JP2003201977A - スクロール流体機械、そのピンクランク機構、及びその組立方法 - Google Patents
スクロール流体機械、そのピンクランク機構、及びその組立方法Info
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Abstract
成されるクランクピン軸を有するスクロール流体機械を
提供することを目的とする。 【解決手段】 旋回スクロール12側と、固定スクロー
ル11側をピンクランク軸を介して連結し、旋回スクロ
ールの運動規制を行うスクロール流体機械1において、
旋回スクロール側のピン部21と、固定スクロール側の
ピン部22とに各々分割し、両者を嵌合により一体化し
てピンクランク軸(21,22)を構成したことを特徴
とする。
Description
張、及び圧送を行うスクロール流体機械、そのピンクラ
ンク機構、及びその組立方法に関する。
回スクロールを固定スクロールに公転させるために、旋
回スクロール旋回域を規制して自転を防止する自転防止
機構であるピンクランク軸を、スクロールの周方向を3
等分した外周側に3個配置している。
ール鏡面とを平行に配置していないと、スクロール板が
変形し旋回スクロールラップと固定スクロールラップと
が形成する密閉圧縮室の機密性が損なわれてしまうの
で、それぞれのスクロールが歪むことなく3個所のピン
クランク軸の先端を保持し、両鏡面間を平行に保つ必要
がある。
562581号にあるように、ピンクランク軸の一側が
固定スクロールハウジング等の固定部材に、他側が旋回
スクロールの取り付けられた隙間調整機構を、ネジを螺
回することによって前記固定部材に対して旋回スクロー
ルを接近させるように構成し、前記ネジにナットを螺合
して間隔調整を行うようになしている。
は、固定スクロールと旋回スクロールとを組み合わせた
後に、両スクロール鏡面間の間隔調整を行うものであ
り、複数(3個)の隙間調整機構をそれぞれナットによ
ってネジ調整する必要があり、その組立時の調整作業が
煩雑となる。
は両スクロールの組み合わせの後に行わなくても、ピン
クランク軸を固定スクロール側クランクピンと、旋回ス
クロール側クランクピンとに分割し、一方のクランクピ
ンを他方のクランクピンに圧入により一体化可能に構成
し、組立時に両スクロールを組み合わせて両クランクピ
ンを一体化してもよいものである。その際に複数のクラ
ンクピンの圧入完了時の位置が両スクロールの鏡面間距
離と相関がとれるようにしてあれば、各部材の製造誤差
は両クランクピンの圧入代によって調整される。
防止機構は、固定スクロールと旋回スクロールの両鏡面
間の距離に対応した基本クランクピンを用意しておくこ
とで、スクロール板に無理な歪みを与えることなしに組
み立てられることができるが、他の2個の自転防止機構
位置はスクロール板の中心部からさらに前記一の自転防
止機構より離れた方向に位置するので、スクロール板が
前記基本クランクピンの寸法より長い、若しくは短い方
向に傾斜して形成されている場合は、他の自転防止機構
に基本クランクピンを用いると、両スクロールは歪んだ
状態で組み込まれ、両スクロール鏡面間の寸法が不均一
となる。
であり、多くの寸法の異なるクランクピン軸を用意する
必要があり、部品製造が煩雑となる。
分割される一対のピン部により構成されるクランクピン
軸、また、そのクランクピン軸を有するスクロール流体
機械を提供することを目的とする。
ルと固定スクロールとを組み合わせた後に両鏡面間の間
隔調整を行わないスクロール流体機械を提供することで
ある。
ル側と、固定スクロール側をピンクランク軸を介して連
結し、旋回スクロールの運動規制を行うスクロール流体
機械において、旋回スクロール側のピン部と、固定スク
ロール側のピン部とに各々分割し、両者を嵌合により一
体化してピンクランク軸を構成したことを特徴とする。
「固定スクロール側」とは、それぞれ旋回スクロール、
固定スクロールのみを意味するのではなく、図1を参照
して説明すれば、「旋回スクロール側」とは、例えば、
旋回スクロールラップ12aを有するとともに鏡面12
cを有する旋回スクロール12、また、図示していない
が、該旋回スクロール12に一体的に取りつけられて、
一体となって旋回運動する部材等を含む表現である。そ
して、「固定スクロール側」とは、例えば、固定スクロ
ールラップ11aを有するとともに鏡面11cを有する
固定スクロール11、または該固定スクロール11に取
