリコン酸化膜312が形成されている。シリコン酸化
膜312上には複合膜を形成している。この複合膜は、
上から順にシリコン酸化膜318/シリコン微粒子31
7/シリコン酸化膜316/シリコン微粒子315/シ
リコン酸化膜314/シリコン微粒子313というよう
に、微粒子としてのシリコン微粒子と、絶縁体としての
シリコン酸化膜とを交互に複数回積層して形成されてい
る。つまり、上記複合膜は、シリコン微粒子313、シ
リコン酸化膜314、シリコン微粒子315、シリコン
酸化膜316、シリコン微粒子317およびシリコン酸
化膜318からなっている。シリコン酸化膜314,3
16,シリコン酸化膜318は、シリコン微粒子31
3,シリコン微粒子315,シリコン微粒子317を覆
うように形成されている。つまり、シリコン酸化膜31
2,314,316,318からなるシリコン絶縁体
は、シリコン微粒子313,315,317を内部に含
む形状となっている。また、上記複合層の最上層のシリ
コン酸化膜318上には、第2の導電体膜としてのポリ
シリコン膜319が形成されている。
粒子の表面には自然酸化膜が形成されていても良いが、
図3では省略している。また、上記シリコン基板311
は第1の電極となり、ポリシリコン膜319は第2の電
極となる。
17の大きさは、第2の構造で記載したものと同じであ
るのが好ましい。
のシリコン微粒子によって電荷蓄積されるため、絶縁破
壊等による蓄積電荷のリークが、リーク箇所にある微粒
子のみに抑えられる。よって、絶縁破壊等の素子の劣化
による信頼性の低下が抑制され、さらに低電圧動作にお
いて良好な保持特性を得ることができ、良好な低電圧動
作特性および高い信頼性を得ることができる。
を簡単に説明する。
メモリ膜を作成する場合を説明するが、第1および第3
の構造を有するメモリ膜を作成する手順も同様であり、
異なるのは各成膜条件のみである。
のN2O雰囲気中で、2.5nmのシリコン酸化膜21
2を形成する。なお、このシリコン酸化膜212の形成
にはCVD(化学気相成長)法を用いることもできる。
また、シリコン酸化膜以外にも、シリコン窒化膜、シリ
コン酸化膜とシリコン窒化膜の積層膜、金属酸化膜など
の絶縁膜を用いても良い。また、シリコン窒化酸化膜を
用いてもよい。つまり、窒素と酸素とを含むシリコン膜
を用いてもよい。なお、電界効果トランジスタのゲート
酸化膜として絶縁膜を形成する場合は、界面準位の少な
い熱酸化法によって絶縁膜を形成するのが好ましい。
化学的気相成長(LPCVD)法によりポリシリコンを
成長させたところ、ポリシリコンは膜状に成長し、厚さ
5.0nmのポリシリコン膜213が得られる。この工
程を第1のポリシリコンLPCVD工程とする。
シリコン膜213を2.5nm酸化しシリコン酸化膜2
14を形成する。
CVD法によりシリコンを成長させたところ、シリコン
は膜状には成長せず、ドット状に形成された。シリコン
単結晶基板を熱酸化して形成した酸化膜上ではポリシリ
コン膜が膜状に成長するが、同じシリコン成長条件を用
いても、ポリシリコン膜を熱酸化して形成した酸化膜上
ではシリコンがドット状に形成される。かくして、第1
のシリコン微粒子215を形成する。この工程を第2の
ポリシリコンLPCVD工程とする。なお、第1のシリ
コン微粒子の形成位置は実質的にランダムであった。
し、2.5nmのシリコン酸化膜216を形成する。そ
の際、第1のシリコン微粒子215の表面は酸化された
が、内部には結晶のシリコンが残っていた。第1のシリ
コン微粒子215の直径は、約5.0nmであった。
CVD法によりシリコンを成長させたところ、シリコン
はドット状に形成され、第2のシリコン微粒子217が
形成された。この工程を第3のポリシリコンLPCVD
工程とする。この第2のシリコン微粒子217は、第1
のシリコン微粒子215に隣接して形成されるものが多
かった。すなわち、第2のシリコン微粒子217は、第
1のシリコン微粒子215の斜め上方にランダムに形成
されることが多かった。
し、シリコン酸化膜218を形成する。このとき、第2
のシリコン微粒子217の表面は酸化されるが、内部に
は結晶のシリコンが残る。第2のシリコン微粒子217
の直径は、約5.0nmであった。
形成工程におけるポリシリコンLPCVD工程のプロセ
ス条件を次のように変更することにより、第1の構造の
メモリ膜を得ることができる。すなわち、上記第2のポ
リシリコンLPCVD工程ではシリコンがドット状に形
成されたが、当LPCVD工程中の雰囲気のSiH4の
