JP2003201759A - プラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法及び交換用プラスチックタイル - Google Patents

プラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法及び交換用プラスチックタイル

Info

Publication number
JP2003201759A
JP2003201759A JP2001362657A JP2001362657A JP2003201759A JP 2003201759 A JP2003201759 A JP 2003201759A JP 2001362657 A JP2001362657 A JP 2001362657A JP 2001362657 A JP2001362657 A JP 2001362657A JP 2003201759 A JP2003201759 A JP 2003201759A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plastic
floor
plastic tile
tile
protective film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001362657A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoichi Kitamura
良一 喜多村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2001362657A priority Critical patent/JP2003201759A/ja
Publication of JP2003201759A publication Critical patent/JP2003201759A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現場での保護膜の補修作業を容易化、短時間
化でき、しかもその現場の環境にとって好ましいプラス
チックタイル敷き床のメインテナンス方法及びこの方法
に使用できる交換用プラスチックタイルを提供するこ
と。 【解決手段】 表面に保護膜が形成された多数のプラス
チックタイル10が床下地面に接着されず置かれてプラ
スチックタイル敷き床が仕上げられ、プラスチックタイ
ル10のうち、保護膜を補修すべき少なくとも1個のプ
ラスチックタイル10が生じたとき、このプラスチック
タイル10を床下地面から取り外し、このプラスチック
タイル10と大きさ及び形状が同じであって表面に予め
保護膜が形成されている交換用プラスチックタイルを、
プラスチックタイル10が取り外された箇所の床下地面
に接着せずに置く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックタイ
ルが敷かれて仕上げられているプラスチックタイル敷き
床のメインテナンス方法、及びこのメインテナンス方法
に用いられる交換用プラスチックタイルに関する。
【0002】
【背景技術】プラスチックタイルをコンクリートの打設
等で形成された床下地面に多数敷くことにより仕上げら
れるプラスチックタイル敷き床は、清掃の容易性や清潔
感からコンビニエンスストアや飲食店、さらには事務
所、公共施設等の各種建物に採用されている。従来のプ
ラスチックタイル敷き床は、それぞれのプラスチックタ
イルを床下地面に接着剤で固定するとともに、それぞれ
のプラスチックタイルの表面に、例えば、アクリル系樹
脂によるワックス剤を塗布し、このワックス剤の塗布に
よって保護膜をタイル表面に形成したものとなってい
る。また、特開平8−4264号には、床下地面に接着
剤で固定せず、単に置くだけとなっているプラスチック
タイルが示されている。また、保護膜の材料としてシリ
コン系材料が使用されたプラスチックタイルも知られて
いる。
【0003】タイル表面の保護膜が損耗したり、保護膜
の光沢が減少したりし、これにより保護膜を補修すべき
プラスチックタイルが生じたときには、従来では、タイ
ル表面の保護膜が剥離剤の使用によって剥離される材料
からなる場合には、プラスチックタイルが敷かれている
現場で剥離剤を用いてタイル表面から残余の保護膜を剥
離し、この後に保護膜の材料と同じ補修用の材料をタイ
ル表面に塗布する作業が行われ、また、保護膜が剥離剤
で剥離されない材料からなる場合には、タイル表面を洗
浄した後、このタイル表面に保護膜の材料と同じ補修用
の材料を塗布することにより、保護膜を再生する作業が
行われている。
【0004】このように、プラスチックタイルで仕上げ
られている従来のプラスチックタイル敷き床では、タイ
ル表面の保護膜を補修するためのメインテナンス作業
は、多数のプラスチックタイルが敷かれている現場で行
われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この従来のメインテナ
ンス作業によると、多数のプラスチックタイルが敷かれ