付けられて旋回スクロール12を囲繞するスクロールハ
ウジング13等を含む表現である。本発明によると、旋
回スクロール側のピン部と、固定スクロール側のピン部
とに分割し、両者を嵌合により一体化してピンクランク
軸を構成しているので、各部材に製造誤差があっても両
ピン部同士が嵌合する嵌合代を調整することによって、
両スクロール鏡面間寸法に対応してピンクランク長を調
整設定することができる。
ンクランク長がスクロール鏡面間寸法に対応した寸法を
有していた場合、該一のピンクランクを旋回スクロール
側と固定スクロール側に固定しても、このピンクランク
から中央の駆動クランク軸までの間のスクロール板に歪
みの発生はない。しかし、他のピンクランク長が前記一
のピンクランク長より長いか、もしくは短い寸法を必要
とした場合は、前記一のピンクランクを用いたのでは、
前記他のピンクランクから中央の駆動クランク軸までの
間に歪みを発生することとなる。その際に、両ピン部同
士が嵌合する嵌合代を調整することによって他のピンク
ランク各部材の製造誤差を吸収することができる。
ップの高さが異なったスクロール板を用いる場合は、両
スクロール鏡面間寸法が異なり、ピンクランク寸法が異
なるが、その場合には、旋回スクロール側のピン部と、
固定スクロール側のピン部にピンクランク軸を分割し、
両者を嵌合により一体化する両ピン部同士が嵌合する嵌
合代を調整することによっても、対応することができ
る。
定スクロール側のピン部に分割し、両者を嵌合により一
体化しているので、両ピン部の嵌合代を調整することに
よって、両スクロールを組み合わせた際の、自転防止機
構部分の寸法誤差を調整することができる。よって、多
くの寸法の異なるピンクランク軸を用意する必要はな
く、両ピンの嵌合代を調整してロット毎に対応したクラ
ンクピン軸を適宜組立ればよく、コストが低減する。
ール側の端板高さに応じて、異なるピン部を選択して、
他側ピン部に嵌合させて、前記端板に応じた高さを有す
るピンクランク軸を構成することも本発明の有効な手段
である。
一方、若しくは両方を異なった長さを有するピン部を用
意することによって、それらを選択して調整することが
できる。
介装させて、端板の高さに応じたピン長を有するピンク
ランク軸を構成することも本発明の有効な手段である。
かかる技術手段によると、スペーサの厚さを調整するこ
とでピンクランクの全長を調整することができる。
して端板高さに応じたスクロール間の隙間を備えること
も本発明の有効な手段である。かかる技術手段による
と、両ピン部を圧入により一体化することによって多く
のピン部を用意することは必要でない。すなわち、前記
旋回スクロールと固定スクロールの隙間量に応じて、少
なくとも一方のピン部を交換可能に構成すればよい。一
方のピン部を交換可能に寸法の異なる多数のピン部を用
意しておけば、異なった隙間量に対応することができ
る。
定する締め付けボルトを備え、前記旋回スクロールと固
定スクロールの端板高さに応じた、ピン部同士の嵌合位
置で前記締め付けボルトにより固定したピンクランク軸
を備えて構成することも本発明の有効な手段である。
た一方のピン部を複数用意しておけば、それらの内の一
を選択することによって、スクロールの端板高さに対応
することができ、多数の高さの異なるピンクランク軸を
用意する必要がなく、コストが低減する。
嵌合部を介してそれぞれ分割される一対のピン部からな
るピンクランクであって、少なくとも一のピン部におい
て、高さの異なる複数種のピン部が用意されていること
を特徴とする。
一のピン部を複数用意しておけば、それらの内の一を選
択することによって、スクロールの端板高さに対応する
ことができ、多数の高さの異なるピンクランク軸を用意
する必要がなく、コストが低減する。
明は、嵌合部を介して二つに分割した各々の分割ピンを
旋回スクロール側と固定スクロール側に配置し、両者間
をピン軸線方向の接近移動によりピン部材同士を嵌合さ
せ一体的にピンクランク機構を形成して組み立てること
を特徴とする。
側と固定スクロール側に分割配置し、両者間をピン軸線
方向の接近移動によりピン部材同士を嵌合させ一体的に
スクロール機構を形成している。すなわち、旋回スクロ
ールの自転防止機構は旋回スクロール側と固定スクロー
ル側に設けられ、一方側のスクロールの自転防止機構の
上に他方側のスクロールの自転防止機構が乗り、分割配
置された両分割ピンが一方側の自転防止機構のピンクラ
ンクの押圧によって、両者が嵌合する。よって、旋回ス