分圧を上げることにより、または、当LPCVD処理温
度を上げることにより、膜状のポリシリコン115を形
成できる。さらに、上記第3のポリシリコンLPCVD
工程において、当LPCVD工程中の雰囲気のSiH4
の分圧を上げることにより、または、当LPCVD処理
温度を上げることにより、膜状のポリシリコン117を
形成できる。以降の工程を、第2の構造のメモリ膜形成
工程と全く同様の工程とすることにより、第1の構造の
メモリ膜を得ることができる。
形成工程におけるポリシリコンLPCVD工程のプロセ
ス条件を次のように変更することにより、第3の構造の
メモリ膜を得ることができる。すなわち、上記第1のポ
リシリコンLPCVD工程では膜状のポリシリコン21
3が形成されたが、当LPCVD工程中の雰囲気のSi
H4の分圧を下げることにより、または、当LPCVD
処理温度を下げることにより、ドット状のシリコン微粒
子313を形成できる。さらに、上記第2,3のポリシ
リコンLPCVD工程のプロセス条件は、第2の構造の
メモリ膜形成工程と全く同様の条件とする。この条件に
より、ドット状のシリコン微粒子315,317を形成
できる。以降の工程を、第2の構造のメモリ膜形成工程
と全く同様の工程にすることにより、第1の構造のメモ
リ膜を得ることができる。
なるポリシリコン膜219を形成すると、第2の構造の
メモリ膜が完成する。このときい、第1のシリコン微粒
子215と第2のシリコン微粒子217とを合わせたシ
リコン微粒子の数密度は、3×1011cm−2程度で
あった。
形成にあたって、4回の熱酸化工程と3回のLPCVD
工程を繰り返しただけであり、ドットの形成位置の制御
は全くしていない。しかしながら、ポリシリコン膜21
3と第1のシリコン微粒子215とを隔てる酸化膜厚は
ほぼ一定である。同様に、第1のシリコン微粒子215
と第2のシリコン微粒子217とを隔てる酸化膜厚(第
1のシリコン微粒子と第2のシリコン微粒子との最近接
距離)は場所によらずほぼ一定であり、第2のシリコン
微粒子217と電極ポリシリコン膜219とを隔てる酸
化膜厚もほぼ一定である。したがって、簡単な工程で電
気特性が安定したメモリ膜を形成することが可能であ
る。このように酸化膜厚を一定にするためには、上記製
造手順に示したように、酸化膜厚を制御しやすい熱酸化
を用いるのが最も適している。なお、ポリシリコン膜2
13の酸化、第1のシリコン微粒子215の酸化、第2
のシリコン微粒子217の酸化を、それぞれCVD法に
よる酸化膜の堆積で置き換えることもできる。
リコン堆積工程の後、酸化工程とからなる一連の工程を
3回繰り返している。この上記一連の工程を1回行った
後に電極ポリシリコン219を形成したメモリ膜では、
電荷蓄積特性はほとんど観察されなかった。このメモリ
膜の構造は、1層のポリシリコン膜が絶縁膜で挟まれて
いるというものであった。一方、上記一連の工程を2回
行なった後、電極ポリシリコン219を形成したメモリ
膜では比較的小さな電荷蓄積特性が観察された。上記一
連の工程を3回行なったメモリ膜では、2回行ったメモ
リ膜より更に5倍程度大きい電荷蓄積特性が観察され
た。さらに上記一連の工程を4回行なったメモリ膜で
は、2回行ったメモリ膜とほぼ同等のヒステリシスが現
れた。
とも2回行う必要があり、3回以上行うことがより好ま
しいことが分かった。なお、5回以上行うとメモリ膜の
実効的な膜厚がさらに厚くなる。このメモリ膜を電界効
果トランジスタのゲート絶縁膜中に導入した場合、メモ
リ膜の実効的な膜厚が厚いため、短チャネル効果の抑制
が難しくなり、メモリ素子の微細化が難しくなる。した
がって、上記一連の工程は3回〜4回とするのが最も好
ましい。
ば、酸化工程と、LPCVD工程を含む簡単な工程によ
り、電荷蓄積特性の大きなメモリ膜を再現性よく製造す
ることが可能である。
電圧での書き込みおよび消去が可能であり、このメモリ
膜を電界効果トランジスタのゲート絶縁膜として用いた
場合、従来技術のフラッシュメモリにもちいられている
メモリ膜に比べて著しく低電圧動作が可能なメモリ素子
とすることができる。また、低電圧動作が可能なため、
従来技術のフラッシュメモリで問題となっていた、高エ
ネルギーの電荷によるメモリ膜の劣化を抑制し、メモリ
素子の信頼性を向上することができる。
を、図4を用いて説明する。本実施形態の半導体記憶装
置としてのメモリ素子は、第1実施形態のメモリ膜を、
電界効果トランジスタの電荷蓄積層として組み込んで形
成したものである。なお、メモリ膜を構成する要素に