ている現場では、その現場に関係する人々が歩行してい
るため、メインテナンス作業を効率的に行うことは困難
であり、また、その現場が店舗や飲食店である場合に
は、店舗や飲食店を一時的に閉店してメインテナンス作
業を行わなければならないこともある。このため、従来
では、保護膜を補修するメインテナンス作業を短時間の
うちに容易に行うことは難しかった。
【0006】また、現場で保護膜の材料と同じ補修用の
材料をプラスチックタイルの表面に塗布する作業を行う
ため、現場の環境上好ましくなく、タイル表面に残って
いる保護膜を剥離するための剥離剤を使用する場合に
は、この環境問題は一層顕著となる。
【0007】本発明の目的は、現場での保護膜の補修作
業を容易化、短時間化することができ、しかもその現場
の環境にとっても好ましいものとなるプラスチックタイ
ル敷き床のメインテナンス方法を提供するところにあ
る。
【0008】また、本発明の目的は、このプラスチック
タイル敷き床のメインテナンス方法を実施するために用
いることができる交換用プラスチックタイルを提供する
ところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプラスチッ
クタイル敷き床のメインテナンス方法は、複数のプラス
チックタイルを床下地面に接着せずに置くことによりプ
ラスチックタイル敷き床を仕上げ、表面に保護膜が形成
されている前記複数のプラスチックタイルのうち、前記
保護膜を補修すべき少なくとも1個のプラスチックタイ
ルが生じた後にこのプラスチックタイルを前記床下地面
から取り外し、このプラスチックタイルと大きさ及び形
状が同じであって表面に予め保護膜が形成されている交
換用プラスチックタイルを、前記プラスチックタイルが
取り外された箇所の前記床下地面に接着せずに置くこと
を特徴とするものである。
【0010】このメインテナンス方法によると、保護膜
が損耗したり、保護膜の光沢が減少したりし、これによ
って保護膜を補修すべき少なくとも1個のプラスチック
タイルが生じた場合には、このプラスチックタイルは床
下地面から取り外され、そして、このプラスチックタイ
ルと大きさ及び形状が同じであって表面に予め保護膜が
形成されている交換用プラスチックタイルをプラスチッ
クタイルが取り外された箇所の床下地面に接着せずに置
くため、これによって実質的に保護膜の補修作業が現場
で行われたのと同じになる。
【0011】これにより、プラスチックタイル敷き床の
現場において、保護膜の材料と同じ補修用の材料をプラ
スチックタイルの表面に塗布する作業を行う必要がなく
なる。このため、現場での保護膜の補修のための作業を
短時間のうちに容易に行えることになる。
【0012】また、現場では、保護膜を補修するための
材料をプラスチックタイルの表面に塗布する作業を行う
必要がないため、現場の環境上好ましく、タイル表面に
残っている保護膜が剥離剤を用いて剥離しなければなら
ないものである場合には、この剥離剤も現場で使用する
必要がないため、環境上、一層好ましい。
【0013】また、床下地面から取り外されたプラスチ
ックタイルに残っている保護膜を剥離剤で剥離する作業
を、このプラスチックタイルが敷かれていた場所とは異
なる場所で行うことができ、この場所を剥離作業のため
の各種設備や環境が整った工場等とすることにより、剥
離作業の作業性の向上を達成できるとともに、剥離剤を
用いるにもかかわらず全体的な環境問題の解決を実現で
きる。
【0014】本発明に係る交換用プラスチックタイル
は、表面に保護膜が形成されて床下地面に接着されずに
置かれているプラスチックタイルとの交換のために予め
用意され、かつ、前記プラスチックタイルと大きさ及び
形状が同じであって予め表面に保護膜が形成されている
ことを特徴とするものである。
【0015】この交換用プラスチックタイルの表面には
予め保護膜が形成され、そして、この交換用プラスチッ
クタイルは予め用意されているため、床下地面に複数敷
かれているプラスチックタイルのうちに保護膜を補修す
べきプラスチックタイルが生じたときには、このプラス
チックタイルと直ちに交換することができ、このため、
前記メインテナンス方法を実施するためにこの交換用プ
ラスチックタイルを有効に用いることができる。
【0016】この交換用プラスチックタイルを予め用意
しておく場所は、複数のプラスチックタイルが敷かれた
床が設けられている現場でもよく、この現場と異なる場
所、例えば、プラスチックタイルの製造工場、保護膜の
補修工場等でもよい。
【0017】以上の本発明に係るプラスチックタイル敷
き床のメインテナンス方法と交換用プラスチックタイル
において、保護膜を形成するための材料は任意であり、
例えば、以下のうちの一つから選択できる。
【0018】ウレタンで強化されないアクリル系樹脂材
料、ウレタンで強化されたアクリル系樹脂材料、フッ素
系材料、シリコン系材料のうちの有機材料(アルコキシ
シランとN−プロピルアルコールとアルミニウムキレー
ト化合物との混合材料)、シリコン系材料のうちの無機
材料(シリコンガラス)、ウレタン系樹脂、エポキシ系