クロールと固定スクロールとの組み合わせの後に、旋回
スクロールと固定スクロールの隙間量を調整するのでは
なく、旋回スクロールと固定スクロールとの組み合わせ
と同時に両分割ピンの嵌合代が調整されて嵌合される。
よって、複数の分割ピン同士を同時に容易に一体化して
ピンクランク機構を形成して組み立てることができる。
形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施の形態に
記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置
などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲を
それのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎな
い。
ール流体機械の断面図である。図1において、スクロー
ル流体機構1は、旋回スクロール12のラップ12a
と、固定スクロールラップ11aとのラップ壁面を互い
に対面させて配置した固定スクロール11と、旋回スク
ロール12を囲繞して固定スクロール11に固着される
スクロールハウジング13と、旋回スクロール12を駆
動するモータ2を内蔵したモータハウジング14とで構
成される。
形成された鏡面11cの中央部に設けられた吐出孔11
dは吐出口16に連結している。該吐出孔11dの近傍
から外周部に向かって固定スクロールラップ11aが螺
旋状に植設され、ラップ11aの頂部に設けられた溝に
はフッソ系樹脂等の自己潤滑性を有するチップシール3
4が嵌入されている。
部分には、外周方向120゜間隔で3個所にベアリング
室11bが設けられ、各ベアリング室11bには開口部
11gが設けられ、該開口部11g内に玉軸受8、9を
嵌合配置し、ピン部(クランクピン)22の下部22a
を玉軸受8,9の内輪に嵌合するとともに、押さえ板2
0を介して雌ネジ部22bにビス38で螺着している。
定スクロールラップ11aの壁面と対面して設けられる
旋回クロールラップ12aが螺旋状に植設され、ラップ
12aの頂部に設けられた溝にはフッソ系樹脂等の自己
潤滑性を有するチップシール35が嵌入されている。
部分には、固定スクロール11のピン部22と対応する
位置にベアリング室12bが3箇所に設けられ、該ベア
リング室12b内には開口部12gが設けられ、該開口
部12g内に玉軸受6、7を嵌合配置し、ピン部(クラ
ンクピン)21の上部21aが玉軸受6,7の内輪に嵌
合するとともに、押さえ板19を介して雌ねじ部21b
にビス37で螺着している。
部21cは、固定スクロール11側のピン部22の開口
22cに嵌合して、偏芯したクランク軸を形成するとと
もに、自転防止機構10を構成している。尚、旋回スク
ロール12には、固定スクロールラップ11aの外側を
囲繞する位置に壁面を有し、該壁面の頂部の固定スクロ
ール鏡面11cと対面する位置には溝が設けられ該溝に
はフッソ系樹脂等の自己潤滑性を有するダストシール3
6が配設されている。旋回スクロール12の鏡面12c
とは反対側の面には玉軸受25を嵌合配置するベアリン
グ室12dが設けられている。
ング13には、玉軸受5を嵌合配置するベアリング室1
3dが設けられ、該スクロールハウジング13とモータ
ハウジング14内には、ロータ18を有した回転軸3
と、該ローラ18の周囲にステータ17が配設され、ス
クロールハウジング13とモータハウジング14とはボ
ルト23によって一体化されている。また、スクロール
ハウジング13は、ボルト24によって固定スクロール
11に固着されている。
在に嵌合保持され、他方側の嵌合部3aは玉軸受5に回
転自在に嵌合保持され、嵌合部3aの偏芯した先端部3
bは旋回スクロール12の玉軸受25に回転可能に嵌合
保持されている。
1は、図1に示すように、回転軸3の回転により、旋回
スクロール12が公転し、スクロールハウジング13の
吸込口15から吸入した流体は、旋回スクロールのラッ
プ12aにより取り込まれ、このラップと固定スクロー
ルのラップ11aとによって形成される密閉空間により
取り込まれる。この密閉空間は順次圧縮されて中央部に
送られ、吐出孔11dを出て吐出口16から排出され
る。
固定スクロール側のピン部22とを圧入する方法を図2
を用いて説明する。図2において、上述したように旋回
スクロール12には周方向に120゜間隔で3箇所にベ
アリング室12bが設けられている。同じように固定ス
