JP2003202309A - 水質測定装置 - Google Patents

水質測定装置

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JP2003202309A JP2002000664A JP2002000664A JP2003202309A JP 2003202309 A JP2003202309 A JP 2003202309A JP 2002000664 A JP2002000664 A JP 2002000664A JP 2002000664 A JP2002000664 A JP 2002000664A JP 2003202309 A JP2003202309 A JP 2003202309A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水質測定される水が移送される主配管に対し
て容易に水質センサの取り付け、取り外しをすることが
できると共に、水質センサにより安定した水質測定を行
うことができ、しかも、電源確保の難しい場所において
も容易に稼動させることができる水質測定装置を提供す
る。 【解決手段】 水質測定される水が移送される主配管1
6に連結される試料水配管2と、試料水配管2に設置さ
れた水質センサ5と、試料水配管2内の水質センサ5よ
り上流側に設けられた回転羽根車3と、回転羽根車3の
下流側で水質センサ5の直前に配置された少なくとも5
cmの長さを有する直線状配管部4とを有する水質測定
装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水質測定装置に係
り、特に水質センサを有する水質測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水質センサを有する水質測定装置では、
通常、水質センサは配管に埋め込まれ、通水している間
には取り外しができないような構成とされている。
【0003】このように水質センサが配管内に直付けさ
れ、取り外しができないように設けられている理由は、
下記,による測定誤差を防止するためである。 超純水の比抵抗のように、外部と触れさせると数値
が変化してしまい、正確な測定を行えなくなる場合があ
る。 流量、圧力及び流れ(=層流)が一定でないと、そ
の感度の良さからセンサが敏感に反応し、安定した測定
ができない場合がある。
【0004】また、水質測定装置は、一般的な機器と同
様に、通常は交流100Vの電源により作動する。水質
センサで感知した信号は、水質測定装置で表示され、演
算装置により通水開始から積算量を算出したり、また薬
注装置がある場合には数値をフィードバックして薬注量
の制御を行ったりする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の水質測定装置で
は、水質センサは水質を測定する水が流れる配管に直付
けされているため、センサの交換を容易に行うことがで
きなかった。特に、超純水装置のようにノンストップ運
転する水質センサでは、交換はもちろんのこと、校正を
行うことも難しかった。また、水質センサを配管に直付
けするため、既存の水処理装置に新たに水質測定装置を
設置する場合には、通水を停止し、配管を切断して取り
付け部の付いているものに交換したり、穴を開けてセン
サを挿入したりしなければならず、大がかりな工事を必
要としていた。なお、サンプル配管などを利用して外部
にセンサを設けることが考えられるが、この方法では、
太い主管に対して細い管を取り付けることになるため、
太い主管から細い配管内に流れ出る水は乱流となり易
く、かつ圧力の変動を受けやすいために、センサの測定
を安定に行うことができず、正確な測定結果を得ること
ができない。
【0006】また、水質測定装置は、水質センサの稼働
のために電源を必要とする。このため、新設の場合には
特に問題とならないが、既存の装置へ新たに水質測定装
置を設置する場合や、既存の装置を改造してなる新しい
系に水質測定装置を設置する場合には、電源配線を引き
直したり、配電盤を増設したり、電源工事のために多大
な費用が必要となる。特に、半導体工場や医薬品製造工
場、食品/飲料水加工製造工場に設置されるクリーンル
ーム内では、こうした作業/工事自体が困難であるため
に、水質測定装置の設置が難しかった。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決し、水質