樹脂、セラミック系樹脂。
【0019】また、プラスチックタイル自体の材料も任
意であり、プラスチックタイルの全部がプラスチックで
形成されてもよく、一部にプラスチック以外の材料が用
いられてプラスチックタイルが製造されてもよい。
【0020】以上において、床下地面から取り外されて
交換用プラスチックタイルと交換されるプラスチックタ
イルの個数は1個でもよく、複数個でもよい。また、こ
の個数が複数個である場合には、これらのプラスチック
タイルは床下地面に互いに隣接して配置されていたもの
でもよく、互いに離れて配置されていたものでもよい。
【0021】すなわち、本発明は、プラスチックタイル
敷き床のある面積に又はこの床の全面積に敷かれている
複数個のプラスチックタイルの保護膜が補修すべき状態
になった場合と、プラスチックタイル敷き床の特定箇所
に敷かれている特定のプラスチックタイルの保護膜が補
修すべき状態になった場合との両方に適用できる。
【0022】また、保護膜を補修すべき状態になったプ
ラスチックタイルを交換用プラスチックタイルと交換す
ることは、保護膜を補修すべき状態になったプラスチッ
クタイルが生じたときにその都度行ってもよく、そのプ
ラスチックタイルの発見後における定期的に定められた
時期において行ってもよい。
【0023】また、保護膜が損耗したり、保護膜の光沢
が減少したりしたために床下地面から取り外したプラス
チックタイルをこのプラスチックタイルが敷かれていた
場所とは異なる場所に運び、この場所で保護膜の補修を
行うことにより、床下地面から取り外されたプラスチッ
クタイルを交換用プラスチックタイルとして再利用する
ようにしてもよい。
【0024】これによると、プラスチックタイルを循環
使用するサイクルができあがり、廃棄したり焼却したす
ると環境汚染物となり易いプラスチックタイルのリサイ
クルが可能になり、この点でも環境問題を有効に解決で
きる。
【0025】また、床下地面に置かれているプラスチッ
クタイル及び交換用プラスチックタイルは、プラスチッ
クタイル敷き床の所有者に所有権が移転する買い取り型
の物でもよく、リース契約又はレンタル契約の対象とな
った物でもよい。
【0026】これらのプラスチックタイルがリース契約
又はレンタル契約の対象物になっていると、床下地面か
らプラスチックタイルを取り外し、このプラスチックタ
イルの表面に保護膜の補修用の材料を塗布するなどの技
術的作業を含む一連の作業を効率的に行うシステムを確
立し易くなる。また、プラスチックタイルが再利用でき
ない程に劣化、損傷等したときに、プラスチックタイル
を粉砕するなどの処理を行うことによって新プラスチッ
クタイル等の生産材料として用いることも、容易に実現
できることになる。
【0027】さらに、床下地面から取り外されるプラス
チックタイルと、このプラスチックタイルと交換される
交換用プラスチックタイルは、大きさ及び形状が同じで
なければならないため、これらのプラスチックタイル
は、大きさ及び形状が標準型となった標準型プラスチッ
クタイルとすることが好ましい。これにより、プラスチ
ックタイル自体の製造費を含めたコストを低減できるこ
とになる。
【0028】このように、標準型プラスチックタイルに
ついての交換を実現できるようにするための一例は、標
準型プラスチックタイルを、その上に床上設置物が設置
されないで露出しているプラスチックタイルとすること
である。これによると、このプラスチックタイルの上に
は床上設置物が設置されないため、交換用プラスチック
タイルと交換するために床下地面から取り外す作業を容
易に行える。
【0029】言い換えると、標準型プラスチックタイル
を床下地面から容易に取り外すことができるようにする
ため、標準型プラスチックタイルを床上設置物が設置さ
れない箇所に配置することが好ましい。
【0030】また、標準型プラスチックタイルについて
の交換を実現できるようにするための他の例は、床下地
面の終端部から離れた箇所に標準型プラスチックタイル
を置くことである。これによると、床下地面の終端部が
多数のプラスチックタイルの配列に対して斜めとなった
壁等との床境界部となっていても、この終端部に標準型
プラスチックタイルと大きさ及び形状が異なる非標準型
プラスチックタイルを置くことにより、多数の標準型プ
ラスチックタイルを交換作業が容易な床中央部側に寄せ
て置くことができ、交換できる標準型プラスチックタイ
ルの個数の増大と、その交換作業の容易化とを達成でき
る。
【0031】以上の本発明において、プラスチックタイ
ルを置く床下地面は、コンクリート打設等による床面で
もよく、内部に電気配線等を収納できる空間を有する二
重床面でもよい。
【0032】また、本発明が適用されるプラスチックタ
イル敷き床は、コンビニエンスストアや百貨店等の店舗
の床でもよく、飲食店の床でもよく、事務所の床でもよ
く、公共施設や集会場の床でもよく、地下街の床でもよ
く、本発明は任意な床に適用できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。以下に説明する本実施形態に係るプ
