JP2003203850A - 露光方法及び装置 - Google Patents

露光方法及び装置

Info

Publication number
JP2003203850A
JP2003203850A JP2002001735A JP2002001735A JP2003203850A JP 2003203850 A JP2003203850 A JP 2003203850A JP 2002001735 A JP2002001735 A JP 2002001735A JP 2002001735 A JP2002001735 A JP 2002001735A JP 2003203850 A JP2003203850 A JP 2003203850A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
mask
illumination
transmittance
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002001735A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3870093B2 (ja
Inventor
Miyoko Kawashima
美代子 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002001735A priority Critical patent/JP3870093B2/ja
Publication of JP2003203850A publication Critical patent/JP2003203850A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3870093B2 publication Critical patent/JP3870093B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細な(例えば、0.15μm以下の)線幅
を持ち、各種パターンや、L&Sパターンから孤立及び
複雑なパターンまでが混在するマスクパターンを、マス
クを交換せずに、解像度良く露光可能な露光方法及び装
置を提供する。 【解決手段】 マスク上のパターンを投影レンズにより
被露光面上に露光する露光方法において、所望のパター
ン領域及び近傍に微細周期パターンを重ねた位相シフト
マスクを用い、当該位相シフトマスクの透過率値は三以
上の多値透過率からなり、小σ照明と大σ照明に相当す
る有効光源により前記マスクを多重的に照明することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、露光に
関し、特に、IC、LSIなどの半導体チップ、液晶パ
ネルなどの表示素子、磁気ヘッドなどの検出素子、CC
Dなどの撮像素子といった各種デバイスの製造や、マイ
クロメカニクスで用いる広域なパターンの製造に用いら
れる露光装置及び方法、デバイス製造方法、及び、前記
被処理体から製造されるデバイスに関する。ここで、マ
イクロメカニクスは半導体集積回路製造技術を微細構造
体の製作に応用し、ミクロン単位の高度な機能を持った
機械システムを作る技術をいう。
【0002】
【従来の技術】フォトリソグラフィ工程は、マスクパタ
ーンをシリコンウェハ、ガラスプレート等(以下、単に
「ウェハ」という。)に塗布した感光性物質(レジス
ト)に露光装置を使用して転写する工程であり、レジス
ト塗布、露光、現像、エッチング、レジスト除去の工程
を含む。このうち露光では、解像度、重ね合わせ精度、
スループットの3つのパラメータが重要である。解像度
は正確に転写できる最小寸法、重ね合わせ精度はウェハ
にパターンを幾つか重ね合わせる際の精度、スループッ
トは単位時間当たり処理される枚数である。
【0003】フォトリソグラフィ技術を用いてデバイス
を製造する際に、マスク又はレチクル(本出願ではこれ
らの用語を交換可能に使用する)に描画されたパターン
を投影光学系によってウェハに投影してパターンを転写
する投影露光装置が従来から使用されている。
【0004】マスクパターンは、近接した周期的なライ
ンアンドスペース(L&S)パターン、近接及び周期的
な(即ち、ホール径と同レベルの間隔で並べた)コンタ
クトホール列、近接せずに孤立した孤立コンタクトホー
ルその他の孤立パターン等を含むが、高解像度でパター
ンを転写するためには、パターンの種類に応じて最適な
露光条件(照明条件や露光量など)を選択する必要があ
る。
【0005】投影露光装置の解像度Rは、光源の波長λ
と投影光学系の開口数(NA)を用いて以下のレーリー
の式で与えられる。
【0006】
【数1】
【0007】ここで、kは現像プロセスなどによって
定まる定数であり、通常露光の場合にはkは約0.5
〜0.7である。
【0008】近年のデバイスの高集積化に対応して、転
写されるパターンの微細化、即ち、高解像度化が益々要
求されている。高解像力を得るには、上式から開口数N
Aを大きくすること、及び、波長λを小さくすることが
有効であるが、これらの改善は現段階では限界に達して
おり、通常露光の場合にウェハに0.15μm以下のパ
ターンを形成することは困難である。そこで、パターン
を経た回折光の中で二光束を干渉及び結像させる位相シ
フトマスク技術が従来から提案されている。位相シフト
マスクは、マスクの隣接する光透過部分の位相を180
°反転することによって0次回折光を相殺し、2つの±
1次回折光を干渉させて結像するものである。かかる技
術によれば、上式のkを実質的に0.25にするでき
るので、解像度Rを改善してウェハに0.15μm以下
のパターンを形成することができる。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、従来の位
相シフトマスク技術は、周期的なL&Sパターンのよう
な単純なパターンには効果的であるが、コンタクトホー
ルパターン、孤立パターン、その他任意の複雑なパター
ンを露光性能(即ち、解像度、重ね合わせ精度及びスル
ープット)良く露光することは困難であった。特に、近
年の半導体産業は、より高付加価値な、多種多様なパタ
ーンが混在するシステムチップに生産が移行しつつあ
り、マスクにも複数種類のパターンを混在させる必要が
生じてきている。
【0010】これに対して、公開特許平成11年第14
3085号公報にあるように、2枚のマスクを用いて異
なる種類のパターンを別々に露光する二重露光(又は多
重露光)を使用することが考えられるが、従来の二重露
光は、2枚のマスクを必要とするのでコストアップを招
き、2回の露光のためにスループットが低下するなどの
実用上解決すべき問題が多い。
【0011】そこで、微細な(例えば、0.15μm以
下の)線幅を持ち、多種多様なパターンが混在するマス
クパターンを、マスクを交換せずに、解像度良く露光可
能な露光方法及び装置を提供することを本発明の例示的
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の一側面としての露光方法は、所望のパター
ンと、当該パターンに重ねられた周期性のあるダミーの
パターンと、三種類以上の透過率又は三種類以上の反射
率とを有する位相シフトマスクを形成し、瞳面で光軸近
傍に強度分布のピークを有する照明光と瞳面で軸外に強
度分布のピークを有する照明光とを利用して前記位相シ
フトマスクを照明し、前記マスクを経た光を被露光体に
投影光学系を介して投影することによって、前記所望の
パターンで前記被露光体を露光することを特徴とする。
かかる露光方法は、(1)マスクパターンの透過率又は
反射率を三種類以上とし、被露光体上に形成される光強
度分布の強度値の数を増やして所望のパターンをダミー
パターンから区別されやすくし、(2)光軸近傍のピー
クの部分の照明光により前記周期性のあるパターンを露
光し、(3)前記ピークの部分の外側の部分の照明光に
より前記所望のパターンを粗く露光し、(4)被露光面
の(レジストの)閾値を適当に選択することによって所
望のパターンを被露光面に形成することを可能にする。
なお、前記照明ステップは、位相が一種類のバイナリマ
スクの前記所望のパターンを解像する方向から照明する
斜入射照明と前記所望のパターンを解像しない方向から
照明する斜入射照明で前記マスクを照明するステップに
置換されてもよい。この場合、上記(2)及び(3)の
作用は2種類の斜入射照明が行うことになる。
【0013】本発明の別の側面としての露光方法は、マ
スク上のパターンを投影光学系により被露光体上に露光
する露光方法において、所望のパターン領域に微細周期
パターンを重ねた位相シフトマスクを用い、当該位相シ
フトマスクの透過率値は三以上の多値透過率からなり、
小σ照明と大σ照明で前記マスクを照明することを特徴
とする。かかる露光方法は、(1)マスクパターンの透
過率を三種類以上とし、被露光体上に形成される光強度
分布の強度値の数を増やし、(2)小σ照明と大σ照明
によって周期性パターンと所望のパターンを異なる露光
量で露光し、(3)被露光面の(レジストの)閾値を適
当に選択することによって所望のパターンを被露光面に
形成することを可能にする。
【0014】本発明の別の側面としての露光方法は、マ
スク上のパターンを投影光学系により被露光体上に露光
する露光方法において、所望のパターン領域に周期パタ
ーンを重ねたバイナリマスクを用い、当該マスクの透過
率値又は反射率値は三種類以上あり、矩形環状照明又は
照明系の有効径以上の部分を遮光することで角のとれた
四辺照明で前記マスクを照明することを特徴とする。か
かる露光方法も上述の露光方法と同様の作用を奏するこ
とができる。(1)マスクパターンの透過率又は反射率
を三種類以上とし、被露光体上に形成される光強度分布
の強度値の数を増やし、(2)矩形環状又は四辺照明に
よって周期性パターンと所望のパターンを異なる露光量
で露光し、(3)被露光面の(レジストの)閾値を適当
に選択することによって所望のパターンを被露光面に形
成することを可能にする。
【0015】本発明の別の側面としての露光方法は、所
望のコンタクトホールのパターンと、当該コンタクトホ
ールの各ホールの透過率よりも小さな透過率を有するコ
ンタクトホールのパターンとが配列されたパターンを位
相シフトマスクに形成し、瞳面で光軸近傍に強度分布の
ピークを有する照明光と該瞳面で軸外に強度分布のピー
クを有する照明光とを利用して前記マスクを照明して、
前記マスクを経た光を被露光体に投影光学系を介して投
影することによって、前記所望のコンタクトホールのパ
ターンで前記被露光体を露光することを特徴とする。ま
た、本発明の別の側面としての露光方法は、マスク上の
パターンを投影光学系により被露光体に露光する露光方
法において、所望の位置のコンタクトホールの透過率又
は反射率を他のコンタクトホールの透過率又は反射率よ
りも大きくしてある複数のコンタクトホールが配列され
たマスクを小σ照明と大σ照明で照明することを特徴と
する。また、本発明の更に別の側面としての露光方法
は、マスク上のパターンを投影光学系により被露光体に
露光する露光方法において、所望の位置のコンタクトホ
ールの透過率又は反射率を他のコンタクトホールの透過
率又は反射率よりも大きくしてある複数のコンタクトホ
ールが配列されたバイナリマスクを矩形環状照明または
照明系の有効径以上の部分を遮光することで角のとれた
四辺照明で照明することを特徴とする。これらの露光方
法は、所望のコンタクトホールの透過率又は反射率を大
きくして露光量を増加し、2種類の照明によって所望の
パターンとそれ以外のパターンとを異なる露光量で露光
し、被露光面の(レジストの)閾値を適当に選択するこ
とによって所望のコンタクトホールパターンを被露光面
に形成することを可能にしている。
【0016】光軸近傍に強度分布のピークを有する照明
光は、例えば、有効光源形状が円形でσが0.3以下で
あり、0次回折光と±1次回折光の干渉をもたらす。ま
た、軸外に強度分布のピークを有する照明光は、例え
ば、有効光源形状が輪帯又は四重極でσが0.6以上で
あり、0次回折光と+1次又は−1次回折光からなる二
光束の干渉をもたらす。これらの照明は、照明装置の投
影光学系の瞳面と共役な位置に配置されて前記有効光源
形状を開口として有する絞りにより達成することができ
る。
【0017】本発明の更に別の側面としての露光方法
は、マスク上のパターンを投影光学系により被露光面体
に露光する露光方法において、所望の位置のコンタクト
ホールの透過率又は反射率を他のコンタクトホールの透