測定される水が移送される主配管に対して容易に取り付
け、取り外し可能であると共に、水質センサにより安定
した水質測定を行うことができ、しかも、電源確保の難
しい場所においても容易に稼動させることができ、従っ
て、既設の水処理装置にも容易に取り付け、取り外しを
することが可能で、水質センサのメンテナンスも容易に
行える水質測定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の水質測定装置
は、水質測定される水が移送される主配管に連結される
試料水配管と、該試料水配管に設置された水質センサ
と、該水質センサより上流側の試料水配管に設けられた
回転羽根車と、該回転羽根車の下流側かつ該水質センサ
の直前に配置された少なくとも5cmの長さを有する直
線状配管部とを有することを特徴とする。
【0009】前述の如く、主配管から細管を引くと、そ
の中を流れる水は乱流となり、かつ圧力が不安定となる
結果、脈動が発生して水質センサによる測定が不安定と
なる。本発明では、水質センサの上流側に回転羽根車を
設置し、主配管からの水の流れをこの羽根車で受けるこ
とにより、この脈動の発生を抑制する。そして、この回
転羽根車の下流側の水質センサの直前に長さ5cm以上
の直線状配管部を設けることにより、主配管に水質セン
サを設置した場合と同等の安定性、精度での水質測定を
行うことが可能となる。なお、直線状配管部を水質セン
サの直前に設けるということは、この直線状配管部に直
接水質センサを連結することを意味する。直線状配管部
は、特に水平方向に設置され、水質センサと接続されて
いることがより好ましい。
【0010】また、水質センサと回転羽根車との間に整
流手段を設けることにより、より一層水質センサによる
測定の安定性を高めることができる。この場合、整流手
段は、水流に圧力損失を生じさせることができるもので
あれば良く、充填物が充填された充填部や、U字管又は
コイル状管、その他蛇行流路部等を適用することができ
る。このような整流手段による圧力損失で、水の流れが
整流化されて均質となる。
【0011】この、水質センサは、一般に温度により影
響を受け測定値が変化するため、測定は一定の温度条件
で行うことが好ましい。このため、水質センサの上流側
には温度調整手段を設けて測定温度を一定にすることが
好ましい。
【0012】本発明では、回転羽根車に制動力を加える
ことにより、水流の脈動を十分に抑制して試料水配管内
の水流を安定化させることができる。このような制動力
を加えるために、羽根車の軸に直結して又は歯車やベル
トを介して発電装置を取り付けることができる。
【0013】この発電装置で起電された電力を水質セン
サの駆動電力源としてもよい。この発電電力を水質セン
サの電源として利用することにより、水質センサの駆動
のために必要とされる配電工事が不要となり、工事費が
抑えられるだけでなく、工事時間も短縮することができ
る。
【0014】ところで、水質センサは、水中の溶存酸素
により劣化し、経時的に測定精度が低下することがあ
る。即ち、水質センサは、通常、各種金属のもつ電気的
な性質を利用して水質の変動を感知するが、センサ部の
金属が溶存酸素と反応して表面に酸化皮膜が生じ、徐々
に測定精度が変化する。
【0015】従って、本発明においては、水質センサの
上流側の配管に溶存酸素除去手段を設けることが好まし
い。この溶存酸素除去手段としては脱酸素触媒又は脱気
装置等を用いることができる。脱酸素触媒は、触媒表面
において溶存酸素と水素とを反応させて溶存酸素濃度を
低減させる。なお、脱気装置は、水中の溶存酸素の変動
幅が大きい場合、あるいは汚れ成分を多く含む廃水など
からも溶存酸素を効率的に除去することができる。
【0016】本発明は、例えば、各種工場や発電所など
の工業施設、学校や病院、役所、企業ビルなどの公共施
設、マンションやホテルなどの居住施設、入浴施設やプ
ールなどのアメニティー施設、デパートやレストランな
どの飲食を伴う複合施設、染色工房やクリーニング店な
どの洗濯施設等で使用される水、これらの施設から排出
される産業排水又は家庭排水などの排水の水質管理、こ
れらの水処理又は排水処理装置における水質管理に用い
ることができるが、これら以外にも適用できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の水