ラスチックタイル敷き床は、コンビニエンスストアの床
である。
【0034】図1は、このコンビニエンスストアのプラ
スチックタイル敷き床の全体平面図である。このプラス
チックタイル敷き床は、コンクリート壁1と、外通路2
に面したガラス壁3とで囲まれ、出入口4で出入りがな
されるものになっているとともに、コンクリート打設に
よる床下地面に多数のプラスチックタイル10をこの床
下地面に接着せずに置くことによって形成されている。
したがって、これらのプラスチックタイル10は、置き
敷きタイルである。
【0035】プラスチックタイル敷き床の上には各種の
床上設置物20が設置されており、この床上設置物20
には、コンクリート壁1に沿って並べられた商品棚20
Aと、コンクリート壁1から離れて設置された商品棚2
0Bと、ワゴン型の商品陳列台20Cと、出入口4に近
接して配置された会計カウンタ20Dとがある。
【0036】図2は、プラスチックタイル10の縦断面
図である。プラスチックタイル10は、塩化ビニルを主
要材料とするものであり、下から順番に下地層11、ガ
ラス不織布層12、中間層13を積層して形成され、そ
の上に表層フィルム14が被せられている。そして、表
層フィルム14の上、すなわちプラスチックタイル10
の表面には、保護膜15が設けられている。この保護膜
15はワックス剤の塗布作業で形成されており、保護膜
15でプラスチックタイル10は汚損や損耗から保護さ
れている。保護膜15はワックス剤が固形化したもので
あり、このワックス剤は、剥離剤を使用することによっ
て剥離可能となるものであり、例えば、ウレタンで強化
されたアクリル共重合体が材料となっており、このワッ
クス剤の塗布が複数回なされ、ワックス剤の重ね塗りで
保護膜15が形成されている。
【0037】なお、プラスチックタイル10の表面に保
護膜15を形成する作業は、図1のコンビニエンススト
アの床下地面にプラスチックタイル10を敷いた後に行
ってもよく、コンビニエンスストアにプラスチックタイ
ル10を出荷する前のプラスチックタイル製造工場で行
ってもよい。後者の場合には、コンビニエンスストアの
床下地面にプラスチックタイル10を敷いた後に、その
現場でプラスチックタイル10同士の間の目地にワック
ス剤を塗り込む作業が行われる。
【0038】図3は、多数の交換用プラスチックタイル
30が保管されている建物31を示す。この建物31
は、例えば、プラスチックタイル製造工場や、この工場
に付属する倉庫等である。すなわち、交換用プラスチッ
クタイル30は、図1のコンビエンスストアのプラスチ
ックタイル敷き床とは異なる場所に保管されている。
【0039】これらの交換用プラスチックタイル30
は、図1のプラスチックタイル10と大きさ及び形状が
同じであり、言い換えると、プラスチックタイル10と
縦、横、厚さの各寸法と平面形状が同じである。また、
交換用プラスチックタイル30はプラスチックタイル1
0と同じ材料で形成されているとともに、表面には、プ
ラスチックタイル10と同じワックス剤の塗布による保
護膜も予め形成され、この状態で交換用プラスチックタ
イル30は建物31に収納用意されている。
【0040】また、本実施形態においては、図1のプラ
スチックタイル10及び交換用プラスチックタイル30
は、リース契約又はレンタル契約の対象物となってい
る。このため、プラスチックタイル10と交換用プラス
チックタイル30は、これらのプラスチックタイル1
0,30の所有者によって一元的に管理されている。
【0041】図1で多数示されているプラスチックタイ
ル10のうち、例えば、商品棚20Aに入れるべき商品
の運搬用箱を商品棚20Aに近い箇所に敷かれているプ
ラスチックタイル10の上に置いたため、その1個又は
複数個のプラスチックタイル10の保護膜15が容易に
修復できない程度に汚損されたとき、あるいは、歩行量
の多い会計カウンタ20Dに近い箇所に敷かれている複
数個のプラスチックタイル10の保護膜15がその歩行
量のために損耗したときには、図3の建物31に予め用
意されている交換用プラスチックタイル30を、保護膜
15が汚損、損耗したプラスチックタイル10の個数と
同じ個数分だけ図1のコンビニエンスストアに搬送する
とともに、このコンビニエンスストアでは、保護膜15
が汚損、損耗しているプラスチックタイル10を前記床
下地面から取り外す。
【0042】この取り外しは、プラスチックタイル10
が床下地面に接着されず、単に置かれているだけである
から、隣接配置されてプラスチックタイル10同士の間
の目地にナイフ状の工具を挿入するなどにより、簡単に
行える。
【0043】なお、交換用プラスチックタイル30をコ
ンビニエンスストアに搬送することは、コンビニエンス
ストアで販売する商品を定期的又は不定期的に運ぶトラ
ック等の搬送手段を利用して行ってもよい。
【0044】この後、プラスチックタイル10が取り外
された箇所に交換用プラスチックタイル30を床下地面
に接着せずに置く作業を行い、また、置かれた交換用プ
ラスチックタイル30と、この交換用プラスチックタイ
ル30に隣接する既存のプラスチックタイル10との間