過率よりも大きくした複数のコンタクトホールを配列さ
せたバイナリマスクを大σの矩形環状照明で照明するこ
とを特徴とする。また、本発明の更に別の側面としての
露光方法は、所望のコンタクトホールのパターンと、当
該パターンの各ホールよりも透過率又は反射率が小さな
コンタクトホールのパターンとが配列されたパターンを
マスクに形成し、前記所望のコンタクトホールのパター
ンが解像され且つ当該所望のコンタクトホールのパター
ン以外の解像としての偽解像が抑制されるように前記マ
スクを照明して前記マスクを経た光を被露光体に投影光
学系を介して投影することによって、前記所望のコンタ
クトホールのパターンで前記被露光体を露光することを
特徴とする。これらの露光方法も、上述の露光方法と同
様の効果を奏する。
【0018】本発明の更に別の側面としての露光装置は
上述の露光方法を行う露光モードを有することを特徴と
する。更に、上述のいずれかのマスク及びその製造方法
も本発明の別の側面を構成する。これらの露光装置及び
マスクも上述の作用を奏する。
【0019】本発明の更に別の側面としてのデバイス製
造方法は、上述の露光装置を用いて前記被処理体を投影
露光するステップと、前記投影露光された前記被処理体
に所定のプロセスを行うステップとを有する。上述の露
光装置の作用と同様の作用を奏するデバイス製造方法の
請求項は、中間及び最終結果物であるデバイス自体にも
その効力が及ぶ。また、かかるデバイスは、例えば、L
&SIやVL&SIなどの半導体チップ、CCD、LC
D、磁気センサ、薄膜磁気ヘッドなどを含む。
【0020】本発明の更なる目的又はその他の特徴は、
以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によ
って明らかにされるであろう。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の例示的な露光装置について説明する。ここで、図1
は、本発明の露光装置1の概略ブロック図である。図1
に示すように、露光装置1は、照明装置100と、マス
ク200と、投影光学系300と、ウェハプレート(以
下、単にプレートと言う)400と、ステージ450
と、結像位置調節装置500とを有する。
【0022】本実施形態の露光装置1は、ステップアン
ドスキャン方式でマスク200に形成された回路パター
ンをウェハ(プレート)400に露光する投影露光装置
であるが、本発明はステップアンドリピート方式その他
の露光方式を適用することができる。ここで、ステップ
アンドスキャン方式は、マスクに対してウェハを連続的
にスキャンしてマスクパターンをウェハに露光すると共
に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動し
て、次のショットの露光領域に移動する露光法である。
また、ステップアンドリピート方式は、ウェハのショッ
トの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次のショ
ットを露光領域に移動する露光法である。
【0023】照明装置100は転写用の回路パターンが
形成されたマスク200を照明し、光源部110と照明
光学系120とを有する。
【0024】光源部110は、光源としてのレーザー1
12と、ビーム整形系114とを含む。
【0025】レーザー112は、波長約193nmのA
rFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキ
シマレーザー、波長約157nmのFエキシマレーザ
ーなどのパルスレーザーからの光を使用することができ
る。レーザーの種類はエキシマレーザーに限定されず、
例えば、YAGレーザーを使用してもよいし、そのレー
ザーの個数も限定されない。例えば、独立に動作する2
個の固体レーザーを使用すれば固体レーザー相互間のコ
ヒーレンスはなく、コヒーレンスに起因するスペックル
はかなり低減する。さらにスペックルを低減するために
光学系を直線的又は回転的に揺動させてもよい。また、
光源部110に使用可能な光源はレーザー112に限定
されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキセノ
ンランプなどのランプも使用可能である。
【0026】ビーム整形系114は、例えば、複数のシ
リンドリカルレンズを備えるビームエクスパンダ等を使
用することができ、レーザー112からの平行光の断面
形状の寸法の縦横比率を所望の値に変換する(例えば、
断面形状を長方形から正方形にするなど)ことによりビ
ーム形状を所望のものに成形する。ビーム成形系114
は、後述するオプティカルインテグレータ140を照明
するのに必要な大きさと発散角を持つ光束を形成する。
【0027】また、図1には示されていないが、光源部
110は、コヒーレントなレーザー光束をインコヒーレ
ント化するインコヒーレント化光学系を使用することが
好ましい。インコヒーレント化光学系は、例えば、公開
特許平成3年第215930号公報の図1に開示されて
いるような、入射光束を光分割面で少なくとも2つの光
束(例えば、p偏光とs偏光)に分岐した後で一方の光
束を光学部材を介して他方の光束に対してレーザー光の
コヒーレンス長以上の光路長差を与えてから分割面に再
誘導して他方の光束と重ね合わせて射出されるようにし
た折り返し系を少なくとも一つ備える光学系を用いるこ
とができる。
【0028】照明光学系120は、マスク200を照明
する光学系であり、本実施形態では、集光光学系130
と、オプティカルインテグレータ140と、開口絞り1
50と、コンデンサーレンズ160とを含む。照明光学
系120は、軸上光、軸外光を問わず使用することがで
きる。なお、本実施形態の照明光学系120は、プレー
ト400上の転写領域の寸法を変更するためのマスキン
グブレードや転写領域以外の領域を遮光するスキャンブ
レードを有してもよい。本実施形態の照明光学系120
は、複数のレンズ及び必要なミラーを有し、射出側でテ
レセントリックとなるアフォーカル系を構成している。
【0029】集光光学系130は、まず、必要な折り曲
げミラーやレンズ等を含み、それを通過した光束をオプ
ティカルインテグレータ140に効率よく導入する。例
えば、集光光学系130は、ビーム成形系114の出射
面と後述するハエの目レンズとして構成されたオプティ
カルインテグレータ140の入射面とが光学的に物体面
と瞳面(又は瞳面と像面)の関係(かかる関係を本出願
ではフーリエ変換の関係と呼ぶ場合がある)になるよう
に配置されたコンデンサーレンズを含み、それを通過し
た光束の主光線をオプティカルインテグレータ140の
中心及び周辺のどのレンズ素子142に対しても平行に
維持する。
【0030】集光光学系130は、マスク200への照
明光の露光量分布を照明毎に変更可能な露光量調整部1
32を更に含む。露光量調整部132は、アフォーカル
系の角倍率を変えることにより入射光束のビーム断面形
状を変化させることができる。代替的に、露光量調整部
132はズームレンズ等からなり、レンズを光軸方向に
移動させ角倍率を変えられるようにしてもよい。必要が
あれば、露光量調整部132は、入射光束をハーフミラ
ーにより分割してセンサにより光量を検出してかかる検
出結果に基づいてレーザー112の出力及び/又は光学
系の一部を調整することができる。露光量調整部132
は、光学素子(例えば、光量調整(ND)フィルター)
を入れ替えたり、及び/又は、ズームレンズにより結像
倍率を変えたりすることにより、後述する開口絞り15
0の中央部と周辺部との光量比を調整することもでき
る。後述するように、露光量調節部132は、後述する
ように、前記所望のパターン及び/又は前記ウェハ40
0において求められるコントラストに基づいて、露光量
を調節することができる。本実施形態の露光量調整部1
32は、軸外のピーク位置を調節する機能も有する。
【0031】オプティカルインテグレータ140はマス
ク200に照明される照明光を均一化する。但し、後述
するように、本発明が使用可能なオプティカルインテグ
レータ140はハエの目レンズに限定されるものではな
い。
【0032】ハエの目レンズは互いの焦点位置がそれと
異なるもう一方の面にあるレンズ(レンズ素子)を複数
個並べたものである。また、ハエの目レンズを構成する
各レンズ素子の断面形状は、各レンズ素子のレンズ面が
球面である場合、照明装置の照明領域と略相似である方
が照明光の利用効率が高い。これは、ハエの目レンズの
入射面と照明領域が物体と像の関係(共役関係)である
からである。
【0033】ハエの目レンズは、本実施形態では正方形
断面のレンズ素子を多数組み合わせて構成されている
が、断面は正方形である必要はなく、また上から見たレ
ンズ素子の形状は円形、正方形、長方形、六角形その他
のものがある。ハエの目レンズの出射面140b又はそ
の近傍に形成された複数の点光源(有効光源)からの各
光束をコンデンサーレンズ160によりマスク200に
重畳している。これにより、多数の点光源(有効光源)
によりマスク200全体が均一に照明される。
【0034】ハエの目レンズは光学ロッドに置換される
場合もある。光学ロッドは、入射面で不均一であった照
度分布を出射面で均一にし、ロッド軸と垂直な断面形状
が照明領域とほぼ同一な縦横比を有する矩形断面を有す
る。なお、光学ロッドはロッド軸と垂直な断面形状にパ
ワーがあると出射面での照度が均一にならないので、そ
のロッド軸に垂直な断面形状は直線のみで形成される多
角形である。その他、ハエの目レンズ130は、拡散作
用をもった回折素子に置換されてもよい。
【0035】オプティカルインテグレータ140の出射
面140bの直後には、絞り150が設けられ2次光源
を形成する。本実施形態の絞り150は、瞳面で光軸近
傍に強度分布のピークを有する照明光と瞳面で軸外に強
度分布のピークを有する照明光を利用して(即ち、これ
らを順次投射するか合成した状態で投射することによっ
て)マスク200を照明するための開口形状を有する。
このように、本発明は、瞳面で光軸近傍に強度分布のピ
ークを有する照明光をもたらす絞りと、瞳面で軸外に強
度分布のピークを有する照明光をもたらす絞りを用意し
て、そのうちの一方を先にマスク200に投射して、そ
の後、他方をマスク200に投射する場合も含む。本発
明の特徴の一つはマスク200の交換に伴う諸問題を解
決することであり、マスク200が交換されない限り、
絞り150の交換は問題ではないからである。絞り15
0は投影光学系300の瞳面320と共役な位置に設け
られており、絞りの150の開口形状は投影光学系30
0の瞳面320における有効光源形状に相当する。
【0036】複数種類の絞り150の中から所望の開口
絞り150を選択するためには、開口絞り150A乃至
150Jを、例えば、図示しない円盤状ターレットに配
置して切り替えの際にターレットを回転させればよい。
これにより、照明装置120は、まず、光軸にピークを
有する照明光及び軸外に強度分布のピークを有する照明
光のうちの一方によりマスク200を照明し、その後、
他方によりマスク200を照明することができる。ま
た、光軸にピークを有する照明光と軸外に強度分布のピ
ークを有する照明光とが合成された照明光において、上
述の露光量調整部132は、それぞれの露光量比を変化
させることができる。
【0037】光軸近傍に強度分布のピークを有する照明
光はσが0.3以下であり、0次回折光と±1次回折光
の干渉をもたらす。また、軸外に強度分布のピークを有
する照明光はσが0.6以上であり、0次回折光と+1
次又は−1次回折光からなる二光束の干渉をもたらす。
ここで、σは投影光学系300のマスク200側の開口
数(NA)に対する照明光学系120のマスク200側
のNAの比である。光軸近傍に強度分布のピークを有す
る照明は、小σ照明などと呼ばれる場合もある。軸外に
強度分布のピークを有する照明は、斜入射照明、変形照
明などと呼ばれる場合もある。
【0038】図2乃至図4を参照して、絞り150に適
用可能な例示的な形状(即ち有効光源形状)を説明す
る。ここで、図2乃至図4は、絞り150の開口の例示
的形状の概略平面図である。図2(A)は、瞳面で光軸
近傍に強度分布のピークを有する照明光をもたらすため
の、比較的半径の小さな円形開口151を有する絞り1
50Aの概略平面図である。絞り150Aは、円151
から構成される透過率1の光透過部と遮光部152Aと
を有する。
【0039】図2(B)は、瞳面で軸外に強度分布のピ
ークを有する照明光をもたらすための、四重極の円15