質測定装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0018】図1は本発明の水質測定装置の実施の形態
を示す系統図である。
【0019】図1は、本発明の水質測定装置を超純水製
造システムのサブシステムに設けたものである。このサ
ブシステムでは、一次純水システムからの一次純水が一
次純水タンク11に導入され、ポンプ12により、紫外
線(UV)酸化装置13、混床式イオン交換装置14及
び限外濾過(UF)膜分離装置15で処理されて超純水
が製造される。製造された超純水は、配管16よりユー
スポイント17に送給され、ユースポイント17で使用
されなかった余剰の超純水が配管18より一次純水タン
ク11に戻されて循環処理される。
【0020】水質測定装置1は、サブシステムの超純水
配管(以下「主配管」と称す。)16に連結される試料
水配管2と、回転羽根車3、直線状配管部4及び水質セ
ンサ5を備えている。回転羽根車3には発電装置6が設
けられる。この水質測定装置1では、主配管16から試
料水配管2に流入した超純水の水流を回転羽根車3で安
定化させて脈動の発生を抑え、更に直線状配管部4で水
流を安定化させ、脈動のない安定な水流として水質セン
サ5で水質を測定する。なお、回転羽根車3に取り付け
られた発電装置6は、水流による回転羽根車3の回転で
発電するが、この電力は、水質センサの駆動源として利
用される。水質センサ5で水質が測定された試料水は系
外へ排出される。
【0021】羽根車の形式はいずれでもよいが、軸流式
が好適である。
【0022】直線状配管部4を5cm以上とすることに
より水流を十分に安定化させることができる。この直線
状配管部4の長さは5〜30cm程度で十分である。な
お、この直線状配管部4は好ましくは水平に配置され
る。
【0023】水質センサ5としては、水の電気伝導度又
は比抵抗を測定するもの、水中のイオン濃度を検知する
もの、水中の全有機炭素成分を測定するもの、水中の溶
存酸素濃度を測定するもの、水中の溶存水素濃度を測定
するもの、水中の溶存オゾン濃度を測定するもの、水の
酸化還元電位を測定するもの、水の酸性度(=pH)を
測定するものなどを用いることができるが、これに限定
されない。
【0024】本発明の水質測定装置は、主配管16から
試料水配管2に被測定水を導入して測定を行うものであ
るため、長期的な安定性が実現できるが、より信頼性の
ある測定を行うためには、定期的に水質センサの校正を
実施することが望ましい。このため、水質測定装置を可
搬型とし、装置の持ち帰り校正を可能としてもよい。
【0025】この可搬型の水質測定装置の一例を図2に
示す。図2(a)は、回転羽根車3及び発電装置6を内
蔵する試料水導入部21と、直線状配管部4と水質セン
サ5と、発電装置6からの電力が伝達されると共に水質
センサ5の測定結果が入力される表示部22Aを有する
本体部22との4つのパーツに分割可能なものである。
図2(b)は、回転羽根車3、直線状配管部4及び水質
センサ5と発電装置6を内蔵する試料水導入・測定部2
3と、表示部22Aを有する本体部22との2つのパー
ツに分割可能なものである。図2(c)は、回転羽根車
3、直線状配管部4及び水質センサ5と発電装置6と、
水質センサ5の測定結果が入力される演算機24、電源
25及び表示部26が一体化された水質測定装置30で
ある。
【0026】本発明において、試料水配管2内の水流の
乱れを抑え、水流をより一層安定化させるためには、水
質センサ5と回転羽根車3との間に整流手段を設けるこ
とが好ましい。この整流手段としては、水流に圧力損失
を生じさせることができるものであれば良く、充填物が
充填された充填部や、U字管又はコイル状管、その他蛇
行流路部等を適用することができる。
【0027】充填部に充填される充填材としては、測定
対象とする水を汚染しないものであれば何でも良く、合
成樹脂、金属、セラミックなどの粒状体やメッシュ等が
例示される。充填材は、測定水質項目に影響を与えない
場合には活性炭やイオン交換樹脂であってもよい。
【0028】水質センサ5は、一般に温度により影響を
受け測定値が変化するため、測定は一定の温度条件で行
うことが好ましく、このために、水質センサ5の上流側
に必要に応じて温度調整手段を設けてもよい。この温度
調整手段としては恒温槽又は熱媒体を循環させたジャケ