の目地に、交換用プラスチックタイル30の表面に塗布
されているワックス剤と同じ材料によるワックス剤を塗
り込む作業を行う。
【0045】これにより、プラスチックタイル敷き床全
体について見ると、実質的に保護膜15についての補修
作業が完了したことになる。
【0046】このため、本実施形態によると、コンビニ
エンスストアの現場でのプラスチックタイルの保護膜の
補修作業を容易かつ短時間で行えることになり、この補
修作業のためにコンビニエンスストアは特別に一定時間
又は一定期間休業する必要がない。
【0047】また、コンビニエンスストアの現場では、
タイル表面に補修用のワックス剤を塗布する作業を行う
必要がないため、この現場の環境を良好に保つことがで
きる。
【0048】また、保護膜の補修作業は、プラスチック
タイルの表面に残っているワックス剤を剥離剤を用いて
剥離した後に、タイル表面に補修用のワックス剤を塗布
することにより行われるものであるが、本実施形態で
は、建物31に予め用意されていた交換用プラスチック
タイル30を取り外されたプラスチックタイル10と交
換するだけで、保護膜の補修作業は終了するため、コン
ビニエンスストアの現場で化学薬品である剥離剤を使用
する必要がなくなり、このため、現場の環境を一層良好
に保つことができる。
【0049】一方、コンビニエンスストアの床下地面か
ら取り外されたプラスチックタイル10は、保護膜補修
工場へ運ばれる。そして、このプラスチックタイル10
の表面からは、例えば、2−ブトキシエタノールやエタ
ノールアミン等を主成分とする上記化学薬品の剥離剤を
用いて残余のワックス剤を剥離する作業が手作業で又は
機械による自動作業で行われ、さらに、前記保護膜15
のワックス剤と同じ材料によるワックス剤をプラスチッ
クタイル10の表面に塗布し、これにより保護膜を補修
する作業も行われる。
【0050】このため、本実施形態によると、コンビニ
エンスストアの床下地面から取り外されたプラスチック
タイル10についての保護膜補修作業は、コンビニエン
スストアの現場ではなく、必要な各種設備及び環境が整
っている場所で効率的に行えることになり、このため、
保護膜の補修のためのコストを低減できる。さらに、こ
の保護膜補修場所に、使用済みの剥離剤や剥離されたワ
ックス剤を化学的に有効処理するための装置等を予め設
置しておくことにより、環境問題となる廃液などを内部
処理できることになり、この点でも、環境問題の解決を
図ることができる。
【0051】さらに、プラスチックタイル10の表面に
はワックス剤の塗布で保護膜が形成されるため、このプ
ラスチックタイル10を、今度は交換用プラスチックタ
イルとして図3の建物31に保管しておくことにより、
図1のコンビニエンスストアでの現場において、あるい
は他の現場において、プラスチックタイルが保護膜の補
修のために取り外されたときに、このプラスチックタイ
ルと交換して再利用することができる。
【0052】これにより、廃棄、焼却すると環境を汚染
することになるプラスチックタイルを再利用するための
循環サイクルを確立することができる。
【0053】なお、図3の建物31と、プラスチックタ
イル10の表面から残余のワックス剤を剥離し、新たな
ワックス剤の塗布で保護膜を形成する作業を行うための
建物は、同じであってもよい。すなわち、交換用プラス
チックタイルの保管場所と、プラスチックタイルの保護
膜補修作業を行う場所は、同じであってもよい。
【0054】また、プラスチックタイルが再利用によっ
て現場で繰り返し使用された結果、そのプラスチックタ
イル自体が劣化又は損傷等して再利用できなくなった場
合には、このプラスチックタイルを粉砕処理等し、これ
によって得られた材料を原料として新プラスチックタイ
ルやその他の製品を生産してもよい。
【0055】さらに本実施形態によると、図1で示され
たプラスチックタイル10と、図3で示された交換用プ
ラスチックタイル30は、リース契約又はレンタル契約
の対象物になっているため、現場の床下地面から取り外
されたプラスチックタイルの表面から残余のワックス剤
を剥離し、この表面に新たにワックス剤を塗布してこの
プラスチックタイルを再利用するための技術的作業を含
む一連の全体作業を一元的、トータル的に行うシステム
を確立することも可能になる。
【0056】図4は、プラスチックタイルが多数配列さ
れたプラスチックタイル敷き床の上に、床上設置物を設
置する際の実施形態を示す。床上設置物を設置する際に
は、床上設置物を、A位置ではなく、B位置のように、
床上設置物の輪郭部をプラスチックタイル10同士の間
の目地に近づけて設置することが好ましい。
【0057】これによると、床上設置物の寸法によって
は、床上設置物が上に置かれずに露出するプラスチック
タイル10の個数を増すことができ、保護膜が汚損、損
耗等したために床下地面から容易に取り外すことができ
て交換用プラスチックタイルと交換できることになるプ
ラスチックタイル10の個数を増大できる。
【0058】図5の実施形態でも、多数のプラスチック
タイル10の配列によってプラスチックタイル敷き床が