は、図2中の符号と同一の符号を付して個々の説明を省
略する。
宜上メモリ膜中の絶縁体を膜状のものとして説明してい
るが、隣り合う絶縁膜が同質である場合は、特にそれを
区別しない。
である。このメモリ素子では、シリコン基板211上
に、第1実施形態で示した第2の構造を有するメモリ膜
を介して電極ポリシリコン219(ゲート電極)が形成
されている。シリコン基板211表面のゲート電極21
9の両側に相当する領域には、ソース領域221とドレ
イン領域222が形成されている。
1はP型の導電型を持ち、ゲート電極、ソース領域およ
びドレイン領域はN型の導電型を持っており、Nチャネ
ル型の電界効果トランジスタとなっている。しかし、こ
れに限らず、Pチャネル型の電界効果トランジスタ(N
型のシリコン基板と、P型のソース領域およびドレイン
領域を持つ)であっても良いし、ゲート電極はポリシリ
コンに限らず、金属等の導電性のある材料であれば良
い。
2の構造のメモリ膜を用いているが、第1および第3の
構造のメモリ膜を用いても良い。
形態のメモリ膜を用いているので、大きな電荷蓄積特性
を持つ。
1実施形態のメモリ膜を用いているので、低電圧での書
き込みおよび消去および非破壊読み出しが可能である。
具体的には、例えば、±3Vでの書き込み・消去および
1Vでの非破壊読み出しが可能である。したがって、低
電圧動作が可能で、低消費電力化が可能となり、素子の
信頼性が向上する。
は、電界効果トランジスタを作成する公知の手順とほぼ
同じである。公知の手順と異なるのは、メモリ膜の形成
においてのみであり、メモリ膜を形成する手順は第1実
施形態に記載した通りである。すなわち、メモリ膜の形
成において必要なのは、酸化工程とLPCVD工程のみ
である。したがって、簡単な工程で電気特性が安定した
メモリ素子を形成することが可能である。
リ膜は、いずれも電荷蓄積特性を示した。以下、上記第
2の構造を有するメモリ膜の電荷蓄積特性の一例を、図
5を用いて説明する。ここでは、上記第1実施形態の第
2の構造のメモリ膜を有する電界効果トランジスタを用
いており、メモリ膜内の各膜厚は次の通りである。シリ
コン酸化膜212、シリコン酸化膜214、シリコン酸
化膜216およびシリコン酸化膜218は2.5nm。
ポリシリコン膜213は5.0nm。シリコン微粒子2
15およびシリコン微粒子217の大きさは5.0nm
である。
ス印加後のドレイン電流(Id)のゲート電圧(Vg)
依存性を示している。当メモリ膜においては、書き込み
は−3Vのパルスを一定時間ゲート電極に印加すること
により実現されており、消去は3Vのパルスを書き込み
パルスと同じ一定時間ゲート電極に印加することにより
実現されている。上記電界効果トランジスタのゲート幅
1μmあたりドレイン電流が1E−7A流れたときのゲ
ート電圧をしきい値電圧とすると、書き込みと消去でし
きい値電圧差があることがわかる。また、読み出しはゲ
ート電極に1V印加することにより実施される。図5に
は、ゲート電極に1Vのパルスを書き込みパルスと同じ
一定時間印加したときと、−1Vパルスを書き込みパル
スと同じ一定時間印加したときのId−Vg特性も示し
ている。1V印加後のId−Vg曲線と、−1V印加後
のId−Vg曲線とは一致しており、しきい値電圧は変
化していないことが分かる。以上より、±3Vでの書き
込み・消去および1Vでの非破壊読み出しが可能である
ことがわかる。
図6および下表1〜表5を用いて説明する。本実施形態
は、上記第1実施形態のメモリ膜の更なる特性向上を目
指し、研究した結果得られたものであり、本実施形態に
よると、上記第1実施形態のメモリ膜の特性を更に向上
させることができる。本実施形態においては、主に上記
第1実施形態の第2の構造のメモリ膜を用いた図4の電
界効果型トランジスタの測定結果を中心に説明している
ものであり、特に述べていなければ、メモリ膜内の各膜
厚は次の通りである。シリコン酸化膜212およびシリ
コン酸化膜214は2.5nmであり、ポリシリコン膜
213は5.0nmであり、シリコン酸化膜216,2
18は2.5nmである。また、シリコン微粒子21
5,217の直径は5.0nmである。以後、上記構造
寸法を標準条件とする。
る。
電圧を印加した際のしきい値電圧と、消去電圧を印加し
た際のしきい値電圧の差の絶対値であり、上記標準条件
の試料の値を“1”とした相対値で表している。また、
保持特性とは、書き込み・消去パルス印加直後のしきい
値電圧差に対する、一定時間経過後のしきい値電圧差の