クロール11にも3個のベアリング室12bに対応する
位置に3個のベアリング室11bが設けられている。
アリング室11bに対応して、マーク11eを削設して
おく。このマーク11eは、固定スクロール11の鏡面
上に吐出孔11dを通る例えば1本の線を引いた場合、
その線と3個のベアリング室それぞれに配置されるクラ
ンク軸の最大偏芯位置がそれぞれ平行となるように削設
される。そして、固定スクロール11側のクランクピン
22の外周にマーク11eと一致するマーク22eを削
設する。
11eとピン部22のマーク22eと一致させる。3個
のピン部22がそれぞれマークを一致させた状態で、旋
回スクロール12のピン部21の先端をピン部22の開
口22cに合わせて、一気に圧入する。旋回スクロール
12側のピン部21には開口部21dが存在するので、
固定スクロール11側の開口22c内に容易に圧入する
ことができる。
ン部21と、固定スクロール側のピン部22とを圧入す
る方法を説明する。図2との相違点は、モータハウジン
グ14とスクロールハウジング13内にモータ2を格納
した状態で、かつ旋回スクロール12にモータの回転軸
3が連結した状態で行う点である。
て、マーク11eとピン部22のマーク22eと一致さ
せる。3個のピン部22がそれぞれマークを一致させた
状態で、回転軸3の先端部3bの最大偏芯位置にセット
する。
ピン部22の開口22cに合わせて、モータハウジング
14の外周近傍を押圧して一気に圧入する。押圧力はモ
ータハウジング14からスクロールハウジング13に伝
達し、スクロールハウジング13の壁面が撓みピン部2
1のビス37の頭部に押圧力が伝達し、旋回スクロール
12側のピン部21は、固定スクロール11側のピン部
22の開口22c内に容易に圧入することができる。
押し下げ量で、ピン部21のピン部22への圧入量を決
定することができ、該圧入量を調整することで旋回スク
ロール鏡面と、固定スクロール鏡面との間の距離を調整
することができるので、3カ所を個々にビスで調整する
従来技術より、調整が簡単であり、正確な位置だしを行
うことができる。
の3個のベアリング室12bが位置するクランクピンの
最大偏芯位置に対応するモータハウジング14の外壁面
14aを押圧するのが望ましい。また、旋回スクロール
12のピン部21のビス37は、スクロールハウジング
13の周壁13bの直下に、スクロール室上面略0.5
〜1mm程度の間隔を有して配置されるのが望ましい。
また、回転軸3の先端面3eと旋回スクロール12のベ
アリング室12d内の底面12hとの間隔は、ピン部2
1がピン部22の開口22cが圧入される長さより長く
設定することが望ましい。
14aに圧入時の押圧力が印加されても、回転軸3の先
端面3eは旋回スクロール12に当接することはなく、
圧入時の押圧力はモータハウジング14の周壁14bか
らスクロールハウジング13の周壁13bに伝達され、
クランクピン21のビス37に伝達されるので、モータ
2に無理な応力が影響を与え、損傷することはない。
ランク軸を旋回スクロール側のピン部と、固定スクロー
ル側のピン部と2分割して、両者を組み合わせて両者の
圧入量を調整することによって、ビスによる3カ所のピ
ンクランクの調整を行わないで旋回スクロール鏡面と固
定スクロール鏡面とを並行に組み立てることができる。
以下に同じ作用効果を有する他の実施の形態を説明す
る。
固定スクロール側のピン部32との間に、連結リング2
8を介してクランク軸を形成したものである。ピン部3
1の軸31aが旋回スクロール側の軸受に嵌合し、ピン
部32の軸32aが固定スクロール側の軸受に嵌合し、
ピン部31の軸31cが連結リング28の開口28cに
嵌合し、ピン部32の軸32dが連結リング28の開口
28dに嵌合する。連結リング28は高さ方向に各種の
サイズを用意することによってピンクランク全長を調節
することができる。また、連結リング28の開口28c
及び28dは連通していてもよい。開口が連通した状態
で、連結リング28にピン部31,32を圧入すること
によって全長を調整することができる。尚、ピン部31
及び32ともに、中心軸線方向にネジ孔を設けていても
よい。
側縁28a、開口28dの開放側縁28bは、テーパ若
しくはアール加工を施すことが望ましい。また、ピン部
31の下側軸31cの先端縁31b、ピン部32の上側
軸32dの先端縁32bはテーパ若しくはアール加工す
ることが望ましい、このようにテーパ若しくはアール加