形成されているとともに、これらのプラスチックタイル
10が置かれている床下地面の終端部はコンクリート壁
40で形成され、この終端部から離れた床中央部側に
は、プラスチックタイル10のうち、大きさ及び形状が
標準型となっている標準型プラスチックタイル10Aが
敷かれ、床下地面の終端部には、標準型プラスチックタ
イル10Aと大きさ及び形状が異なる非標準型プラスチ
ックタイル10Bが敷かれている。
【0059】この実施形態によると、コンクリート壁4
0に多数のプラスチックタイルの配列に対して斜めとな
った傾斜部40Aがある場合に、この傾斜部40Aによ
る床下地面の終端部に非標準型プラスチックタイル10
Bを配置することにより、多数の標準型プラスチックタ
イル10Aを床中央部側に寄せて敷くことができるよう
になり、この床中央部側はプラスチックタイルの取り外
しが容易な箇所である。このため、標準型プラスチック
タイル10Aを床下地面から容易に取り外すことができ
るようになるとともに、このプラスチックタイル10A
と交換される交換用プラスチックタイルも標準型プラス
チックタイルとすることができ、標準型プラスチックタ
イルは寸法と形状が統一されて多数生産されるものであ
るため、プラスチックタイル敷き床のメインテナンス作
業に関係するコストを低減できる。
【0060】また、コンクリート壁40に多数のプラス
チックタイルの配列に平行となった平行部40Bがある
場合にも、この平行部40Bによる床下地面の終端部に
非標準型プラスチックタイル10Bを敷き、これによ
り、標準型プラスチックタイル10Aを床中央部側に寄
せて敷くことにより、平行部40Bに沿って配置される
床上設置物20の寸法によっては、床上設置物20がそ
の上に設置されずに露出する標準型プラスチックタイル
10Aの個数を増すことができる。この場合にも、床下
地面から容易に取り外すことができるプラスチックタイ
ルを標準型プラスチックタイル10Aとすることができ
るため、交換用プラスチックタイルも標準型プラスチッ
クタイルとすることができることになり、プラスチック
タイル敷き床のメインテナンス作業に関係するコストを
低減できることになる。
【0061】図6は、保護膜の材料が異なるプラスチッ
クタイル40の実施形態を示す。ここのプラスチックタ
イル40も、図2で示したプラスチックタイル10と同
じく、塩化ビニルを主要材料とするものであり、下から
順番に下地層11、ガラス不織布層12、中間層13を
積層して形成され、その上に表層フィルム14が被せら
れている。そして、表層フィルム14の上、すなわちプ
ラスチックタイル40の表面には、コーティング膜であ
る保護膜45が設けられ、この保護膜45は、シリコン
系材料のうちの有機材料をタイル表面に塗布することに
より形成され、この材料は、例えば、アルコキシシラン
とN−プロピルアルコールとアルミニウムキレート化合
物との混合材料である。
【0062】この材料は剥離剤で剥離されるものではな
い。このため、保護膜45が損耗したり、保護膜45の
光沢が減少したりし、これにより、保護膜45の補修が
必要になった場合には、タイル表面の保護膜45を洗浄
した後、保護膜45と同じ材料による補修用の材料をタ
イル表面に塗布することにより、保護膜45を再生させ
ることができる。
【0063】このように、床に接着されずに敷かれてい
るプラスチックタイル及びこのプラスチックタイルと交
換するための交換用プラスチックタイルに設ける保護膜
は、剥離剤によって剥離されない材料からなるものでも
よい。
【0064】
【発明の効果】本発明によると、現場での保護膜の補修
作業を容易化、短時間化することができ、また、その現
場の環境を良好に維持できるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプラスチックタイル
敷き床であるコンビニエンスストアの床の全体を示す平
面図である。
【図2】図1で示されているプラスチックタイルの内部
構造を示す縦断面図である。
【図3】プラスチックタイル敷き床の場所とは異なる場
所に用意されている交換用プラスチックタイルを示す概
念図である。
【図4】プラスチックタイル敷き床に床上設置物を設置
する際の好ましい実施形態を示す平面図である。
【図5】標準型プラスチックタイルと非標準型プラスチ
ックタイルを用いてプラスチックタイル敷き床を形成す
る場合におけるこれらのプラスチックタイルの好ましい
配置位置の実施形態を示す平面図である。
【図6】保護膜の別実施形態を示す図2と同様の図であ
る。
【符号の説明】
10、40 プラスチックタイル敷き床を形成するプラ
スチックタイル 10A 標準型プラスチックタイル 10B 非標準型プラスチックタイル 15,45 保護膜 20 床上設置物 30 交換用プラスチックタイル 31 交換用プラスチックタイルを保管している建物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月14日(2001.12.
14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】図6は、保護膜の材料が異なるプラスチッ