割合を示しており、例えば、パルス印加直後のしきい値
電圧差と一定時間経過後のしきい値電圧差が全く変化し
なかった場合は“1”、しきい値電圧差が減少し90%
になっていた場合は“0.9”と表している。また、書
き込み・消去時間とは、しきい値電圧差が所望の一定の
値になるまでの時間を示しており、上記標準条件の試料
の値を“1”とした相対値で表している。
は、書き込み電圧3Vを印加した際のしきい値電圧と、
消去電圧−3Vを印加した際のしきい値電圧との差を利
用する。したがって、上記しきい値電圧差|△Vth|の
値が大きければ、書き込み・消去電圧を3V程度にする
ことが可能であり、低電圧化が可能となる。また、上記
しきい値電圧差|△Vth|の値が大きければ、読み出し
時の電圧増幅等の周辺回路、および、書き込み・消去時
の電圧昇圧等の周辺回路を小さくできる。これにより、
高集積化の可能なメモリ集積回路を形成できる。
時間の記憶情報の保持ができるため、再書き込み等のリ
フレッシュ動作が少なくなる。よって、低消費電力化が
達成できる。さらに、保持特性が良く、リフレッシュ動
作が必要ない場合は、電界効果型トランジスタを不揮発
性メモリに用いることができる。
さければ、メモリ膜に対して情報を高速に書込むことが
可能になると共に、メモリ膜の記憶情報を高速に消去す
ることが可能になる。また、高速のデータ保存速度が必
要な、例えばデジタルカメラなどに用いられているメモ
リが、デジタルカメラに見合った書き込み・消去速度を
持っていない場合は、キャッシュメモリ等のデータの一
時保存場所が必要である。しかし、上記書き込み・消去
時間の値が小さければ、書き込みおよび消去に要する時
間が短いため、一定の高速データ保存速度が必要な場合
は、一時保存するデータの量が少なくなって、キャッシ
ュメモリなどを小さくすることができる。したがって、
上記書き込み・消去時間の値が小さければ、高集積のメ
モリ集積回路が小さなチップ面積で形成できる。また、
上記書き込み・消去時間の値が小さければ、高速データ
処理に利用することができ、応用範囲が広いメモリ集積
回路を形成することができる。
込みおよび消去パルス印加時間依存性を示している。な
お、図6のグラフにおいて、書き込みパルス電圧は3V
であり、消去パルス電圧は−3Vである。また、ここで
は上記第1実施形態の第2の構造のメモリ膜を用いてい
る。また、比較のために3種類のメモリ膜について測定
した。その3種類のメモリ膜とは、積層膜が“0層”、
“1層”および“2層”のメモリ膜のことである。上記
積層膜を図2を用いて説明すると、図2の積層膜は、シ
リコン微粒子215、絶縁膜216、シリコン微粒子2
17および絶縁膜218からなっている。そして、上記
積層膜の1層目がシリコン微粒子215と絶縁膜216
とで構成され、積層膜の2層目がシリコン微粒子217
と絶縁膜218とで構成されている。すなわち、上記メ
モリ膜において、積層膜が全くないものが図6の“0
層”に相当し、2層目(シリコン微粒子217、絶縁膜
218)がないものが図6の“1層”に相当する。そし
て、上記メモリ膜において、2層目まであるものが図6
の“2層”に相当する。つまり、上記メモリ膜が、シリ
コン微粒子215、絶縁膜216、シリコン微粒子21
7および絶縁膜218を有する場合が、図6の“2層”
に相当する。
パルスを印加した後のしきい値電圧差は上記積層膜が2
層のものが、1層以下のものと比較して、格段に大きい
ことが分る。
実施形態の第2の構造のメモリ膜の積層膜の層数を0
層、1層および2層と振った時のしきい値電圧差および
保持特性を表にしたものである。なお、表1中の積層膜
とは、シリコン微粒子と絶縁膜とからなる膜のことであ
る。表1の“0層”とは、メモリ膜においてシリコン微
粒子215、絶縁膜216、シリコン微粒子217およ
び絶縁膜218が全くない場合に相当する。また、表1
の“1層”とは、メモリ膜においてシリコン微粒子21
7および絶縁膜218がない場合に相当する。そして、
表1の“2層”とは、メモリ膜が図2に示す構成の場合
に相当する。
が、積層膜を1層以下にしたものと比較して、しきい値
電圧差および保持特性ともに良好な特性が得られること
が分かる。また、表1では省略しているが、積層膜の層
数が3層および4層のものも測定した。その結果、上記
積層膜の層数が3層および4層の場合、しきい値電圧差
および保持特性ともに2層のものとほぼ変わらなかっ
た。なお、上記積層膜の層数が3層とは、積層膜がシリ
コン微粒子と絶縁膜とを3組有する場合に相当する。ま