工を施すことにより、圧入時に、圧入される軸と開口と
の中心線が僅かにずれても圧入しやすくなる。
応用例を示したものである。(a)は、旋回スクロール
側の軸受に嵌合する軸39Aaを有するピン部39Aの
圧入部39Ac部分を、固定スクロール側の軸受に嵌合
する軸40Aaを有するピン部40Aの開口40Acに
圧入し易くするために、圧入部39Ac部分の先端面縁
39Adをアール加工したものである。尚、39Ab,
40Abは雌ねじが削設されている。(b)は、(a)
における固定スクロール側の軸受に嵌合するピン部39
Aを用い、旋回スクロール側の軸受に嵌合する軸40A
aの圧入部39Ac部分の先端面39Adのアール加工
してある縁を、39Bdとしてテーパ加工としたもので
ある。
Aの圧入部39Ac部分の先端面39Adの縁をアール
加工し、また、ピン部40Aの圧入部39Bc部分の先
端面縁39Bdを面取りしてテーパ加工したので、ピン
部39A,39Bの圧入時に開口縁と軸縁が緩衝しあっ
て欠けたりすることがなく、圧入を容易に行うことがで
きる。
他の応用例を示したものである。(a),(b),
(c)ともに、固定スクロール側の軸受に嵌合するピン
部40Bには、旋回スクロール側のピン部の圧入部が嵌
合する開口40Bcの開口縁に面取りしてテーパ加工し
て40Bdとしたもので、ピン部40Bの他の構成は図
5の40Aと同じである。そして、旋回スクロール側の
ピン部は、(a)は、圧入部39Cc部分の先端面縁は
角のままで加工は施されていないが、ピン部40B側の
開口縁がテーパ加工されているので、圧入を容易に行う
ことができる。ピン部39Cの他の構成は図5の39A
と同じである。(b)は、図5のピン部39Bを用い、
圧入部39Bc部分の先端面縁39Bbはテーパ加工さ
れているので、圧入を容易に行うことができる。(c)
は、図5のピン部39Aを用い、圧入部39Ac部分の
先端面縁39Adはアール加工されているので、圧入を
容易に行うことができる。
他の応用例を示したものである。(a),(b),
(c)ともに、固定スクロール側の軸受に嵌合するピン
部40Cには、旋回スクロール側のピン部の圧入部が嵌
合する開口40Ccの開口縁にアール加工して40Cd
としたもので、ピン部40Cの他の構成は図5の40A
と同じである。そして、旋回スクロール側のピン部は、
(a)は、図6のピン部39Cを用いたもので、圧入部
39Cc部分の先端面縁は角のままで加工は施されてい
ないが、ピン部40C側の開口縁がアール加工されてい
るので、圧入を容易に行うことができる。(b)は、図
5のピン部39Bを用い、圧入部39Bc部分の先端面
縁はテーパ加工されているので、圧入を容易に行うこと
ができる。(c)は、図5のピン部39Aを用い、圧入
部39Ac部分の先端面縁はアール加工されているの
で、圧入を容易に行うことができる。
うに、圧入される軸の先端縁、開口部の開放側縁等にテ
ーパ若しくはアール加工を施すことにより、圧入時に、
圧入される軸と開口との中心線がずれても圧入しやすく
なる。
を示したものである。固定スクロール側の軸受に嵌合す
る軸42Aaを有したピン部42Aを茸状に形成し、傘
部分上面に茸状の茎中心とは偏芯した位置に開口42A
cを開設し、該開口42Acの偏芯方向側の傘外周面か
ら開口42Ac内に向かって1本のスリット42Agを
設け、該スリット面にネジ孔42Aeを削設し、該ネジ
孔42Aeより大径の同心孔42Afを設けてビス33
で締め付け可能に構成し、旋回スクロール側のピン部4
1Aの嵌合部41Acを開口42Acにビス33で締め
付け固着可能に構成している。
を示したものである。図8との相違は、図8が、固定ス
クロール側のピン部42Aに設けられたスリット42A
gを、開口42Acの偏芯方向側の傘外周面から開口4
2Ac内の内壁近傍で止めたの対して、本実施の形態
は、開口42Bcの偏芯方向側の内壁とは反対側の内壁
を超えて削設したものである。よって、図8と同じ材質
及び同じ形状寸法で形成した場合、ネジ部の締め付けを
図8の実施の形態より弱い力で行えるようにしたもので
ある。
態を示したものである。図8との相違は、図8が、固定
スクロール側のクランクピン42Aに設けられたスリッ
ト42Agを、開口42Acの偏芯方向側の傘外周面か
ら開口42Ac内の内壁近傍まで縦方向に形成したのに
対して、本実施の形態は、該縦方向のスリットととも
に、傘上面と平行に横方向のスリット42Chを削設し
たものである。よって、図8、図9と同じ材質及び同じ