クタイル50の実施形態を示す。ここのプラスチックタ
イル50も、図2で示したプラスチックタイル10と同
じく、塩化ビニルを主要材料とするものであり、下から
順番に下地層11、ガラス不織布層12、中間層13を
積層して形成され、その上に表層フィルム14が被せら
れている。そして、表層フィルム14の上、すなわちプ
ラスチックタイル50の表面には、コーティング膜であ
る保護膜45が設けられ、この保護膜45は、シリコン
系材料のうちの有機材料をタイル表面に塗布することに
より形成され、この材料は、例えば、アルコキシシラン
とN−プロピルアルコールとアルミニウムキレート化合
物との混合材料である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 10、50 プラスチックタイル敷き床を形成するプラ
スチックタイル 10A 標準型プラスチックタイル 10B 非標準型プラスチックタイル 15,45 保護膜 20 床上設置物 30 交換用プラスチックタイル 31 交換用プラスチックタイルを保管している建物
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のプラスチックタイルを床下地面に
    接着せずに置くことによりプラスチックタイル敷き床を
    仕上げ、表面に保護膜が形成されている前記複数のプラ
    スチックタイルのうち、前記保護膜を補修すべき少なく
    とも1個のプラスチックタイルが生じた後にこのプラス
    チックタイルを前記床下地面から取り外し、このプラス
    チックタイルと大きさ及び形状が同じであって表面に予
    め保護膜が形成されている交換用プラスチックタイル
    を、前記プラスチックタイルが取り外された箇所の前記
    床下地面に接着せずに置くことを特徴とするプラスチッ
    クタイル敷き床のメインテナンス方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプラスチックタイル敷
    き床のメインテナンス方法において、前記床下地面から
    取り外された前記プラスチックタイルをこのプラスチッ
    クタイルが敷かれていた場所とは異なる場所に運び、こ
    の場所で前記保護膜の補修作業を行うことにより、この
    プラスチックタイルを前記交換用プラスチックタイルと
    して再利用可能にすることを特徴とするプラスチックタ
    イル敷き床のメインテナンス方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のプラスチックタ
    イル敷き床のメインテナンス方法において、前記床下地
    面に置かれている前記プラスチックタイル及び前記交換
    用プラスチックタイルは、リース契約又はレンタル契約
    の対象物となっていることを特徴とするプラスチックタ
    イル敷き床のメインテナンス方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のプラス
    チックタイル敷き床のメインテナンス方法において、前
    記床下地面から取り外される前記プラスチックタイル
    は、その上に床上設置物が設置されないで露出している
    プラスチックタイルであるとともに、この露出している
    プラスチックタイルは、大きさ及び形状が標準型となっ
    ている標準型プラスチックタイルであることを特徴とす
    るプラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のプラス
    チックタイル敷き床のメインテナンス方法において、前
    記床下地面から取り外される前記プラスチックタイル
    は、この床下地面の終端部から離れた箇所に置かれてい
    て大きさ及び形状が標準型となっている標準型プラスチ
    ックタイルであり、前記床下地面の終端部には、この標
    準型プラスチックタイルと大きさ及び形状が異なる非標
    準型プラスチックタイルが置かれていることを特徴とす
    るプラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法。
  6. 【請求項6】 表面に保護膜が形成されて床下地面に接
    着されずに置かれているプラスチックタイルとの交換の
    ために予め用意され、かつ、前記プラスチックタイルと
    大きさ及び形状が同じであって予め表面に保護膜が形成
    されていることを特徴とする交換用プラスチックタイ
    ル。
JP2001362657A 2001-10-31 2001-11-28 プラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法及び交換用プラスチックタイル Pending JP2003201759A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001362657A JP2003201759A (ja) 2001-10-31 2001-11-28 プラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法及び交換用プラスチックタイル