た、上記積層膜の層数が4層とは、積層膜がシリコン微
粒子と絶縁膜とを4組有する場合に相当する。
造のメモリ膜において、シリコン微粒子とシリコン酸化
膜との積層膜の層数を2層〜4層とすることにより、良
好なしきい値電圧差および保持特性のメモリ膜が得られ
る。
の第1の構造のメモリ膜においても得られた。つまり、
図1ではポリシリコン膜115、絶縁膜116、ポリシ
リコン膜117および絶縁膜118から積層膜が構成さ
れていて、その積層膜の1層目がポリシリコン膜11
5,絶縁膜116からなるとし、積層膜の2層目がポリ
シリコン膜117,絶縁膜118からなるとすると、積
層膜の層数を2層〜4層とすることにより、良好なしき
い値電圧差および保持特性のメモリ膜が得られることが
分かった。
施形態の第3の構造のメモリ膜においても得られた。つ
まり、図3ではシリコン微粒子315、絶縁膜316、
シリコン微粒子317および絶縁膜318から積層膜が
構成されていて、その積層膜の1層目がシリコン微粒子
315,絶縁膜316からなるとし、積層膜の2層目が
シリコン微粒子317,絶縁膜318からなるとする
と、積層膜の層数を2層〜4層とすることにより、良好
なしきい値電圧差および保持特性のメモリ膜が得られる
ことが分かった。
絶縁膜を含めた、電極と基板間の膜厚が厚くなり、トラ
ンジスタの単チャネル効果が悪くなり、さらなる微細化
が困難になる。また、書き込み・消去電圧が高くなる。
しかし、積層膜の層数は、5層以下であるため、絶縁膜
を含めた、電極と基板間の膜厚が薄くなり、トランジス
タの単チャネル効果が良くなり、さらなる微細化が可能
になる。さらに、低電圧で書き込み・消去が可能とな
る。
造のメモリ膜のシリコン酸化膜212の膜厚を1.5n
m、2.0nm、2.5nm、3.0nm、4nm、
4.5nm、6nmと振った時のしきい値電圧差および
保持特性を表にしたものである。
3nm〜6nmにしたものが、膜厚2.5nm以下のも
のと比較してしきい値電圧差および保持特性ともに段違
いに良好な特性が得られることが分かる。
の第1の構造のメモリ膜においても得られる。つまり、
上記第1実施形態の第1の構造のメモリ膜において、シ
リコン酸化膜112の膜厚を3nm〜6nmにすること
により、しきい値電圧差および保持特性ともに良好な特
性が得られる。
施形態の第3の構造のメモリ膜においても得られる。つ
まり、上記第1実施形態の第3の構造のメモリ膜におい
て、シリコン酸化膜312の膜厚を3nm〜6nmにす
ることにより、しきい値電圧差および保持特性ともに良
好な特性が得られる。
造のメモリ膜のシリコン酸化膜212の膜厚を1.5n
m、2nm、2.5nm、3.0nm、4.0nm、
4.5nm、6.0nmと振った時の書き込み・消去時
間を表にしたものである。
2nm〜4nmにしたものが、2nm〜4nm以外の場
合と比較して書き込み・消去時間が段違いに短くなって
いる。したがって、上記第1実施形態の第2の構造のメ
モリ膜のシリコン酸化膜212の膜厚を2nm〜4nm
にすることにより、良好な書き込み・消去スピードが得
られ、メモリセルの書き込み・消去動作の高速化が可能
になることがわかる。
の第1の構造のメモリ膜においても得られた。つまり、
上記第1実施形態の第1の構造のメモリ膜において、シ
リコン酸化膜112の膜厚を2nm〜4nmにすること
により、2nm〜4nm以外の場合と比較して、書き込
み・消去時間が段違いに短くなるので、良好な書き込み
・消去スピードが得られ、メモリセルの書き込み・消去
動作の高速化が可能になる。
施形態の第3の構造のメモリ膜においても得られた。つ
まり、上記第1実施形態の第3の構造のメモリ膜におい
て、シリコン酸化膜312の膜厚を2nm〜4nmにす
ることにより、2nm〜4nm以外の場合と比較して、
書き込み・消去時間が段違いに短くなるので、良好な書
き込みと消去スピードが得られ、メモリセルの書き込み
および消去動作の高速化が可能になる。
酸化膜212,112,312の膜厚は3nm〜6nm
でしきい値電圧差および保持特性ともに良好な特性が得
られ、また、シリコン酸化膜212,112,312の
膜厚を2nm〜4nmにしたものが良好な書き込みと消
去スピードが得られる。したがって、上記シリコン酸化
膜212,112,312の膜厚が2nm〜6nmにす
ることにより、しきい値電圧差および保持特性と、書き
込み・消去スピードとの少なくとも一方が向上すること
が分かる。さらに、上記シリコン酸化膜212,11
2,312の膜厚が3nm〜4nmであれば、しきい値