ットを用いることができ、例えば、配管を恒温槽内に通
すようにしたものなどを採用することができる。この場
合、図3に示す如く、回転羽根車3と直線状配管部4と
の間に、内部にコイル状管(V字管、蛇行流路であって
も良い。)7Aを通した恒温槽7を設け、恒温槽7に熱
媒を通すことにより、被測定水の水流を整流化すると共
に、温度を一定に調整するようにしても良い。このよう
に恒温槽7内にU字管7A等の曲管を設けることによ
り、直管よりも熱交換部を長くとることができ、調温効
果が高められる。なお、図3及び後述の図4,5におい
て、図1に示す部材と同一機能を奏する部材には同一符
号を付してある。
【0029】水質センサ5が溶存酸素により影響を受け
ることを防止するために、水質センサ5の上流側に溶存
酸素除去手段を設けてもよい。
【0030】溶存酸素除去手段としては、被測定水中の
溶存酸素と水素とを反応させる脱酸素触媒を用いること
ができる。脱酸素触媒としては、水素と酸素が反応でき
るものであれば何でも良いが、選択的に触媒作用を示す
Pdが好ましい。脱酸素触媒は、ゼオライトなどを担体
として、触媒金属を担持して使われることが多いが、P
dに関しては市販品として陰イオン交換樹脂に担持した
ものがあるので、これを利用しても良い。
【0031】なお、被測定水中の溶存酸素と反応させる
水素の注入箇所には特に制限はないが、回転羽根車3の
上流側で注入することにより、回転羽根車3の撹拌効果
で水素をより均一に分散させることができる。
【0032】図4は、このような脱酸素触媒による溶存
酸素除去手段を設けた水質測定装置を示し、試料水配管
2に水素を注入する水素ガスボンベ8と脱酸素触媒充填
塔9が設けられ、水素ガスボンベ8から水素が注入され
た被測定水が回転羽根車3を通過した後、脱酸素触媒充
填塔9に導入され、被測定水中の溶存酸素と水素との反
応で溶存酸素が除去されるように構成されている。
【0033】また、この溶存酸素除去手段は物理的に溶
存酸素を除去する脱気装置であっても良い。この脱気装
置としては特に制限はないが、脱気膜を利用した膜脱気
装置がコンパクトであり、かつ、被測定水中に含まれる
溶存酸素濃度を効率よく低減できることから好ましい。
【0034】図5は、このような脱気装置を設けた水質
測定装置を示し、試料水配管2に流入した被測定水は脱
気装置10で溶存酸素が除去された後、回転羽根車3及
び直線状配管部4を経て水質センサ5に送給される。
【0035】なお、溶存酸素除去手段としての脱気装置
を設けた場合、その性能を維持するために、脱気装置へ
の汚れの付着を防止する手段を設けてもよい。例えば、
脱気装置の上流側に砂濾過装置や膜(精密濾過膜又は限
外濾過膜)分離装置を設けて、被測定水の汚れ成分を除
去する。
【0036】本発明では、水質センサ5は試料水配管内
に設けられてもよく、試料水配管に連なる槽内に設けら
れてもよい。例えば、pH計は、流通状態で連続測定す
ると精度が不安定となるが、センサを被測定水が10秒
以上滞留する槽内に設置すれば、この問題は解決する。
【0037】一般に、水質測定装置は、集中コントロー
ル室などにおいて遠隔監視することが多い。このため、
本発明の水質測定装置では、水質センサの測定値を電気
信号として外部に出力できるようにするのが好ましい。
この場合、信号の処理の容易性及び精度から、伝達する
距離が数m〜十数mの時は電圧出力とし、それ以上の場
合には電流出力とするのが好ましい。さらに、数百mを
超えるような遠距離送信する場合には、無線による伝達
が好ましい。
【0038】本発明の水質測定装置からの各水質データ
を、別個設置されている薬注装置にフィードバックして
薬注量の制御を行うことができる。
【0039】また、超純水又は純水製造システム等のイ
オン交換樹脂を用いた脱塩装置や軟化装置では、そのイ
オン交換能力が低下した場合に再生剤による再生が行わ
れる。再生の時期は、その処理水の水質で判断しても良
いが、最近は入口水質を経時的にモニターし、演算装置
で負荷量を計算して寿命を予測する。本発明の水質測定
装置は、このようなイオン交換樹脂の寿命予測のための
水質測定装置としても好適に使用される。
【0040】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0041】実施例1 図1に示すように、本発明の水質測定装置1を超純水製
造システムのサブシステムの超純水配管(送水圧力0.