形状寸法で形成した場合、ネジ部の締め付けを図8、図
9の実施の形態より弱い力で行えるようにしたものであ
る。
ス33でネジ部をネジ止め後に旋回スクロール側とピン
部を固定スクロール側のピン部の開口に圧入してもよい
ことは勿論のことである。また、旋回スクロール側のピ
ン部及び固定スクロール側のピン部ともに、図5に示す
ように中心軸線方向にネジ孔を設けていてもよい。
ル側のピン部に嵌合される旋回スクロール側のピン部の
嵌合部分の軸に、スペーサを介装して固定スクロール側
のピン部に嵌合することによってピンクランク長を調整
できることは勿論のことである。
部若しくは挿入部、または相手方のピン部が圧入若しく
は挿入される開口部分の少なくとも一方に接着剤を塗布
して圧入若しくは挿入することによってビン部の保持力
が強化される。
ベアリング室12bを旋回スクロール12と一体で形成
しているが、ベアリング室12bを別体として形成し、
旋回スクロール12にビスなどによって取付けてもよ
い。よって、本明細書においては、「旋回スクロール側
のピン部」とは、これら両者の場合のピン部を含む。
に、固定スクロールラップ11aを有するとともに鏡面
11cを有する固定スクロール11にベアリング室11
bを一体で形成しているが、これに限定されるものでは
なく、固定スクロール11に取付けられて旋回スクロー
ル12を囲繞するスクロールハウジング13にベアリン
グ室を設けてもよい。よって、本明細書においては、
「固定スクロール側のピン部」とは、これら両者の場合
のピン部を含む。
クロール側のピン部と、固定スクロール側のピン部とに
分割し、両者を嵌合により一体化しているので、両ピン
部の嵌合代を調整することによって、両スクロールを組
み合わせた際の、自転防止機構部分の寸法誤差を調整す
ることができる。よって、多くの寸法の異なるピンクラ
ンク軸を用意する必要はなく、両ピンの嵌合代を調整し
てロット毎に対応したピンクランク軸を適宜組立ればよ
く、コストが低減する。
械の断面図である。
割されたピンクランク軸を組み立てる方法を説明する説
明図1である。
割されたピンクランク軸を組み立てる方法を説明する説
明図2である。
る。
ある。
ある。
ある。
ある。
ある。
である。
Claims (7)
- 【請求項1】 旋回スクロール側と、固定スクロール側
をピンクランク軸を介して連結し、旋回スクロールの運
動規制を行うスクロール流体機械において、旋回スクロ
ール側のピン部と、固定スクロール側のピン部とに各々
分割し、両者を嵌合により一体化してピンクランク軸を
構成したことを特徴とするスクロール流体機械。 - 【請求項2】 前記旋回スクロール側と固定スクロール
側の端板高さに応じて、異なるピン部を選択して、他側
ピン部に嵌合させて、前記端板に応じた高さを有するピ
ンクランク軸を構成したことを特徴とする請求項1に記
載のスクロール流体機械。 - 【請求項3】 前記ピン部の嵌合位置にスペーサを介装
させて、端板高さに応じたピン長を有するピンクランク
軸を構成したことを特徴とする請求項1に記載のスクロ
ール流体機械。 - 【請求項4】 前記嵌合の深さを圧入により一体化して
端板高さに応じたスクロール間の隙間を備えたことを特
徴とする請求項3に記載のスクロール流体機械。 - 【請求項5】 一方のピン部と他方のピン部とを固定す
る締め付けボルトを備え、前記旋回スクロールと固定ス
クロールの端板高さに応じた、ピン部同士の嵌合位置で
前記締め付けボルトにより固定したピンクランク軸を備
えたことを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体
機械。 - 【請求項6】 嵌合部を介してそれぞれ分割される一対
のピン部からなるピンクランクであって、少なくとも一
のピン部を選択可能に、高さの異なる複数種のピン部が
用意されていることを特徴とするスクロール流体機械の
ピンクランク機構。 - 【請求項7】 旋回スクロールと固定スクロール間に連
結させ、両者間の運動規制を行うスクロール機構を備え
たスクロール流体機械の組立方法において、嵌合部を介
して二つに分割した各々の分割ピンを旋回スクロール側
と固定スクロール側に配置し、両者間をピン軸線方向の
接近移動によりピン部材同士を嵌合させ一体的にピンク
ランク機構を形成して組み立てることを特徴とするスク
ロール流体機械の組立方法。
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