電圧差、保持特性および書き込み・消去スピードの全て
が向上する。
造のメモリ膜において、メモリ膜内のシリコン酸化膜2
14,216,218をシリコン窒化膜に置き換えたも
のと、シリコン窒化膜に置き換えていないものとを比較
したものである。表4中の全てシリコン窒化膜とは、シ
リコン酸化膜214,216,218の全てをシリコン
窒化膜とした場合である。また、表4中の全て酸化膜と
は、シリコン酸化膜214,216,218の全てをシ
リコン窒化膜に置き換えない場合である。つまり、表4
中の全て酸化膜とは、図2に示す構造の場合である。
リコン酸化膜216およびシリコン酸化膜218の全て
をシリコン窒化膜に置き換えたメモリ膜が、シリコン窒
化膜の置き換えを行わない場合よりも、しきい値電圧差
および保持特性が向上する。
の第1の構造のメモリ膜においても得られた。つまり、
上記第1実施形態の第1の構造のメモリ膜において、シ
リコン酸化膜114、シリコン酸化膜116およびシリ
コン酸化膜118の全てをシリコン窒化膜に置き換える
ことにより、しきい値電圧差および保持特性がより向上
する。
施形態の第3の構造のメモリ膜においても得られた。つ
まり、上記第1実施形態の第3の構造のメモリ膜におい
て、シリコン酸化膜314、シリコン酸化膜316およ
びシリコン酸化膜318の全てをシリコン窒化膜に置き
換えることにより、しきい値電圧差および保持特性がよ
り向上する。
モリ膜において、シリコン酸化膜214のみをシリコン
窒化膜としたものが書き込み・消去時間が他と比較して
非常に短くなった。したがって、非常に良好な書き込み
・消去スピードが得られ、メモリセルの書き込み・消去
動作の大幅な高速化が可能になることがわかる。
において、シリコン酸化膜214のみをシリコン窒化膜
とした場合と同様の測定結果が、上記第1実施形態の第
1の構造のメモリ膜においても得られた。つまり、上記
第1実施形態の第1の構造のメモリ膜において、シリコ
ン酸化膜114をシリコン窒化膜に置き換えることによ
り、書き込み・消去時間が他と比較して非常に短くなる
ので、非常に良好な書き込みと消去スピードが得られ、
メモリセルの書き込みおよび消去動作の大幅な高速化が
可能になる。
モリ膜において、シリコン酸化膜214のみをシリコン
窒化膜とした場合と同様の測定結果が、上記第1実施形
態の第1の構造のメモリ膜においても得られた。つま
り、上記第1実施形態の第3の構造のメモリ膜におい
て、シリコン酸化膜314をシリコン窒化膜に置き換え
ることにより、書き込み・消去時間が他と比較して非常
に短くなるので、非常に良好な書き込みと消去スピード
が得られ、メモリセルの書き込みおよび消去動作の大幅
な高速化が可能になる。
造のメモリ膜のシリコン酸化膜214、シリコン酸化膜
216およびシリコン酸化膜218の全てをシリコン窒
化膜とした場合において、シリコン酸化膜214,21
6,218の代わりをするシリコン窒化膜の膜厚を、3
nm、4nm、5nm、6nmと振った時の特性を比較
したものである。
nm〜6nmとしたものが、4nm〜6nm以外の場合
と比較して、格段に良好なしきい値電圧差が得られ、書
き込み・消去時間が最も短いことが分かった。
の第1,第3の構造のメモリ膜においても得られた。つ
まり、上記第1実施形態の第1の構造のメモリ膜におい
て、シリコン酸化膜114、シリコン酸化膜116およ
びシリコン酸化膜118の全てをシリコン窒化膜とした
場合、そのシリコン窒化膜の全ての膜厚を4nm〜6n
mとすることにより、膜厚が4nm〜6nm以外のもの
と比較して、格段に良好なしきい値電圧差を得ることが
でき、書き込み・消去時間が最も短くすることができ
る。
施形態の第3の構造のメモリ膜においても得られた。つ
まり、上記第1実施形態の第3の構造のメモリ膜におい
て、シリコン酸化膜314、シリコン酸化膜316およ
びシリコン酸化膜318の全てをシリコン窒化膜とした
場合も、そのシリコン窒化膜の全ての膜厚を4nm〜6
nmとすることにより、膜厚が4nm〜6nm以外のも
のと比較して、格段に良好なしきい値電圧差を得ること
ができ、書き込み・消去時間が最も短くるすことができ
る。
構造のメモリ膜のポリシリコン膜213の膜厚を2.0
nm、3.5nm、5.0nm、6.5nm、8.0n
mと振った時の特性を比較したものである。
2.0nm〜3.5nmとすることにより、2.0nm
〜3.5nm以外の場合と比較して、格段にしきい値電
圧差および保持特性ともに良好な特性が得られる。