3からなる透過率1の光透過部と遮光部152Bとを有
する絞り150Bの概略平面図である。円形開口153
は、中心位置のσが1以下の照明光をもたらし、それぞ
れ、±45度と±135度に配置されている。好ましく
は、各円153がもたらす照明光のσは等しい。
【0040】図2(C)は、瞳面で軸外に強度分布のピ
ークを有する照明光をもたらすための、輪帯開口154
からなる透過率1の光透過部と遮光部152Cとを有す
る絞り150Cの概略平面図である。
【0041】図2(D)は、図2(A)に示す円形開口
151と図2(B)に示す円形開口153とを有する5
重極照明用絞りとして構成された絞り150Dの概略平
面図である。絞り150Dは、従って、瞳面で光軸近傍
に強度分布のピークを有する照明光と瞳面で軸外に強度
分布のピークを有する照明光とが合成された照明光をも
たらす。絞り150Dの円153は同一の大きさを有す
る。円151と円153は必ずしも同一の大きさでなく
てもよい。絞り150Dは、円151及び153からな
る透過率1の光透過部と、透過率0の遮光部152Dと
を有する。
【0042】図2(E)は、図2(A)に示す円形開口
151と図2(C)に示す輪帯開口153とを有する絞
り150Eの概略平面図である。従って、絞り150E
も、瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光
と瞳面で軸外に強度分布のピークを有する照明光とが合
成された照明光をもたらす。絞り150Eは、円151
及び154からなる透過率1の光透過部と、透過率0の
遮光部152Dとを有する。
【0043】図2(F)は、矩形環状の一対の開口15
5A及び155Bを有する絞り150Fを開示してい
る。開口155Aは矩形環状の縦辺に、開口155Bは
横辺に相当する。本発明者による公開特許2000年第
310843号に開示されているように、矩形環状照明
は、最小ピッチがk=0.25×2、線幅と間隔が等
しければ最小線幅がk=0.25の縦横に周期的なパ
ターン(例えば、コンタクトホール列)を解像すること
ができる。矩形環状照明は、斜入射照明光を利用して微
細パターンを解像する方法に適用可能であり、微細パタ
ーンを解像する照明(マスク200に垂直入射する小σ
照明に相当)と大きなパターンを解像する照明(マスク
200に斜めに入射する大σ照明に相当)が同時になさ
れることになる。絞り150Fは、微細パターンを解像
するための図17に示すような照明(有効光源形状)
と、大パターンを解像する照明するための図18に示す
ような照明による多重的な照明を行うことができる。な
お、開口155A及び155Bは部分的にσが1を超え
ているが、1以下であってもよい。または、照明光学系
のNAによってきまる最大σに含まれる部分だけでもよ
い。(即ち、最大σをこえる照明光の分布は消失しても
よい。)また、開口151及び153の形状は、四角形
その他の多角形、扇形の一部など種々の変更が可能であ
る。また、上述したようにσが1を超えてもよい。かか
る変形例を図3及び図4を参照して説明する。ここで、
図3(A)及び(B)は図2(D)に示す絞り150D
の変形例である絞り150G及び150Hの概略平面図
である。図3(C)は図2(F)に示す絞り150Fの
変形例である絞り150Iの概略平面図である。
【0044】絞り150Gは、円形開口151Aとσが
1を部分的に超えた矩形開口153Aからなる透過率1
の光透過部と、透過率0の遮光部152Gとを有する。
本発明者はσが1を部分的に超えた照明光を利用すると
ウェハ400に形成されるパターン像が明確になること
を発見した。絞り150Hは、σが1以下の円形開口1
51と扇形開口153Bからなる透過率1の光透過部
と、透過率0の遮光部152Hとを有する。扇形開口1
53Bの寸法は任意に調節することができる。開口絞り
150Iは、円形開口151とσ=1を部分的に超えた
矩形環状開口155A及びBからなる透過率1の光透過
部と、透過率0の遮光部152Iとを有する。開口絞り
150G乃至Hの機能は上述の絞り150D等と同一で
あるので、ここでは詳しい説明は省略する。また、絞り
150Iの中の155A及びBは絞り150Fの155
A及びBと同じ機能をもち、形状の詳細な説明は省略す
る。
【0045】図4に、絞り150に適用可能な別の変形
例としての九重極照明用絞りとして構成された絞り15
0Jの概略平面図を示す。絞り150Jは、円形開口1
51Bと、開口の位置のσが1以下の円形開口153C
と、σが1を部分的に超えて円形開口151Bと同一の
大きさを有する円形開口153Dからなる透過率1の光
透過部と、透過率0の遮光部152Jとを有する。円形
開口151Bはバイナリマスクの場合にはなくてもよ
い。円形開口153Cは、0度、90度、180度及び
270度の位置に、円形開口153Dは、±45度及び
±135度の位置に設けられている。絞り150Jの機
能も上述の絞り150D等と同一であるので、ここでは
詳しい説明は省略する。
【0046】以上の開口絞り150D、150E(15
0G、H)、150I、150Jは本発明の位相シフト
マスクに最適なものであり、開口絞り150Fは、本発
明のバイナリマスクに最適なものである。また開口絞り
150Jにおいて、Ф15の分布151Bのないものは
本発明のバイナリマスクに最適なものである。
【0047】以上の開口絞りは有効光源の形状の例示的
なものであって、図1の照明光学系100の露光量分布
を調節する露光量調節部132で、有効光源の分布を変
更することによってこのような形状と実現させてもよ
い。
【0048】コンデンサーレンズ160はオプティカル
インテグレータ140から出た光をできるだけ多く集め
て主光線が平行、すなわちテレセントリックになるよう
にマスク200をケーラー照明する。マスク200とオ
プティカルインテグレータ140の出射面140bとは
フーリエ変換の関係に配置されている。
【0049】露光装置1は、必要があれば、照度ムラ制
御用の幅可変スリットや走査中の露光領域制限用のマス
キングブレード(絞り又はスリット)等を有する。マス
キングブレードが設けられる場合には、マスキングブレ
ードとオプティカルインテグレータ140の出射面14
0bとはフーリエ変換の関係に配置され、マスク200
面と光学的に略共役な位置に設けられる。マスキングブ
レードの開口部を透過した光束をマスク200の照明光
として使用する。マスキングブレードは開口幅を自動可
変できる絞りであり、後述するプレート400の(開口
スリットの)転写領域を縦方向で変更可能にする。ま
た、露光装置は、プレート400の(1ショットのスキ
ャン露光領域としての)転写領域の横方向を変更可能に
する、上述のマスキングブレードと類似した構造のスキ
ャンブレードを更に有してもよい。スキャンブレードも
開口幅が自動可変できる絞りであり、マスク200面と
光学的にほぼ共役な位置に設けられる。これにより露光
装置1は、これら二つの可変ブレードを用いることによ
って露光を行うショットの寸法に合わせて転写領域の寸
法を設定することができる。
【0050】マスク200は、例えば、石英製で、その
上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成さ
れ、図示しないマスクステージに支持及び駆動される。
マスク200から発せられた回折光は投影光学系300
を通りプレート400上に投影される。プレート400
は、被処理体でありレジストが塗布されている。マスク
200とプレート400とは光学的に共役の関係に配置
される。本実施形態の露光装置1はステップアンドスキ
ャン方式の露光装置(即ち、スキャナー)であるため、
マスク200とプレート400を走査することによりマ
スク200のパターンをプレート400上に転写する。
なお、ステップアンドリピート方式の露光装置(即ち、
「ステッパー」)であれば、マスク200とプレート4
00とを静止させた状態で露光を行う。
【0051】マスクステージは、マスク200を支持し
て図示しない移動機構に接続されている。マスクステー
ジ及び投影光学系300は、例えば、床等に載置された
ベースフレームにダンパ等を介して支持されるステージ
鏡筒定盤上に設けられる。マスクステージは、当業界周
知のいかなる構成をも適用できる。図示しない移動機構
はリニアモータなどで構成され、XY方向にマスクステ
ージを駆動することでマスク200を移動することがで
きる。露光装置1は、マスク200とプレート400を
図示しない制御機構によって同期した状態で走査する。
【0052】本発明の一側面としてのマスク200は、
所望のパターンと、当該パターンに重ねられた周期性の
あるダミーのパターンが形成されて三種類以上の透過率
を有するマスクとして形成されている。当該マスクは、
位相シフトマスク或いは非位相シフトマスクであり、例
えば、所望のパターンを形成し、当該パターンに周期性
のあるダミーのパターンを重ね合わせ、所望のパターン
とダミーのパターンの透過率又は反射率を三種類以上に
設定することによって製造される。透過率又は反射率を
三種類以上にするのは所望のパターンとダミーのパター
ンとの露光量に差を設けるためである。なお、三種のう
ちの一つの値はゼロでよく、また、反射率が三種は、例
えばEUV光で露光を行うときの反射型マスクを対象と
している。
【0053】本発明のマスク200のパターン構成を説
明するために、まず、所望のパターンの一例を説明す
る。ここで、所望のパターンを、例えば、図5に示すよ
うなゲートパターン20とする。ここで、図5は、所望
のパターン20の概略平面図である。
【0054】ゲートパターン20は、溝26を介して平
行に整列している一対のパターン部21a及び21b
(特に断らない限り、参照番号21は両者を総括す
る。)から構成され、各パターン部21は、B断面を通
る微細なゲート部22と、A断面を通る2つのコンタク
ト部(コンタクトホールの穴に供給された多層との電気
的接合部分)24とから構成される。ゲートパターン2
0は、例えば、クロムなどによって構成される。
【0055】図5に示すように、両ゲート部22は、そ
れぞれ微細な線幅Lを有する長方形であり、微細な間隔
Lで平行に整列している。換言すれば、ゲート部22は
L&Sパターンを部分的に構成している。本実施形態で
はLプレート400面上換算で0.12μmである。
【0056】コンタクト部24は、それぞれ例示的に線
幅3Lを有する長方形であり、二対のコンタクト部24
は微細な間隔Lを介して平行に整列している。また、各
パターン部21には2つのコンタクト部24がゲート部
22の両端に設けられている。本発明は、このように微
細な線幅と間隔がLに等しいゲート部22と微細な間隔
Lを隔てて(ゲート部22の)最小線幅Lに比べて大き
い線幅(即ち、3L)が並んだコンタクト部24を同時
に解像することを目的としている。
【0057】まず2つのゲート部22を解像するため
に、ゲート部22と同一ピッチ2Lを有する微細線と微
細間隔の周期的なダミーのパターンを2つのゲート部2
2の両側に複数形成して周期的な構造を有するパターン
を形成する。ダミーのパターンを付加して周期的な構造
を形成することによって、解像性能の向上と線幅の精度
良い制御が可能になる。この周期的なパターンは位相シ
フトマスクによって極限の解像力を得る。この場合、
(図2(A)に示す絞り150A(有効光源)がもたら
す照明光のように)照明光として瞳面で光軸近傍に強度
分布のピークを有する照明光を使用し、或いは、位相が
全て同じのバイナリマスクでも良く、Sの場合照明条件
を図2(F)に示す有効光源とすれば同様の効果が得ら
れる。ダミーパターンの透過率を変化させるなどすれ
ば、ゲート部22をダミーパターンから区別するように
レジストの閾値を選択することが可能である。
【0058】かかる露光方法はダミーパターンをコンタ
クト部24の両側に延長することを必要とし、プレート
400に線幅Lの微細パターンを転写する。従って、か
かる露光方法はゲート部22を解像できるものの、ゲー
ト部及びコンタクト部の両側には重ねられたダミーパタ
ーンが転写時に残ってしまう。この結果、コンタクト部
24は線幅3Lのパターンとしてプレート400に転写
されずに線幅Lの周期パターンとしてプレート400に
転写されてしまう。
【0059】そこで、本実施形態は、マスクの透過率又
は反射率を三種類以上に設定することによって所望のパ
ターン20とダミーパターンとの露光量に差をつけて、
所望のパターン20がプレート400に解像されるよう
にした。このときの位相シフトマスクが本発明の一側面