3MPa)16に取り付け、超純水の比抵抗の測定を行
った。
【0042】試料水配管2としては10mmφのポリテ
トラフルオロエチレンチューブを用い、超純水配管16
から超純水を200L/hrで取り出し、回転羽根車
3、長さ5cmの水平直線状配管部4及び水質センサ
(比抵抗センサ)5に通水して比抵抗を24時間に亘っ
て連続測定した。回転羽根車3としては、直径45m
m,羽根数13枚で羽根には17゜の後退角をもたせた
ものを用い、軸方向に右奥部から水が入り、手前に抜け
るように設置した。また、比抵抗センサとしては、栗田
工業(株)製比抵抗計「MX−4」を用いた。
【0043】このときの比抵抗の測定結果を図6に示し
た。
【0044】なお、サブシステムの超純水配管16には
同様の比抵抗センサが予め設けられており、この比抵抗
センサ(既設センサ)で測定した測定値も図6に併記し
た。
【0045】比較例1 実施例1において、10mmφ、長さ1.5mのポリテ
トラフルオロエチレンチューブを用いて超純水配管16
から200L/hrで取り出した超純水を直接比抵抗セ
ンサに通水したこと以外は同様にして比抵抗の測定を行
い、測定結果を図6に示した。
【0046】図6より、回転羽根車及び直線状配管部を
有する本発明の水質測定装置であれば、主配管に設けた
比抵抗センサと同等の測定結果が得られ、測定精度が高
いことがわかる。これに対して、比較例1では、主配管
に設けた比抵抗センサの測定結果と大きく異なり、水流
の脈動でセンサの測定値が不安定となっていることが分
かる。
【0047】なお、実施例1において、回転羽根車に連
結した発電装置からは0.5kWの電力が発生し、一
方、実施例1で用いた比抵抗センサの定格消費電力は
0.1kWであり、比抵抗センサの電源として、必要電
力を十分にまかなえることが確認された。
【0048】実施例2 図1に示す超純水製造システムのサブシステムの超純水
配管(送水圧力0.3MPa)16に図4に示す水質測
定装置を取り付け、超純水の比抵抗の測定を行った。
【0049】試料水配管2としては10mmφのポリテ
トラフルオロエチレンチューブを用い、超純水配管16
から超純水を200L/hrで取り出し、水素ガスボン
ベ8から水素を注入した後、回転羽根車3、脱酸素触媒
充填塔9、長さ5cmの水平直線状配管部4及び水質セ
ンサ(比抵抗センサ)5に通水して比抵抗を18ヶ月に
亘って連続測定した。水素ガスボンベ8としては市販品
を用い、レギュレータで圧力を0.32MPaに調整し
て注入した。また、脱酸素触媒充填塔9としては、直径
70mmのポリテトラフルオロエチレン製カラムに、P
d担持樹脂(型番:OC−1063(バイエル社製))
を2.5L充填したものを用いた。
【0050】回転羽根車3としては、直径45mm,羽
根数13枚で羽根には17゜の後退角をもたせたものを
用い、軸方向に右奥部から水が入り、手前に抜けるよう
に設置した。また、比抵抗センサとしては、栗田工業
(株)製比抵抗計「MX−4」を用いた。
【0051】このときの比抵抗の測定結果を図7に示し
た。
【0052】実施例3 実施例2において、脱酸素触媒充填塔を設けなかったこ
と以外は同様にして比抵抗の測定を行い、測定結果を図
7に示した。
【0053】図7より明らかなように、実施例2では、
18ヶ月間を通じて測定値が安定していたが、実施例3
では、経時的に測定値が徐々に減少し、溶存酸素の影響
でセンサの測定精度が低下していることが分かる。
【0054】なお、実施例2及び実施例3の被測定水の
超純水の溶存酸素濃度は20〜28μg/Lであり、実
施例2の脱酸素触媒処理後の溶存酸素濃度は3〜5μg
/Lであった。
【0055】実施例4 図1に示す超純水製造システムのサブシステムの超純水
配管(送水圧力0.3MPa)16に図5に示す水質測
定装置を取り付け、超純水の比抵抗の測定を行った。た
だし、試料水配管2で取り出した超純水には、酸素ガス
を吹込み溶存酸素濃度1.0〜3.3mg−O/Lの間
で変化させた。
【0056】試料水配管2としては10mmφのポリテ
トラフルオロエチレンチューブを用い、超純水配管16
から超純水を180L/hrで取り出し、脱気装置1
0、回転羽根車3、長さ0.5cmの水平直線状配管部
4及び水質センサ(比抵抗センサ)5に通水して比抵抗
を18ヶ月に亘って連続測定した。脱気装置10の脱気
膜としては、大日本インキ社製「PF−004D」を使
用した。回転羽根車3としては、直径45mm,羽根数
13枚で羽根には17゜の後退角をもたせたものを用
い、軸方向に右奥部から水が入り、手前に抜けるように
設置した。また、比抵抗センサとしては、栗田工業
(株)製比抵抗計「MX−4」を用いた。
【0057】このときの比抵抗の測定結果を図8に示し
た。
【0058】実施例5 実施例4において、図5に示す水質測定装置の代りに図
4に示す水質測定装置を設け、水素ガスボンベ8より1
mg−H/Lとなるように水素を注入した後、回転羽
根車3を経て脱酸素触媒充填塔9に通水し、その後長さ
5cmの水平直線状配管部4及び比抵抗センサ5に通水