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001334222 2001-10-31
JP2001-334222 2001-10-31
JP2001362657A JP2003201759A (ja) 2001-10-31 2001-11-28 プラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法及び交換用プラスチックタイル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003201759A true JP2003201759A (ja) 2003-07-18

Family

ID=27666713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001362657A Pending JP2003201759A (ja) 2001-10-31 2001-11-28 プラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法及び交換用プラスチックタイル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003201759A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004044272A (ja) * 2002-07-12 2004-02-12 Niidobureen:Kk プラスチックタイル及びプラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004044272A (ja) * 2002-07-12 2004-02-12 Niidobureen:Kk プラスチックタイル及びプラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3015628B2 (ja) 転写型化粧シートとその製造方法
US20110104451A1 (en) Patterned artificial marble slab
JP2003201759A (ja) プラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法及び交換用プラスチックタイル
US8327602B2 (en) Method and system for remediating and covering wood floors
JP4482887B2 (ja) 置き敷きタイルの施工方法
JP2003184278A (ja) プラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法及び交換用汚れ除去マット
WO2004007867A1 (ja) タイル及びタイル敷き床のメインテナンス方法
TW589431B (en) Maintenance method of plastic-tile floor, plastic tile for the floor, and dirt-removing mat for the floor
JP2004044272A (ja) プラスチックタイル及びプラスチックタイル敷き床のメインテナンス方法
JP6916502B2 (ja) 外壁タイル用被膜の除去方法
JP2002371701A (ja) プラスチックタイル
JP3028405U (ja) フリーアクセスフロア用パネル
US20090288350A1 (en) Tile Guard
CN108222529A (zh) 保护结构表面的建筑工法
JP4482886B2 (ja) 置き敷きタイルの施工方法
KR20150060528A (ko) 엘리베이터의 일체형 바닥 및 그 시공방법
TW200307781A (en) Indication-attached plastic tile, and method of handling indication-attached plastic tile
CA2769864C (en) Method and system for remediating and covering industrial wood floors
JPH0733710B2 (ja) タイルカ−ペツトのメンテナンス方法
Burgess Failure at the Jail
AU2018202226A1 (en) Surface Treatment Method
JP2004044239A (ja) 塩ビタイル床とその施工方法および塩ビタイルのリサイクル方法
Click Master Terrazzo Technologies
Street et al. Project Specifications
Austell Cobb County Health Dept.