としてのマスク200である。この照明条件では、ゲー
ト部とダミーパターンの周期構造には解像性が良く,高
コントラストな像を得ることがきるが、近接効果が強く
出るので、コンタクト部周辺の形状が複雑で周期構造が
なくなっている部分では、像質が変化する。そのため、
第2の露光を例えば図2(B)又は(C)の絞り(有効
光源)を使う軸外照明(斜入射照明)に基いて行なう。
この軸外照明は細かなパターンは解像性が悪く、コンタ
クト部周辺の大きなパターンの形状の再現性がよい。こ
れらを合わせて重ね露光すると、微細なゲート部とそれ
より大きいコンタクト部が同時に形状再現性良く解像で
きる。このときの重ね露光の有効光源は例えば図2
(D)又は図2(E)である。
【0060】以下、図6を参照して、本発明の一実施形
態である位相シフトマスク200を説明する。ここで、
図6(A)は、位相シフトマスク200Aの透過率分布
を表す概略平面図である。図6(B)は位相シフトマス
ク200Aの位相分布を表す概略平面図である。特徴的
に、本発明の位相シフトマスク200は、図6(A)に
示すように、三種類以上の透過率(本実施形態では透過
率0%、50%及び100%)を有する。図6に示すよ
うに、位相シフトマスク200は、所望のパターン21
0と、ダミーパターン240とから構成されるマスクパ
ターン260を有する。
【0061】所望のパターン210はゲートパターン2
0に対応し、図6(A)に示すように、透過率が100
%に設定されている。所望のパターン210は、溝(光
透過部)214を介して平行に整列された一対のパター
ン部212a及び212b(特に断らない限り、参照番
号212は両者を総括する。)から構成され、各パター
ン部212は、B断面を通る微細なゲート部220と、
A断面を通る2つのコンタクト部230とから構成され
る。光透過部214は位相0度、透過率0%に設定され
ている。図6(B)に示すように、パターン212aは
位相0に設定され、パターン212bは位相π(又は1
80度)に設定されている。
【0062】両ゲート部220は、それぞれ微細な線幅
Lを有する長方形であり、微細な間隔Lで平行に整列し
ている。本実施形態ではLは0.12μmである。一
方、コンタクト部230は、それぞれ例示的に線幅3L
を有する長方形であり、二対のコンタクト部が微細な間
隔Lを介して平行に整列している。各パターン部212
には2つのコンタクト部230がゲート部220の両端
に設けられている。本発明は、微細な線幅と間隔がLに
等しいゲート部220と微細な間隔Lを隔てて(ゲート
部220の)最小線幅Lに比べて大きい線幅(即ち、3
L)が並んだコンタクト部230とを同時に解像するこ
とを目的とする。
【0063】ダミーパターン240は、2つのゲート部
220を解像するために、2つのゲート部220の両側
に複数形成され、同一ピッチ2Lを有する微細線幅Lと
微細間隔Lの周期的な構造を有する。ダミーパターン2
40を所望のパターン210に付加して周期的な構造を
形成することによって、解像性能の向上と線幅の精度良
い制御が可能になる。この周期的なパターンは位相シフ
トマスクによって極限の解像力を得る。
【0064】ダミーパターン240は、縁(遮光部)2
41と、互いに平行な光透過部242と遮光部244と
を有する。遮光部241は、位相0、透過率0%に設定
されている。光透過部242及び遮光部244のそれぞ
れのY方向の幅はL(本実施形態では0.12μm)に
等しい。光透過部242と遮光部244はY方向に交互
に整列し、それぞれの透過率は50%と0%である。透
過率50%の光透過部242は、例えば、MoSi系の
半透明な薄膜から構成される。
【0065】光透過部242と遮光部244は、図6
(B)に示す位相に設定されている。より具体的には、
光透過部242a、242c、242eが位相0に設定
され、光透過部242b、242d、242fが位相π
に設定されている。位相の設定は、例えば、MoSi系
半透膜の厚さと濃度を設定したり、ガラス等のマスクを
構成する基板の厚さを変化させたりすることにより行わ
れる。位相差は一周期分変化しても同じであるので、本
実施形態の位相は、整数n×360度がプラスされたも
のであってもよい。
【0066】次に、(例えば、図2(A)に示す開口絞
り150Aがもたらす照明光のような)光軸近傍に強度
分布のピークを有する照明光(又は小σ照明)と、(例
えば、図2(B)に示す開口絞り150Bがもたらす照
明光のような)軸外に強度分布のピークを有する照明光
(又は大σ照明)との和として生じる多重照明光(例え
ば、図2(D)に示す開口絞り150Dがもたらす照明
光)を利用して位相シフトマスク200を露光した。こ
のとき、後述するプレート400上に生じる光強度分布
の結果を図7に示す。プレート400上の強度分布はプ
レート400のレジストの露光量分布と解釈できる。
【0067】図7(A)の上図は光軸近傍に強度分布の
ピークを有する照明光(又は略垂直に入射する小σ照
明)でマスク200を照明した場合のプレート400上
に形成される、A断面に関する光強度分布である。A断
面においては、遮光部214の微細な間隔Lを隔ててゲ
ート部220の最小線幅Lに比べて大きい線幅3Lのコ
ンタクト部230が並んでいる。
【0068】コンタクト部230は部分Pに対応し、
光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光によって最
小線幅Lよりも大きな線幅3Lと間隔Lのパターンが形
成される。部分Pの強度はI3で、部分Pに挟まれ
た部分Pは遮光部214に対応して周辺強度に近い強
度I1を有する。この照明条件では、周期構造には解像
性が良く高コントラストな像を得やすいが、近接効果が
強いためにコンタクと部の複雑な形状なものには、形状
再現性が悪くなる。従って、P1は正確に線幅3Lで再
現されない。また、図6のA断面を切る位置を上下でず
らして強度分布をみると、P1の線幅が変化して、形状
再現性が悪い。ダミーパターン240は、コンタクト部
230の両側に中間強度I2と周辺強度に近い強度I1
を有するピッチ2Lの周期的な分布となる。部分P
対応する光透過部242は透過率50%を有するので部
分Pにおいて中間強度I2を有し、部分Pに対応す
る遮光部244は透過率0%を有するので部分Pにお
いて周辺強度に近いI1を有する。
【0069】図7(A)の中図は、軸外に強度分布のピ
ークを有する照明光(又は斜入射する大σ照明)でマス
ク200を照明した場合のプレート400上に形成され
る、A断面に関する光強度分布である。軸外に強度分布
のピークを有する照明光でマスク200を照明すると微
細なパターンは解像せず(即ち、図6に示すパターン2
44は解像せずに)、ダミーパターン240に相当する
部分P及びPは強度I2’として結像し、2つのコ
ンタクト部230は互いに長さ3Lで間隔Lだけ離間し
ているのでピッチが4Lとなり、強度ピーク値(強度I
3’)と中間強度(強度I2’)して解像する。この照
明条件では微細なパターンは解像しないが形状再現性が
よく、コンタクト部の線幅は3Lとして再現性よく解像
する。A断面近傍で断面位置をずらしても線幅変化は少
ない。
【0070】図7(A)の下図は、光軸近傍に強度分布
のピークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有
する照明光とが足し合わされた多重照明光によってマス
ク200を照明した場合にプレート400上に形成され
る、A断面に関する光強度分布である。即ち、図7
(A)の下図は同図の上図と中図の足し合わせである。
このように、2種類の照明光によりマスク200を照明
するとプレート400上には3値の光強度分布がコンタ
クト部230が強調された状態で形成される。コンタク
ト部230を解像するためには、強度T2=I3’から
強度T1=I3’+I3の間の強度値をレジストの閾値
に設定すればよいことが理解される。
【0071】図7(B)の上図は光軸近傍に強度分布の
ピークを有する照明光でマスク200を照明した場合の
プレート400上に形成される、B断面に関する光強度
分布である。光透過部242は透過率100%を有する
から光強度I3を有する。光透過部242は透過率50
%を有して光強度I2を有する。ダミーパターン240
は、中間強度I2と周辺強度I1でゲート部220と同
一のピッチ2Lで繰り返す周期パターンとなる。
【0072】図7(B)の中図は、軸外に強度分布のピ
ークを有する照明光でマスク200を照明した場合のプ
レート400上に形成される、B断面の光強度分布であ
る。軸外に強度分布のピークを有する照明光でマスク2
00を照明すると微細なパターンは解像せず(即ち、図
6に示すパターン244は解像せずに)、ダミーパター
ン240は強度I2’として結像し、2つのゲート部2
20は強度ピーク値(強度I3’)として解像する。
【0073】図7(B)の下図は、光軸近傍に強度分布
のピークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有
する照明光とが足し合わされた照明光によってマスク2
00を照明した場合にプレート400上に形成される光
強度分布である。即ち、図7(B)の下図は同図の上図
と中図の足し合わせである。このように、2種類の照明
光によりマスク200を照明するとプレート400上に
は5値の光強度分布が、ゲート部220が強調された状
態で形成される。ゲート部220を解像するためには、
強度T2=I3’から強度T1=I3’+I3の間の強
度値をレジストの閾値に設定すればよいことが理解され
る。
【0074】この結果、所望のパターン210をプレー
ト400にマスク200を交換せずに解像するために
は、プレート400のレジストの閾値をT2とT1の間
に設定すればよい。そうすることによって、微細なパタ
ーンを解像すると同時にコンタクト部の大きなパターン
も線幅3Lとして形状再現性良く解像する。
【0075】マスク200は3つの透過率値が2つの位
相値からなるピッチ2Lの周期構造を有するため、光軸
近傍に強度分布のピークを有する照明光によってプレー
ト400上の光強度分布は3値の周期構造になる。即
ち、光強度は、位相差がπの境界では強度がゼロとな
り、透過率が50%の境界では中間強度I2とゼロの周
期的分布 となり、透過率が100%の領域では最大値
である強度I3とゼロの周期的分布となり、全体的には
強度3値をもつピッチ2Lの周期的な分布となる。
【0076】微細な部分を解像しないで擬似的な周期構
造を持たないようにするために、本実施形態はマスク2
00を軸外に強度分布のピークを有する照明光で照明す
る。軸外に強度分布のピークを有する照明光は、限界解
像以下のピッチ2Lの周期的位相シフトパターンは解像
せずに平坦な光強度分布を形成するが、透過率分布によ
って3値の光強度分布をプレート400上に形成する。
透過率分布はピッチ2Lの限界解像以下の周期的分布を
形成することによって、軸外に強度分布のピークを有す
る照明光に対しては周期パターンが解像されないように
し、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光に対し
ては周期パターンが解像されるようにする。即ち、透過
率100%のクロム膜等に覆われない部分は強度ピーク
値I3’となるが、線幅Lは解像しないのでぼけて間隔
Lを隔てた隣の線とは分離せず、図7(A)及び(B)
の中図に示すように、線幅3Lの線となる。
【0077】透過率50%の半透膜に覆われた部分は中
間強度値I2’ となるが、線幅Lは解像しないのでぼ
けて間隔Lを隔てた隣の線とは分離せず平坦な強度分
布、ごく緩やかな周期的分布となる。
【0078】以上より、周期構造をもつ強度3値の強度
分布と、大きな部分のみを解像する強度分布の足し合わ
せは、図6のような透過率分布と位相分布を持つマスク
200を、光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光
と軸外に強度分布のピークを有する照明光を(順次又は
同時に)両方含む多重照明によって実現される。
【0079】投影光学系300は、マスク200に形成
されたマスクパターン260を経た回折光をプレート4
00上に結像するための開口絞り320を有する。投影
光学系300は、複数のレンズ素子のみからなる光学
系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有
する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレ
ンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光
学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使用
することができる。色収差の補正が必要な場合には、互
いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数
のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素子
と逆方向の分散が生じるように構成したりする。上述し
たように、投影光学系300の瞳面320に形成される
有効光源の形状は図2乃至図4に示す形状と同様であ
る。
【0080】プレート400は、本実施形態ではウェハ
であるが、液晶基板その他の被処理体を広く含む。プレ
ート400にはフォトレジストが塗布されている。フォ
トレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布処
理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク処理とを
含む。前処理は洗浄、乾燥などを含む。密着性向上剤塗
布処理は、フォトレジストと下地との密着性を高めるた
めの表面改質(即ち、界面活性剤塗布による疎水性化)
処理であり、HMDS(Hexamethyl−dis
ilazane)などの有機膜をコート又は蒸気処理す
る。プリベークはベーキング(焼成)工程であるが現像
後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去する。
【0081】プレート400はウェハステージ450に
支持される。ステージ450は、当業界で周知のいかな
る構成をも適用することができるので、ここでは詳しい
構造及び動作の説明は省略する。例えば、ステージ45
0はリニアモータを利用してXY方向にプレート400
を移動する。マスク200とプレート400は、例え
ば、同期して走査され、図示しないマスクステージとウ
ェハステージ450の位置は、例えば、レーザー干渉計
などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動され
る。ステージ450は、例えば、ダンパを介して床等の
上に支持されるステージ定盤上に設けられ、マスクステ
ージ及び投影光学系300は、例えば、鏡筒定盤は床等
に載置されたベースフレーム上にダンパ等を介して支持
される図示しない鏡筒定盤上に設けられる。
【0082】結像位置調節装置500は、ステージ45
0に接続されてステージ450と共にプレート400を
焦点深度の範囲内で図1に示すZ方向に移動させ、プレ
ート400の結像位置を調節する。露光装置1は、必要
があれば、Z方向において異なる位置に配置されたプレ
ート400に対して露光を複数回行うことにより、焦点
深度内における結像性能のばらつきをなくすこともでき
る。結像位置調節装置500は、Z方向に伸びる図示し
ないラックと、ステージ450に接続されてラック上を
移動可能な図示しないピニオンと、ピニオンを回転させ
る手段など、当業界で周知のいかなる技術をも適用する
ことができるので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0083】露光において、レーザー112から発せら
れた光束は、ビーム成形系114によりそのビーム形状
が所望のものに成形された後で、照明光学系120に入
射する。集光光学系130は、それを通過した光束をオ
プティカルインテグレータ140に効率よく導入する。
その際、露光量調節部132が照明光の露光量分布を調
節する。オプティカルインテグレータ140は照明光を
均一化し、開口絞り150は、光軸近傍に強度分布のピ
ークを有する照明光と軸外に強度分布のピークを有する
照明光とが合成された照明光を形成する。かかる照明光
はコンデンサーレンズ160を介して位相シフトマスク
200を最適な照明条件で照明する。
【0084】マスク200には、所望のパターン210
と、パターン210に重ねられたダミーパターン240
とから構成されて、三種類以上の透過率を有するマスク
パターン260が形成されている。ゲート部220は、
ダミーパターン240に重ねられてL&Sパターンをダ
ミーパターン240と共に形成し、位相シフトマスクに
より解像性能が高められている。
【0085】マスク200を通過した光束は投影光学系
300の結像作用によって、プレート400上に所定倍
率で縮小投影される。ステップアンドスキャン方式の露
光装置1であれば、光源部110と投影光学系300は
固定して、マスク200とプレート400の同期走査し
てショット全体を露光する。更に、プレート400のス
テージ450をステップして、次のショットに移り、プ
レート400上に多数のショットを露光転写する。な
お、露光装置1がステップアンドリピート方式であれ
ば、マスク200とプレート400を静止させた状態で
露光を行う。
【0086】光軸近傍に強度分布のピークを有する照明
光は位相シフトマスク200を照明して微細な周期パタ
ーンの強度分布をプレート400上に形成する。軸外に
強度分布のピークを有する照明光はマスク200を照明
して粗く露光する。位相シフトマスクに割り当てられた
三種類以上の透過率はプレート400上に、光軸近傍に
強度分布のピークを有する照明光と軸外に強度分布のピ
ークを有する照明光のそれぞれが3値の光強度分布を形
成することを可能にし、それらの足し合わせの照明光は
所望のパターン210が強調された光強度分布を形成す
ることを可能にする。この結果、プレート400のレジ
ストの閾値を適当に選択することによって所望のパター
ン210をプレート400上に形成することができる。
これにより、露光装置1はレジストへのパターン転写を
高精度に行って高品位なデバイス(半導体素子、LCD
素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)
を提供することができる。
【0087】次に、図12及び図13を参照して、上述
の露光装置1を利用したデバイスの製造方法の実施例を
説明する。図12は、デバイス(ICやL&SIなどの
半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するた
めのフローチャートである。ここでは、半導体チップの
製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバ
イスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)で
は、設計した回路パターンを形成したマスクを製作す
る。ステップ3(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料
を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセ
ス)は前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いて本発明
のリソグラフィ技術によってウェハ上に実際の回路を形
成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ス
テップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チッ
プ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、
ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等
の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で
作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テ
ストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバ
イスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0088】図13は、ステップ4のウェハプロセスの
詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)で
はウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)
では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13
(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって
形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハ
にイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)で
はウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)で
は、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハ
に露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェ
ハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像
したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19
(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となっ
たレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行
うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成さ
れる。
【0089】
【実施例1】実施例1では図6に示す位相シフトマスク
200と、レーザー112にKrFエキシマレーザー
(波長248nm)と、図3(E)に示す絞り150E
(有効光源)と、NA0.60の投影光学系300とを
露光装置1に使用した。光軸近傍に強度分布のピークを
有する照明光のσを0.2に、輪帯照明光の外側σ
0.8、内側σを0.6とする。また、露光量調整部
132によって光軸近傍に強度分布のピークを有する照
明光と軸外に強度分布のピークを有する照明光との強度
比は1対1に設定した(照明条件1)。
【0090】照明条件1における露光結果を図8に示
す。図8(A)を参照するに、光軸近傍に強度分布のピ
ークを有する照明光を使用した場合には微小周期構造が
解像しているが、大きなパターン部分周辺は形状が歪ん
でいる。特にゲート部とコンタクト部の接している部分
は線がくびれており、断線の原因となるため好ましくな
い。図8(B)を参照するに、軸外(例えば、四重極)
照明光を使用した場合には、大きなパターン部のみが露
光されて微細周期パターンは解像されていない。図8
(C)を参照するに、これらを重ねた照明光を使用した
場合には所望のゲートパターン210全体が解像されて
いることが理解される。
【0091】また、プレート400上の光強度分布をA
断面に関して図9に、B断面に関して図10に示す。限
界解像では近接効果が強いために図7に示す光強度分布
とは多少異なるものの、ほぼ同様の特徴を有することが
理解される。多重照明の結果、図8(C)に示すように
微細なパターンの解像性が非常によく、歪の無い0.1
2μmのパターンが形成された。数式1における線幅R
を(λ/NA)で割ってkで規格化すると、k
0.29のパターンが解像されたことになる。また、軸
上の照明光の半径(σ)を大きくすると共に軸外の照明
光の内側半径(σ )を小さくしていくと、強度分布が
連続した有効光源による大σ照明となるが、この場合も
同様に解像性能が良く、多重照明の効果が得られる。
【0092】
【実施例2】次に、照明条件を変更して同様の実験を行
った。ここでは、図6に示す位相シフトマスク200
と、レーザー112にKrFエキシマレーザーと、NA
0.60の投影光学系300とを露光装置1に使用し
た。
【0093】かかる露光装置1を、(図3(A)に示す
絞り150A(有効光源)が与える照明光のような)瞳