造のメモリ膜のシリコン微粒子215,217の直径を
2nm、3.5nm、5nm、6.5nm、8nmと振
った時の特性を比較したものである。
の直径を6.5nm〜8.0nmとすることにより、
6.5nm〜8.0nm以外の場合と比較して、格段に
しきい値電圧差および保持特性ともに良好な特性が得ら
れる。
の構造のメモリ膜において、上記〜における特徴を
2つ以上兼ね備えるメモリ膜の例として、シリコン酸化
膜212の膜厚を4.0nmにし、ポリシリコン膜21
3の膜厚を3.5nmにしたものと、ポリシリコン膜2
13の膜厚3.5nmにし、シリコン酸化膜214,シ
リコン酸化膜216およびシリコン酸化膜218の全て
を膜厚が5.0nmのシリコン窒化膜としたものとの特
性を測定した結果を示している。また、表8には、比較
のために、上記〜における特徴を1つ備えるメモリ
膜の例として、シリコン酸化膜212の膜厚が4nmの
ものと、ポリシリコン膜213の膜厚3.5nmのもの
との特性を測定した結果も示している。
備えたメモリ膜と比較して、上記〜における特徴を
2つ以上兼ね備えたメモリ膜は、さらに良好なしきい値
電圧差および保持特性が得られることが分かる。
素子を集積化して集積回路とすれば、この集積回路は低
電源電圧で動作させることが可能になり、集積回路を低
消費電力化できる。
器に組み込むことができる。電子機器としては、携帯情
報端末、携帯電話、ゲーム機器などが挙げられる。本発
明の半導体集積回路を電子機器に用いることにより、電
子機器を高機能化し、LSI部の消費電力を大幅に下げ
ることが可能になる。それにより、電池寿命を大幅にの
ばすことが可能になる。
体記憶装置は、絶縁膜、第1の導電体膜および複合膜で
メモリ膜が構成され、絶縁膜はシリコン酸化膜またはシ
リコン窒化酸化膜であり、かつ、絶縁膜の膜厚が2nm
〜6nmであるから、低電圧動作において良好なしきい
値電圧差および保持特性を得ることができ、良好な低電
圧動作特性および高い信頼性を持つことができる。
縁膜、上記第1の導電体膜および上記複合膜でメモリ膜
が構成され、複合膜の絶縁体は少なくとも1層のシリコ
ン窒化膜を含むので、低電圧動作において良好なしきい
値電圧差および保持特性が得られ、良好な低電圧動作特
性および高い信頼性を持つことができる。
縁膜、第1の導電体膜および複合膜でメモリ膜が構成さ
れ、第1の導電体膜はシリコンからなり、かつ、第1の
導電体膜の膜厚が2nm〜3.5nmであるので、低電
圧動作においてさらに良好なしきい値電圧差および保持
特性を得ることができ、良好な低電圧動作特性および高
い信頼性を持つことできる。
メモリ膜の模式断面図である。
メモリ膜の模式断面図である。
メモリ膜の模式断面図である。
図である。
一例を説明すためのグラフである。
電圧の書き込み・消去パルス印加時間依存性を示すグラ
フである。
ン膜 215,217,313,315,317 シリコン微
粒子
Claims (8)
- 【請求項1】 半導体基板上に形成された絶縁膜と、 上記絶縁膜上に形成された第1の導電体膜と、 上記第1の導電体膜上に形成され、絶縁体と導電体とか
らなる複合膜と、 上記複合膜上に形成された第2の導電体膜とを備え、 上記絶縁膜、上記第1の導電体膜および上記複合膜でメ
モリ膜が構成され、 上記第1,第2の導電体膜は上記複合膜の上記絶縁体に
接触し、 上記絶縁膜はシリコン酸化膜またはシリコン窒化酸化膜
であり、かつ、上記絶縁膜の膜厚が2nm〜6nmであ
ることを特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項2】 半導体基板上に形成された絶縁膜と、 上記絶縁膜上に形成された第1の導電体膜と、 上記第1の導電体膜上に形成され、絶縁体と導電体とか
らなる複合膜と、 上記複合膜上に形成された第2の導電体膜とを備え、 上記絶縁膜、上記第1の導電体膜および上記複合膜でメ
モリ膜が構成され、 上記第1,第2の導電体膜は上記複合膜の上記絶縁体に
接触し、 上記複合膜の上記絶縁体は少なくとも1層のシリコン窒
化膜を含むことを特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項3】 半導体基板上に形成された絶縁膜と、 上記絶縁膜上に形成された第1の導電体膜と、 上記第1の導電体膜上に形成され、絶縁体と導電体とか
らなる複合膜と、 上記複合膜上に形成された第2の導電体膜とを備え、 上記絶縁膜、上記第1の電体膜および上記複合膜でメモ
リ膜が構成され、 上記第1,第2の導電体膜は上記複合膜の上記絶縁体に