して18ヶ月間比抵抗の測定を行い、結果を図8に示し
た。なお、用いた回転羽根車3及び比抵抗センサは実施
例4のものと同様であり、脱酸素触媒充填塔9として
は、直径70mmのポリテトラフルオロエチレン製カラ
ムにPd担持触媒(型番:OC−1063(バイエル社
製))を2L充填したものを用いた。
【0059】図8より明らかなように、脱気装置を用い
た実施例4では、18ヶ月間を通じて測定値に変化はな
かったが、実施例5では経時的に測定値が低下した。こ
の結果から、溶存酸素濃度が変化する系では、脱気装置
を用いる方が溶存酸素を安定して低減することができ、
溶存酸素による水質センサの測定精度の経時低下を防止
することができることがわかる。
【0060】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の水質測定装
置は、水質測定される水が移送される主配管に対して容
易に水質センサの取り付け、取り外しをすることができ
ると共に、水質センサにより安定した水質測定を行うこ
とができる。しかも、電源確保の難しい場所においても
容易に稼動させることができる。従って、本発明の水質
測定装置は、既設の水処理装置にも容易に取り付け、取
り外しをすることができ、水質センサのメンテナンスも
容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水質測定装置の実施の形態を示す系統
図である。
【図2】本発明の水質測定装置の構成例を示す模式図で
ある。
【図3】本発明の水質測定装置の他の実施の形態を示す
系統図である。
【図4】本発明の水質測定装置の別の実施の形態を示す
系統図である。
【図5】本発明の水質測定装置の異なる実施の形態を示
す系統図である。
【図6】実施例1及び比較例1における比抵抗の測定結
果を示すグラフである。
【図7】実施例2、3における比抵抗の測定結果を示す
グラフである。
【図8】実施例4,5における比抵抗の測定結果を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 水質測定装置 2 試料水配管 3 回転羽根車 4 直線状配管部 5 水質センサ 6 発電装置 7 恒温槽 7A コイル状管 8 水素ガスボンベ 9 脱酸素触媒充填塔 10 脱気装置 11 一次純水タンク 12 ポンプ 13 UV酸化装置 14 混床式イオン交換装置 15 UF膜分離装置 17 ユースポイント

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水質測定される水が移送される主配管に
    連結される試料水配管と、 該試料水配管に設置された水質センサと、 該水質センサより上流側の試料水配管に設けられた回転
    羽根車と、 該回転羽根車の下流側かつ該水質センサの直前に配置さ
    れた少なくとも5cmの長さを有する直線状配管部とを
    有する水質測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該水質センサと回転
    羽根車との間の配管に整流手段が設けられていることを
    特徴とする水質測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、該整流手段は、充填
    物が充填された充填部であることを特徴とする水質測定
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、該整流手段は、U字
    管又はコイル状管であることを特徴とする水質測定装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、該水質センサの上流側に温度調整手段が設けられて
    いることを特徴とする水質測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
    て、該回転羽根車の回転力が伝達される発電装置が設け
    られていることを特徴とする水質測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、該発電装置で起電さ
    れた電力を水質センサの駆動源とすることを特徴とする
    水質測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項におい
    て、該水質センサの上流側の配管に溶存酸素除去手段が
    設けられていることを特徴とする水質測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、該溶存酸素除去手段
    は脱酸素触媒であることを特徴とする水質測定装置。
  10. 【請求項10】 請求項8において、該溶存酸素除去手
    段は脱気装置であることを特徴とする水質測定装置。
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