面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光、(図
3(B)に示す絞り150Bが与える照明光のような)
瞳面で軸外にピークを有する四重極照明光(図3(D)
において各円形開口の中心位置のσを0.5、各辺の
大きさのσを0.3とする。)、及び、瞳面で光軸近
傍に強度分布のピークを有する照明光と瞳面で軸外に強
度分布のピークを有する照明光が合成された、(図3
(D)に示す絞り150Dが与える照明光のような)五
重極照明光(中心部のσは0.3、他は四重極照明光と
同じ)でそれぞれ露光した。また、露光量調整部132
によって五重極照明光の光軸近傍に強度分布のピークを
有する照明光と軸外に強度分布のピークを有する照明光
との強度比は1対1に設定した(照明条件2)。かかる
照明条件2でも、図11(A)に示すように良好な結果
が得られた。
【0094】また、マスクとして図6(A)に示す透過
率分布を有し且つ位相シフトをさせないバイナリマスク
を、図2(F)に示すような絞り150F(有効光源)
により得た照明光で照明してNA0.60の投影光学系
300により投影露光を行ったところ、図11(B)に
示すような良好な結果が得られた。
【0095】
【実施例3】次に、マスクパターンを変更して同様の実
験を行った場合について説明する。図14に示すような
線幅と間隔が等しく5個並んだコンタクトホールパター
ンを所望のパターン210Aに選択した。ホール径と間
隔は共に0.15μm(k=0.363)とした。こ
こで、図14は所望のパターンの概略平面図である。
【0096】また、本実施例で使用したマスク200A
を図15に示す。図15(A)は、マスク200Aの透
過率分布を表す概略平面図である。図15(B)は、マ
スク200Aの位相分布を表す概略平面図である。図1
5(B)に示すように、マスク200Aにおいては、コ
ンタクトホールパターンが市松状に位相が0度と180
度に設定されている。
【0097】マスク200Aは、図15(A)に示すよ
うに、透過率100%に設定された所望のコンタクトホ
ールパターン210Aと、透過率50%に設定されたダ
ミーコンタクトホールパターン220Aとが2次元的に
配列されたコンタクトホールパターン230Aが形成さ
れており、透過率0%の遮光部240Aを有する。この
ように、本実施例では、所望の位置のコンタクトホール
の透過率をダミーコンタクトホールのそれよりも大きく
して、露光量に差を設けている。図19のマスクを用い
ても本実施例とほぼ同じ結果が得られるが、図19のマ
スクの本実施例との違いは19(B)に示す位相分布に
対しマスク200の位相分布が同じ位相からなる点であ
る。
【0098】位相分布200Aのマスクは位相シフトマ
スクであり、位相分布200Bのマスクはバイナリマス
クである。図15(B)に示すように、隣接するコンタ
クトホール250A及び260Aが市松状に位相が0度
とπ(180度)に設定されている。位相シフトマスク
に照明光を垂直に入射させると、隣接する光透過部を通
過する0次回折光が打ち消されるので、±1次回折光が
結像に使用される。±1次回折光は光強度が等しいの
で、0次回折光と+1次又は−1次回折光を使用する場
合に比べて、干渉縞として得られるパターンのコントラ
ストは大きくなり、プレート400上に良好なパターン
が得られることになる。
【0099】実施例2の照明条件2に対する露光結果を
図16に示す。同図に示すように、ホールの中央と両端
の大きさが均一で形状のひずみがなく、所望のコンタク
トホールパターンが良好にプレート400に解像されて
いるのが理解される。
【0100】位相シフトマスク200Aを垂直照明によ
って得られる解像度は最小ピッチがk=(0.25×
√2)×2、線幅と間隔が等しければ最小線幅がk
0.25×√2=0.35355までとなる。従って、
0.15μm(k=0.363)より微細な0.14
μm以下のコンタクトホールは解像されないことにな
る。0.14μm以下のコンタクトホールを解像するた
めには、例えば、公開特許2000年第40656号公
報の方法を用いて解像すればよい。同公報は二光束干渉
の重ね合わせによって二次元格子を作成する方法を提案
しており、縦横に周期的なコンタクトホール列の解像が
可能である。
【0101】
【実施例4】レーザー112にKrFエキシマレーザー
と、図2(F)に示す絞り150F(有効光源)と、N
A0.60の投影光学系300とを露光装置1を使用し
てホール径と間隔が0.12μm(k=0.363)
に設定されたパターンを解像する。そのために図19に
示す位相シフト分布200Bのバイナリマスクで露光し
た。マスク200Bは、図14に示す所望のコンタクト
ホールパターンと類似するがために使用されるマスクで
ある。ここで、図19(A)は、マスク200Bの透過
率分布を表す概略平面図である。図19(B)は、マス
ク200Bの位相分布を表す概略平面図である。マスク
200Bは、200Aと同様に、透過率100%で所望
のパターン210Aに相当する所望のパターン210B
と、透過率50%のダミーのパターン220Bとからな
るコンタクトホールパターン230Bと、透過率0%の
遮光部240Bとを有する。従って、本実施例でも、所
望の位置のコンタクトホールの透過率をダミーコンタク
トホールのそれよりも大きくして、露光量に差を設けて
いる。但し、マスク200Bは、図19(B)に示すよ
うに、各ホール250Bの位相は0に設定されているバ
イナリマスクである。
【0102】本実施例の露光結果を図20に示す。同図
に示すように、ホールの中央と両端の大きさが均一で形
状のひずみがなく、所望のコンタクトホールパターンが
良好にプレート400に解像されているのが理解され
る。
【0103】より詳しいプレート400に転写される像
を図21及び図22に示す。図21(A)は、図17に
示す照明によってマスク200Bが照明された場合にプ
レート400に転写される像を示し、図22(A)はそ
の場合のプレート400上の光強度分布を示す。図21
(B)は図18に示す照明によってマスク200Bが照
明された場合にプレート400に転写される像を示し、
図22(B)はその場合のプレート400上の光強度分
布を示す。図21(C)は、図17に示す照明と図18
に示す照明が多重された場合に(即ち、絞り150F
(有効光源)を使用した場合に)プレート400に転写
される像を示し、図22(C)はその場合のプレート4
00上の光強度分布を示す。これらは図7(B)の下図
に示す合成された結果に相当することが理解される。
【0104】もちろん、位相分布200Bの代わりに位
相分布200Aを使用しても図20に示すのと同様に良
好な解像を得ることができる。また、前述したように位
相分布図200Bを斜入射照明して得られる像は位相分
布図200Bを垂直照明して得られる像よりも若干性能
は劣るが、それでも非常に良く解像される。必要があれ
ば、露光量調整部132を介して図17に示す照明光と
図18に示す照明光の露光量の比を制御することもでき
る。
【0105】
【実施例5】4光束干渉と2光束干渉の重ね合わせによ
って形状が非常によく再現されている実施例を説明す
る。4光束干渉を用いると解像度Rは最小ピッチがk
=(0.25×√2)×2、線幅と間隔が等しければ最
小線幅がk=0.25×√2=0.35355までし
か得られない。従って、0.15μm(k=0.36
3)のパターンを解像した結果である。
【0106】本実施例では、レーザー112にKrFエ
キシマレーザーと、図3(C)に示す絞り150Iと、
NA0.60の投影光学系300とを露光装置1に使用
して図15に示す位相シフトマスクを露光した。この位
相シフトマスクと軸上の照明光によって4光束干渉し、
軸外の照明光で2光束干渉が得られる。
【0107】本実施例の露光結果を図23に示す。同図
に示すように、孤立のパターンと密集したパターンの大
きさが均一で、非常に形状再現性よく解像されているこ
とが理解される。
【0108】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はこれらに限定されずにその趣旨の範囲内で
様々な変形や変更が可能である。例えば、本実施例で
は、図7のようなパターンの最小ピッチの強度3値から
なる周期的強度分布と、大きな線幅で分布する強度多値
の強度分布を、位相分布2値、透過率分布3値のマスク
を垂直入射(または斜入射の微細パターンを解像する方
向)と斜入射(または斜入射の微細パターンを解像しな
い方向)の多重照明の露光方法によって実現しているも
のであるが、これに限定するものでなく、図7のような
強度分布の重ねあわせを実現するものであればどのよう
な露光方法であってもよい。
【0109】
【発明の効果】本発明のマスク、露光方法及び装置によ
れば、微細な(例えば、0.15μm以下の)線幅を持
ち、マスクを交換せずに、解像度良く露光可能な露光す
ることができる。また、かかる露光方法及び装置を使用
したデバイス製造方法は高品位なデバイスを製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の露光装置の概略ブロック図である。
【図2】 図1に示す露光装置の開口絞りの例示的形状
の概略平面図である。
【図3】 図1に示す開口絞りの別の例示的形状の概略
平面図である。
【図4】 図1に示す開口絞りの更に別の例示的形状の
概略平面図である。
【図5】 所望のパターンの概略平面図である。
【図6】 本発明の位相シフトマスクの一例の概略平面
図である。
【図7】 光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光
及び/又は軸外に強度分布のピークを有する照明光を利
用して図6に示す位相シフトマスクを照明した場合に図
1に示す露光装置のプレートに現れる光強度分布であ
る。
【図8】 光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光
及び/又は軸外に強度分布のピークを有する照明光を利
用して図6に示すマスクを照明した場合にプレートに転
写されるパターンを示す平面図である。
【図9】 光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光
及び/又は軸外に強度分布のピークを有する照明光を利
用して図6に示すマスクを照明した場合にプレートに現
れる、A断面に関する光強度分布である。
【図10】 光軸近傍に強度分布のピークを有する照明
光及び/又は軸外に強度分布のピークを有する照明光を
利用して図6に示すマスクを照明した場合にプレートに
現れる、B断面に関する光強度分布である。
【図11】 図6に示す位相シフトマスクを絞り150
Dの有効光源の照明条件で照明した場合と、バイナリマ
スクを150Fの有効光源の照明条件で照明した場合の
プレートに転写されたパターンを示す平面図である。
【図12】 本発明の露光装置を有するデバイス製造方
法を説明するためのフローチャートである。
【図13】 図12に示すステップ4の詳細なフローチ
ャートである。
【図14】 別の所望のパターンの概略平面図である。
【図15】 図14に示す所望のパターンにダミーのパ
ターンを重ねることによって形成された位相シフトマス
クの一例の概略平面図である。
【図16】 図15に示す位相シフトマスクを照明した
場合にプレートに転写される露光パターンの結果であ
る。
【図17】 図2(F)に示す開口絞りのある一部の開
口がもたらす照明光の有効光源形状を示す平面図であ
る。
【図18】 図2(F)に示す開口絞りの残りの開口が
もたらす照明光の有効光源形状を示す平面図である。
【図19】 図14に示す所望のパターンであって、よ
りホール径及び間隔が小さいものを露光するために私用
される位相シフトマスクの概略平面図である。
【図20】 図19に示す位相シフトマスクを照明した
場合にプレートに転写された露光パターンの結果であ
る。
【図21】 図17に示す照明光及び/又は図18に示
す照明光により図19に示すマスクを照明した場合にプ
レートに転写されるパターンの結果である。
【図22】 図17に示す照明光及び/又は図18に示
す照明光により図19に示すマスクを照明した場合にプ
レート上に現れる光強度分布である。
【図23】 本発明の実施例の露光結果である。
【符号の説明】
1 露光装置 100 照明装置 120 照明光学系 132 露光量調整部 150 開口絞り 200 マスク 210 所望のパターン 240 ダミーのパターン 260 マスクパターン 300 投影光学系 320 瞳 400 プレート