接触し、 上記第1の導電体膜はシリコンからなり、かつ、上記第
1の導電体膜の膜厚が2nm〜3.5nmであることを
特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の半導体記憶装置におい
て、 上記複合膜の上記絶縁体は少なくとも1層のシリコン窒
化膜を含むことを特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項5】 請求項1、2、4のいずれか1つに記載
の半導体記憶装置において、 上記第1の導電体膜はシリコンからなり、かつ、上記第
1の導電体膜の膜厚が2nm〜3.5nmであることを
特徴とする半導体記憶装置。 - 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の
半導体記憶装置において、 上記複合膜の上記導電体は2層〜4層の第3の導電体膜
であり、この第3の導電体膜は上記複合膜の上記絶縁体
で互いに分離されていることを特徴とする半導体記憶装
置。 - 【請求項7】 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の
半導体記憶装置において、 上記複合膜の上記導電体は微粒子であることを特徴とす
る半導体記憶装置。 - 【請求項8】 請求項7に記載の半導体記憶装置におい
て、 上記微粒子はシリコンからなり、かつ、上記微粒子の直
径は6.5nm〜8nmであることを特徴とする半導体
記憶装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001401305A JP2003203996A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 半導体記憶装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001401305A JP2003203996A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 半導体記憶装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003203996A true JP2003203996A (ja) | 2003-07-18 |
Family
ID=27640111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001401305A Pending JP2003203996A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 半導体記憶装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003203996A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100771802B1 (ko) | 2005-12-23 | 2007-10-30 | 주식회사 하이닉스반도체 | 플래쉬 메모리 소자의 플로팅 게이트 형성 방법 |
US8466022B2 (en) | 2010-06-25 | 2013-06-18 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor memory device and method for manufacturing the same |
-
2001
- 2001-12-28 JP JP2001401305A patent/JP2003203996A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100771802B1 (ko) | 2005-12-23 | 2007-10-30 | 주식회사 하이닉스반도체 | 플래쉬 메모리 소자의 플로팅 게이트 형성 방법 |
US8466022B2 (en) | 2010-06-25 | 2013-06-18 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor memory device and method for manufacturing the same |
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