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望のパターンと、当該パターンに重ね
    られた周期性のあるダミーのパターンと、三種類以上の
    透過率又は三種類以上の反射率とを有する位相シフトマ
    スクを形成し、 瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と瞳
    面で軸外に強度分布のピークを有する照明光とを利用し
    て前記位相シフトマスクを照明し、 前記マスクを経た光を被露光体に投影光学系を介して投
    影することによって、前記所望のパターンで前記被露光
    体を露光することを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 所望のパターンと、当該パターンに重ね
    られた周期性のあるダミーのパターンと、三種類以上の
    透過率又は三種類以上の反射率とを有するバイナリマス
    クを形成し、 前記所望のパターンを解像する方向から照明する斜入射
    照明と前記所望のパターンを解像しない方向から照明す
    る斜入射照明で前記マスクを照明し、 前記マスクを経た光を被露光体に投影光学系を介して投
    影することによって、前記所望のパターンで前記被露光
    体を露光することを特徴とする露光方法。
  3. 【請求項3】 マスク上のパターンを投影光学系により
    被露光体上に露光する露光方法において、 所望のパターン領域に微細周期パターンを重ねた位相シ
    フトマスクを用い、当該位相シフトマスクの透過率値は
    三以上の多値透過率からなり、小σ照明と大σ照明で前
    記マスクを照明することを特徴とする露光方法。
  4. 【請求項4】 マスク上のパターンを投影光学系により
    被露光体上に露光する露光方法において、 所望のパターン領域に周期パターンを重ねたバイナリマ
    スクを用い、当該マスクの透過率値又は反射率値は三種
    類以上あり、矩形環状照明又は照明系の有効径以上の部
    分を遮光することで角のとれた四辺照明で前記マスクを
    照明することを特徴とする露光方法。
  5. 【請求項5】 所望のコンタクトホールのパターンと、
    当該コンタクトホールの各ホールの透過率よりも小さな
    透過率を有するコンタクトホールのパターンとが配列さ
    れたパターンを位相シフトマスクに形成し、 瞳面で光軸近傍に強度分布のピークを有する照明光と該
    瞳面で軸外に強度分布のピークを有する照明光とを利用
    して前記マスクを照明して、 前記マスクを経た光を被露光体に投影光学系を介して投
    影することによって、前記所望のコンタクトホールのパ
    ターンで前記被露光体を露光することを特徴とする露光
    方法。
  6. 【請求項6】 マスク上のパターンを投影光学系により
    被露光体に露光する露光方法において、 所望の位置のコンタクトホールの透過率又は反射率を他
    のコンタクトホールの透過率又は反射率よりも大きくし
    てある複数のコンタクトホールが配列された位相シフト
    マスクを小σ照明と大σ照明で照明することを特徴とす
    る露光方法。
  7. 【請求項7】 マスク上のパターンを投影光学系により
    被露光体に露光する露光方法において、 所望の位置のコンタクトホールの透過率又は反射率を他
    のコンタクトホールの透過率又は反射率よりも大きくし
    てある複数のコンタクトホールが配列されたバイナリマ
    スクを矩形環状照明または照明系の有効径以上の部分を
    遮光することで角のとれた四辺照明で照明することを特
    徴とする露光方法。
  8. 【請求項8】 前記小σ照明は、円形の有効光源形状を
    有することを特徴とする請求項3又は6記載の露光方
    法。
  9. 【請求項9】 前記小σ照明は、σが0.3以下である
    ことを特徴とする請求項3又は6記載の露光方法。
  10. 【請求項10】 前記大σ照明は、四重極の有効光源形
    状を有することを特徴とする請求項3又は6記載の露光
    方法。
  11. 【請求項11】 前記大σ照明は、σが0.6以上であ
    ることを特徴とする請求項3又は6記載の露光方法。
  12. 【請求項12】 前記四重極の各照明光は等しいσを有
    することを特徴とする請求項7記載の露光方法。
  13. 【請求項13】 前記大σ照明は、輪帯の有効光源形状
    を有することを特徴とする請求項3又は6記載の露光方
    法。
  14. 【請求項14】 前記マスクの位相値数を2以上とする
    ことを特徴とする請求項1、3、5、6のうちいずれか
    一項記載の露光方法。
  15. 【請求項15】 マスク上のパターンを投影光学系によ
    り被露光面体に露光する露光方法において、 所望の位置のコンタクトホールの透過率又は反射率を他
    のコンタクトホールの透過率よりも大きくした複数のコ
    ンタクトホールを配列させたマスクを大σの矩形環状照
    明で照明することを特徴とする露光方法。
  16. 【請求項16】所望のコンタクトホールのパターンと、
    当該パターンの各ホールよりも透過率又は反射率が小さ
    なコンタクトホールのパターンとが配列されたパターン
    をマスクに形成し、 前記所望のコンタクトホールのパターンが解像され且つ
    当該所望のコンタクトホールのパターン以外の解像とし
    ての偽解像が抑制されるように前記マスクを照明して前
    記マスクを経た光を被露光体に投影光学系を介して投影
    することによって、前記所望のコンタクトホールのパタ
    ーンで前記被露光体を露光することを特徴とする露光方
    法。
  17. 【請求項17】前記複数のコンタクトホールは行と列を
    成すように2次元的に配列してあることを特徴とする請
    求項1乃至16のうちいずれか一項記載の露光方法。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至17のうちいずれか一項
    記載の露光方法を行うことができる露光モードを有する
    ことを特徴とする露光装置。
  19. 【請求項19】 マスクのパターンを照明する照明系、
    及び前記マスクのパターンを被露光体上に投影する投影
    光学系を有する露光装置において、 前記マスクが所望のパターン領域に微細周期パターンを
    重ねた透過率値の数が3以上の多値透過率又は3以上の
    多値反射率の位相シフトマスクからなる場合、前記照明
    系は、小σ照明と大σ照明の照明を行うことを特徴とす
    る露光装置。
  20. 【請求項20】 マスクのパターンを照明する照明系、
    及び前記マスクのパターンを被露光体上に投影する投影
    光学系を有する露光装置において、 前記マスクがコンタクトホールを配列したパターンを有
    し、且つ、所望の位置のコンタクトホールの透過率又は
    反射率は他のダミーコンタクトホールの透過率又は反射
    率よりも大きいマスクである場合、前記照明系は小σ照
    明と大σ照明で前記マスクを照明することを特徴とする
    露光装置。
  21. 【請求項21】 前記2次元配列コンタクトホールパタ
    ーンは市松状に位相が0度と180度に設定された位相
    シフトマスクからなることを特徴とする請求項20記載
    の露光装置。
  22. 【請求項22】 前記大σ照明は輪帯の有効光源形状を
    形成し、前記小σ照明は前記輪帯の内側に設けられた円
    形の有効光源形状を形成することを特徴とする請求項1
    9又は20記載の露光装置。
  23. 【請求項23】 前記多重有効光源形状が五重極になる
    ように五重極の開口を有する絞りを含むことを特徴とす
    る請求項19又は20記載の露光装置。
  24. 【請求項24】 前記大σ照明は四重極の有効光源形状
    を有し、前記四重極の各照明光のσは等しいことを特徴
    とする請求項19又は20記載の露光装置。
  25. 【請求項25】 前記光軸近傍に強度分布のピークを有
    する照明光と前記軸外に強度分布のピークを有する照明
    光のそれぞれの露光量を調整する装置を有することを特
    徴とする請求項19又は20記載の露光装置。
  26. 【請求項26】 請求項17乃至25記載のうちいずれ
    か一項記載の露光装置を用いて被処理体を投影露光する
    ステップと、 前記投影露光された前記被処理体に所定のプロセスを行
    うステップとを有するデバイス製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項17乃至25記載のうちいずれ
    か一項記載の露光装置を用いて投影露光された前記被処
    理体より製造されるデバイス。
  28. 【請求項28】 所望のパターンと当該パターンに重ね
    られた周期性のあるダミーのパターンとが形成され、三
    種類以上の透過率とを有することを特徴とするマスク。
  29. 【請求項29】 2次元に配列された複数のコンタクト
    ホールのパターンが形成され、所望の位置のコンタクト
    ホールの透過率又は反射率は他のダミーコンタクトホー
    ルの透過率又は反射率よりも大きくされたマスク。
  30. 【請求項30】 マスクに所望のパターンを形成し、 当該パターンに周期性のあるダミーのパターンを重ね合
    わせ、 前記所望のパターン及び前記ダミーのパターンの透過率
    又は反射率を三種類以上に設定することを特徴とする前
    記マスクの製造方法。
  31. 【請求項31】 マスクに2次元に配列された複数のコ
    ンタクトホールのパターンを形成し、 所望の位置のコンタクトホールを他の位置のコンタクト
    ホールの透過率又は反射率よりも大きく設定することを
    特徴とする前記マスクの製造方法。
  32. 【請求項32】前記マスクは、EUV光を反射する反射
    型マスクであることを特徴とする請求項29乃至31の
    いずれか一項記載のマスクの製造方法。
JP2002001735A 2002-01-08 2002-01-08 露光方法及び装置 Expired - Fee Related JP3870093B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002001735A JP3870093B2 (ja) 2002-01-08 2002-01-08 露光方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002001735A JP3870093B2 (ja) 2002-01-08 2002-01-08 露光方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003203850A true JP2003203850A (ja) 2003-07-18
JP3870093B2 JP3870093B2 (ja) 2007-01-17

Family

ID=27641793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002001735A Expired - Fee Related JP3870093B2 (ja) 2002-01-08 2002-01-08 露光方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3870093B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005055878A (ja) * 2003-07-23 2005-03-03 Canon Inc マスク及びその製造方法、並びに、露光方法
JP2006329630A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥検査装置及び欠陥検査方法
US7547502B2 (en) 2005-10-25 2009-06-16 Canon Kabushiki Kaisha Exposure method
US7592130B2 (en) 2005-10-14 2009-09-22 Canon Kabushiki Kaisha Exposure method
US7692769B2 (en) 2005-10-07 2010-04-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Exposure apparatus, exposure method, and semiconductor device manufacturing method
JP2014039044A (ja) * 2013-09-09 2014-02-27 Nikon Corp 照明光学装置
JP2014116612A (ja) * 2013-12-27 2014-06-26 Nikon Corp 照明光学装置、露光装置および露光方法
JP2015172749A (ja) * 2015-04-03 2015-10-01 株式会社ニコン 照明光学装置、露光装置および露光方法
CN113504706A (zh) * 2021-06-09 2021-10-15 上海华虹宏力半导体制造有限公司 存储器的光刻曝光方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4684584B2 (ja) * 2003-07-23 2011-05-18 キヤノン株式会社 マスク及びその製造方法、並びに、露光方法
JP2005055878A (ja) * 2003-07-23 2005-03-03 Canon Inc マスク及びその製造方法、並びに、露光方法
JP4625716B2 (ja) * 2005-05-23 2011-02-02 株式会社日立ハイテクノロジーズ 欠陥検査装置及び欠陥検査方法
JP2006329630A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Hitachi High-Technologies Corp 欠陥検査装置及び欠陥検査方法
US7692769B2 (en) 2005-10-07 2010-04-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Exposure apparatus, exposure method, and semiconductor device manufacturing method
US7592130B2 (en) 2005-10-14 2009-09-22 Canon Kabushiki Kaisha Exposure method
US7947433B2 (en) 2005-10-14 2011-05-24 Canon Kabushiki Kaisha Exposure method
US7547502B2 (en) 2005-10-25 2009-06-16 Canon Kabushiki Kaisha Exposure method
JP2014039044A (ja) * 2013-09-09 2014-02-27 Nikon Corp 照明光学装置
JP2014116612A (ja) * 2013-12-27 2014-06-26 Nikon Corp 照明光学装置、露光装置および露光方法
JP2015172749A (ja) * 2015-04-03 2015-10-01 株式会社ニコン 照明光学装置、露光装置および露光方法
CN113504706A (zh) * 2021-06-09 2021-10-15 上海华虹宏力半导体制造有限公司 存储器的光刻曝光方法
CN113504706B (zh) * 2021-06-09 2023-07-04 上海华虹宏力半导体制造有限公司 存储器的光刻曝光方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3870093B2 (ja) 2007-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002324743A (ja) 露光方法及び装置
JP3937903B2 (ja) 露光方法及び装置
US6894764B2 (en) Illumination optical system, exposure apparatus having the same, and device fabricating method
KR100538362B1 (ko) 노광방법 및 장치
KR100681852B1 (ko) 조명광학계, 노광장치 및 디바이스의 제조방법
US6934009B2 (en) Illumination apparatus, illumination-controlling method, exposure apparatus, device fabricating method
EP1293834B1 (en) Illumination apparatus
JP2006019702A (ja) 照明光学系及び露光装置
JP2004063988A (ja) 照明光学系、当該照明光学系を有する露光装置及びデバイス製造方法
JP2003243276A (ja) 露光装置、露光方法、及びそれを用いたデバイス製造方法
JP3950732B2 (ja) 照明光学系、照明方法及び露光装置
JP2007109969A (ja) 露光方法
TWI307115B (en) Exposure method and apparatus
US6897944B2 (en) Illumination optical system, exposure method and apparatus using the same
JP3870093B2 (ja) 露光方法及び装置
JP2004055856A (ja) 照明装置、それを用いた露光装置及びデバイス製造方法
US20040218164A1 (en) Exposure apparatus
JP2009260342A (ja) 照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法
JP2009130091A (ja) 照明光学装置、露光装置及びデバイス製造方法
JP2009130071A (ja) 照明光学系、露光装置及びデバイスの製造方法
US20050099814A1 (en) Illumination optical system and exposure apparatus having the same
JP2003173956A (ja) 露光方法及び装置
JP2005142599A (ja) 露光方法及び装置
JP2002353098A (ja) 露光方法及び装置
JP2011171776A (ja) 照明光学系及び露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040608

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061010

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091020

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101020

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101020

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111020

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111020

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121020

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131020

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees